JP2021011778A - 道路構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】橋桁上から盛土上にかけて連続する舗装を敷設することができ、耐久性が良好な連続舗装とすることができる道路構造を提供する。【解決手段】橋台1上に一端が支持された橋桁2の桁端上部から橋台の背後の盛土3の上方にまで延長床版4が延設されている。この延長床版と橋台との間には弾性支承体6を介挿し、アンカー部材5によって延長床版が橋台に連結される。延長床版の先端部には、盛土上の所定の範囲に敷設された網状体12の端部が連結され、この網状体を埋め込み、延長床版に続けて盛土上に及ぶアスファルト混合物層7が敷設されている。舗装9は橋桁上から延長床版の上及びアスファルト混合物層の上を経て前記盛土上に形成された路盤8上に及ぶ範囲に連続するように形成される。【選択図】図1

Description

本発明は、橋梁と盛土との境界部における道路構造に関するものである。
橋梁と盛土との境界部における路面には一般に伸縮装置が設けられる。橋梁部分では橋桁に温度変化等による伸縮や、荷重の載荷によるたわみが生じ、橋桁を支持する橋台との間に相対的な変位が生じる。伸縮装置は、これらの相対的な変位が生じても路面上を車両が走行するのに支障が生じないように対応するものとなっている。
しかし、伸縮装置が設けられた橋梁と盛土との境界部では様々な問題点が生じている。
伸縮装置が設けられていることによって舗装が不連続となっており、この不連続部で車両の快適走行が阻害される。そして、周辺部への騒音及び振動が及ぶことになる。また、繰り返し走行する車両の衝撃で伸縮装置に損傷が生じ易く、損傷が発生すると走行性がより低下することになる。さらに伸縮装置に損傷が生じると、伸縮装置の下側に漏水が生じたり、橋桁と橋台との間に塵芥が堆積したりすることになり、橋桁の端部の腐食や劣化を引き起こすことになる。
このような問題点を解決するための方法として、例えば特許文献1には、橋桁上から盛土上にかけて連続する舗装を敷設し、伸縮装置を設けない構造が記載されている。
また、例えば特許文献2に記載されるように、橋桁上のコンクリートからなる床版を盛土上まで延伸させ、伸縮装置を盛土上の位置を設ける構造が提案されている。
特開平11−93104号公報 特開2006−328867号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に提案されているような手段では、次のような解決が望まれる課題がある。
特許文献1に記載されているように、伸縮装置を用いずに連続舗装を施したときには、車両の走行性は良好となるが、橋桁と盛土を押さえる橋台との間の遊間上で舗装が劣化しやすくなることがある。これは次のような要因によるものと考えられる。
連続舗装は橋桁の温度変化等による伸縮に対して、舗装のひずみが橋桁上から盛土上の広い範囲に分散され、遊間の変化に対応することが可能となっているが、温度変化のような長期的な遊間の変動の他に、車両の走行によって繰り返される変動がある。つまり、橋桁が車両の走行によってたわむと、図11に示すように橋台101上に支持された橋桁102の端部に回転角、つまりたわみ角が生じる。そして、桁端の上部には水平方向の変位dhと上下方向の変位dvとが生じる。このような変位によって遊間103上の舗装(図示しない)にひずみが繰り返し生じ、舗装の他の部分つまり橋桁上や盛土上より劣化の進行が早くなることがある。
一方、特許文献2に記載されているように、橋桁上の床版を盛土上まで延伸した延長床版を有する構造では、橋桁と橋台との間の遊間上では連続舗装とすることができる。しかし、延長床版の先端部では伸縮装置が必要となり、路面上の走行性は十分に改善されない。また、伸縮装置は盛土上に設けても損傷は生じることがあり、交換が必要となる。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、橋桁上から盛土上にかけて連続する舗装を敷設することができ、耐久性が良好な連続舗装とすることができる道路構造を提供することである。
上記課題を解決するために、請求項1にかかる発明は、 橋梁と盛土との境界部における道路構造であって、 橋台上に橋桁の一端が支持され、 該橋桁の桁端上部から前記橋台の背後の盛土の上方にまで延長床版が延設され、 前記延長床版と前記橋台との間に弾性支承体を介挿し、アンカー部材によって前記延長床版が前記橋台に連結され、 前記橋桁上から前記延長床版の上を経て前記盛土上に形成された路盤上に及ぶ範囲に連続するように舗装が施されている道路構造を提供する。
この道路構造では、橋桁から伸びた延長床版がアンカー部材によって橋台に連結され、変位が拘束されるので、走行車両の荷重によって橋桁にたわみが生じても延長床版の先端の変位が抑えられる。また、橋桁から伝わる振動も弾性支承体を介して橋台に拘束され、延長床版の先端での振動が抑制される。これにより、延長床版から盛土上の路盤に連続して舗装を敷設しても、舗装体に生じる変形及び応力度は小さくなり、橋桁上から盛土上にかけて耐久性の良好な連続舗装を実現することが可能となる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の道路構造において、 前記弾性支承体は、コイルばねと、該コイルバネを埋め込むように形成されたゴム部材と、を有し、 前記アンカー部材は、前記コイルばねの内側を貫通する棒鋼であるものとする。
この道路構造では、アンカー部材と弾性支承体とを一体にして設置することができ、施工性が良好となる。また、弾性支承体は、一体となったコイルばねとゴム部材とによって延長床版を拘束し、有効に振動を抑制することが可能となる。
なお、上記弾性支承体を構成するゴム部材は、完全な弾性体に近いものに限定されるものではなく、弾性と粘性とを兼ね備えた粘弾性体であってもよい。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の道路構造において、 前記延長床版に一端が連結された網状体が、前記延長床版より盛土側へ、該盛土上に形成された路盤の上に敷設され、 該網状体を埋め込み、前記延長床版に続けて前記盛土上の前記路盤の上に及ぶ範囲にアスファルト混合物層が敷設され、 前記舗装は、前記橋桁上から前記延長床版及び前記アスファルト混合物層の上を経て前記路盤上に及ぶ範囲に連続するように施されているものとする。
この道路構造では、アスファルト混合物層が延長床版と盛土上の路盤との間で生じる相対的な変位を緩和する。つまり、可撓性を有する踏み掛け版として機能するものであり、アスファルト混合物が弾性及び粘性を備え、延長床版と路盤との相対的な変位に追従する。そして、アスファルト混合物層に埋め込まれた網状体はアスファルト混合物層を補強するとともに、アスファルト混合物に生じる応力度及びひずみを分散させるものとなる。したがって、舗装に生じるひずみは良好に分散され、舗装の劣化が抑制される。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の道路構造において、 前記延長床版の盛土側の端部には、上面から所定の深さの切り欠きが設けられ、 前記網状体は、前記切り欠き内において前記延長床版に連結され、 前記アスファルト混合物層は、前記切り欠き内から前記路盤の上に連続し、上面が前記延長床版の上面とほぼ同じ高さに形成され、 前記切り欠き内の前記延長床版と前記アスファルト混合物層の底面との間には、水平方向の相対的な変位を許容する滑り層が形成されているものとする。
橋桁の上記延長床版が設けられた端部が可動支承によって支持されているときには、温度変化等によって橋桁の伸長又は収縮が生じ、延長床版の先端と路盤との間には水平方向に相対的な変位が生じる。この道路構造では、橋桁の伸縮にともなってアスファルト混合物層に引張力又は圧縮力が作用するが、アスファルト混合物層は滑り層の上でひずみが分散される。したがって、延長床版上から路盤上にかけて連続して敷設された舗装体にひずみが集中することが少なく、橋桁の可動支承を越えて敷設された連続舗装であっても損傷を生じることが少なく、舗装の耐久性が良好となる。
請求項5に係る発明は、請求項1から請求項4までのいずれかに記載の道路構造において、 前記延長床版から前記橋桁に至る範囲に緊張材が配置され、該延長床版に前記橋桁の軸線方向のプレストレスが導入されているものとする。
橋桁上に形成された床版又は橋桁と一体となった端横桁から連続して延長床版を張り出すと、アンカー部材によって延長床版の変位を抑制したときに、延長床版の橋桁との境界部分で大きな曲げモーメントが生じることがある。この道路構造では、橋桁から張り出すように形成された延長床版にプレストレスを導入し、延長床版に生じる曲げモーメントに抵抗することができる。
以上説明したように、本発明の道路構造では、橋桁上から盛土上にかけて連続する舗装を敷設することができ、舗装にはひずみが集中して生じることが少なく、耐久性が良好な連続舗装とすることが可能となる。
本発明の一実施形態である橋梁と盛土との境界部における道路構造を示す断面図である。 図1に示す道路構造で用いられる弾性支承体及びアンカー部材を示す断面図である。 図2に示す弾性支承体の製造工程を示す概略断面図である。 延長床版に連続して形成されたアスファルト混合物層及びその上に形成された舗装を示す断面図である。 アスファルト混合物層及び舗装に埋め込まれる網状体を示す概略斜視図である。 本発明の道路構造で使用することができる弾性支承体及びアンカー部材の他の例を示す断面図である。 本発明の他の実施形態である橋梁と盛土との境界部における道路構造の断面図である。 本発明の他の実施形態である橋梁と盛土との境界部における道路構造の断面図である。 本発明の他の実施形態である橋梁と盛土との境界部における道路構造の断面図である。 本発明の他の実施形態である橋梁と盛土との境界部における道路構造の断面図である。 本発明が解決しようとする課題を説明するための概略図である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態である道路構造の断面図である。また、図2は図1に示す道路構造で用いられる弾性支承体及びアンカー部材を示す断面図である。
この道路構造は、橋台1上に一端が支持された橋桁2を有する橋梁と、橋台1の背後に形成された盛土3と、の境界部に設けられたものである。
上記橋桁2は、上部にコンクリート床版を有するものであり、桁端からは盛土側にコンクリート床版を延伸するように延長床版4が形成されている。この延長床版4は、橋台1の上部とアンカー部材5及び弾性支承体6によって連結される。また、延長床版4の先端部と連続するようにアスファルト混合物層7が形成されており、このアスファルト混合物層7は盛土7上に形成された路盤8の上に敷設され、上面が延長床版4の上面とほぼ同じ高さに仕上げられている。舗装9は、橋桁2上から延長床版4上及びアスファルト混合物層7の上を経て路盤8上に至る範囲に連続するように形成され、この範囲に伸縮装置を設けないものとなっている。
上記橋桁2は、本実施の形態ではコンクリートで形成されたものであり、鉄筋コンクリートで形成されたものであっても、プレストレストコンクリートで形成されたものであってもよい。延長床版4は、この橋桁2の端面から盛土側に延伸するように設けられている。
なお、橋桁は鋼から成るものであってもよく、鋼から成る桁が用いられるときには鋼桁上に形成されたコンクリート床版から延伸するように延長床版を設けることができる。
上記延長床版4は、橋桁2上のコンクリート床版と上面が連続するように形成され、先端までの延伸された長さは、橋桁2の支間や剛性等を考慮して適宜に設計されるものである。そして、埋め込まれた鉄筋又は橋桁の軸線方向に導入されたプレストレスによって充分な強度を有するものとなっている。
上記橋台1は、強固な地盤(図示しない)上に支持され、沓10を介して上部に橋桁2を支持するものである。この橋台上部の盛土側には、橋桁2の端面と対向するように胸壁1a(パラペット)が形成されており、この胸壁1aの上面がゴム層11を介して上記延長床版4の下面と対向し、アンカー部材5及び弾性支承体6によって連結されている。胸壁1aの上部は盛土側に張り出し部1bを有し、延長床版4の先端まで該延長床版4の下面と対向するものとなっている。
上記アンカー部材5及び弾性支承体6は、図2に示すように、下部が橋台1のコンクリート中に埋め込まれ、上部が延長床版4のコンクリート中に埋め込まれている。
アンカー部材5は棒鋼から成るものであり、弾性支承体の中心部を上下方向に貫通し、上端部及び下端部はコンクリートに対して強固に定着されるように曲折されている。
弾性支承体6は、鋼で形成された上板21と下板22との間にコイルバネ23とゴム部材24とを有するものである。コイルバネ23は上端及び下端がそれぞれ上板21及び下板22に溶接によって接合されている。そして、ゴム部材24はコイルバネ23を埋め込み、上板21及び下板22と密着して接合されている。
上記弾性支承体6は、次のように製作することができる。
図3(a)に示すようにコイルバネ23の両端を上板21及び下板22に溶接で接合する。そして、上板21と下板22とを引き離す方向にコイルバネ23を伸長させ、図3(b)に示すように上板21と下板2との間に鋼製の型枠25を介挿する。型枠25は円筒状の部材を軸線方向の切断線で2つに分割した形状となっており、コイルバネ23の周囲に間隔を開けて囲うことができるものである。そして、この型枠25内に粒状のゴム素材24’を充填し、加硫及び加熱して上板21、下板22及びコイルバネ23と密着するゴム部材24とする。その後、図3に示すように型枠25を取り外すと伸長されていたコイルバネ23が反発力で収縮するとともに、ゴム部材24に圧縮力が導入され、ゴム部材24に作用している圧縮力とコイルバネ23に作用している引張力とが釣り合った状態となる。
なお、図2及び図3に示すアンカー部材5は、上板21及び下板22の中心部に設けられた貫通孔21a,22aに挿通されており、ゴム部材24がアンカー部材5を埋め込むように一体となっているが、ゴム部材を形成するときに、中心部に筒状部材を配置して上下方向の中心孔を形成し、アンカー部材をこの中心孔に挿通するものであってもよい。
上記アスファルト混合物層7は、図4に示すように延長床版4の先端付近の上部に設けられた切り欠き4a内から路盤8上の所定の範囲に形成されている。このアスファルト混合物層7の厚さは、5mm〜150mm程度とすることができ、底部には鋼の網状体12が埋め込まれている。
上記アスファルト混合物層7の路盤8上の長さは、延長床版4が水平方向に変位したときに、該変位に相当する伸縮量がアスファルト混合物層に生じ得る長さであって、延長床版4と路盤8との間に上下方向の相対的な変位が生じたときには、段差を生じることなくなだらかに変形が生じる長さとして設定することができる。
上記網状体12は、図5に示すように帯状の鋼板材31を折り曲げ、幅方向を上下にして多数を接合したものであり、鋼板材31の間に六角柱状の空間32が形成されたハムカム状のパネルとなっている。六角柱状の空間32には、骨材を含むアスファルト混合物が充填される。この網状体12は、帯状の鋼板材31が道路の路線方向に連続するように用いられ、一端が上記切り欠き4a内で延長床版4に連結されている。網状体12の延長床版4への連結は、図4に示すように延長床版4に貫入されたボルト33とこれにねじり合わされたナット34よって締め付けるものとなっている。また、延長床版4と一体となるように固着された樹脂モルタルに埋め込んで固定することもできる。
この網状体12は、アスファルト混合物層7が伸長されたときに引張力を負担してアスファルト混合物層7を補強するとともに引張ひずみ及び圧縮ひずみを分散させるものとなる。これにより、ひずみが集中して生じたり、アスファルト混合物層7にひび割れや破断が生じたりするのを抑えることが可能となるものである。
舗装9は、アスファルト混合物からなる基層9aと表層9bとを有するものであり、延長床版4上からアスファルト混合物層7の上を経て路盤8上に至る範囲では、図2及び図4に示すように滑り層13を形成した上に敷設されている。そして、上記滑り層13を形成した範囲には、基層9aの下部に網状体14が埋め込まれており、この網状体14は、上記アスファルト混合物層7に埋め込まれた図5に示す網状体12と同じものを用いることができる。
上記滑り層13は、例えばアルミニウムを蒸着したポリエステルフィルムをゴム化アスファルトの上に積層した下側シートと、抗張力繊維メッシュを埋め込んだゴム化アスファルトにポリエステルフィルムを積層した上側シートとを重ね合わせたものを採用することができる。また、鋼の薄板や不織布を用いたものを使用することもできる。
以上に説明した道路構造では、橋桁2にたわみや変位が生じたときに、延長床版4は橋台1に連結されて先端の上下方向の変位が抑えられる。また、延長床版4の水平方向の変位はアスファルト混合物層7に伝えられて伸縮が生じるが、アスファルト混合物層7には分散してひずみが生じ、ひずみが集中して生じるのが回避される。そして、舗装9は延長床版4上から路盤8上の範囲で滑り層13を介して敷設されるとともに、舗装9にも網状体14が埋め込まれており、アスファルト混合物層7からのひずみはさらに分散されて舗装に伝えられる。これにより橋桁2上から盛土3上の路盤8の上に連続するように舗装9を敷設しても舗装9に生じるひずみは小さく、舗装9の耐久性が向上する。
図6は、図2に示すアンカー部材5及び弾性支承体6に代えて用いることができるアンカー部材及び弾性支承体の他の例を示す断面図である。
この弾性支承体15は、図2に示すものと同じ上板91、下板92及びコイルバネ93を有するものであるが円筒形のゴム部材94に上下方向の中心孔94aが形成され、アンカー部材16がこの中心孔94aに挿通されている。アンカー部材16は下端部が橋台1の胸壁1aに埋め込まれるものであるが、上部には雄ネジが形成され、支圧板95とナット96とによって延長床版4に定着することができるものとなっている。
このようなアンカー部材16及び弾性支承体15を用いるときには、延長床版4のコンクリートを打設するときにアンカー部材16をシース17内に配置してコンクリートと絶縁しておき、頂部は切り欠き4aを設けて露出させる。延長床版4のコンクリートが硬化した後にアンカー部材16を引張し、延長床版4がゴム層11を介して橋台1に押し付けられた状態でナット96を締め付ける。切り欠き4a内には、その後にコンクリートを充填する。このようにアンカー部材16を設置することにより、延長床版4はゴム層11及び弾性支承体15を介して常に橋台1に押し付けられている状態とすることができる。これにより、延長床版4に橋桁2から上揚力が伝えられたときの変位を小さく抑えることが可能となる。
図7は、本発明の他の実施形態である道路構造を示す断面図である。
この道路構造は、橋桁42の橋台41上の支持条件が可動となっており、橋桁42の端部の橋台41に対する水平方向の移動量が大きいときに採用されるものである。
この道路構造の延長床版44、アンカー部材45、弾性支承体46は、図1に示す道路構造と同じものが作用されているが、延長床版44の先端部と連続するように形成されたアスファルト混合物層47の一部が延長床版44上で滑動が可能になっている。
延長床版44の先端付近に形成された切り欠き44aは図1に示す道路構造より長くなっており、アスファルト混合物層47に埋め込まれた網状体48は、この切り欠き内の橋桁側で延長床版44に固定されている。そして、アスファルト混合物層47は、切り欠き44a内のほぼ全域から路盤上に及ぶ範囲に形成され、切り欠き44a内の平面とアスファルト混合物層47との間に滑り層50が形成されている。
この道路構造では、橋桁42の水平方向の変位が大きく、これにともなって延長床版が大きく変位したときに、アスファルト混合物層47には切り欠き44a内の滑り層50の上を含む広い範囲に分散してひずみが生じる。これにより橋桁42の変位が大きくても、舗装49に大きなひずみが集中して生じるのが回避され、橋桁上から路盤43上に連続する舗装49の耐久性は良好なものとなる。
図8に示す道路構造は、本発明の他の実施形態であって、橋桁52と延長床版54との境界付近にメナーゼヒンジを設けた例を示すものである。
橋桁52の端部で回転角が生じたときに、橋桁52から延伸した延長床版54の先端部で上下方向の変位を抑えるためには、延長床版54に大きな曲げモーメントが生じることがある。この曲げモーメントをメナーゼヒンジ55で解放することにより、延長床版54に生じる応力度を低減するものである。
この例で用いているメナーゼヒンジ55は、橋桁52又は延長床版54の上面のひずみが大きくなるのを回避するために、回転中心が上面付近となるように連結鉄筋56を配置したものである。また、メナーゼヒンジ55の上で大きなひずみが生じるのを抑制するために、メナーゼヒンジの両側に及ぶ範囲に鋼板57を配置し、スタッドジベル58でメナーゼヒンジ55の両側に固定したものである。
なお、この道路構造では舗装60の下側の滑り層59は、メナーゼヒンジの両側に及ぶ範囲を含んで、橋桁52上から路盤53上に及ぶ範囲に形成し、舗装60の基層60aにはこの範囲に網状体61を埋め込むのが望ましい。
このような道路構造では、延長床版54に生じる応力度を低減するともに、アンカー部材62による拘束力も低減して延長床版54の先端部の上下方向の変位を抑えることができる。
図9は、本発明の他の実施形態である道路構造を示すものであり、この例では、延長床版71に道路の路線方向のプレストレスを導入したものである。プレストレスを導入するための緊張材72は、橋桁73内から延長床版71に及ぶように配置し、延長床版71の先端部で緊張力を導入することができる。
この道路構造は、橋桁73と延長床版71の境界部付近に生じる大きな曲げモーメントによってコンクリートにひび割れが生じるのをプレストレスによって抑制するものである。
図10は、本発明の他の実施形態である道路構造を示すものであり、この例では、橋桁81と延長床版82との境界部83を、延長床版82を構成するコンクリートより剛性が小さく、靭性に優れた材料で形成したものである。これにより、橋桁81と延長床版82との境界部付近で生じる曲げモーメントを低減することが可能となる。
低剛性で高靭性のセメント系の材料としては、繊維補強されたセメント系混合物を用いることができ、例えば、下記文献に記載されているように、ポルトランドセメント、石灰石微粉末、膨張剤を主成分とし、粉末減水剤、粉末収縮低減剤、天然砂等を混合した材料を加水混錬し、ビニロン繊維を添加した材料を採用することができる。
[谷口、平、室田、大城:低弾性高じん性セメント系複合体を用いたPC桁床版連結工法、コンクリート工学、Vol.49,No.4,2011.4、日本コンクリート工学会]
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、延長床版の延伸長さ、厚さ、アンカー部材及び弾性支承体の形状、構造及び寸法、アスファルト混合物層の敷設範囲、厚さ、網状体の形態等は、適宜に設計することができるものである。また、延長床版は現場で打設されるコンクリートで形成されるものに限定されず、プレキャストコンクリート部材を用いて形成することもできる。
1:橋台, 1a:胸壁(パラペット), 1b:胸壁の張り出し部, 2:橋桁, 3:盛土, 4:延長床版, 4a:延長床版に設けられた切り欠き, 5:アンカー部材, 6:弾性支承体, 7:アスファルト混合物層, 8:路盤, 9:舗装, 9a:舗装の基層, 9b:舗装の表層, 10:沓, 11:ゴム層, 12:網状体, 13:滑り層, 14:網状体, 15:弾性支承体, 16:アンカー部材, 17:シース,
21:上板, 22:下板, 23:コイルバネ, 24:ゴム部材, 25:型枠,
31:鋼板材, 32:六角柱状の空間, 33:ボルト, 34:ナット,
41:橋台, 42:橋桁, 43:路盤, 44:延長床版, 44a:延長床版に設けられた切り欠き, 45:アンカー部材, 46:弾性支承体, 47:アスファルト混合物層, 48:網状体, 49:舗装, 50:滑り層,
51:橋台, 52:橋桁, 53:路盤, 54:延長床版, 55:メナーゼヒンジ, 56:連結鉄筋, 57:鋼板, 58:スタッドジベル, 59:滑り層, 60:舗装, 60a:舗装の基層, 60b:舗装の表層, 61:網状体, 62:アンカー部材,
71:延長床版, 72:緊張材, 73:橋桁,
81:橋桁, 82:延長床版, 83:橋桁と延長床版との境界部
91:上板, 92:下板, 93:コイルバネ, 94:ゴム部材, 94a:ゴム部材の中心孔, 95:支圧板, 96:ナット

Claims (5)

  1. 橋梁と盛土との境界部における道路構造であって、
    橋台上に橋桁の一端が支持され、
    該橋桁の桁端上部から前記橋台の背後の盛土の上方にまで延長床版が延設され、
    前記延長床版と前記橋台との間に弾性支承体を介挿し、アンカー部材によって前記延長床版が前記橋台に連結され、
    前記橋桁上から前記延長床版の上を経て前記盛土上に形成された路盤上に及ぶ範囲に連続するように舗装が施されていることを特徴とする道路構造。
  2. 前記弾性支承体は、コイルばねと、該コイルバネを埋め込むように形成されたゴム部材と、を有し、
    前記アンカー部材は、前記コイルばねの内側を貫通する棒鋼であることを特徴とする請求項1に記載の道路構造。
  3. 前記延長床版に一端が連結された網状体が、前記延長床版より盛土側へ、該盛土上に形成された路盤の上に敷設され、
    該網状体を埋め込み、前記延長床版に続けて前記盛土上の前記路盤の上に及ぶ範囲にアスファルト混合物層が敷設され、
    前記舗装は、前記橋桁上から前記延長床版及び前記アスファルト混合物層の上を経て前記路盤上に及ぶ範囲に連続するように施されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の道路構造。
  4. 前記延長床版の盛土側の端部には、上面から所定の深さの切り欠きが設けられ、
    前記網状体は、前記切り欠き内において前記延長床版に連結され、
    前記アスファルト混合物層は、前記切り欠き内から前記路盤の上に連続し、上面が前記延長床版の上面とほぼ同じ高さに形成され、
    前記切り欠き内の前記延長床版と前記アスファルト混合物層の底面との間には、水平方向の相対的な変位を許容する滑り層が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の道路構造。
  5. 前記延長床版から前記橋桁に至る範囲に緊張材が配置され、該延長床版に前記橋桁の軸線方向のプレストレスが導入されていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の道路構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102568964B1 (ko) * 2023-03-28 2023-08-23 주식회사 태정엔지니어링 단차 저감을 위한 프리캐스트 바닥판 결합 구조체

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