JP7347708B2 - 積層フィルム及び包装材 - Google Patents
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Description
しかしながら、近年は、これらの異樹脂種の積層フィルムが、リサイクルプラスチックの品質を低下させるという声があり、単なる高機能のみならず、リサイクル可能な包装材料であることが望まれている。
しかしこれらは、構成する全てのフィルムを、原料である樹脂ペレットを溶融し共押出多層ダイス法やフィードブロック法等の方法により溶融状態で所望の順で積層した後フィルム状に成形する共押出法で製造されていることが多く、大掛かりな製造装置が必要であることや、接着剤を使用するラミネート体と比較し、層間接着強度等に限界がある場合があった。
本発明で使用する第一の基材は、オレフィン系樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂からなるフィルム(シートとも称される場合があるが本発明においてはフィルムと称す。なお第一の基材をフィルム(1)と称する場合もある)であれば特に限定なく使用することができる。オレフィン系樹脂としては具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン等のポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体、α-オレフィン重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-ビニルアルコール共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-メチルメタクリレート共重合体、エチレン-アクリル酸エチル共重合体、環状オレフィン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリメチルペンテン等のオレフィン樹脂;オレフィン樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマル酸その他の不飽和カルボン酸で変性した変性オレフィン系樹脂が挙げられる。
ポリエチレン系樹脂は、原料の一部に前記バイオマス由来のエチレングリコールを使用する以外は特に限定されず、エチレンの単独重合体、エチレンを主成分とするエチレンとα-オレフィンとの共重合体(エチレン単位を90質量%以上含有するエチレン-α-オレフィン共重合体)などが挙げられ、これらを1種単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
なお、エチレンとα-オレフィンとの共重合体を構成するα-オレフィンは特に限定されず、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン及び1-オクテンなどの炭素原子数4乃至8のα-オレフィンが挙げられる。低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂及び直鎖状低密度ポリエチレン樹脂などの公知のポリエチレン樹脂を用いることができる。
その中でも、フィルム同士が擦れても、穴開きや破けなどの損傷を一段と生じにくくする観点から、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)(エチレンと1-ヘキセンとの共重合体、又はエチレンと1-オクテンとの共重合体)が好ましく、密度が0.910乃至0.925g/cm3である直鎖状低密度ポリエチレン樹脂がより好ましい。
本発明で使用する第二の基材は、前記第一の基材(フィルム(1))と同様の、オレフィン系樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂からなるフィルム(シートとも称される場合があるが本発明においてはフィルムと称す。なお第二の基材をフィルム(2)と称する場合もある)であれば特に限定なく使用することができる。
フィルム(2)の原料であるオレフィン系樹脂の種類や、フィルム(2)の製法、添加剤の種類、膜厚等、前記第一の基材と同様のものを使用することができる。
本発明で使用する接着層は、酸基、酸無水物基及び/又は水酸基を有するオレフィン系樹脂(A)を主成分とする接着剤からなることを特徴とする。
ここで、オレフィン系モノマーと、エチレン性不飽和カルボン酸またはエチレン性不飽和カルボン酸無水物との共重合体である酸変性オレフィン樹脂を「酸変性オレフィン樹脂(A-1)」と称し、ポリオレフィンにエチレン性不飽和カルボン酸またはエチレン性不飽和カルボン酸無水物をグラフト変性した樹脂である酸変性オレフィン樹脂を「酸変性オレフィン樹脂(A-2)」と称し、水酸基を有するオレフィン樹脂を「水酸基を有するオレフィン樹脂(A-3)」と称す。
酸基、及び/又は酸無水物基を有するオレフィン樹脂としては、オレフィン系モノマーと、エチレン性不飽和カルボン酸またはエチレン性不飽和カルボン酸無水物との共重合体である酸変性オレフィン樹脂(A-1)や、ポリオレフィンにエチレン性不飽和カルボン酸またはエチレン性不飽和カルボン酸無水物をグラフト変性した樹脂である酸変性オレフィン樹脂(A-2)が挙げられる。
水酸基を有するオレフィン樹脂(A-3)としては、ポリオレフィンと水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルや水酸基含有ビニルエーテルとの共重合体や、ポリオレフィンに水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルや水酸基含有ビニルエーテルをグラフト変性した樹脂が挙げられる。ポリオレフィンは、オレフィン樹脂(A-2)の調整に用いるものと同様のものを用いることができる。変性方法としては、酸変性オレフィン樹脂(A-1)、(A-2)の調整方法と同様の方法を用いることができる。
水酸基含有ビニルエーテルとしては、2-ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、4-ヒドロキシブチルビニルエーテル等が挙げられる。
カラム ;東ソー株式会社製 TSKgel 4000HXL、TSKgel 3000HXL、TSKgel 2000HXL、TSKgel 1000HXL
検出器 ;RI(示差屈折計)
データ処理;東ソー株式会社製 マルチステーションGPC-8020modelII
測定条件 ;カラム温度 40℃
溶媒 テトラヒドロフラン
流速 0.35ml/分
標準 ;単分散ポリスチレン
試料 ;樹脂固形分換算で0.2質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)
本発明で使用する硬化剤(B)は、特に限定なく、酸基、酸無水物基及び/又は水酸基を架橋しうる硬化剤、即ち酸基、酸無水物基及び/又は水酸基を架橋しうる反応性基を有する硬化剤(B)であれば特に限定なく使用することができる。具体的には、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、シランカップリング剤、及び金属化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物であることが好ましい。
イソシアネート化合物としては、硬化性の観点から多官能イソシアネート化合物が好ましい。多官能イソシアネート化合物としては、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ビス(4-イソシアネートシクロヘキシル)メタン、若しくは水添化ジフェニルメタンジイソシアネート等のジイソシアネートおよびこれらから誘導された化合物、即ち、前記ジイソシアネートのイソシアヌレート体、アダクト体、ビウレット型、ウレトジオン体、アロファネート体、イソシアネート残基を有するプレポリマー(ジイソシアネートとポリオールから得られる低重合体)、イソシアネート基の一部をカルボジイミドで変性した化合物、若しくはこれらの複合体等が挙げられる。
これらの多官能イソシアネート化合物等は単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
エポキシ化合物としては、分子内にエポキシ基を有する化合物であれば特に限定されず、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、グリセリン、ジグリセリン、ソルビトール、スピログリコールもしくは水添ビスフェノールA等の脂肪族ポリオールのポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;
フェノールノボラック樹脂やクレゾールノボラック樹脂のグリシジルエールであるノボラック型エポキシ樹脂等の芳香族エポキシ樹脂;
ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビスフェノールADなどの芳香族系ポリヒドロキシ化合物のエチレンオキシドもしくはプロピレンオキシド付加体であるポリオールのポリグリシジルエーテル;
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールもしくはポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;ビス(3,4-エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3’,4’-エポキシシクロヘキシルカルボキシレート等の環状脂肪族型ポリエポキシ樹脂;
プロパントリカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、アジピン酸、フタル酸、テレフタル酸もしくはトリメリット酸等のポリカルボン酸のポリグリシジルエステル型エポキシ樹脂;
ブタジエン、ヘキサジエン、オクタジエン、ドデカジエン、シクロオクタジエン、α-ピネンもしくはビニルシクロヘキセン等の炭化水素系ジエンのビスエポキシ樹脂;
ポリブタジエンもしくはポリイソプレン等のジエンポリマーのエポキシ樹脂;
テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルパラアミノフェノール、テトラグリシジルビスアミノメチルシクロヘキサン、ジグリシジルアニリン、テトラグリシジルメタキシリレンジアミン等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂;
トリアジン、ヒダントイン等の複素環を含有するエポキシ樹脂が挙げられる。
これらのエポキシ樹脂は単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
カルボジイミド化合物としては、N,N’-ジ-o-トルイルカルボジイミド、N,N’-ジフェニルカルボジイミド、N,N’-ジ-2,6-ジメチルフェニルカルボジイミド、N,N’―ビス(2,6-ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド、N,N’-ジオクチルデシルカルボジイミド、N-トリイル-N’-シクロヘキシルカルボジイミド、N,N’-ジ-2,2-tert.-ブチルフェニルカルボジイミド、N-トリイル-N’-フェニルカルボジイミド、N,N’-ジ-p-アミノフェニルカルボジイミド、N,N’-ジ-p-ヒドロキシフェニルカルボジイミド、N,N’-ジ-シクロヘキシルカルボジイミド、N,N’-ジ-p-トルイルカルボジイミド等が挙げられる。
シランカップリング剤としては例えば、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-β(アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-β(アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメチルジメトキシシラン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン;β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン;ビニルトリス(β-メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のビニルシラン;ヘキサメチルジシラザン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン等を挙げることが出来る。
金属化合物は、オレフィン樹脂(A)とイオン架橋結合を形成するものであれば特に限定なく使用することができる。具体的には、金属イオンを含有する化合物であり、金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、メトキシド、エトキシド等をあげることが出来る。金属イオンとしては、Li+、Na+、K+、Ag+、Cu+などの1価イオン、Cu2+、Ba2+、Zn2+、Fe2+などの2価イオン等を挙げることができる。これらの金属イオンを必要に応じて2種以上混合して含むことができる。
本発明で使用する接着剤は、上述した成分以外に、レベリング剤、コロイド状シリカやアルミナゾルなどの無機微粒子、ポリメチルメタクリレート系の有機微粒子、消泡剤、タレ性防止剤、湿潤分散剤、粘性調整剤、紫外線吸収剤、金属不活性化剤、過酸化物分解剤、難燃剤、補強剤、可塑剤、潤滑剤、防錆剤、蛍光性増白剤、無機系熱線吸収剤、防炎剤、帯電防止剤、脱水剤等を含んでいてもよい。これらの添加剤の含有量は、本発明の接着剤の機能を損なわない範囲内で適宜調整すればよい。
本発明の積層フィルムは、第一の基材と、第二の基材と、前記第一の基材と前記第二の基材との間に配置された接着層とを含み、前記第一及び前記第二の基材がオレフィン系樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂からなり、前記接着層が、酸及び/又は水酸基で変性されたオレフィン系樹脂(A)を主成分とする接着剤からなることを特徴とする積層フィルムである。即ち、前記第一の基材と、前記第二の基材とを前記接着剤で貼り合わせたものである。
印刷層は、文字、図形、記号、その他所望の絵柄等が、リキッドインキ等を用いて印刷された層である。積層体が設けられる位置は任意である。本明細書においてリキッドインキはグラビア印刷またはフレキソ印刷に用いられる溶剤型のインキの総称である。樹脂、着色剤、溶剤を必須の成分として含むものであってもよいし、樹脂と溶剤を含み、着色剤を実質的に含まない、いわゆるクリアインキであってもよい。
本発明の積層フィルムは、前述の通り、第一の基材と、第二の基材と、前記第一の基材と前記第二の基材との間に配置された接着層とを含む積層フィルムであるが、第一の基材や第二の基材以外の他の基材を更に積層させていてもよい。
具体的には、例えば、
第一の基材/接着層/第二の基材
第一の基材/接着層/第二の基材/接着層/第三の基材
第一の基材/接着層/第三の基材/接着層/第二の基材
第一の基材/接着層/第二の基材/接着層/第三の基材/接着層/第四の基材
第一の基材/接着層/第三の基材/接着層/第四の基材/接着層/第二の基材
(ここでは、他の基材を、第三の基材や第四の基材として表している)
等々、複数の基材が積層された構造を有する積層フィルムであってもよい。
また、本発明の積層フィルムと他の基材を貼り合わせる際にも、前記接着剤を使用することが、リサイクル性と接着性に優れることから好ましい。
本発明の積層フィルムは、前述の通り、前記第一の基材と、前記第二の基材とを前記接着剤で貼り合わせたものである。また他の基材までを構成に含む場合であっても、前記接着剤を使用することが、リサイクル性と接着性に優れることから好ましい。
本発明の積層フィルムは、食品や医薬品などの保護を目的とする多層包装材料として使用することができる。多層包装材料として使用する場合には、内容物や使用環境、使用形態に応じてその層構成は変化し得る。また、本発明の包装体に易開封処理や再封性手段を適宜設けてあってもよい。
本発明の積層フィルム、及び本発明の積層フィルムからなる包装材は、リサイクル性に優れる。ここで、積層フィルムをリサイクルプラスチックとする加工方法の一例を示す。もちろん本発明においてはこの限りではなく各種公知のリサイクルプラスチック加工方法を適用することが可能である。
粉砕した後のフィルム片は、溶融混練、溶媒キャストブレンド、ラテックスブレンド、ポリマーコンプレックス等で物理的にブレンドする。特に溶融混練法が一般的である。混練するための装置としては、タンブラ、ヘンシェルミキサ、ロータリーミキサ、スーパーミキサ、リボンタンブラ、Vブレンダ等が挙げられる。このような混練装置によって溶融混練した上で、ペレット化する。溶融混練ペレット化には単軸、または多軸押出機を用いるのが一般的で、フィルム片のまま投入しても、加熱または非加熱で圧縮減容処理した後に投入してもよい。更にこれら押出機以外に、バンバリーミキサ、ローラ、コ・ニーダ、ブラストミル、プラベンダーブラウトグラフ等を用いることもでき、これらは回分的、または連続的に運転される。また、溶融混練はせずに、成形用樹脂として使用し成形機加熱筒内で溶融混練する方法でもよい。
(イソシアネート化合物1)
デスモジュールL-75(トリメチロールプロパン1モルに対してトリレンジイソシアネートが3モル付加したアダクト型ポリイソシアネート、住化コベストロウレタン株式会社製)を酢酸エチル溶液で不揮発分75質量%に調整した。
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えたフラスコに、デスモジュールN3200(ヘキサメチレンジイソシアネートビウレット構造体、COVESTRO社製) 90部、酢酸エチル10部を仕込み、不揮発分90質量%溶液を調整した。
(エポキシ化合物1)
デナコールEX-321L(トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ナガセケムテックス株式会社製)を使用した。
(オレフィン系樹脂1)
ユニストールP-901(水酸基を有するオレフィン樹脂、三井化学株式会社製、不揮発分22質量%)を使用した。
アウローレンS-5419S(酸基、酸無水物基を有するオレフィン樹脂、日本製紙株式会社製)をメチルシクロヘキサン及び酢酸エチル溶液で不揮発分15質量%に調整した。
下表1の重量比で配合し、接着剤塗工液1~8を調整した。なお、空欄は未配合を示す。
基材1として2軸延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡株式会社製、パイレンフィルム-OT P2161、20μm)に接着剤塗工液1を、接着剤の固形分重量が約3.0g/m2となるようにバーコーターを使用して塗布し、溶剤を揮散させた後、卓上カレンダーロールを用いて基材2として無延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡株式会社製、パイレンフィルム-CT P1128、30μm)と貼り合わせ、25℃で72時間エージングすることで積層フィルム1を作成した。
基材1として2軸延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡株式会社製、パイレンフィルム-OT P2161、20μm)に接着剤塗工液1を、接着剤の固形分重量が約3.0g/m2となるようにバーコーターを使用して塗布し、溶剤を揮散させた後、卓上カレンダーロールを用いて基材2として無延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡株式会社製、パイレンフィルム-CT P1128、30μm)と貼り合わせ、40℃で72時間エージングすることで積層フィルム2を作成した。
接着剤塗工液として、接着剤塗工液2を使用した以外は、実施例1と同様にして積層フィルム3を作成した。
接着剤塗工液として、接着剤塗工液2を使用した以外は、実施例2と同様にして積層フィルム4を作成した。
接着剤塗工液として、接着剤塗工液3を使用した以外は、実施例1と同様にして積層フィルム5を作成した。
接着剤塗工液として、接着剤塗工液3を使用した以外は、実施例2と同様にして積層フィルム6を作成した。
接着剤塗工液として、接着剤塗工液4を使用した以外は、実施例2と同様にして積層フィルム7を作成した。
接着剤塗工液として、接着剤塗工液5を使用した以外は、実施例2と同様にして積層フィルム8を作成した。
接着剤塗工液として、接着剤塗工液6を使用した以外は、実施例2と同様にして積層フィルム9を作成した。
接着剤塗工液として、接着剤塗工液7を使用した以外は、実施例2と同様にして積層フィルム10を作成した。
接着剤塗工液として、接着剤塗工液8を使用した以外は、実施例2と同様にして積層フィルム11を作成した。
基材1として2軸延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡株式会社製、パイレンフィルム-OT P2161、20μm)に、接着剤塗工液2を、接着剤の固形分重量が約0.7g/m2となるようにバーコーターを使用して塗布し、溶剤を揮散させた後、卓上カレンダーロールを用いて基材2として無延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡株式会社製、パイレンフィルム-CT P1128、30μm)と貼り合わせ、50℃で24時間エージングすることで積層フィルム12を作成した。
基材2として、アルミニウムを蒸着した無延伸ポリプロピレンフィルム(東レフィルム加工株式会社製、アルミ蒸着バリアフィルム VM-CPP 2703、30μm)を使用した以外は、実施例12と同様にして積層フィルム13を作成した。
基材1として、ポリビニルアルコールをコートした2軸延伸ポリプロピレンフィルム(三井化学東セロ株式会社製、A-OP BH、20μm)を使用した以外は、実施例12と同様にして積層フィルム14を作成した。
基材1として2軸延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡株式会社製、パイレンフィルム-OT P2161、20μm)に接着剤塗工液を塗工せずに、卓上カレンダーロールを用いて基材2として無延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡株式会社製、パイレンフィルム-CT P1128、30μm)と貼り合わせ、40℃で72時間エージングすることで積層フィルム15を作成した。
無延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡株式会社製、パイレンフィルム-CT P1128、30μm)を使用した。
作成した積層フィルムから150mm×15mmに切り取ったサンプルを検体とした。接着強度(単位N/15mm)は2軸延伸ポリプロピレンフィルムと無延伸ポリプロピレンフィルム間の値を測定した。測定は、引張試験機(島津製作所製AGS-X)を使用し、180°剥離方法、T型剥離方法で300mm/minの剥離速度で行った。測定時の雰囲気温度は25℃とした。結果を表2、3、4、5に示す。
実施例4で得た積層フィルムのヒートシール強度を測定した。
作成した積層フィルムから200mm×100mmを切り取り、無延伸ポリプロピレンフィルムが内側になるように100mm×100mmに折り曲げ、折り曲げ部を10mm幅で1atm、160℃、1秒間の条件にてヒートシールテスター(テスター産業製)でヒートシールした。このヒートシールした積層フィルムに対し、ヒートシール部は10mm×15mm、ヒートシールしていない部分は90mm×15mmとなるようにサンプルを切り出し、検体とした。ヒートシール強度(単位N/15mm)はヒートシールしていない部分を引張試験機に取り付け、ヒートシール部の値を測定した。測定は、引張試験機(島津製作所製AGS-X)を使用し、T型剥離方法で300mm/minの剥離速度で行った。測定時の雰囲気温度は25℃とした。結果を表6に示す。
実施例4で得た積層フィルム4、及び、比較例2の無延伸ポリプロピレンフィルムを使用した。
各フィルムを幅10mm、長さ300mmの短冊に裁断したものを、2軸混錬押出装置(株式会社テクノベル社製、ULTnano15TW)を用いて、240℃、100rpm、3分間溶融混錬した後、ノズルから押出し、直ちに水道水で冷却し、ストランド状の樹脂を得て、裁断することによりリペレットサンプルを得た。実施例4で得た積層フィルム4から得たリペレットサンプルは「A」、比較例2の無延伸ポリプロピレンフィルムから得たリペレットサンプルは「Z」と称す。
リペレットサンプルを9gをステンレス製プレス額縁金型(内寸100mm角、厚さ1mm)の中に投入し、ステンレス板(厚さ2mm)に挟み、210℃、30MPa、3分間圧縮成型することにより、厚さ1mmのプラスチック板を作製し、株式会社ダンベル社製スーパーダンベルカッターSDK500 1/3を用い、JIS K6251-5号の1/3サイズ試験片を打ち抜き、引張試験に用いた。引張試験は50mm/min、チャック間距離30mmで実施し、引っ張り伸度を測定した。
結果を表7に示す。
Claims (7)
- 第一の基材と、第二の基材と、前記第一の基材と前記第二の基材との間に配置された接着層とを含み、
前記第一及び前記第二の基材がオレフィン系樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂からなり、
前記接着層が、酸基、酸無水物基及び/又は水酸基を有するオレフィン樹脂(A)、及び、酸基、酸無水物基及び/又は水酸基を架橋しうる硬化剤(B)を含有する接着剤(但し水添スチレン系樹脂と、粘着付与剤のいずれの成分も含まない)からなることを特徴とする積層フィルム。 - 前記硬化剤(B)が、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、シランカップリング剤、及び金属化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物である請求項1に記載の積層フィルム。
- 前記硬化剤(B)が、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、シランカップリング剤、及び金属化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物であり、前記硬化剤(B)の配合量が前記オレフィン系樹脂(A)100質量部に対して0.01質量部以上50質量部以下である請求項1に記載の積層フィルム。
- 前記第一及び前記第二の基材におけるオレフィン系樹脂が、バイオマス由来の原料を含有する請求項1に記載の積層フィルム。
- 請求項1~4のいずれかに記載の積層フィルムからなる包装材。
- 請求項1~4のいずれかに記載の積層フィルムを加工したリサイクルプラスチック。
- 請求項5に記載の包装材を加工したリサイクルプラスチック。
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