JP7343435B2 - 車両制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車両に搭載されるブレーキアクチュエータを制御する車両制御装置に関する。
一般的な自動車において、アクセルペダル及びブレーキペダルが運転席の前方に配置される(例えば、特許文献1)。しかし、運転者がアクセルペダルをブレーキペダルと誤って踏むことにより発生する交通事故が後を絶たない。
特開2005-335634号公報
上記問題点に鑑み、本発明は、アクセルペダル及びブレーキペダルの踏み間違いに起因する交通事故を防ぐ車両制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の発明は、車両制御装置であって、第1取得部と、第2取得部と、モータ制御部と、アクチュエータ制御部と、異常検出部と、動作制限部とを備える。第1取得部は、車両のステアリングホイールに車両の前後方向に揺動可能に取り付けられ、車両のアクセル操作及びブレーキ操作に用いられるレバーから操作量を取得する。第2取得部は、車両のブレーキ操作に用いられるブレーキペダルから踏込量を取得する。モータ制御部は、第1取得部により取得された操作量に基づいて車両に搭載されたモータを回生ブレーキとして動作させる。アクチュエータ制御部は、第2取得部により取得された踏込量に基づいて車両に搭載されたブレーキアクチュエータを制御する。異常検出部は、ブレーキアクチュエータの異常を検出する。動作制限部は、ブレーキアクチュエータの異常が異常検出部により検出された場合にモータ制御部がモータを回生ブレーキとして制御することを制限し、ブレーキアクチュエータの異常が異常検出部により検出された場合にモータ制御部がモータを回生ブレーキとして制御することを許可する。
第1の発明によれば、ブレーキアクチュエータの異常が発生しない場合、ステアリングホールに取り付けられたレバーがアクセル操作に用いられ、ブレーキペダルがブレーキ操作に用いられる。これにより、ブレーキペダルの踏み間違えに起因する交通事故の発生を防ぐことができる。
第2の発明は、第1の発明であって、さらに、緊急停止決定部を備える。緊急停止決定部は、車両に搭載された車載装置から受けた信号に基づいて緊急停止すべきか否かを決定する。9緊急停止決定部が車両の緊急停止を決定した場合、動作制限部は、ブレーキアクチュエータの異常が異常検出部により検出されたか否かに関係なく、モータ制御部がモータを回生ブレーキとして制御することを許可する。
第2の発明によれば、緊急停止が決定された場合、運転者は、回生ブレーキ及びフットブレーキの両者を用いて車両を停止させることができる。これにより、第2の発明は、緊急停止の必要がある場合に、車両の制動距離を短縮することができる。
第3の発明は、第2の発明であって、モータ制御部は、緊急停止決定部が車両の緊急停止を決定した場合、レバーの操作方向に関係なく取得された操作量に基づいて回生ブレーキを制御する。
第3の発明によれば、緊急停止が決定された場合、レバーを用いたアクセル操作が無効化される。運転者は、レバーの操作方向を意識しなくてもよいため、即座にブレーキ操作を開始することができる。
第4の発明は、第2又は第3の発明であって、緊急停止決定部が車両の緊急停止を決定した場合、動作制限部は、レバー及びブレーキペダルの両者を操作して車両を停止させることを通知する。
第4の発明によれば、運転者は、緊急停止の必要性を速やかに知ることができる。
第5の発明は、第1~第4の発明のいずれかであって、動作制限部は、ブレーキアクチュエータの異常が異常検出部により検出された場合にブレーキアクチュエータの異常発生を通知する。
第5の発明によれば、運転者が、いわゆるフットブレーキを使用できない場合であっても、車両を停止させる操作を速やかに開始することができる。
第6の発明は、第1~第5の発明のいずれかであって、異常検出部は、レバーの異常を検出する。動作制限部は、レバーの異常が異常検出部により検出された場合、レバーの異常発生を通知するとともに、モータを回生ブレーキとして制御することの制限を継続する。
第6の発明によれば、運転者は、回生ブレーキを使用できない場合に、車両を停止させることができる。
第7の発明は、車両制御方法であって、a)ステップと、b)ステップと、c)ステップと、d)ステップと、e)ステップと、f)ステップと、g)ステップとを備える。a)ステップは、車両のステアリングホイールに車両の前後方向に揺動可能に取り付けられ、車両のアクセル操作及びブレーキ操作に用いられるレバーから操作量を取得する。b)ステップは、車両のブレーキ操作に用いられるブレーキペダルから踏込量を取得する。c)ステップは、取得された操作量に基づいて車両に搭載されたモータを車両の動力源又は回生ブレーキとして動作させる。d)ステップは、取得された踏込量に基づいて車両に搭載されたブレーキアクチュエータを制御する。e)ステップは、ブレーキアクチュエータの異常を検出する。f)ステップは、ブレーキアクチュエータが通常に動作していると判断された場合にモータを回生ブレーキとして制御することを制限し、ブレーキアクチュエータの異常が検出された場合にモータを回生ブレーキとして制御することを許可する。
第7の発明は、第1の発明に用いられる。
本発明によれば、アクセルペダル及びブレーキペダルの踏み間違いに起因する交通事故を防ぐ車両制御装置を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る車両制御システムの構成を示す機能ブロック図である。 図1に示すステアリングホイールの正面図である。 図1に示すステアリングホイールの左側面図である。 図1に示す車両制御装置の構成を示す機能ブロック図である。 図1に示す車両制御装置の動作を示すフローチャートである。 図1に示すブレーキアクチュエータの異常が検出された場合に表示される警告メッセージの一例を示す図である。 図1に示す移動指示レバーの異常が検出された場合に表示される警告メッセージの一例を示す図である。 図1に示す車両が緊急停止状態に移行した時に表示されるメッセージの一例を示す図である。 CPUバス構成を示す図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[1.構成]
[1.1.車両制御システム100の構成]
図1は、本発明の実施の形態に係る車両制御システム100の構成を示す機能ブロック図である。図1を参照して、車両制御システム100は、車両Vに搭載され、車両Vの挙動を制御する。車両Vは、本実施の形態では、電気自動車である。また、車両Vは、ステアリングホイール21が操舵輪と機械的に切り離されたステアバイワイヤである。
車両Vの方向を定義する。車両Vの前方向は、車両Vの直進進行方向であって、運転席からステアリングホイール2に向かう方向である。車両Vの後方向は、車両Vの前方向の反対方向である。車両Vの横方向は、車両Vの直進進行方向及び車両Vの鉛直方向に垂直な方向である。車両Vの左方向は、車両Vの横方向のうち、前方向を向く運転者の右から左に向かう方向である。車両Vの右方向は、車両Vの左方向の反対方向である。
図1に示す車両Vにおいて、車両制御システム100に関連する構成を除く構成の表示を省略している。
車両Vは、車体1と、左前輪1FLと、右前輪1FRと、左後輪1RLと、右後輪1RRと、車軸1F及び1Rと、ステアリングホイール2と、転舵装置10と、車両制御システム100とを備える。
左前輪1FLは、車体1の左前方に配置される。右前輪1FRは、車体1の右前方に配置される。左前輪1FL及び右前輪1FRは、車両Vの操舵輪及び駆動輪である。左前輪1FL及び右前輪1FRは、車軸1Fを回転軸として回転する。車軸1Fは、モータ6の出力を左前輪1FL及び右前輪1FRに伝える。
左後輪1RLは、車体1の左後方に配置される。右後輪1RRは、車体1の右後方に配置される。左後輪1RL及び右後輪1RRは、車軸1Rを回転軸として回転する。
ステアリングホイール2は、車両Vの操舵輪の舵角を変更するための操作部であり、車両Vの運転者により操作される。転舵装置10は、ステアリングホイール2の回転に応じて車両Vの操舵輪を転舵する。以下、車両Vの運転者を、単に「運転者」と記載する。
車両制御システム100は、車両Vの前後方向の挙動を制御する。車両制御システム100は、移動指示レバー3と、ブレーキペダル4と、車両制御装置5と、モータ6と、ブレーキアクチュエータ7L及び7Rと、油圧センサ8L及び8Rと、衝突予測装置9とを備える。
図1において、左後輪1RL及び右後輪1RRの各々に対応して設けられるブレーキアクチュエータ及び油圧センサの表示を省略している。
移動指示レバー3は、ステアリングホイール2に取り付けられ、運転者により操作される。移動指示レバー3は、車両Vの前後方向に操作可能であり、車両Vの前後方向の移動指示に用いられる。言い換えれば、移動指示レバー3は、車両Vのアクセル操作及びブレーキ操作に用いられる。移動指示レバー3は、操作量3Aを車両制御装置5に出力する。操作量3Aの詳細については後述する。
ブレーキペダル4は、車両Vの運転席よりも前に配置され、運転者により操作される。ブレーキペダル4は、運転者がブレーキペダル4を踏み込んだ量を示す踏込量4Aを車両制御装置5に出力する。
車両制御装置5は、移動指示レバー3から受ける操作量3Aに応じて、モータ6を制御する。具体的には、車両制御装置5は、操作量3Aを移動指示レバー3から受け、その受けた操作量3Aに基づいて制御信号5Aを生成する。車両制御装置5は、生成した制御信号5Aをモータ6に出力する。
また、車両制御装置5は、ブレーキペダル4から受ける踏込量4Aに応じて、ブレーキアクチュエータ7L及び7Rを制御する。具体的には、車両制御装置5は、踏込量4Aをブレーキペダル4から受け、その受けた踏込量4Aに基づいて、制御信号7La及び7Raを生成する。車両制御装置5は、生成した制御信号7La及び7Raをブレーキアクチュエータ7L及び7Rに出力する。
モータ6は、車両Vの動力源である原動機であり、かつ、車両Vの回生ブレーキである。モータ6は、車両制御装置5から受ける制御信号5Aに応じて、原動機又は回生ブレーキとして動作する。
ブレーキアクチュエータ7Lは、制御信号7Laを車両制御装置5から受け、その受けた制御信号7Laに基づいて、左前輪1FLとともに回転するディスクロータに押し当てられるブレーキパッドを制御する。ブレーキアクチュエータ7Rは、制御信号7Raを車両制御装置5から受け、その受けた制御信号7Raに基づいて、右前輪1FRとともに回転するディスクロータに押し当てられるブレーキパッドを制御する。ブレーキアクチュエータ7L及び7Rの各々において、油圧がブレーキパッドの制御に用いられる。つまり、ブレーキペダル4と、車両制御装置5と、ブレーキアクチュエータ7L及び7Rとの各々は、油圧式ブレーキの構成要素の1つである。
油圧センサ8L及び8Rは、ブレーキアクチュエータ7L及び7Rに含まれる油圧シリンダ内の圧力を検出し、その検出結果を示す油圧検出信号8La及び8Raを車両制御装置5に出力する。詳細については後述するが、油圧検出信号8La及び8Raは、ブレーキアクチュエータ7L及び7Rの異常検出に用いられる。
衝突予測装置9は、車両Vに搭載された図示しないレーダ装置から、距離情報を取得する。レーダ装置は、車両Vの前端に配置される。距離情報は、車両Vから車両Vの前方に位置する物体までの距離を含む。衝突予測装置9は、取得した距離情報に基づいて、車両Vが前方に位置する物体と衝突するか否かを予測する。衝突予測装置9は、車両Vが衝突すると予測した場合、車両の衝突を予告する衝突予告信号9Aを車両制御装置5に出力する。
[1.2.ステアリングホイール2の構成]
図2は、図1に示すステアリングホイール2の正面図である。言い換えれば、図2は、車両Vの運転席からステアリングホイール2を見た図である。図2を参照して、ステアリングホイール2は、ベース部21と、グリップ部22L及び22Rと、支持部23L及び23Rと、表示部24とを含む。
ベース部21は、平板状の部材であり、ステアリングホイール2の回転軸を中心に回転する。ベース部21は、車両Vの運転席から見て、横長である。
グリップ部22L及び22Rは、車両Vの鉛直方向に延びる棒状の部材であり、支持部23L及び23Rを介してベース部21と接続される。グリップ部22L及び22Rは、運転者により把持され、ベース部21と一体に回転する。グリップ部22Lは、車両Vの運転席から見てベース部21の左に配置される。グリップ部22Rは、車両Vの運転席から見てベース部21の右に配置される。
支持部23L及び23Rは、グリップ部22L及び22Rがベース部21と一体に回転するように、グリップ部22L及び22Rを支持する。支持部23L及び23Rは、棒状の部材である。支持部23Lの一端は、ベース部21の左下部分と接続され、支持部23Lの他端は、グリップ部22Lの下端に接続される。支持部23Rの一端は、ベース部21の右下部分と接続され、支持部23Rの他端は、グリップ部22Rの下端に接続される。
表示部24は、タッチパネル式のディスプレイであり、車両Vの運転席に座る運転者が視認できる位置に配置される。本実施の形態では、表示部24は、ベース部21に埋め込まれる。表示部24は、回生ブレーキ及び油圧式ブレーキのいずれか一方が使用できない場合、警告メッセージを表示する。警告メッセージの詳細については、後述する。
[1.3.移動指示レバー3の配置]
図3は、図1に示すステアリングホイール2の左側面図である。図3において、ステアリングホイール2の回転軸に相当するステアリングシャフトの表示を省略している。
図3を参照して、ステアリングホイール2は、突出部25を含む。突出部25は、グリップ部22Lの上端から前方に延びる。
移動指示レバー3は、突出部25に取り付けられ、突出部25からから下方に延びる。つまり、移動指示レバー3は、グリップ部22Lの前方に配置される。移動指示レバー3は、車両Vの前後方向に揺動する。移動指示レバー3は、取付部31と、挿入部32と、回転角センサ33とを含む。
取付部31は、車両Vの下方向に延びる棒状部材である。取付部31が車両Vの鉛直下方に向かって延びる場合、移動指示レバー3は、基準位置に位置する。取付部31の上端は、車両Vの横方向に延び、かつ、突出部25の内部に設けられた回転軸25Aに取り付けられる。これにより、取付部31は、回転軸25Aを中心として、車両Vの前後方向に揺動することができる。
挿入部32は、車両Vの横方向から見て略U字状の形状であり、車両Vの下方向に開口している。挿入部32の上端は、取付部31の下端と接続される。挿入部32は、取付部31と一体となって、回転軸25Aを中心に車両Vの前後方向に揺動する。挿入部32は車両Vの横方向に貫通する。運転者は、車両Vの横方向から挿入部32に指を挿入することにより、挿入部32に指を嵌めることができる。
回転角センサ33は、突出部25の中に配置され、移動指示レバー3の回転量を計測する。計測された回転量は、基準位置から見た移動指示レバー3の相対値を示す。回転角センサ33は、計測した回転量を操作量3Aとして車両制御装置5に出力する。操作量3Aの符号は、下記の移動指示レバー3の回転量の符号と一致する。
移動指示レバー3の回転量は、取付部31と直線L1とがなす角度によって定義される。直線L1は、回転軸25Aを通り、かつ、車両Vの鉛直方向に延びる。移動指示レバー3が基準位置に位置する場合、回転量はゼロである。取付部31が車両Vの鉛直下方向に延びるためである。取付部31の下端が基準位置よりも車両Vの後方向に位置する場合、操作量3Aは正である。取付部31の下端が基準位置よりも車両Vの前方向に位置する場合、操作量3Aは負である。
[1.4.車両制御装置5の構成]
図4は、図1に示す車両制御装置5の構成を示す機能ブロック図である。図4を参照して、車両制御装置5は、第1取得部51と、第2取得部52と、モータ制御部53と、アクチュエータ制御部54と、異常検出部55と、動作制限部56と、緊急停止決定部57とを備える。
第1取得部51は、操作量3Aを移動指示レバー3から取得し、その取得した操作量3Aをモータ制御部53及び異常検出部55に出力する。
第2取得部52は、踏込量4Aをブレーキペダル4から取得し、その取得した踏込量4Aをアクチュエータ制御部54に出力する。
モータ制御部53は、操作量3Aを第1取得部51から受け、その受けた操作量3Aに基づいてモータ6を制御する。具体的には、操作量3Aがアクセル操作を示す場合、モータ制御部53は、モータ6を原動機として動作させるための制御信号5Aを生成する。操作量3Aがブレーキ操作を示す場合、モータ制御部53は、モータ6を回生ブレーキとして動作させるための制御信号5Aを生成する。モータ制御部53は、生成した制御信号5Aをモータ6に出力する。
アクチュエータ制御部54は、踏込量4Aを第2取得部52から受け、その受けた踏込量4Aに基づいてブレーキアクチュエータ7L及び7Rの各々を制御する。例えば、アクチュエータ制御部54は、踏込量4Aが大きくなるにつれて油圧式ブレーキの制動力が大きくなるように制御信号7La及び7Raを生成する。アクチュエータ制御部54は、生成した制御信号7La及び7Raをブレーキアクチュエータ7L及び7Rに出力する。
異常検出部55は、油圧検出信号8Laを油圧センサ8Lから受け、その受けた油圧検出信号8Laに基づいてブレーキアクチュエータ7Lにおける異常を検出する。異常検出部55は、油圧検出信号8Raを油圧センサ8Rから受け、その受けた油圧検出信号8Raに基づいてブレーキアクチュエータ7Rにおける異常を検出する。異常検出部55は、操作量3Aを第1取得部51から受け、その受けた操作量3Aに基づいて移動指示レバー3の異常を検出する。
異常検出部55は、ブレーキアクチュエータ7L又は7Rの異常を検出した場合、ブレーキアクチュエータの異常発生を示す異常検出信号41Aを動作制限部56に出力する。異常検出部55は、移動指示レバー3の異常を検出した場合、移動指示レバー3の異常発生を示す異常検出信号41Bを動作制限部56に出力する。
動作制限部56は、移動指示レバー3とブレーキアクチュエータ7L及び7Rとの各々の状態に応じて、モータ制御部53及びアクチュエータ制御部54の動作を制限する。
ブレーキアクチュエータ7L及び7Rが動作可能である場合、動作制限部56は、制限通知61をモータ制御部53に出力することにより、モータ制御部53がモータ6を回生ブレーキとして制御することを制限する。この場合であっても、モータ制御部53は、モータ6を原動機として動作させることは可能である。動作制限部56は、許可通知71をアクチュエータ制御部54に出力することにより、ブレーキアクチュエータ7L及び7Rの制御をアクチュエータ制御部54に許可する。
動作制限部56は、異常検出信号41Aを受けた場合、禁止通知71をアクチュエータ制御部54に出力することにより、ブレーキアクチュエータ7L及び7Rの制御禁止を指示する。動作制限部56は、許可通知62をモータ制御部53に出力することにより、モータ6を回生ブレーキとして動作させることを許可する。これにより、モータ制御部53は、モータ6を原動機及び回生ブレーキとして動作させることが可能となる。
動作制限部56は、異常検出信号41Bを受けた場合、禁止通知64をモータ制御部53に出力することにより、モータ6の制御を禁止する。モータ制御部53は、ブレーキ操作に対応する操作量3Aを受けたとしても、その受けた操作量3Aに基づいてモータ6を制御しない。この場合、モータ6は、原動機及び回生ブレーキとして動作しない。
緊急停止決定部57は、衝突予告信号9Aを衝突予測装置9から受けた場合、車両Vの緊急停止を決定する。緊急停止決定部57は、緊急停止を決定したこと示す緊急停止通知81を、動作制限部56を介してモータ制御部53に出力する。モータ制御部53は、緊急停止通知81を緊急停止決定部57から受けた場合、移動指示レバー3の操作方向に関係なく、操作量3Aの絶対値に基づいてモータ6を回生ブレーキとして動作させる。車両Vの緊急停止が決定された場合、車両制御装置5は、運転者の操作に応じて、回生ブレーキ及び油圧式ブレーキの両者を用いて車両Vを停止させる。
このように、ブレーキアクチュエータ7L又は7Rの異常が検出されない場合、移動指示レバー3が車両Vのアクセル操作に用いられ、ブレーキペダル4が車両Vのブレーキ操作に用いられる。この結果、運転者は、ブレーキペダルを踏もうとして、アクセルペダルを誤って踏むことがない。従って、車両制御装置5は、アクセルペダル及びブレーキペダルの踏み間違いに起因する交通事故を防ぐことができる。
車両Vの緊急停止が決定された場合、モータ制御部53は、モータ6を回生ブレーキとして動作させることができる。運転者は、回生ブレーキと油圧式ブレーキとを併用することにより、車両Vの制動距離を短縮することができる。これにより、車両Vが関与する交通事故の発生を防ぐことができる。
車両Vの緊急停止が決定された場合、車両制御装置5は、移動指示レバーの操作方向に関係なく、モータ6を回生ブレーキとして使用する。つまり、移動指示レバー3を用いたアクセル操作が無効化される。運転者は、レバーの操作方向を意識しなくてもよいため、即座にブレーキ操作を開始することができる。
[2.移動指示レバー3の操作]
以下の説明において、ブレーキアクチュエータ7L及び7Rの両者で異常が検出されていない状態を「通常状態」と記載する。ブレーキアクチュエータ7L及び7Rの少なくとも一方の異常が検出された状態を「油圧式ブレーキ異常状態」と記載する。移動指示レバー3の異常が検出された状態を「レバー異常状態」と記載する。車両Vの衝突が予告された場合における車両制御装置5の動作を「緊急停止状態」と記載する。
図3を参照して、運転者は、ステアリングホイール2を持ちながら、移動指示レバー3を操作する。具体的には、運転者は、左手でグリップ部22Lを握り、右手でグリップ部22Rを握る。運転者は、両手でステアリングホイール2を左右に回転させることにより、車両Vの操舵輪の舵角を変更することができる。
運転者は、左手でグリップ部22Lを握りながら、左手の人差し指を移動指示レバー3の挿入部32に挿入する。運転者は、挿入部32に挿入した左手の人差し指を車両Vの前後方向に動かす。これにより、運転者は、移動指示レバー3を前後方向に操作することができる。
移動指示レバー3を用いた車両Vのアクセル操作又はブレーキ操作について説明する。
運転者は、車両Vを加速させたい場合、取付部31の下端が基準位置よりも車両Vの後ろに位置するように、移動指示レバー3を操作する。つまり、移動指示レバー3を基準位置から手前に引く操作が、車両Vのアクセル操作に相当する。運転者は、移動指示レバー3をどのくらい引くかによって、車両Vの駆動力を調整する。車両Vの駆動力は、移動指示レバー3を引く量が増加するにつれて大きくなる。
運転者は、移動指示レバー3を用いてブレーキをかける場合、取付部31の下端が基準位置よりも車両Vの前に位置するように、移動指示レバー3を操作する。つまり、移動指示レバー3を基準位置から前に押す操作が、車両Vのブレーキ操作に相当する。運転者は、移動指示レバー3をどのくらい押すかによって、車両Vの制動力を調整する。車両Vの制動力は、移動指示レバー3を押す量が増加するにつれて大きくなる。
上述のように、通常状態において、モータ6は、回生ブレーキとして動作することが禁止されている。運転者が、通常状態において移動指示レバー3を前に押したとしても、車両Vは減速しない。運転者は、通常状態において車両Vを減速する場合、ブレーキペダル4を踏めばよい。移動指示レバー3を用いたブレーキ操作は、油圧式ブレーキ異常状態において有効となる。
[3.車両制御装置5の動作]
図5は、図1に示す車両制御装置5の動作を示すフローチャートである。以下、図5を参照しながら、車両制御装置5の動作を詳しく説明する。
車両制御装置5は、図示しない車両Vのイグニッションスイッチがオンされた場合、図5に示す処理を開始する。
以下の説明において、図5に示す処理の開始時において、車両Vが通常状態であると仮定する。車両Vが、図5に示す処理の開始時において油圧式ブレーキ異常状態及びレバー異常状態である場合については、後述する。
[3.1.回生ブレーキの禁止(ステップS101)]
車両制御装置5は、図5に示す処理を開始した場合、回生ブレーキを禁止する(ステップS101)。具体的には、動作制限部56は、制限通知61をモータ制御部53に出力する。制限通知61は、モータ制御部53がモータ6を回生ブレーキとして制御することを制限するメッセージである。モータ制御部53は、制限通知61を受けた後に、ブレーキ操作がされたことを示す負の操作量3Aに基づいてモータ6を制御しない。
また、動作制限部56は、ステップS101において、許可通知71をアクチュエータ制御部54に出力して、ブレーキアクチュエータ7L及び7Rの制御を許可する。これにより、油圧式ブレーキの使用が車両Vにおいて可能となる。つまり、油圧式ブレーキが、モータ6による回生ブレーキよりも制動力が強いため、回生ブレーキよりも優先的に使用される。
初期化処理(ステップS101)の後、緊急停止決定部57は、衝突予告信号9Aを衝突予測装置9から受けたか否かを判断する(ステップS102)。
緊急停止決定部57は、衝突予告信号9Aを受けた場合(ステップS102においてYes)、ステップS112~S116を実行する。ステップS112~S116については後述する。
[3.2.ブレーキアクチュエータの異常判断(ステップS103)]
緊急停止決定部57が衝突予告信号9Aを受けていない場合(ステップS102におてNo)、異常検出部55は、異常がブレーキアクチュエータ7L及び7Rの少なくとも一方で発生したか否かを判断する(ステップS103)。油圧センサ8L及び8Rから受けた油圧検出信号8La及び8Raが、ステップS103の判断に用いられる。
具体的には、異常検出部55は、油圧センサ8Lから受けた油圧検出信号8Laを用いて、ブレーキアクチュエータ7Lのシリンダにおける油圧を取得する。異常検出部55は、取得した油圧が予め設定された基準値よりも大きい場合、ブレーキアクチュエータ7Lが正常に動作していると判断する。異常検出部55は、取得した油圧が予め設定された基準値以下である場合、ブレーキアクチュエータ7Lの異常が発生したと判断する。この場合、液漏れがブレーキアクチュエータ7Lで発生していると考えられる。ブレーキアクチュエータ7Rの異常が発生しているか否かも、同様に判断される。
[3.3.回生ブレーキの許可]
異常検出部55は、ブレーキアクチュエータ7L及び7Rの両者が正常に動作していると判断した場合(ステップS103においてNo)、ステップS108に進む。ステップS108については後述する。
異常検出部55は、ブレーキアクチュエータ7L及び7Rの少なくとも一方で異常が発生したと判断した場合(ステップS103においてYes)、車両制御装置5は、油圧式ブレーキ異常状態に移行する。異常検出部55は、油圧式ブレーキの異常発生を示す異常検出信号41Aを動作制限部56に出力する。動作制限部56は、異常検出部55から受けた異常検出信号41Aに応じて、警告メッセージを表示する(ステップS104)。
図6は、図1に示すブレーキアクチュエータ7L及び7Rの異常が検出された場合に、表示部24に表示される警告メッセージの一例を示す図である。図6を参照して、動作制限部56は、ブレーキアクチュエータ7L及び7Rの異常が検出された場合、メッセージ36を表示部24に表示する。これにより、動作制限部56は、油圧式ブレーキを使用できないことを運転者に知らせるとともに、直ちに車両Vを停止させることを運転者に要求する。これにより、運転者が、油圧式ブレーキを使用できない場合であっても、車両を停止させる操作を速やかに開始することができる。
再び図5を参照して、動作制限部56は、モータ6を用いた回生ブレーキの制御を許可する(ステップS105)。具体的には、動作制限部56は、モータ6を回生ブレーキとして制御することを許可する許可通知62をモータ制御部53に出力する。これにより、運転者は、移動指示レバー3を用いて、車両Vを停止させることが可能となる。
動作制限部56は、ブレーキアクチュエータ7L及び7Rの制御を禁止する(ステップS106)。具体的には、動作制限部56は、ブレーキアクチュエータ7L及び7Rの制御を禁止する禁止通知72をアクチュエータ制御部54に出力する。アクチュエータ制御部54は、禁止通知72を受けた場合、踏込量4Aに基づくブレーキアクチュエータ7L及び7Rの制御を停止する。これにより、運転者は、ブレーキペダル4を踏み込んでも、車両Vを減速させることはできない。
モータ制御部53は、移動指示レバー3から受ける操作量3Aに基づいて、車両が停止するまでモータ6を回生ブレーキとして動作させる(ステップS107)。具体的には、モータ制御部53は、負の操作量3Aを移動指示レバー3から受けた場合、その受けた操作量3Aの絶対値に基づいて制動力を決定する。モータ制御部53は、決定した制動力が発生するように、モータ6を回生ブレーキとして動作させる。その後、車両制御装置5は、図5に示す処理を終了する。
車両Vが、ステップS107によって停止した後においても、油圧式ブレーキ異常状態は継続する。ブレーキアクチュエータの修理によって、異常検出部55が、基準値より大きい油圧を油圧検出信号8La及び8Raから取得することができた場合に、油圧式ブレーキ異常状態は解除される。
なお、モータ制御部53は、許可通知62を動作制限部56から受けた場合、正の操作量3Aに応じて車両Vを加速させなくてもよい。油圧式ブレーキの異常発生により、車両Vを速やかに停止させる必要があるためである。
モータ制御部53は、車両Vの停止後に、図5に示す処理を終了する。車両制御装置5は、車両Vが停止した後に、油圧式ブレーキの異常発生をディーラーに連絡することを促すとともに運転者に待機を指示するメッセージを表示部24に表示してもよい。
[3.4.移動指示レバー3の異常判断(ステップS108)]
異常検出部55は、ブレーキアクチュエータ7L及び7Rの両者が正常に動作している場合(ステップS103においてNo)、異常が移動指示レバー3で発生しているか否かを判断する(ステップS108)。
具体的には、異常検出部55は、操作量3Aを移動指示レバー3から適切に取得できているか否かを判断する。回転角センサ33は、正常であれば、操作量3Aを一定の間隔で車両制御装置5に出力する。
異常検出部55は、回転角センサ33から受けた信号から操作量3Aを取得することができるか否かを判断する。操作量3Aを取得することができる場合、異常検出部55は、移動指示レバー3が正常であると判断する。操作量3Aを取得することができない現象が所定回数繰り返された場合、異常検出部55は、異常が移動指示レバー3で発生したと判断する。例えば、操作量3Aが、移動指示レバー3が回転できない角度を示す場合、異常検出部を取得できないと判断する。所定回数は、例えば、5である。回転角センサ33が動作不良により正常な信号を出力できないことが、操作量3Aを取得できない原因の1つとして考えられる。
あるいは、信号を回転角センサ33から取得することができない現象が、予め設定された判断時間において継続した場合、異常検出部55は、異常が移動指示レバー3で発生したと判断してもよい。判断時間は、例えば1秒である。回転角センサ33の配線が男性ンしたことが、信号を回転角センサ33から取得できない原因の1つとして考えられる。
異常検出部55が、移動指示レバー3が正常であると判断した場合(ステップS1108においてNo)、車両制御装置5は、通常制御を実行する(ステップS111)。通常制御とは、移動指示レバー3から受けた操作量3Aに基づいて車両Vを加速し、ブレーキペダル4から受けた踏込量4Aに基づいて車両Vを制動する処理である。車両制御装置5は、ステップS111の後に、ステップS102に戻る。
異常検出部55が、異常が移動指示レバー3で発生したと判断した場合(ステップS1108においてYes)、車両制御装置5は、レバー異常状態に移行する。異常検出部55は、移動指示レバー3で異常が発生したことを示す異常検出信号41Bを動作制限部56に出力する。動作制限部56は、異常検出部55からの異常検出信号41Bに基づいて、警告メッセージを表示部24に表示する(ステップS109)。
図7は、図1に示す移動指示レバー3の異常が検出された場合に表示部24に表示あれる警告メッセージの一例を示す図である。図7を参照して、動作制限部56は、移動指示レバー3の異常が検出された場合、メッセージ37を表示部24に出力する。動作制限部56は、メッセージ37を表示することにより、車両Vの停止を促す。モータ制御部53が、移動指示レバー3の異常発生により、運転者の意図に応じてモータ6を制御することができないためである。これにより、運転者は、移動指示レバー3を使用できない場合であっても、車両を停止させることができる。
再び図5を参照して、アクチュエータ制御部54は、ブレーキペダル4から受ける踏込量4Aに基づいて、車両が停止するまでブレーキアクチュエータ7L及び7Rを動作させる(ステップS110)。つまり、運転者は、移動指示レバー3の異常を通知された場合、油圧式ブレーキを用いて車両を停止する。レバー異常状態は、車両Vの停止後においても継続する。レバー異常状態は、移動指示レバー3の修理等によって、移動指示レバー3から正常な操作量3Aを取得することができるまで継続する。
モータ制御部53は、車両Vの停止後に、図5に示す処理を終了する。車両制御装置5は、車両Vが停止した後に、移動指示レバー3の異常発生をディーラーに連絡することを促すとともに運転者に待機を指示するメッセージを表示部24に表示してもよい。
[3.5.車両Vの衝突回避(ステップS112~S115)]
ステップS102の説明に戻る。緊急停止決定部57は、衝突予告信号9Aを受けた場合(ステップS102においてYes)、車両Vの緊急停止を決定する(ステップS112)。これにより、車両Vは、緊急停止状態に移行する。
緊急停止決定部57は、ステップS112の決定を示す緊急停止通知81を、動作制限部56に出力する。動作制限部56は、緊急停止通知81を受けて、2種類のブレーキを併用できることを運転者に通知する(ステップS113)。
図8は、1に示す車両Vが緊急停止状態に移行した時に表示されるメッセージの一例を示す図である。図8を参照して、動作制限部56は、車両Vが緊急停止状態に移行した場合、メッセージ38を表示部24に出力する。メッセージ38は、緊急停止の指示と、移動指示レバー3とブレーキペダル4と用いてブレーキをかける指示とを含む。つまり、メッセージ38は、回生ブレーキ及び油圧式ブレーキの2種類のブレーキを併用できることを通知する内容を含む。これにより、運転者は、緊急停止の必要性を速やかに知ることができる。
再び、図5を参照して、動作制限部56は、緊急停止決定部57から受けた緊急停止通知81をモータ制御部53に転送する。モータ制御部53は、緊急停止通知81を受けた場合、緊急停止用の回生ブレーキ制御を開始する(ステップS114)。緊急停止用の回生ブレーキ制御については、後述する。
車両制御装置5は、移動指示レバー3及びブレーキペダル4の操作に応じて、回生ブレーキ及び油圧式ブレーキを用いて車両Vを制動する(ステップS115)。
具体的には、モータ制御部53が、緊急停止用の回生ブレーキ制御を実行する。緊急停止用の回生ブレーキ制御は、操作量3Aの符号に関係なく、操作量3Aの絶対値に基づいてモータ6を回生ブレーキとして動作させる処理である。つまり、運転者が移動指示レバー3を操作する方向に関係なく、モータ制御部53は、モータ6が回生ブレーキとして動作するように制御する。
アクチュエータ制御部54は、ブレーキペダル4の踏込量4Aに基づいて、ブレーキアクチュエータ7L及び7Rを制御する。緊急停止状態及び通常状態において、アクチュエータ制御部54の動作は同じである。
このように、車両制御装置5は、緊急停止状態において2つのブレーキを併用することにより、制動距離を短縮することができる。これにより、車両Vが関与する交通事故の発生を防ぐことができる。
ステップS115は、緊急停止状態が解除されるまで継続する。緊急停止状態の解除条件は、車両制御装置5が衝突予告信号9Aの出力を停止することである。運転者は、緊急停止状態が解除されるまで、回生ブレーキと油圧式ブレーキとを併用することができる。ステップS115の後に、車両制御装置5は、車両Vの制御を終了するか否かを判断する(ステップS116)。
車両Vのイグニッションスイッチのオンが継続している場合、車両制御装置5は、車両Vの制御を継続する(ステップS116においてYes)。この場合、車両制御装置5は、ステップS102に戻る。車両Vのイグニッションスイッチがオフされた場合、車両制御装置5は、車両Vの制御終了を決定し(ステップS116においてNo)、図5に示す処理を終了する。
[4.変形例]
上記実施の形態において、緊急停止状態において、モータ制御部53が、移動指示レバー3の操作方向に関係なく、操作量3Aの絶対値に基づいてモータ6を回生ブレーキとして動作させる例を説明したが、これに限られない。緊急停止状態において、モータ制御部53は、運転者のブレーキ操作に応じてモータ6を回生ブレーキとして動作させてもよい。具体的には、運転者が緊急停止状態において移動指示レバー3を手前に引くアクセル操作をした場合、モータ制御部53は、モータ6を回生ブレーキとして動作させない。この場合、モータ制御部53は、モータ6の制御を停止することが望ましい。緊急停止状態においては、車両Vを速やかに停止させる必要があるためである。
上記実施の形態において、車両制御装置5が緊急停止状態に移行する例を説明したが、これに限られない。車両制御装置5は、緊急停止状態に移行しなくてもよい。この場合、車両制御装置5は、緊急停止決定部57を検出しなくてもよい。
上記実施の形態において、車両制御装置5が、油圧式ブレーキ異常状態、レバー異常状態及び緊急停止状態のいずれか1つに移行した場合、警告メッセージを表示する例を説明したが、これに限られない。車両制御装置5は、上記の状態のいずれか1つに移行した場合であっても、警告メッセージを表示しなくてもよい。
上記実施の形態において、移動指示レバー3が、回転軸25Aを基準にして、車両Vの前後方向に回転する例を説明したが、これに限られない。移動指示レバー3が車両Vの前後方向に揺動可能であれば、移動指示レバー3をステアリングホイール2に取り付ける方法は、特に限定されない。例えば、移動指示レバー3は、車両Vの前後方向にスライドしてもよい。
また、上記実施の形態において、車両制御装置5は、LSI(Large Scale Integration)などの半導体装置により個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全部を含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
また、車両制御装置5により実行される処理の一部または全部は、プログラムにより実現されてもよい。そして、上記各実施の形態の各機能ブロックの処理の一部または全部は、コンピュータにおいて、中央演算装置(CPU)により行われる。また、それぞれの処理を行うためのプログラムは、ハードディスク、ROMなどの不揮発性記憶装置に格納されており、ROMにおいて、あるいはRAMに読み出されて実行される。
また、上記実施の形態の各処理をハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア(OS(オペレーティングシステム)、ミドルウェア、あるいは、所定のライブラリとともに実現される場合を含む。)により実現してもよい。さらに、ソフトウェアおよびハードウェアの混在処理により実現しても良い。
例えば、車両制御装置5を、ソフトウェアにより実現する場合、図9に示したハードウェア構成(例えば、CPU、ROM、RAM、入力部、出力部等をバスBusにより接続したハードウェア構成)を用いて、各機能部をソフトウェア処理により実現するようにしてもよい。
また、上記実施の形態における処理方法の実行順序は、上記実施の形態の記載に制限されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で実行順序を入れ替えてもよい。
前述した方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明の範囲に含まれる。ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD-ROM、MO、DVD、DVD-ROM、DVD-RAM、大容量DVD、次世代DVD、半導体メモリを挙げることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
V 車両
1 車体
2 ステアリングホイール
3 移動指示レバー
4 ブレーキペダル
5 車両制御装置
6 モータ
7L、7R ブレーキアクチュエータ
51 第1取得部
52 第2取得部
53 モータ制御部
54 アクチュエータ制御部
55 異常検出部
56 動作制限部
57 緊急停止決定部

Claims (7)

  1. 車両のステアリングホイールに前記車両の前後方向に揺動可能に取り付けられ、前記車両のアクセル操作及びブレーキ操作に用いられるレバーから操作量を取得する第1取得部と、
    前記車両のブレーキ操作に用いられるブレーキペダルから踏込量を取得する第2取得部と、
    前記第1取得部により取得された操作量に基づいて前記車両に搭載されたモータを前記車両の動力源又は回生ブレーキとして動作させるモータ制御部と、
    前記第2取得部により取得された踏込量に基づいて前記車両に搭載されたブレーキアクチュエータを制御するアクチュエータ制御部と、
    前記ブレーキアクチュエータの異常を検出する異常検出部と、
    前記ブレーキアクチュエータが通常に動作していると前記異常検出部により判断された場合に前記モータ制御部が前記モータを回生ブレーキとして制御することを制限し、前記ブレーキアクチュエータの異常が前記異常検出部により検出された場合に前記モータ制御部が前記モータを回生ブレーキとして制御することを許可する動作制限部と、を備える車両制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両制御装置であって、さらに、
    前記車両に搭載された車載装置から受けた信号に基づいて緊急停止すべきか否かを決定する緊急停止決定部、を備え、
    前記緊急停止決定部が前記車両の緊急停止を決定した場合、前記動作制限部は、前記ブレーキアクチュエータの異常が前記異常検出部により検出されたか否かに関係なく、前記モータ制御部が前記モータを回生ブレーキとして制御することを許可する、車両制御装置。
  3. 請求項2に記載の車両制御装置であって、
    前記モータ制御部は、前記緊急停止決定部が前記車両の緊急停止を決定した場合、前記レバーの操作方向に関係なく前記取得された操作量に基づいて前記回生ブレーキを制御する、車両制御装置。
  4. 請求項2又は3に記載の車両制御装置であって、
    前記緊急停止決定部が前記車両の緊急停止を決定した場合、前記動作制限部は、前記レバー及び前記ブレーキペダルの両者を操作して前記車両を停止させることを通知する、車両制御装置。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の車両制御装置であって、
    前記動作制限部は、前記ブレーキアクチュエータの異常が前記異常検出部により検出された場合に前記ブレーキアクチュエータの異常発生を通知する、車両制御装置。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の車両制御装置であって、
    前記異常検出部は、前記レバーの異常を検出し、
    前記動作制限部は、前記レバーの異常が前記異常検出部により検出された場合、前記レバーの異常発生を通知するとともに、前記モータを回生ブレーキとして制御することの制限を継続する、車両制御装置。
  7. 車両のステアリングホイールに前記車両の前後方向に揺動可能に取り付けられ、前記車両のアクセル操作及びブレーキ操作に用いられるレバーから操作量を取得するステップと、
    前記車両のブレーキ操作に用いられるブレーキペダルから踏込量を取得するステップと、
    前記取得された操作量に基づいて前記車両に搭載されたモータを前記車両の動力源又は回生ブレーキとして動作させるステップと、
    前記取得された踏込量に基づいて前記車両に搭載されたブレーキアクチュエータを制御するステップと、
    前記ブレーキアクチュエータの異常を検出するステップと、
    前記ブレーキアクチュエータが通常に動作していると判断された場合に前記モータを回生ブレーキとして制御することを制限し、前記ブレーキアクチュエータの異常が検出された場合に前記モータを回生ブレーキとして制御することを許可するステップと、を備える車両制御方法。
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