JP2003247886A - はかり - Google Patents
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Abstract
け時等において調整作業が不要なはかりの過負荷防止機
構を提供する。 【解決手段】 固定部11に可撓部12を介して変位部
13が一体に形成され、その変位部に荷重受け部3を係
合させてなるセンサ機構体1を有するはかりにおいて、
センサ機構体1に、変位部13の変位を規制するための
ストッパ5を一体に形成することにより、センサ機構体
1自体に固定部11に対する変位部13の変位量を制限
する機能を持たせ、ストッパ5と変位部13間の隙間Δ
の調整を不要とする。
Description
えたはかりに関し、更に詳しくは、固定部に可撓部を介
して変位部が一体に形成されてなるセンサ機構体を備え
たはかりに関する。なお、本発明は、被測定荷重による
センサ機構体の変位部の変位もしくは変形を電気的に検
出するいわゆる電子はかりのほか、被測定荷重による変
位部の変位に抗して電磁力を発生して、その発生電磁力
から被測定荷重を検出するいわゆる電子天びんにも適用
し得るものである。
荷重によるセンサ機構体の変位量ないしは変形量を電気
的に検出し、その検出結果を用いて被測定荷重の大きさ
を演算する。センサ機構体としては、固定部に対して可
撓部を介して変位部が一体に形成され、その変位部の変
位量ないしは変形量を検出するための歪みゲージが装着
されてなるロードセルが多用され、このロードセルの変
位部に荷重受け部を係合した構成が採用されている。こ
のような電子はかりのセンサ機構体に用いられるロード
セルとしては、固定部と変位部とを、両端部に可撓部を
有してなる互いに平行な2本の梁で連結した、いわゆる
ロバーバル機構(パラレルガイドとも称される)に準じ
た構造のもの一般的に用いられており、このような構造
のロードセルを用いることによって四隅誤差の解消に有
利となる。
も、固定部(固定柱)と変位部(可動柱)を、両端部に
可撓部を有する互いに平行な2本の梁を介して相互に連
結してなるロバーバル機構に基づくセンサ機構体を設
け、その変位部の変位を検出して、その変位検出結果が
常にゼロになるような電磁力を発生し、その発生した電
磁力の大きさから被測定荷重を検出する。このような電
子天びんに用いられるロバーバル機構においても、固定
部と可撓部および変位部を、天びんレバーとともに一つ
の母材から一体にくり抜いたものが知られている。
いては、センサ機構体の可撓部などに過負荷が作用する
と損傷する恐れがあるため、通常は過負荷防止機構が設
けられる。
の構成例を図7に例示する。この例では、固定部811
に可撓部812を介して一体に形成された変位部813
を備えるとともに、各可撓部812に歪みゲージ814
をそれぞれ貼着してなるセンサ機構体81を、その固定
部811においてはかりベース82に固定するととも
に、変位部813に荷重受け部83を固定し、その荷重
受け部83に測定皿84を搭載している。過負荷防止機
構85は、変位部813の下方に所定の隙間Δを介して
はかりベース82に固定されたストッパ851と、その
ストッパ851の高さを調節するねじなどの調節機構8
52によって構成されている。
はストッパ851との隙間Δに制限されることになり、
この隙間Δを正しく調整しておくことによって、荷重受
け部83に過剰な負荷が作用してもセンサ機構体81が
損傷することを防止することができる。
な従来の過負荷防止機構によると、組立時にセンサ機構
体81を取り付けた後、調節機構852によって隙間Δ
を調整する必要があるとともに、センサ機構体81を取
り外して再度取り付ける場合にも同様の調整が必要であ
り、手間が掛かるばかりでなく、調整不良や調整ミスと
いった人為的なミスが生じる可能性があるとい問題があ
った。
もので、組立時やセンサ機構体の取り外し〜再取り付け
時等において過負荷防止機構の調整作業が不要なはかり
の提供を目的としている。
め、本発明のはかりは、固定部に対して可撓部を介して
変位部が一体に形成されてなるセンサ機構体を備え、そ
のセンサ機構体の変位部に荷重受け部を係合させ、その
変位部の変位量もしくは変位による変形量から荷重受け
部に作用する荷重を検出するはかりにおいて、上記セン
サ機構体に、当該センサ機構体の変位部の変位を規制す
るためのストッパが一体に形成されていることによって
特徴づけられる(請求項1)。
を、被測定荷重による上記変位部の変位方向およびその
反対側の双方に形成すること(請求項2)もできる。
体に、上記変位部のねじれを規制するためのねじれ止め
部材を装着した構成(請求項3)を採用することができ
る。
体の変位部の変位量を規制するためのストッパとを一体
に形成することで、センサ機構体そのものに過負荷から
自らを保護する機能を持たせることにより、所期の目的
を達成しようとするものである。
ストッパと変位部との間の隙間の調整が必要な理由は、
センサ機構体とストッパとが個別にはかりベース等に取
り付けられているためである。本発明では、変位部が固
定部に対して一体に形成されているセンサ機構体の特性
を利用し、ストッパを固定部に対して一体に形成するこ
とにより、センサ機構体自体が変位部の固定部に対する
変位量を制限する機能持つことになり、組立時やセンサ
機構体の取り外し〜取り付け時において過負荷防止機構
の調整が不要となる。
にストッパを一体に形成することにより、請求項2に係
る発明のように被測定荷重による変位部の変位方向のみ
ならず、その反対方向への変位を規制することが可能と
なる。
機構体にストッパを一体に形成することに加えて、変位
部のねじれを規制するためのねじれ止め部材をセンサ機
構体に追加することにより、簡単な構成のもとに変位部
の過負荷による変位と併せてねじれをも規制することが
可能となる。
実施の形態について説明する。図1は本発明を電子はか
りに適用した実施の形態の機構部分を示す要部構成図
で、図2はその右側面図である。
箇所の可撓部12を介して変位部13を一体に形成した
ものであり、各可撓部12は、固定部11と変位部13
との間に介在する互いに平行な上下2本の梁部14の両
端部に形成され、その各可撓部12に歪みゲージ15が
貼着されている。
する持ち出し部11aが形成されているとともに、変位
部13にも、固定部11に向けて突出する持ち出し部1
3aが形成されている。そして、固定部11の持ち出し
部11aが、はかりベース2に対して固定部材21を介
して固定され、変位部13の持ち出し部13aには荷重
受け部3が固着され、この荷重受け部3上に測定皿4が
載せられる。
重受け部3の固着部位は、固定部11の持ち出し部11
aに対する固定部材21の固着部位の鉛直上方に位置し
ており、変位部13の持ち出し部13aの下面と固定部
11の持ち出し部11aの上面との間には所定の微小な
隙間Δが設けられている。そして、この固定部11の持
ち出し部11aの上面が、以下に示すように過負荷防止
用ストッパ5を形成している。
皿4上に被測定荷重を載せると、その荷重は荷重受け部
3を介して変位部13に伝達され、この荷重により4箇
所の可撓部12が撓み、変位部13がその荷重の大きさ
に応じた量だけ固定部11に対して下方に変位する。こ
のときの可撓部12の撓みは、それぞれに貼着された歪
みゲージを歪ませ、これによって測定皿4上の被測定荷
重に応じた検出信号が得られる。その荷重検出信号は例
えばデジタル化された後に演算部(図示せず)に取り込
まれ、あらかじめ設定されている係数を乗じる等によっ
て測定皿上の重量値に換算されたうえで表示器(図示せ
ず)表示される。
大きな荷重が作用すると、変位部13の変位量が大きく
なり、その変位量が隙間Δ以上になれば、変位部13の
持ち出し部13aの下面が固定部11の持ち出し部11
aの上面である過負荷防止用ストッパ5に当接し、変位
部13の変位量が隙間Δ以下に制限される。その結果、
各可撓部12には、変位部13の変位量がΔとなる荷重
よりも大きな荷重が作用することがない。
変位部13の変位を規制するための過負荷防止用ストッ
パ5が、センサ機構体1に変位部13と一体に形成され
ている点であり、これにより、センサ機構体1の製造時
に過負荷防止用ストッパ5と変位部13との間の隙間Δ
を正確に加工しておけば、はかりの組立時や、組立後に
センサ機構体1を取り外して再度取り付ける場合におい
て、隙間Δの調整を全く行うことなく、常に一定以上の
負荷からセンサ機構体1を保護することが可能となる。
負荷防止用のストッパ5を上向き、つまり変位部13の
下方への変位を規制するように配置した例を示したが、
本発明においては、センサ機構体の形状を少し変更する
ことによって、変位部13の変位を上下両側に規制する
ように構成することができる。図3はその例を示す要部
構成図であり、図4はその右側面図である。
1′は、上記と同様に固定部11に対して互いに平行な
2本の梁14の両端部に形成された4箇所の可撓部12
を介して変位部13を一体に形成し、各可撓部12には
歪みゲージ15を貼着するとともに、変位部13には持
ち出し部13aを一体に形成して荷重受け部3を固着し
ている。また、固定部11には、変位部13の持ち出し
部13aの上下両側に伸びる2本の持ち出し部11a,
11bを一体に形成し、そのうち、下側の持ち出し部1
1bを固定部材21を介してはかりベース2に固定して
いる。そして、下側の持ち出し部11bの上面と変位部
13の持ち出し部13aの下面との間に隙間Δを形成し
て、この下側の持ち出し部11bの上面を下側ストッパ
5とする一方、上側の持ち出し部11aの下面と変位部
13の持ち出し部13aの上面との間に隙間Δ′を形成
して、この上側の持ち出し部11aの下面を上側ストッ
パ5′としている。
下の持ち出し部11a,11bの両側面に、変位部13
の持ち出し部13aの側面に対して僅かな隙間δを以て
接近するねじれ止め部材6a,6bの両端が固定されて
いる。
重受け3に大重量の物品などを載せることによって下向
きの過負荷が作用したとき、先の例と同様に変位部13
の下向きへの変位が下側ストッパ5に規制され、変位部
13の下向きへの変位量がΔに制限されるとともに、荷
重受け3に上向きの大荷重が作用したときには、変位部
13の上向きへの変位が上側ストッパ5′によって規制
され、変位部13の上向きへの変位量がΔ′に制限され
る。更に、荷重受け部3にねじれる向きの荷重が作用し
たとき、変位部13のねじれ量はねじれ止め部材6との
隙間δに制限される。従って、この実施の形態による
と、センサ機構体1′は上下の過負荷並びにねじれから
保護されることになる。そして、各ストッパ5,5′は
センサ機構体1′に一体に形成されているための隙間
Δ,Δ′の組立時並びに再取り付け時における調整が不
要であり、また、ねじれ止め部材6についてもセンサ機
構体1′に直接的に取り付けられているため、センサ機
構体1′の再取り付け時においてδの調整は不要であ
る。
過負荷防止用ストッパ5ないしは5′を、センサ機構体
1ないしは1′の内部に一体に形成した例を示したが、
少なくとも変位部13の下向きへの変位を規制するため
のストッパ5については、センサ機構体に対してその外
側に一体に形成することも可能である。図5にその例を
示す。
は、固定部11に対して互いに平行な2本の梁14の両
端部に形成した合計4箇所の可撓部12を介して変位部
13を一体に形成した構造を備え、各可撓部12にはそ
れぞれ歪みゲージ15を貼着するとともに、固定部11
をはかりベース2に固定し、変位部13には荷重受け部
3を固着して、その上に測定皿4が載せられる。そし
て、固定部12の下端部に過負荷防止用ストッパ5″を
変位部13側に向けて一体に突出形成し、その先端部の
上面と変位部13の下面との間に隙間Δを設けている。
このような構成によっても、変位部13の下向きへの変
位量はΔに制限され、また、センサ機構体1″の取り外
し〜再取り付け時等において隙間Δの調整が不要であ
る。
いても、上記と同様に過負荷防止用ストッパをセンサ機
構体の外側に一体に形成した構成を採用することによ
り、容易に本発明を適用することができる。その例を図
6に示す。
した各例と同様にロバーバル機構に基づく機構体であっ
て、固定部11に対して互いに平行な上下2本の梁14
の両端部に形成した合計4箇所の可撓部12を介して変
位部13を一体に形成し、更には天びんレバー16とそ
の支点16a、およびこの天びんレバー16と変位部1
3とを連結するための連結部17を一体に形成した構造
を有している。固定部11は天びんベース2に固定さ
れ、変位部13には荷重受け部3が固着されて、その荷
重受け部3に測定皿4が載せられる。
磁気回路71が固定されており、この磁気回路71は、
永久磁石71aを主体として、ポールピース71bとヨ
ーク71cの間の筒状空間に静磁場を形成するものであ
って、その磁気回路71か作る静磁場中に、天びんレバ
ー16に固定されたフォースコイル72が可動に配置さ
れている。
サ(図示せず)によって検出され、その検出出力は演算
部(図示せず)に取り込まれ、その変位検出結果が常に
ゼロになるような電磁力を発生するように電磁力発生装
置7のフォースコイル72に流れる電流がフィードバッ
ク制御され、そのフォースコイル72に流れる電流の大
きさから測定皿4上の被測定荷重が検知される。
1の下端から変位部13の下端に向けて突出する過負荷
防止用ストッパ50が一体に形成されており、その過負
荷防止用ストッパ50の上面と変位部13の下面との間
に所定の隙間Δが設けられている。
センサ機構体10の変位部13の変位量は、荷重受け部
3に作用する下向きの荷重が電磁力発生装置7による発
生電磁力によって逐次相殺されるために小さなものとな
る。しかしながら、衝撃的な荷重や、電磁力発生装置7
が発生可能な電磁力を越える荷重が荷重受け部3に作用
したときには、変位部13は大きく変位し、センサ機構
体10が損傷する可能性がある。この実施の形態におい
ては、変位部13の下方に隙間Δを開けて設けられた過
負荷防止用ストッパ50の存在により、変位部13の変
位量はΔに制限されるため、センサ機構体10の損傷を
防止することができ、しかも過負荷防止用ストッパ50
はセンサ機構体10と一体に形成されているため、先の
各例と同様に、組立時やセンサ機構体10の取り外し〜
再取り付け時において隙間Δの調整が不要である。
に対して可撓部を介して変位部が一体に形成されたセン
サ機構体を備えた電子はかりや電子天びんにおいて、セ
ンサ機構体に変位部の変位を制限するストッパを一体に
形成しているので、従来のようにセンサ機構体とストッ
パを個別にはかりベース等に取り付ける場合のように、
組立時やセンサ機構体の取り外し〜再取り付け時にスト
ッパと変位部との隙間を調整する必要がなくなり、部品
点数並びに調整工数の削減によるコスト低減を達成でき
ると同時に、調整不良や調整忘れといった人為的ミスを
生じることをなくすることができる。
だけで、請求項2に係る発明のように、変位部の変位量
を上下両方にわたって制限することが可能となり、更に
は簡単な形状のねじれ止め部材の装着によってねじれに
対してもセンサ機構体を保護することが可能となる。
図である。
構成図である。
要部構成図である。
実施の形態の機構部分を示す要部構成図である。
部構成図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 固定部に対して可撓部を介して変位部が
一体に形成されてなるセンサ機構体を備え、そのセンサ
機構体の変位部に荷重受け部を係合させ、その変位部の
変位量もしくは変位による変形量から荷重受け部に作用
する荷重を検出するはかりにおいて、 上記センサ機構体に、当該センサ機構体の変位部の変位
を規制するためのストッパが一体に形成されていること
を特徴とするはかり。 - 【請求項2】 上記ストッパが、被測定荷重による上記
変位部の変位方向およびその反対側の双方に形成されて
いることを特徴とする請求項1に記載のはかり。 - 【請求項3】 上記センサ機構体に、上記変位部のねじ
れを規制するためのねじれ止め部材が装着されているこ
とを特徴とする請求項1または2に記載のはかり。
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