JP7359072B2 - 水性固体ゲル球状粒子の分散体及びその製造方法 - Google Patents
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1.(A)体積平均粒径が0.5~50μmであり、水性固体ゲル球状粒子、
(B)(B-1)界面活性剤及び(B-2)体積平均粒径が1~1,500nmであり、かつ(A)水性固体ゲル球状粒子の体積平均粒径の1/10以下である疎水性粒子から選ばれる1種以上、及び
(C)油性成分
を含む、(A)水性固体ゲル球状粒子の分散体。
2.(A)水性固体ゲル球状粒子が、(A-1)水性ゲル化剤及び(A-2)水を含み、(A-1)水性ゲル化剤の含有量が(A)水性固体ゲル球状粒子中の0.1~20質量%である1記載の分散体。
3.(A)水性固体ゲル球状粒子のゼリー強度(JIS K 6503に規定)が、500g以上である1又は2記載の水性の固体ゲル粒子の分散体。
4.(A-1)水性ゲル化剤が、植物系天然高分子化合物、微生物廃生高分子化合物、動物系天然高分子化合物及び半合成高分子化合物から選択される1種以上である2又は3記載の分散体。
5.(B-2)疎水性粒子が疎水性シリカである1~4のいずれかに記載の分散体。
6.下記(i)~(iii)の工程を含む2~5のいずれかに記載の固体ゲル粒子の分散体を製造する製造方法。
(i)(A-2)水に、(A-1)水性ゲル化剤を溶解して溶解液を得る工程、
(ii)工程(i)で得られた溶解液、(B)(B-1)界面活性剤及び(B-2)体積平均粒径が1~1,500nmであり、かつ(A)水性固体ゲル球状粒子の体積平均粒径の1/10以下である疎水性粒子から選ばれる1種以上、及び(C)油性成分を混合し、W/O型エマルジョンを作製する工程、及び
(iii)工程(ii)で得られたW/O型エマルジョンの水相をゲル化させる工程。
[水性固体ゲル球状粒子の分散体]
本発明の水性固体ゲル球状粒子の分散体は、(A)水性固体ゲル球状粒子、(B)(B-1)界面活性剤及び(B-2)疎水性粒子から選ばれる1種以上、及び(C)油性成分を含む組成物である、(A)水性固体ゲル球状粒子が、(C)油性成分に分散してなる分散体である。
(A)成分は、体積平均粒径が0.5~50μmである、水性固体ゲル球状粒子である。以下、(A)成分を「ゲル粒子」と記載する場合がある。
(B)成分は、(B-1)界面活性剤及び(B-2)体積平均粒径が1~1,500nmであり、かつ(A)水性固体ゲル球状粒子の体積平均粒径の1/10以下である疎水性粒子から選ばれる1種以上であり、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。(B)成分は、後述する本発明の分散体の製造方法のW/O型のエマルジョンの製造工程において、乳化剤として作用する。また、(C)油性成分中の(A)ゲル粒子の分散安定剤として作用する。(B)成分は、界面活性剤及び疎水性粒子を両方使用してもよいし、界面活性剤又は疎水性粒子のいずれかとしてもよい。
この粒径の範囲外であると、後述する本発明の分散体の製造方法中のW/O型のエマルジョンの製造工程において、エマルジョンが得られない、あるいは水性相固体ゲル粒子(A)の粒径を小さくすることが困難となるおそれがある。
(C)油性成分は、水性の固体ゲル粒子(A)の分散媒であり、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。油性成分は特に限定されず、室温で固体、半固体、液状のいずれであってもよく、また、揮発性、不揮発性のいずれであってもよい。例えばシリコーン油及び炭化水素油等の非極性油や、脂肪族アルコール及びエステル等の極性油が挙げられ、またそれらの混合物であってもよく、非極性油が好ましい。
本発明の水性の固体ゲル粒子の分散体は、例えば、下記(i)~(iii)の工程を含む方法によって製造される。
(i)(A-2)水に、(A-1)水性ゲル化剤を溶解して溶解液を得る工程、
(ii)工程(i)で得られた溶解液、(B)(B-1)界面活性剤及び(B-2)体積平均粒径が1~1,500nmであり、かつ(A)水性固体ゲル球状粒子の体積平均粒径の1/10以下である疎水性粒子から選ばれる1種以上、及び(C)油性成分を混合し、W/O型エマルジョンを作製する工程、及び
(iii)工程(ii)で得られたW/O型エマルジョンの水相をゲル化させる工程。
塩化カリウム3g及び水579gを錨型撹拌翼による撹拌装置の付いた容量1リットルのガラスフラスコに仕込んだ。撹拌しながらカラギーナン(商品名:ゲニューゲルSWG-J、三晶(株)製)18gを添加し、80℃まで加熱し、カラギーナンを水に溶解させ、カラギーナンの水溶液を得た。
得られたエマルジョンをガラス瓶に移し、蓋をして室温下で24時間放冷してカラギーナンの水溶液をゲル化させ、ジメチルポリシロキサン分散物を分散媒体とした水性固体ゲル粒子の分散物を得た。分散物はペースト状であった。水性固体ゲル粒子の形状を光学顕微鏡で観察したところ、球状であった。写真を図1に示す。水性固体ゲル粒子の体積平均粒径を、レーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置(装置名:LA-960、(株)堀場製作所製)を用いて測定したところ、11μmであった。
動粘度6mm2/sのジメチルポリシロキサン(商品名:KF-96A-6cs、信越化学工業(株)製)60g及びHLB値が4.0のポリオキシエチレン変性メチルポリシロキサン(商品名:KF-6028、信越化学工業(株)製)10gを500ミリリットルのガラスビーカーに仕込み、70℃まで加熱した。ホモミキサーで撹拌しながら実施例1で得たカラギーナンの水溶液130gを添加し、さらに7,000rpmの回転数で10分間撹拌を行いW/O型のエマルジョンを得た。この間、温度を60~70℃に保った。
塩化カリウム2.5g及び水487.5gを錨型撹拌翼による撹拌装置の付いた容量1リットルのガラスフラスコに仕込んだ。撹拌しながらカラギーナン(商品名:ゲニューゲルSWG-J、三晶(株)製)10gを添加し、80℃まで加熱し、カラギーナンを水に溶解させ、カラギーナンの水溶液を得た。
1%塩化カルシウム2水塩水溶液7.5g及び水462.5gを錨型撹拌翼による撹拌装置の付いた容量1リットルのガラスフラスコに仕込んだ。撹拌しながらジェランガム(商品名:ケルコゲルCG-LA、三晶(株)製)30gを添加し、90℃まで加熱し、ジェランガムを水に溶解させた。
実施例1~4で得られた水性固体ゲル粒子のジメチルポリシロキサン分散物について、肌に塗布後、なめらかさ及び柔らかさの感触が得られるかを、水性固体ゲル粒子を含まないジメチルポリシロキサンに比べて評価したところ、なめらかさ及び柔らかさの感触が良いことを確認した。
Claims (7)
- (A)体積平均粒径が0.5~50μmである、水性固体ゲル球状粒子、
(B)(B-2)体積平均粒径が1~1,500nmであり、かつ(A)水性固体ゲル球状粒子の体積平均粒径の1/10以下である疎水性粒子から選ばれる1種以上、及び
(C)油性成分
を含む、(A)水性固体ゲル球状粒子の分散体。 - (A)体積平均粒径が0.5~50μmである、水性固体ゲル球状粒子、
(B)(B-2)体積平均粒径が1~1,500nmであり、かつ(A)水性固体ゲル球状粒子の体積平均粒径の1/10以下である疎水性粒子から選ばれる1種以上、及び
(C)油性成分
を含む、(A)水性固体ゲル球状粒子の分散体(但し、界面活性剤及び粘土鉱物を含むものを除く。)。 - (A)水性固体ゲル球状粒子が、(A-1)水性ゲル化剤及び(A-2)水を含み、(A-1)水性ゲル化剤の含有量が(A)水性固体ゲル球状粒子中の0.1~20質量%である請求項1又は2記載の分散体。
- (A-1)水性ゲル化剤が、植物系天然高分子化合物、微生物廃生高分子化合物、動物系天然高分子化合物及び半合成高分子化合物から選択される1種以上である請求項3記載の分散体。
- (A)水性固体ゲル球状粒子のゼリー強度(JIS K 6503に規定)が、500g以上である請求項1~4のいずれか1項記載の水性の固体ゲル粒子の分散体。
- (B-2)疎水性粒子が疎水性シリカである請求項1~5のいずれか1項記載の分散体。
- 下記(i)~(iii)の工程を含む請求項1~6のいずれか1項に記載の固体ゲル粒子の分散体を製造する製造方法。
(i)(A-2)水に、(A-1)水性ゲル化剤を溶解して溶解液を得る工程、
(ii)工程(i)で得られた溶解液、(B-2)体積平均粒径が1~1,500nmであり、かつ(A)水性固体ゲル球状粒子の体積平均粒径の1/10以下である疎水性粒子から選ばれる1種以上、及び(C)油性成分を混合し、W/O型エマルジョンを作製する工程、及び
(iii)工程(ii)で得られたW/O型エマルジョンの水相をゲル化させる工程。
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JP2002282677A (ja) | 2001-03-26 | 2002-10-02 | Noevir Co Ltd | 水中油型乳化組成物及びその製造方法 |
JP2004224709A (ja) | 2003-01-21 | 2004-08-12 | Nonogawa Shoji Kk | 油中水型乳化化粧料 |
JP2006160714A (ja) | 2004-12-10 | 2006-06-22 | Nippon Menaade Keshohin Kk | 油中水型乳化化粧料 |
US20120077880A1 (en) | 2010-09-24 | 2012-03-29 | Conopco, Inc., D/B/A Unilever | Highly Concentrated, Spherical Biopolymer Gel Particle Suspensions Prepared by HIPE-Gelation Process |
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