WO2016147704A1

WO2016147704A1 - 監視装置、監視システム、監視方法、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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Publication number: WO2016147704A1
Application number: PCT/JP2016/052322
Authority: WO
Inventors: 理石井
Original assignee: 日本電気株式会社
Priority date: 2015-03-18
Filing date: 2016-01-27
Publication date: 2016-09-22

Abstract

　監視システム１００は、監視装置１０と、監視カメラ２０とを備えている。監視装置１０は、監視カメラに２０より取得された画像データから、障害物を検知して、検知した障害物による死角領域を特定する、死角領域特定部１１と、画像データから、所定の人物の死角領域への侵入を検知する、検知部１２と、所定の人物の死角領域への侵入の検知に応じて、外部に通知を行なう、通知部１３と、を備えている。

Description

監視装置、監視システム、監視方法、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体

　本発明は、監視カメラを利用して監視を行なう監視装置、監視システム、監視方法、及びこれらを実現するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。

　近年、カメラ技術の向上により、監視カメラを利用した監視システムの利用が増加している。また、このような監視システムでは、監視カメラからの画像に基づいて、監視対象となる施設に近づく者を検出し、この者を追跡することも可能となっている。

　但し、監視カメラで得られるのは、２次元の画像であることから、従来からの監視システムでは、街路樹、電柱等によって追跡の対象となっている人物が遮蔽されると、人物の追跡が不可能となってしまう。このため、例えば、特許文献１は、人物が遮蔽物に遮蔽された場合であっても、人物の追跡を可能とするシステムを提案している。

　具体的には、特許文献１に開示されたシステムは、人物が遮蔽されて画像から消失すると、その時点からの消失時間を計測し、計測した消失時間が一定値以下である場合は、次に検出された人物が、消失した人物であると判定する。このため、特許文献１に開示されたシステムによれば、人物が一時的に遮蔽された場合であっても、継続して人物を追跡することができる。

特開２００９－２６８００５号公報

　ところで、特許文献１に開示されたシステムは、極短時間の間見えなくなった人物の追跡を継続できるようにすることを目的としているので、計測した消失時間が一定値を超えている場合は、人物は消失したと判断し、その後、追跡を再開することはない。このため、例えば、監視対象となる施設と監視カメラとの間に、意図的に監視対象が遮蔽されるように、障害物となる車両を設置して、ある人物が犯罪行為をしようとしている場合に対処できず、犯罪行為を未然に防ぐことができないとう問題が発生する。

　本発明の目的の一例は、上記問題を解消し、人物が障害物によって遮蔽された場合における犯罪行為の発生を抑制し得る、監視装置、監視システム、監視方法、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。

　上記目的を達成するため、本発明の一側面における監視装置は、
　監視カメラにより取得された画像データから、障害物を検知して、検知した前記障害物による死角領域を特定する、死角領域特定部と、
　前記画像データから、所定の人物の前記死角領域への侵入を検知する、検知部と、
　前記所定の人物の前記死角領域への侵入の検知に応じて、外部に通知を行なう、通知部と、
を備えている、ことを特徴とする。

　上記目的を達成するため、本発明の一側面における監視システムは、
監視カメラと、監視装置とを備え、
　前記監視装置は、
監視カメラにより取得された画像データから、障害物を検知して、検知した前記障害物による死角領域を特定する、死角領域特定部と、
前記画像データから、所定の人物の前記死角領域への侵入を検知する、検知部と、
前記所定の人物の前記死角領域への侵入の検知に応じて、外部に通知を行なう、通知部と、
を備えている、
ことを特徴とする。

　また、上記目的を達成するため、本発明の一側面における監視方法は、
（ａ）監視カメラにより取得された画像データから、障害物を検知して、検知した前記障害物による死角領域を特定する、ステップと、
（ｂ）前記画像データから、所定の人物の前記死角領域への侵入を検知する、ステップと、
（ｃ）前記所定の人物の前記死角領域への侵入の検知に応じて、外部に通知を行なう、ステップと、
を有する、ことを特徴とする。

　更に、上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
コンピュータに、
（ａ）監視カメラにより取得された画像データから、障害物を検知して、検知した前記障害物による死角領域を特定する、ステップと、
（ｂ）前記画像データから、所定の人物の前記死角領域への侵入を検知する、ステップと、
（ｃ）前記所定の人物の前記死角領域への侵入の検知に応じて、外部に通知を行なう、ステップと、
を実行させる命令を含む、プログラムを記録していることを特徴とする。

　以上のように、本発明によれば、人物が障害物によって遮蔽された場合における犯罪行為の発生を抑制することができる。

図１は、本発明の実施の形態１における監視装置及び監視システムの構成を示すブロック図である。図２は、本発明の実施の形態１における監視装置で行なわれる処理を説明する説明図である。図３は、本発明の実施の形態１における監視装置で行なわれる処理を説明する説明図である。図４（ａ）～図４（ｃ）は、それぞれ、監視装置に接続された表示装置の画面の一例を示す図である。図５は、本発明の実施の形態１における監視装置１０の動作を示すフロー図である。図６は、本発明の実施の形態２における監視装置及び監視システムの構成を示すブロック図である。図７は、本発明の実施の形態２における監視装置で行なわれる処理を説明する説明図である。図８は、本発明の実施の形態２における監視装置６０の動作を示すフロー図である。図９は、本発明の実施の形態３における監視装置及び監視システムの構成を示すブロック図である。図１０は、本発明の実施の形態３における監視装置で行なわれる処理を説明する説明図である。図１１は、本発明の実施の形態３における監視装置の動作を示すフロー図である。図１２は、本発明の実施の形態１～３における監視装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。

（実施の形態１）
　以下、本発明の実施の形態１における、監視装置、監視システム、監視方法、及びプログラムについて、図１～図５を参照しながら説明する。

［装置構成］
　最初に、図１を用いて、本実施の形態１における監視装置及び監視システムの構成について説明する。図１は、本発明の実施の形態１における監視装置及び監視システムの構成を示すブロック図である。

　図１に示すように、本実施の形態１において、監視システム１００は、監視装置１０と、監視カメラ２０とを備えている。また、図１に示すように、監視装置１０は、死角領域特定部１１と、検知部１２と、通知部１３とを備えている。また、監視装置１０には、監視内容を表示する表示装置１４が接続されている。

　死角領域特定部１１は、監視カメラ２０により取得された画像データから、障害物を検知し、そして、検知した障害物による死角領域を特定する。検知部１２は、画像データから、所定の人物の死角領域への侵入を検知する。通知部１３は、所定の人物の死角領域への侵入の検知に応じて、外部に通知を行なう。

　このように、本実施の形態１では、監視カメラ２０の画像に、何らかの障害物によって死角領域が発生し、その死角領域で人物が遮蔽されると、監視装置１０の管理者等に通知が行なわれる。このため、本実施の形態１によれば、人物が障害物によって遮蔽された場合における犯罪行為の発生が抑制される。

　続いて、図１に加えて、図２～図４を用いて、本実施の形態１における監視システム１００及び監視装置１０の構成及び機能について具体的に説明する。図２及び図３は、本発明の実施の形態１における監視装置で行なわれる処理を説明する説明図である。図４（ａ）～図４（ｃ）は、それぞれ、監視装置に接続された表示装置の画面の一例を示す図である。

　死角領域特定部１１は、本実施の形態１では、例えば、最新の画像データと、基準となる画像データとを対比して、変化領域を特定し、更に、特定した変化領域のうち、大きさが一定値以上であり、且つ、移動していない領域を、障害物として検知する。具体的には、図２～図４に示すように、監視対象３０である建物の前に車両が駐車されると、死角領域特定部１１は、車両を障害物４０として検知する。

　そして、死角領域特定部１１は、特定した障害物４０によって生じた死角領域、即ち、図２～図４の例では、車両の陰になる領域を死角領域４１として特定する。また、画像データは、２次元データであることから、死角領域特定部１１は、画像上の障害物４０に相当する領域を、死角領域として特定していても良い（図４（ａ）～（ｃ）参照）。

　また、検知部１２は、本実施の形態１では、画像データを用いて、人物５０を追跡し、追跡した人物５０が死角領域４１に遮蔽されているかどうかを判定し、判定の結果に基づいて、人物５０の死角領域４１への侵入を検知する。

　具体的には、検知部１２は、まず、図４（ａ）に示すように、画像データにおいて、予め設定された人物の特徴を持った領域が現われると、この領域を、人物５０として特定する。続いて、検知部１２は、監視カメラ２０から最新の画像データを取得する度に、画像データ中の人物５０に相当する領域を特定することによって、人物５０を追跡する。そして、検知部１２は、図４（ｂ）に示すように、最新の画像データにおいて、追跡している人物５０が死角領域に侵入し、人物５０が特定できなくなると、人物５０が死角領域４１に遮蔽されていると判定する。また、検知部１２は、最新の画像データにおいて、以前の画像データでは死角領域４１の近くに存在していた人物５０の一部又は全部が消えてしまったときに、人物５０が死角領域４１に遮蔽されていると判定しても良い。

　また、検知部１２は、人物５０の死角領域への侵入を検知した場合は、侵入を検知したことを通知部１３に通知させる。更に、検知部１３は、図３及び図４（ｃ）に示すように、死角領域４１に侵入していた人物５０が、死角領域４１の外に移動していることを検出できた場合は、人物５０の死角領域４１への侵入が終了していることを通知部１３に通知させる。

　通知部１３は、本実施の形態１では、外部に対して、通知として、人物５０が死角領域４１に侵入したことを知らせる通知、及び死角領域４１の元になった障害物４０又は死角領域４１の存在を知らせる通知のうち少なくとも１つを実行する。図４（ｂ）の例では、通知部１３は、表示装置１４の画面上において、障害物（又は死角領域）を示す枠線４２を表示させることによって、管理者に障害物（又は死角領域）の存在を通知している。

　また、通知部１３は、スピーカー（図１において図示せず）からの音の出力、表示装置１４の画面への表示、管理者の端末（図１において図示せず）への電子メールの送信、管理者への電話のいずれか、又は全部によって、通知を行なうことができる。

［装置動作］
　次に、本発明の実施の形態１における監視装置１０の動作について図５を用いて説明する。図５は、本発明の実施の形態１における監視装置１０の動作を示すフロー図である。以下の説明においては、適宜図１～図４を参酌する。また、本実施の形態１では、監視装置１０を動作させることによって、監視方法が実施される。よって、本実施の形態１における監視方法の説明は、以下の監視装置１０の動作説明に代える。

　最初に、図５に示すように、死角領域特定部１１が、監視カメラ２０から画像データを取得する（ステップＡ１）。次に、死角領域特定部１１は、ステップＡ１で取得した画像データを用いて、障害物４０を検知し、検知した障害物４０による死角領域４１（図２及び図３参照）を特定する（ステップＡ２）。

　次に、検知部１２は、ステップＡ１で取得された最新の画像データを用いて、人物の検出又は追跡を実行する（ステップＡ３）。具体的には、最新の画像データが取得される前において、未だ人物が検出されていなかった場合は、検出部１２は、最新の画像データに対して、予め設定された人物の特徴を持った領域の画像データを照合することによって、人物５０を検出する。一方、既に人物が検出されている場合は、検出部１２は、最新の画像データの中から、先の画像データで検出されていた人物５０を再度検出することによって、人物５０を追跡する。

　次に、検知部１２は、追跡している人物５０が、死角領域４１に遮蔽されているかどうかを判定する（ステップＡ４）。具体的には、検出部１２は、先の画像データで検出されていた人物５０を、最新の画像データからも検出できた場合は、人物５０は死角領域４１に遮蔽されていないと判定する。一方、検出部１２は、先の画像データにおいて、追跡している人物５０が死角領域に侵入し、人物５０が特定できなくなると、人物５０が死角領域４１に遮蔽されていると判定する。

　ステップＡ４の判定の結果、追跡している人物５０が死角領域４１に遮蔽されていると判定する場合は、検知部１２は、通知部１３に対して、侵入検知の通知を指示する。これにより、通知部１３は、外部の管理者に対して、侵入を検知したことを通知する（ステップＡ５）。

　一方、ステップＡ４の判定の結果、追跡している人物５０が死角領域４１に遮蔽されていないと判定する場合は、検知部１２は、人物５０に対して既に侵入検知が通知されているかどうかを判定する（ステップＡ６）。なお、先に侵入検知が通知されてから相当の時間が経過している場合は、人物５０によって犯罪行為が行なわれている可能性があることから、後述のステップＡ７によって侵入の終了を通知すべきではない。従って、ステップＡ６では、先に侵入検知が通知されてからの時間が所定値以下（例えば数分以下）である場合に、Ｙｅｓと判定される。

　ステップＡ６の判定の結果、既に侵入検知が通知されていない場合は、検知部１２は処理を終了する。これに対して、ステップＡ６の判定の結果、既に侵入検知が通知されている場合は、検知部１２は、死角領域４１に侵入していた人物５０が死角領域４１の外に移動していたと判断し、通知部１３に対して、侵入の終了を指示する。これにより、通知部１３は、外部の管理者に対して、侵入が終了していることを通知する（ステップＡ７）。

　ステップＡ５又はＡ７が実行された場合、ステップＡ６でＮｏと判定された場合は、一連の処理は終了するが、監視カメラ２０が新たな撮影画像を出力すると、再度、ステップＡ１が実行される。本実施の形態１では、ステップＡ１～Ａ７は、監視カメラ２０による撮影画像の出力の度に実行される。

［実施の形態１による効果］
　以上のように、本実施の形態１によれば、監視対象３０の前に、一時的に障害物４０が存在し、それによって死角領域が発生しても、そのことが速やかに管理者に通知されるので、犯罪行為の発生が抑制されることになる。また、死角領域に人物が侵入しても、その後、直ぐに出てきた場合は、侵入通知は解除されるので、管理者において無駄な労力が発生することはない。

［プログラム］
　本実施の形態１におけるプログラムは、コンピュータに、図５に示すステップＡ１～Ａ７を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態１における監視装置１０と監視方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのＣＰＵ（Central Processing Unit）は、死角領域特定部１１、検知部１２、及び通知部１３として機能し、処理を行なう。

（実施の形態２）
　次に、本発明の実施の形態２における、監視装置、監視システム、監視方法、及びプログラムについて、図６～図８を参照しながら説明する。

［装置構成］
　最初に、図６を用いて、本実施の形態２における監視装置及び監視システムの構成について説明する。図６は、本発明の実施の形態２における監視装置及び監視システムの構成を示すブロック図である。

　図６に示すように、本実施の形態２では、監視システム１０１は、実施の形態１と異なり、複数の監視カメラ２１、２２、２３を備えている。また、このため、本実施の形態２における監視装置６０は、機能の点で、実施の形態１における監視装置１０と異なっている。以下、相違点を中心に説明する。

　本実施の形態２では、監視装置６０には、監視カメラ２１、２２、及び２３が接続されえいる。このため、死角領域特定部１１は、本実施の形態２では、各監視カメラから画像データを取得し、取得した画像データのうち少なくとも１つを用いて、障害物の検知及び死角領域の特定を行なう。

　また、検知部１２は、本実施の形態２では、監視カメラそれぞれから取得した画像データのうち少なくとも１つを用いて、人物の検出及び追跡を行なう。そして、検知部１２は、各監視カメラから取得された画像データ毎に、追跡している人物が死角領域に遮蔽されているかどうかを判定する。

　通知部１３は、本実施の形態２では、検知部１２によって、いずれの画像データにおいても人物が死角領域に遮蔽されていると判定された場合に、外部に通知を行なう。なお、通知部１３による通知は、実施の形態１と同様に行なわれる。

　また、検知部１２は、人物がいずれの画像データにおいても遮蔽されていると判定した後に、いずれかの画像データを用いて、人物が死角領域からその外へと移動していることを検出した場合は、侵入が終了していると判断する。この場合、通知部１３は、死角領域によって遮蔽されていた人物の死角領域への侵入が終了していることを外部に通知する。

　ここで、図７を用いて、本実施の形態２における監視装置６０の機能について具体的に説明する。図７は、本発明の実施の形態２における監視装置で行なわれる処理を説明する説明図である。

　図７の例では、監視カメラ２１、監視カメラ２２、監視カメラ２３は、それぞれ異なる位置から、監視対象３０となる建物を撮影している。そして、監視対象となる建物３０と監視カメラ２２との間に、障害物４０となる車両が駐車されている。

　図７に示す状況においては、死角領域特定部１１は、監視カメラ２２の画像データを用いて、障害物４０の検知と死角領域４１の特定とを行なう。なお、図７に示す死角領域４１は、監視カメラ２２の画像データでの死角領域であり、他の監視カメラ２１及び監視カメラ２３での死角領域とは異なっている。

　また、検知部１２は、監視カメラ２１の画像データ、監視カメラ２２の画像データ、及び監視カメラ２３の画像データそれぞれ毎に、追跡している人物５０が死角領域に遮蔽されているかどうかを判定する。

　具体的には、図７において、検知部１２は、人物５０が、人物５０ｃの位置まで移動しただけであるときは、監視カメラ２３の画像データにおいて、人物５０が死角領域に遮蔽されていないと判定する。この場合、検知部１２は、監視カメラ２２の画像データでは、人物５０が死角領域４１に遮蔽されていても、人物５０は死角領域に侵入していないと判断する。

　そして、人物５０が、破線で示す人物５０ｂの位置まで移動すると、検知部１２は、いずれの画像データにおいても、人物５０は死角領域に遮蔽されていると判定し、人物５０が死角領域に侵入していると判断する。この場合、検知部１２は、通知部１３に、人物が死角領域に侵入していることを通知し、その旨の外部への通知を行なわせる。

　一方、人物５０が、人物５０ａの位置まで移動すると、検知部１２は、監視カメラ２１の画像データから、人物５０が死角領域に遮蔽されていないと判定する。この場合、検知部１２は、死角領域に侵入していた人物５０が死角領域の外に移動していたと判断し、通知部１３に対して、侵入の終了を指示する。これにより、通知部１３は、外部の管理者に対して、侵入が終了していることを通知する

［装置動作］
　次に、本発明の実施の形態２における監視装置６０の動作について図８を用いて説明する。図８は、本発明の実施の形態２における監視装置６０の動作を示すフロー図である。以下の説明においては、適宜図６及び図７を参酌する。また、本実施の形態２では、監視装置６０を動作させることによって、監視方法が実施される。よって、本実施の形態２における監視方法の説明は、以下の監視装置６０の動作説明に代える。

　最初に、図８に示すように、死角領域特定部１１が、監視カメラ２１～２３それぞれから画像データを取得する（ステップＢ１）。次に、死角領域特定部１１は、ステップＢ１で取得した画像データのうち、中央にある監視カメラ２２の画像データを用いて、障害物４０を検知し、検知した障害物４０による死角領域４１（図７参照）を特定する（ステップＢ２）。

　次に、検知部１２は、ステップＢ１で取得された最新の各画像データを用いて、人物の検出又は追跡を実行する（ステップＢ３）。具体的には、ステップＢ３では、検知部１２は、図５に示したステップＡ３で説明した処理を、各画像データについて実行する。

　次に、検知部１２は、ステップＢ１で取得された画像データの全てにおいて、追跡している人物５０が、死角領域に遮蔽されているかどうかを判定する（ステップＢ４）。具体的には、ステップＢ４では、検出部１２は、図５に示したステップＡ４で示した処理を、各画像データについて実行する。

　ステップＢ４の判定の結果、全ての画像データにおいて、人物５０が死角領域に遮蔽されていると判定する場合は、検知部１２は、通知部１３に対して、侵入検知の通知を指示する。これにより、通知部１３は、外部の管理者に対して、侵入を検知したことを通知する（ステップＢ５）。

　一方、ステップＢ４の判定の結果、少なくとも１つの画像データにおいて、人物５０が死角領域４１に遮蔽されていないと判定する場合は、検知部１２は、人物５０に対して既に侵入検知が通知されているかどうかを判定する（ステップＢ６）。なお、ステップＢ６においても、ステップＡ６と同様に、先に侵入検知が通知されてからの時間が所定値以下（例えば数分以下）である場合に、Ｙｅｓと判定される。

　ステップＢ６の判定の結果、既に侵入検知が通知されていない場合は、検知部１２は処理を終了する。これに対して、ステップＢ６の判定の結果、既に侵入検知が通知されている場合は、検知部１２は、死角領域に侵入していた人物５０が死角領域の外に移動していたと判断し、通知部１３に対して、侵入の終了を指示する。これにより、通知部１３は、外部の管理者に対して、侵入が終了していることを通知する（ステップＢ７）。

　ステップＢ５又はＢ７が実行された場合、ステップＢ６でＮｏと判定された場合は、一連の処理は終了するが、監視カメラ２１～２３が新たな撮影画像を出力すると、再度、ステップＢ１が実行される。本実施の形態２では、ステップＢ１～Ｂ７は、監視カメラ２１～２３による撮影画像の出力の度に実行される。

［実施の形態２による効果］
　以上のように、本実施の形態２によれば、複数の監視カメラからの画像データによって、死角領域への侵入検知を行なうことができるため、侵入検知の精度、及び人物追跡の精度を高めることができる。また、本実施の形態２においても、実施の形態１で述べた効果を得ることができる。

［プログラム］
　本実施の形態２におけるプログラムは、コンピュータに、図８に示すステップＢ１～Ｂ７を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態２における監視装置６０と監視方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのＣＰＵ（Central Processing Unit）は、死角領域特定部１１、検知部１２、及び通知部１３として機能し、処理を行なう。

（実施の形態３）
　次に、本発明の実施の形態３における、監視装置、監視システム、監視方法、及びプログラムについて、図９～図１１を参照しながら説明する。

　最初に、図９及び図１０を用いて、本実施の形態３における監視装置及び監視システムの構成について説明する。図９は、本発明の実施の形態３における監視装置及び監視システムの構成を示すブロック図である。図１０は、本発明の実施の形態３における監視装置で行なわれる処理を説明する説明図である。

　図９に示すように、本実施の形態３では、実施の形態２と異なり、監視システム１０２は、監視カメラ２１～２３に加え、更に、監視カメラ２４も備えている。また、このため、本実施の形態３における監視装置７０は、機能の点で、実施の形態２における監視装置６０と異なっている。以下、相違点を中心に説明する。

　本実施の形態３においては、監視カメラ２４は、監視カメラ２１～２３とは、監視方向が異なるように配置されている。具体的には、図１０に示すように、監視カメラ２１～２３が、監視対象３０となる建物の一方側を撮影できるように配置されているのに対して、監視カメラ２４は、監視対象３０となる建物の反対側を撮影できるように配置されている。従って、図１０に示すように、監視対象３０と監視カメラ２２との間に、障害物４０となる車両が駐車されると、監視カメラ２４は、監視カメラ２１～２３から見て障害物４０の背面に位置することになる。

　このため、検知部１２は、監視カメラ２１～２３それぞれから取得した画像データいずれについても、人物５０が死角領域に遮蔽されていると判定した場合は、別の位置に配置された監視カメラ２４から取得した画像データを用いて、人物５０を追跡できる。また、この場合、検知部１２は、表示装置１４の画面に、監視カメラ２４の画像を表示させると共に、通知部１３に、監視カメラ２４によって人物５０を追跡していることを通知させることができる。

［装置動作］
　次に、本発明の実施の形態３における監視装置７０の動作について図１１を用いて説明する。図１１は、本発明の実施の形態３における監視装置の動作を示すフロー図である。以下の説明においては、適宜図９及び１０を参酌する。また、本実施の形態３では、監視装置７０を動作させることによって、監視方法が実施される。よって、本実施の形態３における監視方法の説明は、以下の監視装置７０の動作説明に代える。

　最初に、図１１に示すように、死角領域特定部１１が、監視カメラ２１～２４それぞれから画像データを取得する（ステップＣ１）。次に、死角領域特定部１１は、ステップＣ１で取得した画像データのうち、中央にある監視カメラ２２の画像データを用いて、障害物４０を検知し、検知した障害物４０による死角領域４１（図１０参照）を特定する（ステップＣ２）。

　次に、検知部１２は、ステップＣ１で取得された最新の画像データのうち、監視カメラ２１～２３から得られた画像データを用いて、人物の検出又は追跡を実行する（ステップＣ３）。具体的には、ステップＣ３では、検知部１２は、図５に示したステップＡ３で説明した処理を、各画像データについて実行する。

　次に、検知部１２は、前面の監視カメラ２１～２３から得られた画像データの全てにおいて、追跡している人物５０が、死角領域に遮蔽されているかどうかを判定する（ステップＣ４）。具体的には、ステップＣ４では、検出部１２は、図５に示したステップＡ４で示した処理を、前面の監視カメラ２１～２３から得られた各画像データについて実行する。

　ステップＣ４の判定の結果、全ての画像データにおいて、人物５０が死角領域に遮蔽されていると判定する場合は、検知部１２は、通知部１３に対して、侵入検知の通知を指示する。これにより、通知部１３は、外部の管理者に対して、侵入を検知したことを通知する（ステップＣ５）。

　次に、ステップＣ５の実行後、検知部１２は、背面の監視カメラ２４から取得した画像データを用いて、人物の検出又は追跡を実行する（ステップＣ６）。ステップＣ６でも、検知部１２は、図５に示したステップＡ３で説明した処理を、背面の監視カメラ２４から得られた画像データについて実行する。

　その後、検知部１２は、通知部１３に、人物５０が障害物４０の背面に存在していることを通知する。これにより、通知部１３は、更に、外部の管理者に対して、人物５０が障害物４０の背面に存在していることを通知する（ステップＣ７）。

　また、ステップＣ４の判定の結果、前面の監視カメラ２１～２３から得られた少なくとも１つの画像データにおいて、人物５０が死角領域４１に遮蔽されていないと判定する場合は、検知部１２は、人物５０に対して既に侵入検知が通知されているかどうかを判定する（ステップＣ８）。なお、ステップＣ８においても、ステップＡ６と同様に、先に侵入検知が通知されてからの時間が所定値以下（例えば数分以下）である場合に、Ｙｅｓと判定される。

　ステップＣ８の判定の結果、既に侵入検知が通知されていない場合は、検知部１２は処理を終了する。これに対して、ステップＣ８の判定の結果、既に侵入検知が通知されている場合は、検知部１２は、死角領域に侵入していた人物５０が死角領域の外に移動していたと判断し、通知部１３に対して、侵入の終了を指示する。これにより、通知部１３は、外部の管理者に対して、侵入が終了していることを通知する（ステップＣ９）。

　ステップＣ７又はＣ９が実行された場合、ステップＣ８でＮｏと判定された場合は、一連の処理は終了するが、監視カメラ２１～２４が新たな撮影画像を出力すると、再度、ステップＣ１が実行される。本実施の形態３では、ステップＣ１～Ｃ９は、監視カメラ２１～２４による撮影画像の出力の度に実行される。

［実施の形態３による効果］
　以上のように、本実施の形態３によれば、人物が死角領域に入った場合に別の監視カメラによって追跡を継続することができる。このため、本実施の形態３によれば、より一層、侵入検知の精度、及び人物追跡の精度を高めることができる。また、本実施の形態３においても、実施の形態１で述べた効果を得ることができる。

［プログラム］
　本実施の形態３におけるプログラムは、コンピュータに、図１１に示すステップＣ１～Ｃ９を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態３における監視装置７０と監視方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのＣＰＵ（Central Processing Unit）は、死角領域特定部１１、検知部１２、及び通知部１３として機能し、処理を行なう。

（物理構成）
　ここで、実施の形態１～３におけるプログラムを実行することによって、監視装置を実現するコンピュータについて図１２を用いて説明する。図１２は、本発明の実施の形態１～３における監視装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。

　図１２に示すように、コンピュータ１１０は、ＣＰＵ１１１と、メインメモリ１１２と、記憶装置１１３と、入力インターフェイス１１４と、表示コントローラ１１５と、データリーダ／ライタ１１６と、通信インターフェイス１１７とを備える。これらの各部は、バス１２１を介して、互いにデータ通信可能に接続される。

　ＣＰＵ１１１は、記憶装置１１３に格納された、本実施の形態におけるプログラム（コード）をメインメモリ１１２に展開し、これらを所定順序で実行することにより、各種の演算を実施する。メインメモリ１１２は、典型的には、ＤＲＡＭ（Dynamic Random Access Memory）等の揮発性の記憶装置である。また、本実施の形態におけるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体１２０に格納された状態で提供される。なお、本実施の形態におけるプログラムは、通信インターフェイス１１７を介して接続されたインターネット上で流通するものであっても良い。

　また、記憶装置１１３の具体例としては、ハードディスクドライブの他、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置が挙げられる。入力インターフェイス１１４は、ＣＰＵ１１１と、キーボード及びマウスといった入力機器１１８との間のデータ伝送を仲介する。表示コントローラ１１５は、ディスプレイ装置１１９と接続され、ディスプレイ装置１１９での表示を制御する。

　データリーダ／ライタ１１６は、ＣＰＵ１１１と記録媒体１２０との間のデータ伝送を仲介し、記録媒体１２０からのプログラムの読み出し、及びコンピュータ１１０における処理結果の記録媒体１２０への書き込みを実行する。通信インターフェイス１１７は、ＣＰＵ１１１と、他のコンピュータとの間のデータ伝送を仲介する。

　また、記録媒体１２０の具体例としては、ＣＦ（Compact Flash（登録商標））及びＳＤ（Secure Digital）等の汎用的な半導体記憶デバイス、フレキシブルディスク（Flexible Disk）等の磁気記憶媒体、又はＣＤ－ＲＯＭ（Compact Disk Read Only Memory）などの光学記憶媒体が挙げられる。

　また、上述した実施の形態の一部又は全部は、以下に記載する（付記１）～（付記２４）によって表現することができるが、以下の記載に限定されるものではない。　

（付記１）
　監視カメラにより取得された画像データから、障害物を検知して、検知した前記障害物による死角領域を特定する、死角領域特定部と、
　前記画像データから、所定の人物の前記死角領域への侵入を検知する、検知部と、
　前記所定の人物の前記死角領域への侵入の検知に応じて、外部に通知を行なう、通知部と、
を備えている、ことを特徴とする監視装置。

（付記２）
　前記通知部が、前記所定の人物の前記死角領域への侵入の検知に応じて、前記所定の人物が前記死角領域に侵入したことを知らせる通知、前記死角領域の元になった前記障害物又は前記死角領域の存在を知らせる通知のうち少なくとも１つを行なう、付記１に記載の監視装置。

（付記３）
　前記検知部が、前記画像データを用いて、前記所定の人物を追跡し、追跡した前記所定の人物が前記死角領域に遮蔽されているかどうかを判定し、そして、判定の結果に基づいて、前記所定の人物の前記死角領域への侵入を検知する、
付記１に記載の監視装置。

（付記４）
　前記死角領域特定部が、複数の前記監視カメラそれぞれから取得した画像データのうち、少なくとも１つを用いて、前記障害物を検知して、前記死角領域を特定し、
　前記検知部が、複数の前記監視カメラそれぞれから取得した画像データのうち、少なくとも１つを用いて、前記所定の人物を追跡し、
複数の前記監視カメラから取得された画像データそれぞれ毎に、追跡した前記所定の人物が前記死角領域に遮蔽されているかどうかを判定し、
　前記通知部が、前記検知部によって、いずれの前記画像データにおいても前記所定の人物が前記死角領域に遮蔽されていると判定された場合に、外部に通知を行なう、
付記３に記載の監視装置。

（付記５）
　前記検知部が、前記人物がいずれの前記画像データにおいても遮蔽されていると判定した後に、複数の前記監視カメラから取得された画像データの１つを用いて、前記所定の人物が前記死角領域からその外へと移動していることを検出できた場合は、前記通知部は、前記死角領域によって遮蔽されていた前記所定の人物の前記死角領域への侵入が終了していることを外部に通知する、
付記４に記載の監視装置。

（付記６）
　前記検知部は、前記人物がいずれの前記画像データにおいても遮蔽されていると判定した場合に、複数の前記監視カメラから見て前記障害物の背面に位置する別の監視カメラから取得した画像データを用いて、前記所定の人物を追跡する、
付記４に記載の監視装置。

（付記７）
　監視カメラと、監視装置とを備え、
　前記監視装置は、
監視カメラにより取得された画像データから、障害物を検知して、検知した前記障害物による死角領域を特定する、死角領域特定部と、
前記画像データから、所定の人物の前記死角領域への侵入を検知する、検知部と、
前記所定の人物の前記死角領域への侵入の検知に応じて、外部に通知を行なう、通知部と、
を備えている、
ことを特徴とする監視システム。

（付記８）
　前記通知部が、前記所定の人物の前記死角領域への侵入の検知に応じて、前記所定の人物が前記死角領域に侵入したことを知らせる通知、前記死角領域の元になった前記障害物又は前記死角領域の存在を知らせる通知のうち少なくとも１つを行なう、付記７に記載の監視システム。

（付記９）
　前記検知部が、前記画像データを用いて、前記所定の人物を追跡し、追跡した前記所定の人物が前記死角領域に遮蔽されているかどうかを判定し、そして、判定の結果に基づいて、前記所定の人物の前記死角領域への侵入を検知する、
付記７に記載の監視システム。

（付記１０）
　複数の前記監視カメラが備えられており、
　前記死角領域特定部が、複数の前記監視カメラそれぞれから取得した画像データのうち、少なくとも１つを用いて、前記障害物を検知して、前記死角領域を特定し、
　前記検知部が、複数の前記監視カメラそれぞれから取得した画像データのうち、少なくとも１つを用いて、前記所定の人物を追跡し、
複数の前記監視カメラから取得された画像データそれぞれ毎に、追跡した前記所定の人物が前記死角領域に遮蔽されているかどうかを判定し、
　前記通知部が、前記検知部によって、いずれの前記画像データにおいても前記所定の人物が前記死角領域に遮蔽されていると判定された場合に、外部に通知を行なう、
付記９に記載の監視システム。

（付記１１）
　前記検知部が、前記人物がいずれの前記画像データにおいても遮蔽されていると判定した後に、複数の前記監視カメラから取得された画像データの１つを用いて、前記所定の人物が前記死角領域からその外へと移動していることを検出できた場合は、前記通知部は、前記死角領域によって遮蔽されていた前記所定の人物の前記死角領域への侵入が終了していることを外部に通知する、
付記１０に記載の監視システム。

（付記１２）
　複数の前記監視カメラに加えて、複数の前記監視カメラから見て前記障害物の背面に位置する別の監視カメラが備えられており、
　前記検知部は、前記人物がいずれの前記画像データにおいても遮蔽されていると判定した場合に、前記別の監視カメラから取得した画像データを用いて、前記所定の人物を追跡する、
付記１０に記載の監視システム。

（付記１３）
　（ａ）監視カメラにより取得された画像データから、障害物を検知して、検知した前記障害物による死角領域を特定する、ステップと、
　（ｂ）前記画像データから、所定の人物の前記死角領域への侵入を検知する、ステップと、
　（ｃ）前記所定の人物の前記死角領域への侵入の検知に応じて、外部に通知を行なう、ステップと、
を有する、ことを特徴とする監視方法。

（付記１４）
　前記（ｃ）のステップにおいて、前記所定の人物の前記死角領域への侵入の検知に応じて、前記所定の人物が前記死角領域に侵入したことを知らせる通知、前記死角領域の元になった前記障害物又は前記死角領域の存在を知らせる通知のうち少なくとも１つを行なう、付記１３に記載の監視方法。

（付記１５）
　前記（ｂ）のステップにおいて、前記画像データを用いて、前記所定の人物を追跡し、追跡した前記所定の人物が前記死角領域に遮蔽されているかどうかを判定し、そして、判定の結果に基づいて、前記所定の人物の前記死角領域への侵入を検知する、
付記１３に記載の監視方法。

（付記１６）
　前記（ａ）のステップにおいて、複数の前記監視カメラそれぞれから取得した画像データのうち、少なくとも１つを用いて、前記障害物を検知して、前記死角領域を特定し、
　前記（ｂ）のステップにおいて、複数の前記監視カメラそれぞれから取得した画像データのうち、少なくとも１つを用いて、前記所定の人物を追跡し、
複数の前記監視カメラから取得された画像データそれぞれ毎に、追跡した前記所定の人物が前記死角領域に遮蔽されているかどうかを判定し、
　前記（ｃ）のステップにおいて、前記（ｂ）のステップで、いずれの前記画像データにおいても前記所定の人物が前記死角領域に遮蔽されていると判定された場合に、外部に通知を行なう、
付記１５に記載の監視方法。

（付記１７）
　（ｄ）前記（ｂ）のステップで、前記人物がいずれの前記画像データにおいても遮蔽されていると判定した後に、複数の前記監視カメラから取得された画像データの１つを用いて、前記所定の人物が前記死角領域からその外へと移動していることを検出できた場合に、前記死角領域によって遮蔽されていた前記所定の人物の前記死角領域への侵入が終了していることを外部に通知する、ステップを、
更に有している、
付記１６に記載の監視方法。

（付記１８）
　（ｅ）前記（ｂ）のステップで、前記人物がいずれの前記画像データにおいても遮蔽されていると判定した場合に、複数の前記監視カメラから見て前記障害物の背面に位置する別の監視カメラから取得した画像データを用いて、前記所定の人物を追跡する、ステップを、
更に有している、
付記１６に記載の監視方法。

（付記１９）
　コンピュータに、
　（ａ）監視カメラにより取得された画像データから、障害物を検知して、検知した前記障害物による死角領域を特定する、ステップと、
　（ｂ）前記画像データから、所定の人物の前記死角領域への侵入を検知する、ステップと、
　（ｃ）前記所定の人物の前記死角領域への侵入の検知に応じて、外部に通知を行なう、ステップと、
を実行させる命令を含む、プログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

（付記２０）
　前記（ｃ）のステップにおいて、前記所定の人物の前記死角領域への侵入の検知に応じて、前記所定の人物が前記死角領域に侵入したことを知らせる通知、前記死角領域の元になった前記障害物又は前記死角領域の存在を知らせる通知のうち少なくとも１つを行なう、付記１９に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

（付記２１）
　前記（ｂ）のステップにおいて、前記画像データを用いて、前記所定の人物を追跡し、追跡した前記所定の人物が前記死角領域に遮蔽されているかどうかを判定し、そして、判定の結果に基づいて、前記所定の人物の前記死角領域への侵入を検知する、
付記１９に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

（付記２２）
　前記（ａ）のステップにおいて、複数の前記監視カメラそれぞれから取得した画像データのうち、少なくとも１つを用いて、前記障害物を検知して、前記死角領域を特定し、
　前記（ｂ）のステップにおいて、複数の前記監視カメラそれぞれから取得した画像データのうち、少なくとも１つを用いて、前記所定の人物を追跡し、
複数の前記監視カメラから取得された画像データそれぞれ毎に、追跡した前記所定の人物が前記死角領域に遮蔽されているかどうかを判定し、
　前記（ｃ）のステップにおいて、前記（ｂ）のステップで、いずれの前記画像データにおいても前記所定の人物が前記死角領域に遮蔽されていると判定された場合に、外部に通知を行なう、
付記２１に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

（付記２３）
　前記プログラムが、前記コンピュータに、
（ｄ）前記（ｂ）のステップで、前記人物がいずれの前記画像データにおいても遮蔽されていると判定した後に、複数の前記監視カメラから取得された画像データの１つを用いて、前記所定の人物が前記死角領域からその外へと移動していることを検出できた場合に、前記死角領域によって遮蔽されていた前記所定の人物の前記死角領域への侵入が終了していることを外部に通知する、ステップを、
実行させる命令を更に含む、
付記２２に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

（付記２４）
　前記プログラムが、前記コンピュータに、
（ｅ）前記（ｂ）のステップで、前記人物がいずれの前記画像データにおいても遮蔽されていると判定した場合に、複数の前記監視カメラから見て前記障害物の背面に位置する別の監視カメラから取得した画像データを用いて、前記所定の人物を追跡する、ステップを、
実行させる命令を更に含む、
付記２２に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

　以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施の形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。

　この出願は、２０１５年３月１８日に出願された日本出願特願２０１５－０５５０５１を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

　以上のように、本発明によれば、人物が障害物によって遮蔽された場合における犯罪行為の発生を抑制することができる。本発明は、監視カメラを利用する監視システムに有用である。

　１０　監視装置（実施の形態１）
　１１　死角領域特定部
　１２　検知部
　１３　通知部
　１４　表示装置
　２０～２４　監視カメラ
　３０　監視対象
　４０　障害物
　４１　死角領域
　４２　枠線
　５０　人物
　６０　監視装置（実施の形態２）
　７０　監視装置（実施の形態３）
　１００　監視システム（実施の形態１）
　１０１　監視システム（実施の形態２）
　１０２　監視システム（実施の形態３）
　１１０　コンピュータ
　１１１　ＣＰＵ
　１１２　メインメモリ
　１１３　記憶装置
　１１４　入力インターフェイス
　１１５　表示コントローラ
　１１６　データリーダ／ライタ
　１１７　通信インターフェイス
　１１８　入力機器
　１１９　ディスプレイ装置
　１２０　記録媒体
　１２１　バス

Claims

　監視カメラにより取得された画像データから、障害物を検知して、検知した前記障害物による死角領域を特定する、死角領域特定部と、
　前記画像データから、所定の人物の前記死角領域への侵入を検知する、検知部と、
　前記所定の人物の前記死角領域への侵入の検知に応じて、外部に通知を行なう、通知部と、
を備えている、ことを特徴とする監視装置。
　前記通知部が、前記所定の人物の前記死角領域への侵入の検知に応じて、前記所定の人物が前記死角領域に侵入したことを知らせる通知、前記死角領域の元になった前記障害物又は前記死角領域の存在を知らせる通知のうち少なくとも１つを行なう、請求項１に記載の監視装置。
　前記検知部が、前記画像データを用いて、前記所定の人物を追跡し、追跡した前記所定の人物が前記死角領域に遮蔽されているかどうかを判定し、そして、判定の結果に基づいて、前記所定の人物の前記死角領域への侵入を検知する、
請求項１または２に記載の監視装置。
　前記死角領域特定部が、複数の前記監視カメラそれぞれから取得した画像データのうち、少なくとも１つを用いて、前記障害物を検知して、前記死角領域を特定し、
　前記検知部が、複数の前記監視カメラそれぞれから取得した画像データのうち、少なくとも１つを用いて、前記所定の人物を追跡し、
複数の前記監視カメラから取得された画像データそれぞれ毎に、追跡した前記所定の人物が前記死角領域に遮蔽されているかどうかを判定し、
　前記通知部が、前記検知部によって、いずれの前記画像データにおいても前記所定の人物が前記死角領域に遮蔽されていると判定された場合に、外部に通知を行なう、
請求項３に記載の監視装置。
　前記検知部が、前記人物がいずれの前記画像データにおいても遮蔽されていると判定した後に、複数の前記監視カメラから取得された画像データの１つを用いて、前記所定の人物が前記死角領域からその外へと移動していることを検出できた場合は、前記通知部は、前記死角領域によって遮蔽されていた前記所定の人物の前記死角領域への侵入が終了していることを外部に通知する、
請求項４に記載の監視装置。
　前記検知部は、前記人物がいずれの前記画像データにおいても遮蔽されていると判定した場合に、複数の前記監視カメラから見て前記障害物の背面に位置する別の監視カメラから取得した画像データを用いて、前記所定の人物を追跡する、
請求項４または５に記載の監視装置。
　監視カメラと、監視装置とを備え、
　前記監視装置は、
監視カメラにより取得された画像データから、障害物を検知して、検知した前記障害物による死角領域を特定する、死角領域特定部と、
前記画像データから、所定の人物の前記死角領域への侵入を検知する、検知部と、
前記所定の人物の前記死角領域への侵入の検知に応じて、外部に通知を行なう、通知部と、
を備えている、
ことを特徴とする監視システム。
（ａ）監視カメラにより取得された画像データから、障害物を検知して、検知した前記障害物による死角領域を特定する、ステップと、
（ｂ）前記画像データから、所定の人物の前記死角領域への侵入を検知する、ステップと、
（ｃ）前記所定の人物の前記死角領域への侵入の検知に応じて、外部に通知を行なう、ステップと、
を有する、ことを特徴とする監視方法。
　前記（ｃ）のステップにおいて、前記所定の人物の前記死角領域への侵入の検知に応じて、前記所定の人物が前記死角領域に侵入したことを知らせる通知、前記死角領域の元になった前記障害物又は前記死角領域の存在を知らせる通知のうち少なくとも１つを行なう、請求項８に記載の監視方法。
　前記（ｂ）のステップにおいて、前記画像データを用いて、前記所定の人物を追跡し、追跡した前記所定の人物が前記死角領域に遮蔽されているかどうかを判定し、そして、判定の結果に基づいて、前記所定の人物の前記死角領域への侵入を検知する、
請求項８または９に記載の監視方法。
　前記（ａ）のステップにおいて、複数の前記監視カメラそれぞれから取得した画像データのうち、少なくとも１つを用いて、前記障害物を検知して、前記死角領域を特定し、
　前記（ｂ）のステップにおいて、複数の前記監視カメラそれぞれから取得した画像データのうち、少なくとも１つを用いて、前記所定の人物を追跡し、
複数の前記監視カメラから取得された画像データそれぞれ毎に、追跡した前記所定の人物が前記死角領域に遮蔽されているかどうかを判定し、
　前記（ｃ）のステップにおいて、前記（ｂ）のステップで、いずれの前記画像データにおいても前記所定の人物が前記死角領域に遮蔽されていると判定された場合に、外部に通知を行なう、
請求項１０に記載の監視方法。
（ｄ）前記（ｂ）のステップで、前記人物がいずれの前記画像データにおいても遮蔽されていると判定した後に、複数の前記監視カメラから取得された画像データの１つを用いて、前記所定の人物が前記死角領域からその外へと移動していることを検出できた場合に、前記死角領域によって遮蔽されていた前記所定の人物の前記死角領域への侵入が終了していることを外部に通知する、ステップを、
更に有している、
請求項１１に記載の監視方法。
（ｅ）前記（ｂ）のステップで、前記人物がいずれの前記画像データにおいても遮蔽されていると判定した場合に、複数の前記監視カメラから見て前記障害物の背面に位置する別の監視カメラから取得した画像データを用いて、前記所定の人物を追跡する、ステップを、
更に有している、
請求項１１または１２に記載の監視方法。
コンピュータに、
（ａ）監視カメラにより取得された画像データから、障害物を検知して、検知した前記障害物による死角領域を特定する、ステップと、
（ｂ）前記画像データから、所定の人物の前記死角領域への侵入を検知する、ステップと、
（ｃ）前記所定の人物の前記死角領域への侵入の検知に応じて、外部に通知を行なう、ステップと、
を実行させる命令を含む、プログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
　前記（ｃ）のステップにおいて、前記所定の人物の前記死角領域への侵入の検知に応じて、前記所定の人物が前記死角領域に侵入したことを知らせる通知、前記死角領域の元になった前記障害物又は前記死角領域の存在を知らせる通知のうち少なくとも１つを行なう、請求項１４に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
　前記（ｂ）のステップにおいて、前記画像データを用いて、前記所定の人物を追跡し、追跡した前記所定の人物が前記死角領域に遮蔽されているかどうかを判定し、そして、判定の結果に基づいて、前記所定の人物の前記死角領域への侵入を検知する、
請求項１４または１５に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
　前記（ａ）のステップにおいて、複数の前記監視カメラそれぞれから取得した画像データのうち、少なくとも１つを用いて、前記障害物を検知して、前記死角領域を特定し、
　前記（ｂ）のステップにおいて、複数の前記監視カメラそれぞれから取得した画像データのうち、少なくとも１つを用いて、前記所定の人物を追跡し、
複数の前記監視カメラから取得された画像データそれぞれ毎に、追跡した前記所定の人物が前記死角領域に遮蔽されているかどうかを判定し、
　前記（ｃ）のステップにおいて、前記（ｂ）のステップで、いずれの前記画像データにおいても前記所定の人物が前記死角領域に遮蔽されていると判定された場合に、外部に通知を行なう、
請求項１６に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
前記プログラムが、前記コンピュータに、
（ｄ）前記（ｂ）のステップで、前記人物がいずれの前記画像データにおいても遮蔽されていると判定した後に、複数の前記監視カメラから取得された画像データの１つを用いて、前記所定の人物が前記死角領域からその外へと移動していることを検出できた場合に、前記死角領域によって遮蔽されていた前記所定の人物の前記死角領域への侵入が終了していることを外部に通知する、ステップを、
実行させる命令を更に含む、
請求項１７に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
前記プログラムが、前記コンピュータに、
（ｅ）前記（ｂ）のステップで、前記人物がいずれの前記画像データにおいても遮蔽されていると判定した場合に、複数の前記監視カメラから見て前記障害物の背面に位置する別の監視カメラから取得した画像データを用いて、前記所定の人物を追跡する、ステップを、
実行させる命令を更に含む、
請求項１７または１８に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。