JP7367456B2 - 記録装置 - Google Patents
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Description
この場合、装置本体において第1トレイを支持するレールは、第1トレイを安定して支持する観点において極力装置前面まで延ばすことが好ましい。しかしながら第1トレイを支持するレールを装置前面まで延ばすと、各トレイを装置本体に収納した際に第1トレイ或いは第2トレイがレールと干渉しないように、第1トレイ或いは第2トレイに逃げ形状を形成する必要が生じる場合があり、その場合第1トレイ或いは第2トレイの構造が複雑化してコストアップを招く場合がある。
第1の態様に係る記録装置は、媒体に記録を行う記録手段を備える装置本体と、前記装置本体に収納された第1状態と、前記装置本体から最も突出する第2状態と、を切り換え可能であり、前記第2状態或いは前記第1状態から前記第2状態に向けて前記装置本体から突出した状態において前記装置本体の外に向けて排出される媒体を受ける媒体受けトレイと、を備え、前記媒体受けトレイは、前記装置本体に設けられたレールに対して変位可能な第1トレイと、当該第1トレイに対し変位可能であり、前記第2状態において前記第1トレイより前記装置本体から突出するとともに前記第1トレイにより支持される第2トレイと、を備えて構成され、前記装置本体は、前記媒体受けトレイの側面に対して進出する進出位置と前記進出位置より退避する退避位置とを取りうる支持部材を少なくとも1つ備え、前記支持部材は、前記レールにおける、前記第1トレイの前記装置本体からの突出方向の端部よりも突出した位置にあり、前記支持部材は、前記媒体受けトレイが前記第1状態にある際に前記退避位置をとり、前記支持部材は、前記媒体受けトレイが前記第2状態にある際に、前記進出位置をとって前記第1トレイを下から支持することを特徴とする。
また、前記レールを前記突出方向に延ばす長さを抑制できるので、前記第1トレイ或いは前記第2トレイに逃げ形状を形成する必要がなく、構造の複雑化に伴うコストアップを抑制できる。
また、前記支持部材は、前記媒体受けトレイが前記第1状態にある際に、前記第2トレイの側面に押し当たるので、前記第1状態にある前記媒体受けトレイのがたつきを抑制できる。
本態様によれば、前記支持部材において、前記媒体受けトレイが前記第2状態から前記第1状態に切り換わる際に前記第2トレイに押される面が、前記第2トレイの変位方向と交差する面で形成されるので、前記第2トレイが前記支持部材に引っ掛かる虞を抑制できる。
本態様によれば、前記支持部材は、前記第2トレイの両側に設けられるので、前記第1トレイをより安定して支持できる。
本態様によれば、前記第1トレイ及び前記第2トレイが、駆動手段により変位動作する構成であるので、ユーザーの利便性が向上する。
そして前記媒体受けトレイが前記第1状態にある際、前記駆動手段が設けられた側とは反対側の前記第2支持部材は、前記駆動手段が設けられた側の前記第1支持部材より強い押圧力で前記第2トレイを押圧する、つまり前記第2トレイは前記駆動手段に向けて押し付けられることとなるので、前記ピニオン歯車と、前記第2トレイに設けられた前記第2ラック部との噛み合いを適切に維持できる。
本態様によれば、前記規制手段を、簡易な構成で得ることができる。
本態様によれば、前記媒体受けトレイに設けられた前記当接部により、前記経路形成部が下方に変位した状態での、前記規制手段の前記規制状態への切り換わりが阻止されるので、不適切な状態即ち前記経路形成部が下方に変位した状態での前記媒体受けトレイの装着を防止し、不適切な状態で前記媒体受けトレイが無理に装着されることに伴う破損等を防止できる。
尚、各図においてX軸に沿った方向は装置幅方向であり、用紙搬送方向と交差する方向、即ち用紙幅方向となる。-X方向は装置前面をユーザーと対面させた際にユーザーから見て右方向となり、また+X方向は同左方向となる。
またY軸に沿った方向は装置奥行き方向であり、+Y方向は装置背面から前面に向かう方向であり、第1方向となる。また、-Y方向は装置前面から背面に向かう方向であり、第2方向となる
またZ軸に沿った方向は鉛直方向であり、+Z方向は鉛直上方、-Z方向は鉛直下方となる。
本実施形態において装置の周囲を構成する側面のうち操作部5が設けられた側面が装置前面となる。
装置本体2は、媒体の一例である記録用紙に記録を行う機能を有し、スキャナー部3は、原稿を読み取る機能を有する。尚、スキャナー部3は、セットされた原稿を自動送りする自動原稿送り機構(ADF:Auto Document Feeder)を備えている。
操作部5の下側には、記録が行われて排出される記録用紙を受ける、媒体受けトレイとしての排出トレイ50が設けられている。排出トレイ50は、図1に示すように装置本体2の内部に収容された状態と、装置本体2から引き出された状態(図3及び図4参照)と、を取り得るように設けられている。
加えて排出トレイ50は、装置本体2から引き出し可能となっている。
尚、排出トレイ50については後に詳しく説明する。
プリンター1において、記録用紙は給送経路に拘わらず反転経路RRを構成する反転ローラー21を介して搬送駆動ローラー16に搬送され、搬送駆動ローラー16によって、記録ヘッド9による記録領域に搬送される。
第1用紙カセット31の下に設けられた第2用紙カセット32(図2において不図示)にも同様な給送機構(不図示)が設けられている。
用紙給送経路K3を介して給送される記録用紙は、第4用紙搬送経路FR4を介して搬送駆動ローラー16に送られる。
同様に第3用紙搬送経路FR3を介して-Y方向に沿って送られる記録用紙は、反転経路RR、及び第4用紙搬送経路FR4を介して搬送駆動ローラー16に送られる。
支持部材18の下流には、記録の行われた記録用紙を下流に送る、回転駆動される第1排出駆動ローラー41と、従動回転する第1排出従動ローラー42とが設けられている。第1排出駆動ローラー41と、従動回転する第1排出従動ローラー42は、記録ヘッド9の下流に最初に位置するローラー対である。
そして更にその下流には、回転駆動される第2排出駆動ローラー47と、従動回転する第2排出従動ローラー48とが設けられている。
尚、詳しくは後述するが、排出トレイ50は、第4のモーター(不図示)を駆動源として駆動される。
第1面に記録の行われた記録用紙の、前記第1面に対し反対側の第2面に記録を行う際、記録の行われた記録用紙を、反転経路RRに送る。その際の用紙搬送経路として、第2用紙搬送経路FR2、及び第3用紙搬送経路FR3のいずれかを選択できる。
より詳しくは、第1用紙カセット31の上方には、第3用紙搬送経路FR3の下側の一部を形成する経路形成部27が設けられている。この経路形成部27は、揺動軸27aを揺動中心にして、+Y方向の端部27bを押し下げることで揺動可能に設けられている。端部27bは、図15に示す様に排出トレイ50及び第1用紙カセット31が装着された状態では押し下げることができないが、排出トレイ50及び第1用紙カセット31を装置本体2から取り外すことで端部27bを押し下げることができ、そして図14に示す様に経路形成部27を下方に変位させることができる。これにより、第3用紙搬送経路FR3の+Y方向領域が露呈し、第3用紙搬送経路FR3において記録用紙の詰まりが生じた場合に、詰まった記録用紙を除去することができる。
これに対し第2排出駆動ローラー47は、第3のモーターが正転すれば正転し、モーター45が逆転すれば逆転する。
媒体受けトレイとしての排出トレイ50は、装置本体2に収納された第1状態(図1参照)と、装置本体2から最も突出する第2状態(図4参照)と、を切り換え可能であり、第2状態、或いは第1状態から第2状態に向けて装置本体2から突出した状態において、装置本体2の外に向けて排出される記録用紙を受ける。
排出トレイ50は、装置本体2に設けられたレール60a(図5参照)に対して変位可能な第1トレイ52と、第1トレイ52に対し変位可能であり、第2状態において第1トレイ52より装置本体2から突出するとともに第1トレイ52により支持される第2トレイ51と、を備えて構成されている。
尚、図5は排出トレイ50の収容領域の左側面の構成を示しているが、右側面にも同じ構成が左右対称構造で設けられている。
尚、排出トレイ50が第1状態即ち収納状態にあり、且つ、操作部5が完全に閉じた状態では、図1に示す様に前壁51b、第1用紙カセット31、第2用紙カセット32、操作部5、装置本体2、スキャナー部3のこれらの前面が面一となる。
即ちガイド斜面60dにより、上述した被支持部52cが、レール60aの上に案内される。
尚、第1トレイ52には図6に示す様に操作部55とフック56とが設けられており、排出トレイ50が装置本体2に装着された状態では、規制部57(図13参照)に対してフック56が係わり合うことで、排出トレイ50が装置本体2から脱落しないように保持された状態となっている。換言すれば、排出トレイ50が装置本体2から引き抜けないように規制されている。
以上の様に操作部55(図6参照)を操作することにより、フック56が動き、排出トレイ50の引き抜きが規制された状態が解消され、排出トレイ50が装置本体2から取り外し可能となる。
そして上述したように、排出トレイ50及び第1用紙カセット31を装置本体2から取り外すことで、図14を参照しつつ説明したように経路形成部27を下方に変位させることができ、第3用紙搬送経路FR3を露呈させることができる。
尚、レール60a及び支持面60bは、本実施形態では水平面に対して所定の角度を有しており、+Y方向に向かって上向き傾斜となるように形成されている。これにより、装置本体2から突出する排出トレイ50は、+Y方向に向かって上向き傾斜となる。
排出トレイ50が第1状態にあるとき、つまり第2トレイ51が装置本体2に収容された状態にあるときは、支持部材63は退避位置にあるとともに、コイルばね67のばね力によって第2トレイ51の側面51dに押し当たっている。この様子は、図8に示されている。
この状態から排出トレイ50が第1状態から第2状態に切り換わる際、図9から図10への変化に示す様に第2トレイ51が支持部材63と対向する領域から抜け出して、支持部材63がコイルばね67の押圧力によって退避位置から進出位置に切り換わる。尚、図12に示す様に支持部材63にはフック63dが形成されており、フック63dがフレーム60の開口部60c(図5)の裏側に引っ掛かることで、支持部材63の進出位置が規定される。
この様な構成により、支持部材63を変位させる構成を低コストに構成できる。
また、支持部材63は、図8に示す様に排出トレイが第1状態にある際に、第2トレイ51の側面51dに押し当たるので、第1状態にある排出トレイ50のがたつきを抑制できる。
また、図5及び図11に示すレール60aを+Y方向に延ばす長さを抑制できるので、第1トレイ52或いは第2トレイ51に逃げ形状を形成する必要がなく、構造の複雑化に伴うコストアップを抑制できる。
排出トレイ50は、不図示のモーターの動力を受けて第1状態と第2状態との間で変位する構成であり、ユーザーの利便性が向上が図られている。排出トレイ50を変位させる機構は、本実施形態では排出トレイ50の一方の側面と対向する位置、具体的には排出トレイ50に対し-X方向に設けられている。
図9~図11に示す駆動体64は、不図示のモーターにより駆動され、排出トレイ50を駆動する駆動手段の一部を構成する。
駆動体64は、2つのピニオン歯車部を含み、具体的には第1トレイ52の第1ラック部52aと噛合する第1ピニオン部66と、第2トレイ51の第2ラック部51aと噛合する第2ピニオン部65と、を備えている。
そして駆動体64が回転することで、第1トレイ52及び第2トレイ51が変位動作する。
第1トレイ52が駆動されて所定量変位した後、図10に示す様に第2ピニオン部65は第2トレイ51の第2ラック部51aとの噛合を解除する。
例えば、支持部材63をモーターやソレノイド等のアクチュエーターで進退させる様に構成しても良い。その場合、第1トレイ52及び第2トレイ51の位置を検出するセンサーを設けることが好ましい。
Claims (9)
- 媒体に記録を行う記録手段を備える装置本体と、
前記装置本体に収納された第1状態と、前記装置本体から最も突出する第2状態と、を
切り換え可能であり、前記第2状態或いは前記第1状態から前記第2状態に向けて前記装
置本体から突出した状態において前記装置本体の外に向けて排出される媒体を受ける媒体
受けトレイと、を備え、
前記媒体受けトレイは、前記装置本体に設けられたレールに対して変位可能な第1トレ
イと、当該第1トレイに対し変位可能であり、前記第2状態において前記第1トレイより
前記装置本体から突出するとともに前記第1トレイにより支持される第2トレイと、を備
えて構成され、
前記装置本体は、前記媒体受けトレイの側面に対して進出する進出位置と前記進出位置
より退避する退避位置とを取りうる支持部材を少なくとも1つ備え、
前記支持部材は、前記レールにおける、前記第1トレイの前記装置本体からの突出方向
の端部よりも突出した位置にあり、
前記支持部材は、前記媒体受けトレイが前記第1状態にある際に前記退避位置をとり、
前記支持部材は、前記媒体受けトレイが前記第2状態にある際に、前記進出位置をとっ
て前記第1トレイを下から支持する、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項1に記載の記録装置において、前記第2トレイは、前記第1トレイの下に位置し
、
前記支持部材は、押圧部材によって前記第2トレイの側面に向けて押圧され、
前記媒体受けトレイが前記第1状態をとる際、前記支持部材が前記退避位置にあるとと
もに前記第2トレイの側面に押し当たり、
前記媒体受けトレイが前記第1状態から前記第2状態に切り換わる際に、前記支持部材
と対向する領域から前記第2トレイが抜け出して、前記支持部材が前記退避位置から前記
進出位置に切り換わり、
前記媒体受けトレイが前記第2状態から前記第1状態に切り換わる際に、前記第2トレ
イが前記支持部材を前記押圧部材の押圧力に抗して押し退けることで、前記支持部材が前
記進出位置から前記退避位置に切り換わる、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項2に記載の記録装置において、前記支持部材において、前記媒体受けトレイが前
記第2状態から前記第1状態に切り換わる際に前記第2トレイに押される面が、前記第2
トレイの変位方向と交差する面で形成される、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の記録装置において、前記支持部材は、前
記第2トレイの両側に設けられる、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項2または請求項3に記載の記録装置において、前記装置本体において、前記媒体
受けトレイの一方の側面と対向する位置に、前記媒体受けトレイを変位動作させる駆動手
段を備え、
前記駆動手段は、2つのピニオン歯車を含み、
前記第1トレイは、2つの前記ピニオン歯車のうち一方のピニオン歯車と噛合する第1
ラック部を備え、
前記第2トレイは、2つの前記ピニオン歯車のうち他方のピニオン歯車と噛合する第2
ラック部を備え、
2つの前記ピニオン歯車の回転により、前記第1トレイ及び前記第2トレイが変位動作
する、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項5に記載の記録装置において、前記支持部材は、前記第2トレイの両側のうち前
記駆動手段が設けられた側の第1支持部材と、前記第1支持部材が設けられた側とは反対
側の第2支持部材と、を含み、
前記媒体受けトレイが前記第1状態にある際、前記第2支持部材は、前記第1支持部材
より強い押圧力で前記第2トレイを押圧する、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の記録装置において、前記媒体受けトレイ
が、前記装置本体から引き抜き可能であり、
前記媒体受けトレイの、前記装置本体からの引き抜きを許容する許容状態と、前記装置
本体からの引き抜きを規制する規制状態と、を切り換え可能な規制手段を備える、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項7に記載の記録装置において、前記規制手段は、前記装置本体に設けられた規制
部と、
前記第1トレイに設けられ、前記規制部に係わり合うことができる状態と、前記規制部
と係り合いができない状態とを切り換え可能な被規制部と、
前記第1トレイに設けられ、前記被規制部の状態切り換えを行う為の操作部と、を備え
て成る、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項7または請求項8に記載の記録装置において、前記記録手段と対向する媒体搬送
経路であって、媒体に記録を行う際の媒体搬送方向である第1方向及び前記第1方向とは
反対の第2方向に媒体を搬送可能な第1媒体搬送経路と、
媒体の面を反転させる反転経路と、
前記記録手段によって記録が行われた媒体を前記反転経路に案内する第2媒体搬送経路
と、
前記第2媒体搬送経路に対して下方に位置し、前記記録手段によって記録が行われた媒
体を前記反転経路に案内する、前記第2媒体搬送経路とは異なる第3媒体搬送経路と、
前記第3媒体搬送経路の下側の一部を形成するとともに、前記装置本体に対して装着さ
れた前記媒体受けトレイの上方に位置する経路形成部と、
前記媒体受けトレイの下方に位置し、媒体を収容可能であるとともに前記装置本体に対
して着脱可能な媒体収容カセットと、を備え、
前記経路形成部が、前記装置本体から前記媒体受けトレイ及び前記媒体収容カセットを
取り外した状態において下方に変位可能であり、下方に変位することにより、前記第3媒
体搬送経路の一部が露呈する、
ことを特徴とする記録装置。
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