JP7375774B2 - エピハロヒドリンゴム組成物 - Google Patents

エピハロヒドリンゴム組成物 Download PDF

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Description

本発明はエピハロヒドリンゴム組成物に関し、さらに詳細には、特に貯蔵安定性に優れたエピハロヒドリンゴム組成物であって、金属腐食性が低く、引張強度、耐熱老化性などに優れた架橋物を与えることができるエピハロヒドリンゴム組成物およびそれを架橋してなる架橋物に関する。
エピクロロヒドリンとエチレンオキサイドとの二元共重合体やエピクロロヒドリンとエチレンオキサイドとアリルグリシジルエーテルとの三元共重合体などのエピハロヒドリンゴムの架橋成形体は、耐熱性や耐熱老化性などの点において優れているため、ホース、チューブ、ダイヤフラム、ガスケット、O-リング、タイヤのインナーライナー、電線被覆材などの各種ゴム製品に広範に使用されている。
従来から、エピハロヒドリンゴムを架橋する際には、トリアジンチオール化合物、チアジアゾール化合物、ジアジンチオール化合物、硫黄、硫黄供与体などの各種の架橋剤が用いられている。架橋剤として、例えば、トリアジンチオール化合物を用いた場合、エピハロヒドリンゴム中のエピハロヒドリン単量体単位中のハロゲン原子を介して架橋反応が起き、その結果、ハロゲン化水素が発生して、ハロゲン化水素が金属等に害を与えるために、ハロヒドリンゴムの架橋成形体は金属腐食性などに問題があるとされている。
また、アリルグリシジルエーテル単量体単位を含有する二元共重合体や三元共重合体のエピハロヒドリンゴムを架橋する場合には、架橋剤としてパーオキサイドを用いることが知られている。架橋剤としてパーオキサイドを用いる方法として、日本特許公開2015-114589号公報(特許文献1)には、エピクロルヒドリンとアリルグリシジルエーテルとの二元共重合体、エピクロルヒドリンとエチレンオキサイドとアリルグリシジルエーテルとの三元共重合体などのエピハロヒドリンゴム、パーオキサイド架橋剤およびピペリジニルオキシラジカル化合物を含有するゴム組成物をパーオキサイドにより架橋させ、得られる架橋物に、ピペリジニルオキシラジカル化合物の反応生成物からなるピペリジン化合物を含有させることが記載されている。そして、このような方法で得られる架橋物は、耐ヘタリ性や耐熱老化性に優れることが記載されている。しかしながら、この方法では、ゴム組成物の貯蔵安定性や、ゴム組成物から得られる架橋物の金属腐食性の改良などの点については、特に考慮されていない。
日本特許公開2015-114589号公報
本発明が解決しようとする課題は、特に貯蔵安定性に優れたエピハロヒドリンゴム組成物であって、金属腐食性が低く、引張強度、耐熱老化性などの点で優れた架橋物を与えることができるエピハロヒドリンゴム組成物およびそれを架橋してなる架橋物を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、エピハロヒドリンゴムとして、グリシジルエーテル基を有する化合物の単量体単位を特定範囲量含む、エピハロヒドリン単位とグリシジルエーテル基を有する化合物単位とを含有する共重合体を用い、この共重合体に特定範囲量の有機パーオキサイド架橋剤、特定範囲量の架橋遅延剤および特定範囲量の老化防止剤を配合して得られるエピハロヒドリンゴム組成物が、特に貯蔵安定性に優れ、また、金属腐食性が低く、引張強度、耐熱老化性などの点で優れた架橋物を与えることができることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば、エピハロヒドリンゴム、有機パーオキサイド架橋剤、架橋遅延剤および老化防止剤を含有するエピハロヒドリンゴム組成物であって、
前記エピハロヒドリンゴムは、エピハロヒドリン単位とグリシジルエーテル基を有する化合物単位とを含有する共重合体であり、
前記共重合体におけるグリシジルエーテル基を有する化合物の単量体単位の含有量が5~15重量%であり、
前記有機パーオキサイド架橋剤を、前記エピハロヒドリンゴム100重量部当たり0.24~2重量部含有し、
前記架橋遅延剤を、前記エピハロヒドリンゴム100重量部当たり0.0072~0.24重量部含有し、および
前記老化防止剤を、前記エピハロヒドリンゴム100重量部当たり0.5~4重量部含有する、
前記エピハロヒドリンゴム組成物が提供される。
前記共重合体におけるグリシジルエーテル基を有する化合物の単量体単位の含有量は、好ましくは6~13重量%であり、より好ましくは7~12重量%である。
前記エピハロヒドリンゴムは、好ましくは、エピハロヒドリンとグリシジルエーテル基を有する化合物との二元共重合体、およびエピハロヒドリンとアルキレンオキサイドとグリシジルエーテル基を有する化合物との三元共重合体から選ばれる少なくとも1種の共重合体からなる。
前記エピハロヒドリンは、好ましくはエピクロロヒドリンである。前記アルキレンオキサイドは、好ましくはエチレンオキサイドである。前記グリシジルエーテル基を有する化合物は、好ましくはアリルグリシジルエーテルである。
前記エピハロヒドリンゴム組成物は、前記有機パーオキサイド架橋剤を、前記エピハロヒドリンゴム100重量部当たり、好ましくは0.32~1.2重量部、より好ましくは0.4~0.8重量部含有する。
前記有機パーオキサイド架橋剤は、好ましくはジアルキルパーオキサイド、パーオキシケタールまたはパーオキシエステルであり、より好ましくはジクミルパーオキサイドである。
前記エピハロヒドリンゴム組成物は、前記架橋遅延剤を、前記エピハロヒドリンゴム100重量部当たり、好ましくは0.012~0.12重量部、より好ましくは0.0192~0.072重量部含有する。
前記架橋遅延剤は、好ましくはニトロソ化合物であり、より好ましくは4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシルである。
前記エピハロヒドリンゴム組成物は、前記老化防止剤を、前記エピハロヒドリンゴム100重量部当たり、好ましくは1~3.5重量部、より好ましくは1.5~3重量部含有する。
前記老化防止剤は、好ましくは芳香族第二級アミン系化合物、ジチオカルバミン酸塩系化合物、ベンズイミダゾール系化合物およびアミン-ケトン系化合物から選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくは4,4'-ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケルおよび2-メルカプトベンゾイミダゾールから選ばれる少なくとも1種である。
さらにまた、本発明によれば、上記したエピハロヒドリンゴム組成物を架橋してなるエピハロヒドリンゴム架橋物が提供される。
本発明により、特に貯蔵安定性に優れたエピハロヒドリンゴム組成物であって、金属腐食性が低く、引張強度、耐熱老化性、耐燃料油性、耐寒性(すなわち低温での耐脆化性)、耐圧縮永久歪み性などにおいて優れる架橋物を与えることができるエピハロヒドリンゴム組成物およびそれを架橋してなる架橋物が提供される。
以下に、本発明のエピハロヒドリンゴム組成物およびそれを架橋してなる架橋物について具体的に説明する。
本発明のエピハロヒドリンゴム組成物においてゴム成分として使用されるエピハロヒドリンゴムは、エピハロヒドリン単位とグリシジルエーテル基を有する化合物単位とを含有する共重合体であって、該共重合体におけるグリシジルエーテル基を有する化合物の単量体単位の含有量が5~15重量%である共重合体である、この共重合体は、エピハロヒドリンとグリシジルエーテル基を有する化合物とグリシジルエーテル基を有する化合物とからなる二元共重合体であってもよく、エピハロヒドリンとアルキレンオキサイドとグリシジルエーテル基を有する化合物とからなる三元共重合体であってもよい。また、これらの混合体であってもよい。
ここで、エピハロヒドリンとしては、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、2-メチルエピクロルヒドリンなどが挙げられ、なかでもエピクロルヒドリンが好ましい。
グリシジルエーテル基を有する化合物としては、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、o-アリルフェニルグリシジルエーテルなどの炭素-炭素不飽和結合およびグリシジルエーテル基を有する化合物が挙げられ、なかでもアリルグリシジルエーテルが好ましい。
アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2-エポキシブタン、2,3-エポキシブタン、1,2-エポキシ-4-クロロペンタン、1,2-エポキシヘキサン、1,2-エポキシオクタン、1,2-エポキシデカン、1,2-エポキシテトラデカン、1,2-エポキシヘキサデカン、1,2-エポキシオクタデカン、1,2-エポキシエイコサン、1,2-エポキシイソブタン、2,3-エポキシイソブタンなどのエポキシ環以外の環構造を含まない化合物;1,2-エポキシシクロペンタン、1,2-エポキシシクロヘキサン、1,2-エポキシシクロドデカンなどのエポキシ環以外の環構造を含む化合物等が挙げられる。これらのなかでもエポキシ環以外の環構造を含まない化合物が好ましく、エチレンオキシドまたはプロピレンオキシドがより好ましく、特にエチレンオキシドが好ましい。
本発明でエピハロヒドリンゴムとして使用される、共重合成分としてエピハロヒドリンとグリシジルエーテル基を有する化合物とを含有する共重合体、例えば前記二元共重合体および前記三元共重合体では、それぞれの共重合体におけるグリシジルエーテル基を有する化合物の単量体単位の含有量が5~15重量%である。かかる含有量が5重量%未満の場合には、エピハロヒドリンゴム組成物から得られる架橋物の引張強度、耐熱性、耐燃料油性、耐寒性(すなわち低温での耐脆化性)、耐圧縮永久歪み性などの観点から好ましくない。含有量が15重量%を超える場合には、エピハロヒドリンゴム組成物から得られる架橋物の破断伸びなどの観点から好ましくない。かかる含有量は、エピハロヒドリンゴム組成物の貯蔵安定性や、エピハロヒドリンゴム組成物から得られる架橋物の金属腐食性の観点から、6~13重量%が好ましく、特に7~12重量%が好ましい。
本発明でエピハロヒドリンゴムとして使用される、エピハロヒドリンとグリシジルエーテル基を有する化合物との二元共重合体におけるエピハロヒドリンの単量体単位の含有量は、85~95重量%であり、好ましくは87~94重量%、より好ましくは、88~93重量%である。エピハロヒドリンとアルキレンオキサイドとグリシジルエーテル基を有する化合物との三元共重合体における、エピハロヒドリンの単量体単位とアルキレンオキサイドの単量体構成との合計含有量は、85~95重量%であり、好ましくは87~94重量%、より好ましくは、88~93重量%である。その合計含有量のうち、エピハロヒドリンの単量体単位の含有量は、好ましくは48~78重量%であり、アルキレンオキサイドの単量体の含有量は、好ましくは10~45重量%である。
エピハロヒドリンゴムにおける上記した各単量体の含有量である重量%、すなわち、単量体組成比は、13C-NMRを測定し、得られる13C-NMRチャートから算出することができる。例えば、エピハロヒドリンとアルキレンオキサイドとグリシジルエーテル基を有する化合物との三元共重合体の場合は、エピクロルヒドリン単位の塩素に結合した炭素由来のピークは化学シフト40~50ppmに観測され、アリルグリシジルエーテル単位の不飽和炭素由来のピークは化学シフト110~140ppmに観測される。これらの両方の領域それぞれのピーク面積を算出し、全エピクロルヒドリンゴム中の上記以外の炭素由来のピークが観測される化学シフトである60~90ppmの領域のピーク面積から、エピクロルヒドリン単位およびアリルグリシジルエーテル単位に相当する分を差し引いたピーク面積をエチレンオキシド単位の主鎖炭素に相当する分として、これらピーク面積比より各単量体の組成比を算出することができる。
本発明で使用されるエピハロヒドリンゴムとしては、上記したエピハロヒドリンとグリシジルエーテル基を有する化合物との二元共重合体と、上記したエピハロヒドリンとアルキレンオキサイドとグリシジルエーテル基を有する化合物との三元共重合体とをそれぞれ単独で用いてもよく、また、それら共重合体の混合物として用いてもよい。
本発明で用いるエピハロヒドリンゴムのムーニー粘度ML1+4(100℃)は、通常、30~160、好ましくは40~120である。ムーニー粘度が低すぎても高すぎても配合剤との混練加工性が低下するので好ましくない。
本発明で用いられるエピハロヒドリンゴムの製造方法は、特に限定されず、公知の重合方法にしたがって所定の各単量体の所定量を共重合して製造すればよい。例えば、本明細書に記載する製造例1~5の方法によって製造することができる。ムーニー粘度は単量体の配合を適宜調整することにより所望の値とすることができる。
本発明のエピハロヒドリンゴム組成物において使用される有機パーオキサイド架橋剤は、好ましくはジアルキルパーオキサイド、パーオキシケタールまたはパーオキシエステルである。ジアルキルパーオキサイドとしては、ジクミルパーオキサイド、ジ(2-tert-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(tert-ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(tert-ブチルパーオキシ)ヘキシン-3などが挙げられる。パーオキシケタールとしては、1,1-ジ(tert-ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1-ジ(tert-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n-ブチル4,4-ジ(tert-ブチルパーオキシ)バレレートなどが挙げられる。パーオキシエステルとしては、tert-ブチルパーオキシベンゾエート、tert-ヘキシルパーキシベンゾエート、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、tert-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキシルモノカーボネート、tert-ブチルパーオキシラウレート、tert-ブチルパーオキシ-3,5,5-トリメチルヘキサノエート、tert-ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネートなどが挙げられる。これらのうちでは、架橋後の未反応成分が残りにくく、分解物の沸点が比較的低くて分解物を除去しやすいなどの観点から、ジクミルパーオキサイド、ジ(2-tert-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(tert-ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,1-ジ(tert-ブチルパーオキシ)シクロヘキサンなどが好ましく、特にジクミルパーオキサイドが好ましい。
本発明のエピハロヒドリンゴム組成物に含有される有機パーオキサイド架橋剤は、エピハロヒドリンゴムを構成する上記共重合体における特にグリシジルエーテル基を有する化合物の単量体単位中の二重結合を介してエピハロヒドリンゴムを架橋させることができる。したがって、本発明における有機パーオキサイド架橋剤の使用量は、該共重合体におけるグリシジルエーテル基を有する化合物の単量体単位の含有量に基づいて、決定するのが適切である。かかる観点から、本発明のエピハロヒドリンゴム組成物は、有機パーオキサイド架橋剤を、上記したエピハロヒドリンゴム100重量部当たり、0.24~2重量部含有する。0.24重量部未満の場合には、エピハロヒドリンゴム組成物から得られる架橋物の引張強度、耐圧縮永久歪み性、耐熱老化性、耐燃料油性、耐寒性(すなわち低温での耐脆化性)などの観点から好ましくなく、2重量部を超える場合にも、エピハロヒドリンゴム組成物から得られる架橋物の引張強度、耐圧縮永久歪み性、耐熱老化性、耐熱性(すなわち低温での耐脆化性)などの観点から好ましくない。本発明のエピハロヒドリンゴム組成物は、エピハロヒドリンゴム組成物の貯蔵安定性や、エピハロヒドリンゴム組成物から得られる架橋物の金属腐食性の観点から、有機パーオキサイド架橋剤を、上記したエピハロヒドリンゴム100重量部当たり、好ましくは0.32~1.2重量部、より好ましくは0.4~0.8重量部含有する。また、この場合のエピハロヒドリン系ゴム中の炭素-炭素不飽和結合1重量部に対する有機パーオキサイド架橋剤の理論活性酸素量は、好ましくは0.001~0.05重量部、より好ましくは0.004~0.04重量部、さらに好ましくは0.008~0.03重量部である。
本発明のエピハロヒドリンゴム組成物に含有される架橋遅延剤は、好ましくはニトロソ化合物である。ニトロソ化合物としては、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル、4-メトキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル、4-オキソ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル、2,2,5,5-テトラメチルピペリジン-1-オキシル、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジニルオキシ-4-イル)セバケート、4,4'-[(1,10-ジオキソ-1,10-デカンジイル)ビス(オキシ)]ビス[2,2,6,6-テトラメチル]-1-ピペリジジニルオキシ、2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジン-1-オキシルモノフォスフェート、3-カルボキシ-2,2,5,5-テトラメチルピロリジン-1-オキシルなどが挙げられる。なかでも2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシルが好ましい。
上記した架橋遅延剤を用いることにより、架橋開始時期を適度に遅延することができ、架橋開始から架橋完了までの時間を適度に調節することができ、また、得られる架橋物の架橋密度を調節し、所望の特性を有する架橋物を有利に得ることができる。
本発明のエピハロヒドリンゴム組成物は、架橋遅延剤を、上記したエピハロヒドリンゴム100重量部当たり、0.0072~0.24重量部含有する。0.0072重量部未満の場合には、エピハロヒドリンゴム組成物の貯蔵安定性や、エピハロヒドリンゴム組成物から得られる架橋物の耐熱老化性などの観点から、好ましくなく、0.24重量部を超える場合には、エピハロヒドリンゴム組成物から得られる架橋物の耐熱老化性、耐燃料油性、引張強度などの観点から好ましくない。本発明のエピハロヒドリンゴム組成物は、貯蔵安定性の観点から、架橋遅延剤を、上記したエピハロヒドリンゴム100重量部当たり、好ましくは0.012~0.12重量部、より好ましくは0.0192~0.072重量部含有する。また、この場合のエピハロヒドリン系ゴム中の炭素-炭素不飽和結合1重量部に対する架橋遅延剤量は、好ましくは0.003~0.1重量部、より好ましくは0.005~0.07重量部、さらに好ましくは0.007~0.05重量部である。
本発明のエピハロヒドリンゴム組成物に含有される老化防止剤は、好ましくは、芳香族第二級アミン系化合物、ジチオカルバミン酸塩系化合物、ベンズイミダゾール系化合物またはアミン-ケトン系化合物である。芳香族第二級アミン系化合物としては、N,N'-ジ-2-ナフチル-p-フェニレンジアミン、N-フェニル-1-ナフチルアミン、アルキル化ジフェニルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、4,4'-ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、p-(p-トルエンスルホニルアミド)ジフェニルアミン、N,N'-ジ-2-ナフチル-p-フェニレンジアミン、N,N'-ジフェニル-p-フェニレンジアミン、N-フェニル-N'-イソプロピル-p-フェニレンジアミン、N-フェニル-N'-(1,3-ジメチルブチル)-p-フェニレンジアミン、N-フェニル-N'-(3-メタクリロイルオキシ-2-ヒドロキシプロピル)-p-フェニレンジアミンなどが挙げられる。ジチオカルバミン酸塩系化合物としては、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケルなどが挙げられる。ベンズイミダゾール系化合物としては、2-メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、2-メルカプトベンズイミダゾールなどが挙げられる。アミン-ケトン系化合物としては、2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン重合体、6-エトキシ-1,2-ジヒドロ-2,2,4-トリメチルキノリン、ジフェニルアミンとアセトンの反応物などが挙げられる。これらのなかでも4,4'-ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケルまたは2-メルカプトベンゾイミダゾールが好ましい。老化防止剤は、これらのうちの1種を単独で用いることもでき、2種以上を組み合わせて用いることもできるが、2種以上を組み合わせて用いることが好ましい。
本発明のエピハロヒドリンゴム組成物は、老化防止剤を、上記したエピハロヒドリンゴム100重量部当たり、0.5~4重量部含有する。0.5重量部未満の場合には、エピハロヒドリンゴム組成物から得られる架橋物の耐熱老化性、耐燃料油性、耐圧縮永久歪み性などの観点から、好ましくなく、4重量部を超える場合にも、同様に、エピハロヒドリンゴム組成物から得られる架橋物の耐熱老化性、耐燃料油性、耐圧縮永久歪み性などの観点から好ましくない。本発明のエピハロヒドリンゴム組成物は、貯蔵安定性の観点から、老化防止剤を、上記したエピハロヒドリンゴム100重量部当たり、好ましくは1~3.5重量部、より好ましくは1.5~3重量部含有する。
本発明のエピハロヒドリンゴム組成物は、本発明の所期の効果の発現を阻害しない範囲において、上記したエピハロヒドリンゴム以外のゴム、例えば、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン-ブタジエン系ゴム、クロロプレンゴムなどの不飽和型ゴム;ブチルゴム、エチレン-プロピレン系ゴム、エチレン-アクリル系ゴム、アクリル系ゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ニトリル系ゴム、水素化ニトリル系ゴム、シリコン系ゴム、フッ素系ゴムなどの高飽和型ゴムなどを含有してもよい。これらのゴムの含有量は適宜調整することができるが、エピハロヒドリンゴム100重量部に対して、好ましくは40重量部以下、より好ましくは20重量部以下、さらに好ましくは10重量部以下である。
また、本発明のエピハロヒドリンゴム組成物は、上記した有機パーオキサイド架橋剤、架橋遅延剤および老化防止剤以外に、ゴム組成物において通常使用される配合剤、例えば、カーボンブラックやシリカなどの補強性充填剤;炭酸カルシウムやクレイなどの非補強性充填剤;脂肪酸エステルなどの加工助剤;ポリエーテルエステル系化合物などの可塑剤;ハイドロタルサイトなどの受酸剤;トリメチロールプロパントリメタクリレートなどの共架橋剤などを含有してもよい。また、ゴム工業分野において通常使用される光安定剤、滑剤、粘着剤、潤滑剤、難燃剤、防黴剤、着色剤、帯電防止剤などを含有してもよい。本発明のエピハロヒドリンゴム組成物中のこれらの配合剤の含有量は、加工条件や、ゴム架橋物に通常要求される種々の性能を満足させるように適宜選定すればよい。
本発明のエピハロヒドリンゴム組成物の調製方法は、特に限定されず、通常採用される方法を用いることができる。例えば、オープンロール、バンバリーミキサー、スクリュー混合機などの混合機を用いて、上記したエピハロヒドリンゴム、有機パーオキサイド架橋剤、架橋遅延剤および老化防止剤、並びに必要に応じて他の配合剤を混合する方法を採用することができる。エピハロヒドリンゴム、有機パーオキサイド架橋剤、架橋遅延剤および老化防止剤、並びにその他の配合剤の配合順序は特に限定されない。例えば、先ず、熱によって他の配合剤と反応したり分解したりしにくい成分をバンバリーミキサー等で十分に混ぜ合わせた後、熱によって他成分と反応したり分解したりし易い成分、例えば、上記した有機パーオキサイド架橋剤、架橋遅延剤などを、オープンロール等により反応や分解を起こさない温度で短時間に混合するという手順を採るのが好ましい。
本発明のエピハロヒドリンゴム組成物は、成形機で成形し、成形時の加熱により、あるいは、成形に続いて行う加熱により架橋物とすることができる。かかる加熱は通常100℃以上で1分~5時間かけて行うのが好ましい。エピハロヒドリンゴム組成物を架橋する際には、100℃以上で1分~5時間の架橋を一次架橋工程とし、必要に応じて、一次架橋工程で得られる一次架橋物を100~220℃で0.5~48時間加熱して二次架橋する工程をさらに加えてもよい。一次架橋物に対して必要に応じて行う二次架橋の条件は、通常、加熱温度が100~220℃、好ましくは130~210℃、より好ましくは150~180℃であり、加熱時間が0.5~48時間、好ましくは0.7~24時間、より好ましくは1~12時間である。
本発明のエピハロヒドリンゴム組成物は、特に貯蔵安定性に優れ、また、金属腐食性が低く、引張強度、耐熱老化性、耐燃料油性、耐寒性(すなわち低温での耐脆化性)、耐圧縮永久歪み性などにおいて優れる架橋物を与えることができる。本発明のエピハロヒドリンゴム組成物の架橋物は、自動車用ホース、エアダクト用ホース、OA機器用ロール、電子写真機器用導電性ロールなどに好適に使用できる。
以下に、実施例および比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。ただし本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。以下において、「部」は重量部を表し、「wt%」は重量%を表す。
各種試験法は下記に記載の方法によった。
(1)エピクロロヒドリンゴム組成物のスコーチ安定性試験
エピクロロヒドリンゴム組成物の貯蔵安定性を評価するため、エピクロロヒドリンゴム組成物のスコーチ安定性試験としてムーニースコーチ時間(T5)を、JIS K6300:2013に従って、Lロータを使用して125℃で測定した。なお、ムーニースコーチ時間(T5)は、ムーニー粘度が最小値(Vm)から5ポイント増加するまでの時間である。ムーニースコーチ時間(T5)の値が大きいほど、スコーチ安定性に優れる。なお、スコーチ安定性は、以下の基準で判定し、各試料をグレード1~4に格付けした。
1:ムーニースコーチ時間(T5)が30分以上である場合
2:ムーニースコーチ時間(T5)が20分以上、30分未満である場合
3:ムーニースコーチ時間(T5)が10分以上、20分未満である場合
4:ムーニースコーチ時間(T5)が10分未満である場合
(2)エピクロロヒドリンゴム組成物からなる架橋物の引張試験
エピクロロヒドリンゴム組成物を160℃で30分間プレス成形することにより、一次架橋させ、縦15cm×横15cm×厚さ2mmの一次架橋物(シート)を得た。次に、オーブンを用いて、一次架橋物を150℃で1時間加熱することにより、二次架橋させ、二次架橋物(シート)を得た。次に、二次架橋物から、JIS3号ダンベル形状の試験片を切り出した。次に、JIS 6251:2017に準拠して、引張強さを測定した。なお、引張強度は、以下の基準で判定し、グレード1~4に格付けした。
1:引張強度が11.0MPa以上である場合
2:引張強度が9.0MPa以上、11.0MPa未満である場合
3:引張強度が7.0MPa以上、9.0MPa未満である場合
4:引張強度が7.0MPa未満である場合
(3)エピクロロヒドリンゴム組成物からなる架橋物の耐熱老化試験
上記引張試験と同様にして得られた試験片(シート状のゴム架橋物を3号形ダンベルで打ち抜いて得られた試験片)について、耐熱老化試験を行った。耐熱老化試験は、JIS K6257:2017に準拠して、ギヤー式老化試験機を使用して150℃で、240時間の試験条件で行い、破断伸びを測定した。耐熱老化試験後の破断伸びを以下の基準で判定し、グレード1~4に格付けした。
1:耐熱老化試験後の破断伸び120%以上である場合
2:耐熱老化試験後の破断伸び100%以上120%未満である場合
3:耐熱老化試験後の破断伸び80%以上100%未満である場合
4:耐熱老化試験後の破断伸び80%未満である場合
(4)エピクロロヒドリンゴム組成物からなる架橋物の耐燃料油試験
上記(2)と同様にして、二次架橋物を得た。二次架橋物から、縦30mm×横20mm×厚さ2mmのサイズで切り出した後、その試験片をイソオクタン:トルエン:メタノール=40:40:20(体積比率)混合液に、40℃、48時間浸漬した後の体積変化率(%)を測定し、グレード1~4に格付けした。
1:体積変化率が50%未満である場合
2:体積変化率が50%以上60%未満である場合
3:体積変化率が60%以上70%未満である場合
4:体積変化率が70%以上である場合
(5)エピクロロヒドリンゴム組成物からなる架橋物の低温脆化試験
上記(2)と同様にして、二次架橋物を得、その二次架橋物を用いて、JIS K 6261:2017のB法の低温衝撃脆化試験を行い、その脆化温度を求めて、グレード1~4に格付けした。
1:脆化温度が-50℃未満である場合
2:脆化温度が-40℃以上-50℃未満である場合
3:脆化温度が-30℃以上-40℃未満である場合
4:脆化温度が-30℃以上である場合
(6)エピクロロヒドリンゴム組成物からなる架橋物の金属腐食試験
上記(2)と同様にして、二次架橋物を得た。二次架橋物から、縦20mm×横10mm×厚さ2mmのサイズで切り出した後、縦40mm×横15mm×厚さ3mmの軟鉄(SPCC-SB)板の間に挟み、試料を得た。次に、40℃、90%RHの環境下、試料を7日間放置し、試料を剥離した後、軟鉄の腐食面積率(二次架橋物と接触していた面積に対する腐食している面積の割合)を測定し、軟鉄の腐食度を評価した。なお、軟鉄の腐食度は、以下の基準で判定し、グレード1~4に格付けした。
1:軟鉄の腐食面積率が5%未満である場合
2:軟鉄の腐食面積率が5%以上20%未満である場合
3:軟鉄の腐食面積率が20%以上60%未満である場合
4:軟鉄の腐食面積率が60%以上である場合
(7)エピクロロヒドリンゴム組成物からなる架橋物の圧縮永久歪み試験
上記(2)と同一の架橋条件で、直径29.0mm、厚さ12.5mmの二次架橋物を得た。次に、JIS K6262:2013に準拠して、100℃、70時間の条件で、二次架橋物の圧縮永久歪みを測定し、グレード1~4に格付けした。
1:圧縮永久歪みが30%未満である場合
2:圧縮永久歪みが30%以上40%未満である場合
3:圧縮永久歪みが40%以上50%未満である場合
4:圧縮永久歪みが50%以上である場合
以下に、重合触媒の製造例1およびその重合触媒を用いた各種ハロヒドリンゴムの製造例2~5を記載する。
製造例1
重合触媒の製造
密閉した耐圧ガラス容器を窒素置換して、トルエン200部およびトリイソブチルアルミニウム60部を供給した。このガラス容器を氷水に浸漬して冷却後、ジエチルエーテル230部を添加し、攪拌した。次に、氷水で冷却しながら、リン酸13.6部を添加し、さらに攪拌した。この時、トリイソブチルアルミニウムとリン酸との反応により、容器内圧が上昇するので適時脱圧を実施した。次いで、得られた反応混合物を60℃の温水浴内で1時間熟成反応させて触媒溶液を得た。
製造例2
エピクロロヒドリンゴム(a-1)の製造
オートクレーブにエピクロロヒドリン264.25部、アリルグリシジルエーテル38.85部、エチレンオキサイド5.52部、トルエン3250部を入れ、窒素雰囲気下で攪拌しながら内溶液を60℃に昇温し、上記製造例1で得た触媒溶液8部を添加して反応を開始した。次に、反応開始からエチレンオキサイド41.38部をトルエン300部に溶解した溶液を5時間かけて等速度で連続添加した。また、反応開始後30分毎に触媒溶液7部ずつを5時間にわたり添加した。次いで、水15部を添加して攪拌し、反応を終了させた。ここにさらに、安定剤として4,4'-チオビス-(6-tert-ブチル-3-メチルフェノール)の5重量%トルエン溶液45部を添加し、攪拌した。スチームストリッピングを実施してトルエンを除去し、上澄み水を除去後、60℃にて真空乾燥し、エピクロロヒドリンゴム(a-3)349部を得た。このエピクロロヒドリンゴム(a-3)の単量体組成比は、13C-NMRにより測定した結果、エピクロロヒドリン単量体単位75.5wt%、エチレンオキサイド単量体単位13.4wt%、アリルグリシジルエーテル単量体単位11.1wt%であった。また、得られたエピクロロヒドリンゴム(a-1)のムーニー粘度は71であった。
製造例3
エピクロロヒドリンゴム(a-2)の製造
オートクレーブにエピクロロヒドリン323.05部、アリルグリシジルエーテル26.95部、トルエン3500部を入れ、窒素雰囲気下で攪拌しながら内溶液を60℃に昇温し、上記製造例1で得た触媒溶液10部を添加して反応を開始した。反応開始後30分毎に触媒溶液7部ずつを5時間にわたり添加した。次いで、水15部を添加して攪拌し、反応を終了させた。ここにさらに、安定剤として4,4'-チオビス-(6-tert-ブチル-3-メチルフェノール)の5重量%トルエン溶液45部を添加し、攪拌した。スチームストリッピングを実施してトルエンを除去し、上澄み水を除去後、60℃にて真空乾燥し、エピクロロヒドリンゴム(a-2)348部を得た。このエピクロロヒドリンゴム(a-2)の単量体組成比は、13C-NMRにより測定した結果、エピクロロヒドリン単量体単位92.3wt%、アリルグリシジルエーテル単量体単位7.7wt%であった。また、得られたエピクロロヒドリンゴム(a-2)のムーニー粘度は60であった。
製造例4
エピクロロヒドリンゴム(a-3)の製造
オートクレーブにエピクロロヒドリン195.65部、アリルグリシジルエーテル24.15部、エチレンオキサイド15.31部、トルエン3050部を入れ、窒素雰囲気下で攪拌しながら内溶液を60℃に昇温し、上記製造例1で得た触媒溶液8部を添加して反応を開始した。次に、反応開始からエチレンオキサイド114.88部をトルエン500部に溶解した溶液を5時間かけて等速度で連続添加した。また、反応開始後30分毎に触媒溶液7部ずつを5時間にわたり添加した。次いで、水15部を添加して攪拌し、反応を終了させた。ここにさらに、安定剤として4,4'-チオビス-(6-tert-ブチル-3-メチルフェノール)の5重量%トルエン溶液45部を添加し、攪拌した。スチームストリッピングを実施してトルエンを除去し、上澄み水を除去後、60℃にて真空乾燥し、エピクロロヒドリンゴム(a-3)348部を得た。このエピクロロヒドリンゴム(a-3)の単量体組成比は、13C-NMRにより測定した結果、エピクロロヒドリン単量体単位55.9wt%、エチレンオキサイド単量体単位37.2wt%、アリルグリシジルエーテル単量体単位6.9wt%であった。また、得られたエピクロロヒドリンゴム(a-3)のムーニー粘度は61であった。
製造例5
エピクロロヒドリンゴム(a-4)の製造
オートクレーブにエピクロロヒドリン265.25部、アリルグリシジルエーテル13.0部、エチレンオキサイド9.72部、トルエン3250部を入れ、窒素雰囲気下で攪拌しながら内溶液を60℃に昇温し、上記製造例1で得た触媒溶液8部を添加して反応を開始した。次に、反応開始からエチレンオキサイド41.60.91部をトルエン300部に溶解した溶液を5時間かけて等速度で連続添加した。また、反応開始後30分毎に触媒溶液7部ずつを5時間にわたり添加した。次いで、水15部を添加して攪拌し、反応を終了させた。ここにさらに、安定剤として4,4'-チオビス-(6-tert-ブチル-3-メチルフェノール)の5重量%トルエン溶液45部を添加し、攪拌した。スチームストリッピングを実施してトルエンを除去し、上澄み水を除去後、60℃にて真空乾燥し、エピクロロヒドリンゴム(a-4)348部を得た。このエピクロロヒドリンゴム(a-4)の単量体組成比は、13C-NMRにより測定した結果、エピクロロヒドリン単量体単位76.0wt%、エチレンオキサイド単量体単位20.3wt%、アリルグリシジルエーテル単量体単位3.7wt%であった。また、得られたエピクロロヒドリンゴム(a-4)のムーニー粘度は88であった。
以下に、製造例2~5のエピクロロヒドリンゴムを用いたエピクロロヒドリンゴム組成物の調製例である実施例1~6および比較例1~6を記載する。
実施例1
上記製造例2で得られたエピクロロヒドリンゴム(a-1)100部に、充填剤(カーボンブラック)「シーストSO(登録商標)(FEF)」(東海カーボン社製)40部、充填剤(湿式シリカ)「ニプシル(登録商標)VN-3」(東ソー・シリカ社製)50部、可塑剤(ポリエーテルエステル系化合物)「アデカサイザー(登録商標)RS735」(ADEKA社製)35部、加工助剤(脂肪酸エステル)「スプレンダーR300V」(花王社製)3.0部、受酸剤(ハイドロタルサイト)「DHT-4A」(協和化学工業社製)3.0部、炭酸カルシウム「白艶華CC」(白石カルシウム社製)3.0部、老化防止剤(4,4'-ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン)「ノクラック(登録商標)CD」(大内新興化学工業社製)1.0部、老化防止剤(ジブチルチオカルバミン酸ニッケル)「ノクラック(登録商標)NBC」(大内新興化学工業社製)1.0部、老化防止剤(2-メルカプトベンズイミダゾール)「ノクラック(登録商標)MB」(大内新興化学工業社製)0.5部、シランカップリング剤(3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)「KBM503」(信越シリコーン社製)1.0部を添加した後、バンバリーミキサーを用いて、50℃で5分間混練し、混練物を得た。
得られた混練物に、パーオキサイド(ジクミルパーオキサイド)「パークミル(登録商標)-D」(日本油脂社製)0.48部、共架橋剤(トリメチロールプロパントリメタクリレート)「NKエステル(登録商標)-TMPT」(新中村化学工業社製)1.5部、ニトロソ化合物(TEMPOL:4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル)「ポリストップ7300P」(伯東社製)0.03部を添加し、オープンロールを用いて、50℃で混練し、エピクロロヒドリンゴム組成物を調製した。
実施例2
上記製造例3で得られたエピクロロヒドリンゴム(a-2)に変更した以外は、実施例1と同様にして、エピクロロヒドリンゴム組成物を調製した。
実施例3
上記製造例4で得られたエピクロロヒドリンゴム(a-3)にパーオキサイド(ジクミルパーオキサイド)「パークミル(登録商標)-D」(日本油脂社製)0.56部、ニトロソ化合物(TEMPOL:4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル)「ポリストップ7300P」(伯東社製)0.04部に変更した以外は、実施例1と同様にして、エピクロロヒドリンゴム組成物を調製した。
実施例4
老化防止剤(4,4'-ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン)「ノクラック(登録商標)CD」(大内新興化学工業社製)0.50部、老化防止剤(ジブチルチオカルバミン酸ニッケル)「ノクラック(登録商標)NBC」(大内新興化学工業社製)0.50部、パーオキサイド(ジクミルパーオキサイド)「パークミル(登録商標)-D」(日本油脂社製)0.32部、ニトロソ化合物(TEMPOL:4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル)「ポリストップ7300P」(伯東社製)0.02部に変更した以外は、実施例1と同様にして、エピクロロヒドリンゴム組成物を調製した。
実施例5
老化防止剤(4,4'-ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン)「ノクラック(登録商標)CD」(大内新興化学工業社製)1.50部、老化防止剤(ジブチルチオカルバミン酸ニッケル)「ノクラック(登録商標)NBC」(大内新興化学工業社製)1.50部、パーオキサイド(ジクミルパーオキサイド)「パークミル(登録商標)-D」(日本油脂社製)1.20部、ニトロソ化合物(TEMPOL:4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル)「ポリストップ7300P」(伯東社製)0.10部に変更した以外は、実施例1と同様にして、エピクロロヒドリンゴム組成物を調製した。
実施例6
老化防止剤(4,4'-ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン)「ノクラック(登録商標)CD」(大内新興化学工業社製)1.50部、老化防止剤(ジブチルチオカルバミン酸ニッケル)「ノクラック(登録商標)NBC」(大内新興化学工業社製)1.50部、老化防止剤(2-メルカプトベンズイミダゾール)「ノクラック(登録商標)MB」(大内新興化学工業社製)1.0部、パーオキサイド(ジクミルパーオキサイド)「パークミル(登録商標)-D」(日本油脂社製)0.80部、ニトロソ化合物(TEMPOL:4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル)「ポリストップ7300P」(伯東社製)0.08部に変更した以外は、実施例1と同様にして、エピクロロヒドリンゴム組成物を調製した。
比較例1
上記製造例5で得られたエピクロロヒドリンゴム(a-4)に変更した以外は、実施例1と同様にして、エピクロロヒドリンゴム組成物を調製した。
比較例2
パーオキサイド(ジクミルパーオキサイド)「パークミル(登録商標)-D」(日本油脂社製)0.20部、ニトロソ化合物(TEMPOL:4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル)「ポリストップ7300P」(伯東社製)0.01部に変更した以外は、実施例1と同様にして、エピクロロヒドリンゴム組成物を調製した。
比較例3
パーオキサイド(ジクミルパーオキサイド)「パークミル(登録商標)-D」(日本油脂社製)2.40部に変更した以外は、実施例1と同様にして、エピクロロヒドリンゴム組成物を調製した。
比較例4
パーオキサイド(ジクミルパーオキサイド)「パークミル(登録商標)-D」(日本油脂社製)0.60部、ニトロソ化合物(TEMPOL:4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル)「ポリストップ7300P」(伯東社製)0.30部に変更した以外は、実施例1と同様にして、エピクロロヒドリンゴム組成物を調製した。
比較例5
ニトロソ化合物(TEMPOL:4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル)「ポリストップ7300P」(伯東社製)0.005部に変更した以外は、実施例1と同様にして、エピクロロヒドリンゴム組成物を調製した。
比較例6
老化防止剤(4,4'-ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン)「ノクラック(登録商標)CD」(大内新興化学工業社製)0.00部、老化防止剤(ジブチルチオカルバミン酸ニッケル)「ノクラック(登録商標)NBC」(大内新興化学工業社製)0.30部、老化防止剤(2-メルカプトベンズイミダゾール)「ノクラック(登録商標)MB」(大内新興化学工業社製)0.00部、に変更した以外は、実施例1と同様にして、エピクロロヒドリンゴム組成物を調製した。
比較例7
老化防止剤(4,4'-ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン)「ノクラック(登録商標)CD」(大内新興化学工業社製)1.50部、老化防止剤(ジブチルチオカルバミン酸ニッケル)「ノクラック(登録商標)NBC」(大内新興化学工業社製)1.50部、老化防止剤(2-メルカプトベンズイミダゾール)「ノクラック(登録商標)MB」(大内新興化学工業社製)1.50部、に変更した以外は、実施例1と同様にして、エピクロロヒドリンゴム組成物を調製した。
実施例1~5および比較例1~7で得られたエピクロロヒドリンゴム組成物の各試験結果を表1に示した。また、表1には、各エピクロロヒドリンゴム組成物の配合組成も併せて示した。さらに、表1には、パークミルD(有機パーオキサイド)については二重結合1g当たりの有機パーオキサイド理論活性酸素量も併せて示し、TEMPOL(架橋遅延剤)については二重結合1g当たりのTEMPOL(架橋遅延剤)添加量も併せて示した。
Figure 0007375774000001
表1に示すように、エピクロロヒドリンとアリルグリシジルエーテルとの二元共重合体であって、アリルグリシジルエーテルの単量体単位(AGE)の含有量が7.7重量%である二元共重合体のエピクロロヒドリンゴム(a-2)、あるいは、エピクロロヒドリンとエチレンオキサイドとアリルグリシジルエーテルとの三元共重合体であって、アリルグリシジルエーテルの単量体単位(AGE)の含有量が11.1または6.9重量%である三元共重合体のエピクロロヒドリンゴム(a-1)またはエピクロロヒドリンゴム(a-3)を用い、これらのエピクロロヒドリンゴム(a-2)、(a-1)または(a-3)の100重量部当たり、有機パーオキサイド架橋剤(ジクミルパーオキサイド)を0.24~2重量部の範囲内の量で、架橋遅延剤(TEMPOL)を0.0072~0.24重量部の範囲内の量で、および老化防止剤を0.5~4重量部の範囲内の量で配合した実施例1~6のエピクロロヒドリンゴム組成物は、スコーチ安定性試験の結果から、貯蔵安定性に優れ、また、実施例1~6のエピクロロヒドリンゴム組成物からなる架橋物は、引張強度、耐熱老化性、耐燃料油性、耐寒性(低温での耐脆化性)、金属腐食性および耐圧縮永久歪み性に優れていた。
これに対して、エピクロロヒドリンとエチレンオキサイドとアリルグリシジルエーテルとの三元共重合体であって、アリルグリシジルエーテルの単量体単位(AGE)の含有量が3.7重量%である三元共重合体のエピクロロヒドリンゴム(a-4)を用いた比較例1、エピクロロヒドリンゴム(a-1)100重量部当たり有機パーオキサイド架橋剤(ジクミルパーオキサイド)を0.24重量部未満または2重量部を超える量で配合した比較例2および比較例3、エピクロロヒドリンゴム(a-1)100重量部当たり架橋遅延剤(TEMPOL)を0.24重量部を超える量または0.0072重量部未満の量で配合した比較例4および比較例5、並びに、エピクロロヒドリンゴム(a-1)100重量部当たり老化防止剤を0.5重量部未満の量または4重量部を超える量で配合した比較例6および比較例7のエピクロロヒドリンゴム組成物は、エピクロロヒドリンゴム組成物の貯蔵安定性、エピクロロヒドリンゴム組成物からなる架橋物の引張強度、耐熱老化性、耐燃料油性、耐寒性(低温での耐脆化性)、金属腐食性および耐圧縮永久歪み性のいずれか1つまたは2つ以上で劣っていた。
本発明のエピハロヒドリンゴム組成物は、特に貯蔵安定性に優れ、また、金属腐食性が低く、引張強度、耐熱老化性、耐燃料油性、耐寒性(低温での耐脆化性)、耐圧縮永久歪み性などにおいて優れた架橋物を与えることができる。本発明のエピハロヒドリンゴム組成物からなる架橋物は、自動車用ホース、エアダクト用ホース、OA機器用ロール、電子写真機器用導電性ロールなどに好適に使用できる。

Claims (12)

  1. エピハロヒドリンゴム、有機パーオキサイド架橋剤、架橋遅延剤および老化防止剤を含有するエピハロヒドリンゴム組成物であって、
    前記エピハロヒドリンゴムは、エピハロヒドリン単位とグリシジルエーテル基を有する化合物単位とを含有する共重合体であり、
    前記グリシジルエーテル基を有する化合物単位が、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、o-アリルフェニルグリシジルエーテルのいずれかであり、
    前記共重合体におけるグリシジルエーテル基を有する化合物の単量体単位の含有量が5~15重量%であり、
    前記有機パーオキサイド架橋剤を、前記エピハロヒドリンゴム100重量部当たり0.24~2重量部含有し、
    前記架橋遅延剤を、前記エピハロヒドリンゴム100重量部当たり0.0072~0.24重量部含有し、および
    前記老化防止剤を、前記エピハロヒドリンゴム100重量部当たり0.5~4重量部含有する、
    前記エピハロヒドリンゴム組成物。
  2. 前記エピハロヒドリンゴムは、エピハロヒドリンとグリシジルエーテル基を有する化合物との二元共重合体、およびエピハロヒドリンとアルキレンオキサイドとグリシジルエーテル基を有する化合物との三元共重合体から選ばれる少なくとも1種の共重合体からなる、請求項1に記載のエピハロヒドリンゴム組成物。
  3. 前記エピハロヒドリンが、エピクロロヒドリンである、請求項2に記載のエピハロヒドリンゴム組成物。
  4. 前記アルキレンオキサイドが、エチレンオキサイドである、請求項2または3に記載のエピハロヒドリンゴム組成物。
  5. 前記グリシジルエーテル基を有する化合物が、アリルグリシジルエーテルである、請求項1から4のいずれか1項に記載のエピハロヒドリンゴム組成物。
  6. 前記有機パーオキサイド架橋剤が、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシケタールまたはパーオキシエステルである、請求項1~5のいずれか1項に記載のエピハロヒドリンゴム組成物。
  7. 前記有機パーオキサイド架橋剤が、ジクミルパーオキサイドである、請求項1~6のいずれか1項に記載のエピハロヒドリンゴム組成物。
  8. 前記架橋遅延剤が、ニトロソ化合物である、請求項1~7のいずれか1項に記載のエピハロヒドリンゴム組成物。
  9. 前記架橋遅延剤が、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシルである、請求項1~8のいずれか1項に記載のエピハロヒドリンゴム組成物。
  10. 前記老化防止剤が、芳香族第二級アミン系化合物、ジチオカルバミン酸塩系化合物、ベンズイミダゾール系化合物およびアミン-ケトン系化合物から選ばれる少なくとも1種である、請求項1~9のいずれか1項に記載のエピハロヒドリンゴム組成物。
  11. 前記老化防止剤が、4,4'-ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケルおよび2-メルカプトベンゾイミダゾールから選ばれる少なくとも1種である、請求項1~10のいずれか1項に記載のエピハロヒドリンゴム組成物。
  12. 請求項1~11のいずれか1項に記載のエピハロヒドリンゴム組成物を架橋してなるエピハロヒドリンゴム架橋物。
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