JP7345603B1 - 包装用容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】容器を上下に積み重ねた際の耐荷重に優れ、シート厚を薄くすることができ、製造も容易な包装用容器を提供する。【解決手段】容器本体と、合成樹脂製シートからなる透明な蓋2と、を備えた包装用容器であって、蓋2は、平面部30を有する天面部20と、天面部20の周囲に連接される側壁部21と、側壁部21の周囲に連接されるフランジ部22とを備え、天面部20と側壁部21との境界部23に、平面部30に対して上側に向けて断面視半円状に突出し、幅よりも上方突出量が小さい筋状リブ50が境界部23を周回するように設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、食品の収容に適した包装用容器に関する。
合成樹脂シート製の包装用容器は、食品包装の分野などに使用されており、軽く安価で加工しやすく、また、大量生産が可能であるといった優れた特徴を有している。食品を収容した容器を上下に多段積みする場合、蓋には上から大きな荷重が作用する。そのため、蓋には耐荷重が求められるが、蓋に必要な強度を持たせる場合、一般的には、厚みのあるシートを使用すればよいということになる。しかしながら、近年、環境問題や石油など枯渇資源を節約すること、特にプラスチックの使用量削減は、近年の1つの大きなテーマとなっている。
下記特許文献1には、シート成形容器に補強リブを形成するための固定型と移動型からなる金型について記載されている。この金型により薄肉のシートで成形が可能であるとされている。しかしながら、特殊な金型(移動型)を使用してリブを成形するという工数が発生するため、製造に時間とコストがかかり、さらに生産効率や歩留まりが悪くなるといった問題がある。
特許第4214131号公報
それゆえに本発明は、容器を上下に積み重ねた際の耐荷重に優れ、シート厚を薄くすることができ、製造も容易な包装用容器を提供することを課題とする。
本発明に係る包装用容器は、容器本体と、合成樹脂製シートからなる透明な蓋と、を備えた包装用容器であって、蓋は、平面部を有する天面部と、天面部の周囲に連接される側壁部と、側壁部の周囲に連接されるフランジ部とを備え、天面部と側壁部との境界部に、平面部に対して上側に向けて断面視半円状に突出し、幅よりも上方突出量が小さい筋状リブが境界部を周回するように設けられている。
この構成によれば、蓋の天面部と側壁部との間の境界部に、上側に突出する断面視半円状の筋状リブが周回するようにして設けられている。そのため、蓋の境界部が効果的に補強され、上からの荷重によって蓋の天面部が変形することを筋状リブが抑制する。特に、筋状リブが上側に突出していて、しかも、断面視半円状であるため、上からの耐荷重に優れる。従って、蓋に薄いシートを使用しても、必要な強度を容易に確保することができる。また、筋状リブが断面視半円状であって、その幅よりも上方突出量が小さいので、筋状リブを設けた蓋を容易に製造できる。
特に、筋状リブは、断面視において、湾曲形状が変化する変曲点を有し、筋状リブは、変曲点から蓋内側に延び、下側に向けて湾曲する凹状湾曲部と、筋状リブの頂点を含んで変曲点から蓋外側に延び、上側に向けて湾曲する凸状湾曲部とから構成されていることが好ましい。この構成によれば、蓋に薄いシートを使用しても、必要な強度を容易に確保することができる。
特に、側壁部には、境界部に達する縦リブが設けられ、境界部は、縦リブが形成された縦リブ形成区間と、縦リブが形成されていない標準区間とに区分され、筋状リブは、縦リブ形成区間には設けられずに標準区間の全長に設けられていることが好ましい。この構成によれば、側壁部に縦リブが設けられ、その縦リブが境界部に達している。そのため、縦リブによって側壁部が効果的に補強されると共に天面部も補強されることになる。このように、境界部を周回する筋状リブと縦リブによって、上からの荷重に効果的に耐えることができる。また、筋状リブが縦リブ形成区間には設けられていない。そのため、金型によって筋状リブと縦リブとを正確に且つ容易に形成することができる。尚、縦リブは内面側に向けて凹んだ凹状リブでもよいし外面側に向けて突出した凸状リブでもよい。縦リブは、その上端部が境界部に位置してもよいし、側壁部から境界部を跨いで天面部まで延びていてもよい。
また、平面部が天面部の全体に設けられ、筋状リブは、平面部の外側に連続している、あるいは、平面部の外側に下向き溝を介して設けられていることが好ましい。天面部の全体に平面部が設けられていることにより、収容されている食品を天面部を介して容易に視認できる。そのため、購買者に食品の鮮度やおいしさを正確に且つ効果的に訴求することができる。平面部の外側に筋状リブが連続していると、平面部の面積を可能な限り大きくすることができ、境界部における筋状リブによる視認性の低下を最小限に抑制することができる。また、平面部の外側に下向き溝を介して筋状リブが形成されていると、筋状リブと下向き溝によって境界部近傍をより一層効果的に補強でき、上下方向の耐荷重を向上させることができる。
以上のように、蓋の天面部と側壁部との境界部に、幅よりも上方突出量が小さい断面視半円状の筋状リブが境界部を周回して設けられているので、シートの厚さを従来よりも薄くしても、容器を上下に積み重ねた際における蓋の変形が抑制される。また、筋状リブが幅よりも上方突出量が小さい断面視半円状であるので、製造も容易であって、製造効率に優れている。
本発明の一実施形態における包装用容器の蓋を示す斜視図。 同容器の開蓋状態を示す正面図。 同容器の蓋の要部断面斜視図。 図1のA-A断面図。 (a)は図2のB-B断面図、(b)は図4の要部拡大図。 同蓋の耐荷重の測定方法を示す正面図。
以下、本発明の一実施形態に係る包装用容器について図1~図6を参酌しつつ説明する。容器は、各種の内容物を収容可能な蓋付きの容器であって、内容物としては特に各種の食品が好適である。
図2に示すように、容器は、上面開口の容器本体1と、容器本体1の開口部を閉塞すべく容器本体1に上側から被せられるようにして着脱可能に装着される蓋2とを備えている。
容器本体1及び蓋2はいわゆるシート成形により形成されている。シート成形としては例えば真空成形、圧空成形、真空圧空成形、両面真空成形、熱板成形等があり、何れにしても合成樹脂製シートを熱成形することにより形成される。合成樹脂製シートは、例えばポリエチレンテレフタレートやポリスチレンなどのスチレン系樹脂や、ポリプロピレンやポリエチレンなどのオレフィン系樹脂などからなり、特に、蓋2には透明なものが使用される。容器本体1にも透明なシートを用いてもよい。また、これらのシートを適宜延伸処理した延伸シートは、透明性を担保したまま、耐熱性の向上や強度向上を図れることからより好ましいシートの素材である。
また、容器本体1には、これらの素材に加えて、透明ではない素材、例えば前述の合成樹脂に無機物を充填したシート、もしくはこれらのシート素材を発泡させた発泡シートなどを使用できる。尚、ポリスチレンを発泡させた発泡ポリスチレンシートや、ポリスチレンとして耐熱性に優れたポリフェニレンエーテルなどを含有させた耐熱性を向上させたスチレン系樹脂を使用した耐熱性発泡スチレン系樹脂シートであってもよい。さらに、発泡シートに印刷を施した、もしくは無地の樹脂フィルムを片面もしくは両面に積層した積層シートを使用することもできる。特に、容器本体1には発泡シートが好ましく、蓋2には発泡させていない非発泡シートが好ましい。容器本体1が発泡シートから形成されていると、容器を軽量化できる。蓋2が非発泡シートから形成されていると、蓋2の強度を容易に確保でき、上下段積み時の耐荷重に優れ、薄肉化も容易になる。蓋2に使用するシートの厚さは、素材、形状、大きさや用途によって異なるが、例えば0.15~0.6mmが好ましい。
容器の平面視における形状は種々であってよく、平面視矩形状等の多角形状や円形状、楕円形状等であってよい。容器本体1と蓋2は、互いに平面視の形状が対応する。本実施形態では平面視矩形状、具体的には平面視長方形状の容器を例に説明する。
<容器本体1>
容器本体1は、底面部10と、底面部10の周縁部から外側に拡開しつつ上方に立ち上がる本体側壁部11と、本体側壁部11の上端部から外側に延設された本体フランジ部12とを備えている。底面部10の上面には凸部や突条を設けてよく、仕切りを設けてもよい。底面部10の下面の周縁部には下方に向けて脚部13を突設してよい。
本体フランジ部12は、本体側壁部11の上端部に全周に亘って設けられている。本体フランジ部12は種々の形状であってよく、上面が上側に湾曲した玉ぶち形状であってもよいし、上面が平坦面であってもよいし、上面に凹凸等の装飾が設けられてもよい。本体フランジ部12の高さは全周に亘って一定であってもよいし、周方向に変化していてもよい。
本体フランジ部12の外縁部には本体縁取り部14が設けられる。本体縁取り部14は、外側に向けて略水平に延びている。
<蓋2>
蓋2は、容器本体1に対応した平面視形状に形成されており、本実施形態では平面視矩形状、具体的には長方形状である。蓋2は、天面部20と、天面部20の周縁部から下側に向けて拡開しつつ降下する蓋側壁部21と、蓋側壁部21の下端部から外側に延設された蓋フランジ部22とを備えている。天面部20は、長方形状であって、四つの辺部20a(二つの長辺部と二つの短辺部)と四つの頂点部20bとを有する。天面部20は、平面部30を有する。平面部30にはリブ等の凹凸が設けられておらず、平面部30は滑面である。平面部30は水平面であることが好ましいが傾斜面であってもよい。平面部30は、天面部20の全体に設けられることが好ましい。天面部20の頂点部20b(コーナー部)には容器本体1の脚部を載せるための図示しない脚用凹部が設けられてよい。
蓋側壁部21は、天面部20の四つの辺部20aに対応して各辺部20aから下側に延びる四つの壁面部40と、天面部20の四つの頂点部20bに対応して各頂点部20bから下側に延びる四つのコーナー面部41とを有する。壁面部40は、下側ほど外側となるように傾斜した傾斜面であることが好ましい。コーナー面部41は、左右に隣接する壁面部40の間に位置し、左右の壁面部40同士を接続する。コーナー面部41は、平面であってもよいし、外側に向けて湾曲した湾曲面であってもよいし、逆に内側に向けて湾曲した湾曲面であってもよい。コーナー面部41も、壁面部40と同様に、下側ほと外側となるように傾斜した傾斜面であることが好ましい。コーナー面部41は、その下端部よりも上端部の方が幅が細くなる形状であることが好ましい。即ち、コーナー面部41は、その幅が下側に向けて徐々に広くなる形状であることが好ましく、その正面視において、台形状あるいは三角形状であることが好ましい。
<縦リブ42>
壁面部40には、縦方向(上下方向)に延びる縦リブ42が設けられることが好ましい。縦リブ42は、各壁面部40にそれぞれ設けられることが好ましいが、例えば対向する二つの長辺側の壁面部40のみに設けられたり、あるいは、対向する二つの短辺側の壁面部40のみに設けられたりしてもよい。また、縦リブ42が一つの壁面部40に左右方向(水平方向)に間隔をあけて複数設けられてもよい。例えば、短辺側の壁面部40には、その左右方向の中央部に縦リブ42が一箇所設けられ、長辺側の壁面部40には、左右方向に間隔をあけて二箇所あるいは三箇所設けられてもよい。このように、縦リブ42の個数は、短辺側の壁面部40よりも長辺側の壁面部40の方が多くてよい。縦リブ42を壁面部40に一箇所のみ設ける場合には、壁面部40の左右方向の中央部に設けることが好ましい。
壁面部40に縦リブ42が設けられる場合、壁面部40は、縦リブ42と、縦リブ42以外の主要部である壁面主部43とを有する。壁面主部43は、壁面部40における基準面である。壁面主部43は、後述のブロッキング防止用凸部44を除いて凹凸のない滑面であることが好ましい。
縦リブ42は、壁面部40の上下方向の全長に亘って設けられることが好ましい。即ち、縦リブ42の上端部は天面部20に達していることが好ましく、縦リブ42の下端部は蓋フランジ部22に達していることが好ましい。縦リブ42は、内面側に向けて凹んだ凹状リブでもあってもよいし、外面側に向けて突出した凸状リブであってもよい。本実施形態では、縦リブ42は、凹状リブである。縦リブ42は、上下方向に沿って幅一定であってもよいが、本実施形態では、下側に向けて徐々に幅が狭くなっていて、逆台形状である。壁面主部43に対する縦リブ42の凹み量(縦リブ42が凸状リブである場合には突出量)は、上下方向に沿って一定であってもよいが、本実施形態では、下側に向けて徐々に大きくなっている。縦リブ42は、壁面主部43よりも水平面に対する傾斜角度が大きい急傾斜面となっており、壁面主部43と縦リブ42の角度差により、縦リブ42の凹み量は下側に向けて徐々に拡大している。また、縦リブ42の凹み量はその上端部においても0ではないことが好ましい。即ち、縦リブ42は上端部においても、壁面主部43に対して内面側に凹んでいることが好ましい。
コーナー面部41は、左右の壁面部40における壁面主部43同士を接続する。コーナー面部41にも縦リブ42が設けられることが好ましく、特に、各コーナー面部41にそれぞれ縦リブ42が設けられることが好ましい。コーナー面部41の縦リブ42は、下側に向けて徐々に幅広となる形状であってよく、また、壁面部40の縦リブ42と同様に、下側に向けて徐々にその凹み量が増加するものであってよい。コーナー面部41の縦リブ42も上下方向の全長に亘って設けられていることが好ましい。本実施形態では、コーナー面部41の全体に縦リブ42が設けられている。即ち、コーナー面部41の縦リブ42が左右の壁面主部43に接続されている。但し、コーナー面部41の全幅のうちの一部のみに縦リブ42が設けられていてもよい。
蓋側壁部21の下端部には、蓋2同士を重ね合わせた際に蓋2同士がきつく嵌り合って離れなくなる現象(ブロッキング現象)を防止するためのブロッキング防止用凸部44が形成されることが好ましい。尚、ブロッキング防止用凸部414は、壁面主部43の下端部に設けられることが好ましい。また、容器本体1にも同様に図示しないブロッキング防止用凸部44を設けてもよい。
<筋状リブ50>
天面部20と蓋側壁部21との境界部23には筋状リブ50が設けられている。境界部23は、天面部20の周縁部であり、蓋壁面部40の上端部である。筋状リブ50は、境界部23に沿って筋状に延びている。筋状リブ50は、境界部23を周回するように設けられている。筋状リブ50は、天面部20の平面部30を基準面としてそれよりも上側に向けて突出している。図5(a)のように、筋状リブ50は、断面視において上側に湾曲した半円状である。筋状リブ50は、平面部30の外側に連続している。但し、図5(a)に二点鎖線で示すように、天面部20の外側に即ち周縁部に下向き溝31が設けられる場合には、平面部20の外側に下向き溝31を介して筋状リブ50が設けられてもよい。下向き溝31は、平面部20の周囲全周に亘って設けられてもよいし、全周のうちの一部のみに設けられてもよい。
筋状リブ50の上方突出量Tは、天面部20の平面部30に対する上側への突出量である。筋状リブ50の幅Wは、図5(a)に二点鎖線で示しているように、断面視において天面部20を外側に延長したとき筋状リブ50と交差する交点Pと、天面部20から筋状リブ50が立ち上がり始める点Qとの間の水平方向の寸法である。筋状リブ50は、断面視半円状であるが、この半円状とは、筋状リブ50の頂点Fから蓋内側に向けて点Qまでの間が直線状ではなく円弧状であると共に、頂点Fから蓋外側に向けて点Pまでの間も直線状ではなく円弧状であることである。点Qは、筋状リブ50が平面部30の高さに対して立ち上がり始める立ち上がり始点である。筋状リブ50は、変曲点Rを有し、変曲点Rを境として内側の部分と外側の部分とに区分される。変曲点Rは、頂点Fよりも内側に位置している。詳細には、筋状リブ50は、断面視において、点Qから変曲点Rまでの部分と、変曲点Rから頂点Fを跨いで点Pまでの部分とから構成されている。点Qから変曲点Rまでの部分は、下側に向けて湾曲する凹状湾曲部50aであり、変曲点Rから点Pまでの部分は、上側に向けて湾曲する凸状湾曲部50bである。変曲点Rは、二つの湾曲部の湾曲形状が変化する点である。凸状湾曲部50bは、凹状湾曲部50aの外側に連続し、頂点Fを跨いで点Pまで延びている。変曲点Rが頂点Fよりも内側に位置しており、筋状リブ50の大部分即ち主要部は、凸状湾曲部50bである。凸状湾曲部50bの幅は凹状湾曲部50aの幅よりも広い。変曲点Rは、点Qに近接していることが好ましく、変曲点Rと点Qとの間の蓋内外方向の離間距離は短いことが好ましい。
筋状リブ50の上方突出量Tは、幅Wよりも小さい。即ち、W>Tの関係を有している。筋状リブ50の上方突出量Tと幅Wとの比は、好ましくは1:2~1:4である。筋状リブ50の上方突出量Tは、例えば、0.3~1mmである。筋状リブ50の幅Wは、例えば0.5~3mmである。筋状リブ50の上方突出量Tが0.3mm未満であると、リブとしての補強効果が十分には得られず、シート厚を厚くすることが必要になる。一方、筋状リブ50の上方突出量Tが1mmを越えると、成形が難しくなり、製造効率が低下する。尚、上方突出量Tは、シート厚よりも大きい。
筋状リブ50は、縦リブ42が設けられていない場合には、境界部23の全周に亘って途切れることなく連続して設けられることが好ましい。一方、本実施形態のように縦リブ42が設けられている場合には、縦リブ42において筋状リブ50が局所的に分断されていることが好ましい。
蓋側壁部21に縦リブ42が設けられ、その縦リブ42が境界部23に達している場合、境界部23は、縦リブ42が設けられた区間である縦リブ形成区間23aと、縦リブ42が設けられていない区間である標準区間23bとに区分される。例えば、一つの長辺部20aの境界部23においては、中央部に一つ設けられた縦リブ形成区間23aと、その左右両側に位置する二つの標準区間23bに区分されることになる。つまり、標準区間23bと縦リブ形成区間23aが周方向に交互に設けられる。尚、一つの辺部20aにおいて、縦リブ形成区間23aの合計長さよりも標準区間23bの合計長さの方が長い。また、境界部23の全長において、縦リブ形成区間23aの合計長さよりも標準区間23bの合計長さの方が長い。筋状リブ50は、境界部23のうち縦リブ形成区間23aには設けられておらず、標準区間23bにはその全長に亘って設けられている。即ち、筋状リブ50は、筋状リブ50は、境界部23の全周のうち縦リブ42以外の部分に設けられている。
尚、縦リブ42は、蓋側壁部21から境界部23を跨いで天面部20まで延びていてもよい。縦リブ42は、蓋フランジ部22まで達していなくてもよく、上下方向の途中で止まっていてもよく、蓋フランジ部22まで延びていてもよい。尚、境界部23に達する縦リブ42の他に、境界部23まで達しない縦リブ42が混在していてもよい。蓋側壁部21と蓋フランジ部22との境界部分に下向きリブを設けてもよい。天面部20から蓋側壁部21にかけてラベルが貼り付けられるラベル貼着面が形成されていてもよい。また、筋状リブ50は、縦リブ42の側面42aと接続されていることが好ましい。上述のように、天面部20の頂点部20bに脚用凹部が設けられている場合には、脚用凹部の内縁部に筋状リブ50が設けられてよい。
蓋フランジ部22の平面視における形状は本体フランジ部12に対応している。蓋フランジ部22は、蓋側壁部21の下端部に全周に亘って設けられている。蓋フランジ部22の形状は種々であってよく、本実施形態では本体フランジ部12の外側に蓋フランジ部22が嵌合する外嵌合の構成であるが、本体フランジ部12の内側に蓋フランジ部22が嵌合する内嵌合の構成であってもよいし、外側と内側の双方に嵌合する内外嵌合の構成であってもよい。
蓋フランジ部22の外縁部には蓋縁取り部24が設けられる。蓋縁取り部24は、外側に向けて略水平に延びている。
本体縁取り部14や蓋縁取り部24の少なくとも外周縁側には、極細の多数の凹凸を形成し、補強するとともに、指などがあたっても、指などを切ることがないようにされてよい。この凹凸は、正面から拡大して見たときに波形状とされ、多数の山と谷の方向が、各辺においては幅方向に短く形成され、角部においては平面視放射方向に沿って形成される。また、この凹凸は、例えば、平目ローレット目や綾目ローレット目のようなローレット目によって形成され、さらには、滑りにくいようにするため、綾目ローレット目によって形成することが好ましい。本体縁取り部14や蓋縁取り部24の所定箇所には、図示しない摘み部が設けられてよい。摘み部はコーナー部に設けられることが好ましい。天面部20に積み重ね用の凸部を設けてもよい。
以上のように、本実施形態の容器にあっては、蓋2の天面部20と蓋側壁部21との境界部23に筋状リブ50が周回して設けられているので、上からの耐荷重に優れている。そのため、食品を収容した閉蓋状態の容器を上下に多段に積み重ねても、蓋2が変形しにくく、安定した段積み状態を確保することができる。そして、耐荷重が確保されるので、シート厚を従来よりも薄くすることができ、プラスチック使用量を削減することができる。
また、筋状リブ50は断面視半円状であってその幅Wよりも上方突出量Tが小さい形状であるので、シート成形も容易であって製造効率にも優れ、歩留まりの低下を抑制できる。
更に、蓋側壁部21に縦リブ42が設けられていると、縦リブ42による突っ張り効果が付加され、上下方向の耐荷重を増加させることができ、シート厚を減少させることが可能となる。そして、境界部23のうち縦リブ形成区間23aについては筋状リブ50を設けないようにすることで、筋状リブ50と縦リブ42を正確に形成することができると共に製造も容易になる。筋状リブ50が縦リブ42の側面42aとつながっていると、製造が容易であると共に縦リブ42と筋状リブ50との協働により強度が増す。特に、本実施形態のような平面視長方形状等のような多角形状の場合には、各辺の中央部と各コーナー部にそれぞれ縦リブ42を設けてそれらの縦リブ形成区間23aに筋状リブ50を設けないようにすることで、製造効率を確保しつつ、また、シート厚を抑制しつつ、効果的に上下方向の耐荷重を確保することができる。
尚、本実施形態では、容器本体1と蓋2が別体の構成であったが、容器本体1と蓋2とがヒンジ部を介して連接されていてもよい。
図1に示す蓋2を実際に製作して、耐荷重を測定した。実施例の蓋2の天面部20は、縦83mm×横133mm。蓋側壁部21の高さは、38mm。シートは、透明のA-PETのシートを使用した。シート厚さは、0.29mm(実施例1)と0.27mm(実施例2)の二種類である。四つの壁面部40における縦リブ42は、上辺の長さが22mm、下辺の長さが12mm。一方、比較例の蓋は、実施例の蓋2とサイズは同じであるが、筋状リブ50と縦リブ42が設けられていない構成である。シート厚さは、実施例のものよりも厚い0.37mmである。
図6のように、容器本体1に蓋2を嵌合させた閉蓋状態とし、その蓋2の天面部20の上に測定用の板100を載せ、その板100の上面に下側への荷重を付加する。これにより天面部20の全体に均一に荷重をかける。そして、天面部20の全体が7mm下降したときの強度(蓋2の上下方向の圧縮強度)を測定した。
表1のように、実施例の蓋2の圧縮強度(N)は、シート厚さが0.29mmの場合(実施例1)においては65N、シート厚さが0.27mmの場合(実施例2)においては54Nであった。一方、比較例の蓋の圧縮強度は、シート厚が0.37mmで53Nであった。このように、実施例の蓋2においては、シート厚さが薄くても、比較例の蓋と同等あるいはそれ以上の強度が得られた。具体的には、実施例1では、比較例を基準として、圧縮強度が23%向上し、シート厚さが22%削減された。また、実施例2では、比較例を基準として、圧縮強度が2%向上し、シート厚さが27%削減された。
Figure 0007345603000002
1 容器本体
2 蓋
10 底面部
11 本体側壁部
12 本体フランジ部
13 脚部
14 本体縁取り部
20 天面部
20a 辺部
20b 頂点部
21 蓋側壁部(側壁部)
22 蓋フランジ部(フランジ部)
23 境界部
23a 縦リブ形成区間
23b 標準区間
24 蓋縁取り部
30 平面部
31 下向き溝
40 壁面部
41 コーナー面部
42 縦リブ
42a 側面
43 壁面主部
44 ブロッキング防止用凸部
50 筋状リブ
50a 凹状湾曲部
50b 凸状湾曲部
100 板
T 上方突出量
W 幅
R 変曲点

Claims (4)

  1. 容器本体と、合成樹脂製シートからなる透明な蓋と、を備えた包装用容器であって、
    蓋は、平面部を有する天面部と、天面部の周囲に連接される側壁部と、側壁部の周囲に連接されるフランジ部とを備え、
    天面部と側壁部との境界部に、平面部に対して上側に向けて断面視半円状に突出し、幅よりも上方突出量が小さい筋状リブが境界部を周回するように設けられ
    筋状リブは、断面視において、筋状リブの頂点よりも蓋内側に湾曲形状が変化する変曲点を有すると共に、変曲点から蓋内側に延び、下側に向けて湾曲する凹状湾曲部と、変曲点から筋状リブの頂点を跨いで蓋外側に延び、上側に向けて湾曲する、凹状湾曲部よりも幅が広い凸状湾曲部と、から構成されている、包装用容器。
  2. 筋状リブの上方突出量は、蓋のシート厚よりも大きく、0.3~1mmである、請求項1記載の包装用容器。
  3. 側壁部には、境界部に達する縦リブが設けられ、境界部は、縦リブが形成された縦リブ形成区間と、縦リブが形成されていない標準区間とに区分され、
    筋状リブは、縦リブ形成区間には設けられずに標準区間の全長に設けられている、請求項1又は2記載の包装用容器。
  4. 平面部が天面部の全体に設けられ、筋状リブは、平面部の外側に連続している、あるいは、平面部の外側に下向き溝を介して設けられている、請求項1又は2記載の包装用容器。
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