JP7362072B2 - ロードセルおよびロードセル秤 - Google Patents

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Description

本発明は、ロードセルおよびロードセルを有して構成されるロードセル秤に関する。
本願は、2018年8月21日に、中国に出願された中国特許出願201810955649.7号に基づいて優先権を主張し、その内容をここに援用する。
ロードセル秤を用いて被計量物の重さを測定する際の分解能は、重量センサ、より具体的に、重量センサを構成するロードセルの測定レンジ(秤量)に制限される。一般的なロードセル秤においては、重量センサが1つのロードセルのみを有し、重量センサの先端部がロードセル秤の計量皿からの力量を受けるように上側ビームに連結され、かつ、基端部がロードセル秤の台板に固定されるように下側ビームに連結されて構成されている。例えば、秤量が5キログラム(kg)の電子秤は、一般的に分解能が1グラム(g)未満の分解能を有しない。一方、分解能が0.01g程度の電子秤では、一般的にその秤量が数百グラムの被計量物しか測定できない。言い換えれば、従来のロードセル秤における重量センサは、単一の分解能で被計量物の重さを測定することしかできない。
特許文献1には、異なる分解能を有する2つの重量センサによって構成されたダブル秤量電子秤が記載されている。特許文献1に記載された電子秤によれば、所定の重量以下の被計量物が計量皿に配される場合、秤量が小さい重量センサのみが被計量物を支持することにより、被計量物の重量を測定する。一方、所定の重量よりも大きい重量を有する被計量物が計量皿に配される場合、被計量物が2つの重量センサの両方によって支持されることにより、被計量物の重量を測定できる。
中国特許公開第106124020A号公報
しかしながら、特許文献1に記載された電子秤には、2つの重量センサの変形を制限することにより、2つの重量センサを保護する構成が記載されていない。より具体的に、特許文献1に記載された電子秤によれば、2つの重量センサの秤量よりも重い被計量物が計量皿に配された場合、または計量皿に対して意図しない衝撃を与えた場合、2つの重量センサにおけるそれぞれの最大撓み量を超えて、永久歪が生じる可能性がある。
特許文献1に記載された電子秤では、秤量が大きい重量センサが剛性を有する構成ではないバネのみによって支持されるため、例えば10kgの被計量物が計量皿に配される場合、バネの振動によって計量が不安定になる。同様に、秤量が異なる2つの重量センサを切り替える基準がバネの弾性力のみによって判断されるため、2つの重量センサの切り替えが正確にできない可能性がある。以上を踏まえ、特許文献1に記載された電子秤では、測定結果が正確でない、かつ、使用寿命が短いため、商用環境に適しない課題がある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、秤量を超える負荷が作用した場合であっても、ロードセルに生じる変形を制限することができるロードセル、およびこのロードセルを有して構成されるロードセル秤を提供することを目的とする。また、本発明は、異なる秤量を有する複数のロードセルによって構成され、秤量の切り替えおよび被計量物の重量に関する計量を正確に行うことができるロードセル秤を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に係るロードセル秤は、長手軸に沿って延びって形成される上面、および前記上面に交差して形成される側面を有し柱形状に形成され、第1の秤量を有する第1のロードセル、および第2の秤量を有する第2のロードセルを有するロードセル部と、前記ロードセルに所定値を超える荷重が掛かることによって前記ロードセルに生じる変形を制限するために設けられ、前記第1のロードセルまたは前記第2のロードセルの何れかに対応するストッパ部と、を備え、前記ロードセル部は、前記第1のロードセルおよび前記第2のロードセルが前記長手軸方向に沿ってこの順で配置されて構成され、前記ロードセル部は、前記長手軸方向に直交する短手方向において、前記側面から前記第1のロードセルおよび前記第2のロードセルのそれぞれを貫通して形成され、弾性変形可能な起歪部をさらに備え
前記ストッパ部は、前記長手軸に沿って延びて形成される板状の部材であり、前記第1のロードセルまたは前記第2のロードセルの前記側面に固定される固定端部と、前記長手軸に沿って前記固定端部から離間し、前記固定端部が前記側面に固定された状態で、前記荷重による前記ロードセル部の弾性変形を規制する自由端部と、を有し、前記ストッパ部は、前記第1のロードセルと前記第2のロードセルとに対応する第1のストッパと第2のストッパとを有し、前記第1のロードセルおよび前記第2のロードセルの前記側面は、前記長手軸方向に沿って溝が形成され、前記第1のストッパの前記固定端部と前記第2のストッパの前記自由端部とは、前記溝内において隣接している
本発明の第2の態様によれば、上記の第1の態様に係るロードセル秤において、記上面に垂直する高さ方向における前記ストッパ部の寸法を前記ストッパ部の幅定義すると、前記ストッパ部は、前記固定端部における第1の幅、および前記長手軸に沿って、前記起歪部が形成された範囲内における第2の幅を有し、前記ストッパ部の前記第1の幅が前記第2の幅よりも大きくてもよい。
本発明の第3の態様によれば、上記の第2の態様に係るロードセル秤において、前記ストッパ部の前記固定端部は、前記第1の幅と前記第2の幅との間の第3の幅を有して形成されてもよい。
本発明の第4の態様によれば、上記第2の態様または第3の態様に係るロードセル秤において、前記ストッパ部の前記自由端部は、前記第1の幅と前記第2の幅との間の第4の幅を有して形成されてもよい
本発明の第5の態様によれば、上記第1の態様から第4の態様のいずれか一つの態様に係るロードセル秤において、前記短手方向において、前記ロードセル部と前記ストッパ部における前記側面に固定される部分との間に挟まれて形成された中間部材をさらに有してもよい
本発明の第6の態様によれば、上記第1の態様から第5の態様のいずれか一つの態様に係るロードセル秤において、前記第1の秤量以下の前記荷重が前記第1のロードセルに掛かると、前記第1のロードセルが弾性変形し、前記第1のストッパの前記自由端部が前記第1のロードセルに対して移動し、前記第1の秤量よりも大きい、かつ、前記第2の秤量以下の前記荷重が前記第1のロードセルに掛かると、前記第1のストッパと前記第1のロードセルとが一体化した状態で、前記第2のロードセルが弾性変形し、前記第2のストッパの前記自由端部が前記第2のロードセルに対して移動してもよい
本発明の第7の態様によれば、上記第1の態様から第6の態様のいずれか一つの態様に係るロードセル秤において、前記第1のロードセルに固定された保護部材をさらに有し、前記第1の秤量よりも大きい荷重が掛かるとき、前記第1のロードセルと前記保護部材とが同時に作動することにより、前記第1のロードセルの永久歪を回避することができてもよい
上記各態様に係るロードセル秤によれば、秤量を超える負荷が作用した場合であっても、ロードセルに生じる変形を制限することができる。また、上記各態様によれば、異なる秤量を有する複数のロードセルによって構成されるロードセル秤において、秤量の切り替えおよび被計量物の重量に関する計量をより正確に行うことができる。
本発明の第1の実施形態に係るロードセルの構成を示す斜視図である。 本実施形態に係るロードセルの正面図である。 本実施形態に係るロードセルの端部を長手軸方向から観察する側面図である。 本実施形態の第1の変形例に係るロードセルの構成を示す正面図である。 本実施形態の第2の変形例に係るロードセルの構成を示す正面図である。 本発明の第2の実施形態に係るロードセルの構成を示す斜視図である。 本実施形態に係るロードセルの構成を示す正面図である。 本実施形態に係るロードセルの構成を示す正面図である。 本実施形態に係るロードセルの構成を示す側面図である。 本実施形態の第1の変形例に係るロードセルから構成されるロードセル秤の構成を示す正面図である。 本変形例に係るロードセルの構成を示す正面図である。 本変形例に係るロードセルの構成を示す正面図である。 本変形例に係るロードセルの動作を示す正面図である。 本変形例に係るロードセルの動作を示す正面図である。 本実施形態の第2の変形例に係るロードセルの位置制限部材の構成を示す正面図である。 本変形例に係るロードセルの構成を示す正面図である。 本実施形態の第3の変形例に係るロードセルの構成を示す斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係るロードセルの一部の構成を示す正面図である。 本実施形態に係るロードセルの一部の構成を示す正面図である。 本実施形態に係るロードセルの構成を示す正面図である。 本実施形態に係るロードセル秤の構成を示す正面図である。 本実施形態に係るロードセル秤の構成を示す斜視図である。 本実施形態に係るロードセル秤の動作を示す正面図である。 本実施形態に係るロードセル秤の動作を示す正面図である。 本実施形態の第1の変形例に係るロードセルの構成を示す斜視図である。 本実施形態の第2の変形例に係るロードセルの構成を示す斜視図である。 本実施形態の第3の変形例に係るロードセルの構成を示す正面図である。 本発明の第4の実施形態に係るロードセルの保護部材の構成を示す斜視図である。 図28における破断線A-Aに沿う断面図である。
(第1の実施形態)
以下では、図1から図3を参照し、本発明の第1の実施形態に係るロードセル10とロードセル10を有して構成されるロードセル秤1とについて説明する。図1は、本実施形態に係るロードセル10の構成を示す斜視図である。図2は、ロードセル10の構成を示す正面図である。図3は、ロードセル10の構成を示す側面図である。本実施形態において、図1に示されたY軸に沿う方向をロードセル10の長手軸方向と定義し、Y軸方向に直交するX軸方向をロードセル10の短手方向と定義し、X軸およびY軸によって定義された平面に直交するZ軸方向をロードセル10の高さ方向と定義する。また、本実施形態において、図2に示すように、ロードセル10のY軸方向における左側の端部を先端と定義し、ロードセル10の右側の端部を基端と定義する。
図1に示すように、ロードセル10は、長手軸方向(すなわちY軸方向)に延びて形成された四角柱形状を有する柱体100と、柱体100に連結されるストッパ部材200とを有して構成されている。ロードセル10の柱体100およびストッパ部材200は、例えば、各種公知の金属材料で形成され、剛性を有する部材である。図2に示すように、柱体100は、長手軸Lの方向(Y軸方向)に沿って延びて形成されている。
図1に示すように、柱体100は、長手軸Lに沿って延びて形成される上面101と、上面101に直交して形成される側面102と、上面101および側面102の両方とも直交する端面103とを有する。本実施形態において、上面101がX軸およびY軸によって規定された平面に形成され、側面102がY軸およびZ軸によって規定された平面に形成され、端面103がX軸およびZ軸によって規定された平面に形成される。
図1および図2に示すように、側面102より柱体100の短手方向(すなわちX軸方向)に沿って内側へ一部が切り抜かれることにより、貫通孔151が形成されている。図2に示すように、本実施形態において、X軸方向より柱体100に形成された貫通孔151を観察する場合、貫通孔151の内周面は、長手軸Lに沿って2つの略半円形状を並べて形成された形状を有する。また、貫通孔151の内周面は、長手軸Lを対称中心として軸対称となる。本実施形態において、貫通孔151の内周面には、例えば、柱体100の変形量、または柱体100が変形することにより発生した応力を電気信号に変換するセンサが配置されている。これにより、後述する重量Mを有する被計量物(図10を参照)をロードセル秤1に配して計量するとき、被計量物の重量が負荷としてロードセル10に作用することにより、柱体100に発生する微小な変形が貫通孔151の内周面に設けられたセンサによって電気信号に変換される。
ロードセル秤1は、この電気信号を検出することにより、被計量物の重量(質量)を計量することができる。一般的に、図2に示すように、長手軸方向における貫通孔151の幅W1は、被計量物の重量に対応して設定することができる。言い換えれば、例えば、貫通孔151は、幅W1が柱体100の長手軸方向の幅において占める割合が比較的に大きい場合、柱体100の変形量を大きくすることができるため低秤量の計量が可能である。一方、貫通孔151は、幅W1が柱体100の長手軸方向の幅において占める割合が比較的に小さい場合、柱体100の変形例を小さくすることができるため高秤量の計量が可能である。本実施形態において、ロードセル10における貫通孔151が形成される部分は、いわゆる弾性変形可能な起歪部として機能する。言い換えれば、ロードセル10における貫通孔151に発生する弾性変形量を検出し測定することにより、被計量物の重量Mを計量することができる。
ロードセル10において、柱体100の長手軸方向(すなわちY軸方向)に沿って側面102より内側へ一部が切り抜かれることにより、溝部152が形成されている。本実施形態において、図3に示すように、溝部152は、柱体100の短手方向において、少なくともストッパ部材200の一部を収容できる程度の深さW2を有する。本実施形態において、短手方向におけるロードセル10の幅をより少なくするために、ストッパ部材200および後述する中間部材250の厚みの合計が溝部152の深さW2に略同等であるのは好ましいが、これに限定されない。
また、図2に示すように、溝部152は、ロードセル10の高さ方向(すなわちZ軸方向)において均一の幅H5を有する。本実施形態において、溝部152の幅H5は、少なくとも後述するストッパ部材200の先端部(自由端部)の幅H4よりも大きい。
図1から図3に示すように、本実施形態において、ストッパ部材200は、柱体100に形成された溝部152に配置された状態で柱体100と連結し固定されている。図2に示すように、ストッパ部材200は、略I字の形状を有して形成されている。ストッパ部材200は、ロードセル10の高さ方向において、基端部(固定端部)における幅H1、貫通孔151が形成された範囲内におけるくびれ部155の幅H2、基端部に形成された段差部154の幅H3、および先端部(自由端部)における幅H4を有する。本実施形態において、説明上の便宜のため、ストッパ部材200の幅H1と幅H4とが略同等である例を説明するが、これに限定されない。例えば、ストッパ部材200の基端部における幅H1が溝部152の幅H5と略同等であってもよい。ストッパ部材200は、基端部の幅H1がくびれ部155の幅H2よりも大きい。また、ストッパ部材200は、柱体100の貫通孔151が形成された範囲内において、くびれ部155の幅H2が貫通孔151の幅よりも小さくなっている。これにより、ストッパ部材200を柱体100に連結し固定された場合においても、工具をストッパ部材200と貫通孔151の内周面との間より入れることにより、貫通孔151の内周面の略半円形状を加工し、ロードセル10が測定できる秤量(例えば、最大秤量)を調整することができる。さらに、貫通孔151の内面をやすり(切削)処理することにより、四隅誤差のような微小な問題を調整することができる。この作業は、ロードセルを製造する過程において必須な作業であり、かつ、ストッパ部材200を付けた状態で行う必要があるため、くびれ部155を設けることによりこの調整の度にストッパ部材200の着脱作業を行う手間を省くことができる。
ストッパ部材200は、先端部(自由端部)における幅H4は、溝部152の幅H5よりも小さい。このため、被計量物がロードセル秤1に配されていない場合においては、ストッパ部材200の先端部が溝部152内において内周面と所定の距離をあけて離間している。そして、被計量物がロードセル秤1に載せられると、被計量物の重量Mによる負荷がロードセル10に作用して、長手軸方向における柱体100の全長にわたり、弾性変形が発生する。ただし、この状態においても、柱体100は、全長にわたり溝部152の幅H5が維持されている。言い換えれば、柱体100は、その先端側、特に貫通孔(起歪部)151およびその近傍の構造と、柱体100の基端側、すなわちストッパ部材200の固定端部が連結されて固定された構造とは、ロードセル10の高さ方向における下方側への変位量が異なる。柱体100において、負荷が直接作用する先端側の変位量が基端側の変位量よりも大きいため、ロードセル10に配置される被計量物の重量Mが増大するに従って、柱体100の先端側に形成された貫通孔151およびその近傍の構造において、ストッパ部材200と柱体100の溝部152の内面との間の隙間が小さくなり、溝部152の内周面がストッパ部材200の先端側に形成された自由端部に接近する。本実施形態において、被計量物の重量Mがロードセル10の最大秤量に略同等になるまで増大すると、ストッパ部材200の自由端部がほぼ溝部152の内周面に当接することにより、柱体100とストッパ部材200とが一体化した構成になる。
本実施形態において、柱体100とストッパ部材200とが一体化した構成になると、ロードセル10に対する負荷(被計量物の重量M)がさらに増えても、貫通孔151がこれ以上変形しない。つまり、ロードセル10の最大秤量以上の重量を有する被計量物がロードセル10に配されても、ロードセル10が弾性変形可能な限度を超えて変形することはない。言い換えれば、ストッパ部材200の自由端部が溝部152内に配置される構成により、ロードセル10の最大秤量よりも重い荷重がロードセル10に作用する場合、柱体100の貫通孔(起歪部)151に永久歪みおよび疲労破壊を誘発させる原因を回避できる。
このため、例えば、ロードセル10の最大秤量に相当する負荷をロードセル10に作用する際の柱体100の最大撓み量と、この場合の溝部152の幅H5とを測定することにより、ストッパ部材200の先端部に形成された自由端部の幅H4を適宜設定することが可能である。
図1および図2に示すように、ストッパ部材200の基端部における先端側には、幅H1よりも小さい幅H3を有する段差部154が形成されている。ロードセル10の長手軸方向における段差部154の長さは、必要に応じて適宜設定される。
図2に示すように、段差部154は、Z軸方向において、ストッパ部材200の基端部と溝部152の内周面との間に所定のクリアランスを確保するために形成されている。より具体的に、例えば、ストッパ部材200の基端部に段差部154が設けられていない場合、部品を製造する際の公差などにより、被計量物による負荷がロードセル10に作用する前に、ストッパ部材200の基端部と溝部152の内周面とが意図せずに当接した状態で互いに押圧する可能性がある。この場合、被計量物がロードセル10に載せられても、検出した柱体100の貫通孔(起歪部)151における変形量が被計量物の重量Mを正確に反映できない可能性がある。
一方、本実施形態において、段差部154が形成されることにより、ストッパ部材200の基端部と溝部152の内周面とが意図せずに当接することを防止できる。このため、被計量物がロードセル10に載せられる際、柱体100の起歪部の変形量を正確に把握できる。また、段差部154がストッパ部材200の基端部の一部のみに形成されているため、ストッパ部材200の剛性を維持することができる。
図2および図3に示すように、ロードセル10の短手方向(X軸方向)において、板状の中間部材250がストッパ部材200の基端部と柱体100との間に挟まれて設けられている。中間部材250は、例えば、数ミリメートル程度の厚みを有し、かつ、剛性を有する板状部材である。図2に示すように、本実施形態において、中間部材250がストッパ部材200の基端部と略同等の形状および面積を有する例を説明するが、これに限定されない。より具体的に、本実施形態における中間部材250によれば、ロードセル10の短手方向におけるストッパ部材200の基端部と柱体100の溝部152とを離間させることにより、ストッパ部材200の先端側に形成された自由端部と溝部152とが互いに離間する状態が維持される。中間部材250は、ロードセル10の短手方向において、ストッパ部材200の基端部と柱体100との間に挟まれて固定されればよく、その形状および大きさは特に制限されない。
本実施形態において、ロードセル10が中間部材250を有することにより、ロードセル10の短手方向において、ストッパ部材200の先端部に形成された自由端部が柱体100に意図せずに接触することを防止できる。このため、ロードセル10が中間部材250を有することにより、被計量物がロードセル秤1に載せられる際、柱体100の貫通孔(起歪部)151の弾性変形量を正確に検出することができる。
図2に示すように、ロードセル10において、柱体100の基端側と、中間部材250と、ストッパ部材200の基端部に形成された固定端部とが固定機構150によって連結されて固定されている。本実施形態において、固定機構150は、中間部材250およびストッパ部材200の固定端部を貫通し、かつ、柱体100の基端側に所定の深さで形成されたネジ穴と、このネジ穴に係合可能にネジとから構成される。このため、ロードセル10を組み立てる際、ネジを締めるあるいは緩めるだけの操作で柱体100、中間部材250、およびストッパ部材200の係合状態を容易に調整できる。より具体的に、例えば、2つのネジの締め具合を調整することにより、ストッパ部材200の自由端部が溝部152における相対位置を調整してもよい。
本実施形態において、柱体100、中間部材250、およびストッパ部材200を連結する手段は、上述の固定機構150に限定されない。例えば、固定機構150におけるネジ穴の数量および配置位置などを適宜調整してもよいし、ネジ係合以外の係合方式を採用してもよい。また、例えば、ストッパ部材200、中間部材250、および柱体100を溶接などの方法で直接に連結してもよい。
図2に示すように、ロードセル10は、柱体100の基端側と、中間部材250と、ストッパ部材200の固定端部とを貫通する配線孔156が有する。配線孔156は、必要に応じて適宜設定され、特に限定されない。配線孔156は、例えば、柱体100の貫通孔151の内周面に設けられたセンサによって検出する信号を転送する、またはロードセル秤1の制御に必要な信号を転送するための配線を挿通できるように設けられている。本実施形態において、配線孔156は、ストッパ部材200の基端側に形成された基端固定部、すなわち、ロードセル10における相対的に剛性が大きい範囲内、かつ、起歪部である貫通孔151から一定の距離をあけて離間した位置で形成されているため、配線孔156を通る配線が周辺の構成に意図せずに接触し、ロードセル10の起歪部に発生する変形量の計量に対する影響が抑えられ、被計量物の計量結果の精度を向上することができる。
図1および図3に示すように、ロードセル10は、基端側の端面103に2つの連結孔153が形成されている。2つの連結孔153は、ロードセル10を下方サポート部材30(図10参照)に連結するために形成されている。ロードセル秤1を組み立てる際、ロードセル10は、下方サポート部材30を介して台板50(図10参照)に固定される。また、図示しないが、ロードセル10は、先端側の端面にも連結孔153が形成されている。これにより、ロードセル10は、上方サポート部材20を介して計量皿40に連結される(図10参照)。
(第1の実施形態の効果)
上述したように、本実施形態に係るロードセル秤1を組み立てる際、ロードセル10は、上方サポート部材20を介して計量皿40に連結され、かつ、下方サポート部材30を介して台板50に固定されて支持されている。なお、上方サポート部材20、下方サポート部材30、計量皿40、および台板50は、各種公知の構成を有して構成されてもよい。
本実施形態に係るロードセル秤1が上述の構成を有することで、ロードセル10の最大秤量以下の被計量物の重量Mを正確に計量することができる。一方、ロードセル10の最大秤量よりも重い被計量物が計量皿40に載せられた場合、または意図しない衝撃が計量皿40に作用する場合、ロードセル10に永久歪みが発生し、故障することを回避できる。
より具体的に、本実施形態に係るロードセル10は、柱体100の側面102より短手方向内側へ一部を切り取ることにより形成された溝部152に少なくとも一部が収容されるストッパ部材200を有している。溝部152内において、ストッパ部材200の先端自由部が溝部152の内周面に所定の間隔をあけて離間しているため、被計量物が計量皿40に載せられた際、ストッパ部材200の先端自由部が溝部152の内周面に対して相対移動すると言える。また、ロードセル10の最大秤量よりも重い被計量物が計量皿40に載せられた場合、ストッパ部材200の先端自由部が溝部152の内周面に当接することにより、ストッパ部材200と柱体100とが一体化した構成になる。この状態において、ストッパ部材200は、柱体100の起歪部として形成された貫通孔151の意図しない変形を防ぐことができる。ストッパ部材200は、柱体100の側面102に連結されて固定されるため、高さ方向におけるロードセル10の寸法を抑えて、ロードセル秤1の薄型化に有効である。
本実施形態において、ストッパ部材200は、基端側に形成された固定端部の一部に段差部154が形成されている。また、ロードセル10は、短手方向において、ストッパ部材200と柱体100との間に中間部材250が挟まれて構成されている。段差部154および中間部材250は、被計量物を計量するとき、ストッパ部材200と柱体100とが意図しない接触することにより、柱体100の起歪部として形成された貫通孔151の変形量を計量する正確度を影響する被計量物の重量M以外の要素を排除できる。
本実施形態において、ストッパ部材200は、先端自由部と基端固定部との間において、くびれ部155を有して略I字形状に形成されている。このため、ロードセル10を組み立てる際、ストッパ部材200が柱体100に固定された状態においても、長手軸方向におけるくびれ部155が形成された範囲内において、くびれ部155と貫通孔151との間に、貫通孔151の内周面の形状を調整するための工具を挿入できる十分な間隔が設けられている。さらに、上述したように、本実施形態に係るロードセル10において、固定機構150に設けられたネジを調整するのみで、ストッパ部材200、中間部材250、および柱体100の係合を調整することができる。
このため、本実施形態に係るロードセル秤1を組み立てる際、またはロードセル秤1に対してメンテナンス作業を行う際、簡単な作業でロードセル10の起歪部を調整することができる。言い換えれば、本実施形態に係るロードセル10およびロードセル10を有するロードセル秤1に関して、製造コストおよびメンテナンスコストを低減することができる。
(第1の実施形態の第1の変形例)
以下、図4を参照し、本実施形態の第1の変形例に係るロードセル10Aの構成を説明する。以下、上述の第1の実施形態に係るロードセル10と同じ構成は、同じ符号を付けて、その説明を省略し、上述の実施形態と異なる点を中心に説明する。
図4に示すように、本変形例に係るロードセル10Aは、上述の第1の実施形態に係るロードセル10に比較すると、柱体100Aにおける溝部が形成されていない点と、ストッパ部材200Aが略T字形状に形成されている点とで異なる。
具体的に、図4に示すように、本変形例に係るロードセル10Aの柱体100Aの貫通孔151よりもさらに先端側において、側面103より短手方向外側へ突出した突起256が形成されている。一方、本変形例に係るロードセル10Aのストッパ部材200Aは、ロードセル10Aの高さ方向における幅H1を有して形成される基端固定部と、幅H1よりも小さい幅H2を有するくびれ部155とを有している。ストッパ部材200Aのくびれ部155の先端側において、突起256が進入可能な内径(幅)を有する貫通孔255が形成されている。
ロードセル10Aの長手軸方向において、ストッパ部材200Aの基端固定部とくびれ部155との間に段差部254が形成されている。本変形例において、ストッパ部材200Aは、例えば、剛性を有する金属材料で形成された一枚の板状部材を段差部254で折り曲げることにより形成されてもよい。
上述の第1の実施形態に係るロードセル10と同様、本変形例に係るロードセル10Aの基端固定部が固定機構150によって柱体100Aに固定されている。一方、ストッパ部材200Aに段差部254が形成されることにより、くびれ部155およびストッパ部材200Aの先端自由部がロードセル10Aの短手方向において柱体100Aの側面と一定の間隔をあけて離間している。すなわち、本変形例に係るロードセル10Aにおいて、ストッパ部材200Aの基端固定部と柱体100Aとの間に中間部材250を設ける必要がない。
ただし、本変形例に係るロードセル10Aの構成はこれに限定されない。例えば、本変形例に係るロードセル10Aのストッパ部材200Aに段差部254を形成されず、ストッパ部材200Aの基端固定部と柱体100Aの側面との間に中間部材250を設けてもよい。
(第1の変形例の効果)
本変形例に係るロードセル10Aが上述の構成を有することで、上述の第1の実施形態に係るロードセル10と同じ効果を有する。具体的に、本変形例に係るロードセル10Aを有するロードセル秤によれば、ロードセル10Aの最大秤量以下の重量を有する被計量物が計量皿に載せられて計量されるとき、ロードセル10Aの柱体100Aにおける起歪部(貫通孔151)が弾性変形することにより、柱体100Aに形成された突起256がストッパ部材200Aの貫通孔255内に相対移動する。このため、上述の第1の実施形態に係るロードセル10同様に、起歪部の弾性変形量を検出することにより、被計量物の重量Mを計量することができる。
一方、ロードセル10Aの最大秤量よりも大きい重量の被計量物が計量皿に載せられた場合、柱体100Aに形成された突起256がストッパ部材200Aの貫通孔255の内周面に当接し、柱体100Aとストッパ部材200Aとが一体化する構成になり、起歪部のさらなる変形が制限される(図13参照)。このため、本変形例に係るロードセル10Aによれば、最大秤量よりも重い被計量物が計量皿に載せられた場合、または意図しない衝撃が計量皿に作用する場合、ロードセル10Aに永久歪みが発生し、故障することを回避できる。
(第1の実施形態の第2の変形例)
以下、図5を参照し、本実施形態の第2の変形例に係るロードセル10Bの構成を説明する。以下、上述の第1の実施形態に係るロードセル10と同じ構成は、同じ符号を付けて、その説明を省略し、上述の実施形態と異なる点を中心に説明する。
図5に示すように、本変形例に係るロードセル10Bは、ストッパ部材200Bが略T字形状に形成される点と、柱体100の先端側における第1位置制限部材231が形成される点とで上述の第1の実施形態に係るロードセル10と異なる。
本変形例に係るロードセル10Bの第1位置制限部材231は、固定機構150によって柱体100の先端側に固定されている。第1位置制限部材231は、ストッパ部材200Bの先端自由部の少なくとも一部をカバーできる位置制限槽2311を有している。言い換えれば、ロードセル10Bのストッパ部材200Bの先端自由部の少なくとも一部は、第1位置制限部材231に形成された位置制限槽2311内に収容されている。また、この状態において、ロードセル10Bの高さ方向において、ストッパ部材200Bの先端自由部と位置制限槽2311とが一定の間隔をあけて離間している。ストッパ部材200Bの先端自由部と位置制限槽2311との間の間隔は、ロードセル10Bの最大秤量に対応する起歪部(貫通孔151)の弾性変形量に基づいて適宜設定される。
(第2の変形例の効果)
本変形例に係るロードセル10Bによれば、最大秤量以下の重量を有する被計量物が計量皿に載せられた場合、ロードセル10Bの起歪部(貫通孔151)が弾性変形し、ストッパ部材200Bの先端自由部が位置制限槽2311内において、第1位置制限部材231に対して相対移動する。この場合において、ストッパ部材200Bの先端自由部と位置制限槽2311の内面とが接触しないため、ロードセル10Bの起歪部の弾性変形が制限されない。
一方、最大秤量よりも重い被計量物が計量皿に載せられた場合、ロードセル10Bの起歪部(貫通孔151)が弾性変形の限界に達し、かつ、ストッパ部材200Bの先端自由部が位置制限槽2311の内面に接触する。この状態において、ストッパ部材200Bと柱体100とが一体化した構成になる。このため、柱体100における起歪部が弾性変形の限界を超えて変形することが制限される。本変形例に係るロードセル10Bによれば、最大秤量よりも重い被計量物が計量皿に載せられた場合、または意図しない衝撃が計量皿に作用する場合、上述の実施形態および変形例同様、ロードセル10Bに永久歪みが発生し、故障することを回避できる。
以上、本発明の第1の実施形態および第1の実施形態の2つの変形例に係るロードセルの構成を説明した。本実施形態およびこれらの変形例に係るロードセルは、一つの起歪部のみを有して構成されている。このため、本実施形態および変形例に係るロードセルに、図10に示された公知の構成を有する上方サポート部材20、下方サポート部材30、計量皿40、および台板50を取り付けることにより、単一の秤量を有するロードセル秤1を構成する。本実施形態および変形例に係るロードセル秤1によれば、最大秤量よりも重い被計量物が計量皿に載せられた場合、または意図しない衝撃が計量皿に作用する場合、ロードセルに永久歪みが発生し、故障することを回避できる。また、本実施形態および変形例に係るロードセル秤1によれば、ストッパ部材がロードセルの側面に配置されているため、ロードセル秤1をより薄く構成できる。さらに、本実施形態および変形例に係るロードセル秤1によれば、簡単な操作で起歪部を調整できるため、ロードセル秤1の組立コストおよびメンテナンコストを削減することができる。
(第2の実施形態)
以下、図6から図9を参照し、本発明の第2の実施形態に係るロードセル10およびこのロードセル10を有して構成されたロードセル秤1について説明する。本実施形態に係るロードセル10は、先端ロードセルユニット110と基端ロードセルユニット130とが長手軸方向における一体化されて構成されている。より具体的に、図8に示すように、本実施形態に係るロードセル10は、長手軸方向において、先端ロードセルユニット110の基端固定部2321と基端ロードセルユニット130の先端自由部2322とが隣接するように構成されている。このため、本実施形態において、先端ロードセルユニット110の先端部がロードセル10の先端部であり、基端ロードセルユニット130の基端部がロードセル10の基端部である。
本実施形態において、先端ロードセルユニット110と基端ロードセルユニット130とは、上述の第1の実施形態に係るロードセル10とほぼ同じ構成を有している。具体的に、先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130は、それぞれ基端固定部2321および先端自由部2322を備えるストッパ部材200を有して構成されている。また、図6および図7に示すように、本実施形態に係るロードセル10の柱体100の側面において、先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130のそれぞれの先端自由部2322の移動を制限するための溝部2311が形成されている。なお、本実施形態において、基端固定部2321および先端自由部2322を備えるストッパ部材200を第2位置制限部材232と定義し、溝部2311を第1位置制限部材231と定義する。
説明上の便宜を図るために、本実施形態において、先端ロードセルユニット110と基端ロードセルユニット130とが同じ構成を有する例を説明するが、これに限定されない。例えば、先端ロードセルユニット110と基端ロードセルユニット130とが異なる構成を有してもよい。より具体的に、例えば、先端ロードセルユニット110と基端ロードセルユニット130とは、上述の第1の実施形態および変形例に記載されたロードセルの構成を適宜組み合わせて構成されてもよいし、他の公知の構成を用いてもよい。
図6から図8に示すように、本実施形態において、ロードセル10の先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130には、それぞれ起歪部として貫通孔151が形成されている。図7に示すように、先端ロードセルユニット110の貫通孔151の長手軸方向における幅が基端ロードセルユニット130の貫通孔151の幅よりも大きい。このため、ロードセル10においては、先端ロードセルユニット110の最大秤量M1が基端ロードセルユニット130の最大秤量M2よりも小さい。ロードセル10の最大秤量は、基端ロードセルユニット130の最大秤量M2と同等である。また、ロードセル10においては、先端ロードセルユニット110が基端ロードセルユニット130よりも高い計量精度を有してもよい。
このため、本実施形態に係るロードセル10によれば、上述の第1の実施形態に係るロードセル10よりも大きい最大秤量を有するロードセル秤を構成できる。さらに、本実施形態に係るロードセル10によれば、後述するように、先端ロードセルユニット110の最大秤量M1以下である被計量物を計量する際、比較的に計量精度が高い先端ロードセルユニット110が用いられるため、より精度の高い計量結果が得られる。
図8および図9に示すように、本実施形態に係るロードセル10においては、基端ロードセルユニット130および先端ロードセルユニット110のそれぞれの基端固定部2321と溝部2311との間において、中間部材250が設けられている。このため、上述の第1の実施形態および変形例に係るロードセル同様に、ストッパ部材200と柱体100との意図しない接触を防止することにより、被計量物の計量結果の精度を上げることができる。図9に示すように、本実施形態において、ロードセル10の柱体100に形成された溝部2311は、短手方向において、ストッパ部材200および中間部材250の厚みの合計と略同等である深さを有して形成されてもよいが、これに限定されない。
例えば、図10に示されたように、本実施形態に係るロードセル秤1のロードセル10において、ストッパ部材200および柱体100の間に中間部材250を設けずに、ストッパ部材200が段差部254を有して形成されてもよい。
図8に示すように、ロードセル10の先端ロードセルユニット110は、基端固定部2321の先端側において、上述の第1の実施形態に係るロードセル10のストッパ部材200に形成された段差部154同様に、Z軸方向における幅H3を有する段差部254が形成されている。このため、本実施形態に係るロードセル10によれば、上述の第1の実施形態に係るロードセル10同様に、先端ロードセルユニット110における起歪部の変形量を正確に把握することと、先端ロードセルユニット110の剛性を維持することとの両方を実現できる。
本実施形態において、ロードセル10は、長手軸方向において、先端ロードセルユニット110と基端ロードセルユニット130とが一体化した構成で形成されている。このため、2つのロードセルユニットを連結してロードセルを構成する場合に比較すると、本実施形態に係るロードセル10は、複数のロードセルユニットを連結する操作における組立公差などを排除できるため、より高い組立精度でロードセル10を構成することができる一方、複数のロードセルユニットを連結するための連結部材を用いる必要がないため、部品の削減や組立作業の短縮などが可能となり、より低コストでロードセル10を製造できる。
本実施形態に係るロードセル10のその他の構成は、上述の第1の実施形態に係るロードセル10と同様であるため、その説明を省略する。本実施形態に係るロードセル10に、上述の下方サポート部材30、台板50、上方サポート部材20、および計量皿40を連結することにより、本実施形態に係るロードセル秤1を構成できる(図10参照)。
(第2の実施形態の動作)
以下、上述の構成を有するロードセル10およびロードセル秤1の動作について説明する。より具体的に、被計量物の重量Mと、ロードセル10の先端ロードセルユニット110の最大秤量M1および基端ロードセルユニット130の最大秤量M2との関係に基づいて、本実施形態に係るロードセル10の動作を説明する。なお、上述のように、本実施形態に係るロードセル10においては、先端ロードセルユニット110の最大秤量M1が基端ロードセルユニット130の最大秤量M2よりも小さい。
まず、被計量物の重量Mがロードセル10の先端ロードセルユニット110の最大秤量M1未満である場合について説明する。この場合、被計量物がロードセル10を有するロードセル秤1の計量皿に載せられると、被計量物の重量Mが負荷としてロードセル10に作用する。被計量物の重量Mが先端ロードセルユニット110の最大秤量M1未満であるため、先端ロードセルユニット110における起歪部である貫通孔151が弾性変形するが、基端ロードセルユニット130の起歪部における弾性変形がほぼない。言い換えれば、この状態において、先端ロードセルユニット110において、ストッパ部材200の先端自由部2322が溝部2311内において、溝部2311の内面に対して移動するが、溝部2311の内面に当接することはない。
そして、先端ロードセルユニット110の最大秤量M1と同数値の重量を有する被計量物がロードセル秤1の計量皿に載せられると、起歪部である貫通孔151が変形することにより、ストッパ部材200の先端自由部2322が溝部2311の内面に当接する。言い換えれば、この状態において、先端ロードセルユニット110のストッパ部材200(第2位置制限部材232)と溝部2311(第1位置制限部材231)とが当接し係合することにより、先端ロードセルユニット110と柱体100とが一体化した構成になる。この状態において、先端ロードセルユニット110の起歪部がほぼ弾性変形の限界値に達するが、基端ロードセルユニット130の起歪部がほぼ弾性変形していない。
以下、先端ロードセルユニット110の最大秤量M1よりも大きく、かつ、基端ロードセルユニット130の最大秤量M2未満である重量を有する被計量物がロードセル1の計量皿に載せられる場合について説明する。この場合において、上述のように、先端ロードセルユニット110のストッパ部材200と柱体100とが一体化した構成になったため、先端ロードセルユニット110の起歪部が最大弾性変形値を維持した状態でこれ以上変形しない。このため、先端ロードセルユニット110において、起歪部である貫通孔151が弾性変形の限界値を超えて変形することを回避できる。
このとき、被計量物の重量Mが負荷として基端ロードセルユニット130に作用し、基端ロードセルユニット130における起歪部である貫通孔151が弾性変形する。また、この場合において、先端ロードセルユニット110が基端ロードセルユニット130の一部として見なすことができる。上述の場合同様に、基端ロードセルユニット130における起歪部である貫通孔151の弾性変形量を表す信号を検出することにより、被計量物の重量Mを計量することができる。
基端ロードセルユニット130の最大秤量M2以上の数値の重量Mを有する被計量物がロードセル秤1に載せられる場合、先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130の両方とも限界量まで弾性変形した状態になる。この状態において、先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130のストッパ部材200(第2位置制限部材232)と溝部2311(第1位置制限部材231)とが当接し係合することにより、先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130と柱体100とが一体化した構成になる。このため、本実施形態に係るロードセル10において、先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130は、弾性変形の限界を超えて変形し、故障することを回避できる。
(第2の実施形態の効果)
本実施形態に係るロードセル10によれば、先端ロードセルユニット110と基端ロードセルユニット130とが上述の第1の実施形態に係るロードセル10とほぼ同じ構成であるため、上述の第1の実施形態に係るロードセル10と同じ作用を有する。より具体的に、先端ロードセルユニット110の最大秤量M1または基端ロードセルユニット130の最大秤量M2よりも大きい重量Mを有する被計量物がロードセル秤1の計量皿40に載せられても、先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130が限界量を超えて弾性変形することがない。このため、先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130を有するロードセル10における回復できない変形を回避できる。
本実施形態に係るロードセル10によれば、先端ロードセルユニット110と基端ロードセルユニット130との精度および最大秤量が異なるため、異なる重量Mを有する被計量物に対して、異なる最大秤量および計量精度で計量することが可能である。さらに、本実施形態に係るロードセル10によれば、先端ロードセルユニット110と基端ロードセルユニット130とが一体化した構成であるため、ロードセル10の組立精度を向上させるとともに、ロードセル10の製造コストおよびメンテナンスコストを低減させることができる。
(第2の実施形態の第1の変形例)
以下、図10から図14を参照しながら、本実施形態の第1の変形例について説明する。図10は、本変形例に係るロードセル10を備えるロードセル秤1の構成を示す正面図である。図11は、本変形例に係るロードセル10の構成を示す正面図である。図12から図14は、本変形例に係るロードセル10の動作を示す図である。
図10に示すように、本変形例に係るロードセル秤1は、ロードセル10と、上方サポート部材20と、下方サポート部材30と、計量皿40と、台座50とを有して構成されている。本変形例において、上方サポート部材20が計量皿40とロードセル10の先端とを連結し、下方サポート部材30がロードセル10の基端と台座50とを連結している。言い換えれば、本変形例において、ロードセル10の先端と上方サポート部材20とが連結されることにより、計量皿40からの力量を受け付ける。また、ロードセル10の基端と下方サポート部材30とが連結されて台座50に固定されている。図10には、重量Mの被計量物がロードセル秤1の計量皿40に載せられることが示されている。
図10から図12に示すように、本変形例に係るロードセル10は、上述の第2の実施形態に係るロードセル10同様に、先端ロードセルユニット110と基端ロードセルユニット130とが長手軸方向に一体化された構成を有している。図11に示すように、先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130は、それぞれ第1区域141および2つの第2区域142を有して形成されている。先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130において、2つの第2区域142が第1区域141の両側に位置されている。図11に示すように、先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130の区域141は、変形区域と称し、破断線で囲まれて示されている。言い換えれば、先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130のそれぞれにおいて、第1区域141が先端側の第2区域142と基端側の第2区域142との間に形成されている。
図11および図12に示すように、本変形例に係るロードセル10の先端ロードセルユニット110と基端ロードセルユニット130とは、上述の第1の実施形態の第1の変形例に係るロードセル10Aとが同じ構成を有している。言い換えれば、本変形例に係るロードセル10は、上述の第1の実施形態の第1の変形例に係るロードセル10Aを用いて長手軸方向において一体化した構成である。
本変形例に係るロードセル10の先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130のそれぞれは、上述の第1の実施形態の第1の変形例に係るロードセル10Aのように、T字形状に形成されているストッパ部材(第2位置制限部材)232と、ロードセル10の柱体100の先端側に形成された突起(第1位置制限部材)231とを有して形成されている。より具体的に、例えば、図12に示すように、先端ロードセルユニット110においては、突起231およびストッパ部材232の先端自由部2322が先端側の第2区域142に設けられ、ストッパ部材232の基端固定部2321が基端側の第2区域142に固定されている。このため、ストッパ部材232は、先端ロードセルユニット110の第1区域141とまたがって形成されている。本変形例において、柱体100に形成された突起(第1位置制限部材)231とストッパ部材(第2位置制限部材)232との組み合わせを位置制限機構210と定義する。
基端ロードセルユニット130は、先端ロードセルユニット110と同様に、柱体100に形成された突起(第1位置制限部材)231とストッパ部材(第2位置制限部材)232とからなる位置制限機構210を有している。本変形例において、位置制限機構210は、基端ロードセルユニット130および先端ロードセルユニット110における変形区域である第1区域141を保護するために設けられている。
より具体的に、例えば、本変形例に係るロードセル10の先端ロードセルユニット110において、突起231の直径よりも大きい内径を有する貫通孔2323がストッパ部材232の先端自由部2322に形成されている。被計量物がロードセル秤1の計量皿40に載せられていない場合、先端ロードセルユニット110に弾性変形が生じておらず、突起231が貫通孔232内に自由に移動できる状態で収容される。本変形例に係るロードセル10がこのような構成を有することで、柱体100に形成された突起(第1位置制限部材)231とストッパ部材(第2位置制限部材)232との位置合わせをより良い精度で行うことができる。
一方、本変形例に係るロードセル10の基端ロードセルユニット130が上述の先端ロードセルユニット110と同じ構成を有するため、その説明を省略する。
本変形例において、図12に示すように、ストッパ部材232は、略T字形状に形成され、例えば、鉄などのような良好な剛性を有する金属材料で形成された板状部材である。ただし、ストッパ部材232の構成は、これに限定されない。例えば、ストッパ部材232は、T字形状以外の形状で適宜形成されてもよい。
図12に示すように、本変形例に係るストッパ部材232は、段差部254を有して形成されているが、これに限定されない。上述の各実施形態および変形例と同様に、ロードセル10は、ストッパ部材232と柱体100との間に中間部材250が挟まれて構成されてもよい。
本変形例に係るロードセル10において、先端ロードセルユニット110から基端ロードセルユニット130への順で、最大秤量M1から最大秤量M2へと増大する。また、本変形例に係るロードセル10において、先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130において、分解能(計量精度)が異なってもよい。
次に、図12から図14を参照し、本変形例に係るロードセル10の動作について説明する。より具体的に、被計量物の重量Mと、ロードセル10の先端ロードセルユニット110の最大秤量M1および基端ロードセルユニット130の最大秤量M2との関係に基づいて、本変形例に係るロードセル10の動作を説明する。
図12に示すように、ロードセル秤1の計量皿40に被計量物が載せられていない状態では、先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130において、それぞれの突起(第1位置制限部材)231が対応する貫通孔2323の内周面に当接せず、貫通孔2323内に位置する。言い換えれば、この状態において、突起231が対応する貫通孔2323内に自由に移動できると言える。
次に、被計量物の重量Mがロードセル10の先端ロードセルユニット110の最大秤量M1未満である場合について説明する。図10に示すように、被計量物がロードセル10を有するロードセル秤1の計量皿40に載せられると、被計量物の重量Mが負荷としてロードセル10に作用する。被計量物の重量Mが先端ロードセルユニット110の最大秤量M1未満であるため、先端ロードセルユニット110における起歪部である貫通孔151(第1区域141)が弾性変形するが、基端ロードセルユニット130の第1区域141における弾性変形がほぼない。この状態において、先端ロードセルユニット110の第1区域141に弾性変形が生じるため、突起231が貫通孔2323内に移動するが、突起231が貫通孔2323の内周面に当接することはない。
先端ロードセルユニット110の最大秤量M1と同数値の重量Mを有する被計量物がロードセル秤1の計量皿に載せられると、先端ロードセルユニット110の第1区域141が弾性変形の限界まで変形することにより、突起231が貫通孔2323の内周面に当接する。言い換えれば、この状態において、先端ロードセルユニット110の突起(第1位置制限部材)231が貫通孔2323の内周面に当接し係合することにより、先端ロードセルユニット110におけるストッパ部材(第2位置制限部材)232と柱体100とが一体化した構成になる。この状態において、先端ロードセルユニット110の第1区域141が弾性変形の限界値に達するが、基端ロードセルユニット130の第1区域141がほぼ弾性変形していない。
次に、先端ロードセルユニット110の最大秤量M1よりも大きく、かつ、基端ロードセルユニット130の最大秤量M2未満の重量Mを有する被計量物がロードセル1の計量皿に載せられる場合について説明する。この場合において、図13に示すように、先端ロードセルユニット110のストッパ部材232と柱体100とが一体化した構成になったため、先端ロードセルユニット110の第1区域141が限界まで弾性変形した状態を維持し、これ以上変形しない。このとき、先端ロードセルユニット110において、第1区域141が弾性変形の限界値を超えてさらに変形することにより、先端ロードセルユニット110が故障することを回避できる。
一方、被計量物の重量Mが負荷として基端ロードセルユニット130に作用し、基端ロードセルユニット130における起歪部である第1区域141が弾性変形する。この場合において、先端ロードセルユニット110が基端ロードセルユニット130の一部として見なすことができる。このとき、基端ロードセルユニット130における起歪部である第1区域141が弾性変形することにより、基端ロードセルユニット130における突起231が貫通孔2323内において、第1区域141の弾性変形量に応じて移動する。ただし、この場合において、突起231が貫通孔2323の内周面に当接することはない。
本変形例に係るロードセル秤1によれば、基端ロードセルユニット130の第1区域141の弾性変形量を表す電気信号を検出することにより、被計量物の重量Mを計量することができる。
基端ロードセルユニット130の最大秤量M2以上の重量Mを有する被計量物がロードセル秤1に載せられる場合、先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130の両方とも限界量まで弾性変形した状態になる。図14に示すように、この状態において、先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130のそれぞれにおいて、突起231が対応する貫通孔2323の内周面に当接し係合する状態になる。言い換えれば、このとき、先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130のストッパ部材232と柱体100とが一体化した構成になる。このため、本変形例に係るロードセル10において、先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130は、弾性変形の限界を超えて変形することを回避できる。
本変形例に係るロードセル10およびロードセル10を備えるロードセル秤1によれば、突起(第1位置制限部材)231とストッパ(第2位置制限部材)232とからなる位置制限機構210の構成が上述の第2の実施形態と異なるが、上述の第2の実施形態と同じ効果を有する。
(第2の実施形態の第2の変形例)
以下、図15および図16を参照して、本実施形態の第2の変形例に係るロードセル10について説明する。図16に示すように、本変形例に係るロードセル10は、先端ロードセルユニット110と基端ロードセルユニット130とが長手軸方向において一体化した構成を有する。また、本変形例に係る先端ロードセルユニット110と基端ロードセルユニット130とは、上述の第1の実施形態の第2の変形例に係るロードセル10Bと同じ構成を有して構成されている。
より具体的に、本変形例に係る先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130は、柱体100に連結されて固定された位置制限槽(第1位置制限部材)231(図15参照)と、略T字形状に形成されたストッパ部材(第2位置制限部材)232とを有して構成されている。図16に示すように、先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130は、ストッパ部材232の基端固定部2321と、位置制限槽231とは、固定機構150によってロードセル10の柱体100に連結されて固定されている。また、ストッパ部材232の先端自由部2322は、長手軸方向において、少なくとも一部が対応する位置制限槽231によって覆われている。言い換えれば、ストッパ部材232の先端自由部2322の少なくとも一部は、位置制限槽231内に収容されている。
図16に示すように、本変形例に係るロードセル10の高さ方向において、ストッパ部材232の先端自由部2322と位置制限槽231とが一定の間隔をあけて離間している。ストッパ部材232の先端自由部と位置制限槽231との間の間隔は、先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130の最大秤量M1およびM2に対応する起歪部の最大弾性変形量に基づいて適宜設定される。また、本変形例において、先端ロードセルユニット110の最大秤量M1が基端ロードセルユニット130の最大秤量M2よりも小さくてもよい。
図16に示すように、本変形例に係るロードセル10の先端ロードセルユニット110の基端固定部2321において、ロードセル10の高さ方向における幅がH3の段差部154を設けてもよい。本変形例に係るロードセル10がこの段差部154を有することにより、ストッパ部材232の基端固定部2321と溝部152の内面とが意図せずに当接することを防止できる。このため、被計量物がロードセル10に載せられる際、柱体100の起歪部の変形量を正確に把握できる。また、段差部154がストッパ部材232の基端固定部2321の一部のみに形成されているため、先端ロードセルユニット110の剛性を維持することができる。
図16に示すように、基端ロードセルユニット130の基端固定部2321は、溝部152の内面に間隔をあけて離間している例を説明するが、これに限定されない。例えば、基端ロードセルユニット130は、先端ロードセルユニット110同様に、段差部154が形成された基端固定部2321を有してもよい。
本変形例に係るロードセル10の先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130において、位置制限槽(第1位置制限部材)231とストッパ部材(第2位置制限部材)232との組み合わせが位置制限機構210と定義される。このため、本変形例に係るロードセル10によれば、ストッパ部材232が位置制限槽231に移動範囲が制限されることにより、上述の各実施形態および変形例同様に、先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130の起歪部が弾性変形の限界を超えて変形し、故障することを回避できる。
より具体的に、例えば、本変形例に係るロードセル10を備えるロードセル秤1において、先端ロードセルユニット110の最大秤量M1以上であり、かつ、基端ロードセルユニット130の最大秤量M2未満の重量Mを有する被計量物を計量する場合、先端ロードセルユニット110のストッパ部材232が位置制限槽231の内面に当接した状態で一体化となっており、被計量物の重量Mが負荷として基端ロードセルユニット130に作用する。このとき、基端ロードセルユニット130のストッパ部材232の先端自由部2322が対応する位置制限槽231内に移動するが、位置制限槽231の内面に当接しない。この状態において、基端ロードセルユニット130の起歪部における弾性変形量を表す信号を検出することにより、被計量物の重量Mを計量できる。
本変形例に係るロードセル10およびこのロードセル10を備えるロードセル秤1によれば、上述の各実施形態および変形例に係るロードセルおよびロードセル秤と同様の効果を有する。
(第2に実施形態の第3の変形例)
図17には、本実施形態の第3の変形例に係るロードセル10の構成が示されている。図17に示すように、本変形例に係るロードセル10は、長手軸方向における先端側から基端側への順で、先端ロードセルユニット110と、中間ロードセルユニット120と、基端ロードセルユニット130とが柱体100に順次固定されて構成されている。図17に示すように、本変形例に係る先端ロードセルユニット110と、中間ロードセルユニット120と、基端ロードセルユニット130とは、それぞれ柱体100の側面102に形成された溝部152に固定されたストッパ部材200を有している。
本変形例に係るロードセル10において、先端ロードセルユニット110の最大秤量M1と、中間ロードセルユニット120の最大秤量M2と、基端ロードセルユニット130の最大秤量M3とは、この順で順次大きく設定されてもよい。なお、先端ロードセルユニット110、中間ロードセルユニット120、および基端ロードセルユニット130は、例えば、異なる分解能(計測精度)を有してもよい。
本変形例に係るロードセル10は、このような構成を有することで、上述の第2の実施形態に係るロードセル10(図6参照)同様に、各ロードセルユニットの最大秤量よりも大きい重量Mを有する被計量物が載せられた場合、またはロードセル秤1に対して意図しない衝撃が作用する場合において、各ロードセルユニット110、120、130が弾性変形の限界を超えて変形し、故障することを回避できる。
本変形例に係るロードセル10は、上述の第2の実施形態に係るロードセル10に比較すると、簡単な構成でロードセル秤1の最大秤量をさらに拡張することが可能である。このため、本発明の上述の各実施形態および変形例に記載された各ロードセルユニットを複数組み合わせることにより、必要に応じた最大秤量および分解能を有する複合ロードセル秤を容易に構成できる。
本変形例に係るロードセル10は、先端ロードセルユニット110、中間ロードセルユニット120、および基端ロードセルユニット130が同じ構成を有する例を説明したが、これに限定されない。例えば、先端ロードセルユニット110、中間ロードセルユニット120、および基端ロードセルユニット130は、上述の第1の実施形態およびその変形例に記載された複数の構成を適宜組み合わせてもよい。
(第3の実施形態)
以下、図18から図24を参照し、本発明の第3の実施形態に係るロードセル10およびこのロードセル10を備えるロードセル秤1の構成について説明する。図18および図19は、本実施形態に係るロードセル10の一部、より具体的に、ロードセル10の先端ロードセルユニット110の構成を示す正面図である。図20は、本実施形態に係るロードセル10の構成を示す正面図である。図21および図22は、本実施形態に係るロードセル10を備えるロードセル秤1の構成を示す正面図および斜視図である。図23および図24は、本実施形態に係るロードセル10の動作を示す正面図である。
図20に示すように、本実施形態に係るロードセル10は、3つのロードセルユニットが連結されて構成されている。具体的に、本実施形態に係るロードセル10は、先端ロードセルユニット110と基端ロードセルユニット130とが中間ロードセルユニット120を介して間接的に連結されている。
図18および図19に示すように、本実施形態に係る先端ロードセルユニット110、中間ロードセルユニット120、および基端ロードセルユニット130のそれぞれは、柱体100の側面にストッパ部材(第2位置制限部材)232を連結することによって構成されている。例えば、図18に示された先端ロードセルユニット110において、柱体100の長手軸方向における中間部分には、起歪部として形成された貫通孔151を有する第1区域141が形成され、第1区域141の両側に2つの第2区域142が形成されている。上述の各実施形態および変形例同様に、本実施形態に係る第1区域141が先端ロードセルユニット110の変形区域として形成されている。図19に示すように、先端ロードセルユニット110は、ストッパ部材232の基端固定部2321が固定機構150によって柱体100に連結されて固定されている。一方、先端ロードセルユニット110の先端自由部2322に貫通孔2323が形成され、柱体100の先端側の側面より突出して形成された突起(第1位置制限部材)231が貫通孔2323内に位置している。本実施形態において、突起231の外径が貫通孔2323の内径よりも小さくなっているため、突起231が貫通孔2323内に自由に移動できる。本実施形態において、柱体100に形成された突起(第1位置制限部材)231とストッパ部材(第2位置制限部材)232との組み合わせが先端ロードセルユニット110の位置制限機構210として動作する。なお、中間ロードセルユニット120および基端ロードセルユニット130は、先端ロードセルユニット110とほぼ同じ構成であってもよい。
本実施形態において、説明上の便宜のため、図18から図19において、図面における右側が先端ロードセルユニット110の基端側であり、左側が先端ロードセルユニット110の先端側である例を説明するが、これに限定されない。例えば、図20から図22に示すように、本実施形態において、所定の剛性を有する連結部材300によって先端ロードセルユニット110の基端側と中間ロードセルユニット120の先端側とが連結され、かつ、連結部材300によって中間ロードセルユニット120の基端側が基端ロードセルユニット130の先端側とが連結されればよく、各ロードセルユニットの基端側から先端側へ延びる向きは特に限定されない。言い換えれば、本実施形態において、これらの3つのロードセルユニット110、120、130は、互いに連結されてヘアピンカーブの形状を成していてもよい。本実施形態に係る連結部材300は、例えば、後述する重量Mを有する被計量物がロードセル秤1の計量皿40に載せられた場合、被計量物、先端ロードセルユニット110、および中間ロードセルユニット120を安定して支持できる程度の剛性を有することが好ましいが、形状および材質は特に限定されない。
上述の各実施形態および変形例に係るロードセルでは、長手軸方向、すなわち水平方向において、複数のロードセルユニットを一体化した構成によって形成されている。これに対して、本実施形態に係る先端ロードセルユニット110、中間ロードセルユニット120、および基端ロードセルユニット130は、図20に示すように、ロードセル10の高さ方向(Z軸方向、垂直方向)に積み重なって配置されている。本実施形態に係るロードセル10がこのようなモジュール化した構成を有することで、ロードセルユニットを追加することにより、容易にロードセル10の最大秤量を拡張することができる。本実施形態において、先端ロードセルユニット110、中間ロードセルユニット120、および基端ロードセルユニット130の3つのロードセルユニットから構成されるロードセル10を説明するが、これに限定されない。例えば、図26および図27に示されたように、ロードセル10は、先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130のみで構成されてもよいし、図示しないが、4つ以上のロードセルユニットで構成されてもよい。
図21および図22には、先端ロードセルユニット110、中間ロードセルユニット120、および基端ロードセルユニット130が連結部材300によって連結されて構成されたロードセル10を備えるロードセル秤1の構成が示されている。図21に示すように、先端ロードセルユニット110の先端側に、上方サポート部材20を介して計量皿40が連結されている。また、基端ロードセルユニット130の基端側に、下方サポート部材30を介して台座50に連結されて固定されている。このため、重量Mの被計量物がロードセル秤1の計量皿40に載せられると、ロードセル10における各ロードセルユニットの変形量を検出することにより、被計量物の重量Mを計量することができる。
以下、図23および図24を参照し、本実施形態に係るロードセル10を備えるロードセル秤1の動作について説明する。本実施形態に係るロードセル秤1は、3つのロードセルユニット110、120、130から構成されたロードセル10を備えるため、計量可能な最大秤量は3段階となっている。以下、一例として、本実施形態に係るロードセル10においては、先端ロードセルユニット110の最大秤量M1(例えば3キログラム)と、中間ロードセルユニット120の最大秤量M2(例えば6キログラム)と、基端ロードセルユニット130の最大秤量M3(例えば15キログラム)とがこの順で順次大きく設定されている例を説明する。なお、先端ロードセルユニット110、中間ロードセルユニット120、および基端ロードセルユニット130は、例えば、異なる分解能(計測精度)を有してもよい。
図21に示すように、本実施形態に係るロードセル秤1の計量皿40に重量Mの被計量物が載せられた場合、被計量物の重量Mと、ロードセル10の3つのロードセルユニットのそれぞれの最大秤量との関係に基づいて、ロードセル秤1の動作について説明する。
まず、被計量物の重量Mがロードセル10の先端ロードセルユニット110の最大秤量M1未満である場合について説明する。この場合、被計量物の重量Mが負荷として先端ロードセルユニット110に作用し、先端ロードセルユニット110における変形部である第1区域141が弾性変形することにより、柱体100に設けられた突起231がストッパ部材232の先端自由部2322に形成された貫通孔2323内に移動するが、貫通孔2323の内周面に当接しない。この状態において、先端ロードセルユニット110の第1区域141の弾性変形量を表す電気信号を検出することにより、被計量物の重量Mを計量することができる。
次に、被計量物の重量Mが先端ロードセルユニット110の最大秤量M1以上であり、かつ、中間ロードセルユニット120の最大秤量M2未満である場合、図23に示すように、上述の各実施形態および変形例に係るロードセル10同様に、先端ロードセルユニット110の柱体100に形成された突起231がストッパ部材232の先端自由部2322に形成された貫通孔2323の内周面に当接する。言い換えれば、この状態において、突起231がストッパ部材232に形成された貫通孔2323内に移動できないため、先端ロードセルユニット110の第1区域141の弾性変形がストッパ部材232によって制限されると言える。このため、先端ロードセルユニット110における柱体100とストッパ部材232とが一体化した構成になり、中間ロードセルユニット120の先端側の一部の構成であると見なすことができる。
この状態において、被計量物の重量Mが負荷として中間ロードセルユニット120に作用し、中間ロードセルユニット120における突起231が対応するストッパ部材232に形成された貫通孔2323内に移動する。上述の先端ロードセルユニット110の動作と同じように、中間ロードセルユニット120における第1区域141の弾性変形量を表す信号を検出することにより、被計量物の重量Mを計量することができる。この状態において、先端ロードセルユニット110の第1区域141が弾性変形の限界値に達するが、中間ロードセルユニット120および基端ロードセルユニット130における第1区域141が弾性変形可能である。
さらに、被計量物の重量Mが中間ロードセルユニット120の最大秤量M2以上であり、かつ、基端ロードセルユニット130の最大秤量M3未満の場合、図24に示すように、先端ロードセルユニット110および中間ロードセルユニット120において、柱体100に形成された突起231が対応するストッパ部材232に形成された貫通孔2323の内周面に当接した状態になる。言い換えれば、先端ロードセルユニット110および中間ロードセルユニット120のそれぞれにおいて、柱体100とストッパ部材232とが一体化した構成になる。この状態において、被計量物の重量Mが負荷として基端ロードセルユニット130に作用することにより、基端ロードセルユニット130において、第1区域141が弾性変形し、柱体100に形成された突起231が対応するストッパ部材232の貫通孔2323内に移動する。上述の場合と同じように、基端ロードセルユニット130における第1区域141の弾性変形量を表す信号を検出することにより、被計量物の重量Mを計量することができる。
被計量物の重量Mが基端ロードセルユニット130の最大秤量以上である場合、図示しないが、ロードセル10が備える先端ロードセルユニット110、中間ロードセルユニット120、および基端ロードセルユニット130のそれぞれにおいて、柱体100に形成された突起231がストッパ部材232に形成された貫通孔2323の内周面に当接した状態になる。このため、ロードセル10におけるこれらのロードセルユニット110、120、130において、それぞれの第1区域141のこれ以上の弾性変形がストッパ部材232によって制限される。
本実施形態に係るロードセル10によれば、上述の各実施形態および変形例同様に、先端ロードセルユニット110、中間ロードセルユニット120、および基端ロードセルユニット130における弾性変形の限界を超える変形を回避し、ロードセル10の故障を防止できる。
(第3の実施形態の変形例)
以下、図25から図27を参照し、本実施形態に係るロードセル10の第1変形例、第2変形例、および第3変形例の構成について説明する。
図25に示すように、本実施形態の第1の変形例に係るロードセル10は、上述の本実施形態に係るロードセル10同様に、先端ロードセルユニット110、中間ロードセルユニット120、および基端ロードセルユニット130が垂直方向に重ねて配置された状態で連結部材300によって連結されて構成されている。本変形例に係るロードセル10において、先端ロードセルユニット110、中間ロードセルユニット120、および基端ロードセルユニット130が第1の実施形態1に係るロードセル10(図1から図3参照)と同じ構成を有している。
図26には、本実施形態の第2の変形例に係るロードセル10の構成が示されている。図26に示すように、本変形例に係るロードセル10は、先端ロードセルユニット110と基端ロードセルユニット130とを垂直方向に重ねて配置された状態で連結部材300によって連結されて構成されている。上述の本実施形態の第1の変形例同様に、先端ロードセルユニット110、および基端ロードセルユニット130が第1の実施形態1に係るロードセル10(図1から図3参照)と同じ構成を有している。本変形例に係るロードセル10を用いて、よりコンパクトなロードセル秤1を構成し、例えば、比較的に軽い被計量物に対応することができる。
図27には、本実施形態の第3の変形例に係るロードセル10の構成が示されている。本変形例に係るロードセル10は、上述の本実施形態の第2の変形例に比較すると、先端ロードセルユニット110と基端ロードセルユニット130との構成が異なる。より具体的に、本変形例に係る先端ロードセルユニット110と基端ロードセルユニット130とは、上述の第3の実施形態に係るロードセル10(図18から図19参照)における各ロードセルユニットと同じ構成を有している。
上述のように、本実施形態に係るロードセル10の複数の変形例を説明したが、本実施形態は、これに限定されない。上述の本実施形態の複数の変形例は、ロードセル10において、モジュール化したロードセルユニットを用いることにより、容易にロードセルの秤量を拡張できる点を説明するために挙げられた。例えば、上述の各変形例において、ロードセルが備える複数のロードセルユニットの構成が同じである例を説明したが、これに限定されない。言い換えれば、本実施形態および各変形例に係るロードセル10において、上述の第1の実施形態および変形例に係る異なる構成のロードセルを組み合わせてもよい。
本実施形態および各変形例に係るロードセル10によれば、容易に秤量を拡張できる一方、簡単な構成で、ロードセル10を構成する各ロードセルユニットにおける弾性変形限界を超える変形を回避できるため、ロードセル10の故障を防止できる。
(第4の実施形態)
以下、図28および図29を参照し、本発明の第4の実施形態について説明する。図28は、本実施形態に係るロードセル10の構成を示す斜視図である。図29は、図28における破断線A-Aに沿う断面図である。
図28に示すように、本実施形態に係るロードセル10は、上述の第2の実施形態に係るロードセル10に保護部材500をさらに取り付けて構成されている。図28に示すように、本実施形態に係るロードセル10において、先端ロードセルユニット110に連結された保護部材500は、先端ロードセルユニット110の少なくとも一部を覆う状態で、例えば、先端ロードセルユニット110の先端面に固定されている。
より具体的に、図29に示すように、ロードセル10の柱体100の上面101において、ネジ530によって一枚の板状部材520が連結されて固定されている。一方、保護部材500は、ロードセル10の高さ方向に沿って、板状部材520に対向する位置に2つの第2ストッパ部材510が設けられている。本実施形態において、第2ストッパ部材510は、図28に示すように、例えば、保護部材500の天板に取り付けたネジで構成されてもよいが、これに限定されない。例えば、第2ストッパ部材510は、保護部材500の天板より板状部材520に向かって突出するピンであってもよい。図29に示すように、外部からの力量がロードセル10に作用しない場合、第2ストッパ部材510と板状部材520とが距離hを空けて離間している。なお、後述するように、保護部材500の天板が外部からの力量を受けて撓む場合、第2ストッパ部材510が下方へ移動して板状部材520に当接できるよう、板状部材520の短手方向における幅を有している。本実施形態において、保護部材500および板状部材520は、所定の剛性を有する金属材料で形成されてもよい。
本実施形態に係るロードセル10において、保護部材500と、ロードセル10に固定された板状部材520との組み合わせは、外部からの意図しない衝撃からロードセル10の各構成を保護するために設けられている。より具体的に、ロードセル10の最大秤量よりはるかに大きい外力がロードセル10に作用する場合、例えば、上述の最大秤量が15キログラムのロードセル10に対して、10倍以上の150キログラムの荷物が意図せずに落下しロードセル10に衝突する場合、ロードセル10に対する瞬時の衝撃は、ロードセル10に設けられたストッパ部材232が想定した衝撃よりもはるかに大きい可能性がある。この状態において、ストッパ部材232のみでは、この衝撃を完全に吸収できないため、ロードセル10が弾性変形の限界を超えて変形し、永久歪みが発生する可能性がある。
本実施形態に係るロードセル10によれば、外部からの意図しない衝撃が作用するとき、衝撃による力量がまず保護部材500に作用する。保護部材500がこのような力量を受けると、天板がロードセル10の高さ方向における下方側へ撓んで変形する。このため、図29に示すように、保護部材500に設けられた第2ストッパ部材510は、板状部材520に向かって下方側へ移動する。言い換えれば、第2ストッパ部材510と板状部材520との間の距離hは減少する。外部からの衝撃による力量が大きい場合、第2ストッパ部材510が板状部材520に当接するまで下方側へ移動する。また、保護部材500がロードセル10の先端ロードセルユニット110に連結されているため、力量の一部が先端ロードセルユニット110に伝わることにより、先端ロードセルユニット110におけるストッパ部材232も同時に動作する。さらに、場合によっては、基端ロードセルユニット130におけるストッパ部材232も同時に動作する。
すなわち、本実施形態に係るロードセル10に対して、意図しない衝撃が作用するとき、保護部材500が備える第2ストッパ部材510と、ロードセル10の先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130に設けられたストッパ部材232とが同時に動作することにより、保護部材500と、ロードセル10の柱体100と、複数のストッパ部材232とが互いに当接した状態になり、一体化した構成になる。本実施形態において、保護部材500は、ロードセル10の高さ方向からの力量に対して大きな受力面積を有し、かつ、所定の剛性を有する材料で形成されている。このため、ロードセル10の柱体100およびストッパ部材232と保護部材500とが一つの構成としては、剛性が大幅に向上することが考えられる。
また、本実施形態に係るロードセル10によれば、先端ロードセルユニット110にストッパ部材232が設けられていない場合においても、保護部材500のみの動作によって先端ロードセルユニット110および基端ロードセルユニット130における意図しない変形を回避することができる。
以上の説明を踏まえ、本実施形態に係るロードセル10によれば、意図しない衝撃が作用しても、保護部材500によって、ロードセル10における各ロードセルユニットの弾性変形限界を超える変形を避けることができ、ロードセル10が故障することを防止できる。また、本実施形態において、第2ストッパ部材510がネジで構成される場合、第2ストッパ部材510と板状部材520との間の距離を調整することのみで、保護部材500によって耐えられる衝撃の大きさを調整することが考えられる。
本実施形態に係るロードセル10における保護部材500の構成について、図28および図29に示された構成を一例として説明したが、これに限定されない。本実施形態において、例えば、第2ストッパ部材510を第2の実施形態に係る上方サポート部材20(図10参照)に設けることも可能である。
本明細書において、「上方」、「下方」、「先端」、「基端」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂上」、「底部」、「内側」、「外側」などの位置関係を示す記載を使用したが、これらの記載は、説明上の便宜のため、添付の図面に示された位置関係を示す目的のみで使用されている。すなわち、本発明の各実施形態および変形例に係る構成は、これらの記載に限定されることはない。
以上、本発明の好ましい実施形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの実施形態および変形例に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。また、本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
上記各実施形態によれば、秤量を超える負荷が作用した場合であっても、ロードセルに生じる変形を制限することができるロードセル、およびこのロードセルを有して構成されるロードセル秤を提供することができる。また、上記各実施形態によれば、異なる秤量を有する複数のロードセルによって構成され、秤量の切り替えおよび被計量物の重量に関する計量を正確に行うことができるロードセル秤を提供できる。
1 ロードセル秤
10,10A,10B ロードセル
100,100A 柱体
101 上面
102 側面
103 端面
110 先端ロードセルユニット
120 中間ロードセルユニット
130 基端ロードセルユニット
141 第1区域
142 第2区域
150 固定機構
151 貫通孔
152 溝部
154 段差部
200,200A,200B,232 ストッパ部材(第2位置制限部材)
210 位置制限機構
231 突起(位置制限槽、第1位置制限部材)
250 中間部材
254 段差部
500 保護部材
510 第2ストッパ部材
520 板状部材
530 ネジ
2311 溝部
2321 基端固定部
2322 先端自由部
2323 貫通孔
H1,H2,H3,H4,H5 幅
L 長手軸
M 重量
M1,M2,M3 最大秤量
X,Y,Z 軸

Claims (7)

  1. 長手軸に沿って延びって形成される上面、および前記上面に交差して形成される側面を有して柱形状に形成され、第1の秤量を有する第1のロードセル、および第2の秤量を有する第2のロードセルを有するロードセル部と、
    前記ロードセル部に所定値を超える荷重が掛かることによって前記ロードセル部に生じる変形を制限するために設けられ、前記第1のロードセルまたは前記第2のロードセルの何れかに対応するストッパ部と、
    を備え、
    前記ロードセル部は、前記第1のロードセルおよび前記第2のロードセルが前記長手軸方向沿ってこの順で配置されて構成され、
    前記ロードセル部は、前記長手軸方向に直交する短手方向において、前記側面から前記第1のロードセルおよび前記第2のロードセルのそれぞれを貫通して形成され、弾性変形可能な起歪部をさらに備え、
    前記ストッパ部は、前記長手軸に沿って延びて形成される板状の部材であり、
    前記第1のロードセルまたは前記第2のロードセルの前記側面に固定される固定端部と、
    前記長手軸に沿って前記固定端部から離間し、前記固定端部が前記側面に固定された状態で、前記荷重による前記ロードセル部の弾性変形を規制する自由端部と、
    を有
    前記ストッパ部は、前記第1のロードセルと前記第2のロードセルとに対応する第1のストッパと第2のストッパとを有し、
    前記第1のロードセルおよび前記第2のロードセルの前記側面は、前記長手軸方向に沿って溝が形成され、
    前記第1のストッパの前記固定端部と前記第2のストッパの前記自由端部とは、前記溝内において隣接している、
    ロードセル秤。
  2. 前記上面に垂直する高さ方向における前記ストッパ部の寸法を前記ストッパ部の幅に定義すると、前記ストッパ部は、前記固定端部における第1の幅、および前記長手軸に沿って、前記起歪部が形成された範囲内における第2の幅を有し、
    前記ストッパ部の前記第1の幅が前記第2の幅よりも大きい、
    請求項1に記載のロードセル秤。
  3. 前記ストッパ部の前記固定端部は、前記第1の幅と前記第2の幅との間の第3の幅を有して形成される、
    請求項2に記載のロードセル秤。
  4. 前記ストッパ部の前記自由端部は、前記第1の幅と前記第2の幅との間の第4の幅を有して形成される、
    請求項2または請求項3に記載のロードセル秤
  5. 前記短手方向において、前記ロードセル部と前記ストッパ部における前記側面に固定される部分との間に挟まれて形成された中間部材をさらに有する、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のロードセル秤
  6. 前記第1の秤量以下の前記荷重が前記第1のロードセルに掛かると、前記第1のロードセルが弾性変形し、前記第1のストッパの前記自由端部が前記第1のロードセルに対して移動し、
    前記第1の秤量よりも大きい、かつ、前記第2の秤量以下の前記荷重が前記第1のロードセルに掛かると、前記第1のストッパと前記第1のロードセルとが一体化した状態で、前記第2のロードセルが弾性変形し、前記第2のストッパの前記自由端部が前記第2のロードセルに対して移動する、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のロードセル秤
  7. 前記第1のロードセルに固定された保護部材をさらに有し、
    前記第1の秤量よりも大きい荷重が掛かるとき、前記第1のロードセルと前記保護部材とが同時に作動することにより、前記第1のロードセルの永久歪を回避することができる、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のロードセル秤
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