JP7373974B2 - 冠水検知装置および冠水検知プログラム - Google Patents

冠水検知装置および冠水検知プログラム Download PDF

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Description

この発明は、アンダーパス構造が適用された道路における冠水を検知する冠水検知装置および冠水検知プログラムに関する。
アンダーパス構造が適用された道路では、降水等によって当該道路に冠水が発生し、当該冠水の程度によっては、車両が当該道路を走行することが困難になることがある。
道路に冠水が発生している場合に、当該冠水の程度を把握する技術として、例えば、特許文献1には、車両に設置されたカメラが車両の前方を撮像した画像に基づき、冠水部の有無の判定および冠水部の水深の算出を行う情報処理装置が開示されている。
特開2018-18424号公報
特許文献1に開示されている従来技術では、車両に設置されたカメラが撮像した画像に基づいて、冠水部の有無の判定および冠水部の水深の算出を行う。そのため、アンダーパス構造が適用された道路において、冠水の程度を検知する際に、特許文献1に開示されている技術を適用させたとしても、車両の走行状態によっては、冠水部の水深を適切に算出することができず、その結果、上記冠水の程度を適切に検知できない場合があるという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、アンダーパス構造が適用された道路において、車両の走行状態によらず、冠水の程度を検知することが可能な冠水検知装置を提供することを目的とする。
この発明に係る冠水検知装置は、アンダーパスの少なくとも斜面部を撮像可能な位置に固定的に設置された撮像装置が当該アンダーパスを撮像した撮像画像、を取得する画像取得部と、画像取得部が取得した撮像画像に基づき、当該撮像画像上にて、アンダーパスと当該アンダーパスにおける冠水領域の水面との接点、を結ぶ水面線、を検出する水面検出部と、水面検出部が検出した水面線に基づき、冠水領域の水深を判定する水深判定部とを備え、水深判定部は、水面検出部が検出した水面線に関する情報が付与された撮像画像と、冠水領域の水深を特定可能な情報が付与された、撮像装置が撮像装置の設置位置からアンダーパスを撮像した場合と同じ画角でアンダーパスが示された画像であって、アンダーパスにおいて斜面部のある高さまで冠水したと仮定した場合の水面線が示された基準画像とを比較し、撮像画像における水面線の位置と基準画像における水面線の位置との類似度に基づき、冠水領域の前記水深を判定することを特徴とするものである。
この発明によれば、アンダーパス構造が適用された道路において、車両の走行状態によらず、冠水の程度を検知することができる。
実施の形態1に係る冠水検知装置の構成例を示す図である。 実施の形態1において、撮像装置の設置位置のイメージの一例を示す図である。 実施の形態1において、撮像装置がアンダーパスを撮像した撮像画像のイメージの一例を示す図である。 実施の形態1において、水面線の一例を示す図である。 実施の形態1において、水深判定部が、比較部によって特定された類似基準画像に基づいて、アンダーパスの冠水領域における水深を判定するイメージの一例を説明するための図である。 実施の形態1に係る冠水検知装置の動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態1における、水深判定部による、図6のステップST604の具体的な動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態2に係る冠水検知装置の構成例を示す図である。 実施の形態2において、水深判定部が、測距部によって測定された水深判定用線の長さに基づいて、アンダーパスにおける冠水領域の水深を判定するイメージの一例を説明するための図である。 実施の形態2における、水深判定部による、図6のステップST604の具体的な動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態3に係る冠水検知装置の構成例を示す図である。 実施の形態3に係る冠水検知装置において、水面移動方向判定部が水面線の移動方向を判定し、当該水面線の移動方向に応じて、撮像方向制御部が撮像装置の撮像方向を制御するイメージの一例を説明するための図である。 実施の形態3に係る冠水検知装置の動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態1において、警報出力制御部が、撮像装置が撮像した撮像画像に基づき、実際にアンダーパスを走行しようとしている車両がいると判定する方法のイメージを示す図である。 実施の形態1において、警報出力制御部が、撮像装置以外の撮像装置が撮像した撮像画像に基づき、実際にアンダーパスを走行しようとしている車両がいると判定する方法のイメージを示す図である。 実施の形態1において、警報出力制御部が、撮像装置が撮像した撮像画像、および、撮像装置以外の撮像装置が撮像した撮像画像に基づき、実際にアンダーパスを走行しようとしている車両がいると判定する方法のイメージを示す図である。 図17A,図17Bは、実施の形態1~実施の形態3に係る冠水検知装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る冠水検知装置1の構成例を示す図である。
実施の形態1において、冠水検知装置1は、例えば、サーバ(図示省略)に備えられることを想定している。
冠水検知装置1は、ネットワークを介して撮像装置2と接続される。より詳細には、冠水検知装置1は、撮像装置2と、スイッチングハブ(図示省略)を経由して接続される。
冠水検知装置1は、道路において当該道路の高さが前後区間に比べて低くなっている区間を撮像した画像(以下「撮像画像」という。)を取得し、取得した撮像画像に基づき、上記区間における冠水および当該冠水の程度を検知する。以下の説明では、道路において当該道路の高さが前後区間に比べて低くなっている区間を、「アンダーパス」という。実施の形態1において、「冠水を検知する」というとき、冠水が発生しているかを検知することのみならず、冠水が発生している場合の冠水の程度を検知することを含むものとする。「冠水の程度」とは、アンダーパスに冠水した水領域(以下「冠水領域」という。)の水深のこという。
撮像装置2がアンダーパスを撮像する。冠水検知装置1は、撮像装置2から、当該撮像装置2が撮像した撮像画像を取得する。撮像装置2は、例えば、当該撮像装置2が設置されているエリア周辺を監視する監視カメラを想定している。
ここで、撮像装置2の設置位置のイメージの一例、および、撮像装置2がアンダーパスを撮像した撮像画像のイメージの一例について、図面を用いて説明する。
図2は、実施の形態1において、撮像装置2の設置位置のイメージの一例を示す図である。図2では、説明の簡単のため、撮像装置2および道路以外の構造物等については、図示を省略している。
撮像装置2は、例えば、アンダーパスの、少なくとも斜面部101を撮像可能な位置に、固定的に設置されている。実施の形態1において、撮像装置2がアンダーパスの少なくとも斜面部を撮像可能な位置に固定的に設置されている、とは、撮像装置2がアンダーパスの少なくとも斜面部101を撮像可能な位置に存在する構造物に取り付けられていることをいう。移動体に搭載されている撮像装置は、固定的に設置されている撮像装置2には含まれない。
実施の形態1において、斜面部101とは、アンダーパスよりも道路の高さが高くなっている当該アンダーパスの前後区間の道路と、アンダーパスの最深点102との間の、当該アンダーパスの一部分をいう。斜面部101は、傾斜になっている。アンダーパスにおいて、道路の高さが最も低い地点を最深点102という。なお、道路の高さは、例えば、標高であらわされるものとする。
図3は、実施の形態1において、撮像装置2がアンダーパスを撮像した撮像画像のイメージの一例を示す図である。図3では、説明の簡単のため、道路、および、道路の両脇の、道路に接する壁面以外の構造物等については、図示を省略している。
図1の説明に戻る。
撮像装置2は、撮像画像を、スイッチングハブを経由してストリームレコーダ(図示省略)に記録することができる。冠水検知装置1は、ストリームレコーダに記録された撮像画像を取得するようにしてもよい。
また、撮像装置2は、ネットワークを介して、操作用PC(Personal Computer。図示省略)と接続される。操作用PCは、撮像装置2から、スイッチングハブを経由して撮像画像を取得し、取得した撮像画像の再生を行う。操作用PCは、撮像装置2の制御を行うことができる。
図1に示すように、冠水検知装置1は、画像取得部11、天候判定部12、水面検出部13、水深判定部14、および、警報出力制御部15を備える。水深判定部14は、比較部141を備える。
画像取得部11は、撮像装置2がアンダーパスを撮像した撮像画像を取得する。
画像取得部11は、取得した撮像画像を水面検出部13に出力する。
天候判定部12は、アンダーパスを含むエリアの天候に基づき、冠水検知が必要か否かを判定する。具体的には、天候判定部12は、アンダーパスを含むエリアの天候に関する情報に基づいて、当該エリアに降雨があるか否かを判定する。天候判定部12は、アンダーパスを含むエリアに降雨がある場合、冠水検知が必要であると判定する。
天候判定部12は、例えば、周知の技術(例えば、特開2002-157676号公報参考)を用いて、天候に関する情報を取得すればよい。また、例えば、操作用PCが、天候に関する情報を収録している気象サーバ(図示省略)を参照して当該天候に関する情報を取得するようにしてもよい。天候判定部12は、操作用PCから取得した天候に関する情報を取得し、天候を判定すればよい。また、例えば、天候判定部12は、画像取得部11が取得した撮像画像を取得し、周知の画像解析技術を用いて、撮像画像から、天候に関する情報を取得するようにしてもよい。
天候判定部12は、冠水検知が必要であるか否かの情報(以下「検知要否情報」という。)を、水面検出部13に出力する。
水面検出部13は、天候判定部12から冠水検知が必要である旨の検知要否情報が出力された場合、画像取得部11が取得した撮像画像に基づき、当該撮像画像上にて、アンダーパスと当該アンダーパスにおける冠水領域の水面との接点、を結ぶ水面線、を検出する。
図4は、実施の形態1において、水面線の一例を示す図である。図4は、例えば、図3に示した撮像画像に撮像されているアンダーパスにおいて冠水が発生した場合の、当該アンダーパスが撮像された撮像画像のイメージを示している。図4において、水面線は402で示している。また、図4において、撮像画像上の冠水領域を401で示している。
水面検出部13は、例えば、周知の画像解析技術を用いて、撮像画像上のエッジを抽出することで、撮像画像上の水面線を検出する。
水面検出部13は、撮像画像に、検出した水面線に関する情報を付与して、水深判定部14に出力する。水面線に関する情報とは、例えば、水面線をあらわす、撮像画像上の線である。
水深判定部14は、水面検出部13が検出した水面線に基づき、アンダーパスにおける冠水領域の水深を判定する。
具体的には、水深判定部14の比較部141が、水面検出部13が検出した水面線に関する情報が付与された撮像画像と複数の基準画像とを比較する。水深判定部14は、比較部141が行った比較結果に基づき、アンダーパスにおける冠水領域の水深を判定する。
基準画像は、撮像装置2が当該撮像装置2の設置位置からアンダーパスを撮像した場合と同じ画角でアンダーパスが示された画像であって、アンダーパスにおいて、斜面部101のある高さまで冠水したと仮定した場合の水面線が示された画像である。基準画像には、冠水領域の水深がどれぐらいであるかを特定可能な情報が対応付けられている。例えば、管理者等は、冠水が発生したと仮定し、斜面部101に冠水領域の水面線を示す白線が引かれたアンダーパスを示す基準画像を用意する。管理者等は、用意した基準画像を、冠水領域の水深を示す情報と対応付けて、記憶部(図示省略)に記憶させておく。管理者等は、上述したような基準画像を複数、種々の水深に対応付けて予め生成し、記憶部に記憶させておく。
比較部141は、水面検出部13から出力された撮像画像と複数の基準画像とを比較し、複数の基準画像のうち、撮像画像における水面線の位置と基準画像における白線の位置との類似度が最も高い基準画像(以下「類似基準画像」という。)を特定する。
比較部141は、特定した類似基準画像に関する情報を、水深判定部14に出力する。
水深判定部14は、比較部141によって特定された類似基準画像に対応付けられている水深を、アンダーパスにおける冠水領域の水深と判定する。
図5は、実施の形態1において、水深判定部14が、比較部141によって特定された類似基準画像に基づいて、アンダーパスの冠水領域における水深を判定するイメージの一例を説明するための図である。なお、図5では、説明の便宜上、基準画像にて水面線を示している白線を、黒線502で示している。また、図5では、撮像画像上の水面線は、図4同様、402で示している。
図5に示す一例でいうと、撮像画像における水面線の位置と、501で示す基準画像における黒線502の位置との類似度が、最も高い。よって、比較部141は、501で示す基準画像を類似基準画像に特定する。水深判定部14は、501で示す類似基準画像に対応付けられている水深15cmを、撮像画像で撮像されているアンダーパスにおける冠水領域の水深と判定する。
水深判定部14は、判定した、アンダーパスにおける冠水領域の水深を、警報出力制御部15に出力する。
警報出力制御部15は、水深判定部14が判定した水深に基づき、警報の出力を制御する。具体的には、警報出力制御部15は、水深判定部14が判定した水深が、予め設定された閾値(以下「水深判定用閾値」という。)以上である場合、アンダーパスを走行しようとしている車両に対して警報を出力する。
警報出力制御部15は、アンダーパスを走行しようとしている車両の乗員が、アンダーパスに冠水が発生していることを把握できるような警報を、出力するようになっていればよい。例えば、警報出力制御部15は、道路を走行している車両から見てアンダーパスの入り口付近に設置されている表示装置に、「冠水注意」等、冠水している旨の注意喚起を行うメッセージを表示させる。また、例えば、警報出力制御部15は、道路を走行している車両から見てアンダーパスの入り口付近に設置されている音声出力装置から、上述したような、注意喚起を行うメッセージ、または、警報音を出力させるようにしてもよい。
実施の形態1に係る冠水検知装置1の動作について説明する。
図6は、実施の形態1に係る冠水検知装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
画像取得部11は、撮像装置がアンダーパスを撮像した撮像画像を取得する(ステップST601)。
画像取得部11は、取得した撮像画像を水面検出部13に出力する。
天候判定部12は、アンダーパスを含むエリアの天候に基づき、冠水検知が必要か否かを判定する(ステップST602)。具体的には、天候判定部12は、アンダーパスを含むエリアの天候に関する情報に基づいて、当該エリアに降雨があるか否かを判定する。天候判定部12は、アンダーパスを含むエリアに降雨がある場合、冠水検知が必要であると判定する。
天候判定部12は、検知要否情報を、水面検出部13に出力する。
水面検出部13は、ステップST602にて天候判定部12から冠水検知が必要である旨の検知要否情報が出力された場合、ステップST601にて画像取得部11が取得した撮像画像に基づき、当該撮像画像上にて、水面線を検出する(ステップST603)。
水面検出部13は、撮像画像に、検出した水面線に関する情報を付与して、水深判定部14に出力する。
ステップST602にて天候判定部12から冠水検知が不要である旨の検知要否情報が出力された場合は、冠水検知装置1は、図6のフローチャートで示す動作を終了する。
水深判定部14は、ステップST603にて水面検出部13が検出した水面線に基づき、アンダーパスにおける冠水領域の水深を判定する(ステップST604)。
ここで、図7は、実施の形態1における、水深判定部14による、図6のステップST604の具体的な動作を説明するためのフローチャートである。
水深判定部14の比較部141は、水面検出部13が検出した水面線に関する情報が付与された撮像画像と複数の基準画像とを比較する(ステップST701)。
そして、比較部141は、複数の基準画像のうち、類似基準画像を特定する(ステップST702)。比較部141は、特定した類似基準画像に関する情報を、水深判定部14に出力する。
水深判定部14は、比較部141が特定した類似基準画像に対応付けられている水深を、アンダーパスにおける冠水領域の水深と判定する(ステップST703)。
水深判定部14は、判定した、アンダーパスにおける冠水領域の水深を、警報出力制御部15に出力する。
図6のフローチャートに戻る。
警報出力制御部15は、ステップST604にて水深判定部14が判定した水深に基づき、警報の出力を制御する(ステップST605)。
実施の形態1では、冠水検知装置1は、ステップST601、ステップST602の順で動作するものとした。しかし、ステップST601の動作およびステップST602の動作の順番は逆でもよいし、ステップST601の動作とステップST602の動作とが並行して行われるようにしてもよい。冠水検知装置1は、ステップST602、ステップST601の順で動作する場合、天候判定部12が冠水検知は不要と判断すると、ステップST601以降の動作を行わないようにしてもよい。
このように、冠水検知装置1は、アンダーパスの少なくとも斜面部101を撮像可能な位置に固定的に設置された撮像装置2が当該アンダーパスを撮像した撮像画像に基づいて、アンダーパスにおける冠水領域の水深を判定する。
上述したような従来技術では、車両に設置されたカメラが撮像した画像に基づいて、冠水部の有無の判定および冠水部の水深の算出を行う。そのため、アンダーパス構造が適用された道路において冠水を検知する際に、当該従来技術を適用しても、車両の走行状態によっては、冠水部の水深を適切に算出することができず、その結果、冠水を適切に検知できない場合があるという課題があった。具体的には、例えば、路面にがたつきがあることにより車体が振動している場合、車両に設置されたカメラは、アンダーパスを適切に撮像できない。これにより、従来技術を適用しても、冠水部の水深を適切に算出することができない。また、車両が高速で移動している場合、冠水領域を走行するまでに解析結果を得ることが困難になる可能性がある。
これに対し、実施の形態1に係る冠水検知装置1は、上述のとおり、アンダーパスの少なくとも斜面部101を撮像可能な位置に固定的に設置された撮像装置2が当該アンダーパスを撮像した撮像画像に基づいて、アンダーパスにおける冠水領域の水深を判定する。そのため、冠水検知装置1は、アンダーパス構造が適用された道路において、車両の走行状態によらず、冠水を検知することができる。
また、実施の形態1に係る冠水検知装置1は、アンダーパスの少なくとも斜面部101を撮像可能な位置に固定的に設置された撮像装置2が当該アンダーパスを撮像した撮像画像に基づいて判定した冠水領域の水深が、水深判定用閾値以上である場合、アンダーパスを走行しようとしている車両に対して警報を出力する。冠水検知装置1は、アンダーパスを走行しようとしている車両に対して、適切に、警告を行うことができる。
また、実施の形態1に係る冠水検知装置1は、アンダーパス周辺の天候に基づき、冠水検知が必要か否かを判定する。冠水検知装置1は、冠水検知が必要であると判定した場合に、冠水領域の水深を判定し、判定した水深に基づき、アンダーパスを走行しようとしている車両に対する警報の出力を制御する。これにより、冠水検知装置1は、アンダーパスに生じた影を冠水領域と誤検知してしまうことを防ぐことができる。
また、冠水領域の水深が変動した場合、アンダーパスの斜面部101上の、冠水領域の水面との境界の変動量は、水深の変動量よりも大きい。実施の形態1に係る冠水検知装置1は、水面線を検出し、水面線に基づいて、冠水領域の水深を判定することで、最深点102から冠水領域の水面までの深さから直接水深を判定する場合よりも、より精度よく、水深を判定することができる。
以上の実施の形態1では、冠水検知装置1は、天候判定部12を備えるものとしたが、冠水検知装置1は、天候判定部12を備えることを必須としない。冠水検知装置1は、天候判定部12を備えない構成としてもよい。
また、以上の実施の形態1では、警報出力制御部15は、冠水検知装置1に備えられるものとしたが、これは一例に過ぎない。警報出力制御部15は、冠水検知装置1に備えられるのではなく、当該警報出力制御部15の機能が、例えば、警報出力装置等、冠水検知装置1の外部の装置に備えられるようになっていてもよい。その場合、冠水検知装置1において、水深判定部14は、アンダーパスにおける冠水領域の水深を判定すると、判定した水深に関する情報を、外部の装置に出力する。
以上のように、実施の形態1によれば、冠水検知装置1は、アンダーパスの少なくとも斜面部101を撮像可能な位置に固定的に設置された撮像装置2が当該アンダーパスを撮像した撮像画像、を取得する画像取得部11と、画像取得部11が取得した撮像画像に基づき、当該撮像画像上にて、アンダーパスと当該アンダーパスにおける冠水領域の水面との接点、を結ぶ水面線、を検出する水面検出部13と、水面検出部13が検出した水面線に基づき、冠水領域の水深を判定する水深判定部14とを備えるように構成した。そのため、冠水検知装置1は、アンダーパス構造が適用された道路において、車両の走行状態によらず、冠水を検知することができる。
具体的には、冠水検知装置1において、水深判定部14は、アンダーパスの少なくとも斜面部101を撮像可能な位置に固定的に設置された撮像装置2が撮像した撮像画像であって、水面検出部13が検出した水面線に関する情報が付与された撮像画像と、アンダーパスにおける冠水領域の水深を特定可能な情報が付与された基準画像とを比較することで、水深を判定する。そのため、冠水検知装置1は、アンダーパス構造が適用された道路において、車両の走行状態によらず、冠水を検知することができる。
また、冠水検知装置1は、アンダーパスを含むエリアの天候に基づき、冠水検知が必要か否かを判定する天候判定部12を備え、水深判定部14は、天候判定部12によって冠水検知が必要と判定された場合に、冠水領域の水深を判定するように構成した。そのため、冠水検知装置1は、アンダーパスに生じた影を冠水領域と誤検知してしまうことを防ぐことができる。
また、冠水検知装置1は、アンダーパスの少なくとも斜面部101を撮像可能な位置に固定的に設置された撮像装置2が当該アンダーパスを撮像した撮像画像に基づいて水深判定部14が判定した水深に基づき、警報を出力する警報出力制御部15を備えるように構成した。そのため、冠水検知装置1は、アンダーパスを走行しようとしている車両に対して、適切に、警告を行うことができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、冠水検知装置1は、撮像装置2が撮像した撮像画像であって、水面検出部13が検出した水面線に関する情報が付与された撮像画像と、予め生成された複数の基準画像とを比較することで、アンダーパスにおける冠水領域の水深を判定するようにした。
実施の形態2では、冠水検知装置1aが、基準画像を用いず、アンダーパスにおける冠水領域の水深を判定する実施の形態について説明する。
以下の実施の形態2では、撮像装置2は、例えば、アンダーパスの、少なくとも斜面部101および最深点102を撮像可能な位置に、固定的に設置されているものとする。
図8は、実施の形態2に係る冠水検知装置1aの構成例を示す図である。
実施の形態2において、冠水検知装置1aは、実施の形態1に係る冠水検知装置1同様、例えば、サーバに備えられることを想定している。
冠水検知装置1aにおいて、実施の形態1にて図1を用いて説明した構成と同様の構成については、同じ符号を付して重複した説明を省略する。
実施の形態2に係る冠水検知装置1aは、実施の形態1に係る冠水検知装置1とは、水深判定部14aが、比較部141に代えて測距部142を備えた点が異なる。
水深判定部14aは、水面検出部13が検出した水面線に関する情報が付与された撮像画像に基づき、アンダーパスにおける冠水領域の水深を判定する。
具体的には、水深判定部14aの測距部142が、水面検出部13が検出した水面線上の点と撮像画像におけるアンダーパスの最深点102との距離を測定する。言い換えれば、測距部142は、水面検出部13が検出した水面線上の点と撮像画像におけるアンダーパスの最深点102とを結んだ撮像画像上の線(以下「水深判定用線」という。)の長さを測定する。測距部142が、水面線上のどの位置の点を、水深判定用線の一方の端部とするかは、予め決められているものとする。また、アンダーパスの最深点102が複数存在する場合、どの最深点102を、水深判定用線の他方の端部とするかは、予め決められているものとする。撮像装置2は、水深判定用線の端部として予め決められている最深点102を撮像可能な位置に設置される。
水深判定部14aは、測距部142が測定した水深判定用線の長さに基づいて、アンダーパスにおける冠水領域の水深を判定する。具体的には、予め、水深判定用線の長さと、アンダーパスにおける冠水領域の水深との関係を示す水深情報が、記憶部に記憶されている。水深情報は、例えば、水深判定用線の長さと水深とが対応付けられている情報である。水深判定部14aは、測距部142が測定した水深判定用線の長さに基づき、記憶部に記憶されている水深情報を参照して、アンダーパスにおける冠水領域の水深を判定する。
図9は、実施の形態2において、水深判定部14aが、測距部142によって測定された水深判定用線の長さに基づいて、アンダーパスにおける冠水領域の水深を判定するイメージの一例を説明するための図である。なお、図9では、撮像画像上の水面線は、図4および図5同様、402で示している。
図9に示す一例では、水深判定用線の一方の端部とする水面線上の点は、水面線と、最深点102を通る、道路上を車両が走行する方向と略平行な直線とが交わる点(図9において901で示す)としている。
測距部142は、図9において901で示す点と最深点102とを結ぶ線を水深判定用線(図9において902で示す)とし、当該水深判定用線の長さを測定する。水深判定部14aは、記憶部に記憶されている水深情報を参照して、水深判定用線の長さに対応する水深を判定する。ここでは、例えば、測距部142によって測定された水深判定用線の長さが1cmであったとする。また、水深情報において、水深判定用線1cmと、水深14cmとが対応付けられているとする。この場合、水深判定部14aは、水深14cmを、撮像画像で撮像されているアンダーパスにおける冠水領域の水深と判定する。
水深判定部14aは、判定した、アンダーパスにおける冠水領域の水深を、警報出力制御部15に出力する。
実施の形態2に係る冠水検知装置1aの動作について説明する。
冠水検知装置1aの動作は、実施の形態1において図6のフローチャートを用いて説明した冠水検知装置1の動作とは、ステップST604における具体的な動作が異なる。その他の、ステップST601~ステップST603、ステップST605の動作は、実施の形態1にて説明した動作と同様であるため、重複した説明を省略する。
図10は、実施の形態2における、水深判定部14aによる、図6のステップST604の具体的な動作を説明するためのフローチャートである。
実施の形態1では、ステップST604において、水深判定部14が、図7のフローチャートを用いて説明した動作を行っていたのに対し、実施の形態2では、ステップST604において、水深判定部14aが、図10のフローチャートを用いて以下に説明する動作を行う。
水深判定部14aの測距部142は、水面検出部13が検出した水面線上の点と撮像画像におけるアンダーパスの最深点102とを結んだ水深判定用線の長さを測定する(ステップST1001)。
水深判定部14aは、ステップST1001にて測距部142が測定した水深判定用線の長さに基づいて、アンダーパスにおける冠水領域の水深を判定する(ステップST1002)。具体的には、水深判定部14aは、測距部142が測定した水深判定用線の長さに基づき、記憶部に記憶されている水深情報を参照して、水深判定用線に対応する、冠水領域の水深を判定する。
水深判定部14aは、判定した、アンダーパスにおける冠水領域の水深を、警報出力制御部15に出力する。
このように、冠水検知装置1aは、アンダーパスの少なくとも斜面部101および最深点102を撮像可能な位置に固定的に設置された撮像装置2が当該アンダーパスを撮像した撮像画像に基づいて、アンダーパスにおける冠水領域の水深を判定する。
そのため、実施の形態1に係る冠水検知装置1同様、冠水検知装置1aは、アンダーパス構造が適用された道路において、車両の走行状態によらず、冠水を検知することができる。
なお、実施の形態2に係る冠水検知装置1aは、撮像画像における水面線上の点と、撮像画像におけるアンダーパスの最深点102とを結んだ水深判定用線の長さに基づいて、冠水領域の水深を判定する。冠水検知装置1aは、画像上の水深判定用線の測距によって冠水領域の水深を判定するため、撮像画像と基準画像との画像の比較によって冠水領域の水深を判定していた実施の形態1に係る冠水検知装置1と比べて、水深を判定するための処理負荷を軽減することができる。
また、実施の形態2に係る冠水検知装置1aは、アンダーパスの少なくとも斜面部101および最深点102を撮像可能な位置に固定的に設置された撮像装置2が当該アンダーパスを撮像した撮像画像に基づいて判定した、冠水領域の水深が、水深判定用閾値以上である場合、アンダーパスを走行しようとしている車両に対して警報を出力する。実施の形態1に係る冠水検知装置1同様、冠水検知装置1aは、アンダーパスを走行しようとしている車両に対して、適切に、警告を行うことができる。
また、実施の形態2に係る冠水検知装置1aは、アンダーパス周辺の天候に基づき、冠水検知が必要か否かを判定する。実施の形態1に係る冠水検知装置1同様、冠水検知装置1aは、冠水検知が必要であると判定した場合に、冠水領域の水深を判定し、判定した水深に基づき、アンダーパスを走行しようとしている車両に対する警報の出力を制御する。これにより、冠水検知装置1aは、アンダーパスに生じた影を冠水領域と誤検知してしまうことを防ぐことができる。
また、実施の形態2に係る冠水検知装置1aは、水面線を検出し、水面線に基づいて、冠水領域の水深を判定することで、最深点102から冠水領域の水面までの深さから直接水深を判定する場合よりも、より精度よく、水深を判定することができる。
以上の実施の形態2では、冠水検知装置1aは、天候判定部12を備えるものとしたが、冠水検知装置1aは、天候判定部12を備えることを必須としない。冠水検知装置1aは、天候判定部12を備えない構成としてもよい。
また、以上の実施の形態2では、警報出力制御部15は、冠水検知装置1aに備えられるものとしたが、これは一例に過ぎない。警報出力制御部15は、冠水検知装置1aに備えられるのではなく、当該警報出力制御部15の機能が、例えば、警報出力装置等、冠水検知装置1の外部の装置に備えられるようになっていてもよい。その場合、冠水検知装置1aにおいて、水深判定部14aは、アンダーパスにおける冠水領域の水深を判定すると、判定した水深に関する情報を、外部の装置に出力する。
以上のように、実施の形態2によれば、冠水検知装置1aは、アンダーパスの少なくとも斜面部101を撮像可能な位置に固定的に設置された撮像装置2が当該アンダーパスを撮像した撮像画像、を取得する画像取得部11と、画像取得部11が取得した撮像画像に基づき、当該撮像画像上にて、アンダーパスと当該アンダーパスにおける冠水領域の水面との接点、を結ぶ水面線、を検出する水面検出部13と、水面検出部13が検出した水面線に基づき、冠水領域の水深を判定する水深判定部14aとを備えるように構成した。そのため、冠水検知装置1aは、アンダーパス構造が適用された道路において、車両の走行状態によらず、冠水を検知することができる。
具体的には、冠水検知装置1aにおいて、水深判定部14aは、アンダーパスの少なくとも斜面部101を撮像可能な位置に固定的に設置された撮像装置2が撮像した撮像画像において水面検出部13が検出した水面線上の点と、撮像画像におけるアンダーパスの最深点102とを結んだ線(水深判定用線)の長さに基づいて、水深を判定する。そのため、冠水検知装置1aは、アンダーパス構造が適用された道路において、車両の走行状態によらず、冠水を検知することができる。
実施の形態3.
以上の実施の形態1では、アンダーパスに冠水が発生した際、撮像装置2は、水面線を撮像できていることを前提としていた。
しかし、アンダーパスに冠水が発生した際、撮像装置2の現在の撮像方向によっては、撮像装置2が水面線を撮像できない場合もあり得る。
実施の形態3では、冠水検知装置1bが、撮像装置2の撮像方向を制御可能であるものとする実施の形態について説明する。実施の形態3において、冠水検知装置1bは、撮像装置2をパン方向への動作またはチルト方向への動作を制御することで、撮像装置2の撮像方向を制御する。
図11は、実施の形態3に係る冠水検知装置1bの構成例を示す図である。
実施の形態3において、冠水検知装置1bは、実施の形態1に係る冠水検知装置1同様、例えば、サーバに備えられることを想定している。
図11に示す冠水検知装置1bは、実施の形態1に係る冠水検知装置1とは、水面移動方向判定部16および撮像方向制御部17をさらに備えた点が異なる。
また、実施の形態3に係る冠水検知装置1bでは、水面検出部13は、水面線を検出できた場合は、水面移動方向判定部16に、検出した水面線に関する情報を付与した撮像画像を、出力するものとする。水面検出部13は、水面線を検出できなかった場合は、水面線を検出できなかった旨の情報を、撮像方向制御部17に出力するものとする。
水面移動方向判定部16は、水面検出部13が水面線を検出できた場合、水面検出部13が検出した水面線に基づき、当該水面線の、撮像画像上の移動方向を判定する。
実施の形態3では、水面移動方向判定部16は、水面検出部13から出力された、水面線に関する情報が付与された撮像画像を、記憶部に記憶させているものとする。記憶部に記憶された撮像画像は、例えば、撮像装置2の電源がオフされた場合に、冠水検知装置1bの制御部(図示省略)によってクリアされる。水面移動方向判定部16は、記憶部に記憶されている撮像画像に基づき、現在、水面検出部13が検出した水面線は、直前に水面検出部13が検出した水面線から、撮像画像上で、どの方向に移動したかを判定する。
水面移動方向判定部16は、判定した、水面線の移動方向に関する情報を記憶部に記憶させる。水面移動方向判定部16は、水面線の移動方向を判定する都度、記憶部に記憶させる、水面線の移動方向に関する情報を、書き換えるようにする。
なお、水面移動方向判定部16は、記憶部に撮像画像が記憶されていない場合、水面線の移動方向は判定しないものとする。
撮像方向制御部17は、水面検出部13が水面線を検出できなかった場合、撮像装置2が水面線を撮像するよう、撮像装置2の撮像方向を制御する。
具体的には、撮像方向制御部17は、水面移動方向判定部16が判定した、水面線の移動方向に応じて、撮像装置2の撮像方向を制御する。水面移動方向判定部16が判定した、水面線の移動方向は、記憶部に記憶されている。撮像方向制御部17は、撮像装置2による、パン方向への動作またはチルト方向への動作を制御する。撮像方向制御部17が、一度の制御で、パン方向またはチルト方向へどれぐらい撮像装置2を動かすかは、予め設定されているものとする。
図12は、実施の形態3に係る冠水検知装置1bにおいて、水面移動方向判定部16が水面線の移動方向を判定し、当該水面線の移動方向に応じて、撮像方向制御部17が撮像装置2の撮像方向を制御するイメージの一例を説明するための図である。なお、図12では、撮像画像上の水面線は、図4、図5、および、図9同様、402で示している。
図12に示す例では、例えば、画像取得部11が取得する撮像画像が、図12Aに示すような内容から、図12Bに示す内容、図12Cに示す内容を経て、図12Dに示すような内容に変化するものとしている。
図12Aに示す撮像画像が取得された場合、水面検出部13は、水面線を検出できる。
水面移動方向判定部16は、記憶部に記憶されている水面線に関する情報が付与された撮像画像に基づき、水面線の移動方向を判定する。ここでは、水面移動方向判定部16は、撮像画像上、Y軸方向を、水面線の移動方向と判定する(図12Aの矢印1201参照)。
その後、図12Bに示す撮像画像が取得された場合、水面検出部13は、引き続き、水面線を検出できる。
水面移動方向判定部16は、記憶部に記憶されている水面線に関する情報が付与された撮像画像、言い換えれば、図12Aに示す、水面線に関する情報が付与された撮像画像、に基づき、水面線の移動方向を判定する。ここでは、水面移動方向判定部16は、撮像画像上、Y軸方向を、水面線の移動方向と判定する(図12Bの矢印1202参照)。
図12Cに示す撮像画像が取得された場合、水面検出部13は、水面線を検出することができない。
撮像方向制御部17は、記憶部に記憶されている、水面線の移動方向に応じて、撮像装置2が水面線を撮像するよう、撮像装置2の撮像方向を制御する。ここでは、水平線の移動方向はY軸方向であるため、撮像方向制御部17は、撮像装置2をチルト方向へ、予め設定された分だけ、動かす。
そうすると、図12Dに示す撮像画像のように、水面検出部13は、再び、水面線を検出することができるようになる。
このように、冠水検知装置1bは、水面移動方向判定部16および撮像方向制御部17を備えることで、水面線の移動に追従して、当該水面線を撮像できるよう、撮像装置2の撮像方向を制御することができる。
なお、図12を用いて説明した一例では、撮像方向制御部17は、撮像装置2の撮像方向をチルト方向へのみ制御するものとしたが、これは一例に過ぎない。撮像方向制御部17は、水面線の移動方向に応じて、撮像装置2の撮像方向を、パン方向へも制御することができる。
図13は、実施の形態3に係る冠水検知装置1bの動作を説明するためのフローチャートである。
図13において、ステップST1301~ステップST1303、ステップST1307~ステップST1308の具体的な動作は、それぞれ、実施の形態1において図6を用いて説明した、ステップST601~ステップST605の具体的な動作と同様であるため、重複した説明を省略する。
ステップST1304において、水面検出部13は、水面線を検出できたか否かを判定する。
ステップST1304において、水面線を検出できた場合(ステップST1304の“YES”の場合)、水面検出部13は、検出した水面線に関する情報を付与した撮像画像を、水面移動方向判定部16に出力する。
水面移動方向判定部16は、ステップST1303にて水面検出部13から出力された撮像画像を記憶部に記憶させるとともに、ステップST1303にて水面検出部13が検出した水面線に基づき、当該水面線の、撮像画像上の移動方向を判定する(ステップST1305)。水面移動方向判定部16は、判定した、水面線の移動方向に関する情報を記憶部に記憶させる。
一方、ステップST1304において、水面線を検出できなかった場合(ステップST1304の“NO”の場合)、水面検出部13は、水面線を検出できなかった旨の情報を、撮像方向制御部17に出力する。
撮像方向制御部17は、水面検出部13が水面線を検出できなかった場合、撮像装置2が水面線を撮像するよう、撮像装置2の撮像方向を制御する。具体的には、撮像方向制御部17は、水面移動方向判定部16が判定した、水面線の移動方向に応じて、撮像装置2の撮像方向を制御する(ステップST1306)。
このように、冠水検知装置1bは、撮像画像上で水面線が検出できなくなった場合に、当該水面線を撮像するよう、撮像装置2の撮像方向を制御することができる。そのため、冠水検知装置1bは、撮像装置2の撮像方向の制御を行わない場合に比べ、より広範囲での冠水検知が可能となる。
なお、ここでは、例えば、図12を用いて説明したように、冠水検知装置1bは、検出できていた水面線が、撮像範囲からフレームアウトした場合に、当該水面線の移動方向に追従して、撮像装置2の撮像方向を制御するものとした。
これに限らず、例えば、撮像装置2は監視カメラであって、通常はアンダーパス以外のエリアを監視しているものとし、冠水検知装置1bは、冠水検知が必要と判定した場合に、撮像装置2がアンダーパスを撮像するよう、撮像装置2の撮像方向を制御することもできる。この場合、例えば、撮像装置2がアンダーパス以外のエリアを監視中に、天候判定部12が、冠水検知が必要であると判定すると、冠水検知が必要である旨の情報を、撮像方向制御部17に出力する。撮像装置2がアンダーパス以外のエリアを監視中であるか否かは、例えば、冠水検知装置1bの制御部が、撮像装置2から撮像方向の情報を取得することで判断すればよい。
撮像方向制御部17は、天候判定部12から、冠水検知が必要である旨の情報が出力されると、撮像装置2がアンダーパスを撮像するよう、撮像装置2をパン方向またはチルト方向に動かす。例えば、撮像装置2がアンダーパスを撮像する撮像方向の初期値は予め決められており、撮像方向制御部17は、予め決められている撮像方向の初期値となるよう、撮像装置2をパン方向またはチルト方向に動かす。その後、冠水検知装置1bは、図13のステップST1303以降の動作を行う。
以上の実施の形態3では、冠水検知装置1bは、水面移動方向判定部16を備えるものとしたが、冠水検知装置1bは、水面移動方向判定部16を備えない構成としてもよい。この場合、冠水検知装置1bにおいて、水面検出部13が水面線を検出できなかった場合、撮像方向制御部17は、予め決められた方向へ、予め決められた分だけ、撮像装置2の撮像方向を制御するようにする。
但し、冠水検知装置1bが水面移動方向判定部16を備えるようにすることで、例えば、非冠水時であって水面線を検知できない場合に、不要な撮像装置2の撮像方向の制御を行ってしまうことを防ぐことができる。
また、以上の実施の形態3では、実施の形態1に係る冠水検知装置1が、撮像装置2のパン方向への動作またはチルト方向への動作を制御可能とした場合について説明したが、実施の形態2に係る冠水検知装置1aについても、同様の構成とすることができる。すなわち、図8を用いて説明した冠水検知装置1aにおいて、水面移動方向判定部16および撮像方向制御部17を備えるようにすることもできる。水面移動方向判定部16および撮像方向制御部17の具体的な動作については説明済みであるため、重複した説明を省略する。
以上のように、実施の形態3によれば、冠水検知装置1bは、撮像装置2が水面線を撮像するよう、撮像装置2の撮像方向を制御する撮像方向制御部17を備えるように構成した。そのため、冠水検知装置1bは、撮像装置2の撮像方向の制御を行わない場合に比べ、より広範囲での冠水検知が可能となる。
また、冠水検知装置1bは、水面検出部13が検出した水面線に基づき、当該水面線の、撮像画像上の移動方向を判定する水面移動方向判定部16を備え、撮像方向制御部17は、水面移動方向判定部16が判定した、水面線の移動方向に応じて、撮像装置2の撮像方向を制御するように構成した。これにより、冠水検知装置1bは、撮像装置2の撮像方向の制御を行わない場合に比べ、より広範囲での冠水検知が可能となるとともに、例えば、非冠水時であって水面線を検知できない場合に、不要な撮像装置2の撮像方向の制御を行ってしまうことを防ぐことができる。
以上の実施の形態1~3において、警報出力制御部15は、アンダーパスを走行しようとしている車両の乗員が、アンダーパスに冠水が発生していることを把握できるような警報を、出力するものとした。これは、実際にアンダーパスを走行しようとしている車両がいるか否かを問わず、警報出力制御部15は、水深判定部14が判定した水深が、水深判定用閾値以上であると判定すると、警報を出力することを想定していた。すなわち、仮にアンダーパスを走行しようとしている車両が出現した場合に、当該車両の乗員が、アンダーパスに冠水が発生していることを把握できるよう、警報を出力しておくことを想定していた。しかし、これは一例に過ぎず、警報出力制御部15は、実際にアンダーパスを走行しようとしている車両がいるか否かを判定し、実際にアンダーパスを走行しようとしている車両がいる場合に、警報を出力するようにしてもよい。
以下、警報出力制御部15が実際にアンダーパスを走行しようとしている車両がいると判定した上で警報を出力する場合を、具体例を挙げて説明する。
警報出力制御部15は、例えば、撮像装置2の撮像領域が一本道を撮像するような撮像領域になっている場合、当該撮像領域内において車両が撮像されると、実際にアンダーパスを走行しようとしている車両がいると判定し、警報を出力するようにしてもよい。
図14は、実施の形態1において、警報出力制御部15が、撮像装置2が撮像した撮像画像に基づき、実際にアンダーパスを走行しようとしている車両がいると判定する方法のイメージを示す図である。なお、説明の便宜上、図14では、アンダーパスにおける、前後区間との道路の高低差は表現していない。
例えば、警報出力制御部15は、撮像装置2から撮像画像を取得するようにし、既存の画像認識技術を用いて、当該撮像画像に車両が撮像されていることを判定すればよい。
また、例えば、警報出力制御部15は、例えば、撮像装置2の撮像領域が一本道を撮像するような撮像領域になっている場合、当該撮像装置2以外の撮像装置が撮像した撮像画像に基づき、実際にアンダーパスを走行しようとしている車両がいると判定し、警報を出力するようにしてもよい。
図15は、実施の形態1において、警報出力制御部15が、撮像装置2以外の撮像装置(図15の1501で示す)が撮像した撮像画像に基づき、実際にアンダーパスを走行しようとしている車両がいると判定する方法のイメージを示す図である。なお、説明の便宜上、図15では、アンダーパスにおける、前後区間との道路の高低差は表現していない。
撮像装置2以外の撮像装置は、車両の進行方向に対して、アンダーパスの手前の道路を撮像するように設置される。
警報出力制御部15は、撮像装置2以外の撮像装置によって車両が撮像されると、実際にアンダーパスを走行しようとしている車両がいると判定し、警報を出力するようにしてもよい。例えば、警報出力制御部15は、撮像装置2以外の撮像装置から撮像画像を取得するようにし、既存の画像認識技術を用いて、当該撮像画像に車両が撮像されていることを判定すればよい。
また、例えば、警報出力制御部15は、例えば、撮像装置2の撮像領域が、十字路等、車両の走行方向が複数想定される道路を撮像する撮像領域になっている場合、撮像装置2が撮像した撮像画像、および、撮像装置2以外の撮像装置が撮像した撮像画像に基づき、実際にアンダーパスを走行しようとしている車両がいると判定し、警報を出力するようにしてもよい。
図16は、実施の形態1において、警報出力制御部15が、撮像装置2が撮像した撮像画像、および、撮像装置2以外の撮像装置(図16の1601~1603で示す)が撮像した撮像画像に基づき、実際にアンダーパスを走行しようとしている車両がいると判定する方法のイメージを示す図である。なお、説明の便宜上、図16では、アンダーパスにおける、前後区間との道路の高低差は表現していない。また、図16では、撮像装置2は十字路を撮像しており、十字路のうちのある1つの道路がアンダーパス構造となっているものとしている。
撮像装置2以外の撮像装置は、十字路において、撮像装置2が撮像していない道路を撮像するように設置される。
警報出力制御部15は、撮像装置2または撮像装置2以外の撮像装置のいずれかによって車両が撮像されると、実際にアンダーパスを走行しようとしている車両がいると判定し、警報を出力するようにしてもよい。例えば、警報出力制御部15は、撮像装置2および撮像装置2以外の撮像装置から撮像画像を取得するようにし、既存の画像認識技術を用いて、当該撮像画像のいずれかに車両が撮像されていることを判定すればよい。
警報出力制御部15は、警報を出力する際、撮像装置2または撮像装置2以外の撮像装置のうちのどの撮像装置が車両を撮像したかによって、警報の内容を異ならせるようにすることもできる。具体的には、警報出力制御部15は、どの撮像装置が車両を撮像したかによって、左折、右折、または、直進方向のどの方向で冠水が発生しているかを知らせる内容を変えて、警報を出力することもできる。
例えば、図16において、1603で示す撮像装置が車両を撮像した場合、警報出力制御部15は、右折方向で冠水が発生していることを知らせる警報を出力する。なお、このとき、警報を出力する表示装置または音声出力装置は、例えば、十字路を形成する各道路の、十字路への入り口付近にそれぞれ設置されているものとする。
上述のように、警報出力制御部15が、実際にアンダーパスを走行しようとしている車両がいた場合に警報を出力するようにした場合、警報出力制御部15は、実際にアンダーパスを走行しようとしている車両に搭載されている表示装置または音声出力装置に、警報を出力するようにしてもよい。
また、以上の実施の形態1~3では、冠水検知装置1,1a,1bは、サーバに備えられることを想定したが、これは一例に過ぎない。例えば、冠水検知装置1,1a,1bは、撮像装置2に搭載されていてもよい。
図17A,図17Bは、実施の形態1~実施の形態3に係る冠水検知装置1,1a,1bのハードウェア構成の一例を示す図である。
実施の形態1~実施の形態3において、画像取得部11と、天候判定部12と、水面検出部13と、水深判定部14,14aと、警報出力制御部15と、水面移動方向判定部16と、撮像方向制御部17の機能は、処理回路1701により実現される。すなわち、冠水検知装置1,1a,1bは、アンダーパスにおける冠水および当該冠水の程度を検知する制御を行うための処理回路1701を備える。
処理回路1701は、図17Aに示すように専用のハードウェアであっても、図17Bに示すようにメモリ1706に格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)1705であってもよい。
処理回路1701が専用のハードウェアである場合、処理回路1701は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものが該当する。
処理回路1701がCPU1705の場合、画像取得部11と、天候判定部12と、水面検出部13と、水深判定部14,14aと、警報出力制御部15と、水面移動方向判定部16と、撮像方向制御部17の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、または、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。すなわち、画像取得部11と、天候判定部12と、水面検出部13と、水深判定部14,14aと、警報出力制御部15と、水面移動方向判定部16と、撮像方向制御部17は、HDD(Hard Disk Drive)1702、メモリ1706等に記憶されたプログラムを実行するCPU1705、システムLSI(Large-Scale Integration)等の処理回路1701により実現される。また、HDD1702またはメモリ1706等に記憶されたプログラムは、画像取得部11と、天候判定部12と、水面検出部13と、水深判定部14,14aと、警報出力制御部15と、水面移動方向判定部16と、撮像方向制御部17の手順または方法をコンピュータに実行させるものであるとも言える。ここで、メモリ1706とは、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、または、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の、不揮発性もしくは揮発性の半導体メモリ、または、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD(Digital Versatile Disc)等が該当する。
なお、画像取得部11と、天候判定部12と、水面検出部13と、水深判定部14,14aと、警報出力制御部15と、水面移動方向判定部16と、撮像方向制御部17の機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。例えば、天候判定部12でその機能を実現し、画像取得部11と、水面検出部13と、水深判定部14,14aと、警報出力制御部15と、水面移動方向判定部16と、撮像方向制御部17については処理回路1701がメモリ1706に格納されたプログラムを読み出して実行することによってその機能を実現することが可能である。
また、図示を省略した記憶部は、メモリ1706を使用する。なお、これは一例であって、記憶部は、HDD1702、SSD(Solid State Drive)、または、DVD等によって構成されるものであってもよい。
また、冠水検知装置1,1a,1bは、撮像装置2または操作用PC等の装置と、有線通信または無線通信を行う入力インタフェース装置1703および出力インタフェース装置1704を備える。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
この発明に係る冠水検知装置は、アンダーパス構造が適用された道路において、車両の走行状態によらず、冠水の程度を検知することができるように構成したため、アンダーパス構造が適用された道路における冠水を検知する冠水検知装置に適用することができる。
1,1a,1b 冠水検知装置、11 画像取得部、12 天候判定部、13 水面検出部、14,14a 水深判定部、141 比較部、142 測距部、15 警報出力制御部、16 水面移動方向判定部、17 撮像方向制御部、1701 処理回路、1702 HDD、1703 入力インタフェース装置、1704 出力インタフェース装置、1705 CPU、1706 メモリ。

Claims (9)

  1. アンダーパスの少なくとも斜面部を撮像可能な位置に固定的に設置された撮像装置が当該アンダーパスを撮像した撮像画像、を取得する画像取得部と、
    前記画像取得部が取得した前記撮像画像に基づき、当該撮像画像上にて、前記アンダーパスと当該アンダーパスにおける冠水領域の水面との接点、を結ぶ水面線、を検出する水面検出部と、
    前記水面検出部が検出した前記水面線に基づき、前記冠水領域の水深を判定する水深判定部とを備え、
    前記水深判定部は、前記水面検出部が検出した前記水面線に関する情報が付与された前記撮像画像と、前記冠水領域の前記水深を特定可能な情報が付与された、前記撮像装置が前記撮像装置の設置位置から前記アンダーパスを撮像した場合と同じ画角で前記アンダーパスが示された画像であって、前記アンダーパスにおいて前記斜面部のある高さまで冠水したと仮定した場合の前記水面線が示された基準画像とを比較し、前記撮像画像における前記水面線の位置と前記基準画像における前記水面線の位置との類似度に基づき、前記冠水領域の前記水深を判定する
    ことを特徴とする冠水検知装置。
  2. アンダーパスの少なくとも斜面部を撮像可能な位置に固定的に設置された撮像装置が当該アンダーパスを撮像した撮像画像、を取得する画像取得部と、
    前記画像取得部が取得した前記撮像画像に基づき、当該撮像画像上にて、前記アンダーパスと当該アンダーパスにおける冠水領域の水面との接点、を結ぶ水面線、を検出する水面検出部と、
    前記水面検出部が検出した前記水面線に基づき、前記冠水領域の水深を判定する水深判定部とを備え、
    前記画像取得部は、前記アンダーパスの少なくとも前記斜面部および最深点を撮像可能な位置に固定的に設置された前記撮像装置が当該アンダーパスを撮像した前記撮像画像、を取得し、
    前記水深判定部は、前記撮像画像において前記水面検出部が検出した前記水面線上の点と、前記撮像画像における前記アンダーパスの前記最深点とを結んだ線の長さに基づいて、前記水深を判定する
    ことを特徴とする冠水検知装置。
  3. 前記アンダーパスを含むエリアの天候に基づき、冠水検知が必要か否かを判定する天候判定部を備え、
    前記水深判定部は、前記天候判定部によって前記冠水検知が必要と判定された場合に、前記冠水領域の前記水深を判定する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の冠水検知装置。
  4. 前記撮像装置が前記水面線を撮像するよう、前記撮像装置の撮像方向を制御する撮像方向制御部を備えた
    ことを特徴とする請求項1から請求項のうちのいずれか1項記載の冠水検知装置。
  5. 前記水面検出部が検出した前記水面線に基づき、当該水面線の、前記撮像画像上の移動方向を判定する水面移動方向判定部を備え、
    前記撮像方向制御部は、前記水面移動方向判定部が判定した、前記水面線の移動方向に応じて、前記撮像装置の撮像方向を制御する
    ことを特徴とする請求項記載の冠水検知装置。
  6. 前記撮像方向制御部は、前記撮像装置の、パン方向への動作またはチルト方向への動作を制御する
    ことを特徴とする請求項または請求項記載の冠水検知装置。
  7. 前記水深判定部が判定した前記水深に基づき、警報を出力する警報出力制御部
    を備えた請求項1から請求項のうちのいずれか1項記載の冠水検知装置。
  8. コンピュータを、
    アンダーパスの少なくとも斜面部を撮像可能な位置に固定的に設置された撮像装置が当該アンダーパスを撮像した撮像画像、を取得する画像取得部と、
    前記画像取得部が取得した前記撮像画像に基づき、当該撮像画像上にて、前記アンダーパスと当該アンダーパスにおける冠水領域の水面との接点、を結ぶ水面線を検出する水面検出部と、
    前記水面検出部が検出した前記水面線に基づき、前記アンダーパスに冠水した水深を判定する水深判定部として機能させるための冠水検知プログラムであって、
    前記水深判定部は、前記水面検出部が検出した前記水面線に関する情報が付与された前記撮像画像と、前記冠水領域の前記水深を特定可能な情報が付与された、前記撮像装置が前記撮像装置の設置位置から前記アンダーパスを撮像した場合と同じ画角で前記アンダーパスが示された画像であって、前記アンダーパスにおいて前記斜面部のある高さまで冠水したと仮定した場合の前記水面線が示された基準画像とを比較し、前記撮像画像における前記水面線の位置と前記基準画像における前記水面線の位置との類似度に基づき、前記冠水領域の前記水深を判定する
    ことを特徴とする冠水検知プログラム。
  9. コンピュータを、
    アンダーパスの少なくとも斜面部を撮像可能な位置に固定的に設置された撮像装置が当該アンダーパスを撮像した撮像画像、を取得する画像取得部と、
    前記画像取得部が取得した前記撮像画像に基づき、当該撮像画像上にて、前記アンダーパスと当該アンダーパスにおける冠水領域の水面との接点、を結ぶ水面線を検出する水面検出部と、
    前記水面検出部が検出した前記水面線に基づき、前記アンダーパスに冠水した水深を判定する水深判定部として機能させるための冠水検知プログラムであって、
    前記画像取得部は、前記アンダーパスの少なくとも前記斜面部および最深点を撮像可能な位置に固定的に設置された前記撮像装置が当該アンダーパスを撮像した前記撮像画像、を取得し、
    前記水深判定部は、前記撮像画像において前記水面検出部が検出した前記水面線上の点と、前記撮像画像における前記アンダーパスの前記最深点とを結んだ線の長さに基づいて、前記水深を判定する
    ことを特徴とする冠水検知プログラム。
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