JP7371631B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、所定のゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤに関する。
自動車タイヤ用のゴム組成物としては、ポリブタジエンやブタジエン-スチレン共重合体などのジエン系ゴムと、オイルなどの可塑剤とを含有するゴム組成物などが用いられている。
また、特許文献1では、耐摩耗性等を改善する技術として、ジエン系水素添加重合体を用いる方法が提案されている。
特開平2-147647号公報
通常のジエン系ゴムは、二重結合を多く含むため、再架橋により経時的な硬度変化(硬化)が生じる。更に、通常の可塑剤は、分子量が小さく、ゴム組成物中から抜けやすいため、ゴムの硬化を加速させる。ゴムが硬化すると、乗り心地等が変化してしまい、安定したタイヤ性能を使用者に供給することができなくなる。
また、タイヤの耐摩耗性を向上させるべく、これまで様々な手法が開発されているものの、その効果は十分ではなかった。
本発明は、上記課題を解決し、経時的な硬度変化を抑制するとともに、良好な耐久性を確保しながら、耐摩耗性を改善できる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤであって、前記ゴム組成物が、芳香族ビニル化合物に基づく構成単位及び共役ジエン化合物に基づく構成単位を有する水添共重合体を含むゴム成分と、数平均分子量が2500~50万の液状ポリマーとを含有し、前記ゴム成分100質量%中、前記水添共重合体の含有量が80質量%以下であり、前記ゴム成分100質量部に対して、前記液状ポリマーの含有量が1~50質量部である空気入りタイヤに関する。
前記水添共重合体の重量平均分子量が20万~200万、水素添加率が75モル%以上であることが好ましい。
前記ゴム成分100質量%中、前記水添共重合体の含有量が20~60質量%であることが好ましい。
前記水添共重合体が水添スチレンブタジエン共重合体であることが好ましい。
前記水添共重合体が水添変性スチレンブタジエン共重合体であることが好ましい。
前記液状ポリマーが変性液状ポリマーであることが好ましい。
前記液状ポリマーが、ブタジエン、イソプレン、スチレン、ファルネセン及びこれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも一種の(共)重合体であることが好ましい。
前記ゴム組成物が、軟化点が60~120℃の樹脂を更に含有することが好ましい。
本発明によれば、特定の水添共重合体と、特定の液状ポリマーとをそれぞれ特定量含むゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤであるので、経時的な硬度変化を抑制するとともに、良好な耐久性を確保しながら、耐摩耗性を改善できる。
本発明の空気入りタイヤは、芳香族ビニル化合物に基づく構成単位及び共役ジエン化合物に基づく構成単位を有する水添共重合体を含むゴム成分と、数平均分子量が2500~50万の液状ポリマーとを含有し、上記ゴム成分100質量%中、前記水添共重合体の含有量が80質量%以下であり、上記ゴム成分100質量部に対して、上記液状ポリマーの含有量が1~50質量部であるゴム組成物を用いて作製したものであり、経時的な硬度変化を抑制するとともに、良好な耐久性を確保しながら、耐摩耗性を改善できる。
上記水添共重合体は、二重結合が少なく、再架橋が生じにくい。また、上記液状ポリマーは、オイル等の一般的な可塑剤と比較して、分子量が大きく、ゴム組成物中から抜けにくい。よって、これらを併用することで、経時的な硬度変化(硬化)を抑制することができると考えられる。
また、上記水添共重合体は、耐摩耗性を向上させる効果があるものの、他のゴム成分と架橋されにくいため、通常、剥離耐性が弱くなる傾向がある。これに対し、本発明では、上記水添共重合体の含有量を特定量以下とすることで、剥離耐性が向上することにより、耐摩耗性の向上効果を享受しながら、良好な耐久性を確保することができると考えられる。
上記水添共重合体に使用される芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、α-メチルスチレン、1-ビニルナフタレン、3-ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ジビニルベンゼン、4-シクロヘキシルスチレン、2,4,6-トリメチルスチレンなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、モノマーの入手容易性などの実用面の観点及び本発明の効果がより好適に得られるという理由からスチレンが特に好ましい。
上記水添共重合体に使用される共役ジエン化合物としては、例えば1,3-ブタジエン、イソプレン、1,3-ペンタジエン、2,3-ジメチルブタジエン、2-フェニル-1,3-ブタジエン、1,3-ヘキサジエンなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、モノマーの入手容易性などの実用面の観点及び本発明の効果がより好適に得られるという理由から1,3-ブタジエン、イソプレンが好ましく、1,3-ブタジエンがより好ましい。
芳香族ビニル化合物及び共役ジエン化合物の共重合体としては、スチレン及び1,3-ブタジエンの共重合体(スチレンブタジエン共重合体(SBR))が好ましい。従って、水添共重合体としては、水添スチレンブタジエン共重合体(水添SBR)が好ましい。更に、水添スチレンブタジエン共重合体は、後述の方法で変性された水添変性スチレンブタジエン共重合体(水添変性SBR)であることが好ましい。
上記スチレンブタジエン共重合体は、スチレン及び1,3-ブタジエンを共重合させるものである限り、共重合させる順序に特に限定はなく、ランダム共重合でもブロック共重合でもよいが、ランダム共重合が好ましい。スチレンブタジエン共重合体以外の芳香族ビニル化合物及び共役ジエン化合物の共重合体の場合も同様である。
上記水添共重合体の水素添加率(芳香族ビニル化合物及び共役ジエン化合物の共重合体の共役ジエン部に対して水素添加された割合)は、耐摩耗性、硬度変化抑制の観点から、好ましくは75モル%以上、より好ましくは80モル%以上、更に好ましくは85モル%以上であり、耐久性の観点から、好ましくは99モル%以下、より好ましくは96モル%以下、更に好ましくは90モル%以下である。
なお、水素添加率は、H-NMRを測定して得られたスペクトルの不飽和結合部のスペクトル減少率から計算することができる。
水添共重合体の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは20万以上、より好ましくは30万以上、更に好ましくは35万以上、特に好ましくは40万以上であり、また、好ましくは200万以下、より好ましくは100万以下、更に好ましくは70万以下、特に好ましくは45万以下である。上記範囲内であると、本発明の効果が好適に得られる。
なお、本明細書において、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)(東ソー(株)製GPC-8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMULTIPORE HZ-M)による測定値を基に標準ポリスチレン換算により求めることができる。
水添共重合体のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは-45℃以上、より好ましくは-35℃以上、更に好ましくは-30℃以上であり、また、好ましくは-10℃以下、より好ましくは-15℃以下、更に好ましくは-20℃以下である。上記範囲内であると、本発明の効果が好適に得られる。
なお、水添共重合体のガラス転移温度(Tg)は、後述の実施例に記載の方法により測定される。
上記水添共重合体が水添SBRである場合、水添SBRのスチレン含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは25質量%以上、特に好ましくは30質量%以上であり、また、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下である。
上記範囲内であると、本発明の効果が好適に得られる。
なお、スチレン含有量は、後述する実施例に記載の方法により測定される。
水素添加する前の水添共重合体のビニル基含有量は、好ましくは15質量%以上、より好ましくは25質量%以上であり、また、好ましくは80質量%以下、より好ましくは65質量%以下、更に好ましくは50質量%以下、特に好ましくは40質量%以下である。上記範囲内であると、本発明の効果が好適に得られる。
なお、ビニル基含有量は、後述する実施例に記載の方法により測定される。
上記水添共重合体は、例えば、芳香族ビニル化合物及び共役ジエン化合物を重合して得られた共重合体に水素添加処理を施すことで合成でき、具体的には以下の方法で合成できる。
<共重合体の製造方法>
(重合方法)
芳香族ビニル化合物及び共役ジエン化合物の共重合体の重合方法については特に制限はなく、溶液重合法、気相重合法、バルク重合法のいずれも用いることができるが、特に溶液重合法が好ましい。また、重合形式は、回分式及び連続式のいずれであってもよい。
溶液重合法を用いた場合には、溶媒中のモノマー濃度(スチレンブタジエン共重合体の場合はスチレン、1,3-ブタジエンの合計)は、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。溶液中のモノマー濃度が5質量%未満では、得られる共重合体の量が少なく、コストが高くなる傾向がある。また、溶媒中のモノマー濃度は50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。溶媒中のモノマー濃度が50質量%を超えると、溶液粘度が高くなりすぎて撹拌が困難となり、重合しにくくなる傾向がある。
(アニオン重合における重合開始剤)
アニオン重合を行う場合、重合開始剤としては特に制限はないが、有機リチウム化合物が好ましく用いられる。前記有機リチウム化合物としては、炭素数2~20のアルキル基を有するものが好ましく、例えばエチルリチウム、n-プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム、tert-オクチルリチウム、n-デシルリチウム、フェニルリチウム、2-ナフチルリチウム、2-ブチルーフェニルリチウム、4-フェニル-ブチルリチウム、シクロヘキシルリチウム、シクロペンチルリチウム、ジイソプロペニルベンゼンとブチルリチウムとの反応生成物などが挙げられるが、これらの中で、入手容易性、安全性等の観点からn-ブチルリチウムまたはsec-ブチルリチウムが好ましい。
また、重合反応は、上記の有機リチウム化合物のうち少なくともいずれかと、シリカと相互作用する官能基を有する化合物(B1)とを混合して得られる化合物(R)の存在下で行ってもよい。当該化合物(R)の存在下で重合を行うことにより、共重合体の重合開始末端に、シリカと相互作用を有する官能基を導入することができる。これにより、開始末端が変性された共重合体が得られる。なお、本明細書において「相互作用」とは、分子間で共有結合を形成するか、又は共有結合よりも弱い分子間力(例えば、イオン-双極子相互作用、双極子-双極子相互作用、水素結合、ファンデルワールス力等といった分子間に働く電磁気学的な力)を形成することを意味する。また、「シリカと相互作用する官能基」は、窒素原子、硫黄原子、リン原子、酸素原子などのシリカと相互作用する原子を少なくとも1つ有する基を示す。
上記化合物(R)としては、中でも有機リチウム化合物と、第2級アミン化合物などの窒素含有化合物との反応生成物であることが好ましい。当該窒素含有化合物の具体例としては、例えばジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ドデカメチレンイミン、N,N’-ジメチル-N’-トリメチルシリル-1,6-ジアミノヘキサン、ピペリジン、ピロリジン、ヘキサメチレンイミン、ヘプタメチレンイミン、ジシクロヘキシルアミン、N-メチルベンジルアミン、ジ-(2-エチルヘキシル)アミン、ジアリルアミン、モルホリン、N-(トリメチルシリル)ピペラジン、N-(tert-ブチルジメチルシリル)ピペラジン、1,3-ジトリメチルシリル-1,3,5-トリアジナン等が挙げられる。なお、化合物(R)の存在下で重合を行う場合、有機リチウム化合物と、化合物(B1)とを予め混合することにより化合物(R)を調製し、その調製した化合物(R)を重合系中に添加して重合を行ってもよい。あるいは、重合系中に、有機リチウム化合物と、化合物(B1)とを添加し、重合系中で両者を混合することにより化合物(R)を調製して重合を行ってもよい。
(アニオン重合の方法)
前記重合開始剤を用いてアニオン重合し、共重合体を製造する方法としては、特に制限はなく、従来公知の方法を用いることができる。
具体的には、反応に不活性な有機溶剤、例えば脂肪族、脂環族、芳香族炭化水素化合物などの炭化水素系溶剤中において、例えばブチルリチウムを重合開始剤とし、必要に応じてランダマイザーの存在下でスチレン及び1,3-ブタジエン等をアニオン重合させることにより、スチレンブタジエン共重合体等の目的の共重合体を得ることができる。
(アニオン重合における炭化水素系溶剤)
前記炭化水素系溶剤としては、炭素数3~8のものが好ましく、例えばプロパン、n-ブタン、イソブタン、n-ペンタン、イソペンタン、n-ヘキサン、シクロヘキサン、プロペン、1-ブテン、イソブテン、トランス-2-ブテン、シス-2-ブテン、1-ペンテン、2-ペンテン、1-ヘキセン、2-ヘキセン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどを挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
(アニオン重合におけるランダマイザー)
また、前記ランダマイザーとは、共重合体中の共役ジエン部分のミクロ構造制御、例えばブタジエンにおける1,2-結合、イソプレンにおける3,4-結合の増加など、あるいは共重合体におけるモノマー単位の組成分布の制御、例えばスチレンブタジエン共重合体におけるスチレン単位、ブタジエン単位のランダム化などの作用を有する化合物のことである。このランダマイザーとしては、特に制限はなく、従来ランダマイザーとして一般に使用されている公知の化合物の中から任意のものを用いることができる。例えば、ジメトキシベンゼン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ビステトラヒドロフリルプロパン、トリエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン、1,2-ジピペリジノエタンなどのエーテル類及び第三級アミン類などを挙げることができる。また、カリウム-t-アミレート、カリウム-t-ブトキシドなどのカリウム塩類、ナトリウム-t-アミレートなどのナトリウム塩類も用いることができる。これらのランダマイザーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、ランダマイザーの使用量は、有機リチウム化合物1モル当たり、0.01モル当量以上が好ましく、0.05モル当量以上がより好ましい。ランダマイザーの使用量が0.01モル当量未満では、添加効果が小さく、ランダム化しにくい傾向がある。また、ランダマイザーの使用量は、有機リチウム化合物1モル当たり1000モル当量以下が好ましく、500モル当量以下がより好ましい。ランダマイザーの使用量が1000モル当量を超えると、モノマーの反応速度が大きく変化してしまい、逆にランダム化しにくくなる傾向がある。
ランダマイザーの種類や使用量を調整することにより、共重合体のTgを調整することができる。例えば、テトラヒドロフランの量を減量することにより、共重合体のTgを低くできる。
(反応温度)
アニオン重合の際の反応温度は、好適に反応が進行する限り特に限定はないが、通常-10℃~100℃であることが好ましく、25℃~70℃であることがより好ましい。
(変性工程)
上記重合の工程により得られた共重合体の活性末端と、シリカと相互作用する官能基を有する化合物(B2)とを反応させる工程により、共重合体の重合終了末端に、シリカと相互作用する官能基を導入することができる。これにより、重合終了末端が変性された共重合体が得られる。なお、本発明において末端とは、分子鎖の端に存在する、炭素-炭素二重結合を有するモノマーに由来する構造以外の部分を意味する。
上記変性反応(以下、末端変性反応ともいう。)に用いる共重合体は、活性末端を有している限り、重合開始末端が未変性のものでもよいし、変性されたものでもよい。また、化合物(B2)としては、シリカと相互作用する官能基を有し、かつ重合活性末端と反応し得る化合物であれば特に限定しない。化合物(B2)の好ましい具体例としては、例えば
(I)下記式(1)で表される化合物(B2-1);
Figure 0007371631000001
(式(1)中、Aは、窒素原子、リン原子及び硫黄原子からなる群より選択される少なくとも一種の原子を有し、活性水素を有さず、かつRに対して窒素原子、リン原子又は硫黄原子で結合する1価の官能基である。R及びRはヒドロカルビル基であり、Rはヒドロカルビレン基であり、nは0~2の整数である。但し、R及びRが複数存在する場合、複数のR及びRは、それぞれ同じでも異なっていてもよい。)
(II)分子中に、環状エーテル基、(チオ)カルボニル基及びイソ(チオ)シアナート基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基(x1)と、窒素原子、リン原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より選択される少なくとも一種の原子(但し、窒素原子、リン原子及び硫黄原子は、少なくともいずれかが3置換のヒドロカルビルシリル基で保護されていてもよい。)を有し、かつ活性水素を有していない、前記官能基(x1)とは異なる基(x2)と、を各々1つ以上有する化合物(B2-2);
(III)分子中に、イソ(チオ)シアナート基を2つ以上有する化合物(B2-3);
等が挙げられる。化合物(B2)としては、これらを一種単独で又は二種以上を組み合わせて使用することができる。なお、本明細書において、(チオ)カルボニル基は、カルボニル基及びチオカルボニル基を示し、イソ(チオ)シアナート基は、イソシアナート基及びイソチオシアナート基を示す。
上記式(1)において、R及びRのヒドロカルビル基としては、炭素数1~20の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数3~20のシクロアルキル基又は炭素数6~20のアリール基であることが好ましい。
は、炭素数1~20の直鎖状若しくは分岐状のアルカンジイル基、炭素数3~20のシクロアルキレン基又は炭素数6~20のアリーレン基であることが好ましい。
nは、共重合体との反応性を高める観点から、0又は1が好ましい。
は、窒素原子、リン原子及び硫黄原子からなる群より選択される少なくとも一種の原子(以下、特定原子ともいう。)を有し、これら特定原子でRに結合する。特定原子は活性水素に結合しておらず、例えば3置換のヒドロカルビルシリル基等で保護されていてもよい。なお、ここでいう「活性水素」とは、炭素原子以外の原子に結合した水素原子をいい、好ましくはポリメチレンの炭素-水素結合よりも結合エネルギーが低いものを指す。
は、中でも、オニウム塩生成剤によってオニウムイオンになり得る基であることが好ましい。化合物(B2)がこのような基(A)を有することにより、変性共重合体に対して優れた形状保持性を付与することができる。
の具体例としては、例えば1級アミノ基の2つの水素原子が2つの保護基によって置換されてなる窒素含有基、2級アミノ基の1つの水素原子が1つの保護基によって置換されてなる窒素含有基、3級アミノ基、イミノ基、ピリジル基、1級ホスフィノ基の2つの水素原子が2つの保護基によって置換されてなるリン含有基、2級ホスフィノ基の1つの水素原子が1つの保護基によって置換されてなるリン含有基、3級ホスフィノ基、及び、チオール基の1つの水素原子が1つの保護基によって置換されてなる硫黄含有基等が挙げられる。これらの中でも、シリカとの親和性が良好である観点から、窒素原子を有する基であることが好ましい。なお、「保護基」とは、Aを重合活性末端に対して不活性な官能基に変換しておく官能基であり、例えば3置換のヒドロカルビルシリル基等が挙げられる。
上記化合物(B2-1)の具体例としては、1級アミンの2つの水素原子が2つの保護基によって置換されてなる窒素含有基、2級アミンの1つの水素原子が1つの保護基によって置換されてなる窒素含有基、又は3級アミノ基と、アルコキシシリル基とを有する化合物として、例えば、N,N-ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N-ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N,N’,N’-トリス(トリメチルシリル)-N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-(4-トリメチルシリル-1-ピペラジノ)プロピルメチルジメトキシシラン、等を挙げることができる。
イミノ基又はピリジル基と、アルコキシシリル基とを有する化合物としては、N-(1,3-ジメチルブチリデン)-3-(トリエトキシシリル)-1-プロパンアミン、N-(1-メチルプロピリデン)-3-(トリエトキシシリル)-1-プロパンアミン、N-(4-N,N-ジメチルアミノベンジリデン)-3-(トリエトキシシリル)-1-プロパンアミン、N-(シクロヘキシリデン)-3-(トリエトキシシリル)-1-プロパンアミン及びこれらのトリエトキシシリル化合物に対応するトリメトキシシリル化合物、メチルジエトキシシリル化合物、エチルジメトキシシリル化合物、N-(3-トリメトキシシリルプロピル)-4,5-ジヒドロイミダゾール、N-(3-トリエトキシシリルプロピル)-4,5-ジヒドロイミダゾール、N-(3-トリメトキシシリルプロピル)-4,5-イミダゾール、N-(3-トリエトキシシリルプロピル)-4,5-イミダゾール、3-ヘキサメチレンイミノプロピルトリメトキシシラン、3-ヘキサメチレンイミノプロピルメチルジメトキシシラン、並びに上記化合物中のアルキル基、アルカンジイル基を、各々炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルカンジイル基に置き換えた化合物等が挙げられる。
1級ホスフィノ基の2つの水素原子が2つの保護基によって置換されてなるリン含有基、2級ホスフィノ基の1つの水素原子が1つの保護基によって置換されてなるリン含有基、3級ホスフィノ基、又はチオール基の1つの水素原子が1つの保護基によって置換されてなる硫黄含有基と、アルコキシシリル基とを有する化合物としては、P,P-ビス(トリメチルシリル)ホスフィノプロピルメチルジメトキシシラン、P,P-ビス(トリメチルシリル)ホスフィノプロピルトリメトキシシラン、3-ジメチルフォスフィノプロピルトリメトキシシラン、3-ジメチルフォスフィノプロピルメチルジメトキシシラン、3-ジフェニルフォスフィノプロピルトリメトキシシラン、3-ジフェニルフォスフィノプロピルトリエトキシシラン、3-ジフェニルフォスフィノプロピルメリルジメトキシシラン、S-トリメチルシリルメルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、S-トリメチルシリルメルカプトプロピルトリメトキシシラン、S-トリメチルシリルメルカプトプロピルトリエトキシシラン、S-トリメチルシリルメルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、及び上記化合物中のアルキル基、アルカンジイル基を、各々炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルカンジイル基に置き換えた化合物等を挙げることができる。その他、イソ(チオ)シアナート基を有する化合物として、3-イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3-イソシアナトプロピルトリエトキシシラン等を挙げることができる。
上記化合物(B2-2)は、上記基(x2)が、活性水素に結合していない窒素原子を含む基であることが好ましく、その具体例としては、環状エーテル基を有する化合物として、例えばテトラグリシジル-1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサン等のエポキシアミン化合物などを;
(チオ)カルボニル基を有する化合物として、例えば4-N,N-ジメチルアミノベンゾフェノン等の4-アミノアセトフェノン;1,7-ビス(メチルエチルアミノ)-4-ヘプタノン等のビス(ジヒドロカルビルアミノアルキル)ケトン;2-ジメチルアミノエチルアクリレート等のジヒドロカルビルアミノアルキル(メタ)アクリレート;1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン等のヒドロカルビルイミダゾリジノン;1-フェニル-2-ピロリドン等のN-ヒドロカルビルピロリドン;N-メチル-ε-カプロラクタム等のN-ヒロドカルビルカプトラクタム;N,N-ジエチルホルムアミド等のN-ジヒドロカルビルホルムアミド;N,N-ジメチルアセトアミド等のN,N-ジヒドロカルビルアセトアミド;N,N-ジメチルアクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド;などを;
イソ(チオ)シアナート基を有する化合物として、例えば3-イソシアナトプロピルトリメトキシシランなどを;挙げることができる。
上記化合物(B2-3)としては、例えば2,4-トリレンジイソシアナート、2,6-トリレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、ナフタレンジイソシアナート、トリフェニルメタントリイソシアナート、p-フェニレンジイソシアナート、トリス(イソシアナートフェニル)チオホスフェート、キシレンジイソシアナート、ベンゼン-1,2,4-トリイソシアナート、ナフタレン-1,2,5,7-テトライソシアナート、1,4-フェニレンジイソチオシアナートなどを挙げることができる。
化合物(B2)としては、シリカとの親和性が強い点において、特に化合物(B2-1)を用いることが好ましい。なお、シラン化合物(B2-1)を用いる場合、変性共重合体のムーニー粘度を調整する目的で、シラン化合物(B2-1)と共に、四塩化ケイ素、エポキシ含有化合物(例えば、テトラグリシジル-1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサンなど)などを用いてもよい。上記で例示した化合物(B2)は、重合終了末端が変性された変性共重合体を得ることが可能である点において、いずれも同様の作用を有するものである。したがって、後述の実施例に記載されていないものであっても、本発明において使用することが可能である。なお、上記式(1)で表される化合物と変性共重合体との反応によって下記式(1-1)で表される構造が重合体末端に導入される。
Figure 0007371631000002
(一般式(1-1)中、Rは水素原子またはヒドロカルビル基であり、複数存在するRは同じであっても異なっていてもよい。Rのヒドロカルビル基としては、上記式(1)のR及びRのヒドロカルビル基と同様のものが挙げられる。A、R、R及びnは上記式(1)のA、R、R及びnと同義である。)
上記の末端変性反応は、例えば溶液反応として行うことができる。この溶液反応は、上記重合工程における重合反応の終了後の未反応モノマーを含む溶液を用いて行ってもよく、当該溶液に含まれる共重合体を単離し、シクロヘキサン等の適当な溶媒に溶解した上で行ってもよい。また、末端変性反応は、回分式及び連続式のいずれを用いて行ってもよい。このとき、化合物(B2)の添加方法は特に制限されず、一括して添加する方法、分割して添加する方法、連続的に添加する方法などが挙げられる。
末端変性反応に使用する化合物(B2)の量は、反応に使用する化合物の種類に応じて適宜設定すればよいが、重合開始剤が有する重合反応に関与する金属原子に対し、好ましくは0.1モル当量以上、より好ましくは0.3モル当量以上である。0.1モル当量以上とすることにより、変性反応を充分に進行させることができ、シリカの分散性を好適に改良することができる。
末端変性反応の温度は、通常、上記重合反応の温度と同じであり、-20~150℃であることが好ましく、0~120℃であることがより好ましく、20~100℃であることが特に好ましい。変性反応の温度が低いと、変性共重合体の粘度が上昇する傾向がある。一方、変性反応の温度が高いと、重合活性末端が失活しやすくなる。変性反応の反応時間は、好ましくは1分~5時間であり、より好ましくは2分~1時間である。
(反応停止)
上記アニオン重合は、この分野で通常使用する反応停止剤の添加により、停止させることができる。そのような反応停止剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコールまたは酢酸などの活性プロトンを有する極性溶媒およびこれらの混液、またはそれらの極性溶媒とヘキサン、シクロヘキサンなどの無極性溶媒との混液が挙げられる。反応停止剤の添加量は、通常、アニオン重合開始剤に対し、同モル量もしくは2倍モル量程度で充分である。
<カップリング>
上記共重合体の製造方法においては、単量体の重合開始から、後述する重合体の回収までに、共重合体の炭化水素溶液にカップリング剤を添加してもよい。カップリング剤としては、下記式(2-1)で表される化合物を挙げることができる。
ML4-a (2-1)
(式(2-1)中、Rはアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基またはアリール基を表し、Mはケイ素原子またはスズ原子を表し、Lはハロゲン原子またはヒドロカルビルオキシ基を表し、aは0~2の整数を表す。)
上記式(2-1)で表されるカップリング剤としては、四塩化ケイ素、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、四塩化スズ、メチルトリクロロスズ、ジメチルジクロロスズ、トリメチルクロロスズ、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメトキシジメチルシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ジメトキシジエチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、テトラエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ジエトキシジエチルシランなどを挙げることができる。
カップリング剤の添加量は重合体の加工性を高めるために、アルカリ金属触媒由来のアルカリ金属1mol当たり、好ましくは0.03mol以上、より好ましくは0.05mol以上である。また低燃費性を高めるために、好ましくは0.4mol以下、より好ましくは0.3mol以下である。
<水素添加方法>
水添共重合体の製造方法においては、これまでに説明した共重合体を水素添加して、水素添加率が30~100モル%の水添共重合体を得る。共重合体を水素添加することによって、耐熱性が向上するという利点がある。また、水素添加率が低いと、ゴム破壊強度及び耐摩耗性の改善効果が充分に得られない。
水素添加の方法、反応条件については特に限定はなく、公知の方法、公知の条件で水素添加すればよい。通常は、20~150℃、0.1~10MPaの水素加圧下、水添触媒の存在下で実施される。なお、水素添加率は、水添触媒の量、水添反応時の水素圧力、反応時間等を変えることにより、任意に選定することができる。水添触媒として、通常は、元素周期表4~11族金属のいずれかを含む化合物を用いることができる。例えば、Ti、V、Co、Ni、Zr、Ru、Rh、Pd、Hf、Re、Pt原子を含む化合物を水添触媒として用いることができる。より具体的な水添触媒としては、Ti、Zr、Hf、Co、Ni、Pd、Pt、Ru、Rh、Re等のメタロセン系化合物;Pd、Ni、Pt、Rh、Ru等の金属をカーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ土等の担体に担持させた担持型不均一系触媒;Ni、Co等の金属元素の有機塩又はアセチルアセトン塩と有機アルミニウム等の還元剤とを組み合わせた均一系チーグラー型触媒;Ru、Rh等の有機金属化合物又は錯体;水素を吸蔵させたフラーレンやカーボンナノチューブ等を挙げることができる。
これらのうち、Ti、Zr、Hf、Co、Niのいずれかを含むメタロセン化合物は、不活性有機溶媒中、均一系で水添反応できる点で好ましい。更に、Ti、Zr、Hfのいずれかを含むメタロセン化合物が好ましい。特に、チタノセン化合物とアルキルリチウムとを反応させた水添触媒は、安価で工業的に特に有用な触媒であるので好ましい。具体的な例として、例えば、特開平1-275605号公報、特開平5-271326号公報、特開平5-271325号公報、特開平5-222115号公報、特開平11-292924号公報、特開2000-37632号公報、特開昭59-133203号公報、特開昭63-5401号公報、特開昭62-218403号公報、特開平7-90017号公報、特公昭43-19960号公報、特公昭47-40473号公報に記載の水添触媒を挙げることができる。なお、これらの水添触媒は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
ゴム成分100質量%中の上記水添共重合体の含有量は、80質量%以下であればよいが、耐摩耗性、硬度変化抑制の観点から、好ましくは20質量%以上、より好ましくは40質量%以上、更に好ましくは50質量%以上であり、耐久性の観点から、好ましくは60質量%以下である。
上記水添共重合体以外に使用できるゴム成分としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、本発明の効果が良好に得られるという理由から、SBRが好ましい。
SBRは特に限定されず、例えば、乳化重合スチレンブタジエンゴム(E-SBR)、溶液重合スチレンブタジエンゴム(S-SBR)等を使用できる。
SBRは、変性されていてもよい。変性SBRとしては、カーボンブラック等の充填剤と相互作用する官能基を有するものであればよく、例えば、ポリマーの少なくとも一方の末端が、上記官能基を有する化合物(変性剤)で変性された末端変性ゴム(末端に上記官能基を有する末端変性ゴム)や、主鎖に上記官能基を有する主鎖変性ゴムや、主鎖及び末端に上記官能基を有する主鎖末端変性ゴム(例えば、主鎖に上記官能基を有し、少なくとも一方の末端を上記変性剤で変性された主鎖末端変性BR)や、分子中に2個以上のエポキシ基を有する多官能化合物により変性(カップリング)され、水酸基やエポキシ基が導入された末端変性ゴム等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記官能基としては、例えば、アミノ基、アミド基、シリル基、アルコキシシリル基、イソシアネート基、イミノ基、イミダゾール基、ウレア基、エーテル基、カルボニル基、オキシカルボニル基、メルカプト基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、アンモニウム基、イミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、カルボキシル基、ニトリル基、ピリジル基、アルコキシ基、水酸基、オキシ基、エポキシ基等が挙げられる。なお、これらの官能基は、置換基を有していてもよい。なかでも、本発明の効果がより好適に得られるという理由から、アミノ基(好ましくはアミノ基が有する水素原子が炭素数1~6のアルキル基に置換されたアミノ基)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1~6のアルコキシ基)、アルコキシシリル基(好ましくは炭素数1~6のアルコキシシリル基)が好ましい。
SBRとしては、例えば、JSR(株)、旭化成(株)、日本ゼオン(株)等の製品を使用できる。
SBRを含有する場合、ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは40質量%以上であり、また、好ましくは80質量%以下、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは50質量%以下である。上記範囲内であると、本発明の効果が良好に得られる。
上記ゴム組成物は、軟化剤として、液状ポリマーを含有する。液状ポリマーは、常温(25℃)で液体状態のポリマーであり、数平均分子量(Mn)が2500~50万のものを使用できる。Mnは、硬度変化抑制の観点から、好ましくは8000以上、より好ましくは9000以上である。また、適切な硬度確保の観点から、好ましくは30万以下、より好ましくは15万以下である。
上記液状ポリマーとしては、例えば、ブタジエン、イソプレン、スチレン、ファルネセン及びこれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも一種の(共)重合体を用いることができる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、ブタジエンの重合体(ポリブタジエン)、スチレン及びブタジエンの共重合体、ファルネセン及びブタジエンの共重合体が好ましい。
また、上記液状ポリマーは、マレイン酸、フマル酸等で変性された変性液状ポリマーであってもよく、該変性液状ポリマーとしては、マレイン酸変性液状ポリマーが好ましく、マレイン酸変性ポリブタジエンがより好ましい。
上記液状ポリマーとしては、例えば、CRAY VALLEY社、(株)クラレ等の製品を使用できる。
上記液状ポリマーの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、1~50質量部であればよいが、硬度変化抑制、適切な硬度確保の観点から、好ましくは10質量部以上、より好ましくは20質量部以上であり、耐摩耗性、適切な硬度確保の観点から、好ましくは40質量部以下、より好ましくは30質量部以下である。
上記ゴム組成物は、シリカを含有することが好ましい。シリカとしては特に限定されず、例えば、乾式法シリカ(無水シリカ)、湿式法シリカ(含水シリカ)などが挙げられるが、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。
シリカの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは100m/g以上、より好ましくは150m/g以上、更に好ましくは180m/g以上であり、また、好ましくは300m/g以下、より好ましくは250m/g以下である。上記範囲内であると、本発明の効果が良好に得られる。
なお、シリカの窒素吸着比表面積は、ASTM D3037-81に準じてBET法で測定される値である。
シリカを含有する場合、シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは50質量部以上、更に好ましくは85質量部以上であり、また、好ましくは200質量部以下、より好ましくは120質量部以下、更に好ましくは100質量部以下である。上記範囲内であると、本発明の効果が良好に得られる。
上記ゴム組成物は、シリカ以外に、他の充填剤を含むことが好ましい。本明細書において、充填剤は、ゴムの補強を目的にゴム組成物に配合されるものであり、例えば、炭酸カルシウム、セリサイトなどの雲母、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、クレー、タルク、アルミナ、酸化チタン、マイカ等の白色充填剤;カーボンブラック等が挙げられる。これらの充填剤は、2種以上組み合わせて用いてもよく、補強の面で、カーボンブラックを配合することが特に好ましい。
シリカ以外の充填剤を含有する場合、充填剤100質量%中のシリカの含有量は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上であり、また、好ましくは99質量%以下、より好ましくは95質量%以下である。上記範囲内であると、本発明の効果が良好に得られる。
カーボンブラックとしては、SAF、ISAF、HAF、MAF、FEF、SRF、GPF、APF、FF、CF、SCF及びECFのようなファーネスブラック(ファーネスカーボンブラック);アセチレンブラック(アセチレンカーボンブラック);FT及びMTのようなサーマルブラック(サーマルカーボンブラック);EPC、MPC及びCCのようなチャンネルブラック(チャンネルカーボンブラック);グラファイトなどをあげることができる。これらは1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは5m/g以上、より好ましくは50m/g以上、更に好ましくは96m/g以上であり、また、好ましくは200m/g以下、より好ましくは150m/g以下、更に好ましくは120m/g以下である。また、カーボンブラックのジブチルフタレート(DBP)吸収量は、好ましくは5ml/100g以上、より好ましくは80ml/100g以上、更に好ましくは124ml/100g以上であり、また、好ましくは200ml/100g以下、より好ましくは160ml/100g以下、更に好ましくは140ml/100g以下である。上記範囲内であると、本発明の効果が良好に得られる。
なお、カーボンブラックの窒素吸着比表面積は、ASTM D4820-93に従って測定され、カーボンブラックのDBP吸収量は、ASTM D2414-93に従って測定される。
上記ゴム組成物がカーボンブラックを含有する場合、カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは5質量部以上であり、また、好ましくは30質量部以下、より好ましくは10質量部以下である。上記範囲内であると、本発明の効果が良好に得られる。
上記ゴム組成物は、シリカとともにシランカップリング剤を併用することが好ましい。
シランカップリング剤としては、従来から公知のものを用いることができ、たとえば、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3-トリメトキシシリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3-トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3-トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3-トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3-トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド等のスルフィド系、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2-メルカプトエチルトリメトキシシラン、2-メルカプトエチルトリエトキシシラン等のメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニル系、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、3-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ系、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン等のグリシドキシ系、3-ニトロプロピルトリメトキシシラン、3-ニトロプロピルトリエトキシシラン等のニトロ系、3-クロロプロピルトリメトキシシラン、3-クロロプロピルトリエトキシシラン、2-クロロエチルトリメトキシシラン、2-クロロエチルトリエトキシシラン等のクロロ系が挙げられる。なお、上記のシランカップリング剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、シランカップリング剤によるカップリング効果、加工性、コストの観点から、スルフィド系シランカップリング剤が好ましく、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドがより好ましい。
シランカップリング剤を含有する場合、シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは3質量部以上、より好ましくは8質量部以上、更に好ましくは10質量部以上であり、また、好ましくは15質量部以下、より好ましくは12質量部以下である。上記範囲内であると、本発明の効果が良好に得られる。
上記ゴム組成物は、軟化点が60℃以上150℃未満(好ましくは60~120℃)の樹脂を含んでもよい。
上記樹脂は、常温(25℃)で固体状態の樹脂(固体樹脂)であり、例えば、芳香族ビニル重合体、クマロンインデン樹脂、インデン樹脂、テルペン樹脂、ロジン樹脂などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、芳香族ビニル重合体、クマロンインデン樹脂、テルペン樹脂が好ましく、芳香族ビニル重合体がより好ましい。
芳香族ビニル重合体とは、α-メチルスチレン及び/又はスチレンを重合して得られる樹脂であり、スチレンの単独重合体、α-メチルスチレンの単独重合体、α-メチルスチレンとスチレンとの共重合体などが挙げられる。なかでも、α-メチルスチレンとスチレンとの共重合体が好ましい。クマロンインデン樹脂とは、樹脂の骨格(主鎖)を構成する主なモノマー成分として、クマロン及びインデンを含む樹脂であり、クマロン、インデン以外に骨格に含まれるモノマー成分としては、スチレン、α-メチルスチレン、メチルインデン、ビニルトルエンなどが挙げられる。インデン樹脂とは、樹脂の骨格(主鎖)を構成する主なモノマー成分として、インデンを含む樹脂である。テルペン樹脂とは、αピネン、βピネン、カンフェル、ジペテンなどのテルペン化合物を重合して得られる樹脂や、テルペン化合物とフェノール系化合物とを原料として得られる樹脂(テルペンフェノール樹脂)、テルペン化合物とスチレン系化合物とを原料として得られる樹脂(テルペンスチレン樹脂)に代表される芳香族変性テルペン樹脂である。ロジン樹脂とは、天然ロジン、重合ロジン、変性ロジン、またはこれらのエステル化合物、または、これらの水素添加物に代表されるロジン系樹脂である。
上記樹脂の軟化点は、60℃以上150℃未満(好ましくは60~120℃)であればよいが、好ましくは75℃以上、より好ましくは90℃以上であり、また、好ましくは100℃以下である。上記範囲内であると、本発明の効果が良好に得られる。
なお、本明細書において、軟化点とは、JIS K 6220-1:2001に規定される軟化点を環球式軟化点測定装置で測定し、球が降下した温度である。
上記樹脂を含有する場合、上記樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上、更に好ましくは5質量部以上、特に好ましくは10質量部以上であり、また、好ましくは50質量部以下、より好ましくは30質量部以下、更に好ましくは20質量部以下である。上記範囲内であると、本発明の効果が良好に得られる。
上記ゴム組成物は、オイルを含んでもよい。
オイルとしては、例えば、プロセスオイル、植物油脂、又はその混合物が挙げられる。プロセスオイルとしては、例えば、パラフィン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイルなどを用いることができる。植物油脂としては、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生油、ロジン、パインオイル、パインタール、トール油、コーン油、こめ油、べに花油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、パーム核油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、桐油等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、本発明の効果が良好に得られるという理由から、プロセスオイルが好ましく、アロマ系プロセスオイルがより好ましい。
オイルを含有する場合、オイルの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは5質量部以上であり、また、好ましくは30質量部以下、より好ましくは20質量部以下である。これにより、本発明の効果がより好適に得られる。
上記ゴム組成物は、ワックスを含んでもよい。
ワックスとしては、特に限定されず、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス;植物系ワックス、動物系ワックス等の天然系ワックス;エチレン、プロピレン等の重合物等の合成ワックスなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、石油系ワックスが好ましく、パラフィンワックスがより好ましい。
ワックスとしては、例えば、大内新興化学工業(株)、日本精蝋(株)、精工化学(株)等の製品を使用できる。
ワックスを含有する場合、ワックスの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.3質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上であり、また、好ましくは20質量部以下、より好ましくは10質量部以下である。これにより、本発明の効果がより好適に得られる。
上記ゴム組成物は、老化防止剤を含んでもよい。
老化防止剤としては、例えば、フェニル-α-ナフチルアミン等のナフチルアミン系老化防止剤;オクチル化ジフェニルアミン、4,4′-ビス(α,α′-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン等のジフェニルアミン系老化防止剤;N-イソプロピル-N′-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1,3-ジメチルブチル)-N′-フェニル-p-フェニレンジアミン、N,N′-ジ-2-ナフチル-p-フェニレンジアミン等のp-フェニレンジアミン系老化防止剤;2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリンの重合物等のキノリン系老化防止剤;2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、スチレン化フェノール等のモノフェノール系老化防止剤;テトラキス-[メチレン-3-(3′,5′-ジ-t-ブチル-4′-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等のビス、トリス、ポリフェノール系老化防止剤などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、p-フェニレンジアミン系老化防止剤、キノリン系老化防止剤が好ましい。
老化防止剤としては、例えば、精工化学(株)、住友化学(株)、大内新興化学工業(株)、フレクシス社等の製品を使用できる。
老化防止剤を含有する場合、老化防止剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下である。これにより、本発明の効果がより好適に得られる。
上記ゴム組成物は、ステアリン酸を含有してもよい。
ステアリン酸としては、従来公知のものを使用でき、例えば、日油(株)、NOF社、花王(株)、富士フイルム和光純薬(株)、千葉脂肪酸(株)等の製品を使用できる。
ステアリン酸を含有する場合、ステアリン酸の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下である。これにより、本発明の効果がより好適に得られる。
上記ゴム組成物は、酸化亜鉛を含有してもよい。
酸化亜鉛としては、従来公知のものを使用でき、例えば、三井金属鉱業(株)、東邦亜鉛(株)、ハクスイテック(株)、正同化学工業(株)、堺化学工業(株)等の製品を使用できる。
酸化亜鉛を含有する場合、酸化亜鉛の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下である。これにより、本発明の効果がより好適に得られる。
上記ゴム組成物は硫黄を含有してもよい。
硫黄としては、ゴム工業において一般的に用いられる粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄、可溶性硫黄などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
硫黄としては、例えば、鶴見化学工業(株)、軽井沢硫黄(株)、四国化成工業(株)、フレクシス社、日本乾溜工業(株)、細井化学工業(株)等の製品を使用できる。
硫黄を含有する場合、硫黄の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下、更に好ましくは3質量部以下である。これにより、本発明の効果がより好適に得られる。
上記ゴム組成物は、加硫促進剤を含有してもよい。
加硫促進剤としては、2-メルカプトベンゾチアゾール、ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド等のチアゾール系加硫促進剤;テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラベンジルチウラムジスルフィド(TBzTD)、テトラキス(2-エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT-N)等のチウラム系加硫促進剤;N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N-t-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N-オキシエチレン-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N-オキシエチレン-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N′-ジイソプロピル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルビグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、本発明の効果がより好適に得られるという理由から、スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤が好ましい。
加硫促進剤を含有する場合、加硫促進剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは7質量部以下である。これにより、本発明の効果がより好適に得られる。
上記ゴム組成物には、前記成分の他、タイヤ工業において一般的に用いられている添加剤、例えば、有機過酸化物;炭酸カルシウム、タルク、アルミナ、クレー、水酸化アルミニウム、マイカなどの充填剤;等を更に配合してもよい。これらの添加剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、0.1~200質量部が好ましい。
上記ゴム組成物は、例えば、前記各成分をオープンロール、バンバリーミキサーなどのゴム混練装置を用いて混練し、その後加硫する方法等により製造できる。
上記ゴム組成物は、タイヤの各部材に使用できるが、なかでも、トレッド、ベーストレッド、サイドウォール、カーカス、クリンチ等に好適に使用でき、トレッド(キャップトレッド)により好適に使用できる。
(空気入りタイヤ)
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造される。
すなわち、前記成分を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でトレッドなどの各タイヤ部材の形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。
本発明の空気入りタイヤは、乗用車用タイヤ、トラック・バス用タイヤ、二輪車用タイヤ、競技用タイヤ等として好適に用いられ、特に乗用車用タイヤとして好適に用いられる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、合成、重合時に用いた各種薬品について、まとめて説明する。なお、薬品は必要に応じて定法に従い精製を行った。
n-ヘキサン:関東化学(株)製
スチレン:関東化学(株)製
ブタジエン:東京化成工業(株)製の1,3-ブタジエン
THF:関東化学(株)製のテトラヒドロフラン
n-ブチルリチウム溶液:関東化学(株)製の1.6M n-ブチルリチウムヘキサン溶液
エタノール:関東化学(株)製
2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール:大内新興化学工業(株)製のノクラック200
アミン系変性剤:N,N-ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン
また、得られた共重合体の評価方法について、以下にまとめて説明する。
(重合体の共役ジエン部の水素添加率の測定)
四塩化炭素を溶媒として用いて15質量%濃度の溶液を調製して、100MHzのH-NMRの不飽和結合部のスペクトル減少率から算出した。
(重合体の構造同定)
重合体の構造同定(スチレン含有量、ビニル基含有量、ブタジエン含有量(共役ジエン部の含有量))は、日本電子(株)製JNM-ECAシリーズの装置を用いて行った。測定は、水素添加前の重合体0.1gを15mlのトルエンに溶解させ、30mlのメタノール中にゆっくり注ぎ込んで再沈殿させたものを、減圧乾燥後に測定した。
(重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)の測定)
重合体の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)(東ソー(株)製GPC-8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMULTIPORE HZ-M)による測定値を基に標準ポリスチレン換算により求めた。また、重合体が変性基を有する場合、変性処理を実施する前にMw、Mnを測定した。これは、変性基を有する共重合体を測定した場合、変性基とカラムのシリカゲルとが相互作用を起こし、正確なMw、Mnが得られないためである。
(ガラス転移温度(Tg)の測定)
ガラス転移温度(Tg)は、JIS K 7121に従い、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製の示差走査熱量計(Q200)を用いて昇温速度10℃/分で昇温しながら測定することにより、ガラス転移開始温度として求めた。
<重合体の製造例>
合成例1(SBRの合成)
充分に窒素置換した耐熱反応容器にn-ヘキサン2000ml、スチレン60g、ブタジエン140g、THF2.5g、n-ブチルリチウム0.45mmolを加えて、50℃で5時間攪拌し、重合反応を行った。その後、エタノールを加えて反応を止め、反応溶液に2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール1gを添加後、再沈殿精製により重合体(SBR)を得た。
合成例2(水添共重合体(1)の合成)
充分に窒素置換した耐熱反応容器にn-ヘキサン2000ml、スチレン60g、1,3-ブタジエン140g、THF2.5g、n-ブチルリチウム0.45mmolを加えて、50℃で5時間攪拌し、重合反応を行った。その後アミン系変性剤を0.15mol加えて、0℃で1時間撹拌した。次いで、水素ガスを0.4MPa-Gaugeの圧力で供給しながら20分間撹拌し、未反応のポリマー末端リチウムと反応させ、水素化リチウムとした。水素ガス供給圧力を0.7MPa-Gauge、反応温度を90℃とし、チタノセンジクロリドを主体とする触媒を用いて水素添加を行った。水素の吸収が目的の水素添加率となる積算量に達した時点で、反応温度を常温とし、水素圧を常圧に戻して反応容器より抜き出し、反応溶液を水中に撹拌投入して溶媒をスチームストリッピングにより除去することによって、水添共重合体(1)(水添変性SBR)を得た。
合成例3(水添共重合体(2)の合成)
変性反応を実施しなかった点、目的の水素添加率となるように水素の吸収の積算量を調整した点以外は、合成例2と同様の処方により、水添共重合体(2)(水添SBR)を得た。
合成例4(水添共重合体(3)の合成)
薬品の使用量や水素の吸収の積算量を変更した点以外は、合成例3と同様の処方により、水添共重合体(3)(水添SBR)を得た。
Figure 0007371631000003
以下に、実施例及び比較例で用いた各種薬品について説明する。
SBR:上記方法で合成
水添共重合体(1)、(2)、(3):上記方法で合成
カーボンブラック:三菱化学(株)製のダイアブラックN339(NSA:96m/g、DBP吸収量:124ml/100g)
シリカ:EVONIK社製のULTRASIL VN3(NSA:180m/g)
シランカップリング剤:EVONIK社製のSi69(ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
オイル:JX日鉱日石エネルギー(株)製のX-140
液状ポリマー(1):CRAY VALLEY社製のRICON184MA6(マレイン酸変性ポリブタジエン、Mn:9100)
液状ポリマー(2):(株)クラレ製のFBR-746(ファルネセン及びブタジエンの共重合体、Mn:10万)
液状ポリマー(3):CRAY VALLEY社製のRICON184(スチレン及びブタジエンの共重合体、Mn:8600)
液状ポリマー(4):CRAY VALLEY社製のRICON130(ポリブタジエン、Mn:2500)
樹脂(1):Rutgers Chemicals社製のNOVARES C90(クマロンインデン樹脂、軟化点:90℃)
樹脂(2):アリゾナケミカル社製のSYLVARES SA85(αメチルスチレン系樹脂(α-メチルスチレンとスチレンとの共重合体)、軟化点:85℃)
樹脂(3):ヤスハラケミカル(株)製のYSレジンTO125(芳香族変性テルペン樹脂(テルペン化合物とスチレンとの共重合体)、軟化点:125℃)
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン3C
ステアリン酸:日油(株)製のビーズステアリン酸つばき
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤(1):住友化学(株)製のソクシノールCZ(N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤(2):住友化学(株)製のソクシノールD(1,3-ジフェニルグアニジン)
(実施例及び比較例)
表2に示す配合内容に従い、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で5分間混練りし、混練物を得た。次に、得られた混練物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、80℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物を170℃で20分間、0.5mm厚の金型でプレス加硫し、加硫ゴム組成物を得た。
<評価項目及び試験方法>
得られた加硫ゴム組成物及び未加硫ゴム組成物について、下記の評価を行った。結果を表2に示す。
(耐摩耗性)
LAT試験機(Laboratory Abration and Skid Tester)を用い、荷重50N、速度20km/h、スリップアングル5°の条件にて、各配合の加硫ゴム組成物の容積損失量を測定し、比較例1を100として、下記計算式により指数表示した。指数が大きいほど耐摩耗性に優れることを示している。
(耐摩耗性指数)=(比較例1の容積損失量)/(各配合の容積損失量)×100
(硬度変化)
各配合の加硫ゴム組成物について、加硫後3日以内の硬度を測定した後、熱老化処理(80℃のオーブン内で1週間放置)を実施してから、再度硬度を測定した。そして、熱老化前後での硬度変化を算出し、比較例1を100として、下記計算式により指数表示した。指数が大きいほど、硬度変化が少ない(硬化していない)ことを示す。指数が128以上であれば良好である。
(硬度変化指数)=(比較例1の硬度変化)/(各配合の硬度変化)×100
なお、上記の熱老化処理の条件は、市場に流通しているタイヤの半年後~1年後(製造週からの経過を計算)の状態を再現したものである。
(剥離耐性)
1cm角の穴の空いたPETフィルムの上下を、タイヤ用ベースゴム(天然ゴム及びBRを含む)の未加硫ゴム組成物からなる厚さ2mmのシートと、各配合の未加硫ゴム組成物からな厚さ2mmのシートで挟み、PETフィルムの穴部分でのみ接着されるようにして、170℃で12分間加硫させた。次に、得られた短冊状のサンプルを、JIS K6256に準じた剥離試験で剥離抗力を測定し、比較例1を100として、下記計算式により指数表示した。指数が大きいほど、剥離耐性(接着力)が高く、耐久性に優れることを示す。指数が60以上であれば良好である。
(剥離耐性指数)=(各配合の剥離効力)/(比較例1の剥離抗力)×100
Figure 0007371631000004
表2より、特定の水添共重合体と、特定の液状ポリマーとをそれぞれ特定量含む実施例では、経時的な硬度変化が抑制され、更に、良好な耐久性を確保しながら、耐摩耗性が向上した。
また、実施例は、下記式で算出される総合性能が70以上であり、良好であった。
総合性能=(耐摩耗性指数-100)×0.5+(硬度変化指数-128)×2.5+(剥離耐性指数-60)×3.0

Claims (8)

  1. ゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤであって、
    前記ゴム組成物が、芳香族ビニル化合物に基づく構成単位及び共役ジエン化合物に基づく構成単位を有する水添共重合体を含むゴム成分と、数平均分子量が9000~15万の液状ポリマーとを含有し、
    前記水添共重合体の重量平均分子量が40万~200万であり、
    前記ゴム成分100質量%中、前記水添共重合体の含有量が80質量%以下であり、
    前記ゴム成分100質量部に対して、前記液状ポリマーの含有量が1~50質量部である空気入りタイヤ。
  2. 前記水添共重合体の水素添加率が75モル%以上である請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ゴム成分100質量%中、前記水添共重合体の含有量が20~60質量%である請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記水添共重合体が水添スチレンブタジエン共重合体である請求項1~3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記水添共重合体が水添変性スチレンブタジエン共重合体である請求項1~3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記液状ポリマーが変性液状ポリマーである請求項1~5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記液状ポリマーが、ブタジエン、イソプレン、スチレン、ファルネセン及びこれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも一種の(共)重合体である請求項1~5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記ゴム組成物が、軟化点が60~120℃の樹脂を更に含有する請求項1~7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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