JP7358782B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、吸収性物品に関する。
使い捨ておむつ、尿パッド、生理用品等の吸収性物品においては、尿や体液等の排泄液を吸収する吸収材として、パルプや高吸収性重合体(Super Absorbent Polymer:SAP)が用いられている。そして、例えば、使い捨ておむつは、着用者の腹部、背部及び股部分を覆うものであるため、身体の動きや体型に合わせて伸縮する弾性部材が着用者の胴回りや下肢回りに備わっている(例えば、特許文献1を参照)。
特許第5761179号公報
吸収性物品には、排泄液を吸収材で吸収するのみならず、排泄液の漏れを防いだり、蒸れや圧迫感等の違和感を抑制するために種々の検討がなされている。しかしながら、例えば、着用者に与える圧迫感は弾性部材の収縮力を低下させれば緩和できるものの、収縮力の低下は排泄液の漏れの原因になり得る。一方、収縮力の強化は排泄液の漏れ防止に寄与するものの、着用者に蒸れや圧迫感を与えたり、着脱を著しく困難にする原因になり得る。すなわち、排泄液の漏れ防止と着用者に与える違和感の抑制はトレードオフの関係にあるため、吸収性物品の弾性部材には、適切な収縮力が要求される。
ところで、吸収性物品の各部の伸縮性は、伸縮部分に設けられる弾性部材そのものの物性のみならず、弾性部材の周辺に配置されるその他の構成部材の影響を受ける。例えば、弾性部材の周辺に比較的厚手の不織布や複数枚の不織布が配置されれば、弾性部材の収縮力は周辺の構成部材の影響を受けて弱まり、伸縮部分の伸縮性は低下する。そして、伸縮部分において発揮される収縮力は、弾性部材のヒステリシスや、弾性部材の周辺の構成部材が弾性部材に対し構造的に与える影響等により、当該伸縮部分が伸びる方向に変形する場合と当該伸縮部分が縮む方向に変形する場合とで相異なる大きさとなり得る。
吸収性物品の伸縮部分に要求される排泄液の漏れ防止や着用者に与える違和感の抑制といった諸能力は、基本的には、伸縮部分が縮む方向に変形する場合の収縮力に依存する。一方、吸収性物品の着脱の容易性は、基本的には、伸縮部分が伸びる方向に変形する場合の収縮力に依存する。
そこで、本発明は、着用者に与える違和感を可及的に抑制した着脱容易な吸収性物品を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る吸収性物品は、着用者の胴回りが配置される胴開口部を胴回り方向に収縮させる第1収縮部及び第2収縮部の各拡幅強度に差を持たせた。
詳細には、本発明に係る吸収性物品は、着用者の腹部を覆う前身頃領域と、着用者の背部を覆う後身頃領域と、前記前身頃領域及び前記後身頃領域の間に位置すると共に吸収体
が配置される股下領域が連設された吸収性物品であって、前記前身頃領域及び前記後身頃領域のうち、着用者の胴部を挿通可能な胴開口部を形成する胴開口端縁に近接する第1領域に設けられると共に胴回り方向に沿って延設される第1の伸縮部材を含み、前記胴開口部を胴回り方向に収縮させる第1収縮部と、前記前身頃領域及び前記後身頃領域のうち、前記第1領域に対して前記股下領域側に隣接する第2領域に設けられると共に胴回り方向に沿って延設される第2の伸縮部材を含み、前記胴開口部を胴回り方向に収縮させる第2収縮部と、を備え、前記第1の伸縮部材は、前記第1収縮部を形成するシート部材に接着されており、前記第2の伸縮部材は、前記第2収縮部を形成するシート部材に接着されており、前記第1収縮部が前記前身頃領域と前記後身頃領域を結ぶ長手方向に延在する前記胴開口端縁からの範囲が26mm以上31mm以下であり、前記第2収縮部が前記長手方向に延在する前記胴開口端縁からの範囲が31mm以上71mm以下であり、前記第1収縮部は、前記第2収縮部よりも拡幅強度が小さい。
また、前記第2収縮部は、前記着用者の骨盤に当接する骨盤当接位置に対応していてもよい。
また、前記第1の伸縮部材同士の間隔が6.5mm以上13mm以下であってもよい。
また、前記第2の伸縮部材同士の間隔が、前記第1の伸縮部材同士の間隔よりも小さな寸法に設定されていてもよい。
また、前記第1収縮部は、シート部材が少なくとも3層に積層された積層構造を有していてもよい。
上記の吸収性物品であれば、着用者に与える違和感を可及的に抑制し着脱容易である。
図1は、実施形態1に係るパンツ型使い捨ておむつの斜視図である。 図2は、実施形態1に係るおむつの分解斜視図である。 図3は、実施形態1に係るおむつを展開し、伸長した状態を模式的に示した図である。 図4は、比較例のおむつに設けられている糸ゴムの取付状態を示した図である。 図5は、糸ゴム同士の間隔とウエストギャザーに現れるひだの大きさとの関係を示した第1の図である。 図6は、各糸ゴムの間に形成されるひだの様子を示した図である。 図7は、ウエストギャザーが伸縮する際のひだの変形を示した図である。 図8は、実施形態2に係るおむつを展開し、伸長した状態を模式的に示した図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態は、本発明の実施形態の一例であり、本発明の技術的範囲を以下の態様に限定するものではない。
<実施形態1>
図1は、実施形態1に係るパンツ型使い捨ておむつ(以下、単に「おむつ」という)の斜視図である。本願で用いる方向に関する用語は、おむつ1が着用者に着用された状態において該着用者の前後左右に一致する方向を意味するものとする。例えば、本願で左右方向という場合、おむつ1の着用者に着用された状態において該着用者の左右に一致する方
向を意味する。
本実施形態では、吸収性物品の一例として、着用者の腹囲が入る開口部と、着用者の左下肢及び右下肢が挿通される左右一対の開口部とを有する筒状構造のパンツ型使い捨ておむつを例示するが、本願でいう「吸収性物品」は、パンツ型使い捨ておむつに限定されるものでない。本願でいう「吸収性物品」には、例えば、着用者の股下(陰部)を前身頃から後身頃にかけて覆うシート状の部材の一端部付近に固定されたテープを、該シート状の部材の他端部付近に貼り付けることで筒状構造を形成するテープ型使い捨ておむつ等、腹囲と股下を包み得る各種形態の吸収性物品が含まれる。
おむつ1は、着用状態において着用者の陰部(股下)を覆う股下領域に対応する部位である股下領域1Bと、着用者の胴周りにおける前身頃に対応する部位であって着用者の腹部側を覆うための前身頃領域1Fと、着用者の胴周りにおける後身頃に対応する部位であって着用者の背部側を覆うための後身頃領域1Rとを有する。おむつ1は、着用者の腹部を覆う前身頃領域1Fと、着用者の背部を覆う後身頃領域1Rと、前身頃領域1F及び後身頃領域1Rの間に位置すると共に吸収体8(図2参照)配置される股下領域1Bが連設されている。ここで、前身頃領域1Fは股下領域1Bの前側に位置し、後身頃領域1Rは股下領域1Bの後側に位置する。本実施形態におけるおむつ1は、パンツ型の使い捨ておむつであるため、前身頃領域1Fの左側の縁と後身頃領域1Rの左側の縁は互いに接合され、前身頃領域1Fの右側の縁と後身頃領域1Rの右側の縁は互いに接合されている。よって、おむつ1には、前身頃領域1Fの上側の縁と後身頃領域1Rの上側の縁とによって胴開口部2Tが形成されている。また、おむつ1には、上記接合が施されない股下領域1Bの左側の部位に左下肢開口部2Lが形成され、股下領域1Bの右側の部位に右下肢開口部2Rが形成されている。そして、おむつ1は、着用者の左下肢が左下肢開口部2Lに挿通され、着用者の右下肢が右下肢開口部2Rに挿通され、着用者の胴部が胴開口部2Tに入るように装着されると、前身頃領域1Fが着用者の腹部側に配置され、後身頃領域1Rが着用者の背部側に配置され、左下肢開口部2Lと右下肢開口部2Rが着用者の大腿部を取り巻く状態で着用者の身体に固定される。おむつ1がこのような形態で着用者の身体に固定されるので、着用者はおむつ1を着用した状態で立ち歩き可能である。
おむつ1には、液体を吸収して保持することができる吸収体が主に股下領域1B付近を中心に配置されている。また、おむつ1には、おむつ1と着用者の肌との間に液体の流出経路となる隙間が形成されるのを抑制するべく、着用者の左下肢の大腿部を取り巻く左下肢開口部2Lに立体ギャザー3BLが設けられ、着用者の右下肢の大腿部を取り巻く右下肢開口部2Rに立体ギャザー3BRが設けられ、着用者の腹囲を取り巻く部位にウエストギャザー3Rが設けられている。立体ギャザー3BL,3BRとウエストギャザー3Rは、糸ゴムの弾性力で着用者の肌に密着する。よって、着用者の陰部から排出される排泄液は、おむつ1から殆ど漏出することなくおむつ1の吸収体に吸収される。
図2は、実施形態に係るおむつ1の分解斜視図である。また、図3は、実施形態に係るおむつ1を展開し、伸長した状態を模式的に示した図である。図3の(A)は、展開及び伸長した状態のおむつ1を左側から見た場合の内部構造を模式的に示している。図3の(B)は、展開及び伸長した状態のおむつ1の平面図を模式的に示している。
おむつ1は、着用者に着用された状態において外表面を形成するカバーシート4F,4Rとパッドカバーシート6とを有する。カバーシート4Fは、主におむつ1の前身頃領域1Fの外表面を形成する。また、パッドカバーシート6は、主におむつ1の股下領域1Bの外表面を形成する。また、カバーシート4Rは、主におむつ1の後身頃領域1Rの外表面を形成する。カバーシート4F,4Rとパッドカバーシート6は、おむつ1の外表面の補強や手触りの向上のために設けられ、例えば、排泄物の漏れを抑制するために、液不透
過性の熱可塑性樹脂からなる不織布をその材料として用いることができる。ここで、液不透過性の熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等が例示できる。また、液不透過性のシートには、液不透過性と透湿性とが発揮されるように、0.1~数μm程度の微細な孔が多数形成されていてもよい。
また、おむつ1は、カバーシート4Fの着用者側の面に積層されるインナーカバーシート5Fと、カバーシート4Fの着用者側の面に積層されるインナーカバーシート5Rとを有する。インナーカバーシート5Fは、カバーシート4Fのうち後述する折り返し線4F6よりも股下領域1B側の部分に一致する形状を有するシート状の部材である。インナーカバーシート5Rもインナーカバーシート5Fと同様、カバーシート4Fのうち後述する折り返し線4R6よりも股下領域1B側の部分に一致する形状を有するシート状の部材である。
また、おむつ1は、パッドカバーシート6の着用者側の面において順に積層されるバックシート7、吸収体8、センターシート9を有する。パッドカバーシート6は、着用者の前身頃から股下を経由して後身頃へ届く長さを長手方向に有し、当該長手方向に対し直交する幅方向に所定の横幅を有する略長方形のシートである。また、バックシート7、吸収体8、センターシート9は、何れもパッドカバーシート6と同様に略長方形の外観を有するシート状の部材であり、長手方向がパッドカバーシート6の長手方向と一致する状態でパッドカバーシート6に対して順に積層されている。バックシート7は、排泄物の漏れを抑制するために液不透過性の熱可塑性樹脂を材料として形成されたシートである。また、センターシート9は、吸収体8の吸水面を被覆するように着用者の肌面側に配置される、シート状の部材である。このセンターシート9は、その一部又は全部において液透過性を有する。そのため、おむつ1が装着された状態において、着用者から排泄された液体は、着用者の肌に接触し得るセンターシート9を通って吸収体8に浸入し、そこで吸収される。液透過性のシートとしては、例えば、織布、不織布、多孔質フィルムが挙げられる。また、センターシート9は親水性を有していてもよい。
吸収体8は、パルプ繊維、レーヨン繊維、またはコットン繊維のようなセルロース系繊維の短繊維や、ポリエチレン、ポリプロピレン、またはポリエチレンテレフタレート等の合成繊維に親水化処理を施した短繊維の隙間に、水を吸収し保持することのできる架橋構造を持つ親水性の高吸収性重合体等の粒状の吸収性樹脂を保持させた構造を有する。よって、パッドカバーシート6は、着用者から排泄された液体を吸収すると、短繊維内の隙間に保持された吸収性樹脂を膨潤させて該液体を短繊維内に保持する。吸収体8は、1枚のマットからなる単層構造であってもよいし、複数枚のマットを重ね合わせた積層構造であってもよい。また、吸収体8は、目的に応じた適宜の形状を採ることができる。吸収体8の形状としては、例えば、矩形状、中央部付近が括れた砂時計型、その他各種の形状が挙げられる。
バックシート7、吸収体8、センターシート9は、何れも前身頃領域1Fから後身頃領域1Rにまで延在する。よって、バックシート7、吸収体8、センターシート9が積層されているパッドカバーシート6で着用者の陰部(股下)を覆うと、バックシート7、吸収体8、センターシート9の各長手方向の両端部は、着用者の腹側と背側に位置する状態となる。すなわち、着用者の陰部は、着用者の腹側から背側まで吸収体8に覆われる状態となる。したがって、着用者が腹を下へ向けた姿勢と背を下へ向けた姿勢の何れの姿勢で液体を体外へ排出しても、排出された液体はセンターシート9を介して吸収体8に接触することになる。
また、おむつ1は、上述した立体ギャザー3BL,3BRを形成するための細長い帯状のサイドシート10L,10Rを有する。サイドシート10L,10Rは、センターシー
ト9の長辺の部分に設けられる。そして、サイドシート10L,10Rには糸ゴム10L1,10R1が長手方向に沿って接着されている。よって、サイドシート10L,10Rは、前身頃領域1Fの左側の縁となるカバーシート4Fの縁4F7と、後身頃領域1Rの左側の縁となるカバーシート4Rの縁4R7とが互いに接合され、且つ、前身頃領域1Fの右側の縁となるカバーシート4Fの縁4F8と、後身頃領域1Rの右側の縁となるカバーシート4Rの縁4R8とが互いに接合されることにより、図1に示したような完成状態のおむつ1になると、糸ゴム10L1,10R1の収縮力で長手方向に引き寄せられて折り返し線10L2,10R2に沿ってセンターシート9から立ち上がる。その結果、左下肢開口部2L及び右下肢開口部2Rからの液体の流出を防ぐ立体ギャザー3BL,3BRが形成される。なお、カバーシート4Fにおける縁4F7及びカバーシート4Rにおける縁4R7、カバーシート4Fにおける縁4F8及びカバーシート4Rにおける縁4R8の接合方法は特に限定されないが、例えば、ヒートシール、高周波シール、超音波シール等によって行うことができる。
また、おむつ1は、パッドカバーシート6、バックシート7、吸収体8、センターシート9、サイドシート10L,10Rを挟んでカバーシート4Fの着用者側の面に積層される通気路形成シート11Fと、カバーシート4Rの着用者側の面に積層される通気路形成シート11Rとを有する。通気路形成シート11Fは、センターシート9の長手方向における一端側においてカバーシート4Fに重ねられる。また、通気路形成シート11Rは、センターシート9の長手方向における他端側においてカバーシート4Rに重ねられる。なお、本願においてシートが重なる状態とは、重ね合わされるシート同士が互いに全面的に接触する状態で重なる形態に限定されるものでなく、シートの一部分同士が重なる形態を含む概念である。例えば、通気路形成シート11Fは、パッドカバーシート6の長手方向における一端側の一部分が、カバーシート4Fの一部分に触れる状態で重ねられる。
通気路形成シート11Fには、前身頃領域1Fの上側の縁に沿う左右方向に延在する領域に通気用の微細な通気孔11F1が多数配列されている。通気路形成シート11Rにも通気路形成シート11Fと同様、通気孔11R1が多数配列されている。ここで、通気孔とは、シートの一方の面の側の空間と他方の面の側の空間とを連通させる開口部を意味し、その形状は特に限定されない。よって、通気孔11F1,11R1としては、例えば、円形、楕円形、多角形(三角形、四角形等)等の形状の開口部を適用することができる。通気路形成シート11F,11Rへの通気孔11F1,11R1の形成は、該通気路形成シート11F,11Rが通気性を有しない素材であることを意味するものでは無く、該通気路形成シート11F,11Rは通気性を有する素材と通気性を有しない素材の何れであってもよい。通気路形成シート11F,11Rは、通気性や液透過性を有する素材であることが好ましいが、例えば、非通気性の素材であってもよい。通気孔11F1,11R1の大きさや個数は特に限定されないが、例えば、開口面積が0.5~10mmの孔であれば5~200個程度形成されることが好ましい。
上記のように、おむつ1は、吸収体8を間に挟んだバックシート7及びセンターシート9の他、カバーシート4F,4R、通気路形成シート11F,11R、パッドカバーシート6、サイドシート10L,10Rが積み重なって形成されているため、これら複数のシートを積み重ねた積層体を有していると言える。
ここで、図3に示すように、カバーシート4Fは、折り返し線4F6において一端側が折り返されている。上述したウエストギャザー3Rは、カバーシート4Fに対して糸ゴム(糸状のゴム)4F2,4F3が接着され、カバーシート4Rに対して糸ゴム(糸状のゴム)4R2,4R3が接着されることで形成される。カバーシート4Fに接着される糸ゴム4F2,4F3は、折り返されると前身頃領域1Fの上側の縁を形成することになる折り返し線4F6沿いに、折り返し線4F6側から糸ゴム4F2、糸ゴム4F3の順に設け
られている。また、カバーシート4Rに接着される糸ゴム4R2,4R3も、糸ゴム4F2,4F3と同様、折り返されると後身頃領域1Rの上側の縁を形成することになる折り返し線4R6沿いに、折り返し線4R6側から糸ゴム4R2、糸ゴム4R3の順に設けられている。このため、糸ゴム4F2,4F3は、伸縮方向がおむつ1の左右方向となる向きでカバーシート4Fに設けられることになる。また、糸ゴム4R2,4R3は、伸縮方向となる長手方向がおむつ1の左右方向となる向きでカバーシート4Rに設けられることになる。よって、縁4F7と縁4R7が互いに接合され、縁4F8と縁4R8が互いに接合されると、糸ゴム4F2,4F3と糸ゴム4R2,4R3は、胴開口部2Tに沿って周回する実質的に環状の伸縮部材を形成し、胴開口部2Tを胴周り方向に収縮させる機能を発揮する。すなわち、糸ゴム4F2,4F3と糸ゴム4R2,4R3は、収縮力を発揮しておむつ1を着用者に密着させ、おむつ1と着用者の腹囲との間に隙間が形成されるのを防ぐ。
更に、カバーシート4Fには糸ゴム4F4,4F5が接着され、カバーシート4Rには糸ゴム4R4,4R5が接着されている。糸ゴム4F4,4F5は、カバーシート4Fのうち糸ゴム4F3よりも股下領域1B側の領域に設けられる伸縮部材である。ただし、糸ゴム4F4,4F5は、カバーシート4Fの左端から右端まで途切れることなく接着される糸ゴム4F2,F3とは異なり、吸収体8に対応する部位となる幅方向中央部が所定の横幅分だけカットされている。カバーシート4Fは、吸収体8に対応する部位となる幅方向中央部がカットされた糸ゴム4F4,4F5を有することにより、吸水による吸収体8の膨張を阻害することなく、着用者の下腹部に適度な密着感を付与する。カバーシート4Rについてもカバーシート4Fと同様であり、吸収体8に対応する部位となる幅方向中央部が所定の横幅分だけカットされた糸ゴム4R4,4R5がカバーシート4Rに接着されることで、着用者の下腹部に適度な密着感を付与する。
ところで、図3を見ると判るように、糸ゴム4F2は、図1に示した前身頃領域1Fの上側の縁となる部分に沿って左右方向に延在するように設けられている。糸ゴム4F2は、所定の間隔(以下、「間隔A」という)を空けて3本平行に設けられている。そして、糸ゴム4F3は、3本ある糸ゴム4F2の隣で糸ゴム4F2と同様に左右方向に延在するように複数本設けられている。糸ゴム4F3は、おむつ1が着用された状態において、着用者の骨盤の左右両端部が位置する部位の付近に位置することで、おむつ1を着用者の腰に保持させる機能を主に担う。また、糸ゴム4F2は、おむつ1が着用された状態において、着用者の腹囲を糸ゴム4F3よりも上側で包囲することにより、おむつ1から液体が漏出するのを防ぐ機能や、糸ゴム4F3の収縮力に起因する着用者への圧迫感を緩和する機能、おむつ1内の湿気を排出する機能を担う。なお、糸ゴム4F4と糸ゴム4F5は、図3に示されるように、糸ゴム4F3の隣で糸ゴム4F3と同様に左右方向に延在するように複数本設けられている。そして、上述したように、糸ゴム4F4,4F5は、吸収体8に対応する部位がカットされている。
図4は、比較例のおむつに設けられている糸ゴムの取付状態を示した図である。比較例のおむつ101は、糸ゴム4F2,4R2の本数および間隔が異なる点を除き、おむつ1と同様である。よって、おむつ101を示す図4において、おむつ1と同様の構成についてはおむつ1と同一の符号を付し、その説明を省略する。
比較例のおむつ101では、図4を見ると判るように、糸ゴム4F2が、前身頃領域1Fの上側の縁となる部分に沿って左右方向に延在するように設けられている。糸ゴム4F2は、所定の間隔(以下、「間隔B」という)を空けて5本平行に設けられている。図3と図4を見比べると判るように、比較例のおむつ101では、糸ゴム4F2の間隔が実施形態のおむつ1より狭い。換言すると、間隔Aは、間隔Bよりも広い。このため、実施形態のおむつ1は、比較例のおむつ101に比べて、以下のような効果を奏する。
図5は、糸ゴム4F2同士の間隔とウエストギャザー3Rに現れるひだの大きさとの関係を示した第1の図である。図5において(A)で示される図は、ウエストギャザー3Rを着用者の肌が触れる方から見た場合の図である。また、図5において(B)で示される図は、おむつ1の側方から見た場合のウエストギャザー3R内の内部構造を示した図である。また、図5において(C)で示される図は、おむつ1の上方からウエストギャザー3Rを見た場合の様子を示した図である。また、図5において(D)で示される図は、ウエストギャザー3Rが収縮した状態における、おむつ1の上方からウエストギャザー3Rを見た場合の状態を示した図である。図5では、説明の便宜上、ウエストギャザー3Rのうち前身頃領域1Fの部分に対応する符号が図示されているが、ウエストギャザー3Rのうち後身頃領域1Rの部分についても同様である。すなわち、説明の便宜上、以下においては、ウエストギャザー3Rのうち前身頃領域1Fの部分に対応する符号を用いて実施例のおむつ1と比較例のおむつ101との相違点を説明するが、下記相違点は、前身頃領域1Fにあるウエストギャザー3Rの部分と、後身頃領域1Rにあるウエストギャザー3Rの部分の両方に共通する。
図5に示されるように、実施形態のおむつ1と比較例のおむつ101の何れについても、カバーシート4Fは、図2に示した折り返し線4F6で折り返され、更に通気路形成シート11Fが重ねられて接合される。接合は、各糸ゴムとシートが伸長された状態で行われる。図5において(A)で示される図にある符号Sの破線は、接合された部分である。また、図5において(C)および(D)で示される図にある符号Sの箇所は、接合された部分である。
折り返し線4F6においてカバーシート4Fが折り返された状態でカバーシート4Fと通気路形成シート11Fとを接合する接合部分Sは、図5において(A)で示される図を見ると判るように、図1に示した前身頃領域1Fの上側の縁に対し直角の方向に延在する直線状の形態となっている。接合部分Sは、平行に複数設けられており、更に各間隔が大小交互となるように設けられている。よって、接合部分Sは、図5を見ると判るように、二重線が等間隔で並ぶような形態となっている。接合部分Sによって構成される二重線が等間隔で並ぶような形態を採ることにより、図5において(D)で示されるように、収縮後のウエストギャザー3Rにひだが大小交互に形成される。これは、接合が各糸ゴムとシートを伸長した状態で行われ、その後に伸長状態が解かれてウエストギャザー3Rが糸ゴム4F2の収縮力で縮むと、二重線を構成する2つの接合部分Sの間という間隔の狭い部分でシートの撓みにより小さいひだが形成され、二重線同士の間という間隔の広い部分ではシートの撓みにより大きいひだが形成されるためである。
二重線が等間隔で並ぶような形態の接合部分Sが形成されることにより、収縮後のウエストギャザー3Rにはシートの撓みにより形成されるひだが大小交互に波型で形成される。よって、例えば、接合部分Sが等間隔で形成される場合に比べて、着用者の肌から通気路形成シート11Fを透過することなくおむつ1の外部へ直接繋がる換気経路がより大きく形成され、着用者の蒸れ感がより抑制される。
また、各接合部分Sは、図5の破線が示すイメージの通り、接合されていない非接合部分が離散的に存在する間欠的な破線状の形態となっている。これは、各ひだによって複数形成される換気経路同士の間の通気性の向上を図ることで、局部的な蒸れ感の抑制を狙ったものである。このような離散的な接合は、例えば、超音波接合で実現することができる。
ところで、図5において、「実施形態」として示す図と「比較例」として示す図とを見比べると判るように、ウエストギャザー3Rが糸ゴム4F2の収縮力で縮んだ場合に形成
されるひだの大きさは、実施形態のおむつ1と比較例のおむつ101とで異なる。そして、ひだの大きさは、実施形態のおむつ1の方が比較例のおむつ101より大きくなる。その理由は、以下の通りである。
図6は、各糸ゴム4F2の間に形成されるひだの様子を示した図である。糸ゴム4F2がカバーシート4Fに接着されているため、糸ゴム4F2同士の間に形成されるカバーシート4Fや通気路形成シート11Fのひだは、糸ゴム4F2に近い箇所ほど糸ゴム4F2に拘束される。ところが、上述したように、実施形態のおむつ1の糸ゴム4F2同士の間隔(間隔A)は、比較例のおむつ101の糸ゴム4F2同士の間隔(間隔B)よりも広い。よって、実施形態のおむつ1では、カバーシート4Fや通気路形成シート11Fに形成されるひだが、比較例のおむつ101に比べると全体的に糸ゴム4F2の拘束力を受けにくいといえる。このため、実施形態のおむつ1では、比較例のおむつ101に比べてひだの大きさが大きくなる。
ウエストギャザー3Rに形成されるひだが大きいと、ウエストギャザー3Rの収縮力が以下の理由で変化する。図7は、ウエストギャザー3Rが伸縮する際のひだの変形を示した図である。ウエストギャザー3Rに形成される多数のひだは、カバーシート4Fや通気路形成シート11Fが細かく折り返されることにより形成される。そして、カバーシート4Fや通気路形成シート11Fの折り返し部分の個数は、ひだの個数に応じて増減する。よって、ウエストギャザー3Rに形成される個々のひだの大きさが小さくなると、ウエストギャザー3R全体としては、ひだを形成するカバーシート4Fや通気路形成シート11Fの折り返し部分の個数が増加することになる。一方、ウエストギャザー3Rに形成される個々のひだの大きさが大きくなると、ウエストギャザー3R全体としては、ひだを形成するカバーシート4Fや通気路形成シート11Fの折り返し部分の個数が減少することになる。したがって、糸ゴム4F2の本数が比較例のおむつ101に比べて少ない実施形態のおむつ1では、ウエストギャザー3Rに形成される個々のひだが比較例のおむつ101より大きい故、カバーシート4Fや通気路形成シート11Fに形成される折り返し部分の個数が比較例のおむつ101より少ない。
そして、ウエストギャザー3Rの伸縮性は、糸ゴム4F2そのものの物性のみならず、糸ゴム4F2の周辺に配置されるカバーシート4Fや通気路形成シート11F等の構成部材の影響を受ける。例えば、糸ゴム4F2の周辺に配置されるカバーシート4Fや通気路形成シート11Fに、ひだを形成する折り返し部分が多数形成されれば、糸ゴム4F2の収縮力は当該折り返し部分が元の形へ戻ろうとする復元力を反力として受けて弱まり、ウエストギャザー3Rの伸縮性は低下する。よって、ウエストギャザー3Rにおいて発揮される収縮力は、糸ゴム4F2のヒステリシス、及び、糸ゴム4F2の周辺にあるカバーシート4Fや通気路形成シート11Fが糸ゴム4F2に対し構造的に与える影響等により、ウエストギャザー3Rが伸びる方向に変形する場合とウエストギャザー3Rが縮む方向に変形する場合とで相異なる大きさとなる。
しかし、上記実施形態のおむつ1は、比較例のおむつ101に比べると、ひだを形成するカバーシート4Fや通気路形成シート11Fの折り返し部分の個数が比較例のおむつ101より少ないため、当該折り返し部分が元の形へ戻ろうとする復元力を糸ゴム4F2が反力として受ける大きさも小さい。このため、上記実施形態のおむつ1は、ウエストギャザー3Rが伸びる方向に変形する場合にウエストギャザー3Rで発揮される収縮力と、ウエストギャザー3Rが縮む方向に変形する場合にウエストギャザー3Rで発揮される収縮力との差分が、比較例のおむつ101に比べて小さくなる。
ウエストギャザー3Rが伸びる方向に変形する場合にウエストギャザー3Rで発揮される収縮力と、ウエストギャザー3Rが縮む方向に変形する場合にウエストギャザー3Rで
発揮される収縮力との差分が小さいと、以下の理由により、着用者に与える違和感が抑制され且つ着脱が容易となる。
すなわち、おむつ1,101には、排泄液を吸収体8で吸収するのみならず、排泄液の漏れを防いだり、蒸れや圧迫感等の違和感を抑制することが求められる。しかし、上述したように、排泄液の漏れ防止と着用者に与える違和感の抑制はトレードオフの関係にあるため、ウエストギャザー3Rには適切な収縮力が要求される。この点、実施形態のおむつ1は、糸ゴム4F2同士の間隔と糸ゴム4R2同士の間隔が上記の「間隔A」となっていることにより、ウエストギャザー3Rが伸びる方向に変形する場合にウエストギャザー3Rで発揮される収縮力と、ウエストギャザー3Rが縮む方向に変形する場合にウエストギャザー3Rで発揮される収縮力との差分が、比較例のおむつ101よりも抑制される。すなわち、ウエストギャザー3Rの収縮時のヒステリシスは、実施形態の方が比較例よりも小さい。ウエストギャザー3Rの収縮時のヒステリシスが小さいということは、ウエストギャザー3Rが縮む方向に変形する際、糸ゴム4F2の収縮力がより発揮されるということである。そして、ウエストギャザー3Rが縮む方向に変形する際に発揮される糸ゴム4F2の収縮力は、排泄液の漏れ防止や着用者に与える違和感の抑制に寄与するものであるから、ウエストギャザー3Rの収縮時のヒステリシスが小さくなるということは、ウエストギャザー3Rが縮む方向に変形する場合に発揮される収縮力を維持しつつ、ウエストギャザー3Rが伸びる方向に変形する場合にウエストギャザー3Rで発揮される収縮力が弱くなるような糸ゴム4F2の選択をおむつ1の設計時に可能とする。したがって、実施形態のおむつ1であれば、比較例のおむつ101に比べて、排泄液の漏れ防止と着用者に与える違和感の抑制というトレードオフの関係にある両機能を両立させ、着用者に与える違和感を抑制しつつ着脱も容易にすることが可能となる。
<実験データ>
以下、上記実施形態のおむつ1の一例に相当するおむつと、上記比較例のおむつ101に相当するおむつとを用意し、各おむつのウエストギャザーの収縮力を測定したので、その結果を以下に示す。上記実施形態のおむつ1の一例に相当する試作品のおむつを、以下、「実施例」という。また、上記比較例のおむつ101に相当する比較品のおむつを、以下、「比較例」という。
なお、本実験では、実施例と比較例の何れについても、糸ゴム4F2,4R2に相当する糸ゴムとして、旭化成株式会社の商品名「ロイカ」(登録商標)が用いられている。但し、実施例については「ロイカHS 470dtex」、比較例については「ロイカCR
470dtex」が用いられている。
まず、「ロイカHS 470dtex」と「ロイカCR 470dtex」の違いについて以下に説明する。「ロイカHS 470dtex」と「ロイカCR 470dtex」との比較は、次のようにして行った。すなわち、本比較では、100mmの間隔を空けた状態のチャックに1本の糸ゴムを挟み、毎分300mmの試験速度で400mmまで伸ばし(すなわち、変位量300mm)、その後、同じ速度で100mmまで戻し、その操作を2往復させた場合に観測される応力を比較した。以下の表1は、その比較結果を示している。
Figure 0007358782000001
上記の表1から判るように、実施例に用いる「ロイカHS 470dtex」は、伸長
時に発揮される収縮力(すなわち、糸ゴムが伸びる時の応力(表では「往路」の応力))から、収縮時に発揮される収縮力(すなわち、糸ゴムが縮む時の応力(表では「復路」の応力))を差し引いた差分(表では「応力差」)が、比較例に用いる「ロイカCR 470dtex」に比べて小さい。例えば、1回目の試験では、往路(変位が0mmから300mmへ変化するとき)における変位200mmの場合の応力と、復路(変位が300mmから0mmへ変化するとき)における変位200mmの場合の応力との差分は、実施例に用いる「ロイカHS 470dtex」が0.25Nであるのに対し、比較例に用いる「ロイカCR 470dtex」は0.33Nであり、実施例に用いる「ロイカHS 470dtex」の方が伸長時と収縮時との応力の差分が小さい。また、例えば、2回目の試験では、往路における変位200mmの場合の応力と、復路における変位200mmの場合の応力との差分は、実施例に用いる「ロイカHS 470dtex」が0.06Nであるのに対し、比較例に用いる「ロイカCR 470dtex」は0.11Nであり、実施例に用いる「ロイカHS 470dtex」の方が伸長時と収縮時との応力の差分が小さい。これより、実施例に用いる「ロイカHS 470dtex」は、収縮力のヒステリシスが、比較例に用いる「ロイカCR 470dtex」より小さいと言える。
本実験では、上記の糸ゴム「ロイカ」を用いた実施例および比較例を、BigサイズとLサイズとMサイズの3種類ずつ用意した。これらは、何れもウエストギャザーがJISL1069に準ずるカンチレバーによる剛軟度測定において60mm以下のシートで構成されている。なお、実施例と比較例ではウエストギャザーが当該シート3枚で形成されているが、当該シートが6枚以下であれば同等の効果は実現できる。実施例と比較例のウエストギャザーは、何れも糸ゴム4F2,4F3,4R2,4R3を、胴開口部2Tの縁(折り返し線4F6,4R6の位置)より26mmから31mmまでの範囲内の領域に配置している。以下に示す表は、実施例と比較例の各サイズにおいて、糸ゴム4F2,4R2に相当する糸ゴムの本数、間隔、ドラフト率を表したものである。Mサイズの比較例については、各部の寸法が小さい関係上、糸ゴム4F2,4R2に相当する糸ゴムが4本となっており、おむつ101よりも1本少なくなっている。
Figure 0007358782000002
上記実施例と比較例について、ウエストギャザーを伸縮させた場合の収縮力を測定した。本測定では、ウエストギャザー3Rに相当する部位のみを切り取ったリング状の切り取
り片を、ロードセルが備わるチャックに挟んで広げるように動かした場合と、広げた切り取り片を元へ戻すように動かした場合のロードセルの測定値を採取した。以下に示す表3は、ウエストギャザーを拡幅させる場合、すなわち、切り取り片を広げるように動かした場合に観測されるロードセルの測定値(拡幅強度)を示している。また、以下に示す表4は、ウエストギャザーを縮幅させる場合、すなわち、広げた切り取り片を元に戻すように動かした場合に観測されるロードセルの測定値(縮幅強度)を示している。
Figure 0007358782000003

Figure 0007358782000004
すなわち、上記の表3と表4に示す測定値のうち、変位量の中間値(Mサイズであれば44cm、LサイズとBigサイズであれば48cm)における測定値の差分(すなわち
、拡幅強度と縮幅強度との差分)は、実施例の場合、Mサイズについては1.2N、Lサイズについては1.2N、Bigサイズについては1.2Nであった。また、比較例の場合、Mサイズについては1.3N、Lサイズについては1.5N、Bigサイズについては1.4Nであった。すなわち、ウエストギャザーが広がる方向に変形する場合に観測される収縮力に対する、ウエストギャザーが狭まる方向に変形する場合に観測される収縮力の差分が、比較例では1.3N以上であったのに対し、実施例では1.2N以下であった。この結果より、実施例は、比較例に比べると、ウエストギャザーが伸びる方向に変形する場合にウエストギャザーで発揮される収縮力と、ウエストギャザーが縮む方向に変形する場合にウエストギャザーで発揮される収縮力との差分が小さいと言える。このため、上述したように、実施例は、比較例に比べると、着用者に与える違和感を抑制し且つ着脱が容易であると言える。なお、実施例では糸ゴムの間隔を6.5mm或いは10mmにしていたが、その間隔の上限は20mm以下であることが好ましい。
<実施形態2>
次に、実施形態2に係るおむつについて説明する。本実施形態に係るおむつ1は、上述した実施形態1に係るおむつと同一の構成要素を有する。なお、本実施形態において、上述した実施形態1と同一の構成については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する
図8は、実施形態2に係るおむつ1を展開し、伸長した状態を模式的に示した図である。図8の(A)は、展開及び伸長した状態のおむつ1を左側から見た場合の内部構造を模式的に示している。図8の(B)は、展開及び伸長した状態のおむつ1の平面図を模式的に示している。
以下、おむつ1のカバーシート4F,4Rにおいて、糸ゴム4F2,4R2、及び糸ゴム4F3,4R3が配置されている領域を「ウエスト領域RW」と呼ぶ。おむつ1のウエスト領域RWは、胴開口部2Tを形成する胴開口端縁4F9,4R9近傍に位置し、ウエストギャザー3Rが形成される領域である。更に、ウエスト領域RWのうち、糸ゴム4F2,4R2が配置されている領域を「ウエスト第1領域RW1」(第1領域)と呼び、糸ゴム4F3,4R3が配置されている領域を「ウエスト第2領域RW2」(第2領域)と呼ぶ。第1収縮部S1は、胴開口端縁4F9,4R9に近接するウエスト第1領域RW1に設けられると共に胴回り方向に沿って延設される糸ゴム4F2,4R2を含み、胴開口部を胴回り方向に収縮させる。第2収縮部S2は、第1収縮部S1に対して股下領域1B側に隣接するウエスト第2領域RW2に設けられると共に胴回り方向に沿って延設される糸ゴム4F3,4F3を含み、胴開口部を胴回り方向に収縮させる。
本実施形態におけるおむつ1においては、ウエストギャザー3Rを形成する第1収縮部S1が前身頃領域1Fと後身頃領域1Rを結ぶ長手方向に延在する、胴開口部2Tからの延在長さが26mm以上31mm以下に設定するようにした。これによれば、胴開口部2Tを広げる際に、指の第2関節付近がちょうど胴開口端縁4F9,4R9に引っ掛かるため、おむつ1を着用者に装着させたり、逆に脱がせたりする際に胴開口部2Tを広げ易くなるという利点がある。より詳しくは、胴開口部2Tを広げる際に、指の第1関節よりも指先側の部位が胴開口端縁4F9、4R9に位置している場合、胴開口部2Tを広げる最中に胴開口端縁4F9、4R9から指先が不意に外れてしまい易くなる。一方、胴開口部2Tを広げる際に、第2関節よりも深い指の付け根側の部位が胴開口端縁4F9,4R9に位置している場合、第1収縮部S1よりも下方に位置する第2収縮部S2の方が広がってしまい、効率良く胴開口部2Tを広げることが難しくなり易い。これに対して、おむつ1の長手方向に沿った第1収縮部S1の延在長さを26mm以上31mm以下に設定することで、おむつ1の着脱容易性を向上させることができる。また、第1収縮部S1は、第2収縮部S2よりも横方向に伸ばすのに要する力(拡幅強度)が小さい。これにより、お
むつ1の着脱容易性をより向上させることができる。また、おむつ1を広げる際に、おむつ1のウエストギャザーG2の肌当接面を形成する通気路形成シート11F,11Rに指の先端が食い込むことがなく、通気路形成シート11F,11Rが破損することを抑制できるという利点もある。
また、本実施形態におけるおむつ1において、第1収縮部S1は、シート部材が少なくとも3層に積層された積層構造を有している。これによれば、おむつ1を赤ちゃん(着用者)に履かせる際に、第1収縮部S1に配置された糸ゴム4F2,4R2同士の間に取扱者の指が入り込んだ場合においても、第1収縮部S1を形成するカバーシート4F,4Rに破れが発生することを抑制できる。
また、本実施形態におけるおむつ1においては、ウエストギャザー3Rを形成する第2収縮部S2における糸ゴム4F3,4R3は、所定の間隔(以下、「間隔A2」という)を空けて4本平行に設けられている。間隔A2を、第1収縮部S1における糸ゴム4F2,4R2の間隔A1よりも小さな寸法に設定したので、おむつ1のずれ落ちを抑制するずれ落ち抑制機能を第2収縮部S2に好適に発揮させることができる。つまり、ウエストギャザー3R全体としては、おむつ1の内部空間の湿気を外部に排出する湿気排出機能を発揮しつつ、おむつ1のずれ落ちも好適に抑制することができる。
また、本実施形態に係るおむつ1において、第2収縮部S2がおむつ長手方向(胴回り方向と直交する方向)に延在する幅寸法は20mm以上とすることが好ましい。第2収縮部S2の延在幅を上記のように設定することで、取扱者が着用者におむつ1を装着する際、着用者の肌に第2収縮部S2が食い込んでしまうことを抑制し易くなる。また、本実施形態のおむつ1において、第2収縮部S2のおむつ長手方向への延在幅は40mm以下とすることが好ましい。例えば、第1収縮部S1が長手方向に延在する胴開口端縁4F9,4R9からの範囲が31mmである場合には、第2収縮部S2が長手方向に延在する胴開口端縁4F9,4R9からの範囲が31mm以上71mm以下である。また、第1収縮部S1が長手方向に延在する胴開口端縁4F9,4R9からの範囲が26mmである場合には、第2収縮部S2が長手方向に延在する胴開口端縁4F9,4R9からの範囲が26mm以上66mm以下である。すなわち、第2収縮部S2がおむつ長手方向に延在する幅寸法は20mm以上40mm以下であり、第2収縮部S2が長手方向に延在する胴開口端縁4F9,4R9からの範囲が26mm以上71mm以下である。この場合、第1収縮部S1と第2収縮部S2は隣接していてもよい。これにより、おむつ1は、第2収縮部S2を着用者(例えば、赤ちゃん)の骨盤に当接する骨盤当接位置に対応させ、糸ゴム4F3を着用者の骨盤の左右両端部が位置する部位の付近に位置させて、第2収縮部S2を着用者の腰に保持させることができる。
<実験>
以下、実施形態2のおむつ1の一例に相当するおむつと、上記実施形態1における比較例のおむつ101に相当するおむつとを用意し、おむつのずれ落ち抑制機能について評価した。実施形態2のおむつ1の一例に相当する試作品のおむつを、以下、「実施例」という。また、上記比較例のおむつ101に相当する比較品のおむつを、以下、「比較例」という。
本実験では、実施例と比較例の何れについても、糸ゴム4F2,4R2に相当する糸ゴムとして「ロイカHS 470dtex」が用いられ、糸ゴム4F3,4R3、4F4,
4R4に相当する糸ゴムとして「ロイカCR 470dtex」が用いられている。実施例において、糸ゴム4F2,4R2に相当する糸ゴムのドラフト率は345%であり、糸ゴム4F3,4R3に相当する糸ゴムのドラフト率は315%であり、糸ゴム4F4,4R4に相当する糸ゴムのドラフト率は330%である。比較例において、糸ゴム4F2,
4R2に相当する糸ゴムのドラフト率は345%であり、糸ゴム4F3,4R3に相当する糸ゴムのドラフト率は285%であり、糸ゴム4F4,4R4に相当する糸ゴムのドラフト率は285%である。
<実験1>
実験1では、乳幼児5名の被験者A~Eに実施例と比較例のおむつを着用させて2時間自由に遊ばせて、おむつのずり落ちについて確認した。以下に示す表5は、実験1の結果を示してる。なお、表5における「お腹まわり(cm)」の欄には、各被験者のお腹まわりの大きさを記載している。
Figure 0007358782000005
表5において、「実施例」の欄に記載の記号「〇」は、ずれ落ちがなかった結果を示している。また、「実施例」及び「比較例」の欄に記載の記号「△」は、ずれ落ちがほとんどなかった結果を示している。また、「比較例」の欄に記載の記号「×」は、ずれ落ちがあった結果を示している。表5に示すように、実施例に係るおむつは、比較例に係るおむつよりも高いずれ落ち抑制機能を有している。
<実験2>
実験2では、赤ちゃんがずりばいした際のずれ落ち抑制機能について評価した。具体的には、EVA(ethylene-vinylacetate copolymer)製のマットの上におむつを着用させた座位姿勢のダミー人形を置き、当該おむつに150ccの人工尿を吸収保持させた。ダミー人形は、重さ4kgであり、乳児のLサイズに相当する大きさである。人工尿は、蒸留水1000mLに対して、尿素20g、塩化ナトリウム8g、硫酸マグネシウム7水和物0.8g、塩化カルシウム2水和物0.3gを溶解させて調製した。
ダミー人形のお腹周りのお腹と脇腹部の上端部に印をつけ、ダミー人形をEVA製のマット上で前後方向5cmに滑らせる往復動作を1分間に60回行い、お腹と脇腹部におけるおむつのずれ落ちについて確認した。
実施例に係るおむつにおいて、お腹でのずれ落ち幅は5cmであり、脇腹部でのずれ落ち幅は0cmであった。一方、比較例に係るおむつにおいて、お腹でのずれ落ち幅は20cmであり、脇腹部でのずれ落ち幅は10cmであった。このように、実施例に係るおむつは、比較例に係るおむつよりも高いずれ落ち抑制機能を有している。これにより、着用者の乳児がずりばいをした場合であっても、おむつ1はずれ落ちを抑制できる。以上の通り、実施形態2に係るおむつ1は、着脱容易であり、ずれ落ちを抑制できる。このため、実施形態2に係るおむつ1は、二足歩行前の赤ちゃん用に好適である。
1,101・・おむつ
1B・・股下領域
1F・・前身頃領域
1R・・後身頃領域
2T・・胴開口部
2L・・左下肢開口部
2R・・右下肢開口部
3BL,3BR・・立体ギャザー
3R・・ウエストギャザー
4F,4R・・カバーシート
4F1,4R1・・開口
4F2,4F3,4F4,4F5,4R2,4R3,4R4,4R5,10L1,10R1・・糸ゴム
4F6,4R6,10L2,10R2・・折り返し線
4F7,4F8,4R7,4R8・・縁
5F,5R・・インナーカバーシート
6・・パッドカバーシート
7・・バックシート
8・・吸収体
9・・センターシート
10L,10R・・サイドシート
11F,11R・・通気路形成シート
11F1,11R1・・通気孔
S・・接合部分

Claims (5)

  1. 着用者の腹部を覆う前身頃領域と、着用者の背部を覆う後身頃領域と、前記前身頃領域及び前記後身頃領域の間に位置すると共に吸収体が配置される股下領域が連設された吸収性物品であって、
    前記前身頃領域及び前記後身頃領域のうち、着用者の胴部を挿通可能な胴開口部を形成する胴開口端縁に近接する第1領域に設けられると共に胴回り方向に沿って延設される第1の伸縮部材が配置され、前記第1領域を胴回り方向に収縮させる第1収縮部と、
    前記前身頃領域及び前記後身頃領域のうち、前記第1領域に対して前記股下領域側に接する第2領域に設けられると共に胴回り方向に沿って延設される第2の伸縮部材が配置され、前記第2領域を胴回り方向に収縮させる第2収縮部と、
    を備え、
    前記第1の伸縮部材は、前記第1収縮部を形成するシート部材に接着されており、
    前記第2の伸縮部材は、前記第2収縮部を形成するシート部材に接着されており、
    前記第1収縮部が前記前身頃領域と前記後身頃領域を結ぶ長手方向に延在する前記胴開口端縁からの範囲が26mm以上31mm以下であり、
    前記第2収縮部が前記長手方向に延在する前記胴開口端縁からの範囲が31mm以上71mm以下であり、
    前記第1収縮部の前記長手方向への延在幅と、前記第2収縮部の前記長手方向への延在幅は異なっており、
    前記第1の伸縮部材は、前記第2の伸縮部材よりも伸長時と収縮時との応力の差分が小さく、
    前記第1の伸縮部材は、前記第2の伸縮部材よりもドラフト率が大きく、
    前記第1収縮部は、前記第2収縮部よりも拡幅強度が小さい、
    吸収性物品。
  2. 前記第2収縮部は、前記着用者の骨盤に当接する骨盤当接位置に対応している、
    請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記第1の伸縮部材同士の間隔が6.5mm以上13mm以下である、
    請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記第2の伸縮部材同士の間隔が、前記第1の伸縮部材同士の間隔よりも小さな寸法に設定されている、
    請求項1から3の何れか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記第1収縮部は、シート部材が少なくとも3層に積層された積層構造を有している、
    請求項1から4の何れか一項に記載の吸収性物品。
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