JP7360148B2 - 排気装置 - Google Patents

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Description

本発明は、排気装置に関する。
例えば特許文献1には、長尺なシートを連続的に水平に搬送しながら、発泡槽において下側に配置されている複数のシーズヒータと上側に配置されている複数の赤外線ヒータにより加熱し発泡させるシート状発泡体の製造装置について記載されている。同文献の製造装置においては、発泡槽への搬入口と発泡槽からの搬出口には排気ダクトが設置されている。
特開2009-226664号公報
しかしながら、本願発明者の検討によれば、特許文献1の技術では、シート状発泡体から発生した油煙が上方で結露し、油滴がシート状発泡体に滴下する可能性がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、シート状発泡体などのワークへの油滴の滴下を抑制することが可能な排気装置を提供するものである。
本発明は、長尺なワークをその長手方向に搬送しながら加熱する排気装置であって、
少なくとも前記ワークの上方を覆うチャンバと、
前記ワークの上方を覆うように前記チャンバ内に配置されている複数の覆い部材と、
前記チャンバから排気を行う排気口と、
を備え、
前記複数の覆い部材には、平面視において互いにずれた位置に配置されている複数の覆い部材と、互いに異なる高さに配置されている複数の覆い部材と、が含まれ、
互いに異なる高さに配置されている複数の前記覆い部材の一部分どうしが平面視において重なっており、
前記複数の覆い部材の集合体は、平面視において、前記チャンバと対応する領域における前記ワークの実質的に全体を覆っており、
前記複数の覆い部材の1つ以上が板状ヒータである排気装置を提供するものである。
本発明によれば、ワークへの油滴の滴下を抑制することができる。
第1実施形態に係る排気装置の模式的な側断面図である。 図1のA-A線に沿った模式的な断面図である。 第1実施形態に係る排気装置の模式的な平断面図である。 図4(a)及び図4(b)は第1実施形態に係る排気装置が備える板状ヒータを示す図であり、このうち図4(a)は平面図、図4(b)は図4(a)のA-A線に沿った断面図である。 図5(a)は第2実施形態に係る排気装置における覆い部材の配置を示す模式的な側面図、図5(b)は第2実施形態に係る排気装置が備える覆い部材の斜視図、図5(c)は第2実施形態に係る排気装置が備える覆い部材及び板状ヒータの配置を示す平面図である。 板状ヒータの変形例を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
〔第1実施形態〕
先ず、図1から図4(b)を用いて第1実施形態を説明する。
図1から図3のいずれかに示すように、本実施形態に係る排気装置100は、少なくともワーク(例えばシート50)の上方を覆うチャンバ10と、ワークの上方を覆うようにチャンバ10内に配置されている複数の覆い部材と、チャンバ10から排気を行う排気口11と、を備えている。
複数の覆い部材には、平面視において互いにずれた位置に配置されている複数の覆い部材と、互いに異なる高さに配置されている複数の覆い部材と、が含まれている。
互いに異なる高さに配置されている複数の覆い部材の一部分どうしが平面視において重なっている。
複数の覆い部材の集合体は、平面視において、チャンバ10と対応する領域におけるワークの実質的に全体を覆っている。
複数の覆い部材の1つ以上が板状ヒータ20である。好ましくは、一部分どうしが平面視において重なっている覆い部材のうち、少なくとも下側の覆い部材が、板状ヒータである。
本実施形態の場合、複数の覆い部材の各々は、水平に配置されている板状ヒータ20である。
本実施形態によれば、複数の覆い部材の集合体は、平面視において、チャンバ10と対応する領域におけるワークの実質的に全体を覆っている。このため、チャンバ10の天面部14から滴下する油滴を複数の覆い部材の集合体によって捕捉することができるため、ワークへの油滴の滴下を抑制することができる。しかも、複数の覆い部材の1つ以上が板状ヒータ20であるため、油滴を板状ヒータ20によって蒸発させることができるため、板状ヒータ20からワークへの油滴の滴下も抑制することができる。
本実施形態の場合、ワークは、長尺なシート50であり、例えば複数の搬送ローラ51を備えて構成されている搬送機構によって連続的に水平に搬送される。図1において、搬送機構は、シート50を左方から右方に向けて搬送する。以下の説明では、搬送機構によるシート50の搬送方向における下流側を前、前側又は前方という場合があり、上流側を後、後側又は後方という場合がある。また、水平な方向であって、且つ、搬送機構によるシート50の搬送方向に対して直交する方向を、それぞれ左方及び右方という場合がある。
なお、各覆い部材(板状ヒータ20)の左右幅寸法は、シート50の左右幅寸法よりも大きい。
シート50は、例えば、壁紙、床材又はターポリンなどであり、基材シートと、基材シート上に形成されている発泡層と、を有する。
図1に示すように、排気装置100は、発泡層を形成するための発泡炉40の後段(前側)に配置して用いられる。シート50は、搬送機構によって、発泡炉40内から排気装置100側へと連続的に搬送され、更に、排気装置100から搬出される。基材シートに発泡材を塗工した後、発泡炉40において発泡材が加熱されることにより、基材シート上に発泡層が形成される。
発泡炉40は、発泡チャンバ41を有する。発泡チャンバ41は、当該発泡チャンバ41から排気を行う排気口42と、当該発泡チャンバ41から排気装置100に向けてシート50を搬出するための搬出口43と、を有する。
排気装置100は、上述のように、チャンバ10と、チャンバ10内に配置されている複数の覆い部材と、を備えている。チャンバ10は、搬送機構により搬送されるシート50の上方を覆うように配置される。
図1に示すように、チャンバ10の天井部は、ワーク(シート50)の搬送方向における上流部及び下流部よりも中央部において高い山型形状に形成されている。一例として、チャンバ10の天井部は、水平な天面部14(図1、図2)と、天面部14の後縁から後方に向けて下り傾斜している傾斜部15と、天面部14の前縁から前方に向けて下り傾斜している傾斜部15と、左右一対の側壁部16、17(図2、図3)と、を有する。一対の側壁部16、17の各々は、例えば、鉛直に起立している。一対の側壁部16、17の各々の上縁は、チャンバ10の天井部の左右の縁部にそれぞれ連接されている。
排気口11は、チャンバ10において、天井部の高さが高い部分と対応する位置に配置されている。より詳細には、排気口11は、例えば、天面部14に設けられており、チャンバ10の内部から上方に向けて排気を行う。排気口11の直下には、いずれかの板状ヒータ20(例えば、後述する板状ヒータ23)が配置されている。換言すれば、いずれかの板状ヒータ20が排気口11の下方を覆っている。このため、排気口11から滴下した油滴がシート50上に滴下することを抑制できる。
例えば、発泡炉40の排気口42とチャンバ10の排気口11は、ダクト13を介して、共通の排気ファン12に接続されている。ただし、排気口42と排気口11は、別個の排気ファンに接続されてそれぞれ排気を行うようになっていてもよい。
上述のように、本実施形態の場合、各覆い部材は、それぞれ水平に配置されている板状ヒータ20である。ここでいう水平は、必ずしも厳密な水平に限らず、板状ヒータ20上に滴下した油滴が実質的に流動しない範囲で傾斜した状態であってもよい。
本実施形態の場合、排気装置100は、一例として、板状ヒータ21、22、23、24及び25の5つの板状ヒータ20を備えている。板状ヒータ21、22、23、24及び25は、シート50の搬送方向における上流側から下流側に向けてこの順に配置されている。
図1及び図3に示すように、板状ヒータ21よりも上方に板状ヒータ22が配置されており、板状ヒータ21の前部の上方を板状ヒータ22の後部が覆っている。板状ヒータ22よりも上方に板状ヒータ23が配置されており、板状ヒータ22の前部の上方を板状ヒータ23の後部が覆っている。板状ヒータ25よりも上方に板状ヒータ24が配置されており、板状ヒータ25の後部の上方を板状ヒータ24の前部が覆っている。板状ヒータ24よりも上方に板状ヒータ23が配置されており、板状ヒータ24の後部の上方を板状ヒータ23の前部が覆っている。
例えば、板状ヒータ21と板状ヒータ25とは互いに同じ高さ位置に配置されており、板状ヒータ22と板状ヒータ24とは互いに同じ高さ位置に配置されている。
板状ヒータ20の左右寸法は、シート50の左右寸法(幅寸法)よりも大きく、板状ヒータ21~板状ヒータ25の集合体は、平面視において、チャンバ10と対応する領域において、シート50の実質的に全体を覆っている。
例えば、板状ヒータ21は後側の傾斜部15の下方に配置されており、板状ヒータ22は後側の傾斜部15と天面部14とに亘る部分の下方に配置されており、板状ヒータ23は天面部14の下方に配置されており、板状ヒータ24は天面部14と前側の傾斜部15とに亘る部分の下方に配置されており、板状ヒータ25は前側の傾斜部15の下方に配置されている。
このように、ワーク(シート50)は、一方向に水平に搬送されるものであり、チャンバ10の天井部は、ワークの搬送方向における上流部及び下流部よりも中央部において高い山型形状に形成されており、複数の覆い部材(板状ヒータ20)の各々の高さ位置は、天井部の高さと対応する高さに設定されている。これにより、各覆い部材とチャンバ10の天井部との上下間隔(高低差)を均一化でき、各天井部から覆い部材の上面に滴下する液滴の量も均一化することができる。よって、各覆い部材の上面において、滴下した油滴がオーバーフローすることなく速やかに蒸発するようにできる。
排気装置100は、更に、発泡チャンバ41の内部から搬出口43を介してチャンバ10側(チャンバ10の下方の領域)に亘って水平に配置されている上流側水平ヒータ26を備えている。そして、上流側水平ヒータ26の前部の上方を板状ヒータ21の後部が覆っている。
排気装置100は、更に、上流側水平ヒータ26から上方に起立している上流側起立ヒータ27を備えている。なお、上流側水平ヒータ26の前部は、上流側起立ヒータ27の下端よりも前方に突出しているとともに、上流側水平ヒータ26の後部は、上流側起立ヒータ27の下端よりも後方に突出している。上流側水平ヒータ26の後部は、発泡チャンバ41の内部から搬出口43を介してチャンバ10側に亘って水平に配置されている。上流側起立ヒータ27は、例えば、チャンバ10の後側の傾斜部15の下縁から垂下している。図1においては、上流側起立ヒータ27がチャンバ10から外部に露出している例を示しているが、上流側起立ヒータ27は、チャンバ10の外壁に覆われていることも好ましい。
排気装置100は、更に、チャンバ10の下方の領域からチャンバ10よりも下流側の領域に亘って水平に配置されている下流側水平ヒータ28を備えている。そして、下流側水平ヒータ28の後部の上方を板状ヒータ25の前部が覆っている。
排気装置100は、更に、下流側水平ヒータ28から上方に起立している下流側起立ヒータ29を備えている。なお、下流側水平ヒータ28の前部は、下流側起立ヒータ29の下端よりも前方に突出しているとともに、下流側水平ヒータ28の後部は、下流側起立ヒータ29の下端よりも後方に突出している。下流側起立ヒータ29は、例えば、チャンバの前側の傾斜部15の下縁から垂下している。
例えば、上流側水平ヒータ26、上流側起立ヒータ27、下流側水平ヒータ28及び下流側起立ヒータ29の各々は、板状ヒータ20と同様の板状ヒータである。
図1においては、上流側起立ヒータ27及び下流側起立ヒータ29がチャンバ10から外部に露出している例を示しているが、上流側起立ヒータ27及び下流側起立ヒータ29は、チャンバ10の外壁に覆われていることも好ましい。
このように、排気装置100は、チャンバ10の外部側から内部側に亘って配置されている内外配置ヒータ(上流側水平ヒータ26、下流側水平ヒータ28)を更に備え、内外配置ヒータと、複数の覆い部材(板状ヒータ20)のうち内外配置ヒータ側に配置されている覆い部材と、の一部分どうしが平面視において重なっている。
このため、シート50への油滴の滴下をより確実に抑制することができる。
しかも、排気装置100は、内外配置ヒータ(上流側水平ヒータ26、下流側水平ヒータ28)から上方に起立している起立ヒータ(上流側起立ヒータ27、下流側起立ヒータ29)を更に備えている。
このため、シート50への油滴の滴下をより確実に抑制することができる。より詳細には、例えば、チャンバ10の天井部の傾斜部15を伝って流下した油滴が、引き続き起立ヒータを伝って流下する過程で、当該油滴が蒸発するようにできる。
ここで、図1に示すように、上流側起立ヒータ27と複数の板状ヒータ20のうち上流側起立ヒータ27側に配置されている板状ヒータ21との間隙G1が、当該板状ヒータ21と他の板状ヒータ20との間隙G2(板状ヒータ21と板状ヒータ22との間隙G2)よりも小さい。換言すれば、チャンバ10の外界付近に配置されている上流側起立ヒータ27と板状ヒータ21とが互いに近接して配置されている。これにより、チャンバ10の外界に近いことから冷えやすい部分を、互いに近接した複数のヒータ(上流側起立ヒータ27及び板状ヒータ21)によって補い合ってすることができるため、省電力でも十分なヒータ温度を維持することができる。
同様に、下流側起立ヒータ29と複数の板状ヒータ20のうち下流側起立ヒータ29側に配置されている板状ヒータ25との間隙が、当該板状ヒータ25と他の板状ヒータ20との間隙(板状ヒータ25と板状ヒータ24との間隙)よりも小さい。換言すれば、チャンバ10の外界付近に配置されている下流側起立ヒータ29と板状ヒータ25とが互いに近接して配置されている。これにより、チャンバ10の外界に近いことから冷えやすい部分を、互いに近接した複数のヒータ(上流側起立ヒータ27及び板状ヒータ21)によって補い合ってすることができるため、省電力でも十分なヒータ温度を維持することができる。
このように、起立ヒータと、複数の覆い部材のうち起立ヒータ側に配置されている覆い部材と、の間隙が、当該覆い部材と他の覆い部材との間隙よりも小さい。
各板状ヒータ20は、チャンバ10に固定されている。
一例として、各板状ヒータ20の前部と後部の各々の上面に沿って左右に水平に延在する前後一対の支持ブラケット31を介して、板状ヒータ20がチャンバ10から吊り下げ支持されている。
図2及び図3に示すように、各支持ブラケット31の両端部は、チャンバ10の左右一対の側壁部16、17に対してそれぞれ固定されている。各支持ブラケット31の長手方向における複数箇所(例えば、図3に示すように2箇所)において、ボルトやナット等を含む止着具32によって、板状ヒータ20の上面側が支持ブラケット31に対して固定されている。これにより、各板状ヒータ20は、止着具32及び支持ブラケット31を介してチャンバ10に固定されている。
各止着具32は、支持ブラケット31の下面よりも下方に突出しており、各止着具32は、支持ブラケット31の下面よりも下方において、板状ヒータ20を支持している。このため、板状ヒータ20から支持ブラケット31への熱伝達を抑制することができるので、板状ヒータ20の消費電力を低減することができる。
次に、図4(a)及び図4(b)を用いて、板状ヒータ20の構造の一例を説明する。
板状ヒータ20は、例えば、平板状のベースプレート61と、ベースプレート61に挿通されている複数のシーズヒータ63(図4(a))と、を備えている。
ベースプレート61は、例えば、無垢の金属材料(アルミニウム等)により構成されている。ベースプレート61は、例えば、平面視矩形状(例えば正方形状)に形成されている。ベースプレート61には、互いに並列に延在する複数の挿通孔62が形成されている。各挿通孔62は、ベースプレート61において互いに対向する2つの端面どうしの間に亘って直線状に形成されており、当該ベースプレート61を貫通している。各挿通孔62には、直線状の棒状のシーズヒータ63が挿入されている。複数のシーズヒータ63は、等間隔で配置されている。なお、図4(b)においては、シーズヒータ63の図示を省略している。
ベースプレート61には、例えば、上面側に開放している複数の固定穴64が形成されている。一例として、4つの固定穴64が、平面視におけるベースプレート61の4隅に形成されている。各固定穴64に対して、上述の止着具32が連結されることによって、板状ヒータ20が支持ブラケット31に固定されている。
ベースプレート61には、更に、熱電対を差し込むための差込穴65が形成されている。差込穴65は、例えば、ベースプレート61の端面(例えば、挿通孔62の一端が開放している端面)において開放している。差込穴65には図示しない熱電対が差し込まれている。熱電対による検出結果を図示しない制御部により監視することによって、板状ヒータ20の温度を適切に制御することができる。板状ヒータ20の表面温度は、板状ヒータ20に滴下した油滴の炭化を抑制できる程度の温度であることが好ましい。一例として、板状ヒータ20の表面温度は、250℃以上350℃以下に制御することが好ましい。
板状ヒータ20は、互いに等間隔で並列に配置されている複数のシーズヒータ63を備えているため、板状ヒータ20の全面を均一に発熱させることができる。
また、挿通孔62及びシーズヒータ63は、ベースプレート61の厚み方向における中央部に配置されている。このため、板状ヒータ20の表裏両面を同等の温度で発熱させることができる。すなわち、本実施形態の場合、板状ヒータ20は両面発熱式のものである。
ベースプレート61の表面には、セラミックスが溶射された被膜が形成されていることが好ましい。この被膜の厚みは、例えば、200μm以上300μm以下とすることができる。本発明者等の検討によれば、ベースプレート61の表面にセラミックスの被膜が形成されている方が、板状ヒータ20に滴下した油滴がより短時間で蒸発するようにできることが分かっている。また、ベースプレート61の表面にセラミックスの被膜が形成されていることによって、ベースプレート61の表面を保護すこともできる。
例えば、図2に示すように、一方の側壁部17の外面には、各板状ヒータ20に対して給電を行う端子ボックス52が設けられている。
シート50の製造は、例えば、以下に説明するようにして行われる。
先ず、基材シートに対し、印刷により発泡材を塗工する。発泡材は、特に限定されないが、ポリ塩化ビニル(PVC:Polyvinyl Chloride)、フタル酸ビス(2ーエチルヘキシル)(DOP)、フタル酸ジイソノニル(DINP:Diisononyl Phthalate)などを含有していることが挙げられる。
次に、発泡炉40において基材シートを搬送しながら加熱する。これにより、発泡材が発泡し、基材シート上に発泡層が形成される。
次に、発泡炉40から搬出されたシート50を引き続き排気装置100のチャンバ10により覆われた領域を搬送し、排気装置100から搬出する。この過程で、シート50からは油煙が立ち上る。油煙の一部は、排気口11から排気されるが、油煙の他の一部は、チャンバ10の天井部で結露し、油滴となって滴下する。ここで、複数の覆い部材(板状ヒータ20)の集合体は、平面視において、チャンバ10と対応する領域におけるシート50の実質的に全体を覆っているため、シート50への油滴の滴下は抑制され、油滴はいずれかの板状ヒータ20に滴下する。板状ヒータ20に滴下した油滴は、板状ヒータ20によって加熱されて蒸発する。
なお、排気装置100から搬出された後のシート50に対して、必要に応じて加圧ローラによる加圧成形によってエンボス加工などの加工を施してもよい。
〔第2実施形態〕
次に、図5(a)、図5(b)及び図5(c)を用いて第2実施形態を説明する。
本実施形態に係る排気装置は、以下に説明する点で、上記の第1実施形態に係る排気装置100と相違しており、その他の点では上記の第1実施形態に係る排気装置100と同様に構成されている。
上記の第1実施形態では、複数の覆い部材の各々が板状ヒータ20である例を説明したが、本実施形態の場合、複数の覆い部材には、加熱機能を有していない覆い部材70と、板状ヒータ20と、が含まれている。本実施形態の場合、図5(a)に示すように、覆い部材70は、板状ヒータ20よりも上方に配置されている。そして、覆い部材70上に滴下した油滴が板状ヒータ20に案内されるように、覆い部材70の少なくとも上面が傾斜していることが好ましい。ただし、覆い部材70は、水平に配置されていてもよい。
本実施形態の場合も、複数の覆い部材には、平面視において互いにずれた位置に配置されている複数の覆い部材と、互いに異なる高さに配置されている複数の覆い部材と、が含まれており、互いに異なる高さに配置されている複数の覆い部材の一部分どうしが平面視において重なっており、複数の覆い部材の集合体は、平面視において、チャンバ10と対応する領域におけるワークの実質的に全体を覆っており、複数の覆い部材の1つ以上が板状ヒータ20である。
より詳細には、図5(a)の例では、排気装置100は、覆い部材71、72、73及び74の4つの覆い部材70と、1つの板状ヒータ20と、を備えている。
シート50の搬送方向において、覆い部材71は板状ヒータ20よりも上流側に配置されており、覆い部材72は覆い部材71よりも上流側に配置されており、覆い部材73は板状ヒータ20よりも下流側に配置されており、覆い部材74は覆い部材73よりも下流側に配置されている。
板状ヒータ20よりも上方に覆い部材71が配置されており、板状ヒータ20の後部の上方を覆い部材71の前部が覆っている。覆い部材71は、前方すなわち板状ヒータ20側に向けて下り傾斜した姿勢で配置されている。覆い部材71よりも上方に覆い部材72が配置されており、覆い部材71の後部の上方を覆い部材72の前部が覆っている。覆い部材72は、前方すなわち覆い部材71側に向けて下り傾斜した姿勢で配置されている。板状ヒータ20よりも上方に覆い部材73が配置されており、板状ヒータ20の前部の上方を覆い部材73の後部が覆っている(図5(c)参照)。覆い部材73は、後方すなわち板状ヒータ20側に向けて下り傾斜した姿勢で配置されている。覆い部材73よりも上方に覆い部材74が配置されており、覆い部材73の前部の上方を覆い部材74の後部が覆っている。覆い部材74は、後方すなわち覆い部材73側に向けて下り傾斜した姿勢で配置されている。
このため、覆い部材72上に滴下した油滴は、覆い部材72の上面を伝って覆い部材71上に案内される。また、覆い部材71上に滴下した油滴は、覆い部材71の上面を伝って板状ヒータ20上に案内される。同様に、覆い部材74上に滴下した油滴は、覆い部材74の上面を伝って覆い部材73上に案内される。また、覆い部材73上に滴下した油滴は、覆い部材73の上面を伝って板状ヒータ20上に案内される。
例えば、覆い部材71と覆い部材73とは互いに同じ高さ位置に配置されており、覆い部材72と覆い部材74とは互いに同じ高さ位置に配置されている。
覆い部材70は、平板状の部材であってもよいが、例えば図5(b)に示すように、覆い部材70の左右の縁部70bは、中央部70aから上方に向けて折り曲げられていることも好ましい。これにより、覆い部材70から板状ヒータ20又は他の覆い部材70に油滴を案内する際に、油滴が左右にこぼれてしまうことを抑制することができる。
以上、図面を参照して各実施形態を説明したが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
例えば、板状ヒータ20は、図6に示すように、蛇行形状のシーズヒータ63を有する構造であってもよい。また、板状ヒータ20は、シーズヒータ63をアルミニウムなどの金属材料で鋳込むことによって構成されていてもよい。この場合、シーズヒータ63のシース(外筒)の材料としては、ベースプレート61を構成するアルミニウムなどの金属材料よりも高融点の金属材料(ステンレス等)を用いる。
また、板状ヒータ20及び覆い部材70は、チャンバ10の天面部14から吊り下げ支持されていてもよい。
また、上記の各実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、適宜に組み合わせることができる。
本実施形態は以下の技術思想を包含する。
(1)少なくともワークの上方を覆うチャンバと、
前記ワークの上方を覆うように前記チャンバ内に配置されている複数の覆い部材と、
前記チャンバから排気を行う排気口と、
を備え、
前記複数の覆い部材には、平面視において互いにずれた位置に配置されている複数の覆い部材と、互いに異なる高さに配置されている複数の覆い部材と、が含まれ、
互いに異なる高さに配置されている複数の前記覆い部材の一部分どうしが平面視において重なっており、
前記複数の覆い部材の集合体は、平面視において、前記チャンバと対応する領域における前記ワークの実質的に全体を覆っており、
前記複数の覆い部材の1つ以上が板状ヒータである排気装置。
(2)前記複数の覆い部材の各々は、水平に配置されている板状ヒータである(1)に記載の排気装置。
(3)前記チャンバの外部側から内部側に亘って配置されている内外配置ヒータを更に備え、
前記内外配置ヒータと、前記複数の覆い部材のうち前記内外配置ヒータ側に配置されている覆い部材と、の一部分どうしが平面視において重なっている(2)に記載の排気装置。
(4)前記内外配置ヒータから上方に起立している起立ヒータを更に備えている(3)に記載の排気装置。
(5)前記起立ヒータと、前記複数の覆い部材のうち前記起立ヒータ側に配置されている覆い部材と、の間隙が、
当該覆い部材と他の覆い部材との間隙よりも小さい(4)に記載の排気装置。
(6)前記ワークは、一方向に水平に搬送されるものであり、
前記チャンバの天井部は、前記ワークの搬送方向における上流部及び下流部よりも中央部において高い山型形状に形成されており、
前記複数の覆い部材の各々の高さ位置は、前記天井部の高さと対応する高さに設定されている(2)から(5)のいずれか一項に記載の排気装置。
(7)前記排気口は、前記チャンバにおいて、前記天井部の高さが高い部分と対応する位置に配置されている(6)に記載の排気装置。
(8)前記板状ヒータは両面発熱式のものである(1)から(7)のいずれか一項に記載の排気装置。
10 チャンバ
11 排気口
12 排気ファン
13 ダクト
14 天面部
15 傾斜部
16、17 側壁部
20、21、22、23、24、25 板状ヒータ(覆い部材)
26 上流側水平ヒータ(内外配置ヒータ)
27 上流側起立ヒータ(起立ヒータ)
28 下流側水平ヒータ(内外配置ヒータ)
29 下流側起立ヒータ(起立ヒータ)
31 支持ブラケット
32 止着具
40 発泡炉
41 発泡チャンバ
42 排気口
43 搬出口
50 シート(ワーク)
51 搬送ローラ
52 端子ボックス
61 ベースプレート
62 挿通孔
63 シーズヒータ
64 固定穴
65 差込穴
70、71、72、73、74 覆い部材
70a 中央部
70b 縁部
100 排気装置

Claims (8)

  1. 長尺なワークをその長手方向に搬送しながら加熱する排気装置であって、
    少なくとも前記ワークの上方を覆うチャンバと、
    前記ワークの上方を覆うように前記チャンバ内に配置されている複数の覆い部材と、
    前記チャンバから排気を行う排気口と、
    を備え、
    前記複数の覆い部材には、平面視において互いにずれた位置に配置されている複数の覆い部材と、互いに異なる高さに配置されている複数の覆い部材と、が含まれ、
    互いに異なる高さに配置されている複数の前記覆い部材の一部分どうしが平面視において重なっており、
    前記複数の覆い部材の集合体は、平面視において、前記チャンバと対応する領域における前記ワークの実質的に全体を覆っており、
    前記複数の覆い部材の1つ以上が板状ヒータである排気装置。
  2. 前記複数の覆い部材の各々は、水平に配置されている板状ヒータである請求項1に記載の排気装置。
  3. 前記チャンバの外部側から内部側に亘って配置されている内外配置ヒータを更に備え、
    前記内外配置ヒータと、前記複数の覆い部材のうち前記内外配置ヒータ側に配置されている覆い部材と、の一部分どうしが平面視において重なっている請求項2に記載の排気装置。
  4. 前記内外配置ヒータから上方に起立している起立ヒータを更に備えている請求項3に記載の排気装置。
  5. 前記起立ヒータと、前記複数の覆い部材のうち前記起立ヒータ側に配置されている覆い部材と、の間隙が、
    当該覆い部材と他の覆い部材との間隙よりも小さい請求項4に記載の排気装置。
  6. 前記ワークは、一方向に水平に搬送されるものであり、
    前記チャンバの天井部は、前記ワークの搬送方向における上流部及び下流部よりも中央部において高い山型形状に形成されており、
    前記複数の覆い部材の各々の高さ位置は、前記天井部において高さが高い部位の下方に配置されている前記覆い部材ほど高い位置に設定されている請求項2から5のいずれか一項に記載の排気装置。
  7. 前記排気口は、前記チャンバの前記天井部の前記中央部に配置されている請求項6に記載の排気装置。
  8. 前記板状ヒータは両面発熱式のものである請求項1から7のいずれか一項に記載の排気装置。
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