JP7380484B2 - ワイパ制御方法、およびワイパ制御装置 - Google Patents
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Description
第1ワイパ7は、図2~5に示されるように、ウインドシールド3を拭くワイパブレード7aと、ワイパブレード7aが先端部に取り付けられたワイパアーム7bとを備える。ワイパアーム7bは、所定の第1ピボット軸11を揺動中心としてウインドシールド3の表面に沿ってワイパブレード7aとともに揺動可能である。第1ピボット軸11は、ワイパアーム7bが固定されるとともに、図2~4の車体構成部材6における運転席に近い左側端部付近に回転自在に取り付けられている。
第2ワイパ8も、基本的には第1ワイパ7と同じ構成を有する。すなわち、第2ワイパ8は、図2~4に示されるように、ウインドシールド3を拭くワイパブレード8aと、ワイパブレード8aが先端部に取り付けられ、所定の第2ピボット軸12を揺動中心としてウインドシールド3の表面に沿ってワイパブレード8aとともに揺動可能なワイパアーム8bとを備える。第2ピボット軸12は、ワイパアーム8bが固定されるとともに図2~4の車体構成部材6における第1ピボット軸11よりも車幅方向中央に近い部分に回転自在に取り付けられている。
リンク機構10は、駆動部9から発生した回転駆動力を往復揺動のための駆動力に変換して第1ワイパ7および第2ワイパ8にそれぞれ伝達することが可能な構成であればよく、本発明では具体的な構成についてはとくに限定しない。
本実施形態では、ワイパ制御装置5は、図8に示されるように、駆動部9の駆動を制御する制御部21を備え、さらに、制御部21(具体的には、後述のマイコン24)に入力信号を与える入力手段として、車両動力部(エンジンなどの)の始動および停止を切り換えるイグニッションスイッチ(IG-SW)22と、ワイパスイッチ(ワイパSW)23とを備える。ワイパスイッチ23は、第1ワイパ7および第2ワイパ8の動作を切り換えるためのスイッチであり、例えば、連続揺動(低速、高速)、間欠揺動、ミスト(1回だだけ揺動)、停止などのモードを切り替えることが可能である。
つぎに、本発明の実施形態に係るワイパ制御方法について、上記の第1ワイパ7の格納動作を例に挙げて、さらに具体的に図9のフローチャートを参照しながら説明する。
(1)
本実施形態のワイパ制御方法は、車両1のウインドシールド3を拭くワイパブレード7a、およびワイパブレード7aが取り付けられ、所定の第1ピボット軸11を揺動中心としてウインドシールド3の表面に沿ってワイパブレード7aとともに揺動可能なワイパアーム7bを備えた第1ワイパ7と、第1ワイパ7をウインドシールド3の表面に沿って所定の上反転位置P1と下反転位置P2との間で往復揺動させる駆動部9とを備え、ワイパアーム7bがワイパブレード7aをウインドシールド3に接触させる基本位置PAからワイパブレード7aをウインドシールド3から立ち上げて離間させる退避位置PBへ移動するロックバックが可能で、且つ、下反転位置P2より下方であってエンジンフード4の後端4aとウインドシールド3との間に位置する所定の格納位置PCに第1ワイパ7を格納することが可能な構成を有するワイパ装置におけるワイパ制御方法である。
本実施形態のワイパ制御方法およびワイパ制御装置5では、一時停止位置P3は、退避位置PBにあるワイパアーム7bが格納位置PCへ向けて揺動する際にワイパアーム7bがエンジンフード4の後端4aと接触状態となる位置から下方の所定範囲にある。
本実施形態のワイパ制御方法およびワイパ制御装置5では、一時停止位置P3が設定される上記の所定範囲は、ワイパアーム7bがエンジンフード4の後端4aと接触したときに、エンジンフード4の後端4aからウインドシールド3側に所定の大きさ以上の反力を受ける範囲に設定される。
本実施形態のワイパ制御方法では、ワイパアーム7bが退避位置PBにある場合にエンジンフード4の後端4aから反力を受けたときに、ワイパアーム7bに設けられた付勢手段である引張コイルばね13によって、ワイパアーム7bを退避位置PBから基本位置PAへ付勢する。
本実施形態のワイパ制御方法およびワイパ制御装置5では、上記の所定範囲は、ワイパアーム7bがウインドシールド3側に倒れ込んで基本位置PAへ復帰する際にワイパブレード7aがエンジンフード4の後端4aに接触しない範囲に設定されている。
以上のように、本実施形態のワイパ制御方法およびワイパ制御装置5では、一時停止位置P3が設定される範囲となる上記の所定範囲は、以下のように設定される。すなわち、上記の所定範囲は、ロックバック状態のワイパアーム7bがエンジンフード4の後端4aに接触した後の状態の範囲において、その接触の度合いが最も弱い場合(いわゆる所定範囲の下限の場合)として、ワイパアーム7bがウインドシールド3側に倒れ込んで基本位置PAへ復帰する際にワイパブレード7aがエンジンフード4の後端4aに接触しない範囲に設定されていれば、ワイパブレード7aの捩れおよびそれに伴うウインドシールド3の損傷を確実に防止することが可能である。また、上記の接触の度合いが最も強い場合(いわゆる所定範囲の上限の場合)として、ロックバック状態のワイパアーム7bがエンジンフード4の後端4aと接触したときに、エンジンフード4からウインドシールド3側に所定の大きさ以上の反力を受ける範囲に設定すれば、ワイパアーム7bをウインドシールド3側に確実に倒すことが可能である。
(A)
なお、上記の実施形態では、一時停止位置P3は下反転位置P2よりも上方に位置しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、一時停止位置P3は、下反転位置P2の下方にあってもよい。ただし、一時停止位置P3が下反転位置P2の上方にあれば、ワイパアームが一時停止位置P3にあるときにはエンジンフード4の後端4aに対して下反転位置P2にある場合もよりもさらに上方に離間した位置になるので、ワイパアーム7bがウインドシールド3に倒れ込んで退避位置PBから基本位置PAに復帰するときには、ワイパブレード7aがエンジンフード4の後端4aに接触することを確実に回避することが可能である。
上記実施形態では、一時停止位置P3は、ワイパアーム7bがウインドシールド3から立ち上がって離間している退避位置PBにある場合(ロックバック状態)に格納位置PCへ向けての揺動によりエンジンフード4の後端4aと非接触状態から接触状態となった後の所定範囲に設定されているが、本発明はこれに限定されるものではない。
3 ウインドシールド
4 エンジンフード
4a 後端
5 ワイパ制御装置
7 第1ワイパ
8 第2ワイパ
7a、8a ワイパブレード
7b、8b ワイパアーム
9 駆動部
11 第1ピボット軸
12 第2ピボット軸
21 制御部
P1 上反転位置
P2 下反転位置
P3 一時停止位置
PA 基本位置
PB 退避位置
PC 格納位置
PS サービスポジション
Claims (8)
- 車両のウインドシールドを拭くワイパブレード、および前記ワイパブレードが取り付けられ、所定のピボット軸を揺動中心として前記ウインドシールドの表面に沿って前記ワイパブレードとともに揺動可能なワイパアームを備えたワイパと、前記ワイパを前記ウインドシールドの表面に沿って所定の上反転位置と下反転位置との間で往復揺動させる駆動部とを備え、前記ワイパアームが前記ワイパブレードを前記ウインドシールドに接触させる基本位置から前記ワイパブレードを前記ウインドシールドから立ち上げて離間させる退避位置へ移動するロックバックが可能で、且つ、前記下反転位置より下方であってエンジンフードの後端と前記ウインドシールドとの間に位置する所定の格納位置に前記ワイパを格納することが可能な構成を有するワイパ装置におけるワイパ制御方法であって、
前記ワイパを前記格納位置に格納する格納動作中において、前記ワイパアームを前記下反転位置へ向けて下方へ揺動させているときに、前記ワイパアームが前記格納位置よりも上方位置で、かつ、前記ワイパアームが前記退避位置に位置している場合に、前記ウインドシールドに倒れ込んで前記基本位置に復帰することが可能な所定の一時停止位置に、前記ワイパアームを所定時間停止させ、
前記所定時間経過後に前記ワイパアームを前記格納位置まで揺動させ、
前記一時停止位置は、前記退避位置にある前記ワイパアームが前記格納位置へ向けて揺動する際に前記ワイパアームが前記エンジンフードの後端と接触状態となる位置から下方の所定範囲にある、
ことを特徴とするワイパ制御方法。 - 前記所定範囲は、前記ワイパアームが前記エンジンフードの後端と接触したときに、前記エンジンフードの後端から前記ウインドシールド側に所定の大きさ以上の反力を受ける範囲に設定される、
請求項1記載のワイパ制御方法。 - 前記ワイパアームが前記退避位置にある場合に前記エンジンフードの後端から反力を受けたときに、前記ワイパアームに設けられた付勢手段によって、前記ワイパアームを退避位置から前記基本位置へ付勢する、
請求項2記載のワイパ制御方法。 - 前記所定範囲は、前記ワイパアームが前記ウインドシールド側に倒れ込んで前記基本位置へ復帰する際に前記ワイパブレードが前記エンジンフードの後端に接触しない範囲に設定されている、
請求項1~3のいずれか1項に記載のワイパ制御方法。 - 車両のウインドシールドを拭くワイパブレード、および前記ワイパブレードが取り付けられ、所定のピボット軸を揺動中心として前記ウインドシールドの表面に沿って前記ワイパブレードとともに揺動可能なワイパアームを備え、前記ワイパアームが前記ワイパブレードを前記ウインドシールドに接触させる基本位置から前記ワイパブレードを前記ウインドシールドから立ち上げて離間させる退避位置へ移動するロックバックが可能な構成を有するワイパと、
前記ワイパを前記ウインドシールドの表面に沿って所定の上反転位置と下反転位置との間で往復揺動させる駆動部と、
前記駆動部の駆動を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、前記駆動部に対して、前記下反転位置より下方であってエンジンフードの後端と前記ウインドシールドとの間に位置する所定の格納位置に前記ワイパを格納する格納動作を行うように制御し、さらに、前記格納動作中において、前記ワイパアームを前記下反転位置へ向けて下方へ揺動させているときに、前記ワイパアームが前記格納位置よりも上方位置で、かつ、前記ワイパアームが前記退避位置に位置している場合に、前記ウインドシールドに倒れ込んで前記基本位置に復帰することが可能な所定の一時停止位置に、前記ワイパアームを所定時間停止させるように制御し、さらに、前記所定時間経過後に前記ワイパアームを前記格納位置まで揺動させるように制御し、
前記一時停止位置は、前記退避位置にある前記ワイパアームが前記格納位置へ向けて揺動する際に前記ワイパアームが前記エンジンフードの後端と接触状態となる位置から下方の所定範囲にある、
ことを特徴とするワイパ制御装置。 - 前記所定範囲は、前記ワイパアームが前記エンジンフードの後端と接触したときに、前記エンジンフードの後端から前記ウインドシールド側に所定の大きさ以上の反力を受ける範囲に設定される、
請求項5記載のワイパ制御装置。 - 前記ワイパアームに設けられ、前記ワイパアームが前記退避位置にある場合に前記エンジンフードの後端から反力を受けたときに前記ワイパアームを退避位置から前記基本位置へ付勢する付勢手段をさらに備える、
請求項6記載のワイパ制御装置。 - 前記所定範囲は、前記ワイパアームが前記ウインドシールド側に倒れ込んで前記基本位置へ復帰する際に前記ワイパブレードが前記エンジンフードの後端に接触しない範囲に設定されている、
請求項5~7のいずれか1項に記載のワイパ制御装置。
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