JP7378124B2 - 鋼板の自動ガス切断システム - Google Patents
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Description
特許文献2には、端面検出器として、圧縮空気を垂直に下方に吹き出し、吹き出し口の先の板の有無による背圧の変化をとらえる「空気背圧センサー」が例示されている。しかし、この空気背圧センサーでは被切断鋼板の端面を正確に検出することはできない。特に、被切断鋼板の耳をガス切断した後の端面には図5に示すように、ガス切断に伴うノロやバリがあり、その端面は直線ではない。空気背圧センサーでは、このような直線でない端面を正確に検出することはできず、結果として、軸回転角度、すなわち被切断鋼板の位置ずれ量(回転角度)を正確に把握することができない。
被切断鋼板の幅方向に沿うように被切断鋼板の上方に配置され、被切断鋼板の長手方向に沿う方向(以下「走行方向」という。)に移動可能な走行フレームと、
前記走行フレームに取り付けられ、当該走行フレームの長手方向に沿う方向(以下「横行方向」という。)に移動可能なガストーチと、
前記走行フレームに取り付けられ、横行方向に移動可能なカメラと、
制御部とを備え、
前記ガストーチが被切断鋼板の耳を走行方向に切断した後に、当該被切断鋼板を横行方向に少なくとも2箇所で横行切断する、鋼板の自動ガス切断システムにおいて、
前記制御部が以下の動作を実行することを特徴とする鋼板の自動ガス切断システム。
(1)予め記憶した第1の横行切断開始予定位置の近傍の被切断鋼板の第1の端面を前記カメラで撮影する。
(2)撮影された前記第1の端面を直線近似して第1の近似直線を求める。
(3)前記第1の横行切断開始予定位置を原点とし、走行方向をX軸、横行方向をY軸とする第1の2次元XY座標系において、前記第1の近似直線のY切片座標Y1を求める。
(4)前記第1の横行切断開始予定位置と同じ端面側において予め記憶した第2の横行切断開始予定位置の近傍の被切断鋼板の第2の端面を前記カメラで撮影する。
(5)撮影された前記第2の端面を直線近似して第2の近似直線を求める。
(6)前記第2の横行切断開始予定位置を原点とし、走行方向をX軸、横行方向をY軸とする第2の2次元XY座標系において、前記第2の近似直線のY切片座標Y2を求める。
(7)前記Y切片座標Y1、前記Y切片座標Y2、及び前記第1の横行切断開始予定位置と第2の横行切断開始予定位置との長手方向の間隔Lから、次式により被切断鋼板の回転角度θを求める。
θ=tan-1[(Y1-Y2)/L]
(8)前記Y切片座標Y1を第1の横行切断開始位置として、回転角度θ分シフトしながら第1の横行切断を行う。
(9)前記第1の横行切断開始位置を原点とし、走行方向をX軸、横行方向をY軸とする第3の2次元XY座標系において、座標(Lcosθ,Lsinθ)を第2の横行切断開始位置として、回転角度θ分シフトしながら第2の横行切断を行う。
また、ガストーチ50は移動ブロック30を介して横行ブロック20に取り付けられているから、移動ブロック30を走行方向に移動させることにより、ガストーチ50の走行方向の位置を調整可能である。
耳切断を開始するにあたり、ガストーチ50を耳切断開始位置S1に移動させる。この耳切断用トーチ51の耳切断開始位置S1への移動(位置合わせ)は、門型フレーム10の走行及び横行ブロック20の横行によって行うことができる。なお、被切断鋼板Sの端面は直線でないことが多く、両側の耳切断開始位置S1,S1には走行方向に位置ずれがある。このように両側の耳切断開始位置S1,S1に走行方向の位置ずれがある場合は、門型フレーム10の走行及び横行ブロック20の横行によってガストーチ50の耳切断開始位置S1への大まかな位置合わせを行ったうえで、移動ブロック30を走行方向に移動させることにより、ガストーチ50を耳切断開始位置S1に正確に位置合わせすることができる。
なお、耳切断を開始するにあたり、両側のガストーチ50は必ずしも耳切断開始位置S1に正確に位置合わせする必要はなく、走行方向の多少の位置ずれは許容される。走行方向に多少の位置ずれがあったとしても、両側のガストーチ50の火入れのタイミングを調整する(ずらす)ことで、耳切断を開始することができる。したがって、本実施形態の自動切断システム100において、移動ブロック30は省略可能である。
図3(a)に示すように、予め記憶した第1の横行切断開始予定位置P1の近傍の被切断鋼板Sの第1の端面E1をカメラ60で撮影する。具体的には、カメラ60を第1の横行切断開始予定位置P1の真上に移動させ、被切断鋼板Sの第1の端面E1が含まれる領域R1を撮影する。
撮影された第1の端面E1を直線近似して第1の近似直線を求める。被切断鋼板の耳をガス切断した後の端面には図5に示すように、ガス切断に伴うノロやバリがあり、その端面は直線ではない。そこで本実施形態では、図4に模式的に示すようにノロやバリを含む第1の端面E1の輪郭を直線近似して第1の近似直線A1を求める。直線近似の方法は特に限定されず、一般的な最小二乗法でもよいし、ノロやバリの形状等に応じて重みを付ける重み付き最小二乗法でもよい。
図3(a)に示すように、第1の横行切断開始予定位置P1を原点とし、走行方向をX軸、横行方向をY軸とする第1の2次元XY座標系において、第1の近似直線A1のY切片座標Y1を求める。
図3(b)に示すように、第1の横行切断開始予定位置P1と同じ端面側において、予め記憶した第2の横行切断開始予定位置P2の近傍の被切断鋼板の第2の端面E2をカメラ60で撮影する。具体的には、カメラ60を第2の横行切断開始予定位置P2の真上に移動させ、被切断鋼板Sの第2の端面E2が含まれる領域R2を撮影する。
撮影された第2の端面E2を直線近似して第2の近似直線A2を求める。具体的には、上述の動作(2)と同様に、ノロやバリを含む第2の端面E2の輪郭を直線近似して第2の近似直線A2を求める。
図3(b)に示すように、第2の横行切断開始予定位置P2を原点とし、走行方向をX軸、横行方向をY軸とする第2の2次元XY座標系において、第2の近似直線A2のY切片座標Y2を求める。
Y切片座標Y1、Y切片座標Y2、及び第1の横行切断開始予定位置P1と第2の横行切断開始予定位置P2との長手方向の間隔(切断間隔=製品の長手方向の寸法)Lから、次式により被切断鋼板の回転角度θを求める。
θ=tan-1[(Y1-Y2)/L]
図1及び図3(a)に示すように、Y切片座標Y1を第1の横行切断開始位置P1として火入れを行い、回転角度θ分シフトしながら第1の横行切断を行う。
図1及び図3(b)に示すように、第1の横行切断開始位置P1-1を原点とし、走行方向をX軸、横行方向をY軸とする第3の2次元XY座標系において、座標(Lcosθ,Lsinθ)を第2の横行切断開始位置P2-1として火入れを行い、回転角度θ分シフトしながら第2の横行切断を行う。
また、本実施形態では、門型フレーム10に2つの横行ブロック20(ガストーチ50)を設けたが、横行ブロック20(ガストーチ50)の数は1つであってもよい。
10 門型フレーム(走行フレーム)
11 レール
20 横行ブロック
30 移動ブロック
40 昇降軸
50 ガストーチ
60 カメラ
S 被切断鋼板
Claims (1)
- 被切断鋼板の幅方向に沿うように被切断鋼板の上方に配置され、被切断鋼板の長手方向に沿う方向(以下「走行方向」という。)に移動可能な走行フレームと、
前記走行フレームに取り付けられ、当該走行フレームの長手方向に沿う方向(以下「横行方向」という。)に移動可能なガストーチと、
前記走行フレームに取り付けられ、横行方向に移動可能なカメラと、
制御部とを備え、
前記ガストーチが被切断鋼板の耳を走行方向に切断した後に、当該被切断鋼板を横行方向に少なくとも2箇所で横行切断する、鋼板の自動ガス切断システムにおいて、
前記制御部が以下の動作を実行することを特徴とする鋼板の自動ガス切断システム。
(1)予め記憶した第1の横行切断開始予定位置の近傍の被切断鋼板の第1の端面を前記カメラで撮影する。
(2)撮影された前記第1の端面を直線近似して第1の近似直線を求める。
(3)前記第1の横行切断開始予定位置を原点とし、走行方向をX軸、横行方向をY軸とする第1の2次元XY座標系において、前記第1の近似直線のY切片座標Y1を求める。
(4)前記第1の横行切断開始予定位置と同じ端面側において予め記憶した第2の横行切断開始予定位置の近傍の被切断鋼板の第2の端面を前記カメラで撮影する。
(5)撮影された前記第2の端面を直線近似して第2の近似直線を求める。
(6)前記第2の横行切断開始予定位置を原点とし、走行方向をX軸、横行方向をY軸とする第2の2次元XY座標系において、前記第2の近似直線のY切片座標Y2を求める。
(7)前記Y切片座標Y1、前記Y切片座標Y2、及び前記第1の横行切断開始予定位置と第2の横行切断開始予定位置との長手方向の間隔Lから、次式により被切断鋼板の回転角度θを求める。
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(8)前記Y切片座標Y1を第1の横行切断開始位置として、回転角度θ分シフトしながら第1の横行切断を行う。
(9)前記第1の横行切断開始位置を原点とし、走行方向をX軸、横行方向をY軸とする第3の2次元XY座標系において、座標(Lcosθ,Lsinθ)を第2の横行切断開始位置として、回転角度θ分シフトしながら第2の横行切断を行う。
Priority Applications (1)
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JP2019196539A JP7378124B2 (ja) | 2019-10-29 | 2019-10-29 | 鋼板の自動ガス切断システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019196539A JP7378124B2 (ja) | 2019-10-29 | 2019-10-29 | 鋼板の自動ガス切断システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2021070036A JP2021070036A (ja) | 2021-05-06 |
JP7378124B2 true JP7378124B2 (ja) | 2023-11-13 |
Family
ID=75712077
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019196539A Active JP7378124B2 (ja) | 2019-10-29 | 2019-10-29 | 鋼板の自動ガス切断システム |
Country Status (1)
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Families Citing this family (1)
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JPH0816605B2 (ja) * | 1986-03-31 | 1996-02-21 | 工業技術院長 | 直線部分をもつ対象物の位置ずれ及び姿勢角の自動計測方法 |
JPS63130293A (ja) * | 1986-11-19 | 1988-06-02 | Amada Co Ltd | ワ−ク角度検出装置 |
JPH03213244A (ja) * | 1990-01-19 | 1991-09-18 | Komatsu Ltd | 平板ワーク加工機械の位置決め装置 |
JP3660041B2 (ja) * | 1996-01-17 | 2005-06-15 | 株式会社アマダ | レーザ加工機におけるワーク位置検出方法及び装置 |
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2019
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JP2021070036A (ja) | 2021-05-06 |
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