JP7371488B2 - 印刷方法、印刷装置 - Google Patents

Description

本発明は、印刷媒体に対して、ブラックのインクや複数のカラーインクをインク滴として吐出して印刷を行う印刷方法、および、該印刷方法による印刷が可能な印刷装置に関する。

特許文献１には、ブラックのドットの形成が不良である不良ノズルにより印刷画像に生じる筋の目立ちを抑制することが可能なインクジェットプリンターが記載されている。このインクジェットプリンターは、不良ノズルによるドットを正常なノズルによるドットで補完する際に、ドット欠落画素に補完用のコンポジットブラックのドットを形成するカラーのインク滴をカラー用ノズルから吐出するとともに、隣接画素に補完用のブラックのドットを形成するブラックのインク滴をブラック用ノズルから吐出する。

特開２０１５－１７４３９５号公報

しかしながら、特許文献１に記載のインクジェットプリンターでは、印刷媒体の仕様によって、カラーのインク滴によって生成されるコンポジットブラックの色合いが異なり、ユーザーが使用する印刷媒体の種類によっては、ブラックのインクの欠落画素を充分補完することができない、つまり、例えば、不良ノズルにより印刷画像に生じる筋の目立ちを充分に抑制することができない場合があるという課題があった。

本願の印刷方法は、印刷媒体にブラックのインクと複数色のインクとをそれぞれインク滴として吐出が可能な印刷ヘッドと、前記印刷媒体と、を相対移動方向に相対移動させながら、前記印刷ヘッドが前記印刷媒体に前記インク滴を吐出することにより形成する複数のドットによって印刷画像を印刷する印刷方法であって、補完対象の前記ブラックのインクのドットサイズ毎に、吐出する前記複数色のインクのインク滴を組み合わせることで前記ブラックを補完するコンポジットブラックを生成する前記複数色のインクのそれぞれのドットサイズの組み合わせであるコンポジット仕様を変えた複数のパッチ画像を有するテストパターンを印刷するテストパターン印刷工程と、補完対象の前記ブラックのインクのドットサイズ毎に、印刷された前記テストパターンが有する複数の前記パッチ画像の中から、ユーザーに所望のパッチ画像を選択させ、ユーザーが選択した選択結果を受け付ける選択受付工程と、補完対象の前記ブラックを、補完対象の前記ブラックのインクのドットサイズに対応して選択された前記所望のパッチ画像に対応する前記コンポジット仕様に基づき生成される前記コンポジットブラックで補完して印刷を行う印刷工程と、を含む。

また、本願の印刷方法は、印刷媒体にブラックのインクと複数色のインクとをそれぞれインク滴として吐出が可能な印刷ヘッドと、前記印刷媒体と、を相対移動方向に相対移動させながら、前記印刷ヘッドが前記印刷媒体に前記インク滴を吐出することにより形成する複数のドットによって印刷画像を印刷する印刷方法であって、補完対象の前記ブラックのインクのドットサイズ毎に、吐出する前記複数色のインクのインク滴を組み合わせることで前記ブラックを補完するコンポジットブラックを生成する前記複数色のインクのそれぞれのドットサイズの組み合わせであるコンポジット仕様を変えた複数のパッチ画像を有するテストパターンを印刷するテストパターン印刷工程と、印刷された前記テストパターンを画像データとして取り込み、補完対象の前記ブラックのインクのドットサイズ毎に、印刷された前記テストパターンが有する複数の前記パッチ画像の中から、画像処理により、前記ブラックと前記コンポジットブラックとの色の違いが最も少ないと判定された前記パッチ画像を所望のパッチ画像として選択する自動選択工程と、補完対象の前記ブラックを、補完対象の前記ブラックのインクのドットサイズに対応して選択された前記所望のパッチ画像に対応する前記コンポジット仕様に基づき生成される前記コンポジットブラックで補完して印刷を行う印刷工程と、を含む。

また、本願の印刷装置は、印刷媒体にブラックのインクと複数色のインクとをそれぞれインク滴として吐出する印刷ヘッドと、前記印刷ヘッドと前記印刷媒体とを相対移動させる移動部と、前記印刷ヘッド、および、前記移動部を制御する制御部と、前記制御部とユーザーとの間で情報を授受するユーザーインターフェイスと、を備え、吐出する前記複数色のインクのインク滴を組み合わせることで前記ブラックを補完するコンポジットブラックを用いた印刷が可能な印刷装置であって、前記制御部は、補完対象の前記ブラックのインクのドットサイズ毎に、前記コンポジットブラックを生成する前記複数のインクのそれぞれのドットサイズの組み合わせであるコンポジット仕様を変えた複数のパッチ画像を有するテストパターンを印刷し、前記ユーザーインターフェイスを介して、補完対象の前記ブラックのインクのドットサイズ毎に、印刷された前記テストパターンが有する複数の前記パッチ画像の中から、ユーザーに所望のパッチ画像を選択させ、ユーザーが選択した選択結果を受け付け、補完対象の前記ブラックを、補完対象の前記ブラックのインクのドットサイズに対応して選択された前記所望のパッチ画像に対応する前記コンポジット仕様に基づき生成される前記コンポジットブラックで補完して印刷を行う。

実施形態１に係る印刷装置の構成を示す正面図である。 実施形態１に係る印刷装置の構成を示すブロック図である。 印刷ヘッドの下面から見たノズルの配列の例を示す模式図である。 実施形態１に係る印刷方法のフローチャートである。 補完対象のブラックのドットサイズが小の場合の複数のコンポジット仕様の例を示すテーブルである。 補完対象のブラックのドットサイズが中の場合の複数のコンポジット仕様の例を示すテーブルである。 補完対象のブラックのドットサイズが大の場合の複数のコンポジット仕様の例を示すテーブルである。 コンポジット仕様を選択するためのテストパターンの例を示す概念図である。 実施形態２における補完対象のブラックのドットサイズが小の場合の複数のコンポジット仕様の例を示すテーブルである。 実施形態２における補完対象のブラックのドットサイズが中の場合の複数のコンポジット仕様の例を示すテーブルである。 実施形態３におけるテストパターンのレイアウト構成例を示す概念図である。

１．実施形態１
実施形態１に係る印刷装置としての印刷システム１の構成について、図１、図２を参照して説明する。
なお、図面に付記する座標においては、Ｚ軸方向が上下方向、＋Ｚ方向が上方向、Ｘ軸方向が前後方向、－Ｘ方向が前方向、Ｙ軸方向が左右方向、＋Ｙ方向が左方向、Ｘ－Ｙ平面が水平面としている。
印刷システム１は、プリンター１００、およびプリンター１００に接続される画像処理装置１１０により構成されている。プリンター１００は、画像処理装置１１０から受信する印刷データに基づいて、ロール状に巻かれた状態で供給される印刷媒体５に所望の画像を印刷するラインヘッド型のインクジェットプリンターである。印刷媒体５としては、例えば、上質紙、キャスト紙、アート紙、コート紙、合成紙などを使用することができる。

画像処理装置１１０は、印刷制御部１１１、入力部１１２、表示部１１３、記憶部１１４などを備え、プリンター１００に印刷を行わせる印刷ジョブの制御を行う。画像処理装置１１０は、好適例としてパーソナルコンピューターを用いて構成している。
画像処理装置１１０が動作するソフトウェアには、印刷する画像データを扱う一般的な画像処理アプリケーションソフトウェアや、プリンター１００の制御や、プリンター１００に印刷を実行させるための印刷データを生成するプリンタードライバーソフトウェアが含まれる。以下の説明では、画像処理アプリケーションソフトウェアを単に画像処理アプリケーションと言う。また、プリンタードライバーソフトウェアを単にプリンタードライバーと言う。
ここで、画像データとは、テキストデータやフルカラーのイメージデータなども含むＲＧＢのデジタル画像情報である。

印刷制御部１１１は、ＣＰＵ１１５や、ＡＳＩＣ１１６、ＤＳＰ１１７、メモリー１１８、プリンターインターフェイス１１９、汎用インターフェイス１２０などを備え、印刷システム１全体の集中管理を行う。
ここで、ＣＰＵは、Central Processing Unit、ＡＳＩＣは、Application Specific Integrated Circuit、ＤＳＰは、Digital Signal Processorを意味する。
入力部１１２は、ユーザーインターフェイスとしての情報入力手段である。具体的には、例えば、キーボードやマウスポインター、あるいは情報入力機器が接続されるポートなどである。
表示部１１３は、ユーザーインターフェイスとしての情報表示手段であり、印刷制御部１１１の制御の基に、入力部１１２から入力される情報や、プリンター１００に印刷する画像、印刷ジョブに関係する情報などが表示される。
記憶部１１４は、ハードディスクドライブやメモリーカードなどの書き換え可能な記憶媒体であり、画像処理装置１１０が動作するソフトウェアとしての印刷制御部１１１で動作するプログラムや、印刷する画像、印刷ジョブに関係する情報などが記憶される。
メモリー１１８は、ＣＰＵ１１５が動作するプログラムを格納する領域や動作する作業領域などを確保する記憶媒体であり、ＲＡＭ、ＥＥＰＲＯＭなどの記憶素子によって構成される。ここで、ＲＡＭは、Random access memory、ＥＥＰＲＯＭは、Electrically Erasable Programmable Read-Only Memoryを意味する。
汎用インターフェイス１２０は、例えば、ＬＡＮインターフェイスやＵＳＢインターフェイスなど、外部電子機器を接続できるインターフェイスである。
ＬＡＮは、Local Area Network、ＵＳＢは、Universal Serial Busを意味する。

プリンター１００は、印刷部１０、移動部２０、プリンター制御部３０などから構成されている。画像処理装置１１０から印刷データを受信したプリンター１００は、印刷データに基づき、プリンター制御部３０によって印刷部１０、移動部２０を制御し、印刷媒体５に画像を印刷する。
印刷データは、画像データを、画像処理装置１１０が備える画像処理アプリケーションおよびプリンタードライバーによってプリンター１００で印刷できるように変換処理した画像形成用のデータであり、プリンター１００を制御するコマンドを含んでいる。

印刷部１０は、ヘッドユニット１１、インク供給部１２などから構成されている。
移動部２０は、供給部２１、収納部２２、搬送ローラー２３、プラテン２５などから構成されている。

ヘッドユニット１１は、印刷用のインクをインク滴として吐出する複数のノズルを列設したノズル列を複数備える印刷ヘッド１３およびヘッド制御部１４を備えている。ヘッドユニット１１に備えられた印刷ヘッド１３が、プリンター制御部３０の制御の下に、プラテン２５に支持される印刷媒体５にインク滴を吐出することによって、ノズル列に対応する複数のドット列が印刷媒体５に形成される。移動部２０により、印刷媒体５を印刷ヘッド１３に対して相対移動させながらドット列を形成することにより、画像データに基づく所望の画像が印刷される。
なお、本実施形態においては、印刷制御部１１１とプリンター制御部３０とによって、画像データに基づき印刷ヘッド１３と移動部２０とを制御し印刷を行う制御部５０を構成している。

インク供給部１２は、インクタンクおよびインクタンクから印刷ヘッド１３にインクを供給するインク供給路などを備えている。インク供給路については、図示を省略する。
インクは、シアン系インクとしてのシアンＣ、マゼンタ系インクとしてのマゼンタＭ、イエロー系インクとしてのイエローＹの３色のインクセットにブラックＫを加えた４色のインクセットを用いている。インクタンク、インク供給路、および同一インクを吐出するノズルまでのインク供給経路は、インクごとに独立して設けられている。

インク滴を吐出するインクジェット方式には、ピエゾ方式を用いている。ピエゾ方式は、圧力発生室に貯留されたインクに、圧電素子としてのピエゾ素子を利用したアクチュエーターにより印刷情報信号に応じた圧力を加え、圧力発生室に連通するノズルからインク滴を噴射し印刷する方式である。
なお、インク滴を吐出する方式は、これに限定するものではなく、インクを液滴状に噴射させ、印刷媒体上にドット群を形成する他の印刷方式であってもよい。

移動部２０は、プリンター制御部３０の制御の下に、印刷媒体５を印刷ヘッド１３に対し相対移動させる。
供給部２１は、印刷媒体５がロール状に巻かれたリールを回転可能に支持し、印刷媒体５を搬送経路に送り出す。収納部２２は、印刷媒体５を巻き取るリールを回転可能に支持し、印刷が完了した印刷媒体５を搬送経路から巻き取る。
搬送ローラー２３は、プラテン２５の上面において印刷媒体５をＹ軸方向に移動させる駆動ローラーや印刷媒体５の移動に伴って回転する従動ローラーなどから成り、印刷媒体５を供給部２１から印刷部１０の印刷領域を経由し、収納部２２に搬送する搬送経路を構成する。印刷領域は、プラテン２５の上面で印刷ヘッド１３がインクを吐出し印刷媒体５に着弾させる領域である。
なお、本実施形態において、印刷ヘッド１３と印刷媒体５とが相対的に移動する相対移動方向は、印刷領域における印刷媒体５の搬送方向であり、Ｙ軸方向である。

プリンター制御部３０は、インターフェイス３１、ＣＰＵ３２、メモリー３３、駆動制御部３４などを備え、プリンター１００の制御を行う。
インターフェイス３１は、画像処理装置１１０のプリンターインターフェイス１１９に接続され、画像処理装置１１０とプリンター１００との間でデータの送受信を行う。
ＣＰＵ３２は、プリンター１００全体の制御を行うための演算処理装置である。
メモリー３３は、ＣＰＵ３２が動作するプログラムを格納する領域や動作する作業領域などを確保する記憶媒体であり、ＲＡＭ、ＥＥＰＲＯＭなどの記憶素子によって構成される。
ＣＰＵ３２は、メモリー３３に格納されているプログラム、および画像処理装置１１０から受信した印刷データに従って、駆動制御部３４を介して印刷部１０、移動部２０を制御する。

駆動制御部３４は、ＣＰＵ３２の制御に基づいて動作するファームウェアを含み、印刷部１０のヘッドユニット１１、インク供給部１２、移動部２０の駆動を制御する。駆動制御部３４は、移動制御信号生成回路３５、吐出制御信号生成回路３６、駆動信号生成回路３７などを含む駆動制御回路、これら駆動制御回路を制御するファームウェアを内蔵するＲＯＭやフラッシュメモリーなどから構成されている。駆動制御回路を制御するファームウェアを内蔵するＲＯＭやフラッシュメモリーについては、図示を省略している。ここで、ＲＯＭは、Read-Only Memoryを意味する。

移動制御信号生成回路３５は、印刷データに基づき、ＣＰＵ３２からの指示に従って、移動部２０を制御する信号を生成する回路である。
吐出制御信号生成回路３６は、印刷データに基づき、ＣＰＵ３２からの指示に従って、インクを吐出するノズルの選択、吐出する量の選択、吐出するタイミングの制御などをするためのヘッド制御信号を生成する回路である。
駆動信号生成回路３７は、インクを吐出するために印刷ヘッド１３が備える圧力発生部を駆動する駆動波形を生成する回路である。

次に、図３を参照して、印刷ヘッド１３の構成の例を説明する。
印刷ヘッド１３は、ブラックＫ、シアンＣ、マゼンタＭ、イエローＹの４色のインクを吐出可能なヘッドブロック１３０を複数備え、印刷媒体５の最大幅を超える長さＷに亘ってそれぞれの色のインクを吐出する複数のノズル７４が配置されるように構成されている。

ヘッドブロック１３０は、４色のインクを吐出可能とするため、シアンＣのインクを吐出するヘッドチップ１３１Ｃ、マゼンタＭのインクを吐出するヘッドチップ１３１Ｍ、イエローＹのインクを吐出するヘッドチップ１３１Ｙ、および、ブラックＫのインクを吐出するヘッドチップ１３１Ｋの４つのヘッドチップ１３１を有している。これら４つのヘッドチップ１３１は、ヘッドブロック１３０において、２行２列に配置されている。具体的には、ヘッドチップ１３１Ｃとヘッドチップ１３１ＹがＸ軸方向に並べられ、Ｙ軸方向において隣接する列において、ヘッドチップ１３１Ｍとヘッドチップ１３１ＫがＸ軸方向に並べられている。

それぞれのヘッドチップ１３１は、♯１～♯４００の４００個のノズル７４がＸ軸方向に沿って一定の間隔で列設されたノズル列により構成されている。
ヘッドチップ１３１は、例えばシリコンウエハーを基本材料として、半導体プロセスを応用したＭＥＭＳ製造プロセスによって製造され、１つのヘッドチップ１３１が有するノズル７４は、インク吐出特性が同一の、あるいは極近似する、ノズルグループを構成している。ここで、ＭＥＭＳは、Micro Electro Mechanical Systemsを意味している。

また、ヘッドブロック１３０は、それぞれのヘッドチップ１３１の繋ぎ部分の影響が視認されるような印刷にならないようにするために、それぞれのヘッドチップ１３１のノズル７４の一部がオーバーラップするように配置されている。具体的には、図３に示すように、ヘッドブロック１３０は、Ｙ軸方向においては、３列重なるように配置され、また、Ｘ軸方向においては、Ｙ軸方向に重なる同色のヘッドチップ１３１のＸ軸方向の両端部の２つのノズル７４が、Ｙ軸方向において互いに重なるようにスライドさせた位置において、印刷媒体５の幅方向に亘って連なるように配置されている。

ヘッド制御部１４は、印刷データに基づき、プリンター制御部３０によって制御され、印刷ヘッド１３を駆動する。それぞれのノズル７４からは、印刷ヘッド１３を駆動する駆動信号に応じて、小サイズ、小サイズより大きい中サイズ、および、中サイズより大きい大サイズのドットのそれぞれが形成可能なインク滴を吐出することができる。ヘッド制御部１４の構成についての説明は省略する。
プリンター制御部３０は、供給部２１、搬送ローラー２３によって印刷領域に供給された印刷媒体５を、搬送ローラー２３によってＹ軸方向移動させながら印刷ヘッド１３からインク滴を吐出する動作を行うことにより、印刷媒体５に所望の画像を印刷する。

また、印刷ヘッド１３は、制御部５０の制御により、具体的には、印刷制御部１１１によって生成された印刷データに基づくプリンター制御部３０の制御により制御されるヘッド制御部１４の駆動制御により、シアンＣ、マゼンタＭ、および、イエローＹのインクのインク滴を組み合わせることでブラックＫを補完するコンポジットブラックＢｋの生成が可能である。

例えば、いずれか１つのヘッドチップ１３１Ｋの１つのノズル７４が吐出不良となった場合に、このヘッドチップ１３１ＫとＹ軸方向において隣接するヘッドチップ１３１Ｃ、ヘッドチップ１３１Ｍ、および、ヘッドチップ１３１Ｙの、吐出不良のノズル７４と同じＹ軸上に並ぶそれぞれのノズル７４から吐出するシアンＣ、マゼンタＭ、および、イエローＹのインクのインク滴を組み合わせてドットを形成することで、吐出できないブラックＫのドットを補完するコンポジットブラックＢｋによる印刷を行うことができる。
また、例えば、ブラックＫのインクがインク切れなどにより、印刷ヘッド１３に供給できなくなった場合に、ブラックＫのインク滴を吐出するノズル７４を、同じＹ軸上に並ぶヘッドチップ１３１Ｃ、ヘッドチップ１３１Ｍ、および、ヘッドチップ１３１Ｙのそれぞれのノズル７４に置き換えてコンポジットブラックＢｋによるドットを形成することにより、ブラックＫを補完した印刷を行うことができる。

次に、図４に示すフローチャートを参照して、本実施形態の印刷方法について説明する。ここで説明する印刷方法は、印刷ヘッド１３が有するブラックＫのインク滴を吐出する複数のノズル７４の内の一部のノズル７４が吐出不良の場合に、印刷媒体５の搬送方向に発生するドット欠落画素をコンポジットブラックＢｋで補完する印刷を行う印刷方法である。

印刷を実行させるまでの一連の処理は、画像処理アプリケーションおよびプリンタードライバーの機能において、表示部１１３に、ユーザーに対して、必要なユーザーインターフェイス画面を表示し、入力部１１２から、ユーザーに、ユーザーインターフェイス画面に表示される情報に対する必要な指示を入力させることにより進める。つまり、印刷を実行させるまでの一連の処理は、制御部５０によって行われる。

まず、ステップＳ１として、印刷する画像データを取得する。具体的には、画像処理装置１１０において、汎用インターフェイス１２０を介して、外部電子機器から、印刷対象の画像データを取得する。あるいは、予め取得し、記憶部１１４に記憶しておいた画像データの中から印刷対象の画像データを選択する。
次に、ステップＳ２として、印刷仕様を決定する。具体的には、画像処理アプリケーションおよびプリンタードライバーの機能において、印刷画像のサイズや解像度、および、鮮鋭度などの印刷モードを含む印刷仕様を決定する。

次にステップＳ３として、ノズルチェックを行う。ノズルチェックは、吐出不良のノズル７４の有無をチェックするものであり、プリンタードライバーの機能において、プリンター制御部３０を制御して行う。吐出不良のノズル７４の検出は、具体的には、例えば、ヘッド制御部１４が備える残留振動検出回路により、各ノズル７４を吐出駆動した際の駆動信号経路に発生する残留振動波形を検出することにより行うことができる。
なお、ノズルチェックは、必ずしも印刷の都度行う必要は無い。例えば、ユーザーが、吐出不良のノズル７４が無いことが分かっている場合や、有っても、所望の印刷において無視できると判断する場合には、行う必要が無い。

ノズルチェックの結果は、表示部１１３に表示され、ユーザーは、ノズルチェックの結果を参照して必要な指示を行う。
具体的には、吐出不良のノズル７４が検出されなかった場合に、ステップＳ４で、印刷を実行するためのノーマルな印刷データを生成するステップＳ１３に進めることができる。また、ノズルチェックの結果を参照し、吐出不良のノズル７４が検出された場合に、ユーザーは、ステップＳ５において、ノズル７４のクリーニングを実施するか否かを指示することができる。
ステップＳ５にて、ノズル７４のクリーニングを実施するとした場合には、ステップＳ６に進み、フラッシングやワイピングなどのノズル７４のクリーニングを実行し、ステップＳ３に戻って、再度ノズルチェックを行う。

次のステップＳ７では、ブラックＫのインク滴を吐出する複数のノズル７４の内の一部のノズル７４が吐出不良の場合に、ドット欠落画素をコンポジットブラックＢｋで補完する補完印刷を行うか否かを選択することができる。
ブラックＫの吐出不良のノズル７４が検出された場合であっても、コンポジットブラックＢｋで補完する必要が無いとユーザーが判断した場合には、そのまま、印刷を実行するためのノーマルな印刷データを生成するステップＳ１３に進めることができる。

ステップＳ７で、補完印刷を実施するとした場合、続くステップＳ８では、補完印刷の仕様として、コンポジット仕様を設定するか、ディフォルトのコンポジット仕様で印刷を実行するかの選択を行うことができる。
ここで、コンポジット仕様とは、コンポジットブラックＢｋを生成するシアンＣ、マゼンタＭ、および、イエローＹのインクのそれぞれのドットサイズの組み合わせの仕様であり、補完対象のブラックＫのインクのドットサイズ毎にテーブルとして設定される。

なお、ブラックＫのノズル７４が吐出不良として検出された場合に、印刷制御部１１１は、吐出不良のブラックＫのノズル７４が特定できる位置情報を記憶部１１４に記憶する。吐出不良のブラックＫのノズル７４が特定できる位置情報は、例えば、複数のヘッドチップ１３１Ｋに付番されたヘッドチップ１３１Ｋの番号およびそのヘッドチップ１３１Ｋにおけるノズル７４の番号や、印刷ヘッド１３が有するブラックＫのノズル７４全体に亘って連続して付番されたノズル７４の番号などである。印刷制御部１１１は、特定されたブラックＫのノズル７４を補完するシアンＣ、マゼンタＭ、イエローＹの各ノズル７４を対応付けることができる。

ディフォルトのコンポジット仕様で印刷を実行するとした場合、つまり、ステップＳ８で、コンポジット仕様の設定をしない、ＮОを選択した場合、ステップＳ９にて、予め設定されたディフォルトのコンポジット仕様によりシアンＣ、マゼンタＭ、および、イエローＹのインクそれぞれのドットサイズが設定され、設定されたコンポジット仕様で補完しながら印刷を実行するための補完対応の印刷データを生成するステップＳ１２に進む。
ここで、ディフォルトのコンポジット仕様とは、印刷システム１が標準的に使用すると想定される印刷媒体５に対して、予め評価の上、適切な条件として設定され、記憶部１１４に記憶されている条件である。

ステップＳ８で、コンポジット仕様の設定をする、ＹＥＳを選択した場合、引き続くステップでは、使用する印刷媒体５の仕様に適したコンポジット仕様を、ユーザーによって選択的に設定できるようにしている。そのために、まず、ステップＳ１０において、複数の水準のコンポジット仕様に基づいた複数のパッチ画像を含むテストパターンの印刷を行い、次のステップＳ１１において、その中から、ユーザーが最も適していると判断したパッチ画像を選択した結果を受け付ける。ユーザーにより選択されたパッチ画像に対応するコンポジット仕様が、補完印刷を行う際のコンポジット仕様として設定される。

ここで、図５～図７を参照して、ユーザーによって選択的に設定できるコンポジット仕様の例を説明する。
図５は、ブラックＫのインクのドットサイズが小の場合に対応する７つの水準のコンポジット仕様を含むテーブルの例である。７つの水準の内訳は、シアンＣのインク、マゼンタＭのインク、および、イエローＹのインクのドットサイズが全て小サイズである水準１と、シアンＣのインク、マゼンタＭのインク、および、イエローＹのインクの内の２つのインクのドットサイズが小サイズで、残る１つのインクのドットサイズが中サイズ、または、大サイズである水準２～水準７の６つの水準から成る。

また、図６は、ブラックＫのインクのドットサイズが中の場合に対応する７つの水準のコンポジット仕様を含むテーブルの例である。７つの水準の内訳は、シアンＣのインク、マゼンタＭのインク、および、イエローＹのインクのドットサイズが全て中サイズである水準１と、シアンＣのインク、マゼンタＭのインク、および、イエローＹのインクの内の２つのインクのドットサイズが中サイズで、残る１つのインクのドットサイズが小サイズ、または、大サイズである水準２～水準７の６つの水準から成る。

また、図７は、ブラックＫのインクのドットサイズが大の場合に対応する７つの水準のコンポジット仕様を含むテーブルの例である。７つの水準の内訳は、シアンＣのインク、マゼンタＭのインク、および、イエローＹのインクのドットサイズが全て大サイズである水準１と、シアンＣのインク、マゼンタＭのインク、および、イエローＹのインクの内の２つのインクのドットサイズが大サイズで、残る１つのインクのドットサイズが小サイズ、または、中サイズである水準２～水準７の６つの水準から成る。

次に、これらの複数の水準のコンポジット仕様に基づいた複数のパッチ画像を含むテストパターンの構成について説明する。
テストパターンは、補完対象のブラックＫのインクのドットサイズが小サイズの場合の第１テストパターンＴ１と、補完対象のブラックＫのインクのドットサイズが中サイズの場合の第２テストパターンＴ２と、補完対象のブラックＫのインクのドットサイズが大サイズの場合の第３テストパターンＴ３と、を含んでいる。
また、第１テストパターンＴ１、第２テストパターンＴ２、第３テストパターンＴ３のそれぞれは、上述した複数の水準のコンポジット仕様のそれぞれに対応するパッチ画像として、パッチ画像Ｐｎを有している。ｎは、それぞれの水準Ｎｏ．に対応する１～７である。
また、それぞれのパッチ画像Ｐｎは、ブラックＫのインクのドットによって形成され、相対移動方向、つまりＹ軸方向に並ぶ複数のドット列を含む第１印刷画像Ｇ１と、コンポジットブラックＢｋによって形成され、相対移動方向に並ぶ補完画素列を含む第２印刷画像Ｇ２とが、相対移動方向と交差する方向に交互に配置された印刷画像である。
以下に、図８に示す第１テストパターンＴ１の例を参照して具体的に説明する。

図８に示す第１テストパターンＴ１は、ドットサイズが小サイズのブラックＫを補完するコンポジットブラックＢｋのコンポジット仕様を選択するためのテストパターンである。
第１テストパターンＴ１は、小サイズのブラックＫのインクのドットによって形成された第１印刷画像Ｇ１と、上述した図５に示す水準１に対応し、シアンＣのインク、マゼンタＭのインク、および、イエローＹのインクのドットサイズが全て小サイズであるコンポジット仕様で生成されるコンポジットブラックＢｋによって形成された第２印刷画像Ｇ２と、を含むパッチ画像Ｐ１と、小サイズのブラックＫのインクのドットによって形成された第１印刷画像Ｇ１と、上述した図５に示す水準２～水準７のそれぞれに対応し、シアンＣのインク、マゼンタＭのインク、および、イエローＹのインクの内の２つのインクのドットサイズが小サイズで、残る１つのインクのドットサイズが中サイズ、または、大サイズであるコンポジット仕様で生成されるコンポジットブラックＢｋによって形成された第２印刷画像Ｇ２と、を含むパッチ画像Ｐ２～パッチ画像Ｐ７と、を有している。

第２テストパターンＴ２は、図８に示す第１テストパターンＴ１と同様のレイアウトで、中サイズのブラックＫのインクのドットによって形成された第１印刷画像Ｇ１と、シアンＣのインク、マゼンタＭのインク、および、イエローＹのインクのドットサイズが全て中サイズであるコンポジット仕様で生成されるコンポジットブラックＢｋによって形成された第２印刷画像Ｇ２と、を含むパッチ画像Ｐ１と、中サイズのブラックＫのインクのドットによって形成された第１印刷画像Ｇ１と、上述した図６に示す水準２～水準７のそれぞれに対応し、シアンＣのインク、マゼンタＭのインク、および、イエローＹのインクの内の２つのインクのドットサイズが中サイズで、残る１つのインクのドットサイズが小サイズ、または、大サイズであるコンポジット仕様で生成されるコンポジットブラックＢｋによって形成された第２印刷画像Ｇ２と、を含むパッチ画像Ｐ２～パッチ画像Ｐ７と、を有している。

第３テストパターンＴ３は、図８に示す第１テストパターンＴ１と同様のレイアウトで、大サイズのブラックＫのインクのドットによって形成された第１印刷画像Ｇ１と、シアンＣのインク、マゼンタＭのインク、および、イエローＹのインクのドットサイズが全て大サイズであるコンポジット仕様で生成されるコンポジットブラックＢｋによって形成された第２印刷画像Ｇ２と、を含むパッチ画像Ｐ１と、大サイズのブラックＫのインクのドットによって形成された第１印刷画像Ｇ１と、上述した図７に示す水準２～水準７のそれぞれに対応し、シアンＣのインク、マゼンタＭのインク、および、イエローＹのインクの内の２つのインクのドットサイズが大サイズで、残る１つのインクのドットサイズが中サイズ、または、小サイズであるコンポジット仕様で生成されるコンポジットブラックＢｋによって形成された第２印刷画像Ｇ２と、を含むパッチ画像Ｐ２～パッチ画像Ｐ７と、を有している。

すなわち、図４に示す印刷方法のフローチャートにおいて、ステップＳ１０は、補完対象のブラックＫのインクのドットサイズ毎に、コンポジットブラックＢｋを生成する複数色のインクのそれぞれのドットサイズの組み合わせであるコンポジット仕様を変えた複数のパッチ画像Ｐｎを有するテストパターンを印刷するテストパターン印刷工程である。
また、ステップＳ１１は、補完対象のブラックＫのインクのドットサイズ毎に、印刷されたテストパターンが有する複数のパッチ画像Ｐｎの中から、ユーザーに所望のパッチ画像Ｐｎを選択させ、ユーザーが選択した選択結果を受け付ける選択受付工程である。

引き続くステップＳ１２では、設定されたコンポジット仕様で補完しながら印刷を実行するための補完対応の印刷データを生成する。
具体的には、プリンタードライバーの機能において、吐出不良のブラックＫのインク滴を吐出するノズル７４が、小サイズのドットを形成する画素位置には、第１テストパターンＴ１の中から選択されたパッチ画像Ｐｎに対応するコンポジット仕様に基づき生成されるコンポジットブラックＢｋによる補完画素が生成されるように、また、吐出不良のブラックＫのインク滴を吐出するノズル７４が、中サイズのドットを形成する画素位置には、第２テストパターンＴ２の中から選択されたパッチ画像Ｐｎに対応するコンポジット仕様に基づき生成されるコンポジットブラックＢｋによる補完画素が生成されるように、また、吐出不良のブラックＫのインク滴を吐出するノズル７４が、大サイズのドットを形成する画素位置には、第３テストパターンＴ３の中から選択されたパッチ画像Ｐｎに対応するコンポジット仕様に基づき生成されるコンポジットブラックＢｋによる補完画素が生成されるように印刷データを生成する。

ステップＳ９、ステップＳ１２、ステップＳ１３のそれぞれに引き続くステップＳ１４の印刷工程では、それぞれのステップで生成された印刷データに基づき、印刷を実行する。
すなわち、ステップＳ８において、コンポジット仕様の設定をする、ＹＥＳを選択した場合に印刷が実行されるステップＳ１２に引き続くステップＳ１４の印刷工程は、補完対象のブラックＫを、補完対象のブラックＫのインクのドットサイズに対応して選択された所望のパッチ画像Ｐｎに対応するコンポジット仕様に基づき生成されるコンポジットブラックＢｋで補完して印刷を行う印刷工程である。

本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
ステップＳ１０のテストパターン印刷工程では、補完対象のブラックＫのインクのドットサイズ毎に、コンポジット仕様を変えた複数のパッチ画像Ｐｎを有するテストパターンが印刷され、ステップＳ１１の選択受付工程では、補完対象のブラックＫのインクのドットサイズ毎に、印刷されたテストパターンが有する複数のパッチ画像Ｐｎの中から、ユーザーに所望のパッチ画像Ｐｎを選択させ、ユーザーが選択した選択結果を受け付ける。また、ステップＳ１４の印刷工程では、補完対象のブラックＫを、補完対象のブラックＫのインクのドットサイズ毎にユーザーが選択した所望のパッチ画像Ｐｎに対応するコンポジット仕様に基づき生成されるコンポジットブラックＢｋで補完して印刷を行う。つまり、ユーザーが使用する印刷媒体５の種類に、より適したコンポジット仕様によって生成されたコンポジットブラックＢｋを使用して、ブラックＫを補完した印刷を行うことができる。その結果、例えば、ブラックＫのインクの吐出不良のノズル７４によるドット欠落画素をコンポジットブラックＢｋで補完した印刷を行う場合において、視認されがちな補完部分の筋などの目立ちが抑制された印刷を行うことができる。

また、印刷ヘッド１３が有する、ブラックＫのインクのインク滴を吐出する複数のノズル７４の内の一部のノズル７４が吐出不良の場合に欠落するドット欠落画素をコンポジットブラックＢｋで補完する印刷を行う印刷方法において、テストパターン印刷工程で印刷されるパッチ画像Ｐｎは、ブラックＫのインクのドットによって形成され、相対移動方向に並ぶ複数のドット列を含む第１印刷画像Ｇ１と、コンポジットブラックＢｋによって形成され、相対移動方向に並ぶ補完画素列を含む第２印刷画像Ｇ２とが、相対移動方向と交差する方向に交互に配置された印刷画像である。また、テストパターンは、第２印刷画像Ｇ２を形成するコンポジットブラックＢｋのコンポジット仕様を変えた複数のパッチ画像Ｐｎを有している。つまり、テストパターンは、疑似的に筋状のドット欠落画素を、コンポジット仕様を変えた複数のコンポジットブラックＢｋで補完して印刷された複数のパッチ画像Ｐｎから構成される。
従って、ユーザーは、ステップＳ１１の選択受付工程において、複数のパッチ画像Ｐｎの中から、第２印刷画像Ｇ２が最も筋として視認し難いと判断されるパッチ画像Ｐｎを所望のパッチ画像Ｐｎとして選択することにより、ブラックＫのインクのインク滴によって形成されるドットが相対移動方向に連続して欠落するドット欠落画素をコンポジットブラックＢｋで補完し、コンポジットブラックＢｋで補完した部分の筋がより目立たなくなる印刷を行うことができる。

また、本実施形態によれば、コンポジットブラックＢｋの色合いを決めるコンポジット仕様を選択するにあたり、補完対象のブラックＫのインクのドットサイズが小サイズの場合、中サイズの場合、および大サイズの場合のそれぞれにおいて、最大７通りのコンポジット仕様の中から最適なコンポジット仕様を選択することができる。

２．実施形態２
本実施形態は、実施形態１の変形の例である。
実施形態１では、印刷ヘッド１３が、小サイズ、中サイズ、および、大サイズのドットを形成できる場合の例を示したが、本実施形態では、印刷ヘッド１３が形成できるドットサイズが、小サイズ、および、中サイズである場合の例を説明する。実施形態１の場合とは、コンポジット仕様の水準が異なり、従って、テストパターンの構成も異なっている。
以下、図９、図１０を参照して、ユーザーによって選択できるコンポジット仕様の水準、および、選択する際に参照するテストパターンの構成について説明する。

図９は、ブラックＫのインクのドットサイズが小の場合に対応する４つの水準のコンポジット仕様を含むテーブルの例である。４つの水準の内訳は、シアンＣのインク、マゼンタＭのインク、および、イエローＹのインクのドットサイズが全て小サイズである水準１と、シアンＣのインク、マゼンタＭのインク、および、イエローＹのインクの内の２つのインクのドットサイズが小サイズで、残る１つのインクのドットサイズが中サイズである水準２，４，６の３つの水準から成る。

また、図１０は、ブラックＫのインクのドットサイズが中の場合に対応する４つの水準のコンポジット仕様を含むテーブルの例である。４つの水準の内訳は、シアンＣのインク、マゼンタＭのインク、および、イエローＹのインクのドットサイズが全て中サイズである水準１と、シアンＣのインク、マゼンタＭのインク、および、イエローＹのインクの内の２つのインクのドットサイズが中サイズで、残る１つのインクのドットサイズが小サイズである水準２，４，６の３つの水準から成る。

また、テストパターンは、補完対象のブラックＫのインクのドットサイズが小サイズの場合の第１テストパターンＴ１と、補完対象のブラックＫのインクのドットサイズが中サイズの場合の第２テストパターンＴ２と、を含んでいる。

本実施形態における第１テストパターンＴ１は、小サイズのブラックＫのインクのドットによって形成された第１印刷画像Ｇ１と、シアンＣのインク、マゼンタＭのインク、および、イエローＹのインクのドットサイズが全て小サイズであるコンポジット仕様で生成されるコンポジットブラックＢｋによって形成された第２印刷画像Ｇ２と、を含むパッチ画像Ｐ１と、小サイズのブラックＫのインクのドットによって形成された第１印刷画像Ｇ１と、シアンＣのインク、マゼンタＭのインク、および、イエローＹのインクの内の２つのインクのドットサイズが小サイズで、残る１つのインクのドットサイズが中サイズであるコンポジット仕様で生成されるコンポジットブラックＢｋによって形成された第２印刷画像Ｇ２と、を含むパッチ画像Ｐ２，Ｐ４，Ｐ６と、を有している。

本実施形態における第２テストパターンＴ２は、中サイズのブラックＫのインクのドットによって形成された第１印刷画像Ｇ１と、シアンＣのインク、マゼンタＭのインク、および、イエローＹのインクのドットサイズが全て中サイズであるコンポジット仕様で生成されるコンポジットブラックＢｋによって形成された第２印刷画像Ｇ２と、を含むパッチ画像Ｐ１と、中サイズのブラックＫのインクのドットによって形成された第１印刷画像Ｇ１と、シアンＣのインク、マゼンタＭのインク、および、イエローＹのインクの内の２つのインクのドットサイズが中サイズで、残る１つのインクのドットサイズが小サイズであるコンポジット仕様で生成されるコンポジットブラックＢｋによって形成された第２印刷画像Ｇ２と、を含むパッチ画像Ｐ２，Ｐ４，Ｐ６と、を有している。

本実施形態によれば、コンポジットブラックＢｋの色合いを決めるコンポジット仕様を選択するにあたり、補完対象のブラックＫのインクのドットサイズが小サイズの場合、および、中サイズの場合のそれぞれにおいて、最大４通りのコンポジット仕様の中から最適なコンポジット仕様を選択することができる。

３．実施形態３
本実施形態は、実施形態１の変形の例である。実施形態１では、ステップＳ１１の選択受付工程において、補完対象のブラックＫのインクのドットサイズ毎に、印刷されたテストパターンが有する複数のパッチ画像Ｐｎの中から、ユーザーに所望のパッチ画像Ｐｎを選択させ、ユーザーが選択した選択結果を受け付ける、と説明したが、画像処理により自動選択できるようにしても良い。

具体的には、実施形態１における選択受付工程に代わり、ステップＳ１１を自動選択工程として、ラインスキャナーなどで印刷されたテストパターンを画像データとして取り込み、補完対象のブラックのインクのドットサイズ毎に、印刷されたテストパターンが有する複数のパッチ画像Ｐｎの中から、画像処理により、ブラックとコンポジットブラックとの色の違いが最も少ないと判定されたパッチ画像Ｐｎを所望のパッチ画像として選択する。
画像処理では、第１印刷画像Ｇ１と第２印刷画像Ｇ２との色の違いを数値判定することにより、最適なコンポジット仕様を選択することができる。色の違いの数値判定には、例えば、１９７６年に提案されたＣＩＥ Ｌ*ａ*ｂ*表色系による色差ΔＥ*ａｂを用いることができる。

本実施形態によれば、ブラックとコンポジットブラックとの色の違いが最も少ないと判定されたパッチ画像Ｐｎに対応するコンポジット仕様に基づき生成されるコンポジットブラックＢｋで補完して印刷を行う。つまり、ユーザーが使用する印刷媒体５の種類に、より適したコンポジット仕様によって生成されたコンポジットブラックＢｋを使用して、ブラックＫを補完した印刷を行うことができる。その結果、例えば、ブラックＫのインクの吐出不良のノズル７４によるドット欠落画素をコンポジットブラックＢｋで補完した印刷を行う場合において、視認されがちな補完部分の筋などの目立ちが抑制された印刷を行うことができる。

また、本実施形態における印刷方法では、ステップＳ１０のテストパターン印刷工程において、図１１に示すように、パッチ画像Ｐｎを、相対移動方向、つまりＹ軸方向に１列に並べて印刷し、１列に並ぶパッチ画像Ｐｎのそれぞれにおける第２印刷画像Ｇ２を、相対移動方向と交差するＸ軸方向における同じ位置に印刷する。
このテストパターンのレイアウト構成は、ラインスキャナーなどでテストパターンの画像データを取り込み、画像処理によってパッチ画像Ｐｎの選択を行う場合に便利な構成の例である。

このテストパターンによれば、テストパターンを印刷して所望のパッチ画像Ｐｎを選択する際に、ラインスキャナーなど、相対移動方向と交差する方向に配列された撮像素子を用い、撮像素子をテストパターンに対して相対移動方向にスキャンさせながら画像を取り込む処理を行う場合に、第２印刷画像Ｇ２を撮像素子内の同一領域で撮像ができるため、撮像に伴う誤差の影響を低減することができる。

４．実施形態４
本実施形態は、実施形態１の変形の例であり、実施形態１の印刷方法におけるテストパターン印刷工程の前に、テストパターンの印刷仕様の設定として、コンポジット仕様、パッチ画像の配列、および、パッチ画像における第１印刷画像Ｇ１と第２印刷画像Ｇ２の配置、の内の少なくとも一つの設定の受付が可能なテストパターン仕様受付工程を含むことを特徴とする。
テストパターン仕様受付工程において、テストパターンの印刷仕様の設定を受け付ける機能は、プリンタードライバーの機能として、表示部１１３に表示するユーザーインターフェイス画面を介し、入力部１１２からの入力を可能とすることによって実現することができる。

テストパターン仕様受付工程では、具体的に、例えば、コンポジット仕様の設定として、実施形態１で説明したブラックＫのインクのドットサイズ毎の７つの水準のコンポジット仕様に限定せず、ユーザーが異なるコンポジット仕様を設定することができる。
例えば、図５に示す７つの水準の他に、シアンＣのインク、マゼンタＭのインク、および、イエローＹのインクの内の１つのインクのドットサイズが小サイズで、残る２つのインクのドットサイズが中サイズ、または、大サイズである水準を新たに設定することができる。テストパターンには、新たに設定されたコンポジット仕様による第２印刷画像Ｇ２を含んだパッチ画像が印刷される。

また、テストパターン仕様受付工程では、例えば、パッチ画像の配列の設定として、図８に示すパッチ画像の配列でテストパターンを印刷するのか、実施形態３の図１１に示すパッチ画像の配列でテストパターンを印刷するのかの選択を、ユーザーに行わせることができる。

また、テストパターン仕様受付工程では、例えば、パッチ画像における第１印刷画像Ｇ１と第２印刷画像Ｇ２の配置の設定として、図８に示すパッチ画像における第１印刷画像Ｇ１や第２印刷画像Ｇ２の相対移動方向と交差する方向、つまりＸ軸方向の幅、つまりドット列数を設定することができる。
また、例えば、第１印刷画像Ｇ１と第２印刷画像Ｇ２とが、チェッカーフラグのように互い違いに配置されるように設定することができる。

本実施形態によれば、テストパターン仕様受付工程を含むことにより、ユーザーにテストパターンの印刷仕様を変更させることが可能となる。その結果、ユーザーにとっての利便性が向上する。

５．実施形態５
実施形態１では、プリンター１００がラインヘッド型のインクジェットプリンターである場合の例を説明したが、シリアルヘッド型のインクジェットプリンターであっても良い。
シリアルヘッド型のインクジェットプリンターの場合、相対移動方向は、印刷媒体５の搬送方向ではなく、印刷媒体５に対するシリアルヘッドの走査移動方向となる。
シリアルヘッドを用いたインターレース印刷では、ブラックＫのインクの吐出不良により欠落する画素を、異なるパスの正常なブラックＫのノズルによるインクの吐出で補うことが可能であるが、バンド印刷を行う場合には、それができない。その場合には、実施形態１で説明したコンポジットブラックＢｋによる補完を行うことができる。
また、インターレース印刷であっても、ブラックＫのインクの吐出不良により欠落する画素を、異なるパスの正常なブラックＫのノズルによるインクの吐出で補うことができない場合には、コンポジットブラックＢｋによる補完を行うことができる。
従って、シリアルヘッド型のインクジェットプリンターであっても、ブラックＫをコンポジットブラックＢｋにより補完する印刷を行う場合においては、実施形態１と同様の効果を得ることができる。

６．実施形態６
実施形態１では、シアン系インクとしてのシアンＣ、マゼンタ系インクとしてのマゼンタＭ、イエロー系インクとしてのイエローＹの３色のインクセットにブラックＫを加えた４色のインクセットを用いたプリンター１００の例を説明したが、インクセットとしては、これに限定するものではない。例えば、これらのインクに、グレーＬＫや、シアン系インクとしてのライトシアンＬＣ、マゼンタ系インクとしてのライトマゼンタＬＭ、イエロー系インクとしてのライトイエローＬＹなどを加えたインクセットであっても良い。
また、コンポジットブラックＢｋを生成するインクにこれらのインクを加えても良い。

７．実施形態７
実施形態１では、印刷ヘッド１３が有するブラックＫのインク滴を吐出する複数のノズル７４の内の一部のノズル７４が吐出不良の場合に、印刷媒体５の搬送方向に発生するドット欠落画素をコンポジットブラックＢｋで補完する印刷を行う印刷方法について説明したが、このように、一部のブラックＫのドット欠落画素をコンポジットブラックＢｋで補完する印刷に限定するものではない。
例えば、ブラックＫのインクが枯渇して、全てのブラックＫのドットをコンポジットブラックＢｋで補完して印刷する印刷方法であっても良い。
その場合の、テストパターンは、コンポジット仕様が異なる第２印刷画像Ｇ２のみのパッチ画像となる。ユーザーは、最も良好と判断されるコンポジット仕様のパッチ画像を選択することで、より適切な印刷を行うことができるようになる。

１…印刷システム、５…印刷媒体、１０…印刷部、１１…ヘッドユニット、１２…インク供給部、１３…印刷ヘッド、１４…ヘッド制御部、２０…移動部、２１…供給部、２２…収納部、２３…搬送ローラー、２５…プラテン、３０…プリンター制御部、３１…インターフェイス、３２…ＣＰＵ、３３…メモリー、３４…駆動制御部、３５…移動制御信号生成回路、３６…吐出制御信号生成回路、３７…駆動信号生成回路、５０…制御部、７４…ノズル、１００…プリンター、１１０…画像処理装置、１１１…印刷制御部、１１２…入力部、１１３…表示部、１１４…記憶部、１１５…ＣＰＵ、１１６…ＡＳＩＣ、１１７…ＤＳＰ、１１８…メモリー、１１９…プリンターインターフェイス、１２０…汎用インターフェイス、１３０…ヘッドブロック、１３１…ヘッドチップ、Ｇ１…第１印刷画像、Ｇ２…第２印刷画像、Ｐｎ…パッチ画像。

Claims (8)

1. 印刷媒体にブラックのインクと複数色のインクとをそれぞれインク滴として吐出が可能な印刷ヘッドと、前記印刷媒体と、を相対移動方向に相対移動させながら、前記印刷ヘッドが前記印刷媒体に前記インク滴を吐出することにより形成する複数のドットによって印刷画像を印刷する印刷方法であって、
   補完対象の前記ブラックのインクのドットサイズ毎に、吐出する前記複数色のインクのインク滴を組み合わせることで前記ブラックを補完するコンポジットブラックを生成する前記複数色のインクのそれぞれのドットサイズの組み合わせであるコンポジット仕様を変えた複数のパッチ画像を有するテストパターンを印刷するテストパターン印刷工程と、
   補完対象の前記ブラックのインクのドットサイズ毎に、印刷された前記テストパターンが有する複数の前記パッチ画像の中から、ユーザーに所望のパッチ画像を選択させ、ユーザーが選択した選択結果を受け付ける選択受付工程と、
   補完対象の前記ブラックを、補完対象の前記ブラックのインクのドットサイズに対応して選択された前記所望のパッチ画像に対応する前記コンポジット仕様に基づき生成される前記コンポジットブラックで補完して印刷を行う印刷工程と、を含む印刷方法。
2. 前記印刷ヘッドが有する、前記ブラックのインクのインク滴を吐出する複数のノズルの内の一部のノズルが吐出不良の場合に欠落するドット欠落画素を前記コンポジットブラックで補完する印刷を行い、
   前記テストパターン印刷工程で印刷される前記パッチ画像は、前記ブラックのインクのドットによって形成され、前記相対移動方向に並ぶ複数のドット列を含む第１印刷画像と、前記コンポジットブラックによって形成され、前記相対移動方向に並ぶ補完画素列を含む第２印刷画像とが、前記相対移動方向と交差する方向に交互に配置された印刷画像である請求項１に記載の印刷方法。
3. 前記印刷ヘッドは、前記ブラックのインクと前記複数色のインクのそれぞれにおいて、小サイズ、および、前記小サイズより大きい中サイズのドットを形成可能であり、
   前記コンポジットブラックを生成する前記複数色のインクは、シアン系インク、マゼンタ系インク、および、イエロー系インクを含み、
   前記テストパターンは、補完対象の前記ブラックのインクのドットサイズが前記小サイズの場合の第１テストパターンと、補完対象の前記ブラックのインクのドットサイズが前記中サイズの場合の第２テストパターンと、を含み、
   前記第１テストパターンは、
   前記小サイズの前記ブラックのインクのドットによって形成された前記第１印刷画像と、前記シアン系インク、前記マゼンタ系インク、および、前記イエロー系インクのドットサイズが全て前記小サイズである前記コンポジット仕様で生成される前記コンポジットブラックによって形成された前記第２印刷画像と、を含む前記パッチ画像と、
   前記小サイズの前記ブラックのインクのドットによって形成された前記第１印刷画像と、前記シアン系インク、前記マゼンタ系インク、および、前記イエロー系インクの内の２つのインクのドットサイズが前記小サイズで、残る１つのインクのドットサイズが前記中サイズである前記コンポジット仕様で生成される前記コンポジットブラックによって形成された前記第２印刷画像と、を含む前記パッチ画像と、を有し、
   前記第２テストパターンは、
   前記中サイズの前記ブラックのインクのドットによって形成された前記第１印刷画像と、前記シアン系インク、前記マゼンタ系インク、および、前記イエロー系インクのドットサイズが全て前記中サイズである前記コンポジット仕様で生成される前記コンポジットブラックによって形成された前記第２印刷画像と、を含む前記パッチ画像と、
   前記中サイズの前記ブラックのインクのドットによって形成された前記第１印刷画像と、前記シアン系インク、前記マゼンタ系インク、および、前記イエロー系インクの内の２つのインクのドットサイズが前記中サイズで、残る１つのインクのドットサイズが前記小サイズである前記コンポジット仕様で生成される前記コンポジットブラックによって形成された前記第２印刷画像と、を含む前記パッチ画像と、を有する請求項２に記載の印刷方法。
4. 前記印刷ヘッドは、前記ブラックのインクと前記複数色のインクのそれぞれにおいて、小サイズ、前記小サイズより大きい中サイズ、および、前記中サイズより大きい大サイズのドットを形成可能であり、
   前記コンポジットブラックを生成する前記複数色のインクは、シアン系インク、マゼンタ系インク、および、イエロー系インクを含み、
   前記テストパターンは、補完対象の前記ブラックのインクのドットサイズが前記小サイズの場合の第１テストパターンと、補完対象の前記ブラックのインクのドットサイズが前記中サイズの場合の第２テストパターンと、補完対象の前記ブラックのインクのドットサイズが前記大サイズの場合の第３テストパターンと、を含み、
   前記第１テストパターンは、
   前記小サイズの前記ブラックのインクのドットによって形成された前記第１印刷画像と、前記シアン系インク、前記マゼンタ系インク、および、前記イエロー系インクのドットサイズが全て前記小サイズである前記コンポジット仕様で生成される前記コンポジットブラックによって形成された前記第２印刷画像と、を含む前記パッチ画像と、
   前記小サイズの前記ブラックのインクのドットによって形成された前記第１印刷画像と、前記シアン系インク、前記マゼンタ系インク、および、前記イエロー系インクの内の２つのインクのドットサイズが前記小サイズで、残る１つのインクのドットサイズが前記中サイズ、または、前記大サイズである前記コンポジット仕様で生成される前記コンポジットブラックによって形成された前記第２印刷画像と、を含む前記パッチ画像と、を有し、
   前記第２テストパターンは、
   前記中サイズの前記ブラックのインクのドットによって形成された前記第１印刷画像と、前記シアン系インク、前記マゼンタ系インク、および、前記イエロー系インクのドットサイズが全て前記中サイズである前記コンポジット仕様で生成される前記コンポジットブラックによって形成された前記第２印刷画像と、を含む前記パッチ画像と、
   前記中サイズの前記ブラックのインクのドットによって形成された前記第１印刷画像と、前記シアン系インク、前記マゼンタ系インク、および、前記イエロー系インクの内の２つのインクのドットサイズが前記中サイズで、残る１つのインクのドットサイズが前記小サイズ、または、前記大サイズである前記コンポジット仕様で生成される前記コンポジットブラックによって形成された前記第２印刷画像と、を含む前記パッチ画像と、を有し、
   前記第３テストパターンは、
   前記大サイズの前記ブラックのインクのドットによって形成された前記第１印刷画像と、前記シアン系インク、前記マゼンタ系インク、および、前記イエロー系インクのドットサイズが全て前記大サイズである前記コンポジット仕様で生成される前記コンポジットブラックによって形成された前記第２印刷画像と、を含む前記パッチ画像と、
   前記大サイズの前記ブラックのインクのドットによって形成された前記第１印刷画像と、前記シアン系インク、前記マゼンタ系インク、および、前記イエロー系インクの内の２つのインクのドットサイズが前記大サイズで、残る１つのインクのドットサイズが前記中サイズ、または、前記小サイズである前記コンポジット仕様で生成される前記コンポジットブラックによって形成された前記第２印刷画像と、を含む前記パッチ画像と、を有する請求項２に記載の印刷方法。
5. 前記テストパターン印刷工程では、
   前記パッチ画像を、前記相対移動方向に１列に並べて印刷し、
   １列に並ぶ前記パッチ画像のそれぞれにおける前記第２印刷画像を、前記相対移動方向と交差する方向における同じ位置に印刷する請求項２から請求項４のいずれか一項に記載の印刷方法。
6. 前記テストパターン印刷工程の前に、前記テストパターンの印刷仕様の設定として、前記コンポジット仕様、前記パッチ画像の配列、および、前記パッチ画像における前記第１印刷画像と前記第２印刷画像の配置、の内の少なくとも一つの設定の受付が可能なテストパターン仕様受付工程を含む請求項２から請求項４のいずれか一項に記載の印刷方法。
7. 印刷媒体にブラックのインクと複数色のインクとをそれぞれインク滴として吐出が可能な印刷ヘッドと、前記印刷媒体と、を相対移動方向に相対移動させながら、前記印刷ヘッドが前記印刷媒体に前記インク滴を吐出することにより形成する複数のドットによって印刷画像を印刷する印刷方法であって、
   補完対象の前記ブラックのインクのドットサイズ毎に、吐出する前記複数色のインクのインク滴を組み合わせることで前記ブラックを補完するコンポジットブラックを生成する前記複数色のインクのそれぞれのドットサイズの組み合わせであるコンポジット仕様を変えた複数のパッチ画像を有するテストパターンを印刷するテストパターン印刷工程と、
   印刷された前記テストパターンを画像データとして取り込み、補完対象の前記ブラックのインクのドットサイズ毎に、印刷された前記テストパターンが有する複数の前記パッチ画像の中から、画像処理により、前記ブラックと前記コンポジットブラックとの色の違いが最も少ないと判定された前記パッチ画像を所望のパッチ画像として選択する自動選択工程と、
   補完対象の前記ブラックを、補完対象の前記ブラックのインクのドットサイズに対応して選択された前記所望のパッチ画像に対応する前記コンポジット仕様に基づき生成される前記コンポジットブラックで補完して印刷を行う印刷工程と、を含む印刷方法。
8. 印刷媒体にブラックのインクと複数色のインクとをそれぞれインク滴として吐出する印刷ヘッドと、
   前記印刷ヘッドと前記印刷媒体とを相対移動させる移動部と、
   前記印刷ヘッド、および、前記移動部を制御する制御部と、
   前記制御部とユーザーとの間で情報を授受するユーザーインターフェイスと、を備え、
   吐出する前記複数色のインクのインク滴を組み合わせることで前記ブラックを補完するコンポジットブラックを用いた印刷が可能な印刷装置であって、
   前記制御部は、
   補完対象の前記ブラックのインクのドットサイズ毎に、前記コンポジットブラックを生成する前記複数色のインクのそれぞれのドットサイズの組み合わせであるコンポジット仕様を変えた複数のパッチ画像を有するテストパターンを印刷し、
   前記ユーザーインターフェイスを介して、補完対象の前記ブラックのインクのドットサイズ毎に、印刷された前記テストパターンが有する複数の前記パッチ画像の中から、ユーザーに所望のパッチ画像を選択させ、ユーザーが選択した選択結果を受け付け、
   補完対象の前記ブラックを、補完対象の前記ブラックのインクのドットサイズに対応して選択された前記所望のパッチ画像に対応する前記コンポジット仕様に基づき生成される前記コンポジットブラックで補完して印刷を行う印刷装置。

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