JP7343150B2 - 回転成形用成形材料及び成形体 - Google Patents

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Description

本開示は、一般には、回転成形用成形材料と、その成形体とに関する。本開示は、詳細には、無機系添加剤を含む回転成形用成形材料と、その成形体とに関する。
回転成形に用いられる成形材料には、種々の目的で無機系の添加剤が配合されることがある。例えば特許文献1には、熱可塑性ポリマー及び金属酸化物層板を含む回転成形組成物が開示されている。
特表2015-504944号公報
無機系の添加剤を含む成形材料を回転成形する場合、成形体の内面(金型側とは反対側の面)が、海綿状(おこし状)になることがある。成形体の内面が海綿状になると、外観に問題があり、また強度が不十分になってしまう。
本開示は、上記の点に鑑みてなされたものであり、成形体の内面が海綿状になりにくい回転成形用成形材料と、その成形体とを提供することにある。
本開示の一態様に係る回転成形用成形材料は、熱可塑性樹脂及び無機系添加剤を含む第一粉末と、長鎖脂肪酸と金属との金属塩からなる第二粉末と、の未溶融混合物を含む。
本開示の一態様に係る成形体は、上記回転成形用成形材料の回転成形物である。
本開示の一態様に係る回転成形用成形材料によれば、その成形体の内面が海綿状になりにくいという利点がある。
図1は、実施例4の成形体の内面を示す写真である。 図2は、比較例1の成形体の内面を示す写真である。
1.概要
回転成形法とは、成形材料の粉末を金型内に投入し、この金型を回転させながら加熱することによって、溶融した成形材料を金型の内面に徐々に積もらせる成形方法である。また回転成形法においては、成形材料中の樹脂に添加剤を予め練り込むことによって、添加剤の分散性を向上させることが行われることがある。
無機系添加剤を予め練り込んだ樹脂を用いて回転成形を行う場合、成形体の内面が海綿状になることがある。これは、金型内面と接する成形体の外面と比べて成形体の内面が加熱されにくいことと、成形材料を回転成形する過程で成形体の内面側に無機系添加剤が集中することとによって、成形体の内面で溶融不足が生じることが原因と考えられる。成形体の内面の溶融不足を解消するために、樹脂の流動性を大きくしても、成形体の内面が海綿状になることを十分に抑制することはできず、また溶融不足を解消するために加熱温度を高くすると、成形体の内面に変色が生じることがある。
これに対して、本開示の一実施形態に係る回転成形用成形材料(以下、成形材料ともいう)は、熱可塑性樹脂及び無機系添加剤が含まれる第一粉末と、長鎖脂肪酸と金属との金属塩からなる第二粉末と、の未溶融混合物である。すなわち本実施形態の成形材料では、長鎖脂肪酸と金属との金属塩の粉末(第二粉末)を、熱可塑性樹脂に予め練り込むのではなく、熱可塑性樹脂及び無機系添加剤が含まれる第一粉末と未溶融混合(ドライブレンド)している。それにより、本実施形態の成形材料を回転成形することで得られる成形体は、その内面が海綿状になりにくい。これは、長鎖脂肪酸が熱可塑性樹脂との相溶性に優れることと、ドライブレンドされた第二粉末が第一粉末の表面に作用しやすいこと、及びドライブレンドされた第二粉末が回転成形の過程で成形体の内面側に集中しやすいことが原因と考えられる。
2.詳細
以下、本実施形態の成形材料と、この成形材料の回転成形物である成形体について、詳細に説明する。
2-1.成形材料について
上述の通り、本実施形態の成形材料は、第一粉末と第二粉末とを含む。この第一粉末及び第二粉末について説明する。
(1)第一粉末
上述の通り、第一粉末は、熱可塑性樹脂と、無機系添加剤と、を含む。第一粉末は、熱可塑性樹脂及び無機系添加剤以外の成分を含んでいてもよい。
(i)熱可塑性樹脂
熱可塑性樹脂としては、樹脂の成形に用いられる一般的な熱可塑性の樹脂を、特に制限なく使用することができる。
熱可塑性樹脂は、例えば、ポリエチレン樹脂(PE)、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)、アクリル樹脂(PMMA)、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリアミド樹脂(PA)、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)、ポリ酢酸ビニル樹脂(PVAc)からなる群から選択される一種以上の樹脂を含むことができる。
本実施形態では、熱可塑性樹脂は、ポリエチレン樹脂(PE)、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)、及びアクリル樹脂(PMMA)からなる群から選択される一種以上の樹脂を含むことが好ましい。
熱可塑性樹脂は、ポリエチレン樹脂(PE)を含むことが特に好ましい。ポリエチレン樹脂は、軽量であり、焼却しても有毒ガスが発生しにくく、リサイクルが容易であり、耐油性・耐薬品性に優れ、衝撃強度に優れることから好ましい。ポリエチレン樹脂は、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、側鎖分枝低密度ポリエチレン(HP-LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、及び高密度ポリエチレン(HDPE)からなる群から選択される一種以上の成分を含むことができる。
熱可塑性樹脂のJIS K7210で規定される流動性(MFR:Melt FlowRate)は、例えば、2.5g/10min以上であることが好ましい。この場合、成形時において、溶融した成形材料の流動性を確保することができ、成形体の内面が海綿状になることをより低減することができる。熱可塑性樹脂のMFRの上限値は、特に限定されないが、例えば50g/10min以下であることが好ましい。
(ii)無機系添加剤
成形材料には、種々の目的で無機系添加剤が配合される。無機系添加剤を配合する目的として、例えば、増量、補強、導電性、着色、熱伝導性、遮音性、断熱性、電磁波吸収性、反射性、難燃性、耐紫外線等が挙げられる。
導電性を目的とした無機系添加剤としては、例えば、カーボンブラック、黒鉛、酸化スズ、酸化亜鉛等が挙げられる。また熱伝導性を目的とした無機系添加剤としては、例えば、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化ベリリウム等が挙げられる。反射性を目的とした無機系添加剤としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム等が挙げられる。難燃性を目的とした無機系添加剤としては、例えば、酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸亜鉛、窒素含有リン酸塩等が挙げられる。窒素含有リン酸塩は、リン酸と、窒素系塩基との反応物であり、リン酸の例には、リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸等が含まれ、窒素系塩基にはアンモニウム、ピペラジン、メラミン、メラム、メレム等が含まれる。無機系添加剤は、金属酸化物、金属水酸化物、マイカ、難燃剤、セラミックス及び炭酸カルシウムからなる群から選択される一種以上を含むことが好ましい。
特に成形材料が、マイカ、セラミックス、難燃剤、黒鉛、及び炭酸カルシウムからなる群から選択される一種以上を含む場合において、成形体の内面が海綿状になる傾向がある。そのため、本実施形態の無機系添加剤は、紫外線吸収剤、光安定剤、難燃剤、酸化防止剤、及び耐熱安定剤からなる群から選択される一種以上を含むことが好ましい。本実施形態では、成形材料がこれらの無機系添加剤を含む場合でも、成形体の内面が海綿状になることを抑制することができる。
無機系添加剤の割合が、熱可塑性樹脂100重量%に対して5重量%以上である場合において、成形体の内面が海綿状になりやすい傾向がある。無機系添加剤の割合の上限値は、例えば、熱可塑性樹脂100重量%に対して70重量%以下であることが好ましい。この場合、回転成形時の成形性を確保しやすく、また成形体の強度、耐衝撃性等を確保しやすい。そのため本実施形態では、前記熱可塑性樹脂100重量%に対する前記無機系添加剤の割合が、5重量%以上70重量%以下であることが好ましい。
特に無機系添加剤が難燃剤を含む場合、熱可塑性樹脂100重量%に対する難燃剤の割合は、5重量%以上45重量%以下であることが好ましく、20重量%以上35重量%以下であることが好ましい。この場合、成形体の難燃性を確保しやすいと共に、成形体の内面が海綿状になることを抑制しやすい。
(iii)熱可塑性樹脂及び無機系添加剤以外の成分について
第一粉末は、上記熱可塑性樹脂及び無機系添加剤以外の成分を含んでいてもよい。熱可塑性樹脂及び無機系添加剤以外の成分は、無機系の成分であってもよく、有機系の成分であってもよい。例えば、第一粉末は、流動性改質剤、有機系難燃剤、相溶化剤、可塑剤等を含むことができる。もちろん第一粉末は、これら以外の成分も含むことができる。
(iv)第一粉末の調製
第一粉末は、例えば、以下の方法により、調製することができる。
まず、溶融した熱可塑性樹脂に無機系添加剤を配合して、ペレットを形成する。このペレットには、必要に応じて、熱可塑性樹脂及び無機系添加剤以外の成分を配合してもよい。
次に、このペレットを粉砕して粉末を作製する。これにより、熱可塑性樹脂及び無機系添加剤を含む粉末である第一粉末が得られる。そのため本実施形態の第一粉末は、熱可塑性樹脂及び無機系添加剤を含むペレットの粉砕物であることが好ましい。
熱可塑性樹脂及び無機系添加剤を含むペレットを粉砕して粉末(第一粉末)を形成する際、例えば、16メッシュパスとなるように粉砕することが好ましい。さらには、24メッシュパスとなることがより好ましい。すなわち、第一粉末の粒径は、16メッシュパスであることが好ましい。この場合、成形材料の成形性を向上させることができる。
(2)第二粉末
第二粉末は、長鎖脂肪酸と金属との金属塩からなる。そのため第二粉末は、長鎖脂肪酸と金属との金属塩の粉末である。
長鎖脂肪酸は、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸、リシノール酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ベヘン酸、モンタン酸、及びオクチル酸からなる群から選択される一種以上を含むことが好ましい。長鎖脂肪酸は、第一粉末に含まれる熱可塑性樹脂と相溶性が高いことが好ましく、例えば、ステアリン酸からなる群から選択される一種以上を含むことがより好ましい。
金属は、例えば、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉛、すず、鉄、銅、アルミニウム、バリウム、リチウム、ナトリウム、及びカリウムからなる群から選択される一種以上を含むことが好ましい。
金属塩は、上記長鎖脂肪酸と、上記金属と、の反応によって形成される。そのため金属塩は、長鎖脂肪酸と金属塩との反応物を含む。
金属塩の具体例には、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル酸カルシウム、ラウリル酸亜鉛、ラウリル酸バリウム、ラウリル酸リチウム、ラウリル酸ナトリウム、ベヘン酸カルシウム、ベヘン酸亜鉛、ベヘン酸マグネシウム、ベヘン酸リチウム、ベヘン酸ナトリウム、ベヘン酸カリウム、モンタン酸カルシウム、モンタン酸亜鉛、モンタン酸マグネシウム、モンタン酸アルミニウム、モンタン酸リチウム、モンタン酸ナトリウム、モンタン酸カリウム、オクチル酸アルミニウム、セバシン酸ナトリウム、リシノール酸バリウム、ミリスチン酸亜鉛、及びパルチミン酸亜鉛等が含まれる。第二粉末は、これらの金属塩のうち一種以上を含むことができる。
特に第二粉末は、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウムからなる群から選択される一種以上を含むことが好ましく、ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸アルミニウムからなる群から選択される一種以上を含むことがより好ましい。この場合、成形体の内面が海綿状になることを特に抑制しやすい。
本実施形態では、熱可塑性樹脂100重量%に対する第二粉末の割合は、1重量%以上15重量%以下であることが好ましい。第二粉末の割合が1重量%以上であることにより、成形体の内面が海綿状になることを特に抑制しやすい。また第二粉末の割合が多すぎると、成形体の内面に変色が生じることがあるところ、第二粉末の割合が15重量%以下であることにより、成形体の内面に変色が生じることを抑制することができる。熱可塑性樹脂100重量%に対する第二粉末の割合は、5重量%以上10重量%以下であることがより好ましい。この場合、成形体の内面が海綿状になることをより抑制できると共に、成形体の内面の変色をより抑制することができる。
第二粉末の粒径は、60メッシュパスであることが好ましく、150メッシュパスであることがより好ましい。この場合、成形材料の成形性を向上させることができる。
(3)成形材料の調製
本実施形態の成形材料は、上記第一粉末と、上記第二粉末と、を未溶融混合する(ドライブレンド)することにより、調製することができる。
また、本実施形態の成形材料は、第一粉末と第二粉末との未溶融混合物であるが、第一粉末及び第二粉末以外の成分を含んでいてもよい。
2-2.成形体について
(1)成形体の製造方法について
本実施形態の成形体は、上記成形材料を金型内に投入し、この金型を用いて回転成形を行うことにより、製造することができる。上述の通り、成形材料は、上記第一粉末と上記第二粉末とを未溶融混合することによって調整することができるが、金型内に上記第一粉末と上記第二粉末とを金型内に導入してから未溶融混合してもよい。すなわち、金型内で成形材料を調製してもよい。
回転成形時の金型の加熱温度及び加熱時間は、成形体の寸法、成形材料の種類等に応じて適宜設定される。回転成形時の金型の加熱温度は、例えば、150℃以上250℃以下であることが好ましい。また回転成形時の加熱時間は、例えば、180秒以上2400秒以下であることが好ましい。また回転成形時の回転数は、3.0rpm以上25rpm以下であることが好ましい。この場合、成形材料の溶融不足を抑制できると共に、成形体の外面及び内面の変色を抑制することができる。
(2)成形体について
本実施形態の成形体は、上記成形材料を回転成形することによって得られる。そのため、本実施形態の成形体は、上記成形材料の回転成形物である。
成形体の寸法、形状、厚み等は特に限定されない。
本実施形態では、上述の通り、熱可塑性樹脂及び無機系添加剤を含む第一粉末と、長鎖脂肪酸と金属との金属塩からなる第二粉末との未溶融混合物である成形材料から製造されているため、成形体の内面が海綿状になることが抑制されている。
なお、成形体の内面が海綿状であるとは、成形体の内面に複数の細孔が形成され、その表面が平滑でない状態を意味する。ここでいう細孔とは、直径が100μm以上200μm以下の範囲内である細孔を意味する。また成形体の内面が海綿状である場合には、単位面積(100mm)当たりの細孔が占める面積の割合が5%よりも大きいことがある。また成形体の内面が平滑でない場合、成形体の内面の表面粗さ(Ra)が10μmよりも大きいことがある。そのため本実施形態では、成形体の内面において、単位面積(100mm)当たりの、直径が100μm以上200μm以下である細孔が占める面積の割合が、5%以下であることが好ましい。また本実施形態では、成形体の内面の表面粗さ(Ra)が、10μm以下であることが好ましい。なお、本実施形態の成形体では、内面において、単位面積(100mm)当たりの、直径が100μm以上200μm以下である細孔が占める面積の割合が5%以下であり、かつ、内面の表面粗さが10μm以下であることがより好ましい。
成形体の用途は、特に限定されないが、成形材料に含まれる無機系添加剤によって、種々の用途に適用することができる。
例えば、無機系添加剤によって成形体の電気特性を調整する場合、成形体を電気設備の一部に適用することができる。
また一般的に、熱可塑性樹脂製の成形体は燃えやすく耐熱性が低いが、本実施形態の成形体では、無機系添加剤として難燃剤を配合することにより、難燃性を付与することができる。例えば、無機系添加剤として難燃剤を含む場合、成形体はUL94規格のV-2の難撚性を有することが好ましく、V-0の難燃性を有することがより好ましい。
このように成形体の難燃性を向上させることにより、成形体を難燃性が要求される用途に適用することができる。成形体が優れた難燃性を有する場合、例えば、駅等の公共施設に設置される什器、工場に設置されるタンク、屋内用の遊具、道路に設置される衝突衝撃緩衝具、建材等の用途に成形体を適用することができる。
以下、本開示を実施例によって具体的に説明する。
(実施例1~7、比較例1~7)
まず、下記の表1、2に示す熱可塑性樹脂と無機系添加剤とを下記表1、2に示す割合(重量%)で用意した。溶融した熱可塑性樹脂に無機系添加剤を練り込み、熱可塑性樹脂及び無機系添加剤を含むペレットを作製した。このペレットを粉砕して、16メッシュの篩を通過した第一粉末を作製した。
次に、下記の表1、2に示す長鎖脂肪酸金属塩の粉末を下記表1、2に示す割合(重量%)で用意し、100メッシュの篩を通過した第二粉末とした。
次に、第一粉末と、第二粉末とを二軸混錬機で混錬(ドライブレンド)することにより、実施例1~7、比較例1~7の回転成形用成形材料を調製した。
なお、表1、2に示す各成分の詳細は以下の通りである。
・熱可塑性樹脂1:ポリエチレン樹脂(MFR:4.6)
・熱可塑性樹脂2:ポリエチレン樹脂(MFR:10)
・熱可塑性樹脂3:ポリエチレン樹脂(MFR:18.5)
・熱可塑性樹脂4:ポリエチレン樹脂(MFR:135)
・無機系添加剤:窒素含有リン酸塩系難燃剤
・流動改質剤:商品名ハイワックス(三井化学株式会社製)
・長鎖脂肪酸金属塩1:ステアリン酸亜鉛
・長鎖脂肪酸金属塩2:ステアリン酸アルミニウム
・長鎖脂肪酸金属塩3:ステアリン酸カルシウム
実施例1~7、比較例1~7の回転成形材料を、加熱温度300℃、加熱時間14分、外軸の回転数5rpm、内軸の回転数8rpm、冷却時間20分の条件で回転成形を行った。これにより、実施例1~7、比較例1~7の成形体を作製した。
(評価)
実施例1~7、比較例1~7の成形体の内面の状態を評価した。
(1)海綿化(スポンジ化)
実施例1~7、比較例1~7の成形体の内面について、以下の基準で評価した。
また参考として、実施例4の成形体の内面の写真を図1に示し、比較例1の内面の写真を図2に示す。
〇:成形体の内面全体が、単位面積(100mm)当たりの、直径が100μm以上200μm以下である細孔が占める面積の割合が5%以下であり、かつ、内面の表面粗さが10μm以下である成形体。
△:成形体の内面の角部(厚肉成形部)から離れた平面部においては、単位面積(100mm)当たりの、直径が100μm以上200μm以下である細孔が占める面積の割合が5%以下であり、かつ、内面の表面粗さが10μm以下である、という条件を満たすが、成形体の内面の角部(厚肉成形部)においてはこの条件を満たさない。
×:成形体の内面の角部(厚肉成形部)から離れた平面部において、単位面積(100mm)当たりの、直径が100μm以上200μm以下である細孔が占める面積の割合が5%以下であり、かつ、内面の表面粗さが10μm以下である、という条件を満たさない成形体。
(2)変色
実施例1~7、比較例1~7の成形体の内面について、以下の基準で評価した。
〇:成形体の内面が、変色していない。
×:成形体の内面が、変色している。

Claims (7)

  1. 熱可塑性樹脂及び無機系添加剤を含む第一粉末と、
    長鎖脂肪酸と金属との金属塩からなる第二粉末と、の未溶融混合物を含む、
    回転成形用成形材料。
  2. 前記長鎖脂肪酸が、ステアリン酸、ラウリン酸、ベヘン酸、リシノール酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、デカン酸及びオクチル酸からなる群から選択される一種以上を含む、請求項1に記載の回転成形用成形材料。
  3. 前記金属が、リチウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、亜鉛、鉛、すず、鉄、、ナトリウム、及びカリウムからなる群から選択される一種以上を含む、
    請求項1又は2に記載の回転成形用成形材料。
  4. 前記無機系添加剤が、金属酸化物、金属水酸化物、マイカ、難燃剤、セラミックス及び炭酸カルシウムからなる群から選択される一種以上を含む、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の回転成形用成形材料。
  5. 前記熱可塑性樹脂100重量%に対する前記第二粉末の割合が、0.5重量%以上20重量%以下である、
    請求項1~4のいずれか一項に記載の回転成形用成形材料。
  6. 前記熱可塑性樹脂100重量%に対する前記無機系添加剤の割合が、5重量%以上70重量%以下である、
    請求項1~5のいずれか一項に記載の回転成形用成形材料。
  7. 請求項1~6のいずれか一項に記載の回転成形用成形材料の回転成形物である、
    成形体。
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