JP7355059B2 - 吸引装置及び吸引方法 - Google Patents

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Description

本発明は、粘着シート等の保持シートに粘着保持されたチップ部品等のワークを吸引する吸引装置及び吸引方法に関する。
従来、大量生産されるワークの中に含まれる不良品を取り除くために、磁力を用いた方法がある。例えば特許文献1には、プレートに保持した複数の積層セラミックコンデンサに磁力を印加して磁化させた後、それら積層セラミックコンデンサを磁力によりプレートから引き抜くようにして、プレートから引き抜かれた積層セラミックコンデンサを、内部電極層のずれが生じている不良品として選別する方法が開示されている。
特開2009-176767号公報
しかし、積層セラミックコンデンサがプレートに強く保持されている場合には、不良品であっても磁力による引き抜きが困難になることが想定される。
そこで本発明は、保持されているワークを選択的に除去する場合、的確に除去することができる吸引装置及び吸引方法を提供することを目的とする。
本発明に係る吸引装置は、保持シートの粘着面に粘着されたワークを吸引して当該ワークを前記粘着面から離脱させる吸引装置であって、前記保持シートを平坦な状態に支持する支持プレートと、前記ワークを吸引可能な吸引端を含み、前記支持プレート上において、前記吸引端が前記支持プレートに対して離接可能に対向し、かつ、前記粘着面に沿う方向に移動可能に配置される吸引部と、前記吸引部と一体に設けられ、前記吸引端から前記支持プレートに向かって延び、前記保持シートの前記粘着面に配置されたワークに接触可能な接触部と、を備える。
本発明に係る吸引方法は、上記本発明に係る吸引装置により、前記保持シートの前記粘着面に粘着されたワークを吸引して当該ワークを前記粘着面から離脱させる吸引方法であって、前記吸引部の前記吸引端を前記ワークに近接させるとともに、前記接触部を前記ワークの側方に配置するステップと、前記吸引部を前記ワークの方向に移動させ、前記ワークに接触した前記接触部により当該ワークの少なくとも一部を前記粘着面から剥離させるステップと、前記吸引端により前記ワークを吸引するステップと、を備える。
本発明によれば、保持されているワークを選択的に除去する場合、的確に除去することができる吸引装置及び吸引方法を提供することができる。
実施形態に係る吸引装置により吸引されるワークとしての積層体を備える積層セラミックコンデンサの概略斜視図である。 図1のII-II断面図である。 積層セラミックコンデンサの積層体に外部電極を形成する工程であって、保持シートに保持した複数の積層体を導電性シートに対向させた状態を示す図である。 積層セラミックコンデンサの積層体に外部電極を形成する工程であって、保持シートに保持した複数の積層体の長さ方向一端部に第1導電膜を形成した状態を示す図である。 積層セラミックコンデンサの積層体に外部電極を形成する工程であって、保持シートに保持した複数の積層体の長さ方向他端部に第1導電膜を形成した状態を示す図である。 積層セラミックコンデンサの積層体に外部電極を形成する工程であって、保持シートに保持した複数の積層体の長さ方向一端部に第2導電膜を形成した状態を示す図である。 実施形態に係る吸引装置を模式的に示す側断面図である。 実施形態の吸引装置が備える吸引部及びその周辺部分を示す図4の一部拡大図である。 実施形態に係る吸引装置によりワークである積層セラミックコンデンサの積層体を吸引する作用を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明に係るワークとしての積層体12を備えた積層セラミックコンデンサ10を示している。図2は、図1に示すII-II線に沿った断面図である。図3A~図3Dは、積層セラミックコンデンサ10の製造工程において、積層体12に外部電極16を形成する工程を模式的に示す工程図である。図4は、実施形態に係る吸引装置50の全体を模式的に示す側断面図である。
はじめに、積層セラミックコンデンサ10の構造と、積層体12に外部電極16を形成する工程について説明する。実施形態の吸引装置50は、積層体12に外部電極16を形成する途中において使用される。
図1に示すように、実施形態の積層セラミックコンデンサ10は、全体として略直方体形状を有する電子部品である。この積層セラミックコンデンサ10は、積層体12と、一対の外部電極16と、を備えている。
図1において、矢印Tは、積層セラミックコンデンサ10及び積層体12の積層方向を示している。図1及び図2において、矢印Lは、積層セラミックコンデンサ10及び積層体12の、積層(T)方向に直交する長さ方向を示している。図1において、矢印Wは、積層セラミックコンデンサ10及び積層体12の、積層(T)方向及び長さ(L)方向に直交する幅方向を示している。
図1及び図2に示すように、一対の外部電極16は、積層体12の長さ(L)方向の両端部の外表面を覆うように互いに離間して設けられている。一対の外部電極16は、それぞれ導電膜により構成されている。
一対の外部電極16は、後述するように、導電性シート23による第1導電膜16aと、導電性ペースト24による第2導電膜16bとを含む積層膜である。なお、外部電極16の構成はこれに限定されない。
図2に示すように、積層体12は、積層(T)方向に沿って交互に積層された複数の誘電体セラミック層13及び内部電極層14を含んでいる。
誘電体セラミック層13は、例えばチタン酸バリウムを主成分とするセラミックス材料が焼成されて形成される。
内部電極層14は、例えばNi、Cu、Ag、Pd、Ag-Pd合金、Au等に代表される金属材料、あるいは他の導電材料により形成される。
図2に示すように、積層(T)方向に沿って誘電体セラミック層13を挟んで隣り合う一対の内部電極層14のうちの一方は、積層セラミックコンデンサ10の内部において一対の外部電極16のうちの一方に電気的に接続されており、積層(T)方向に沿って誘電体セラミック層13を挟んで隣り合う一対の内部電極層14のうちの他方は、積層セラミックコンデンサ10の内部において一対の外部電極16のうちの他方に電気的に接続されている。これにより、一対の外部電極16間は、複数のコンデンサ要素が電気的に並列に接続された構造となっている。
図2に示すように、誘電体セラミック層13は、内部電極層14の間に挟まれた複数の第1誘電体セラミック層13aと、積層(T)方向の両端に配置され、第1誘電体セラミック層13aよりも厚みの大きい一対の第2誘電体セラミック層13bと、を有する。第1誘電体セラミック層13aの厚みは、例えば0.4μm以上0.53μm以下程度とさされる。
図2に示すように、積層体12は、複数の内部電極層14のそれぞれが第1誘電体セラミック層13aを介して対向している内層部12Aと、内層部12Aを積層(T)方向に挟むように配設された一対の外層部12Bと、を有する。
また、積層体12は、積層(T)方向において相対する第1主面17a1及び第2主面17a2と、幅(W)方向において相対する第1側面17b1及び第2側面17b2と、長さ(L)方向において相対する第1端面17c1及び第2端面17c2と、を有する。積層体12の第1端面17c1及び第2端面17c2においては、外部電極16に接続されるべき内部電極層14の長さ(L)方向における片側の端面が露出している。
積層セラミックコンデンサ10は、例えば、誘電体セラミック層13及び内部電極層14となる材料が積層されて積層体12が形成され、その積層体12となる各材料が焼成され、この後、外部電極16が形成されることにより製造される。
積層体12は、例えば次のような方法で製造される。
誘電体セラミック層13となる厚さが例えば0.6μm以上1.2μm以下程度のセラミックグリーンシートの表面に、内部電極層14となる導電性ペーストを印刷して内部電極パターンを形成する。内部電極パターンの厚さは、例えば、0.6μm以上2.0μm以下程度とされる。
内部電極パターンが形成された内層部12A用のセラミックグリーンシートを所定枚数積層し、次いで、積層(T)方向の両端面に外層部12B用のセラミックグリーンシートをそれぞれ積層して積層シートを得る。この積層シートを積層方向にプレスしてセラミックグリーンシート同士を圧着して、積層マザーブロックを得る。次いで、この積層マザーブロックを、ダイシングや押し切り等の方法でチップ状に個片化して、側面に内部電極層14が露出した複数のチップを得る。このチップを所定条件で焼成することにより、積層体12を得る。なお、この後、バレル研磨等の方法で積層体12を研磨してもよい。
次に、図3A~図3Dを参照して外部電極16の形成方法の一例を説明する。
図3Aに示すように、保持シート20の粘着面22aに、複数の積層体12の一方の端面である第2端面17c2を粘着保持させる。複数の積層体12の配置の間隔Gは、保持シート20に粘着保持された状態の積層体12の高さHよりも広く離間させた状態とすることが好ましい。この場合の高さHは、積層体12の長さ(L)方向の寸法に相当する。保持シート20は、基材21と、基材21の片面に形成された粘着層22と、を含み、粘着層22の露出面が粘着面22aを構成している。そして、導電性シート23の上方に、保持シート20に粘着保持させた複数の積層体12の、露出する第1端面17c1を対向させる。導電性シート23は、導電性金属粉末を含む導電性ペーストをシート状に加工して得られるシートである。
次いで、図3Bに示すように、各積層体12の露出する第1端面17c1に導電性シート23を付着させて第1導電膜16aを形成する。導電性シート23による第1導電膜16aは、例えば、第1端面17c1を導電性シート23に当接させて積層体12を導電性シート23側に加圧して、導電性シート23を打ち抜くことにより、第1端面17c1に導電性シート23を圧着させて形成することができる。
次いで、複数の積層体12を保持シート20から一旦剥離して、図3Cに示すように第1導電膜16aが形成された第1端面17c1側を保持シート20の粘着面22aに粘着保持させ、第2端面17c2を露出させる。そして上記と同じ要領で、第2端面17c2に導電性シート23を付着させて、図3Cに示すように第1導電膜16aを形成する。
次いで、第1端面17c1及び第2端面17c2のそれぞれに、第2導電膜16bを形成する。それには、図3Cに示す状態から、図3Dに示すように第2端面17c2に、導電性金属粉末を含む導電性ペースト24を付着させ、その導電性ペースト24を乾燥させて第2導電膜16bを形成する。次いで、複数の積層体12を保持シート20から一旦剥離して、第2導電膜16bを形成した第2端面17c2を保持シート20の粘着面22aに粘着保持させ、第1端面17c1に形成した第1導電膜16aを露出させる。そして上記と同じ要領で、第1端面17c1に導電性ペースト24を付着させて第2導電膜16bを形成する。導電性ペースト24を付着させるには、例えば導電性ペースト24に第1端面17c1及び第2端面17c2を浸漬して引き上げるディップ法等が採用される。
以上で外部電極16は形成されるが、外部電極16としては、第2導電膜16bの表面にNi等をめっきしてもよい。
以上のような方法により積層セラミックコンデンサ10が製造されるが、この製造工程において、積層体12に外部電極16を形成する前に、積層体12の不良品チェックを目視で行う場合がある。目視による不良品チェックは、積層体12の外観や形状が正常であるかを観察することにより行う。不良品と判断された積層体12は、除去される。実施形態の吸引装置50は、そのための装置であって、図3Aに示したように、保持シート20に保持された積層体12が不良品と判断された場合に、その不良品の積層体12を吸引して除去する。
以下、図4~図6を参照して実施形態の吸引装置50を説明する。
実施形態の吸引装置50は、保持シート20の粘着面22aに粘着された積層体12を吸引してその積層体12を粘着面22aから離脱させることができる装置である。図4に示すように、実施形態の吸引装置50は、支持プレート51と、吸引部52と、接触部53と、撮像部54と、を備える。
支持プレート51は、通気性を有する多孔質材料により成形された板状部材である。支持プレート51の平坦な上面51aに、複数の積層体12が粘着保持された保持シート20が載置される。保持シート20は、図3に示した基材21側が支持プレート51に接触するように支持プレート51の上面51aに載置される。
支持プレート51は、金属等からなる通気性を有さないフレーム55の内部に収容されている。フレーム55は、底板部55aと、底板部55aの外周縁から立ち上がる壁部55bと、を有し、フレーム55の内側には、上方に開口する凹所55cが形成されている。支持プレート51は、その側面51b及び底面51cがフレーム55の内面に気密的に密着するようにして、凹所55cに収容されている。その収容状態で、支持プレート51の上面51aは略水平になる。
フレーム55の底板部55aの中央には、吸気孔55dが形成されている。フレーム55には、吸気孔55dに連通する吸気管56が接続されている。吸気管56は、真空ポンプ等の第1吸引源57に接続されている。第1吸引源57を作動させると、多孔質の支持プレート51内の空気が吸気管56、吸気孔55dを経て吸引される。これにより、支持プレート51の上面51aは負圧となり、支持プレート51の上面51aに載置された保持シート20は、支持プレート51の上面51aに吸着して保持される。
吸引部52は、支持プレート51の上方に配置される。図5に示すように、実施形態の吸引部52は、金属や樹脂等からなる管状のノズルである。吸引部52は、少なくともその管状の先端部の軸線方向が略鉛直方向に沿っている。したがって吸引部52の先端部は、支持プレート51の上面51aに対して軸線方向が略直交するように配置されている。吸引部52は、少なくともその管状の先端部は、弾性変形の生じない硬度を有する比較的硬い材料で構成されていることが好ましい。また、吸引部52の内面52bは略鉛直方向に沿った平滑面であり、段差や凹凸がないことが好ましい。
吸引部52は、真空ポンプ等の第2吸引源58に接続されている。第2吸引源58を作動させると、吸引部52の下端開口52aから吸引部52内に空気が吸引される。下端開口52aは、吸引端の一例である。吸引部52は、アクチュエータ等の不図示の移動機構により上下動し、支持プレート51の上面51aに対して離接可能となっている。また、吸引部52は、その移動機構により、支持プレート51の上面51aに沿う方向に移動可能、すなわち横移動が可能となっている。
図5に示すように、接触部53は、吸引部52の下端から下方の支持プレート51に向かって延びるピン状の部材である。接触部53は、吸引部52の下端面に一体的に固定されている。接触部53は、吸引部52の直下に配置されている。接触部53は、保持シート20に保持されている積層体12の高さ、すなわち積層体12の長さ(L)方向の寸法よりもやや長いか、同じ程度の長さを有している。接触部53は、保持シート20に粘着保持されている複数の積層体12の間に入り込んで積層体12の側方に配置可能な大きさを有する。吸引部52は、支持プレート51の上面51aの全域をカバーできる範囲であって、保持シート20に粘着保持されている複数の積層体12の全てに接触部53が接触可能な範囲を移動可能となっている。
撮像部54は、保持シート20の粘着面22aに配置されて粘着保持された積層体12及び吸引部52の接触部53を撮像することができるカメラである。撮像部54による撮像は、モニタ59に表示される。撮像部54は、ズームイン・ズームアウト(被写体の拡大・縮小)ができるものであると好ましい。撮像部54で撮像される撮像を、モニタ59で観察することができる。
撮像部54は、吸引部52と同様に、支持プレート51の上面51aに対して離接可能、かつ、支持プレート51の上面51aに沿う方向に移動可能になっていると好ましい。撮像部54は、吸引部52に連結され、吸引部52と一体に移動可能な構成であってもよい。
以上の構成を備える実施形態の吸引装置50の使用方法及び作用を説明する。当該使用方法は、吸引方法の一例である。
図4に示すように、図5に示すように、基材21を下側にして保持シート20を支持プレート51の上面51aに載置して複数の積層体12を支持プレート51上に突出する状態に配置する。第1吸引源57を作動させて、負圧作用により保持シート20及び保持シート20に粘着保持されている複数の積層体12を支持プレート51上に吸着して保持する。
撮像部54により支持プレート51上の複数の積層体12を撮像してモニタ59に表示させ、撮像部54を移動させながらモニタ59を観察することにより、外観や形状等が正常ではない不良品の積層体12が無いか否かを検出していく。
不良品の積層体12が検出された場合、図5に示すように、その積層体12の上方に吸引部52の下端開口52aを近接させるとともに、接触部53をその積層体12の側方に配置する。次いで、第1吸引源57を作動させて吸引部52の下端開口52aから空気を吸引しながら、吸引部52を積層体12の方向に横移動させ、積層体12に接触した接触部53により、積層体12を保持シート20の粘着面22aから剥離させる。この場合、第2端面17c2を保持シート20の粘着面22aから剥離させる。このとき、保持シート20の破れないように、接触部53の先端が保持シート20に接触しないように吸引部52を動かす。
第2端面17c2が保持シート20から剥離するか、あるいは少なくとも一部が剥離した状態になった積層体12は、下端開口52aから吸引部52内に吸引され、保持シート20から除去される。
保持シート20上の不良品が全て除去されたら、引き続き、保持シート20に支持された複数の積層体12に対して上述したようにして外部電極16の形成が行われる。
上記のようにして複数の積層体12の中から不良品の積層体12を吸引して除去することができる実施形態の吸引装置50によれば、支持プレート51上に保持シート20を介して積層体12を支持するため、接触部53を積層体12に接触させても積層体12が沈み込むことがないため、積層体12を保持シート20から的確に剥離させて吸引することができる。吸引部52の下端開口52aに積層体12が滞留することがなく、不良品とされた積層体12を下端開口52a付近から取り除く手間が生じない。その結果、複数の不良品を保持シート20から的確、かつ円滑に除去することができる。
接触部53は吸引部52の直下に位置して横方向に離れていないため、接触部53により保持シート20から剥離した積層体12は他の積層体12に接触するおそれがなく、吸引部52の下端開口52aに直接入り込む。したがって、保持シート20から剥離した積層体12が吸引部52に吸引される間に、他の積層体12に接触して不良品の積層体12を増やしてしまうという事態が生じない。
上述のように、吸引部52の内面52bは略鉛直方向に沿った平滑面であり、段差や凹凸がないことが好ましい。これにより、吸引部52内に入った積層体12は円滑に吸引され、吸引部52から飛び出るおそれがない。
上述のように、吸引部52は弾性変形の生じない硬度を有する比較的硬い材料で構成されていることが好ましい。これにより、積層体12に接触して剥離させるように横移動した際に、吸引部52が弾性変形し、その反動で積層体12を跳ね飛ばしてしまうという事態が生じない。
モニタ59で観察しながら吸引部52をアクチュエータ等により移動させ、接触部53で積層体12を保持シート20から剥離させることにより、不良品のみをピンポイントで除去することができる。また、接触部53を不良品ではない正常な積層体12に接触して傷付けることなく、不良品を除去することができる。
以上説明した実施形態に係る吸引装置50によれば、以下の効果が奏される。
(1)実施形態に係る吸引装置50は、保持シート20の粘着面22aに粘着されたワークとしての積層体12を吸引して積層体12を粘着面22aから離脱させる吸引装置であって、保持シート20を平坦な状態に支持する支持プレート51と、積層体12を吸引可能な吸引端としての下端開口52aを含み、支持プレート51上において、下端開口52aが支持プレート51に対して離接可能に対向し、かつ、粘着面22aに沿う方向に移動可能に配置される吸引部52と、吸引部52と一体に設けられ、下端開口52aから支持プレート51に向かって延び、保持シート20の粘着面22aに配置された積層体12に接触可能な接触部53と、を備える。
これにより、保持シート20に保持されている複数の積層体12から不良品と判断された積層体12を選択的に除去する場合、接触部53によりその積層体12を強制的に保持シート20から剥離させることにより、積層体12を的確に除去することができる。
(2)実施形態に係る吸引装置50においては、保持シート20の粘着面22aに配置された積層体12を撮像する撮像部54をさらに備えることが好ましい。
これにより、複数の積層体12の中から不良品を的確に検出することができるとともに、吸引部52の移動操作を撮像部54の撮像を見ながら行うことにより、接触部53を不良品の積層体12に確実に接触させて除去することができる。
(3)実施形態に係る吸引装置50においては、吸引部52は、下端開口52aから空気を吸引することにより積層体12を吸引することが好ましい。
これにより、吸引部52の下端開口52aに積層体12が滞留することがなく、不良品とされた積層体12を下端開口52a付近から取り除く手間が生じない。その結果、複数の不良品を保持シート20から円滑に除去することができる。
(5)実施形態に係る吸引方法は、上記吸引装置50により、保持シート20の粘着面22aに粘着された積層体12を吸引して積層体12を粘着面22aから離脱させる吸引方法であって、吸引部52の下端開口52aを積層体12に近接させるとともに、接触部53を積層体12の側方に配置するステップと、吸引部52を積層体12の方向に移動させ、積層体12に接触した接触部53により当該積層体12の少なくとも一部を粘着面22aから剥離させるステップと、下端開口52aにより積層体12を吸引するステップと、を備える。
これにより、保持シート20に保持されている複数の積層体12から不良品と判断された積層体12を選択的に除去する場合、接触部53によりその積層体12を強制的に保持シート20から剥離させることにより、積層体12を的確に除去することができる。
(6)実施形態に係る吸引方法においては、複数の積層体12が保持シート20の粘着面22aに配置される場合、複数の積層体12の配置の間隔を当該積層体12の高さよりも広く離間させた状態とすることが好ましい。
これにより、保持シート20から剥離した積層体12が倒れた場合にも、隣接する積層体12に接触して損傷を与える事態が生じにくい。
実施形態の吸引部52は、環状のノズルであって、空気の吸引により積層体12を吸引して保持シート20から除去するものであるが、そのようなノズルに代えて、吸引部52を、磁力により積層体12を吸引する磁石で構成することができる。その場合、吸引端となる磁石の先端に積層体12を磁力により吸着させて、保持シート20から積層体12を除去する。この場合、積層体12は磁性を有することが必要となるが、積層体12は内部電極層14や外部電極16がNi等を含むことにより磁性を有する。
また、吸引部52による吸引は、空気による吸引と磁石による吸引とを併用して行われてもよい。
(4)すなわち、吸引部52は、磁力により吸引端に積層体12を吸引する。
これにより、保持シート20に保持されている複数の積層体12から不良品と判断された積層体12を選択的に除去する場合、接触部53によりその積層体12を強制的に保持シート20から剥離させて吸引部52に磁力で積層体12を吸着することにより、積層体12を的確に除去することができる。
以上、実施形態について説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、吸引装置50が吸引して保持シート20から除去する吸引対象物は、上記積層体12に限られず、積層セラミックコンデンサ10の製造途中でチップ状に形成される任意の部品や、完成品である積層セラミックコンデンサ10等を吸引対象物とすることができる。また、積層セラミックコンデンサに限らず、他のチップ状の電子部品の半製品や完成品等にも適用可能である。
支持プレート51は、負圧発生により保持シート20を吸着して保持する多孔質のものに限らず、保持シート20を平坦な状態に保持して積層体12を保持可能であれば、いかなるものでもよい。
12 積層体(ワーク)
20 保持シート
22a 粘着面
50 吸引装置
51 支持プレート
52 吸引部
52a下端開口(吸引端)
53 接触部
54 撮像部

Claims (6)

  1. 保持シートの粘着面に粘着されたワークを吸引して当該ワークを前記粘着面から離脱させる吸引装置であって、
    前記保持シートを平坦な状態に支持する支持プレートと、
    前記ワークを吸引可能な吸引端を含み、前記支持プレート上において、前記吸引端が前記支持プレートに対して離接可能に対向し、かつ、前記粘着面に沿う方向に移動可能に配置される吸引部と、
    前記吸引部と一体に設けられ、前記吸引端から前記支持プレートに向かって延び、前記保持シートの前記粘着面に配置されたワークに接触可能な接触部と、を備える、吸引装置。
  2. 前記保持シートの前記粘着面に配置されたワークを撮像する撮像部をさらに備える、請求項1に記載の吸引装置。
  3. 前記吸引部は、前記吸引端から空気を吸引することにより前記ワークを吸引する、請求項1または2に記載の吸引装置。
  4. 前記吸引部は、磁力により前記吸引端に前記ワークを吸引する、請求項1または2に記載の吸引装置。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の吸引装置により、前記保持シートの前記粘着面に粘着されたワークを吸引して当該ワークを前記粘着面から離脱させる吸引方法であって、
    前記吸引部の前記吸引端を前記ワークに近接させるとともに、前記接触部を前記ワークの側方に配置するステップと、
    前記吸引部を前記ワークの方向に移動させ、前記ワークに接触した前記接触部により当該ワークの少なくとも一部を前記粘着面から剥離させるステップと、
    前記吸引端により前記ワークを吸引するステップと、を備える吸引方法。
  6. 複数のワークが前記保持シートの前記粘着面に配置される場合、
    複数のワークの配置の間隔を当該ワークの高さよりも広く離間させた状態とする、請求項5に記載の吸引方法。
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