JPH11257864A - 加熱炉 - Google Patents

加熱炉

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Publication number
JPH11257864A
JPH11257864A JP5702898A JP5702898A JPH11257864A JP H11257864 A JPH11257864 A JP H11257864A JP 5702898 A JP5702898 A JP 5702898A JP 5702898 A JP5702898 A JP 5702898A JP H11257864 A JPH11257864 A JP H11257864A
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JP
Japan
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heated
substrate
heating
heating furnace
hot plate
Prior art date
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Pending
Application number
JP5702898A
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English (en)
Inventor
Tomonori Yamada
智紀 山田
Tetsuya Goto
哲哉 後藤
Tetsuo Suzuki
哲男 鈴木
Satoshi Tanaka
聡 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】発生した昇華物が異物として基板表面に付着す
ることを防ぐこと、基板表面に加熱ムラによるピン跡を
残さないこと、さらに、基板面内の均熱性を保ちながら
搬送安定性を確保した加熱炉およびカラーフィルターの
製造方法を提供する。 【解決手段】加熱源を有するホットプレートと、その対
向側に設置した反射板とを有し、上記ホットプレートと
反射板との空隙を被加熱体が通過することにより被加熱
体を加熱する構成の加熱炉において、上記ホットプレー
トを被加熱体の上部に設置したことを特徴とする加熱
炉。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に液晶ディスプ
レイ用カラーフィルターの製造工程などに用いると好適
な加熱炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイ用カラーフィルターの
製造工程では、基板上に顔料などで着色したポジ型また
はネガ型の感光性樹脂、あるいは着色した非感光性樹脂
の上に感光性樹脂を積層状態に塗布し、これを加熱炉に
よって乾燥、硬化させた後に、フォトリソグラフィー法
によって所望のパターンに加工する方法が主流となって
いる。また、フォトリソグラフィー加工後の基板表面に
オーバーコート剤を塗布し、乾燥、硬化させることも多
く、カラーフィルター製造工程では加熱炉による乾燥、
硬化工程が重要な位置を占めている。
【0003】加熱炉の種類としては、ホットプレート
(以下HPと称す)方式、熱風オーブン方式、真空乾燥
方式など様々な方法があり、樹脂の種類や目的に応じて
適宜選択される。
【0004】HP方式は、電熱ヒーター等で加熱したプ
レート上に直接、もしくは、プレート上に設置したピン
等の治具上に被加熱体を保持し、主にHPからの輻射伝
熱によって被加熱体を加熱する方式である。
【0005】熱風オーブン方式は、電熱ヒーター等で加
熱した熱風を加熱炉内で循環させ、炉内に保持した被加
熱体を主に対流伝熱により加熱する方式である。
【0006】真空乾燥方式は、真空チャンバー内に乾燥
を要する物体を保持し、チャンバー内を減圧することに
よって、溶媒の気化を促進させる乾燥方式である。
【0007】しかしながら、従来のHP式加熱炉では以
下のイ〜ハに示すような問題点がみられた。例としてカ
ラーフィルター製造工程を挙げる。
【0008】イ)基板表面に形成した塗膜を加熱する
と、塗膜から発生した昇華物が基板上部に設置した反射
板等の非加熱部分に析出し、異物の発生原因となってい
た。
【0009】ロ)大板化した基板で安定した搬送を確保
するためには、HPと基板間に搬送用治具が入る十分な
空隙を確保する必要がある。しかし、HPと基板間の大
きな空隙は、HPからの輻射伝熱を減少させ、基板の面
内温度分布を悪化させる原因となっていた。
【0010】ハ)基板を保持するピンをHP上に設置す
る構造であったため、過剰に加熱されたピンと基板の接
触部分に加熱ムラによるピン跡が残るといった問題を生
じていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の欠点を改良し、発生した昇華物が異物として基板表
面に付着することを防ぐこと、基板表面に加熱ムラによ
るピン跡を残さないこと、さらに、基板面内の均熱性を
保ちながら搬送安定性を確保した加熱炉およびカラーフ
ィルターの製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の加熱炉およびカラーフィルターの製造方法は以下の
とおりである。
【0013】(1)加熱源を有するホットプレートと、
その対向側に設置した反射板とを有し、上記ホットプレ
ートと反射板との空隙を被加熱体が通過することにより
被加熱体を加熱する構成の加熱炉において、上記ホット
プレートを被加熱体の上部に設置したことを特徴とする
加熱炉。
【0014】(2)少なくとも側面あるいは側面上部に
排気手段を有することを特徴とする前記(1)に記載の
加熱炉。
【0015】(3)ホットプレートの材質が、アルミニ
ウムもしくは表面にセラミック処理を施した金属からな
ることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の加
熱炉。
【0016】(4)加熱源を有するホットプレートと、
その対向側に設置した反射板とを有し、上記ホットプレ
ートと反射板との空隙を被加熱体が通過することにより
被加熱体を加熱する構成の加熱炉において、昇華物を意
図的に析出させるための低温加熱部、または非加熱部、
もしくは冷却部を設けたことを特徴とする加熱炉。
【0017】(5)前記(1)〜(4)のいずれかに記
載の加熱炉を用いることを特徴とするカラーフィルター
の製造方法。
【0018】
【発明の実施の形態】次に本発明の好ましい実施の形態
について説明する。
【0019】本発明の加熱炉は、1枚もしくは複数枚の
HPから構成されるが、複数枚の全部もしくは特に限定
した1部に適用しても本発明の効用を損なうものではな
い。本発明を構成するHPの材質は、特に限定されない
が、アルミニウム、鉄、銅等の金属類、金属の合金、さ
らに金属類にセラミック等の表面処理を施したものが好
ましく用いられる。
【0020】加熱源としては電熱ヒーターが好適に用い
られる。
【0021】HPの形状は、特に限定されないが、被加
熱体と対向する面が平坦であることが好ましい。平坦で
ないとHP面から被加熱体までの距離のバラツキによっ
て、被加熱体を均一に加熱できない懸念がある。
【0022】HPの大きさは被加熱体の大きさにより様
々であるが、例えば長方形のHPで長方形のガラス基板
を加熱する場合、HPの長辺の長さをL1、短辺の長さ
l1、基板の長辺の長さをL2、短辺の長さをl2とす
ると、L1−l1、およびL2−l2の値が、好ましく
は5〜100mm、さらに好ましくは25〜75mm、
より好ましくは25〜50mmである。上記の値よりH
Pが小さいと被加熱体の端部が中央部より低温になるお
それがあり好ましくない。上記の値より大きいと逆に被
加熱体の端部の方が中央部より高温になるなるおそれが
あり好ましくない。HPの加熱温度範囲としては、被加
熱体の種類や目的によって様々であり、室温〜200
℃、室温〜300℃、室温〜350℃など適宜選択すれ
ばよい。
【0023】被加熱体を保持するピンの材質は特に限定
されないが、SUS、鉄、銅、真鍮などの金属類、ベス
ペルなどの耐熱性高分子材料などが好ましく用いられ
る。
【0024】被加熱体を保持するピンの高さは特に限定
されないが、好ましくは5mm以上、さらに好ましくは
7mm以上、より好ましくは8mm以上である。上記の
値よりピン高さが低いと、搬送用治具が被加熱体下に進
入する時、被加熱体と治具の接触により被加熱体が破損
するおそれがある。
【0025】HPと被加熱体との距離は特に限定されな
いが、好ましくは2〜50mm、さらに好ましくは3〜
10mm、より好ましくは5〜8mmである。上記の範
囲より距離が短いと、熱膨張等により被加熱体とHPが接
触する恐れがあり、逆に大きいと被加熱体の温度分布が
広がり好ましくない。本発明が特に好適に用いられる液
晶ディスプレイ用カラーフィルターの製造工程の場合、
例えばフォトリソ加工の露光、現像工程前の加熱工程
で、被加熱体であるガラス基板の温度分布が広がると、
後の現像工程で面内の現像状態が不均一になり好ましく
ない。
【0026】従来のHP方式加熱炉では、反射板温度は
HPや被加熱体の温度より低温になり、また、発生した
昇華物は上昇気流によって反射板に付着するため、被加
熱体の上方で昇華物が析出し、析出した昇華物が落下す
ることによって異物の原因となっていた。
【0027】それに対し、本発明では、高温のHPを被
加熱体上方に設置するため、昇華物が発生しても、発生
した昇華物が被加熱体上方に析出せず、異物の発生原因
とはならない。さらに、気流の流線上で昇華物が析出し
ても、基板に影響を及ぼさない場所に、意図的に昇華物
析出温度以下となる低温加熱部、非加熱部、あるいは冷
却部を設ければ、炉内の一部のみに選択的に昇華物を析
出せることができる。たとえば、排気ダクト内は加熱源
がなく、低温であるため、排気ダクト内のいたる所に昇
華物が析出し、後々のメンテナンスが困難となるが、本
発明においては、炉内もしくは炉と排気ダクトとの接合
部などに、意図的に昇華物を析出する低温部を設けたも
のである。なお、上記低温部の温度は昇華性物質の物性
値に応じて適宜選定する。たとえば炉内を昇華点より高
温にし、低温部は昇華点より低温にすることにより行う
ことができる。
【0028】
【実施例】本発明を実施例に基づいて説明するが、実施
例によって本発明の効力はなんら限定されるものではな
い。
【0029】図1は本発明の一実施例を示す加熱炉の概
略図であり、図2は比較例として用いた従来の加熱炉の
概略図である。
【0030】図1、2において、1はHP、2は反射板
である。3はガラス基板を保持するピンであり、4はガ
ラス基板である。加熱炉の側面5は開放状態である。
【0031】図1の実施例においては、高温のHP1が
ガラス基板4の上方に設置され、図2の従来例では、高
温のHP1がガラス基板4の下方に設置されている。
【0032】図6の実施例においては、炉と排気ダクト
6との接合部に、意図的に昇華物を析出する低温部7を
設けたものである。
【0033】[実施例1]400×500mm2 サイズ
の無アルカリガラス基板上に、非感光性のポリイミド前
駆体(ポリアミック酸)溶液に赤色顔料(クロモフタル
レッドA3B、日本チバガイギー株式会社製)を分散し
て調整したレッドペーストを塗布し、あらかじめ設定温
度の340℃に昇温した図1の装置で加熱した。基板を
保持するピンはSUS製のものを用いた。20分間の加
熱後に炉内に付着した赤色昇華物を観察した。
【0034】[比較例1]図2の装置を用い、実施例1
と同様の手法で検討した。
【0035】[実施例2]400×400mm2 サイズ
の無アルカリガラス基板を、あらかじめ設定温度の15
0℃に昇温させた図1の装置に保持し、基板中央部及び
基板端部から10mmの位置を熱伝対によって測定し
た。温度測定位置を図5に示す。
【0036】HPとガラス基板間の距離(T)を8m
m、反射板とガラス基板の距離(t)を10mmとし
た。
【0037】[比較例2]図2の装置を用い、実施例2
と同様の手法で検討した。
【0038】[実施例3]図1の装置で、設定温度を3
40℃とした。その他は実施例1と同様の手法で検討し
た。
【0039】[比較例3]図2の装置を用い、実施例3
と同様の手法で検討した。
【0040】実施例1の観察結果を図3に、比較例1の
観察結果を図4にそれぞれ示すとともに、その結果を表
1に示す。
【0041】
【表1】 実施例1、比較例1いずれの場合も、加熱後まもなくし
て異臭とともに白煙が生じた。20分の加熱後、昇華物
付着状況を観察した結果、比較例1では基板上方の反射
板には、ほぼ全面に赤色の昇華物が付着していた。反射
板の温度は220℃であった。一方、実施例1では基板
上方のHP、下方の反射板ともに赤色の付着物はなかっ
た。HPの温度は実測値で340℃であった。
【0042】これより、HPを基板上部に設置すること
により、発生した昇華物が炉内に析出するのを防げるこ
とを確認できた。
【0043】実施例2〜3、比較例2〜3の面内温度分
布(面内温度レンジ)、ピン温度を表2に示す。
【0044】
【表2】 実施例2では、ピン高さを10mmにしても基板とHP
の距離を8mmに保てるため、面内温度レンジはピン高
さ8mmの比較例2とほぼ同じであった。実施例3でも
同様に比較例3とほぼ同じ面内温度レンジであった。
【0045】これより、HPを基板上部に設置すること
により、基板の面内均熱性を保ちながら、基板下部に搬
送用治具の進入する空隙を十分確保できることを確認で
きた。
【0046】比較例2ではピンの到達温度は142℃で
あったが、実施例2ではピンの到達温度は基板の目標到
達温度と同じ120℃であった。
【0047】これより、HPを基板上部、塗布面側に設
置することにより、基板を保持するピンが過剰に加熱さ
れることを防止できるのが確認できた。
【0048】
【発明の効果】本発明の加熱炉は、基板上部にHPを設
置するため、昇華物が発生しても基板上部に異物として
析出せず、さらに、基板の面内均熱性を確保しながら、
搬送安定性の確保およびピンの過昇温防止を実現できる
加熱炉を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加熱炉の一例を示す概略図であ
る。
【図2】比較例として用いた、従来の加熱炉の一例を示
す概略図である。
【図3】実施例1のテスト結果を示し、(A)は基板上
方のHPの昇華物付着状態を示し、(B)は基板下方の
反射板の昇華物付着状態を示す。
【図4】比較例1のテスト結果を示し、(A)は基板上
方の反射板の昇華物付着状態を示し、(B)は基板下方
のHPの昇華物付着状態を示す。
【図5】実施例2,3、比較例2,3の温度測定位置を
示す。
【図6】本発明に係る加熱炉の他の一例を示す概略図で
ある。
【符号の説明】
1:HP 2:反射板 3:プロキシピン 4:ガラス基板 5:加熱炉側面(開放状態) 6:ダクト 7:低温部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 聡 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱源を有するホットプレートと、その対
    向側に設置した反射板とを有し、上記ホットプレートと
    反射板との空隙を被加熱体が通過することにより被加熱
    体を加熱する構成の加熱炉において、上記ホットプレー
    トを被加熱体の上部に設置したことを特徴とする加熱
    炉。
  2. 【請求項2】少なくとも側面あるいは側面上部に排気手
    段を有することを特徴とする請求項1に記載の加熱炉。
  3. 【請求項3】ホットプレートの材質が、アルミニウムも
    しくは表面にセラミック処理を施した金属からなること
    を特徴とする請求項1または2に記載の加熱炉。
  4. 【請求項4】加熱源を有するホットプレートと、その対
    向側に設置した反射板とを有し、上記ホットプレートと
    反射板との空隙を被加熱体が通過することにより被加熱
    体を加熱する構成の加熱炉において、昇華物を意図的に
    析出させるための低温加熱部、または非加熱部、もしく
    は冷却部を設けたことを特徴とする加熱炉。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の加熱炉を
    用いることを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
JP5702898A 1998-03-09 1998-03-09 加熱炉 Pending JPH11257864A (ja)

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JP5702898A JPH11257864A (ja) 1998-03-09 1998-03-09 加熱炉

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JP5702898A JPH11257864A (ja) 1998-03-09 1998-03-09 加熱炉

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ID=13043991

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JP5702898A Pending JPH11257864A (ja) 1998-03-09 1998-03-09 加熱炉

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JP (1) JPH11257864A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021038859A (ja) * 2019-08-30 2021-03-11 株式会社根岸製作所 排気装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021038859A (ja) * 2019-08-30 2021-03-11 株式会社根岸製作所 排気装置

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