JP7375808B2 - ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂の製造方法、分散剤及び懸濁重合用分散剤 - Google Patents

ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂の製造方法、分散剤及び懸濁重合用分散剤 Download PDF

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Description

本発明は、ポリビニルアルコール系樹脂に関し、更に詳しくは、ポリ塩化ビニル製造時にビニル系化合物を懸濁重合する際に用いる分散剤として好適なポリビニルアルコール系樹脂、該ポリビニルアルコール系樹脂の製造方法、分散剤及び懸濁重合用分散剤に関する。
ポリビニルアルコール系樹脂(以下、「ポリビニルアルコール」を「PVA」と略記する場合がある。)は、酢酸ビニル等のビニルエステル系モノマーを重合した重合体をケン化することにより得られるものである。PVA系樹脂は、ケン化度相当のビニルアルコール構造単位とケン化されずに残ったビニルエステル構造単位を有する。
さらに、PVA系樹脂は、熱処理することにより、脱水し、主鎖中に二重結合を有する構造をもつこととなる。かかる構造を有するPVA系樹脂は、ポリ塩化ビニル製造時の懸濁用分散安定剤、保水材等の用途に用いられている。また、PVA系樹脂を用いてなるフィルムや繊維を熱処理することにより強度を向上できることも知られている。
一方、ポリ塩化ビニルを製造する際の懸濁重合用分散剤としては、種々の熱処理PVA系樹脂が検討されている。例えば、分子内にカルボニル基を有し、かつ2~3価の金属の塩又は水酸化物を含有するポリビニルアルコール系樹脂が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、濃度0.1重量%水溶液の紫外吸収スペクトルによる280nmの吸光度(a)が0.1より大であり、同水溶液の紫外吸収スペクトルによる320nmの吸光度(b)が0.03以上であり、吸光度(b)/吸光度(a)が0.3未満であり、かつ残存酢酸基のブロックキャラクターが0.4以上であるPVA系重合体が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
なお、上記0.1重量%水溶液の紫外線吸収スペクトルの吸光度(ピーク)は、PVA系樹脂中の二重結合により生じるものである。波長215nm付近のピークは[-CO-CH=CH-]の構造に帰属し、波長280nm付近のピークは[-CO-(CH=CH)-]の構造に帰属し、波長320nm付近のピークは[-CO-(CH=CH)-]の構造に帰属するものである。また、波長380nm付近のピークは、PVA系樹脂中の[-CO-(CH=CH)-]の構造に帰属すると推測される。
PVA系樹脂中の二重結合は、塩化ビニルモノマーの懸濁重合時に、重合反応の起点として作用するため、かかる二重結合が多いほど、重合安定性が優れることが一般的に知られている。
しかしながら、二重結合を有するPVA系樹脂を得るためには、特許文献1及び2に記載のように、約150℃で5~6時間熱処理を行なうことが必要であり、製造コストが高くなるという問題があった。また、製造工程において、酸素と接触する機会が多いと、得られたPVA系樹脂を水溶液にする際の不溶解物が増加する可能性があるとともに、アセトキシ基等の残存脂肪酸エステル基のランダム性が上がらないという問題もあった。
上記の課題を解決するために、2軸押出機を用いて熱処理を施すことが提案されている(例えば、特許文献3。)。特許文献3に記載のPVA系樹脂は、分子内にカルボニル基を有し、残存脂肪酸エステル基のブロックキャラクターが0.5以上であるポリビニルアルコール系樹脂であって、ポリビニルアルコール樹脂の0.1重量%水溶液の紫外線吸収スペクトルによる215nm、280nm、320nmのそれぞれの吸光度が0.1以上であり、320nmの吸光度/280nmの吸光度の比が0.3以上である。
日本国特開平08-269112号公報 日本国特開平08-283313号公報 日本国特開2004-250695号公報
しかしながら、従来のPVA系樹脂は、懸濁重合物(例えば、ポリ塩化ビニル。)製造時の懸濁重合用分散剤として用いた場合に、PVA系樹脂内の[-CO-(CH=CH)-]構造(波長380nm付近のピークに帰属。)の含有量が十分ではなく、重合反応の起点となる二重結合が不足し、懸濁重合の重合安定性に課題が残るものであった。
そこで、本発明は、懸濁重合物(例えば、ポリ塩化ビニル。)の重合時の重合安定性を高めることが期待される[-CO-(CH=CH)-]構造の含有量が多いPVA系樹脂、該PVA系樹脂の製造方法、並びに前記PVA系樹脂を用いた分散剤及びポリ塩化ビニル製造時に用いる懸濁重合用分散剤を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、熱処理前のPVA系樹脂のカルボニル基含有量を増加させることにより、熱処理後に樹脂中の[-CO-(CH=CH)-]構造の含有量が多いPVA系樹脂を得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の(1)~(6)を特徴とする。
(1)0.1重量%水溶液としたときの紫外線吸収スペクトルにおける波長320nmの吸光度(X)が0.3以上であり、波長320nmの吸光度(X)に対する波長380nmの吸光度(Y)の比(Y/X)が0.09以上であるポリビニルアルコール系樹脂。
(2)ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度が60モル%以上である(1)に記載のポリビニルアルコール系樹脂。
(3)ビニルエステル系単量体を含む単量体を重合し、得られた重合体をケン化することと、ケン化後の重合体を熱処理することを含むポリビニルアルコール系樹脂の製造方法。
(4)前記ケン化後の重合体のカルボニル基含有量が0.03モル%以上である(3)に記載のポリビニルアルコール系樹脂の製造方法。
(5)(1)又は(2)に記載のポリビニルアルコール系樹脂からなる分散剤。
(6)(1)又は(2)に記載のポリビニルアルコール系樹脂からなる懸濁重合用分散剤。
本発明のPVA系樹脂は、樹脂中の[-CO-(CH=CH)-]構造の含有量が多いので、かかるPVA系樹脂を懸濁重合用分散剤として用いた場合に、懸濁重合物(例えば、ポリ塩化ビニル。)の重合安定性を向上させることができると推測される。
以下、本発明のポリビニルアルコール系樹脂について詳細に説明するが、これらは望ましい実施態様の一例を示すものであり、本発明はこれらの内容に特定されるものではない。
[ポリビニルアルコール系樹脂]
本発明のポリビニルアルコール系樹脂(以下、PVA系樹脂という。)は熱処理が施されたPVA系樹脂であって、0.1重量%水溶液としたときの紫外線吸収スペクトルにおける波長320nmの吸光度(X)が0.3以上であり、波長320nmの吸光度(X)に対する波長380nmの吸光度(Y)の比(Y/X)が0.09以上である。
本発明のPVA系樹脂について、熱処理前のPVA系樹脂のカルボニル基含有量を増加させることにより、熱処理後のPVA系樹脂中の[-CO-(CH=CH)-]構造を増やすことができる。これにより、懸濁重合物(例えば、ポリ塩化ビニル。)の重合時の重合安定性に優れると推測されるPVA系樹脂が得られる。
本発明のPVA系樹脂を0.1重量%水溶液としたときの紫外線吸収スペクトルにおける波長320nmの吸光度(X)は0.3以上である。PVA系樹脂の0.1重量%水溶液の波長320nmにおける紫外線吸光度が小さすぎると、二重結合の生成が少ないため、界面活性能が低下する傾向がある。PVA系樹脂の0.1重量%水溶液の波長320nmにおける紫外線吸光度は、好ましくは0.35以上である。かかる吸光度の上限は特に限定されないが、製造可能性の観点から1.5程度である。
また、波長320nm以外のその他の波長における紫外線吸光度は、以下であることが好ましい。具体的には、波長215nmにおける紫外線吸光度は0.1以上が好ましく、より好ましくは0.3以上であり、また上限は、2程度である。波長280nmにおける紫外線吸光度は0.1以上が好ましく、より好ましくは0.3以上であり、また上限は、2程度である。これらの吸光度が低すぎると二重結合の生成が少ないため、界面活性能が低下する傾向がある。また、これらの吸光度が高すぎると製造可能性が低下する傾向がある。
紫外線吸収スペクトルの波長215nmでの吸収は、PVA系樹脂中の[-CO-CH=CH-]の構造に帰属し、波長280nmでの吸収は、PVA系樹脂中の[-CO-(CH=CH)-]の構造に帰属し、波長320nmでの吸収は、PVA系樹脂中の[-CO-(CH=CH)-]の構造に帰属する。
また、本発明において、本発明のPVA系樹脂を0.1重量%水溶液としたときの紫外線吸収スペクトルにおける波長320nmの吸光度(X)に対する波長380nmの吸光度(Y)の比(Y/X)が0.09以上であり、好ましくは0.10以上である。波長380nmでの吸収は、PVA系樹脂中の[-CO-(CH=CH)-]の構造に帰属すると推測される。前記吸光度比が小さすぎると、塩化ビニル懸濁重合用分散剤として用いた場合に、界面活性能が低くなりやすく、懸濁重合安定性が低下する傾向がある。また前記吸光度比の上限は特に限定されないが、生産性の観点から、3程度である。
かかる吸光度は、紫外可視近赤外分光光度計(例えば、日本分光株式会社製「V-560」(商品名)。)を用いて、波長215nm、280nm、320nm、380nmにおいて、PVA系樹脂の0.1重量%水溶液の吸光度を測定することで得られる。なお、吸光度は、光路長1cmの試料容器(セル)を用いて測定する。
一般的に、PVA系樹脂は、ビニルエステル単独重合体、またはビニルエステルと他の単量体との共重合体を、アルカリ触媒等を用いてケン化して得られる樹脂である。本発明のPVA系樹脂は、このケン化により得られたPVA系樹脂(熱処理前のPVA系樹脂)を熱処理して、脱水又は脱酢酸反応を起こすことにより得られる。
本発明のPVA系樹脂のケン化度(JIS K 6726:1994に準拠して測定。)は、60モル%以上であることが好ましく、より好ましくは65モル%以上であり、更に好ましくは67モル%以上であり、特に好ましくは69モル%以上である。ケン化度は、98モル%以下が好ましく、より好ましくは90モル%以下であり、更に好ましくは88モル%以下である。本発明のPVA系樹脂は、分子中に水酸基(親水性)の他に酢酸基(疎水基)が存在するため、界面活性能を有し、分散媒に対して均一に分散できる。ケン化度が低すぎると水分散性が低下する傾向があるため、ケン化度は60モル%以上であることが好ましい。なお、本発明のPVA系樹脂は、ケン化により得られたPVA系樹脂を熱処理して得られるが、ケン化により得られたPVA系樹脂と熱処理後のPVA系樹脂のケン化度は略同じである。
本発明のPVA系樹脂の平均重合度は、100以上が好ましく、より好ましくは200以上であり、さらに好ましくは300以上である。また、平均重合度は4000以下であることが好ましく、より好ましくは3000以下であり、さらに好ましくは1000以下である。平均重合度が低すぎると、界面活性能が低くなる傾向があり、塩化ビニル懸濁重合用分散剤として用いる場合、懸濁重合時に凝集を起こしやすくなる。一方、平均重合度が高すぎると、PVA系樹脂水溶液の粘度が上昇しやすく、ハンドリング性が低下しやすい。なお、平均重合度はJIS K 6726:1994に準拠して測定することができる。なお、本発明のPVA系樹脂は、ケン化により得られたPVA系樹脂を熱処理して得られるが、ケン化により得られたPVA系樹脂と熱処理後のPVA系樹脂の平均重合度は略同じである。
[ポリビニルアルコール系樹脂の製造方法]
本発明のPVA系樹脂は、上記したように、0.1重量%水溶液としたときの紫外線吸収スペクトルにおける波長320nmの吸光度(X)に対する波長380nmの吸光度(Y)の比(Y/X)が0.09以上である。波長320nmの吸光度(X)に対する波長380nmの吸光度(Y)の比(Y/X)を0.09以上にするためには、例えば、分子内にカルボニル基をより多く有したPVA系樹脂を用い、さらにそれを熱処理し、脱水または脱酢酸反応を起こし、共役二重結合を導入する方法が挙げられる。
まず、PVA系樹脂の分子内にカルボニル基をより多く導入する方法について説明する。かかる方法としては、例えば、以下の方法(i)~(iv)が挙げられる。
(i)ビニルエステル系単量体を含む単量体組成物を重合し、得られた重合体をケン化し、得られたPVA系樹脂を過酸化水素等の酸化剤で酸化処理する方法において、より多量の酸化剤で酸化処理する方法
(ii)ビニルエステル系単量体を含む単量体組成物の重合の際に、アルデヒド類やケトン類等のカルボニル基を含有する連鎖移動剤の共存下で重合を行い、得られた重合体をケン化する方法において、より多量の連鎖移動剤を用いる方法
(iii)1-メトキシ-ビニルアセテート等の共存下でビニルエステル系単量体を含む単量体組成物を重合し、得られた重合体をケン化する方法において、より多量の1-メトキシ-ビニルアセテート等を使用する方法
(iv)ビニルエステル系単量体を含む単量体組成物の重合時にエアを吹き込んで重合し、得られた重合体をケン化する方法において、より多量のエアを吹き込む方法
上記方法の中でも、工業的には、溶剤回収が容易であるという観点から上記(ii)の方法が好ましい。
以下、上記(ii)の方法を例にとり、本発明のPVA系樹脂の製造方法を説明する。(ii)の方法では、本発明のPVA系樹脂は、以下のスキームにより示される方法により得られる。なお、スキーム中、Acはアセチル基を示す。
Figure 0007375808000001
出発原料であるビニルエステル系単量体としては、例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニルおよびその他の直鎖または分岐状の飽和脂肪酸ビニルエステル等が挙げられる。実用的観点から、ビニルエステル系単量体としては酢酸ビニルを使用することが好ましく、酢酸ビニルを単独でまたは酢酸ビニルと酢酸ビニル以外の脂肪酸ビニルエステル化合物とを組み合わせて使用することがより好ましい。
単量体組成物を重合するに当たっては特に制限はなく公知の重合方法が任意に用いられる。例えば、メタノール、エタノールあるいはイソプロピルアルコール等の、炭素数1~3のアルコールを溶媒とする溶液重合が実施される。勿論、バルク重合、乳化重合、懸濁重合も可能である。かかる溶液重合においてビニルエステル系単量体の仕込み方法は、分割仕込み、一括仕込み等任意の手段を用いてよい。重合反応は、アゾビスイソブチロニトリル、アセチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、アゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスメトキシバレロニトリル等の公知のラジカル重合触媒を用いて行われる。また、重合反応温度は40℃~沸点程度の範囲から選択される。
(ii)の方法に用いられる連鎖移動剤として、アルデヒド類には、例えば、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド等が挙げられる。ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ヘキサノン、シクロヘキサノン等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記連鎖移動剤の中でも、重合後の構造が最終生成物と類似する点でアルデヒド類を用いることが好ましく、アセトアルデヒドがより好ましい。
連鎖移動剤の添加量は、添加する連鎖移動剤の連鎖移動定数や目的とするPVA系樹脂の重合度等により多少異なるが、例えば、ビニルエステル系単量体に対して0.1重量%以上が好ましく、より好ましくは0.5重量%以上であり、さらに好ましくは1.0重量%以上であり、特に好ましくは1.3重量%以上である。また、連鎖移動剤の添加量は5重量%以下であることが好ましく、より好ましくは3重量%以下であり、さらに好ましくは2.5重量%以下であり、特に好ましくは2重量%以下である。連鎖移動剤の仕込み方法は、初期の一括仕込みでもよく、また重合反応時に仕込んでもよい。連鎖移動剤を任意の方法で仕込むことにより、PVA系樹脂の分子量分布のコントロールを行うことができる。
ビニルエステル系単量体は単独で用いてもよいが、必要であればビニルエステル系単量体と重合可能な単量体を用いて共重合させ、変性PVA系樹脂を得ることもできる。かかる単量体としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アリルエーテル、3,4-エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等のビニル基とエポキシ基を有する単量体;トリアリルオキシエチレン、ジアリルマレアート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、テトラアリルオキシエタン、ジアリルフタレート、等のアリル基を2個以上有する単量体;酢酸アリル、アセト酢酸ビニルエステル、アセト酢酸アリルエステル、ジアセト酢酸アリルエステル等のアリルエステル系単量体;アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、アセトアセトキシプロピル(メタ)アクリレート等のアセトアセトキシアルキル(メタ)アクリレート;アセトアセトキシエチルクロトナート、アセトアセトキシプロピルクロトナート等のアセトアセトキシアルキルクロトナート;2-シアノアセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート;ジビニルベンゼン;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2-プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3-プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコール(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート;アリル(メタ)アクリレート;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート(アルキル部分がC1~C10アルキル基であり、好ましくはC1~C6アルキル基である。);(メタ)アクリロニトリル等のニトリル系単量体;スチレン、α-メチルスチレン等のスチレン系単量体;エチレン、プロピレン、1-ブテン、イソブテン等のオレフィン;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン化オレフィン;エチレンスルホン酸等のオレフィン系単量体;ブタジエン-1,3、2-メチルブタジエン、1,3又は2,3-ジメチルブタジエン-1,3、2-クロロブタジエン-1,3等のジエン系単量体;3-ブテン-1-オール、4-ペンテン-1-オール、5-ヘキセン-1,2-ジオール、グリセリンモノアリルエーテル等のヒドロキシ基含有α-オレフィン類、およびそのアシル化物等の誘導体;1,3-ジアセトキシ-2-メチレンプロパン、1,3-ジプロピオニルオキシ-2-メチレンプロパン、1,3-ジブチロニルオキシ-2-メチレンプロパン等のヒドロキシメチルビニリデンジアセテート類;イタコン酸、マレイン酸、アクリル酸等の不飽和酸類、その塩又はモノ若しくはジアルキルエステル;アクリロニトリル等のニトリル類、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸、AMPS(2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸)等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩等の化合物、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン等のビニルアルキルジアルコキシシラン;γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のγ-(メタ)アクリロキシプロピルトリアルコキシシラン;γ-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等のγ-(メタ)アクリロキシプロピルアルキルジアルコキシシラン;ビニルトリス(β-メトキシエトキシ)シラン、ヒドロキシメチルビニリデンジアセテートが挙げられる。ヒドロキシメチルビニリデンジアセテートの具体的な例としては、1,3-ジアセトキシ-2-メチレンプロパン、1,3-ジプロピオニルオキシ-2-メチレンプロパン、1,3-ジブチロニルオキシ-2-メチレンプロパン等が挙げられる。
また、3,4-ジヒドロキシ-1-ブテン、3,4-ジアシロキシ-1-ブテン、3-アシロキシ-4-ヒドロキシ-1-ブテン、4-アシロキシ-3-ヒドロキシ-1-ブテン、3,4-ジアシロキシ-2-メチル-1-ブテン、4,5-ジヒドロキシ-1-ペンテン、4,5-ジアシロキシ-1-ペンテン、4,5-ジヒドロキシ-3-メチル-1-ペンテン、4,5-ジアシロキシ-3-メチル-1-ペンテン、5,6-ジヒドロキシ-1-ヘキセン、5,6-ジアシロキシ-1-ヘキセン、グリセリンモノアリルエーテル、2,3-ジアセトキシ-1-アリルオキシプロパン、2-アセトキシ-1-アリルオキシ-3-ヒドロキシプロパン、3-アセトキシ-1-アリルオキシ-2-ヒドロキシプロパン、グリセリンモノビニルエーテル、グリセリンモノイソプロペニルエーテル、ビニルエチレンカーボネート、2,2-ジメチル-4-ビニル-1,3-ジオキソラン等のジオールを有する化合物等が挙げられる。これらの単量体は、単独で、又は2種以上を併用してもよい。
なお、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート及び/又はメタクリレート」を意味し、「(メタ)アリル」、「(メタ)アクリロ」についても同様である。
ビニルエステル系単量体と重合可能な単量体の含有量は、単量体組成物中、20モル%以下であることが好ましく、10モル%以下であることがより好ましい。
上記重合により得られたビニルエステル系重合体はケン化され、分子内にカルボニル基が導入される。
ケン化は公知の方法で行うことができ、例えば、ビニルエステル系重合体をアルコールに溶解させ、アルカリ触媒又は酸触媒の存在下で行われる。アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、ブタノール等の炭素数1~6のアルコールが挙げられる。
アルコール中のビニルエステル系重合体の濃度は、溶解率の観点から、20~50重量%の範囲から選ばれる。
アルカリ触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート等のアルカリ金属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒を用いることができる。酸触媒としては、例えば、塩酸、硫酸等の無機酸水溶液、p-トルエンスルホン酸等の有機酸を用いることができる。かかる触媒の使用量はビニルエステル系単量体に対して1~100ミリモル当量にすることが好ましく、より好ましくは1~40ミリモル当量、更に好ましくは1~20ミリモル当量である。触媒の使用量が少なすぎると、目的とするケン化度までケン化を進めることが困難となる傾向にあり、また触媒の使用量が多すぎてもケン化の反応性の向上は見られにくいため好ましくない。
ケン化を行う際の反応温度は、特に制限はないが、例えば、10~70℃が好ましく、より好ましくは20~50℃の範囲から選ばれる。
ケン化を行う際の反応時間は、ケン化の処理方法により適宜調整されればよい。例えば、バッチケン化で行われる場合、ケン化反応は2~3時間にわたって行うことが好ましい。
本発明では、ケン化後の重合体(PVA系樹脂)を後変性させることにより変性PVA系樹脂を製造してもよい。変性PVA系樹脂を製造する方法としては、例えば、ケン化で得られたPVA系樹脂をアセト酢酸エステル化、アセタール化、ウレタン化、エーテル化、グラフト化、リン酸エステル化、オキシアルキレン化する方法等が挙げられる。
上記のように、ケン化で得られたPVA系樹脂は次いで熱処理されるが、かかるケン化により得られたPVA系樹脂には、2~3価の金属の塩及び水酸化物のうちの少なくとも1つを含有することが好ましい。2~3価の金属の塩及び水酸化物のうちの少なくとも1つを含有することで効率的に熱処理ができる。
2~3価の金属としては、例えば、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム等が挙げられる。これら金属の塩又は水酸化物の具体例としては、例えば、酢酸マグネシウム4水和物、酢酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム、酪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酢酸亜鉛、水酸化アルミニウム等が挙げられ、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、水及び/又はメタノール等に溶解して工業的に取り扱い易いという点で酢酸マグネシウム4水和物や酢酸カルシウムが好ましい。
本発明のPVA系樹脂中の2~3価の金属の塩及び/又は水酸化物の含有量としては、PVA系樹脂に対して30μmol/g以上が好ましく、より好ましくは40μmol/g以上である。また、かかる含有量は300μmol/g以下であることが好ましく、より好ましくは200μmol/g以下である。該含有量が少なすぎると、ビニレン基の生成量が低下しやすい。一方、該含有量が多すぎると、PVA系樹脂の着色や分解が生じる傾向がある。
2~3価の金属の塩及び/又は水酸化物の含有方法は限定されず、上記の化合物をケン化前のペーストやケン化後のスラリー等に直接添加してもよい。好ましくはメタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール、又は水に溶解させて3~15重量%程度の濃度の溶液状で、ケン化後のPVAスラリーに添加し、PVA系樹脂に分配させる。
得られたPVA系樹脂を熱処理することにより、脱水または脱酢酸反応が起き、共役二重結合が生成し、本発明のPVA系樹脂が得られる。
熱処理は、いかなる装置を用いてもよく、例えば、ナウターミキサー、コニカルドライヤー等の内容物を加熱しながら撹拌する撹拌装置や単軸押出機、2軸押出機等の押出機を用いて行うことができる。なかでも、連続生産が可能であることから押出機を用いて熱処理を行うことが好ましい。
熱処理は、PVA系樹脂を押出機に供給することにより行うことができる。かかる熱処理において、PVA系樹脂の温度を好ましくは175℃以上、より好ましくは200℃以上とする。また、かかる温度は、好ましくは260℃以下、より好ましくは250℃以下とする。PVA系樹脂の温度が175℃以上であると、共役二重結合導入効率が向上する傾向にある。かかる温度が260℃以下であると、PVA系樹脂の分解が起こりにくく、ゲルの生成の原因となるPVA系樹脂の分解物が生成しにくくなり、結果としてPVA系樹脂中にコゲなどの異物が生成するのを抑制できる。押出機における滞留時間(溶融熱処理時間)は、30秒~15分が好ましく、30秒~10分がより好ましい。かかる滞留時間を30秒以上とすることで、共役二重結合導入効率が向上する傾向にあり、15分未満であると、PVA系樹脂中にコゲなどの異物が生成するのを抑制できる。
かかる熱処理においては、良好な界面活性能を得るために十分な量のビニレン基を生成せしめるためには、熱処理前のPVA系樹脂のカルボニル基の含有量は、0.03モル%以上が好ましく、より好ましくは0.05モル%以上であり、さらに好ましくは0.1モル%以上であり、特に好ましくは0.17モル%以上である。また、かかる含有量は、2.5モル%以下が好ましく、より好ましくは2モル%以下であり、さらに好ましくは1.5モル%以下であり、特に好ましくは1.0モル%以下である。
なお、カルボニル基の含有量(カルボニル基量)は以下のように測定することができる。
すなわち、カルボニル基量を測定したいPVA系樹脂を公知の方法で完全ケン化し、完全ケン化されたPVA系樹脂0.5gを100mL三角フラスコ中に秤取し、Walpol緩衝液(N/50・塩酸-酢酸ナトリウム、pH5.2)15mLを加えて溶解する。さらにp-ニトロフェニルヒドラジン溶液(p-ニトロフェニルヒドラジン0.82g/100mLメタノール)6mLを加えて室温で2日放置した後、メタノール中に投入し、PVA系樹脂を析出させる。析出させたPVA系樹脂を濾過し、メタノールを用いてソックスレーで7時間洗浄し、110℃で3時間乾燥後、PVA系樹脂0.2gを分取して水50mLに溶解し、濃度を求める。この溶液を希釈して0.1重量%水溶液としたときの紫外線吸収スペクトルにおける450nmの吸光度からカルボニル基量を算出する。なお、カルボニル基量の検量線として、カルボニル基量=0.21×E405 (g-1lcm-1)となることが知られている。E405 は波長405nmにおける吸光度である。(今井清和、上総雄二郎、高分子化学 第15巻 第156号 249~254ページ(1958)を参照。)
[用途]
上記のようにして得られた本発明のPVA系樹脂は、着色が抑えられているので色相に優れ、様々な用途に好適に使用することができる。本発明のPVA系樹脂の用途としては、例えば、以下が挙げられる。
(1)成形物関係:繊維、フィルム、シート、パイプ、チューブ、防漏膜、暫定皮膜、ケミカルレース用、水溶性繊維等。
(2)接着剤関係:木材、紙、アルミ箔、プラスチック等の接着剤、粘着剤、再湿剤、不織布用バインダー、石膏ボードや繊維板等の各種建材用バインダー、各種粉体造粒用バインダー、セメントやモルタル用添加剤、ホットメルト型接着剤、感圧接着剤、アニオン性塗料の固着剤等。
(3)被覆剤関係:紙のクリアーコーティング剤、紙の顔料コーティング剤、紙の内添サイズ剤、繊維製品用サイズ剤、経糸糊剤、繊維加工剤、皮革仕上げ剤、塗料、防曇剤、金属腐食防止剤、亜鉛メッキ用光沢剤、帯電防止剤、導電剤、暫定塗料等。
(4)疎水性樹脂用ブレンド剤関係:疎水性樹脂の帯電防止剤、および親水性付与剤;複合繊維、フィルムおよびその他成形物用添加剤等。
(5)分散剤関係:感熱発色層用塗工液の顕色剤用分散剤;塗料、墨汁、水性カラー、接着剤等の顔料分散安定剤;塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、(メタ)アクリレート、酢酸ビニル等の各種ビニル化合物の懸濁重合用分散安定剤等。
(6)乳化分散安定剤関係:各種アクリルモノマー、エチレン性不飽和化合物、ブタジエン性化合物の乳化重合用乳化剤;ポリオレフィン、ポリエステル樹脂等疎水性樹脂、エポキシ樹脂、パラフィン、ビチューメン等の後乳化剤等。
(7)増粘剤関係:各種水溶液やエマルジョンや石油掘削流体の増粘剤等。
(8)凝集剤関係:水中懸濁物及び溶存物の凝集剤、パルプ、スラリーの濾水剤等。
(9)交換樹脂等関係:イオン交換樹脂、キレート交換樹脂、イオン交換膜等。
(10)その他:土壌改良剤、感光剤、感光性レジスト樹脂等。
上記の中でも特に、本発明のPVA系樹脂は、酢酸ビニルや塩化ビニル等の各種ビニル化合物の懸濁重合用分散安定剤に有用であり、特に塩化ビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤として有用である。
[分散剤]
本発明のPVA系樹脂を分散剤として使用する場合、被分散体としては、例えば、重合性モノマー、粉体などが挙げられる。本発明のPVA系樹脂は特に重合性モノマーを分散し、懸濁重合用の分散剤として用いることが好ましい。
懸濁重合の対象となる重合性モノマーとしては、例えば、塩化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、ビニルエーテル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸又はその無水物、エチレン、プロピレン、スチレン等が挙げられる。中でも、本発明のPVA系樹脂は塩化ビニルの単独重合又は塩化ビニルと共重合可能なモノマーとの共重合に好適に用いられる。
[懸濁重合用分散剤]
本発明のPVA系樹脂を懸濁重合用分散剤として使用する場合について以下に詳述する。
本発明のPVA系樹脂の使用量は懸濁重合させる単量体に応じて適宜調整すればよいが、例えば、塩化ビニル系単量体の懸濁重合に使用する場合は、塩化ビニル系単量体100重量部に対して5重量部以下で用いることが好ましく、0.01~1重量部がより好ましく、さらに好ましくは0.02~0.2重量部である。かかる使用量が多すぎると分散剤として作用しないPVA系樹脂が増加する傾向がある。
懸濁重合する際には、例えば、水又は加熱水媒体に本発明のPVA系樹脂を分散剤として添加し、塩化ビニル系単量体を分散させて油溶性触媒の存在下で重合を行うことができる。
PVA系樹脂の添加方法としては、粉末のまま添加する方法、水、若しくはアルコール、ケトン、エステル等の有機溶媒、若しくはこれらの有機溶媒と水との混合溶媒に、PVA系樹脂を溶かした溶液の状態で添加する方法、又はPVA系樹脂を上記の溶媒に分散させた分散液の状態で添加する方法が挙げられる。
添加のタイミングとしては、重合の初期に一括添加しても、又重合の途中で分割して添加してもよい。
その他、重合時の添加剤としては、他の安定剤、重合助剤、重合触媒等を使用することができる。他の安定剤としては、公知の安定剤を併用することができ、例えば高分子物質を併用することが可能である。高分子物質としては、本発明のPVA系樹脂以外のPVA系樹脂が挙げられる。PVA系樹脂としては、未変性のPVA系樹脂や、上述の変性PVA系樹脂等が挙げられる。
重合助剤としては、各種界面活性剤あるいは無機分散剤等が挙げられる。本発明のPVA系樹脂を重合助剤として使用することも可能である。
重合触媒は油溶性の触媒であればいずれでもよく、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、α,α’-アゾビスイソブチロニトリル、α,α’-アゾビス-2,4-ジメチル-バレロニトリル、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイドあるいはこれらの混合物が使用できる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、「部」、「%」等は重量基準である。
(製造例1)
酢酸ビニル100部、アセトアルデヒド1.6部、メタノール4.7部及び酢酸ビニルに対して0.0092%のアセチルパーオキサイド(APO)を重合缶に仕込み、窒素で置換した。その後、加熱して沸点下で重合を開始させ、反応時間約7時間後に重合率80.0%に達した時点で重合を停止した。次いで未重合の酢酸ビニルを除去し、得られた重合体を水酸化ナトリウムで常法によりケン化して樹脂分12%のPVA系樹脂(平均重合度630、ケン化度71.7モル%、カルボニル基量0.20モル%)のケン化スラリー(酢酸メチル/メタノール=8/2(重量比)の溶媒)を調製した。ケン化スラリーに振り切り後の酢酸ナトリウム量がPVA系樹脂に対して1重量%となるように酢酸ナトリウムを加え、振り切りを行った。
次に上記で調製したPVA系樹脂に、金属化合物として酢酸マグネシウム4水和物の20%メタノール溶液を、PVA系樹脂に対して酢酸マグネシウムが2重量%となるように添加した。その後、乾燥して酢酸マグネシウム2重量%(141μmol/g)、酢酸ナトリウム1重量%(122μmol/g)を含有したPVA系樹脂を得た。
(実施例1)
〔本発明のPVA系樹脂(PVA-1)の製造〕
次いで、ケン化により得られたPVA系樹脂を2軸押出機に供給して、下記の押出条件Aで押出熱処理を行ない、ポリビニルアルコール系樹脂(PVA-1)を得た。
<押出の条件>
2軸押出機(東芝機械株式会社製TEM-58、L/D=45、Φ=58、同方向回転)にて、樹脂温度が設定温度になるようにし、押出熱処理を行った。
(押出条件A)
温度設定:C1/C2/C3/C4/C5/C6/C7/C8/C9/C10/H1=50/90/170/180/190/200/205/205/205/205/215℃
スクリュー回転数:100rpm
樹脂温度:230℃
C9部真空ベント
<評価1:紫外線吸光度の測定>
PVA系樹脂(PVA-1)の0.1%水溶液を作製した。紫外可視近赤外分光光度計(日本分光株式会社製「V-560」(商品名))を用いて、波長215nm、280nm、320nm、380nmにおける、PVA系樹脂の0.1%水溶液の吸光度を測定した。なお、厚さ1cmの試料容器(セル)を用いた。また、波長320nmの吸光度(X)に対する波長380nmの吸光度(Y)の比(Y/X)を算出した。結果を表1に示す。
(実施例2)
〔本発明のPVA系樹脂(PVA-2)の製造〕
上記PVA系樹脂(PVA-1)の製造において、押出条件を下記の押出条件Bとした以外は実施例1と同様に熱処理を行った。
(押出条件B)
温度設定:C1/C2/C3/C4/C5/C6/C7/C8/C9/C10/H1=50/90/170/180/190/200/205/205/205/205/215℃
スクリュー回転数:140rpm
樹脂温度:239℃
C9部真空ベント
得られたPVA系樹脂(PVA-2)について、実施例1と同様に、各波長における紫外線吸光度、Y/X値を測定した。結果を表1に示す。
(実施例3)
〔本発明のPVA系樹脂(PVA-3)の製造〕
上記PVA系樹脂(PVA-1)の製造において、押出条件を下記の押出条件Cとした以外は実施例1と同様に熱処理を行った。
(押出条件C)
温度設定:C1/C2/C3/C4/C5/C6/C7/C8/C9/C10/H1=50/90/170/180/200/210/215/215/215/215/215℃
スクリュー回転数:140rpm
樹脂温度:241℃
C9部真空ベント
得られたPVA系樹脂(PVA-3)について、実施例1と同様に、各波長における紫外線吸光度、Y/X値を測定した。結果を表1に示す。
(実施例4)
〔本発明のPVA系樹脂(PVA-4)の製造〕
上記PVA系樹脂(PVA-1)の製造において、押出条件を下記の押出条件Dとした以外は実施例1と同様に熱処理を行った。
(押出条件D)
温度設定:C1/C2/C3/C4/C5/C6/C7/C8/C9/C10/H1/D1/D2/D3=50/200/200/200/220/230/230/230/230/230/230/230/220/230℃
スクリュー回転数:310rpm
樹脂温度:245℃
C9部真空ベント
得られたPVA系樹脂(PVA-4)について、実施例1と同様に、各波長における紫外線吸光度、Y/X値を測定した。結果を表1に示す。
(実施例5)
〔本発明のPVA系樹脂(PVA-5)の製造〕
上記PVA系樹脂(PVA-1)の製造において、押出条件を下記の押出条件Eとした以外は実施例1と同様に熱処理を行った。
(押出条件E)
温度設定:C1/C2/C3/C4/C5/C6/C7/C8/C9/C10/H1/D1/D2/D3=50/220/220/220/230/240/240/260/260/260/260/230/230/230℃
スクリュー回転数:350rpm
樹脂温度:249℃
C9部真空ベント
得られたPVA系樹脂(PVA-5)について、実施例1と同様に、各波長における紫外線吸光度、Y/X値を測定した。結果を表1に示す。
(実施例6)
〔本発明のPVA系樹脂(PVA-6)の製造〕
上記PVA系樹脂(PVA-1)の製造において、押出条件を下記の押出条件Fとした以外は実施例1と同様に熱処理を行った。
(押出条件F)
温度設定:C1/C2/C3/C4/C5/C6/C7/C8/C9/C10/H1/D1/D2/D3=50/200/200/220/230/230/250/250/250/250/250/250/230/220℃
スクリュー回転数:350rpm
樹脂温度:248℃
C9部真空ベント
得られたPVA系樹脂(PVA-6)について、実施例1と同様に、各波長における紫外線吸光度、Y/X値を測定した。結果を表1に示す。
(製造例2)
酢酸ビニル100部、アセトアルデヒド1.2部、メタノール4.7部及び酢酸ビニルに対して0.0092%のアセチルパーオキサイド(APO)を重合缶に仕込み、窒素で置換した。その後、加熱して沸点下で重合を開始させ、反応時間約5.7時間後に重合率91.8%に達した時点で重合を停止した。次いで未重合の酢酸ビニルを除去し、得られた重合体を水酸化ナトリウムで常法によりケン化して樹脂分12%のPVA系樹脂(平均重合度770、ケン化度71.7モル%、カルボニル基量0.16モル%)のケン化スラリー(酢酸メチル/メタノール=8/2(重量比)の溶媒)を調製した。
次に上記で調製したPVA系樹脂に、金属化合物として酢酸マグネシウム4水和物の10%メタノール溶液を、PVA系樹脂1kgに対して350gの割合で添加し、25℃で1時間撹拌した。その後、ヌッチェで振り切りを行って、酢酸マグネシウム3.2重量%(225μmol/g)を含有したPVA系樹脂を得た。
(比較例1)
〔PVA系樹脂(PVA-7)の製造〕
次いで、上記PVA系樹脂を2軸押出機(東芝機械株式会社製TEM-58、L/D=45、Φ=58、同方向回転)にて、実施例1と同じ押出条件Aにて、押出熱処理を行なった。
(押出条件A)
温度設定:C1/C2/C3/C4/C5/C6/C7/C8/C9/C10/H1=50/90/170/180/190/200/205/205/205/205/215℃
スクリュー回転数:100rpm
樹脂温度:230℃
C9部真空ベント
得られたPVA系樹脂(PVA-7)について、実施例1と同様に、各波長における紫外線吸光度、波長320nmの吸光度(X)に対する波長380nmの吸光度(Y)の比(Y/X)値を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0007375808000002
表1の結果より、実施例1~6は、比較例1に比べて(Y/X)の値が大きく、懸濁重合用分散剤として用いた場合に、懸濁重合安定性が良好に保たれることが示唆された。
本発明を詳細にまた特定の実施形態を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。本出願は、2019年3月8日出願の日本特許出願(特願2019-043117)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明のPVA系樹脂は、[-CO-(CH=CH)-]構造由来の二重結合の割合が多いため、各種分散剤として用いた場合に、重合時の重合安定性に優れる。本発明のPVA系樹脂は、特に、塩化ビニル系モノマーの懸濁重合用分散剤として有用である。

Claims (6)

  1. 0.1重量%水溶液としたときの紫外線吸収スペクトルにおける波長320nmの吸光度(X)が0.3以上であり、波長320nmの吸光度(X)に対する波長380nmの吸光度(Y)の比(Y/X)が0.09以上であるポリビニルアルコール系樹脂。
  2. ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度が60モル%以上である請求項1に記載のポリビニルアルコール系樹脂。
  3. ビニルエステル系単量体を含む単量体を重合し、得られた重合体をケン化することと、ケン化後の重合体を熱処理することを含むポリビニルアルコール系樹脂の製造方法。
  4. 前記ケン化後の重合体のカルボニル基含有量が0.03モル%以上である請求項3に記載のポリビニルアルコール系樹脂の製造方法。
  5. 請求項1又は2に記載のポリビニルアルコール系樹脂からなる分散剤。
  6. 請求項1又は2に記載のポリビニルアルコール系樹脂からなる懸濁重合用分散剤。
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