JP3956690B2 - 車両制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、運転者により操作される操作部材の変位位置に応じて車両を運転制御する車両制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば、特開平8−34353号公報に開示されているように、ジョイスティックを操作部材として用い、ジョイスティックを車体に対して左右前後に傾動することにより車両の加速、制動および操舵を行う車両がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の車両においては、走行中に車両が衝突すると、衝突の勢いでジョイスティックを誤って操作することがあり、車両はその誤った操作に基づいて車両を制御(加速、制動および操舵)してしまうという問題がある。
【0004】
【発明の概要】
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、その目的は、走行中の車両が衝突した場合、操作部材の変位位置に応じた車両の運転制御を禁止することのできる車両制御装置を提供することである。
【0007】
上記の目的を達成するため、本発明にかかる車両制御装置の構成上の特徴は、運転者により操作される操作部材と、操作部材の変位位置に応じて車輪の操舵角を制御する操舵制御手段と、車両の衝突を検出する衝突検出手段と、衝突検出手段による車両の衝突検出に応答して、操舵制御手段を制御して車輪の操舵角を衝突検出時の操舵角に維持させる操舵角維持制御手段とを備えたことにある。これによると、車両が衝突したのちに、衝突の勢いで操作部材を誤操作してもその操作による操舵は禁止され、車輪の操舵角は衝突検出時の操舵角に維持される。このため、衝突の勢いによる誤操作で車両が操舵され、予期しない方向に車両が走行することが防止できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による車両制御装置の一実施形態を図面を用いて説明する。この車両制御装置は、図1に示した操作部材としての操作レバー(ジョイスティック)10が組み込まれた箱状の操作部本体11を備えている。操作部本体11は、車両のコンソールボックスにおける運転席近傍に設けられており、操作レバー10は、図1に矢印で示したように、運転者により前後方向および左右方向に傾動される。
【0009】
そして、操作部本体11内における操作レバー10の下端側には、操作位置センサ12が設けられており、この操作位置センサ12は、操作レバー10の前後方向の操作位置を検出する。この操作位置センサ12の出力である操作レバー10の操作位置の値は、操作レバー10が前後方向の中立位置にあるときに「0」となるように調整されている。さらに、操作部本体11内における操作レバー10の下端側には、操作位置センサ13が操作位置センサ12と直交する方向で設けられており、この操作位置センサ13は、操作レバー10の左右方向の操作位置を検出する。この操作位置センサ13の出力である操作レバー10の操作位置の値は、操作レバー10が左右方向の中立位置にあるときに「0」となるように調整されている。
【0010】
また、車両の略中央部分には、衝突検出手段として、車両の前後方向および左右方向の加速度を検出するための加速度センサ14が設けられており、この加速度センサ14の検出値から車両が衝突した場合の衝撃の大きさが判定できる。そして、操作位置センサ12,13および加速度センサ14は、電気制御装置15に接続されている。電気制御装置15は、CPU15a、ROM15b、RAM15cなどを有するマイクロコンピュータによって構成され、本発明の操舵角維持制御手段として、操作位置センサ12,13および加速度センサ14が検出する検出値に応じてエンジン制御装置16、ブレーキ制御装置17およびステアリング制御装置18を制御する。
【0011】
エンジン制御装置16は、操作位置センサ12が検出する操作レバー10の操作位置に基づいて電気制御装置15によって制御され、スロットル開度を制御するスロットルアクチュエータ19を駆動させることによってエンジンシステムを作動させ車両を加速制御する。操作レバー10は、車両の前後方向において、その中立位置を境に後方に変位するに従って車両の加速度を大きくし、中立位置側に変位するに従って車両の加速度を小さくするように設定され、中立位置においては、加速度を「0」にするように設定されている。
【0012】
ブレーキ制御装置17は、操作位置センサ12が検出する操作レバー10の操作位置に基づいて電気制御装置15によって制御され、車両に制動力を付与するブレーキアクチュエータ20を駆動させる。これによって、ブレーキシステムが作動し車両を制動制御する。操作レバー10は、車両の前後方向において、その中立位置を境に前方に変位するに従って車両の制動力を大きくし、中立位置側に変位するに従って車両の制動力を小さくするように設定され、中立位置においては、制動力を「0」にするように設定されている。
【0013】
ステアリング制御装置18は、運転者による操作レバー10の操作に従った車体左右方向の変位量によりステアリングアクチュエータ21を制御して車両を左右に操舵する。すなわち、電気制御装置15は、操作位置センサ13からの操作レバー10の左右方向の変位位置を入力して、この入力した変位位置に対応した操舵角を計算する。
【0014】
この操舵角は、操作レバー10の変位位置が中立位置であるとき「0」に設定され、操作レバー10が、その中立位置を境に車両右側に変位するに従って操舵角が右側に大きくなって車両は右旋回し、中立位置を境に車両左側に変位するに従って操舵角が左側に大きくなって車両は左旋回するように設定されている。そして、電気制御装置15は、算出した操舵制御信号をステアリング制御装置18に出力し、テアリング制御装置18は、この操舵制御信号に応じてステアリングアクチュエータ21を制御することによりステアリングシステムを作動させて車両を左右方向に変位させ操舵する。
【0015】
つぎに、以上のように構成した車両制御装置において、車両の走行中に衝突が生じた場合の操作レバー10の操作に対する車両の加速、制動、操舵等の運転制御について、図2のフローチャートを用いて説明する。図2は、図1に示した電気制御装置15のCPU15aが実行するプログラムを示したものであり、このプログラムは、電気制御装置15に備わったメモリのROM15bに記憶されている。そして、このプログラムは、運転者の操作によりイグニッションスイッチがオン状態にされたのちに、所定の短時間ごとに繰り返し実行される。
【0016】
まず、プログラムは、ステップS100において開始され、CPU15aは、ステップS102において、衝突フラグGaFが“0”であるか否かを判定する。この衝突フラグGaFは“1”により、車両の衝突が検出されてから衝突現象終了後、所定時間経過までの衝突状態であることを表し、“0”によりそれ以外の状態を表すものであり、初期においては、初期化処理により“0”に設定されている。したがって、ステップS102においては「YES」と判定して、ステップS104に進む。ステップS104においては、車両が衝突してからの経過時間を測定するためのカウント値mをリセットして「0」にする。
【0017】
そして、ステップS106に進み、ステップS106において、加速度センサ14が検出する車両の加速度Gが、衝突を判定するための加速度のしきい値Gaよりも小さいか否かを判定する。このしきい値Gaは、図3に示した車両衝突からの経過時間と車両の加速度Gの測定値との関係のグラフに基づいて求められた値であり、加速度Gがしきい値Gaを超えると車両は衝突したと判定される。
【0018】
ここで、車両は衝突してなく、加速度Gがしきい値Gaよりも小さければ、ステップS106において、「YES」と判定して、ステップS108に進み、ステップS108において、操作位置センサ12,13が検出する操作レバー10の変位位置を入力する。ついで、ステップS110において、操作位置センサ12,13の検出値に基づいて、加速度A,制動力B,操舵角θの算出を行い、求めた操舵角θは、電子制御装置15のRAM15cに一時的に記憶させておく。そして、ステップS112において、加速度A,制動力B,操舵角θの出力が行われ、通常の車両操作が行われる。この場合、操作位置センサ12,13が検出する操作レバー10の変位位置に応じて車両は、加速、制動および操舵される。
【0019】
すなわち、運転者の操作により、操作レバー10が中立位置よりも後方の部分で前後方向に変位すると、その変位位置を操作位置センサ12が検出し、その変位位置に応じた信号が電気制御装置15に送信され、電気制御装置15は、エンジン制御装置16に、スロットルを開成するための信号を出力する。そして、エンジン制御装置16がスロットルアクチュエータ19を制御することにより、操作レバー10の変位位置に応じて車両は加速する。
【0020】
また、運転者の操作により、操作レバー10が中立位置よりも前方の部分で前後方向に変位すると、その変位位置を操作位置センサ12が検出し、その変位位置に応じた信号が電気制御装置15に送信される。電気制御装置15は、操作レバー10の変位位置に応じた制動力を算出し、その制御信号をブレーキ制御装置17に出力する。そして、ブレーキ制御装置17がブレーキアクチュエータ20を制御することにより、操作レバー10の変位位置に応じて車両は前進走行を制動する
【0021】
また、運転者により、操作レバー10が左側に操作されると、ステアリング制御装置18の制御によって車両は左旋回し、操作レバー10が右側に操作されると、車両は右旋回する。このように、車両は操作レバー10の操作に応じた通常の運転制御による走行を行う。そして、ステップS114に進んでプログラムは一旦終了する。
【0022】
所定時間の経過後、ステップS100からのプログラムの実行をふたたび開始すると、CPU15aは、ステップS102において衝突フラグGaFの判定処理を行う。ここで、衝突フラグGaFは、“0”に設定されたままであるため「YES」と判定して、ステップS104の処理を行ったのち、ステップS106において、車両の加速度Gが、しきい値Gaよりも小さいか否かを判定する。このとき、車両が他の車両や物体等と衝突して加速度Gがしきい値Gaよりも大きくなっていれば、ステップS106において「NO」と判定して、ステップS116に進む。ステップS112においては、衝突状態を表す衝突フラグGaFが“1”に設定される。
【0023】
そして、プログラムは、ステップS118に進み、ステップS118において、カウント値mが、衝突による車両の加速度変化が無くなったと判断できる時間に対応するカウント値Mと同じでないか否かを判定する。このカウント値Mは、図3における時間Ta、すなわち、車両衝突後、加速度Gがしきい値Gaに達して衝突が生じたと判定した衝突後時間taから車両の衝突による加速度変化がなくなったと判断できる衝突後時間tcまでの時間に対応するもので、カウント値mがカウント値Mになったときに衝突の判定時から時間Taが経過したことを表している。例えば、このプログラムを1回実行するために10msecの時間を要するとすれば、カウント値Mと10msecの積が時間Taと等しくなる。
【0024】
カウント値mがカウント値Mよりも小さくて、カウント値mがカウント値Mと等しくなければ、ステップS118において「YES」と判定して、ステップS120に進む。この場合、車両は衝突して不安定な状態にあるため、運転者が操作レバー10を操作して移動させていても、その操作は誤操作等によるものであると判定する。そして、ステップS120以下、操作レバー10の変位位置に応じた車両の運転制御を禁止して下記の制御による車両の運転制御が行われる。
【0025】
まず、ステップS120において、ブレーキ指示値Fをブレーキ制御装置17に出力する。このブレーキ指示値Fは、予め設定してマップ化したデータから求められるもので、このマップデータはROM15bに記憶されている。ブレーキ指示値Fは、加速度センサ14が検出する車両の加速度Gに基づいて車両速度を求め、車両速度が大きくなるに従ってブレーキ指示値Fも大きくなるように設定することができる。また、一律に、ブレーキ出力の最大値に設定することもできる。このブレーキ指示値Fの出力に応じて車両は制動される。
【0026】
ついで、プログラムは、ステップS122に進み、ステップS122においてアクセルを全閉する。これは、電気制御装置15がエンジン制御装置16を制御して、スロットルアクチュエータ19を駆動させスロットルを閉じることによって行われる。つぎに、ステップS124に進み、ステップS110の処理によって算出されRAM15cに記憶されている操舵角θをステアリング目標値θとしてステアリング制御装置18に出力する。これによって、車両の操舵角θは、衝突判定時の状態に維持される。すなわち、この処理は、車両が衝突し、その衝突の判定が行われたときの車両の操舵角θをそのまま維持させるためのもので、衝突の勢いで運転者が操作レバー10を移動させ、操作レバー10に変位が生じても、その変位による運転制御を禁止して車両の操舵角θを衝突時のままに維持させる。
【0027】
そして、ステップS126においてカウント値mに「1」を加算した値を新たなカウント値mに設定したのち、ステップS114に進んでプログラムは一旦終了する。また、再度、プログラムが実行されると、衝突フラグGaFは、前回のプログラム実行のときに、ステップS116において“1”に設定されているため、ステップS102において「NO」と判定して、ステップS118に進み、ステップS118において、カウント値mがカウント値Mと同じであるか否かを判定する。ここで、まだ、カウント値mがカウント値Mに達してなく、カウント値mがカウント値Mと異なっていれば、ステップS118において、「YES」と判定して、ステップS120に進み、以下、ステップS120〜S126の処理を行ったのち、ステップS114に進んでプログラムは終了する。
【0028】
以後、ステップS100からプログラムの実行を開始しても、カウント値mがカウント値Mに達してない状態が続いていれば、前述したステップS100,S102,S118〜S126,S114の処理を繰り返す。そして、衝突の判定が行われた衝突後時間taから時間Taが経過して衝突後時間tcになり、衝突による影響がなくなったと判定したときにステップS118において、「NO」と判定して、ステップS128に進み、ステップS128において衝突フラグGaFを“0”に設定する。ついで、ステップS108に進み、以下、ステップS108〜S112の処理を行うことによって、操作レバー10の変位位置に応じた通常の操作による運転制御が行われる。これによって、車両は、衝突時における操作レバー10の変位位置に応じた運転制御を禁止した制御から抜け出て正常な運転制御状態に戻る。そして、プログラムは、ステップS114に進んで終了する。
【0029】
以後、ステップS106において、加速度Gがしきい値Gaよりも小であると判定する限り、ステップS108〜S112における車両が正常時の通常操作による運転制御が行われ、ステップS100〜S114の処理が繰り返される。そして、車両に衝突が発生し、ステップS106において「NO」と判定すると、ステップS116に進み、以下、前述した衝突時における運転制御に基づいた処理が行われる。
【0030】
このように、本実施形態による車両制御装置では、車両が正常に走行しているときには、操作レバー10の変位位置に応じた車両の運転制御が行われ、車両に衝突が生じると、その衝突状態が継続していると判定する間、操作レバー10による車両の操作を無効にして、車両は、加速を停止し制動されるとともに、衝突を検出したときの操舵角を維持する。これによって、衝突後に操作レバー10が操作されていてもその操作は衝突の勢いによる運転者の誤操作であるとして無効となりより安全な状態が確保される。
【0031】
なお、本発明においては、衝突による衝撃が大きく、衝突後の加速度が所定値を超える場合は、操作レバー10の操作による通常の運転制御に復帰させることなく、衝突後時間tc経過後も、操作レバー10の操作による運転制御が不能な状態に維持することもできる。
【0032】
つぎに、図2に示した車両の運転制御の変形例を図4を用いて説明する。CPU15aは、図4のフローチャートに示したプログラムを図2に示したプログラムに代えて実行することができる。なお、図4におけるステップS200〜S214は、車両が正常に走行している場合の通常操作による運転制御を実行するためのステップで、図2におけるステップS100〜S114と同一の処理を行うステップであるため詳細な説明は省略する。
【0033】
ステップS200からプログラムの実行を開始し、CPU15aは、ステップS206において、車両の加速度Gが、加速度のしきい値Gaよりも小さいか否かを判定する。このときに、車両に衝突が生じて加速度Gがしきい値Gaよりも大きくなっていれば、ステップS206において「NO」と判定して、ステップS216において、衝突フラグGaFを“1”に設定する。そして、ステップS218に進む。
【0034】
この場合、車両は衝突して不安定な状態にあるため、以下、操作レバー10の変位位置を無視した別の制御による車両操作が行われるが、以下のステップS218〜S222での処理は、図2のステップS120〜S124の処理と同様である。すなわち、ステップS218〜S222においては、ブレーキ指示値Fの出力、アクセルの全閉、ステップS210での処理によって算出された操舵角θの出力が行われ、これによって、車両は、制動されるとともに、衝突判定時の操舵角θに維持される。そして、ステップS214に進んでプログラムは一旦終了する。
【0035】
再度のプログラム実行時においては、衝突フラグGaFは“1”に設定されているため、ステップS202において「NO」と判定して、ステップS224に進み、ステップS224において、衝突終了フラグGbFが“1”に設定されているか否かを判定する。Gbは、図3に示したように、車両が衝突して車両加速度Gがしきい値Gaを超えたときからその車両加速度Gが小さくなって衝突現象が終了したと判定するときのしきい値であり、衝突後時間tb経過後にその値に達する。また、衝突終了フラグGbFは、“1”により車両加速度Gがしきい値Gb以下になった状態を表すものであり、“0”によりそれ以外の状態を表す。衝突終了フラグGbFも衝突フラグGaFと同様、初期状態では“0”に設定されているため、ステップS224においては「NO」と判定してプログラムはステップS226に進む。
【0036】
ステップS226においては、車両加速度Gがしきい値Gb以下であるか否かを判定する。ここでは、まだ、車両加速度Gはしきい値Gbよりも大、すなわち、図3における衝突後時間がtaとtbの間であるとして、ステップS226において「NO」と判定してステップS218に進む。そして、ステップS218〜S222の処理を行ったのち、ステップS214に進んでプログラムは終了する。再度、プログラムの実行が行われても、ステップS226において、車両加速度Gがしきい値Gbよりも大きいかぎり、「NO」と判定してステップS218〜S222、S214の処理を繰り返す。この間、車両は制動され、操舵角はθに維持される。
【0037】
そして、衝突後時間tbが経過して、車両加速度Gがしきい値Gbよりも小さくなると、ステップS226において「YES」と判定して、ステップS228において衝突終了フラグGbFを“1”に設定する。ついで、ステップS230において、カウント値mを「0」にリセットする。この場合のカウント値mは、衝突後時間tbが経過してからのちの経過時間を測定するためのものである。そして、ステップS218に進み、ステップS218〜S222の処理を行ったのち、ステップS214に進んでプログラムは終了する。つぎのプログラム実行の際には、衝突終了フラグGbFは“1”に設定されているため、ステップS224において「YES」と判定して、ステップS232に進み、ステップS232において、カウント値mがカウント値Maと同じであるか否かを判定する。
【0038】
カウント値Maは、図3における時間Tb、すなわち、衝突後時間tbが経過し、車両加速度Gがしきい値Gbに達してから、衝突による影響がなくなったと判断できる衝突後時間tcまでの時間に対応するもので、カウント値mがカウント値Maに達すると、衝突による影響はなくなったと判定する。また、この時間Tbが終了する衝突後時間tcは、車両の加速度Gがしきい値Gaに達して車両の衝突が検出されてから時間Taが経過したときと一致するように設定されている。
【0039】
ここで、まだ、カウント値mがカウント値Maに達してなく、カウント値mがカウント値Maと異なっていれば、ステップS232において、「YES」と判定して、ステップS234において、カウント値mに「1」を加算した値を新たなカウント値mに設定する。そして、ステップS218に進み、ステップS218〜S222の処理を行ったのち、ステップS214に進んでプログラムは終了する。
【0040】
以後、プログラムの実行を開始しても、カウント値mがカウント値Maに達してない状態が続いていれば、ステップS200,S202,S224,S232,S234,S218〜S222,S214の処理を繰り返す。そして、車両加速度Gがしきい値Gbに達したときから時間Tb(衝突の判定が行われたときから時間Ta)が経過して、衝突による影響がなくなったと判断したときにステップS232において、「NO」と判定して、ステップS236に進み、ステップS236において衝突フラグGaFを“0”に設定する。ついで、ステップS238において、衝突終了フラグGbFを“0”に設定する。
【0041】
そして、プログラムはステップS208に進み、ステップS208〜S212の処理を行うことによって、操作レバー10の変位位置に応じた通常の操作による車両の運転制御が行われる。これによって、車両は、衝突時における操作レバー10の変位位置を無効にした制御から抜け出て正常な状態に戻る。そして、プログラムは、ステップS214に進んで終了する。以後、ステップS206において、加速度Gがしきい値Gaよりも小であると判定する限り、ステップS208に進んで、以下、車両が正常時の通常操作が行われ、ステップS200〜S214の処理が繰り返される。そして、車両に衝突が発生し、ステップS206において「NO」と判定すると、前述したステップS216以下の処理が行われる。
【0042】
このように、このプログラムの実行によっても、図2に示したプログラムの実行による効果と同様の効果を奏することができる。なお、前記実施形態においては、衝突検出手段として、加速度センサ14を用い、この加速度センサ14を車体の略中央部に設けているが、衝突検出手段としては、これに限らず、エアバック用の衝撃感知センサ等の使用も好ましい。また、センサを取り付ける場所も適宜変更することができ、センサの数も複数個用いてあらゆる方向の衝突を検出できる衝突検出手段を構成することが好ましい。
【0043】
また、図3において、加速度Gを正の値として表して、車両が後方から衝突された場合の加速度Gを示しているが、この加速度Gは、車両が前方の車両等に衝突した場合には減速されて負の値になる。その場合、図3のグラフは上下対称に表れる。また、本発明は、他の加速度センサを用いて車両の左右方向への加速度を検出することにより、側突や側面接触等の衝突の場合においても適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態による車両制御装置が備える操作部本体とそれに接続された電気制御部を示すブロック図である。
【図2】 図1に示したCPUが実行する車両制御を示すフローチャートである。
【図3】 車両衝突後の経過時間と車両加速度の関係を示すグラフである。
【図4】 図2に示したプログラムの変形例によるプログラムを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…操作レバー、12,13…操作位置センサ、14…加速度センサ、15…電気制御装置、16…エンジン制御装置、17…ブレーキ制御装置、18…ステアリング制御装置、19…スロットルアクチュエータ、20…ブレーキアクチュエータ、21…ステアリングアクチュエータ。
Claims (1)
- 運転者により操作される操作部材と、
前記操作部材の変位位置に応じて車輪の操舵角を制御する操舵制御手段と、
車両の衝突を検出する衝突検出手段と、
前記衝突検出手段による車両の衝突検出に応答して、前記操舵制御手段を制御して車輪の操舵角を衝突検出時の操舵角に維持させる操舵角維持制御手段と
を備えたことを特徴とする車両制御装置。
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