JP7353732B2 - 樹脂製キャップ及びこの樹脂製キャップと容器口部の組み合わせ - Google Patents

樹脂製キャップ及びこの樹脂製キャップと容器口部の組み合わせ Download PDF

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Description

本発明は、紙製あるいは樹脂製などの容器本体の口部に巻き締めされて、この容器の内部に収容された内容物を封止する樹脂製キャップ及び容器口部に関する。
従来から、液体などの内容物を保存するため、例えば注出口栓が溶着された容器が用いられている。このような注出口栓は、例えば樹脂製のキャップとスパウトとの組み合わせで構成される。さらに、例えば特許文献1に例示するとおり、スパウトの内壁にプルリングを設けることで封止性を高めることも行われている。
より具体的に特許文献1に開示された注出口栓においては、スパウト101の内側には隔壁106が設けられて当該スパウト101を閉塞し、さらにこの隔壁106から開封用のプルリング103が立設されることで開封時に利用者がプルリング103を把持することが可能となっている。
すなわち容器に貯蔵された内容物を注出する際には、まず利用者がプルリング103を把持して摘まみ上げることで、隔壁106に形成された環状の切り込み105が破断して隔壁106が除去される。これにより側壁107におけるラッパ状の先端部を介して内容物を注出可能となる。そして内容物を注出し終え後は、スパウト101にキャップ102を再び装着することで、キャップの底面に形成されたインナーリングが容器側の側壁107と嵌合して再封止が可能となる。
特開2013-177200号公報
上記した特許文献1でも図7で例示されているとおり、上記したキャップとスパウトなどの組み合わせからなる注出口栓は、再封止が可能で利便性の高いことから種々の容器に適用されている。しかしながらこの特許文献1を含む技術ではいまだ市場のニーズを満たしているとは言えず、少なくとも以下に述べる課題が存在する。
すなわち上記した注出口栓のうちスパウトは、コスト削減や意匠性などの観点から軽量化および薄壁化のニーズが強く、構造的に比較的剛性が高いとは言えない。また、例えば特許文献1に示される側壁107のように、内容物を注出し易くするために口部先端がラッパ状に拡径されることも多い。
このような状況下でキャップを用いて再封止するとき、例えばインナーリングの剛性が勝って側壁を径方向外側に押し出して膨出させる可能性がある。このときインナーリングと側壁との密着力も低下することで、例えば容器を横倒しにして冷蔵庫等で貯蔵した場合には内容物が意図せず漏れ出してしまう可能性がある。
また、上記のごとく注出口の先端がラッパ状に拡径された形状である場合には、例えばキャップの一部(アウターリングなど)と噛み合ってしまい、側壁の径方向外側への膨出を助長してしまう恐れも否めない。
そこで本発明の目的の1つは、軽量化および薄壁化された容器口部であっても意図せず内容物が漏れ出してしまうことが抑制可能な、樹脂製キャップ及び当該樹脂製キャップと容器口部の組み合わせを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の一形態における樹脂製キャップは、(1)外周面に螺条が形成された筒状部と、前記筒状部に連続して径方向外側に拡径してラッパ状の注ぎ部となる先端部と、を有して前記先端部の外径は前記筒状部の外径よりも大径である容器口部に、装着可能な樹脂製キャップであって、装着時に前記容器口部における前記筒状部の内面に嵌入して密着するインナーリングが下面に形成された天面板と、前記天面板の周縁から下方に垂下すると共に前記螺条と螺合可能な螺子部が形成されたスカート壁と、前記スカート壁から径方向内側に向けて突出するように当該スカート壁において周方向に沿って断続的に複数形成された突出部と、含み、前記突出部は、前記装着時に前記インナーリングによって前記容器口部の前記注ぎ部となる前記先端部が径方向外側に拡径した際、前記先端部の先端外側を支持可能な支持部を備え、前記容器口部は軟質な第一樹脂で形成され、前記樹脂製キャップは前記第一樹脂よりも硬質な第二樹脂で形成され、前記突出部は、前記支持部の下端と接続するガイド部を有し、前記ガイド部は、前記スカート壁から前記径方向内側に向けた突出量が前記スカート壁の軸方向下方に向けて漸次減少し、前記先端部の先端外側は、前記装着時に前記ガイド部に当接した後で当該ガイド部を滑りながら前記支持部までスライドして移動し、前記先端部の先端外側が前記スライドして移動して前記螺条と前記螺子部が螺合した後は、前記容器口部の上端を構成する前記先端部と前記天面板の下面とが接触せず間隙が形成されると共に、前記インナーリングが前記容器口部における前記筒状部の内面に密着すると共に前記注ぎ部のうち前記径方向外側に広がるように傾斜した状態の前記先端外側が前記突出部と密着されてなる。
なお上記した(1)に記載の樹脂製キャップにおいては、(2)前記突出部は、前記周方向において等間隔で並んで配置されることが好ましい。
また、上記した(1)又は(2)に記載の樹脂製キャップにおいては、()前記支持部は、前記容器口部の軸方向に対応して平行に沿って延び、前記装着時における前記インナーリングの前記容器口部との接触部位よりも前記天面板側に位置するように配置されることが好ましい。
また、上記課題を解決するため、本発明の一形態に係る樹脂製キャップと容器口部の組み合わせは、(4)上記した(1)~(3)のいずれかに記載の樹脂製キャップと、前記樹脂製キャップが装着される容器口部と、の組み合わせである。
なお上記した()に記載の樹脂製キャップと容器口部の組み合わせにおいては、()前記容器口部は、容器との溶着部を有するスパウトであることが好ましい。
本発明によれば、キャップが容器口部に装着される時にインナーリングによって容器口部が径方向外側に拡径したとしても、突出部によって容器口部の先端外側を支持し、インナーリングと容器口部の内面の密着力を保持することができるので、容器を横倒しして保管した時に意図せず内容物が漏れ出してしまうことが抑制される。
注出口栓300のうち樹脂製キャップ100の側面図と上面図である。 注出口栓300のうち容器口部200の側面図と上面図である。 樹脂製キャップ100と容器口部200におけるそれぞれの部分断面図である。 図3のうち線Aで示した箇所で切断した面を示すA断面図である。 注出口栓300の断面図であって、樹脂製キャップ100が容器口部200に装着された状態を模式的に示す断面図である。 樹脂製キャップ100の容器口部200への装着過程を示す状態遷移図である。 内容物注出後に樹脂製キャップ100が容器口部200へ再装着された状態を模式的に示す断面図である。 変形例1に係る注出口栓300のうち樹脂製キャップ100の断面図である。 変形例2に係る注出口栓300の断面図であって、樹脂製キャップ100が容器口部200に装着された状態を模式的に示す断面図である。
以下、本発明を好適に実施するための実施形態について説明する。
なお本実施形態においては、説明の便宜上、各図を用いた説明においてX、Y及びZ方向を適宜設定したが、この方向付けは本発明を何ら過度に限定するものではない。
<注出口栓300>
図1~5を適宜参照しつつ、本実施形態に係る注出口栓300を説明する。
注出口栓300は、樹脂製キャップ100と容器口部200からなる組み合わせによって構成されており、例えば紙製や樹脂製の容器に装着される。なお以下で説明する構成以外については、本発明の趣旨に沿う限りにおいて公知の構造を適宜適用してもよい。
このうち本実施形態に好適な容器は、ゲル化されて粘度を有する液状体を含む種々の液体を収容可能な構造体であって、例えば紙や樹脂あるいは金属やガラスなどから構成されている。このような容器に収容される液体としては、特に限定はないが、例えば乳製品、水やお茶などの各種の飲料用液体、あるいは醤油や麺つゆなどの調味用液体、あるいはトイレタリー用液などが挙げられる。
樹脂製キャップ100は、後述する容器口部200に装着可能な樹脂製キャップであって、天面板10、スカート壁20、および突出部30を少なくとも含んで構成されている。樹脂製キャップ100は、例えば射出成形によって成形することができる。かような樹脂製キャップ100の材質としては、特に制限はないが、例えばポリエチレン樹脂(例えばハイデンとも称される高密度ポリエチレン)やポリプロピレン樹脂などオレフィン系樹脂やその他の公知の合成樹脂(以下、樹脂製キャップ100を構成する樹脂を第2樹脂とも称する)を適用することができる。なお、この第2樹脂は、後述する容器口部200を構成する第1樹脂よりも硬質であることが好ましい。
天面板10は、図3及び5などに示すとおり上方から見た場合に円形の板状体となっており、その下面10aにインナーリング11を有している。インナーリング11は、容器口部200のうち内周壁201に密着してシールを形成する機能を備えており、天面板10の下面10aから下方に向けて垂下した筒状の部位である。より具体的にはインナーリング11は、周方向外側に向けて内周壁201の内径より若干大きくなるよう拡径しながら垂下しており、これにより容器口部200への装着時に内周壁201に嵌入して密着する。
スカート壁20は、上述した天面板10の周縁10cから下方(図1でZ方向下側)に垂下するように延在する。スカート壁20はこの天面板10の周縁に沿って円筒状に垂下している。また、図1に示すとおり、天面板10の周縁の一部およびスカート壁20の外面には、滑り止め用のナール101が複数形成されていてもよい。
突出部30は、図3及び4に示すとおり、上記したスカート壁20から径方向内側に向けて突出するように形成されている。この突出部30は、容器口部200への装着時にインナーリング11によって容器口部200が径方向外側に拡径した際、この容器口部200の先端外側203a(後述)を支持する機能を有している。
一方、容器口部200は、図2などに示すとおり、先端部203、筒状部205及びフランジ部206を含んで構成されている。容器口部200は、例えば容器本体が紙の場合にはインサート成形などで射出成形して製造することができる。かような容器口部200に好適な材質としては、ポリエチレン樹脂(例えばローデンとも称される低密度ポリエチレン)を含むオレフィン系樹脂など比較的軟質の樹脂材料(以下、容器口部200を構成する樹脂を第1樹脂とも称する)が例示できる。
また図2に示すとおり、本実施形態の容器口部200は、液体が収容される容器本体と別体で構成されており、当該容器本体に対して注出口として取り付けられる。かような容器口部200としては、例えば上記した容器との溶着部207を有するスパウトであることが特に好ましい。なお以下では、容器口部200の例としてスパウトを例にして説明するが、本発明はこの態様に限られず、例えばパウチあるいはボトルなど容器口部200が容器本体と一体となった形態(容器本体の一部となっている形態)などであってもよい。
先端部203は、容器に収容された内容物が注出されるときに注出口として機能する部位である。本実施形態における先端部203は、先端に向かうにつれて径方向外側に徐々に拡径するラッパ状(Z軸上方に向けて広がるように傾斜したテーパー状)の注ぎ部204となっている。
筒状部205は、上記した先端部203と後述するフランジ部206の中間に位置する筒状の部位である。本実施形態においては、容器口部200の外周壁202に相当する筒状部205の外周面に、樹脂製キャップ100の螺子部40と螺合する螺条208が形成されている。なお本実施形態における螺条208は、3条ねじによって構成されているが、特にねじの構造は限定されず、例えば1条ねじなど他の公知のねじ形状を適用してもよい。
フランジ部206は、上記した容器と接続される部位であり、Z方向において下側に位置する底面には上記した溶着部207が形成されている。なお本実施形態ではフランジ部206の底面に溶着部207が設けられていたが、この例に限られずフランジ部206のうち先端部203側の上面に溶着部207が形成されていてもよいし、上面と底面の両面において溶着部207が形成される形態であってもよい。
また、図2に示すとおり、容器口部200の内周壁201側であってフランジ部206の内側に相当する位置には隔壁209が形成されている。そしてこの隔壁209から、初期密封のためのプルリングPRが立設されている。すなわち、本実施形態では、初めて内容物を開封する時は、このプルリングPRを引き上げることで容器の密封が解除される形態となっている。
また、同図に示すとおり隔壁209の周縁には、断続的に薄肉化された引き裂き弱化ラインWLが形成されている。これにより、利用者が開封時にプルリングPRを引き上げた際に、プルリングPRが隔壁209とともに容器口部200から容易に離脱することが可能となっている。このように本実施形態では隔壁209の周縁に弱化ラインWLが形成されていることから、当該弱化ラインWLを引き裂き易くするため上述したごとき比較的軟質の樹脂が用いられている。
<突出部30と容器口部200の先端部203との位置関係>
次に図4~図7を用いて本実施形態における突出部30の構造と、閉栓時におけるこの突出部30と容器口部200の先端部203との位置関係について説明する。
まず図4に、樹脂製キャップ100における突出部30の設置位置を示す。同図に示すとおり、突出部30は、スカート壁20の内側において周方向に沿って断続的に複数形成されている。
すなわち本実施形態の突出部30は周方向に沿って連続した形態でもよいが、インナーリング11と容器口部の内周壁201との密着力は向上するものの先端外側203aと突出部30との接触面積が増え開栓トルクや閉栓トルクも増大する虞があるため、突出部30は、上記のとおり周方向に沿って断続的にスカート壁20に形成される形態がより好ましい。
本実施形態では、周方向に6個の突出部30がスカート壁20から径方向内側に向けて突出するように形成される。なお突出部30の数は6個に限定されず任意にその数を設定してもよい。
なお図4からも明らかなとおり、本実施形態では、それぞれの突出部30は、樹脂製キャップ100の中心を挟んで互いに対向するように配置されていてもよい。この場合、隣り合う突出部30と上記中心がなす角度は60°に設定される。
このように、スカート壁20に複数形成される突出部30は、上記した周方向において等間隔で並んで配置されていることが好ましい。これにより、容器口部200の先端部203が拡径した際にも偏りなく支持することが可能となる。
次に図5もさらに用いて突出部30のより詳細な構造について説明する。
上述したとおり、容器口部200が軟質の樹脂で形成されたり薄肉化されている場合などは、樹脂製キャップ100が容器口部200に螺合して装着される時にインナーリング11によって容器口部200が径方向外側に拡径することがある。
このような状態を図5に示しており、樹脂製キャップ100が容器口部200に巻き締めされる際に、インナーリング11が内周壁201と接触して接触部位CAが生じている。このとき突出部30は、容器口部200の先端部203が径方向外側に拡径した際に先端外側203aを支持可能となっている。
かような突出部30は、同図に示すとおり、支持部31とガイド部32とを含んで構成されている。
支持部30は、上述した装着時にインナーリング11によって容器口部200が径方向外側に拡径した際に容器口部200の先端外側203aを支持する機能を有する。より具体的に本実施形態の支持部30は、容器口部200の軸方向(Z方向)に対応して平行に沿って延びるように、天面板10からZ方向に垂下して形成されている。
また、図4に示す、突出部30におけるスカート壁20から径方向内側への突出量dは、
容器口部200の先端外側203aがインナーリング11によって径方向外側に拡径し終えたときに多少の密着圧が発生する程度の量に設定されている。すなわち突出量dが大きければインナーリング11と容器口部の内周壁201との密着力は向上するが、一方で開栓トルクや閉栓トルクも増大してしまう。
したがって、突出量dは、上記した密着力と開栓・閉栓トルクとのバランスを考慮して決定されることが好ましい。かような観点から、容器口部200の先端部203がインナーリング11の嵌入によって広がった後で、次いで先端外側203aがガイド部32に当接する突出量dとなっていることがより好ましい。
また、図4に示すとおり、突出部30をZ方向から見た場合、容器口部200における開栓トルク及び閉栓トルクを低減するために、突出部30の周方向における端部がR状(曲面状)となっていることが好ましい。これにより、周方向における端部が直角などの角状となる場合に比して樹脂製キャップ100を回しやすくすることが可能となる。
このように本実施形態では、突出部30のスカート壁20から離れた端部がR状となっていることが好ましい。しかしながら、本実施形態はこれに限定されず、図示のとおり左右対称でなく、開栓(反時計回り)側の曲面と閉栓(時計回り)側の曲面における曲率が互いに異なっていてもよい。また、これらは上方からの平面視が曲線でなく直線であってもよい。
また突出部30における周方向の長さlについては、特に制限はないが、上述した開栓トルク及び閉栓トルクを過度に高めない程度の長さであることが好ましい。本実施形態では、一例として、突出部30における周方向の長さlは、突出量dとほぼ同じ又はそれ以下となるように設定されている。
次に図6を用いて樹脂製キャップ100が容器口部200に装着される過程を説明する。
まず図6(a)に示すとおり、製造時(樹脂製キャップ100を容器口部200に螺合してから出荷する場合)や再封止時には、容器口部200の上方に樹脂製キャップ100を位置付ける。
次いで図6(b)に示すとおり、容器口部200に対して樹脂製キャップ100の螺合を開始すると、インナーリング11が容器口部200の内周壁201に接触する。さらに図6(c)に示すとおり、容器口部200に対して樹脂製キャップ100を巻き締めして螺合を継続すると、インナーリング11は内周壁201との密着を継続しつつ内周壁201の下方へ嵌入を続ける。
そして図6(d)に示すとおり、インナーリング11の内周壁201への嵌入によって容器口部200の先端部203が径方向外側に広がり始めたら、当該容器口部200の先端部203はまず突出部30のガイド部32と接触する。なお容器口部200の先端部203は注ぎ部204となっているため、このとき先端部203は周方向でほぼ一様に拡径される。
このように本実施形態における突出部30は、支持部31の下端と接続するガイド部32を有している。より具体的にガイド部32は、側方視がテーパー状となるように、スカート壁20から径方向内側に向けた突出量がスカート壁の軸方向下方に向けて漸次減少するように形成されている。
そして巻き締めを継続すると、図6(d)に示すように、容器口部200の先端外側203aは、ガイド部32に当接した後に当該ガイド部32を滑りながら支持部31までスライドして移動する。これにより、巻き締め時においてより確実に先端外側203aが支持部31で支持されることが可能となっている。
なお図6(d)に示すように、突出部30のうち少なくとも支持部31は、容器口部200の軸方向に対応して平行に沿って延び、容器口部200への装着時におけるインナーリング11の容器口部200との接触部位CAよりも天面板10側に位置するように配置されることが望ましい。
そして再封止の場合には、すでにプルリングPRは除去されているため、樹脂製キャップ100を容器口部200に巻き締め終えた後は図7に示す状態となる。
なお本実施形態で例示した容器口部200の構造は、先端部203の外径よりも螺条208の外径のほうが径方向外側に張り出しつつ、更に先端部203では径方向外側に拡径する注ぎ部204が形成された形状を有している。このような場合には、スカート壁20も螺条208の外径や注ぎ部204の形状にあわせた形状となるため、例えば旧来のアウターリングの位置を天面板10の周縁側にシフトさせてシール機能を増強することは困難となっている。
以上説明した本実施形態によれば、樹脂製キャップ100が容器口部200に装着される時にインナーリング11によって容器口部200が径方向外側に拡径したとしても、突出部30によって容器口部200の先端外側を支持し、インナーリング11と容器口部200の内面の密着力を保持することができる。これにより、例えば容器を横倒しして保管した時にも意図せず内容物が漏れ出してしまうことが抑制される。
なお上記した実施形態は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
以下、図を適宜参照して本実施形態に好適な変形例について説明する。なお以下で説明する構成のうち実施形態と同じ機能を有する構成については、同じ番号を付して適宜その説明は省略する。
<変形例1>
図8に、変形例1に係る樹脂製キャップ100を示す。
上記した実施形態では突出部30における周方向の長さlは概ね突出量d以下の構造であったが、本変形例1では突出部30における周方向の長さlは概ね突出量dよりも大きく設定されている点が主として異なっている。
また本変形例1では、周方向における突出部30の数が偶数個でなく奇数個である点も上記した実施形態と異なっている。
このように本変形例1では、周方向における突出部30の長さが実施形態に比して長くなっており、その分だけ容器口部200の先端外側203aと接触する面積が増大されている。換言すれば、周方向における突出部30の長さが長くなった分だけ先端外側203aを支持する機能が増強され、これによりインナーリング11と容器口部200の内周壁201との間のシールが弱化するのを抑制することが可能となっている。
また、本変形例1では、それぞれの突出部30は、樹脂製キャップ100の中心を挟んで互いが対向しないように配置されていている。すなわち上記した実施形態のようにそれぞれの突出部30が樹脂製キャップ100の中心を挟んで対向せずともよい。
なお本変形例1においては、突出部30は周方向に等間隔で5つ配置されているが、等間隔でなくともよいし、3つや7つなど他の奇数個であったもよい。本例の場合、隣り合う突出部30と上記中心がなす角度は約72°に設定されている。
<変形例2>
図9に、変形例2に係る樹脂製キャップ100の部分断面図と容器口部200における断面図を示す。
本変形例2では、実施形態に比して、支持部30の天面板10から垂下する長さが延びている点に主とした特徴がある。
すなわち、図9(a)に示すとおり、本変形例における突出部30は、上記した実施形態に比して支持部31の鉛直方向における長さが長く設定されている。これによりインナーリング11によって容器口部200が径方向外側に拡径した際に、容器口部200の先端外側203aが支持部30に直接接触することが可能となっている。
翻って上記した実施形態においては、支持部31の鉛直方向の長さが相対的に短いため、もしもガイド部32が存在しなければ容器口部200の先端外側203aが支持部30に接触しない可能性もある。この場合、仮にガイド部32のない状態であれば、最悪のケースとして支持部31の端部で先端外側203aの拡径及び変形が助長されてしまう恐れもある。
これに対して本変形例2では、支持部31の鉛直方向の長さが相対的に充分長いため、インナーリング11の上記した嵌入によって先端外側203aが径方向外側に広がったとしても既にそこには支持部31が存在するため、先端外側203aの拡径が助長されてしまうことも抑制できる。
なお本変形例2においてガイド部32は必須ではないが、支持部31の下端は緩やかな斜面(Z軸方向下方に向かうにつれて徐々に突出量が小さくなる)となってスカート壁20に連なっていることが好ましい。
以上説明した各変形例に係る構成を適用しても、依然として上記で説明した本実施形態特有の効果を享受することができる。なお、これら変形例は適宜組み合わせて図示した以外の構造を備えた新たな複合キャップとしてもよい。
また、本実施形態や変形例では、樹脂製キャップ100と容器口部200とが螺子を介して螺合される例を示していたが、樹脂製キャップ100の容器口部200に対する装着態様は上記のようなスクリューキャップに限られない。例えば樹脂製キャップ100がヒンジを介して容器口部200と接続されたプルキャップ構造であってもよい。
また、上記実施形態や変形例で説明したガイド部32は、軸方向下方に向かうにつれてリニアに突出量が小さくなるような側面視が直線状の斜面を例示したが、これに限られず上に凸又は下に凸の側面視が曲線の斜面であってもよい。
本発明は、横倒しで容器を収容したとしても液温れが生じない軽量化あるいは薄壁化された樹脂製キャップや容器口部を提供するのに適している。
10 天面板
20 スカート壁
30 突出部
100 樹脂製キャップ
200 容器口部
201 内周壁
202 外周壁
203 先端部
204 注ぎ部
205 筒状部
206 フランジ部
207 溶着部
300 注出口栓

Claims (5)

  1. 外周面に螺条が形成された筒状部と、前記筒状部に連続して径方向外側に拡径してラッパ状の注ぎ部となる先端部と、を有して前記先端部の外径は前記筒状部の外径よりも大径である容器口部に、装着可能な樹脂製キャップであって、
    装着時に前記容器口部における前記筒状部の内面に嵌入して密着するインナーリングが下面に形成された天面板と、
    前記天面板の周縁から下方に垂下すると共に前記螺条と螺合可能な螺子部が形成されたスカート壁と、
    前記スカート壁から径方向内側に向けて突出するように当該スカート壁において周方向に沿って断続的に複数形成された突出部と、含み、
    前記突出部は、前記装着時に前記インナーリングによって前記容器口部の前記注ぎ部となる前記先端部が径方向外側に拡径した際、前記先端部の先端外側を支持可能な支持部を備え、
    前記容器口部は軟質な第一樹脂で形成され、前記樹脂製キャップは前記第一樹脂よりも硬質な第二樹脂で形成され、
    前記突出部は、前記支持部の下端と接続するガイド部を有し、
    前記ガイド部は、前記スカート壁から前記径方向内側に向けた突出量が前記スカート壁の軸方向下方に向けて漸次減少し、
    前記先端部の先端外側は、前記装着時に前記ガイド部に当接した後で当該ガイド部を滑りながら前記支持部までスライドして移動し、
    前記先端部の先端外側が前記スライドして移動して前記螺条と前記螺子部が螺合した後は、前記容器口部の上端を構成する前記先端部と前記天面板の下面とが接触せず間隙が形成されると共に、前記インナーリングが前記容器口部における前記筒状部の内面に密着すると共に前記注ぎ部のうち前記径方向外側に広がるように傾斜した状態の前記先端外側が前記突出部と密着されてなる、ことを特徴とする樹脂製キャップ。
  2. 前記突出部は、前記周方向において等間隔で並んで配置される請求項1に記載の樹脂製キャップ。
  3. 前記支持部は、前記容器口部の軸方向に対応して平行に沿って延び、
    前記装着時における前記インナーリングの前記容器口部との接触部位よりも前記天面板側に位置するように配置される請求項1又は2に記載に記載の樹脂製キャップ。
  4. 請求項1~3のいずれか一項に記載の樹脂製キャップと、前記樹脂製キャップが装着される容器口部と、の組み合わせ。
  5. 前記容器口部は、容器との溶着部を有するスパウトである請求項4に記載の樹脂製キャップと容器口部の組み合わせ。
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