JP7369559B2 - 3次元成型品加飾用積層フィルム - Google Patents
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Description
上記意匠層(C)は、イソシアネート化合物(C1)を0.05~4.0重量%を含む熱硬化樹脂組成物を塗布・乾燥後、熱硬化させることにより形成された層であり、
上記意匠層(C)はさらに、扁平顔料を含有することを特徴とする3次元成型品加飾用積層フィルムである。
上記意匠層(C)は複数の層からなるものであってもよい。
上記3次元成型品加飾用積層フィルムは、積層フィルムとして、温度範囲40~130℃における伸びが30~500%であることが好ましい。
(3次元成型品加飾用積層フィルム)
本発明の3次元成型品加飾用積層フィルムは、3次元成型品の加飾成形において使用するフィルムである。すなわち、意匠性を有するフィルムを各種成型体に接着させて、成型体に意匠性を付与したり、表面保護機能を付与したりするものである。
その際に、3次元形状の表面に沿った形に変形させて密着させるものである。
このように密着させる方法としては、公知の任意の方法を使用することができるが、例えば、真空成形、圧空成形等の方法によって変形させて密着させる方法を挙げることができる。また、金型内に加飾成形用積層フィルムを金型外壁面の形状に変形させ、その後、射出成型を行う方法等を挙げることができる。
(A)基材フィルム層、
(B)クリヤー塗膜層
(C)意匠層、及び、
(D)接着層
を有するものである。
図1に示した3次元成型品加飾用積層フィルムは、接着層(D)、意匠層(C)、エネルギー線硬化性塗膜からなるクリヤー塗膜層(B)、離形層(E)及び基材フィルム層(A)をこの順で積層したフィルムである。
本発明の意匠層(C)はイソシアネート化合物(C1)を意匠層全体の重量に対して0.05重量%~4.0重量%含有する熱硬化性樹脂組成物によって形成されたものである。
このイソシアネート化合物(C1)を含有する意匠層はまた熱硬化により架橋構造を形成するものである。これにより、光輝材はその配向が整った状態で保たれ、延伸時の応力による配向乱れを防止することができる。
さらに、架橋構造を形成することにより、意匠層に美観と併せて耐候性や耐衝撃性などの強度を付与することができる。
これにより、イソシアネートの反応性を抑制し、貯蔵安定性が良好となり、また反応過程における取り扱いを容易にすることができる。
上記光輝材(C2)としては特に限定されず、アルミ、ガラス、無機顔料及び有機顔料等を用いることができる。より具体的には、コーティングアルミニウム、アルミニウムフレーク、銅、亜鉛、ニッケル、スズ、酸化アルミニウム等の金属又は合金等の金属性光輝材等を用いた金属系顔料;干渉マイカ、ホワイトマイカ等のマイカ系顔料等を挙げることができる。その中でもアルミやマイカなどの扁平顔料を用いることが外観を向上させるために好ましい。
上記意匠層(C)は、更に水酸基含有樹脂(C3)を含有することが好ましい。水酸基含有樹脂(C3)としては特に限定されるものではなく塩化ビニル樹脂やアクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等を挙げることができ、これらのうち、2種類以上を混合して使用するものであってもよい。これらのなかでも特にウレタン樹脂(C3-1)が好ましい。
以下、本発明の水酸基含有樹脂(C3)として好適に使用することができるウレタン樹脂(C3-1)について、具体的に説明する。
上記ウレタン樹脂(C3-1)は、特に限定されないが、重量平均分子量Mwが10,000以上200,000以下であることが好ましく、30,000以上150,000以下であることがより好ましい。上記重量平均分子量Mwが10,000未満であると、意匠層(C)の柔軟性が低下し、重量平均分子量Mwが200,000を超えると、着色塗料組成物の製造とフィルムへの塗工が困難となる。
さらに、意匠層(C)を形成するために使用される熱硬化樹脂組成物は、その他の成分として紫外線吸収剤(UVA)、光安定剤(HALS)、顔料、表面調整剤、消泡剤、導電性充填剤、溶剤等のその他の成分が含まれていてもよい。
意匠層(C)を2層以上の意匠層を有するものとした場合、1層のみがイソシアネート化合物(C1)を0.05~4.0重量%を含む熱硬化樹脂組成物を使用して得られたものであってもよいし、複数層がイソシアネート化合物(C1)を0.05~4.0重量%を含む熱硬化樹脂組成物を使用して得られたものであってもよい。
基材フィルム層(A)は、本発明の積層フィルムを製造する際のキャリアフィルムとしての働きをもなすものである。すなわち、本発明の3次元成型品加飾用積層フィルムの製造時に、各層を形成するための基材として使用されるものである。
本発明で使用するクリヤー塗膜層(B)は、表面を保護するためのものであり、その具体的な組成は積層フィルムとしての物性を害するものでない限り特に限定されるものではなく、公知の塗膜層とすることができる。
なかでも、ポリウレタンアクリレート(B1)、不飽和2重結合を有するモノマー・オリゴマー(B2)及び重合開始剤(B3)を含有する活性エネルギー線硬化型コーティング組成物によって形成されたものであることが好ましい。これによって、使用時の延伸が容易になされ、深絞りにも容易に対応できるため、3次元形状への追随が良好となる。また、ブロッキングを生じにくいものとすることができるという利点も有する。
以下、(B1)~(B3)について詳細に説明する。
ポリウレタンアクリレート(B1)は、ウレタン結合を分子内に有し、かつ(メタ)アクリレート基を分子中に有する化合物である。これを使用することによって、加飾成形を行う際の延伸性が向上し、深絞りにも容易に対応できるため、3次元形状への追随が良好となる。
i)分子内に2個以上のイソシアナート基を持つ化合物に、分子内に1個以上の水酸基と1個以上の2重結合基を持つ化合物とを当量反応させて得られる化合物、
ii)ポリオールと1塩基酸および/または多塩基酸および/またはその酸無水物との縮合物に、分子内に2個以上のイソシアナート基を持つ化合物を反応させたのち、さらに分子内に1個以上の水酸基と1個以上の2重結合基を持つ化合物を反応させて得られる化合物、
iii)ポリオールに、分子内に2個以上のイソシアナート基を持つ化合物を反応させたのち、さらに分子内に1個以上の水酸基と1個以上の2重結合基を持つ化合物を反応させて得られる化合物、
等が挙げられる。
上記ポリカーボネートジオールは、2~70重量%であることがより好ましい。
ウレア結合を有するものとするためには、ポリウレタンアクリレートの合成において、一部にポリアミン化合物を使用すればよい。使用できるポリアミン化合物としては特に限定されず、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、トリアミノプロパン、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジアミン、2-ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N-(2-ヒドロキシエチル)プロピレンジアミン、(2-ヒドロキシエチルプロピレン)ジアミン、(ジ-2-ヒドロキシエチルエチレン)ジアミン、(ジ-2-ヒドロキシエチルプロピレン)ジアミン、(2-ヒドロキシプロピルエチレン)ジアミン、(ジ-2-ヒドロキシプロピルエチレン)ジアミン、ピペラジン等の脂肪族ポリアミン;1,2-および1,3-シクロブタンジアミン、1,2-、1,3-および1,4-シクロヘキサンジアミン、イソホロンジアミン(IPDA)、メチレンビスシクロヘキサン2,4’-および/または4,4’-ジアミン、ノルボルナンジアミン等の脂環式ポリアミン;フェニレンジアミン、キシリレンジアミン、2,4-トリレンジアミン、2,6-トリレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン,3,3’-ジクロロ-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ビス-(sec-ブチル)ジフェニルメタン等の芳香族ジアミン;及びダイマー酸のカルボキシル基をアミノ基に転化したダイマージアミン、末端に一級又は二級アミノ基を有するデンドリマー等を挙げることができる。
上記不飽和2重結合を有するモノマー・オリゴマー(B2)としては、公知の任意のものを使用することができ、例えば、以下の化合物を使用することができる。
これらの(メタ)アクリル系オリゴマーは1種のみ用いてもよいし、2種以上を併用してもよく、また、上記多官能性(メタ)アクリレート系モノマーと併用してもよい。
上記クリヤー塗料組成物には、上記したポリウレタンアクリレート(B1)及び不飽和2重結合を有するモノマー・オリゴマー(B2)に加え、さらに重合開始剤(B3)を含有することができる。上記重合開始剤(B3)としては、紫外線(UV)や電子線等の電磁線によって重合が開始される電磁線重合開始剤、熱硬化用ラジカル重合開始剤等が挙げられるが、これに限定されない。
(B1)の固形分重量、(B2)の固形分重量の合計量((B1)+(B2))100重量部中に、(B1)を50~99重量部、(B2)を1~50重量部の範囲内となるように含有し、(B1)の固形分重量及び(B2)の固形分重量の合計量((B1)+(B2))100重量部に対して(B3)を0.5~20重量部の範囲内となるように含有することが好ましい。
上記チオール基及び/又はアミン基を有するモノマーとしては、特に限定されず、通常使用されるチオール化合物、及び、アミン化合物を挙げることができる。
2重結合当量:130~600g/eq
分子量Mw:3000~200000
ウレタン濃度:300~2000g/eq、
である塗料組成物によって形成されたものであることが好ましい。これらの性質を満たすものを使用することが好ましい。このようなクリヤー塗料組成物によってクリヤー塗膜層(B)を形成することによって、耐ブロッキング性、高い耐擦傷性,表面硬度,耐薬品性を備え,良好な耐衝撃性を付与することができる点で好ましいものである。さらに、上記ポリウレタンアクリレート(B1)は、ウレア濃度:500~1000g/eqであることが好ましい。
カラム:TSKgel Super Multipore HZ-M 3本
展開溶媒:テトラヒドロフラン
カラム注入口オーブン 40℃
流量:0.35 ml/min.
検出器:RI
標準ポリスチレン:東ソー (株)PSオリゴマーキット
クリヤー塗料組成物には、上記したポリウレタンアクリレート(B1)、不飽和2重結合を有するモノマー・オリゴマー(B2)、重合開始剤(B3)の他に、通常、塗料材料として添加される化合物が、その他の成分として含まれていてもよい。その他の成分としては、紫外線吸収剤(UVA)、光安定剤(HALS)、バインダー用樹脂や架橋剤、顔料、表面調整剤、消泡剤、導電性充填剤、溶剤等を挙げることができる。
また、市販のものとして、オルガノシリカゾルMIBK-ST, MEK-ST-UP、MEK-ST-L,MEK-AC-2140Z (日産化学工業製)、SIRMIBK15ET%-H24、 SIRMIBK15ET%-H83、ALMIBK30WT%-H06(CIKナノテック)等を使用することができる。
接着層(D)は、基材を積層フィルムにて加飾する際に、積層フィルムを基材表面に密着させて接着させるために用いられる。
上記接着剤は、上記接着剤を塗布・乾燥することにより形成したものであっても、接着剤シートをラミネートして形成したものであってもよい。
上記下限は、6000であることがより好ましく、8000であることが更に好ましい。上記上限は、130000であることがより好ましく、100000であることが更に好ましい。
なお、上記接着樹脂の重量平均分子量は、以下の実施例において詳述した方法によって測定した値である。
硬化剤を使用する場合、接着樹脂として硬化剤との反応性官能基を有するものを使用することが好ましい。具体的には水酸基を有するものであることが好ましい。この場合、水酸基価は1~100mgKOH/gであることが好ましい。上記下限は、2mgKOH/gであることがより好ましく、5mgKOH/gであることが更に好ましい。上記上限は、80mgKOH/gであることがより好ましく、50mgKOH/gであることが更に好ましい。水酸基価が低いと十分な架橋膜が得られず、水酸基価が高いと架橋後の膜が延伸性に劣る、または、イソシアネートとの反応が不十分で未反応の水酸基価が残存し、耐水性などの性能が劣る可能性がある。
本発明における離型層(E)は、公知の任意のものを使用することができ、例えば、シリコーン系離型剤等によって形成することができる。
離型層(E)とクリヤー塗膜層(B)の剥離強度は、0.05~8.0N/25mmであることが好ましく、0.1~5.0N/25mmであることがさらに好ましい。0.05N/25mm未満であると、フィルム製造時、加飾成形時に基材フィルム層(A)が剥離するなど、作業性が悪く、また、8.0N/25mmを超えると、成形後フィルムを剥離する場合に、剥離が困難となる恐れがある。
本発明においては、クリヤー塗膜層(B)によって形成される層が凹凸を有するものであってもよい。このような、3次元成型品加飾用積層フィルムは、本発明者らによって国際公開2016/136638号として公開された技術である。
以下、当該技術についても、以下に簡単に説明する。
本発明の3次元成型品加飾用積層フィルムは、硬化前に、40~130℃で30~500%の破断伸びを有するものであることが好ましい。すなわち上記の温度範囲で、このような破断伸度を有するものとすることで、深絞り成形に容易に対応できるものとなる。このような数値範囲内のものとすることは、フィルムを形成する各層の成分を調製することで可能となる。本発明において、「40~130℃で30~500%の破断伸びを有する」とは、破断伸びが30~500%を示す温度領域が40~130℃内にあり、その温度で成形することで、十分な延伸性が得られるという意味である。
本発明の3次元成型品加飾用積層フィルムを構成する基材フィルム層(A)以外の各層は、各層を構成する成分を溶剤に溶解した塗料組成物を調製し、これを基材フィルム層(A)上に塗布・乾燥することで、形成することができる。
本発明の3次元成型品加飾用積層フィルムを用いて基材を加飾する場合には、従来公知の手法と同様に行えばよく、特に限定されるものではない。すなわち、必要に応じて積層フィルムから基材フィルム層(A)を剥離し、接着層が基材表面に面するようにして、基材表面に積層フィルムを密着するように、該積層フィルムを圧着させて加飾する。その後、電磁波照射又は加熱を行い、各層を硬化させて、塗膜を得る。
攪拌機、還流冷却管、温度計、空気吹き込み管、及び材料投入口を備えた反応容器を用意した。
反応容器の内部を空気で置換しながら、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール(商品名「デュラノールT6001」、旭化成ケミカルズ(株)製、末端官能基定量による数平均分子量=1,000)200.0g、1,4-ブタンジオール80.0g、及びジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合体(水酸基価102.9mgKOH/g)120.0gを仕込んだ。次いで、溶剤としてメチルエチルケトン(MEK)238.1gを仕込んだ。系内が均一となった後、50℃で4,4’-メチレンビス-シクロヘキシルジイソシアネート314.2gを仕込み、触媒としてジブチルチンラウリレートを使用して80℃で反応させた。溶剤希釈により反応液の粘度を調整し、赤外吸収スペクトル分析で測定される遊離イソシアネート基による2,270cm-1の吸収が消失するまで反応を進行させた。MEKとシクロヘキサノンの質量比が1:1となるまでシクロヘキサノンを添加して、ポリウレタンを含有する樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液の粘度は200dPa・s/20℃、固形分は45%、2重結合当量は600g/eqであった。また、GPCにより測定したポリウレタンの重量平均分子量は44,000であった。
<基材フィルムの調整>
離形層ありの場合は、基材フィルムの塗膜層を形成する片方の面にフッ素系の離型剤を塗布し、離形層を形成した。
攪拌機を備えた容器に、ポリウレタンアクリレート(B1)、モノマー(B2)を入れ、攪拌しながら最終の塗料がNV=40%となる量のMEKを入れ、さらに重合開始剤(B3)を入れ、30分間攪拌し、クリヤー塗料溶液を得た。
攪拌機を備えた容器に、ウレタン樹脂(C1)、光輝剤(C2)及びイソシアネート(C3)を入れ、攪拌しながら最終の塗料がNV=35%となる量のMIBKを入れ、30分間攪拌し、着色塗料溶液を得た。
攪拌機を備えた容器に、それぞれの樹脂を入れ、攪拌しながら最終の塗料がNV=30%となる量のMEKを入れ、30分間攪拌し、接着塗料溶液を得た。
基材フィルム(A)上に、乾燥した時の膜厚(以下、乾燥膜厚)が20μmのクリヤー塗膜層(B)が得られるように、上記クリヤー塗料溶液を、アプリケーターを用いて塗布し、80℃にて15分間乾燥させてクリヤー塗膜層(B)を形成した。なお、以下では、基材フィルム層(A)上にクリヤー塗膜層(B)が形成されてなるものを、(A+B)層フィルムと記載する。次いで、上記(A+B)層フィルムのクリヤー塗膜層(B)上に、乾燥膜厚が20μmの意匠層(C)が得られるように、上記着色塗料溶液を、アプリケーターを用いて塗布し、その後、80℃にて15分間乾燥させ、意匠層(C)を形成した。
続いて意匠層(C)上に、乾燥膜厚が20μmの接着剤層(D)が得られるように、接着塗料溶液を、アプリケーターを用いて塗布し、80℃にて15分間乾燥させ、接着剤層(D)を形成した。
基材フィルム(A)上に、乾燥した時の膜厚(以下、乾燥膜厚)が20μmのクリヤー塗膜層(B)が得られるように、上記クリヤー塗料溶液を、アプリケーターを用いて塗布し、80℃にて15分間乾燥させてクリヤー塗膜層(B)を形成した。
なお、以下では、基材フィルム層(A)上にクリヤー塗膜層(B)が形成されてなるものを、(A+B)層フィルムと記載する。
次いで、上記(A+B)層フィルムのクリヤー塗膜層(B)とは反対側に、乾燥膜厚が20μmの意匠層(C)が得られるように、上記着色塗料溶液を、アプリケーターを用いて塗布し、その後、80℃にて15分間乾燥させ、意匠層(C)を形成した。
続いて意匠層(C)上に、乾燥膜厚が20μmの接着剤層(D)が得られるように、接着塗料溶液を、アプリケーターを用いて塗布し、80℃にて15分間乾燥させ、接着剤層(D)を形成した。
上下ボックスからなる両面真空成形装置(商品名NGF-0709、布施真空(株)社製)内に装備された上下昇降テーブル上に、基材(成型品)を載置した。その後、上記両面真空成形装置の成型基材(成型品)の上部にあるシートクランプ枠に、上記にて得た積層フィルムをセットした。続いて、上下ボックス内の真空度が1.0kPaになるように減圧し、近赤外線ヒータを用いて積層フィルムの温度が90℃になるまで加熱し、成型基材を上昇させて、成型基材と積層フィルムとを圧着、その後、上ボックスにのみ200kPaの圧縮空気を導入し、35秒間保持した。
上下ボックスを大気圧に開放し、積層フィルムで加飾された加飾成形体を得た。
さらに、上記加飾成形体のクリヤー塗膜層(B)側から、120W/cmの高圧水銀灯を用いて、2000mJ/cm2の光量の紫外線を照射し、クリヤー塗膜層(B)のクリヤー塗料を硬化させ、UV(紫外線)硬化成形体を得た。
ノバクリアSG007(三菱ケミカル):A-PETシート
テフレックスFT-3(帝人フィルムソリューション):易成形二軸延伸ポリエステルフィルム
UV 1700B (日本合成化学工業):ウレタンアクリレートオリゴマー
ルシリンTPO(BASF):2, 4, 6-トリメチルベンゾイルージフェニルーフォスフィンオキサイド
アルペースト65-388アルミ(東洋アルミ):アルミペースト
E-1321(東亜合成):塩ビ、酢ビ共重合樹脂
Xp012N35(三井化学):変性オレフィン樹脂
MAU-2600(大日精化工業):PC系ウレタン樹脂
R-271硬化剤(NPAU):イソシアネート
スミジュールN-3400(住友バイエルウレタン):イソシアネート
基材込みにて島津製作所製オートグラフAG-ISを用い80℃の温度条件下、50mm/minの引張速度にて測定した。
いずれかの層が破断した時点で、伸びを判定した。
布施真空(株)製両面真空成形機NGF-0709を用いてTOM成形にて確認した。
◎:基材に高延伸部まで追随し成形可能
○:基材に中延伸部まで追随し成形可能
△:基材に低延伸部まで追随し成形可能
×:成形不可
碁盤目セロテープ(登録商標)剥離試験 2mm 100マスカット
○:剥離なし
△:~50%剥離
×:~100%剥離
40℃ 240時間浸漬後、外観(しわ、クラック)確認した。
碁盤目セロテープ剥離試験 2mm 100マスカット
○:剥離なし
△:~50%剥離
×:~100%剥離
デュポン耐衝撃試験機を用い、高さ20cmから重さ500gの重りを落下させ、塗膜のワレを確認した。
○:ワレなし
△:塗膜にわずかなひび
×:塗膜に顕著なひび
内径38mm 高さ15mmの円筒のポリリングを塗膜に固定し、下記の溶液を滴下した。
各条件下にてフタをして静置し、試験後、水洗いして塗膜の状態初期と比較した。
耐酸 0.1N H2SO4溶液 5ml 20℃×24h
耐アルカリ 0.1N NaOH溶液 5ml 55℃×4h
耐水 蒸留水 5ml 55℃×4h
◎:塗膜に変化なし
○:塗膜外観がわずかに変化(しわ、クラック)
△:塗膜外観が明らかに変化(しわ、クラック)
×:塗膜外観が著しく変化(しわ、クラック)
<分析装置>
エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社
「TMA/SS7100C」
<分析条件>
荷重 10mN
昇温 5℃/min
測定温度範囲は、DSCで融点・ガラス転移温度を確認し、明らかに柔らかいサンプルに関しては0℃付近より測定開始し、それ以外に関しては常温より測定開始した。
<分析装置>
東ソー株式会社
「高速GPC HLC-8220GPC」
<分析条件>
溶離液 THF(酸化防止剤含有)
流量 0.35ml/min
注入量 10μl
温調部 40℃
検出器 RI
標準 ポリスチレン・・・算出される分子量は、ポリスチレン換算
Claims (5)
- 基材フィルム層(A)、クリヤー塗膜層(B)、意匠層(C)、接着層(D)を有する3次元成型品加飾用積層フィルムであって、前記意匠層(C)は、イソシアネート化合物(C1)を0.05~4.0重量%を含む熱硬化樹脂組成物を塗布・乾燥後、熱硬化させることにより形成された層であり、
前記意匠層(C)はさらに、扁平顔料を含有することを特徴とする3次元成型品加飾用積層フィルム。 - イソシアネート化合物(C1)は、ブロックイソシアネートである請求項1記載の3次元成型品加飾用積層フィルム。
- 意匠層(C)が複数の層からなる請求項1又は2記載の3次元成型品加飾用積層フィルム。
- クリヤー塗膜層(B)は、ポリウレタンアクリレート(B1)、不飽和2重結合を有するモノマー・オリゴマー(B2)及び重合開始剤(B3)を含有する活性エネルギー線硬化型コーティング組成物によって形成されたものである請求項1、2又は3記載の3次元成型品加飾用積層フィルム。
- 積層フィルムとして、温度範囲40~130℃における伸びが30~500%である請求項1、2、3又は4記載の3次元成型品加飾用積層フィルム。
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