JP7360880B2 - サーマルプリントヘッド及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本実施形態は、サーマルプリントヘッド及びその製造方法に関する。
サーマルプリントヘッドは、例えば、ヘッド基板上に主走査方向に並ぶ多数の発熱部を備えている。各発熱部は、ヘッド基板にグレーズ層を介して形成した抵抗体層上に、その一部を露出させるようにして、上方側電極層と下方側電極層をそれらの端部を対向させて積層することにより形成されている。上方側電極層と下方側電極層間を通電することにより、上記抵抗体層の露出部(発熱部)がジュール熱により発熱する。
また、サーマルプリントヘッドは、印字媒体への熱伝達を効率化して高速印字を可能とするために、主走査方向に延伸する蓄熱部としての凸状グレーズを設け、この凸状グレーズの頂部に各発熱部を配置している。このような凸状グレーズは、各発熱部へのプラテンローラ当たりを良好にして、印字品位を向上させることにも役立つ。
上記のような凸状グレーズは一般に、ガラスペーストを用いてスクリーン印刷をし、これを焼成することにより形成される。しかしながら、このような凸状グレーズの形成方法では、印刷時に形成される膜厚が製品ごとに、あるいは主走査方向の各所でまちまちになることがある。これらのことは、サーマルプリントヘッドの製品品位あるいは印字品位の一定化を阻害する要因となっていた。
特開2007-269036号公報
本実施形態の一態様は、凸状グレーズを備えることなく、適切な蓄熱性能を有する新規なサーマルプリントヘッドを提供する。また、本実施形態の他の一態様は、当該サーマルプリントヘッドの製造方法を提供する。
本実施形態の一態様は、中空層を囲う基板と、前記基板上の酸化物層と、前記酸化物層上の活性層と、前記活性層上の絶縁層と、前記絶縁層上のヒーター層と、を備えるサーマルプリントヘッドである。
また、本実施形態の他の一態様は、酸化物層と前記酸化物層上の活性層とを含む第1積層体が表面に設けられた第1基板を用意し、前記活性層上に絶縁層を形成し、前記絶縁層上にヒーター層を形成し、前記絶縁層上及び前記ヒーター層上に第1層間絶縁層を形成し、前記第1層間絶縁層に開口を形成し、前記開口を介して前記ヒーター層と電気的に接続する配線層を形成し、前記第1層間絶縁層上及び前記配線層上に第2層間絶縁層を形成し、前記第2層間絶縁層と、前記第2層間絶縁層と接する支持層及び第2基板を含む第2積層体と、を張り合わせ、前記第1基板の一部を除去して中空層を形成し、前記第1基板の一部を除去後、前記第2積層体を除去するサーマルプリントヘッドの製造方法である。
本実施形態によれば、凸状グレーズを備えることなく、適切な蓄熱性能を有する新規なサーマルプリントヘッドを提供することができる。また、本実施形態の他の一態様は、当該サーマルプリントヘッドの製造方法を提供することができる。
図1は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッドを示す平面図である。 図2は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッドを示す要部平面図である。 図3は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッドを示す要部拡大平面図である。 図4は、図1のIV-IV線に沿う断面図である。 図5は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッドを示す断面図である。 図6は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッドの製造方法を示す図であり、酸化物層100と当該酸化物層100上の活性層101とを含む積層体が表面に設けられた基板90を用意する工程の断面図である。 図7は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッドの製造方法を示す図であり、活性層101を加工して活性層102を形成する工程の断面図である。 図8は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッドの製造方法を示す図であり、絶縁層104を形成する工程の断面図である。 図9は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッドの製造方法を示す図であり、ヒーター層106を形成する工程の断面図である。 図10は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッドの製造方法を示す図であり、層間絶縁層108及び配線層110を形成する工程の断面図である。 図11は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッドの製造方法を示す図であり、層間絶縁層112を形成する工程の断面図である。 図12は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッドの製造方法を示す図であり、層間絶縁層112と、層間絶縁層112と接する支持層114及び基板116を含む積層体と、を張り合わせる工程の断面図である。 図13は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッドの製造方法を示す図であり、基板90の一部を除去して基板1を形成する工程の断面図である。 図14は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッドの製造方法を示す図であり、支持層114と基板116とを含む積層体を除去する工程の断面図である。
次に、図面を参照して、本実施形態について説明する。以下に説明する図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各構成部品の厚みと平面寸法との関係等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面の相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
また、以下に示す実施形態は、技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を特定するものではない。本実施形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
本実施形態の一態様は、以下の通りである。
<1> 中空層を囲う基板と、前記基板上の酸化物層と、前記酸化物層上の活性層と、前記活性層上の絶縁層と、前記絶縁層上のヒーター層と、を備えるサーマルプリントヘッド。
<2> 前記基板は、単結晶半導体からなる<1>に記載のサーマルプリントヘッド。
<3> 前記単結晶半導体は、シリコンからなる<2>に記載のサーマルプリントヘッド。
<4> 前記ヒーター層は、抵抗体層と、前記抵抗体層上の電極と、を備える<1>~<3>のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
<5> 前記ヒーター層は、前記中空層と重畳する<1>~<4>のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
<6> さらに、前記絶縁層上及び前記ヒーター層上の層間絶縁層と、前記層間絶縁層の開口を介して前記ヒーター層と電気的に接続する配線層と、を備える<1>~<5>のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
<7> 前記中空層は、蓄熱する機能を有する<1>~<6>のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
<8> 前記酸化物層は、Box層であり、前記活性層は、SOI層である<1>~<7>のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
<9> 前記活性層は凸部を有し、前記ヒーター層は、前記凸部と重畳する<1>~<8>のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
<10> 酸化物層と前記酸化物層上の活性層とを含む第1積層体が表面に設けられた第1基板を用意し、前記活性層上に絶縁層を形成し、前記絶縁層上にヒーター層を形成し、前記絶縁層上及び前記ヒーター層上に第1層間絶縁層を形成し、前記第1層間絶縁層に開口を形成し、前記開口を介して前記ヒーター層と電気的に接続する配線層を形成し、前記第1層間絶縁層上及び前記配線層上に第2層間絶縁層を形成し、前記第2層間絶縁層と、前記第2層間絶縁層と接する支持層及び第2基板を含む第2積層体と、を張り合わせ、前記第1基板の一部を除去して中空層を形成し、前記第1基板の一部を除去後、前記第2積層体を除去するサーマルプリントヘッドの製造方法。
<11> 前記第1基板は、単結晶半導体からなる<10>に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
<12> 前記単結晶半導体は、シリコンからなる<11>に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
<13> 前記ヒーター層は、抵抗体層と、前記抵抗体層上の電極と、を備える<10>~<12>のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
<14> 前記ヒーター層は、前記中空層と重畳する<10>~<13>のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
<15> 前記中空層は、蓄熱する機能を有する<10>~<14>のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
<16> 前記酸化物層は、Box層であり、前記活性層は、SOI層である<10>~<15>のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
本実施形態に係るサーマルプリントヘッド及びその製造方法について図面を用いて説明する。
図1~図4は、本実施形態に係るサーマルプリントヘッドを示す。図1は、サーマルプリントヘッドを示す平面図である。図2は、サーマルプリントヘッドを示す要部平面図である。図3は、サーマルプリントヘッドを示す要部拡大平面図である。図4は、図1のIV-IV線に沿う断面図である。
本実施形態のサーマルプリントヘッドA1は、基板1、接続基板5、及び放熱部材8を備える。基板1及び接続基板5は、放熱部材8上に副走査方向yに隣接させて搭載されている。基板1には、後述する構成により、主走査方向xに配列される複数の発熱部41が形成されている。当該発熱部41は、接続基板5上に搭載されたドライバIC7により選択的に発熱駆動され、コネクタ59を介して外部から送信される印字信号にしたがって、プラテンローラ91により発熱部41に押圧される感熱紙等の印字媒体に印字を行う。
基板1は、主走査方向xを長手方向とし、副走査方向yを短手方向とする細長矩形状の平面形状を有する。基板1の大きさは限定されないが、一例を挙げると、主走査方向xの寸法は、例えば50~150mm、副走査方向yの寸法は、例えば、2.0~5.0mm、厚さ方向zの寸法は、例えば725μmである。なお、以下の説明において、基板1における副走査方向yのドライバIC7に近い側を上方側といい、ドライバIC7から遠い側を下方側という。
基板1は、単結晶半導体からなる。単結晶半導体としては、例えば、シリコンなどを用いることができる。
接続基板5は、例えば、プリント配線基板を用いることができる。接続基板5は、基材層と図示しない配線層とが積層された構造を有する。基材層は、例えば、ガラスポキシ樹脂などを用いることができる。配線層は、例えば、銅などを用いることができる。
放熱部材8は、基板1からの熱を放散させる機能を有する。放熱部材8には、基板1及び接続基板5が取り付けられている。放熱部材8は、例えば、アルミニウムなどの金属を用いることができる。
絶縁層19は、基板1を覆っている。絶縁層19は、絶縁性材料を用いることができ、例えば、酸化シリコン、窒化シリコン、又はTEOS(オルトケイ酸テトラエチル)などを用いることができ、特にTEOSを用いることが好ましい。絶縁層19の厚さは、特に限定されず、例えば、5~15μmであり、好ましくは5~10μmである。なお、絶縁層19を設けない構成としてもよい。
抵抗体層4は、電極3からの電流が流れた部分が発熱する。このように発熱することによって印字ドットが形成される。抵抗体層4は、電極3を構成する材料よりも抵抗率が高い材料を用い、例えば、窒化タンタル、又はタンタルを含む酸化シリコンなどを用いることができる。図2に示すように、抵抗体層4は、複数の発熱部41を含む。本実施形態では、抵抗体層4の厚さは、例えば、0.05~0.2μm程度である。本実施形態においては、抵抗体層4は、電極3と基板1との間に介在する。
電極3は、抵抗体層4に通電するための経路を構成している。電極3は、基板1の上方側に形成される複数の個別電極31と、基板1の下方側に形成される共通電極32とを含む。
電極3は導電体からなる。導電体としては、例えば、アルミニウム、銅、金などを用いることができる。本実施形態では、電極3の厚さは、例えば、0.2~0.8μm程度である。
各個別電極31は、概ね副走査方向yに延伸する帯状をしており、それらの下方側先端は領域13の位置まで延伸している。各個別電極31は、互いに導通していない。そのため、各個別電極31には、サーマルプリントヘッドの組み込まれたプリンタが使用される際に、個別に、互いに異なる電位が付与されうる。各個別電極31の上方側端部には、個別パッド部311が形成されている。個別パッド部311は、接続基板5に搭載されるドライバIC7とワイヤ61により接続される部分である。
共通電極32は、サーマルプリントヘッドの組み込まれたプリンタが使用される際に複数の個別電極31に対して電気的に逆極性となる部位である。共通電極32は、複数の櫛歯部324と、これら複数の櫛歯部324を共通につなげる共通部323と、を有する。共通部323は基板1の上方側の縁に沿って主走査方向xに形成され、各櫛歯部324は、共通部323から分かれて副走査方向yに延伸する帯状をしており、その上方側先端は、各個別電極31の先端に対して所定間隔を隔てて対向させられている。
また、電極3及び抵抗体層4等は保護膜で覆われている。当該保護膜は絶縁性の材料を用いることができ、例えば、窒化シリコン、酸化シリコンなどを用いることができる。当該保護膜の厚さは、例えば、3~8μm程度である。
ドライバIC7は、接続基板5上に搭載されており、複数の発熱部41に個別に通電させるために設けられる。ドライバIC7と上記各個別電極31の各個別パッド部311間は、複数のワイヤ61によって接続される。ドライバIC7はまた、接続基板5上に形成された配線パターンに対して、ワイヤ62によって接続されている。ドライバIC7には、コネクタ59を介して外部から送信される印字信号が入力される。複数の発熱部41は、印字信号に従って個別に通電されることにより、選択的に発熱させられる。
ドライバIC7、並びにワイヤ61及び62は、基板1と接続基板5とに跨るようにして保護樹脂78で覆われている。保護樹脂78は、例えば、エポキシ樹脂等の黒色の絶縁性樹脂などを用いることができる。ワイヤ61及び62、例えば、金などの導体を用いることができる。
ここで、図5に上述した構成要素を含むサーマルプリントヘッドの一例の断面図を示す。
図5を用いて前述の基板1及び当該基板1上に設けられる構成要素について詳細に説明する。図5に示すサーマルプリントヘッドは、中空層2を囲う基板1と、基板1上の酸化物層100と、酸化物層100上の活性層102と、活性層102上の絶縁層104と、絶縁層104上のヒーター層106と、絶縁層104上及びヒーター層106上の層間絶縁層108と、層間絶縁層108の開口を介してヒーター層106と電気的に接続する配線層110と、層間絶縁層108上及び配線層110上の層間絶縁層112と、を備える。
なお、本明細書等において、「電気的に接続」とは、「何らかの電気的作用を有するもの」を介して接続されている場合が含まれる。ここで、「何らかの電気的作用を有するもの」は、接続対象間での電気信号の授受を可能とするものであれば、特に限定されない。例えば、「何らかの電気的作用を有するもの」には、電極、配線、スイッチング素子、抵抗素子、インダクタ、容量素子、その他の各種機能を有する素子などが含まれる。
ヒーター層106は、抵抗体層と当該抵抗体層上の電極からなり、中空層2と重畳する。中空層2は蓄熱する機能を有する。つまり、中空層2は蓄熱層として機能する。前述の抵抗体層は、発熱部を有する。
中空層2は基板の一部を除去した箇所に形成され、当該箇所は空間が設けられている。中空層2は、図4に示すように、基板1と放熱部材8との間に位置する。中空層2は空間であり、空気等の気体が満たされている。空気等の気体は、例えば、シリコンに比べて熱伝導率が小さいため、蓄熱性が高い。したがって、蓄熱性の高い気体で満たされた中空層2を本実施形態のサーマルプリントヘッドの蓄熱層として用いることができる。
なお、中空層2に満たされる気体は、空気に限られず、例えば、熱伝導率の小さいアルゴンなどを用いてもよい。
本実施形態のサーマルプリントヘッドが中空層2を備えることで、蓄熱層を活性層上に形成する必要がなく、製造プロセスの簡略化及びコストの低減等を実現することができる。
また、酸化物層100は、例えば、酸化シリコンなどを用いることができ、Box(Buried Oxide)層であることが好ましい。さらに、活性層102は、例えば、単結晶半導体などを用いることができ、単結晶半導体としては、例えば、シリコンなどを用いることができる。
ヒーター層106は前述の電極3及び抵抗体層4の積層体に対応し、絶縁層104は前述の絶縁層19に対応する。
次に、図面を用いて本実施形態のサーマルプリントヘッドの製造方法について説明する。
まず、図6に示すように、酸化物層100と当該酸化物層100上の活性層101とを含む積層体が表面に設けられた基板90を用意する。基板90は、後の工程において前述の基板1となる。また、活性層101は、後の工程において前述の活性層102となる。なお、これに限られず、基板90を用意し、基板90上に酸化物層100を形成し、さらに酸化物層100上に活性層101を形成してもよい。基板90は、例えば、単結晶半導体を用いることができる。単結晶半導体としては、例えば、シリコンなどを用いることができる。
次に、活性層101上にレジストを形成し、レジストをマスクとして、図7に示すように、活性層101の一部を除去して活性層102を形成する。例えば、水酸化カリウムを用いた異方性エッチングを用いて活性層101の一部を除去することができる。その後、レジストを剥離する。当該剥離には、例えば、フッ酸を用いて行うことができる。
次に、図8に示すように、酸化物層100上及び活性層102上に絶縁層104を形成する。絶縁層104は、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)を用いたTEOSなどを用いることができる。
次に、図9に示すように、絶縁層104上にヒーター層106を形成する。ヒーター層106は、抵抗体層と当該抵抗体層上の電極からなる。ヒーター層106に含まれる抵抗体層は、例えば、スパッタリングを用いた窒化タンタル等を用いることができ、ヒーター層106に含まれる電極は、例えば、スパッタリングを用いたアルミニウム、銅、金等を用いることができる。
次に、図10に示すように、絶縁層104上及びヒーター層106上に層間絶縁層108を形成し、層間絶縁層108にヒーター層106に達する開口を形成する。その後、当該開口を介してヒーター層106と電気的に接続する配線層110を形成する。層間絶縁層108は、保護膜としての機能を有する。層間絶縁層108は、例えば、CVDを用いた窒化シリコン、酸化シリコン等を用いることができる。配線層110は、例えば、スパッタリングを用いたアルミニウム、銅、金等を用いることができる。
次に、図11に示すように、層間絶縁層108上及び配線層110上に層間絶縁層112を形成する。その後、層間絶縁層112に配線層110に達する開口を形成する。層間絶縁層112は、例えば、CVDを用いた窒化シリコン、酸化シリコン等を用いることができる。
次に、図12に示すように、層間絶縁層112と、当該層間絶縁層112と接する支持層114及び基板116を含む積層体と、を張り合わせる。支持層114は、例えば、フィルム状の接着剤などを用いることができる。基板116は、基板90と同様に、例えば、単結晶半導体を用いることができる。単結晶半導体としては、例えば、シリコンなどを用いることができる。
次に、基板90が上側になるように転置し、基板90上にレジストを形成し、レジストをマスクとして、図13に示すように、基板90の一部を除去して基板1を形成する。基板90の一部を除去することで中空層2が形成される。中空層2は、ヒーター層106と重畳するように形成される。水酸化カリウムを用いた異方性エッチングを用いて基板90の一部を除去することができる。その後、レジストを剥離する。当該剥離には、例えば、フッ酸を用いて行うことができる。
中空層2は空間であり、空気等の気体が満たされている。空気等の気体は、例えば、シリコンに比べて熱伝導率が小さいため、蓄熱性が高い。したがって、蓄熱性の高い気体で満たされた中空層2を本実施形態のサーマルプリントヘッドの蓄熱層として用いることができる。
次に、図14に示すように、支持層114及び基板116を含む積層体を層間絶縁層112から剥離して除去する。
以上の工程により、本実施形態のサーマルプリントヘッドを製造することができる。
また、本実施形態のサーマルプリントヘッドは前述の構成に限られず、例えば、活性層102が凸部を有し、ヒーター層106が当該凸部及び前述の中空層2と重畳する構成としてもよい。
[その他の実施形態]
上述のように、いくつかの実施形態について記載したが、開示の一部をなす論述及び図面は例示的なものであり、限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替の実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。このように、本実施形態は、ここでは記載していない様々な実施形態等を含む。
1 基板
2 中空層
3 電極
4 抵抗体層
5 接続基板
7 ドライバIC
8 放熱部材
12 接続基板
13 領域
19 絶縁層
31 個別電極
32 共通電極
41 発熱部
59 コネクタ
61 ワイヤ
62 ワイヤ
78 保護樹脂
90 基板
91 プラテンローラ
100 酸化物層
101 活性層
102 活性層
104 絶縁層
106 ヒーター層
108 層間絶縁層
110 配線層
112 層間絶縁層
114 支持層
116 基板
311 個別パッド部
323 共通部
324 櫛歯部
A1 サーマルプリントヘッド

Claims (16)

  1. 主走査方向に並ぶ複数の発熱部を備えるサーマルプリントであって、
    中空層を囲う基板と、
    前記基板上の酸化物層と、
    前記酸化物層上の活性層と、
    前記活性層上の絶縁層と、
    前記発熱部を構成する、前記絶縁層上のヒーター層と、を備え
    前記活性層は、前記主走査方向に延びて前記主走査方向とは直交する副走査方向に所定の幅を有し、前記主走査方向及び前記副走査方向に直交する積層方向に前記ヒーター層と重畳する領域を包含するヒーター層重畳部と、前記ヒーター層と重畳する領域から前記副走査方向に離れ、前記ヒーター層重畳部とは離間するヒーター層非重畳部とを含むサーマルプリントヘッド。
  2. 前記基板は、単結晶半導体からなる請求項1に記載のサーマルプリントヘッド。
  3. 前記単結晶半導体は、シリコンからなる請求項2に記載のサーマルプリントヘッド。
  4. 前記ヒーター層は、
    抵抗体層と、
    前記抵抗体層上の電極と、を備える請求項1~3のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
  5. 前記ヒーター層は、前記中空層と重畳する請求項1~4のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
  6. さらに、前記絶縁層上及び前記ヒーター層上の層間絶縁層と、
    前記層間絶縁層の開口を介して前記ヒーター層と電気的に接続する配線層と、を備える請求項1~5のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
  7. 前記中空層は、蓄熱する機能を有する請求項1~6のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
  8. 前記酸化物層は、Box層であり、
    前記活性層は、SOI層である請求項1~7のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
  9. 前記活性層は凸部を有し、
    前記ヒーター層は、前記凸部と重畳する請求項1~8のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッド。
  10. 主走査方向に並ぶ複数の発熱部を備えるサーマルプリントの製造方法であって、
    酸化物層及び前記酸化物層上の活性層を含む第1積層体が表面に設けられた第1基板を用意し、
    前記活性層の一部の領域を除去し、
    前記活性層上に絶縁層を形成し、
    前記絶縁層上に、前記発熱部を構成するヒーター層を形成し、
    前記絶縁層上及び前記ヒーター層上に第1層間絶縁層を形成し、
    前記第1層間絶縁層に開口を形成し、
    前記開口を介して前記ヒーター層と電気的に接続する配線層を形成し、
    前記第1層間絶縁層上及び前記配線層上に第2層間絶縁層を形成し、
    前記第2層間絶縁層と、前記第2層間絶縁層と接する支持層及び第2基板を含む第2積層体と、を張り合わせ、
    前記第1基板の一部を除去して中空層を形成し、
    前記第1基板の一部を除去後、前記第2積層体を除去するものであって、
    前記活性層の一部の領域の除去は、前記活性層が、前記主走査方向に延びて前記主走査方向とは直交する副走査方向に所定の幅を有し、前記主走査方向及び前記副走査方向に直交する積層方向に前記ヒーター層と重畳する領域を包含するヒーター層重畳部と、前記ヒーター層と重畳する領域から前記副走査方向に離れ、前記ヒーター層重畳部とは離間するヒーター層非重畳部とを含むようにするサーマルプリントヘッドの製造方法。
  11. 前記第1基板は、単結晶半導体からなる請求項10に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
  12. 前記単結晶半導体は、シリコンからなる請求項11に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
  13. 前記ヒーター層は、
    抵抗体層と、
    前記抵抗体層上の電極と、を備える請求項10~12のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
  14. 前記ヒーター層は、前記中空層と重畳する請求項10~13のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
  15. 前記中空層は、蓄熱する機能を有する請求項10~14のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
  16. 前記酸化物層は、Box層であり、
    前記活性層は、SOI層である請求項10~15のいずれか1項に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
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