JP7342427B2 - インクジェット記録装置及びインクジェット記録装置のメンテナンス方法 - Google Patents

インクジェット記録装置及びインクジェット記録装置のメンテナンス方法 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェット記録装置及びインクジェット記録装置のメンテナンス方法
に関する。
従来、記録ヘッド等のインク吐出部のノズルから吐出させたインクを中間転写体の所定の着弾面に着弾させて一次画像を形成し、この一次画像を記録媒体に転写させて当該記録媒体上に画像を記録するインクジェット記録装置がある。このようなインクジェット記録装置では、着弾面に着弾したインクに活性光線を照射して粘度を適切に増大させることで(例えば、紫外線硬化性インクに対して紫外線を照射して仮硬化させることで)、記録媒体への転写の際にインクを着弾面から剥離させやすくしてインクの転写性を向上させる技術がある。この技術では、活性光線が透過する部材で中間転写体を構成し、着弾面側とは反対側から中間転写体を通して着弾面上のインクに活性光線を照射する方法が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2014-69478号公報
しかしながら、使用により中間転写体が損傷したり汚損されたりすると、中間転写体を通してインクに対して所望の強度で活性光線を照射することができなくなる。この結果、着弾面上のインクの粘度を適切に増大させることができなくなり、インクの転写性が低下してしまうという課題がある。
この発明の目的は、インクの良好な転写性を維持することができるインクジェット記録装置及びインクジェット記録装置のメンテナンス方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載のインクジェット記録装置の発明は、
所定の活性光線が照射されることで粘度が増大するインクを吐出するインク吐出部と、
前記インク吐出部から吐出されたインクが所定の着弾面に着弾して一次画像が形成される、前記活性光線が透過する材質の中間転写体を有し、前記着弾面上のインクを記録媒体に転写して当該記録媒体に画像を記録する転写部と、
前記着弾面上のインクに対して、前記中間転写体の前記着弾面側とは反対側から前記中間転写体を通して前記活性光線を照射する照射部と、
前記照射部から射出され前記中間転写体の内部を通った前記活性光線の強度を検出する検出部と、
前記検出部により検出された前記活性光線の強度が所定の強度条件を満たさない場合に所定の処理を行う処理手段と、
を備え
前記処理は、前記中間転写体の損傷及び汚損の少なくとも一方による前記活性光線の透過率の低下に起因する、前記着弾面上のインクが受ける前記活性光線の強度の低下を回復させるための対処処理であることを特徴としている。
上記目的を達成するため、請求項2に記載のインクジェット記録装置の発明は、
所定の活性光線が照射されることで粘度が増大するインクを吐出するインク吐出部と、
前記インク吐出部から吐出されたインクが所定の着弾面に着弾して一次画像が形成される、前記活性光線が透過する材質の中間転写体を有し、前記着弾面上のインクを記録媒体に転写して当該記録媒体に画像を記録する転写部と、
前記着弾面上のインクに対して、前記中間転写体の前記着弾面側とは反対側から前記中間転写体を通して前記活性光線を照射する照射部と、
前記照射部から射出され前記中間転写体の内部を通った前記活性光線の強度を検出する検出部と、
前記検出部による前記活性光線の強度の検出結果に基づいて所定の処理を行う処理手段と、
を備え、
前記転写部は、前記中間転写体のうちインクの転写時に記録媒体と当接する部分を、当該中間転写体の前記着弾面側とは反対側から前記記録媒体に対して押圧する加圧部材を有し、
前記加圧部材は、前記活性光線が透過する材質であり、
前記照射部は、前記加圧部材及び前記中間転写体を通して前記着弾面上のインクに前記活性光線を照射することを特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置において、
前記処理手段は、前記検出部により検出された前記活性光線の強度が所定の強度条件を満たさない場合に、前記照射部から射出される前記活性光線の強度を調整する前記処理を行うことを特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置において、
前記中間転写体の前記着弾面のクリーニングを行うクリーニング部を備え、
前記処理手段は、前記検出部により検出された前記活性光線の強度が所定の強度条件を満たさない場合に、前記クリーニング部により前記クリーニングを行わせる前記処理を行うことを特徴としている。
上記目的を達成するため、請求項5に記載のインクジェット記録装置の発明は、
所定の活性光線が照射されることで粘度が増大するインクを吐出するインク吐出部と、
前記インク吐出部から吐出されたインクが所定の着弾面に着弾して一次画像が形成される、前記活性光線が透過する材質の中間転写体を有し、前記着弾面上のインクを記録媒体に転写して当該記録媒体に画像を記録する転写部と、
前記着弾面上のインクに対して、前記中間転写体の前記着弾面側とは反対側から前記中間転写体を通して前記活性光線を照射する照射部と、
前記照射部から射出され前記中間転写体の内部を通った前記活性光線の強度を検出する検出部と、
前記検出部による前記活性光線の強度の検出結果に基づいて所定の処理を行う処理手段と、
前記中間転写体の前記着弾面のクリーニングを行うクリーニング部と、
を備え、
前記処理手段は、前記検出部により検出された前記活性光線の強度が所定の強度条件を満たさない場合に、前記クリーニング部により前記クリーニングを行わせる前記処理を行うことを特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項4又は5に記載のインクジェット記録装置において、
前記処理手段は、前記クリーニング部による前記クリーニングの終了後に前記検出部により検出された前記活性光線の強度が前記強度条件を満たさない場合に、前記照射部から射出される前記活性光線の強度を調整する前記処理を行うことを特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項1~のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
報知部を備え、
前記処理手段は、前記検出部により検出された前記活性光線の強度が所定の強度条件を満たさない場合に、前記検出部による検出結果に係る報知を前記報知部により行わせる前記処理を行うことを特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット記録装置において、
前記転写部は、前記中間転写体のうちインクの転写時に記録媒体と当接する部分を、当該中間転写体の前記着弾面側とは反対側から前記記録媒体に対して押圧する加圧部材を有し、
前記加圧部材は、前記活性光線が透過する材質であり、
前記照射部は、前記加圧部材及び前記中間転写体を通して前記着弾面上のインクに前記活性光線を照射することを特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項2又は8に記載のインクジェット記録装置において、
前記検出部は、前記照射部から射出され前記加圧部材及び前記中間転写体を通った前記活性光線の強度を検出することを特徴としている。
請求項10に記載の発明は、請求項2又は8に記載のインクジェット記録装置において、
前記照射部は、前記加圧部材及び前記中間転写体を通して前記着弾面上のインクに前記活性光線を照射する第1照射部と、前記加圧部材を通さずに前記中間転写体に前記活性光線を照射する第2照射部と、を有し、
前記検出部は、前記第2照射部から射出され前記中間転写体の内部を通った前記活性光線の強度を検出することを特徴としている。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のインクジェット記録装置において、
前記検出部は、前記中間転写体を挟んで前記第2照射部の前記活性光線の射出面と対向する位置に設けられていることを特徴としている。
請求項12に記載の発明は、請求項10又は11に記載のインクジェット記録装置において、
前記中間転写体の前記着弾面のクリーニングを行うクリーニング部を備え、
前記中間転写体は、所定の周回経路で周回移動する環状の部材であり、
前記第2照射部は、前記周回経路のうち、前記クリーニング部により前記クリーニングがなされる位置から、前記インク吐出部により吐出されたインクが着弾する位置までの区間内で前記中間転写体に対して前記活性光線を照射することを特徴としている。
請求項13に記載の発明は、請求項1~12のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記検出部は、前記中間転写体の前記着弾面側に設けられていることを特徴としている。
請求項14に記載の発明は、請求項2、8、9のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記検出部は、前記中間転写体の前記着弾面側とは反対側に設けられていることを特徴としている。
請求項15に記載の発明は、請求項14に記載のインクジェット記録装置において、
前記検出部は、前記中間転写体に到達しない経路で前記加圧部材を通過した第1の活性光線、前記加圧部材を通過して前記中間転写体の前記着弾面とは反対側の面で反射した第2の活性光線、並びに前記加圧部材及び前記中間転写体の内部を通過して前記着弾面で反射した第3の活性光線の強度を検出することを特徴としている。
請求項16に記載の発明は、請求項15に記載のインクジェット記録装置において、
前記処理手段は、前記検出部により検出された前記第1の活性光線、前記第2の活性光線及び前記第3の活性光線の周波数応答に基づいて、前記第1の活性光線、前記第2の活性光線及び前記第3の活性光線の各々の強度に係る情報を取得し、当該情報に基づいて前記処理を行うことを特徴としている。
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載のインクジェット記録装置において、
報知部を備え、
前記処理手段は、前記情報に基づいて前記加圧部材及び前記中間転写体の劣化度を判別し、当該劣化度に応じて前記加圧部材及び前記中間転写体の少なくとも一方の交換を促す報知を前記報知部により行わせることを特徴としている。
請求項18に記載の発明は、請求項1~17のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記中間転写体は、所定の周回経路で周回移動する環状の部材であり、
前記インク吐出部によるインクの吐出を行わせずに前記中間転写体を周回移動させた状態で、前記照射部による前記活性光線の照射、及び前記検出部による前記活性光線の強度の検出を行わせる制御手段を備えることを特徴としている。
また、上記目的を達成するため、請求項19に記載のインクジェット記録装置のメンテナンス方法の発明は、
所定の活性光線が照射されることで粘度が増大するインクを吐出するインク吐出部と、前記インク吐出部から吐出されたインクが所定の着弾面に着弾して一次画像が形成される、前記活性光線が透過する材質の中間転写体を有し、前記着弾面上のインクを記録媒体に転写して当該記録媒体に画像を記録する転写部と、前記活性光線を照射する照射部と、前記活性光線の強度を検出する検出部と、を備えたインクジェット記録装置のメンテナンス方法であって、
前記照射部により、前記着弾面上のインクに対して、前記中間転写体の前記着弾面側とは反対側から前記中間転写体を通して前記活性光線を照射する照射工程と、
前記照射部から射出され前記中間転写体の内部を通った前記活性光線の強度を前記検出部により検出する検出工程と、
前記検出部により検出された前記活性光線の強度が所定の強度条件を満たさない場合に所定の処理を行う処理工程と、
を含み、
前記処理は、前記中間転写体の損傷及び汚損の少なくとも一方による前記活性光線の透過率の低下に起因する、前記着弾面上のインクが受ける前記活性光線の強度の低下を回復させるための対処処理であることを特徴としている。
上記目的を達成するため、請求項20に記載のインクジェット記録装置のメンテナンス方法の発明は、
所定の活性光線が照射されることで粘度が増大するインクを吐出するインク吐出部と、前記インク吐出部から吐出されたインクが所定の着弾面に着弾して一次画像が形成される、前記活性光線が透過する材質の中間転写体を有し、前記着弾面上のインクを記録媒体に転写して当該記録媒体に画像を記録する転写部と、前記活性光線を照射する照射部と、前記活性光線の強度を検出する検出部と、を備えたインクジェット記録装置のメンテナンス方法であって、
前記照射部により、前記着弾面上のインクに対して、前記中間転写体の前記着弾面側とは反対側から前記中間転写体を通して前記活性光線を照射する照射工程と、
前記照射部から射出され前記中間転写体の内部を通った前記活性光線の強度を前記検出部により検出する検出工程と、
前記検出部による前記活性光線の強度の検出結果に基づいて、前記着弾面上のインクが受ける紫外線の強度を調整するための処理を行う処理工程と、
を含み、
前記転写部は、前記中間転写体のうちインクの転写時に記録媒体と当接する部分を、当該中間転写体の前記着弾面側とは反対側から前記記録媒体に対して押圧する加圧部材を有し、
前記加圧部材は、前記活性光線が透過する材質であり、
前記照射部は、前記加圧部材及び前記中間転写体を通して前記着弾面上のインクに前記活性光線を照射することを特徴としている。
上記目的を達成するため、請求項21に記載のインクジェット記録装置のメンテナンス方法の発明は、
所定の活性光線が照射されることで粘度が増大するインクを吐出するインク吐出部と、前記インク吐出部から吐出されたインクが所定の着弾面に着弾して一次画像が形成される、前記活性光線が透過する材質の中間転写体を有し、前記着弾面上のインクを記録媒体に転写して当該記録媒体に画像を記録する転写部と、前記活性光線を照射する照射部と、前記活性光線の強度を検出する検出部と、前記中間転写体の前記着弾面のクリーニングを行うクリーニング部と、を備えたインクジェット記録装置のメンテナンス方法であって、
前記照射部により、前記着弾面上のインクに対して、前記中間転写体の前記着弾面側とは反対側から前記中間転写体を通して前記活性光線を照射する照射工程と、
前記照射部から射出され前記中間転写体の内部を通った前記活性光線の強度を前記検出部により検出する検出工程と、
前記検出部により検出された前記活性光線の強度が所定の強度条件を満たさない場合に、前記クリーニング部により前記クリーニングを行わせる処理を行う処理工程と、
を含むことを特徴としている。
本発明に従うと、インクの良好な転写性を維持することができるという効果がある。
インクジェット記録装置の概略構成を示す図である。 ヘッドユニットの構成を示す模式図である。 インクジェット記録装置の機能構成を示すブロック図である。 メンテナンス処理の制御手順を示すフローチャートである。 メンテナンス処理の制御手順の他の例を示すフローチャートである。 変形例1に係るインクジェット記録装置の概略構成を示す図である。 変形例2に係る検出部の位置及び紫外線の検出方法を示す図である。 紫外線L1~L3の強度の漸減傾向を示す図である。
以下、本発明のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、インクジェット記録装置1の概略構成を示す図である。
インクジェット記録装置1は、インク吐出部2と、転写部3と、紫外線照射部51(照射部)と、定着用紫外線照射部52と、紫外線検出部60(検出部)と、クリーニング部70と、制御部4(処理手段、制御手段)(図3参照)などを備えている。インクジェット記録装置1は、転写部3のベルト状の中間転写体10に対してインク吐出部2からインクを吐出して中間転写体10の外周面10aに一次画像を形成し、当該一次画像を形成しているインクを記録媒体Mに転写することで記録媒体Mに画像や構造などを記録(形成)する。
記録媒体Mとしては、紙、樹脂板、金属、布帛、ゴムなどの種々の媒体が用いられ得る。また、紙としては、普通紙、板紙、塗工紙、レジンコート紙、合成紙などを挙げることができる。
また、インクとしては、記録媒体Mに画像を記録するための色材を含むインクのほか、記録媒体Mに配線や立体構造などを形成するための機能性インクが用いられ得る。
インク吐出部2は、中間転写体10の外周面10aに対して画像データに基づいてノズルからインクを吐出して、外周面10a上に一次画像を形成する。インク吐出部2は、複数色、ここでは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインクにそれぞれ対応する4つのヘッドユニット21Y、21M、21C、21K(以下では、これらのうち任意の一つをヘッドユニット21とも記す)を有する。これらの複数のヘッドユニット21は、それぞれのインク吐出面が適宜な間隔で中間転写体10の外周面10aに対向して配置されている。なお、ヘッドユニット21の数は3つ以下又は5つ以上であってもよい。
図2は、ヘッドユニット21の構成を示す模式図であり、ヘッドユニット21を中間転写体10の外周面10aに相対する側から見た平面図である。ヘッドユニット21は、板状の支持部21aと、支持部21aに設けられた貫通孔に篏合した状態で支持部21aに固定された複数の(ここでは8つの)記録ヘッド211とを有する。記録ヘッド211は、ノズル213の開口部が設けられたインク吐出面212が支持部21aの貫通孔から外周面側に向けて露出した状態で支持部21aに固定されている。
記録ヘッド211では、複数のノズル213が、中間転写体10の周回移動の方向(以下では周回移動方向とも記す)と交差する方向(本実施形態では周回移動方向と直交する幅方向)に等間隔にそれぞれ配列されている。本実施形態では、各記録ヘッド211は、幅方向に等間隔に一次元配列されたノズル213の列(ノズル列)を4つ有している。これらの4つのノズル列は、ノズル213の幅方向についての位置が重ならないように幅方向の位置が互いにずらされて配置されている。なお、記録ヘッド211が有するノズル列の数は4つに限られず、3つ以下又は5つ以上であっても良い。
ヘッドユニット21における8つの記録ヘッド211は、ノズル213の幅方向についての配置範囲が連続するように千鳥格子状に配置されている。ヘッドユニット21に含まれるノズル213の幅方向についての配置範囲は、中間転写体10の外周面のうち一次画像が形成可能な領域の幅方向の幅をカバーしている。ヘッドユニット21は、一次画像の形成時には位置が固定されて用いられ、中間転写体10の周回移動に応じて周回移動方向についての所定間隔の各位置に対してノズル213からインクを吐出することで、シングルパス方式で一次画像を形成する。各ノズル213からインクを吐出させるためのインク吐出機構としては、圧電素子を用いたピエゾ式のものであっても良いし、インクを加熱して噴出させるサーマル式のものであっても良い。
ヘッドユニット21のノズルから吐出されるインクとしては、所定の活性光線が照射されることで粘度が増大するものが用いられる。本実施形態では、活性光線としての紫外線の照射により硬化反応が進行して粘度が増大する紫外線硬化性インクが用いられている。紫外線硬化性インクを用いると、中間転写体10の外周面10aに着弾したインクに適切に紫外線を照射してインクの粘度をある程度高めることで、インクの転写性を高めることができる。
また、本実施形態で用いられるインクは、温度によってゲル状とゾル状との間で相変化する相変化インクである。ヘッドユニット21のノズル213からは、加熱されてゾル状となったインクが吐出され、中間転写体10の外周面10aに着弾したインクは、冷却されることで速やかにゲル状となる。このゲル状となったインクに対して紫外線照射による粘度調整が行われる。
図1に示す転写部3は、中間転写体10と、図示しない給紙部から供給された記録媒体Mとを移動、接触させて、中間転写体10に形成された一次画像を記録媒体Mに転写させる。転写部3は、中間転写体10と、駆動ローラー31と、従動ローラー32と、加圧ローラー33(加圧部材)と、搬送ローラー34などを備えている。
中間転写体10は、インク吐出部2から吐出されたインクが着弾する外周面10a(インクの着弾面)を備えた無端状のベルト体(環状の部材)である。中間転写体10の外周面10aには、着弾したインクによって一次画像が形成され、当該一次画像が記録媒体Mに転写される。中間転写体10は、駆動ローラー31、従動ローラー32及び加圧ローラー33に巻き掛けられており、駆動ローラー31の回転動作に従って所定の周回経路で周回移動する。中間転写体10のうち少なくともインク吐出部2と対向する部分は、平坦な面を有する図示しない支持部材により支持されて水平面が形成されている。
また、中間転写体10は、紫外線が透過する材質の部材により構成されている。中間転写体10としては、紫外線が透過し、かつ紫外線に対する耐久性を有する材料、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリイミド、ポリオレフィン、ETFE(エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体)等を用いることができる。
駆動ローラー31は、制御部4による制御下で、図示しないモーターの駆動によって回転軸を中心に回転する。従動ローラー32及び加圧ローラー33は、駆動ローラー31の回転軸と平行な回転軸を中心に中間転写体10の周回移動に伴って回転する。駆動ローラー31、従動ローラー32及び加圧ローラー33のうち少なくとも一つは、中間転写体10のたわみを吸収可能に可動に設けられていてもよい。
搬送ローラー34は、図示しない給紙部から供給された記録媒体Mを外周面に保持した状態で回転することで、ローラー回転方向に記録媒体Mを搬送する。搬送ローラー34は、加圧ローラー33との間にニップ部Nを形成するように配置されている。中間転写体10及び記録媒体Mは、このニップ部Nに挟み込まれて加圧される。換言すれば、加圧ローラー33は、中間転写体10のうちインクの転写時に記録媒体Mと当接する部分を、当該中間転写体10の外周面10a側とは反対側から記録媒体Mに対して押圧する。これにより、中間転写体10の外周面10a上のインク(一次画像)が記録媒体Mに転写され、当該記録媒体Mに画像が記録される。
ここで、加圧ローラー33は、紫外線が透過する材質の部材により構成されている。加圧ローラー33としては、中間転写体10と同様の材質のものを用いることができるが、上記のようにニップ部Nにおいて中間転写体10を所定の圧力で加圧可能な強度を有するものが用いられる。
紫外線照射部51は、中間転写体10の外周面10a側とは反対側(内周面10b側)において、加圧ローラー33を挟んで中間転写体10と対向する位置に設けられている。紫外線照射部51は、制御部4による制御下で、加圧ローラー33に向けて、幅方向について記録媒体Mの全体に亘って所定の強度の紫外線を射出する。このように紫外線を射出することで、紫外線照射部51は、加圧ローラー33及び中間転写体10を通して、中間転写体10の外周面10a上のインクに対して紫外線を照射する。すなわち、紫外線照射部51は、ニップ部Nにおいて中間転写体10及び記録媒体Mの間に挟まれているインク(転写中のインク)に対して紫外線を照射する。これにより、ニップ部Nのインクの粘度がある程度増大し、中間転写体10から記録媒体Mに転写されやすくなる。より詳しくは、インクの中間転写体10側の表面の粘度をある程度高くして中間転写体10から容易に剥離可能な状態としつつ、インクの中間転写体10側とは反対側(記録媒体M側)の表面の粘度上昇を抑えることで、インクを記録媒体Mに密着しやすい状態とすることができる。
以下では、この、転写中(又は転写前)のインクの粘度を中間転写体10上で増大させる工程を「仮硬化」とも記す。
紫外線検出部60は、ニップ部Nの近傍において、中間転写体10の外周面10a側に設けられている。紫外線検出部60は、紫外線照射部51から射出されて加圧ローラー33及び中間転写体10の内部を通った紫外線の強度を検出し、検出結果を制御部4に出力する。紫外線検出部60の構成は、特には限られないが、例えば受光した紫外線の強度に応じた検出電流を発生させるフォトダイオードを有するものを用いることができる。
定着用紫外線照射部52は、搬送ローラー34による記録媒体Mの搬送方向についてニップ部Nの下流側において、搬送ローラー34の外周面に対向する位置に設けられている。定着用紫外線照射部52は、制御部4による制御下で、搬送ローラー34上の記録媒体Mの表面に対し、幅方向について記録媒体Mの全体に亘って所定の強度の紫外線を照射する。定着用紫外線照射部52からの紫外線照射により、記録媒体Mに転写されたインクが完全に硬化して、アンカー効果により記録媒体Mの表面に固着して定着する。以下、この定着用紫外線照射部52によりインクを硬化させる工程を「本硬化」とも記す。
定着用紫外線照射部52を通過した記録媒体Mは、搬送ローラー34の外周面から取り外されて、図示しない排紙部に搬送される。
クリーニング部70は、中間転写体10の周回移動方向についてニップ部Nと駆動ローラー31との間に設けられており、ニップ部Nで転写されずに中間転写体10の外周面10aに残留したインクなどを除去して外周面10aのクリーニングを行う。クリーニング部70の構成は、特には限られないが、外周面に粘着部材が設けられた粘着ローラー、外周面にブラシ状の部材が設けられたブラシローラー、及びこれらの組み合わせなどとすることができる。クリーニング部70は、制御部4による制御下で粘着ローラーやブラシローラーを中間転写体10の外周面10aに当接させることでクリーニングを実行し、また離間させることで、クリーニングを停止する。
図3は、インクジェット記録装置1の機能構成を示すブロック図である。
インクジェット記録装置1は、制御部4と、ヘッド駆動部214及び記録ヘッド211を有するヘッドユニット21と、紫外線照射部51と、定着用紫外線照射部52と、紫外線検出部60と、クリーニング部70と、ローラー駆動部81と、操作表示部82(報知部)と、通信部83と、バス84などを備える。以下では、既に説明した構成要素については説明を省略する。
制御部4は、インクジェット記録装置1の全体動作を統括制御する。制御部4は、CPU41(Central Processing Unit)、RAM42(Random Access Memory)、ROM43(Read Only Memory)及び記憶部44などを有する。
CPU41は、ROM43に記憶された各種制御用のプログラムや設定データを読み出してRAM42に記憶させ、当該プログラムを実行して各種演算処理を行う。また、CPU41は、インクジェット記録装置1の全体動作を統括制御する。
RAM42は、CPU41に作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。RAM42は、不揮発性メモリーを含んでいてもよい。
ROM43は、CPU41により実行される各種制御用のプログラムや設定データ等を格納する。なお、ROM43に代えてフラッシュメモリー等の書き換え可能な不揮発性メモリーが用いられてもよい。
記憶部44には、通信部83を介して外部機器から入力された、記録対象の画像データや当該画像データの記録動作に係る動作設定を含むジョブデータなどが記憶される。記憶部44としては、例えばHDD(Hard Disk Drive)が用いられ、また、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などが併用されてもよい。
ヘッド駆動部214は、制御部4から供給される制御信号に基づいて、中間転写体10の周回移動に応じた適切なタイミングで画像データや制御信号を記録ヘッド211に出力することで、記録ヘッド211のノズル213からインクを吐出させる。
ローラー駆動部81は、制御部4から供給される制御信号に基づいて、駆動ローラー31を回転させるモーターに対して設定速度での回転動作を行わせる駆動信号を出力することで、中間転写体10を所定の速度で周回移動させる。
操作表示部82は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイといった表示装置と、操作キーや、表示装置の画面に重ねられて配置されたタッチパネルといった入力装置とを備える。操作表示部82は、表示装置において各種情報を表示させ、また入力装置に対するユーザーの入力操作を操作信号に変換して制御部4に出力する。操作表示部82は、表示装置の表示によりユーザーに対して所定の報知を行う報知部として機能する。
通信部83は、外部機器との間で通信を行って情報の送受信を行う。通信部83は、LANによる有線又は無線による通信に係る各種通信規格に対応した通信制御を行う。受信されるデータには、上述のジョブデータが含まれる。送信されるデータには、ジョブデータに応じた画像記録動作の進捗に係るステータス情報などが含まれる。
バス84は、制御部4と各部との間で信号の送受信を行う信号経路である。
次に、インクジェット記録装置1のメンテナンス動作について説明する。
上述したように、インクジェット記録装置1では、紫外線に対して透過性を有する加圧ローラー33及び中間転写体10を通して中間転写体10の外周面10a上のインクに対して紫外線が照射される。しかしながら、使用により加圧ローラー33や中間転写体10の表面が損傷したり汚損されたりすると、インクに対して所望の強度で紫外線を照射することができなくなり、インクの転写性が低下する問題が発生し得る。
詳しくは、中間転写体10の表面は、駆動ローラー31、従動ローラー32及び加圧ローラー33との間の摩擦、クリーニング部70によるクリーニング、記録媒体Mの紙粉、照射される紫外線のエネルギー等により損傷され得る。また、中間転写体10の表面は、ニップ部Nで記録媒体Mに転写されずに残留した残留インクなどにより汚損され得る。また、加圧ローラー33の表面は、中間転写体10との摩擦、及び照射される紫外線のエネルギーにより損傷され得る。これらの損傷や汚損が生じると、加圧ローラー33及び中間転写体10の表面で紫外線が散乱したり吸収されたりすることで、紫外線の透過率が低下する。この結果、中間転写体10の外周面10a上のインクに照射される紫外線の強度が低減して仮硬化が不十分となり、外周面10aからインクが剥離されにくくなったり、記録媒体M上でインクのドットが潰れて画質が低下したりする。
これに対し、本実施形態のインクジェット記録装置1では、所定のタイミングで紫外線検出部60による紫外線の強度が検出され、その検出結果に基づいて、中間転写体10の外周面10a上のインクが受ける紫外線の強度を調整するための対処処理(所定の処理)が実行される。すなわち、紫外線検出部60により検出された紫外線の強度が、加圧ローラー33及び中間転写体10の損傷や汚損により所定の基準値未満に低下した場合に、外周面10a上のインクが受ける紫外線の強度が所望の値となるように各種対処処理が行われる。このように、紫外線検出部60による紫外線の強度の検出結果は、外周面10a上のインクが受ける紫外線の強度の推定に用いられるため、紫外線検出部60は、中間転写体10のうち幅方向についてインクが着弾する範囲内の位置を通った紫外線を検出可能な位置に設けられる。
以下では、この紫外線の強度検出動作、及び対処処理の実行動作を含む動作をメンテナンス動作とも記し、メンテナンス動作を行わせるために制御部4が実行する処理をメンテナンス処理とも記す。
メンテナンス動作が行われるタイミングは、特には限られないが、例えば最後にメンテナンス動作が終了してから、所定枚数の記録媒体Mに対して画像の記録が行われたタイミング、又は最後にメンテナンス動作が終了した後のインクジェット記録装置1の動作時間が所定時間を超えたタイミングなどとすることができる。
また、メンテナンス動作は、画像の記録動作を停止させた状態で行うことができる。すなわち、メンテナンス動作では、インク吐出部2によるインクの吐出を行わせずに中間転写体10を周回移動させた状態で、紫外線照射部51による紫外線の照射、及び紫外線検出部60による紫外線の強度の検出を行わせる。
ただし、これに限られず、画像の記録動作と並行してメンテナンス動作を行うこともできる。この場合には、中間転写体10の外周面10aのうち記録媒体Mに転写される一次画像が形成されない部分(周回移動方向について、一次画像同士の間の領域)で中間転写体10を透過した紫外線の強度を検出すればよい。
図4は、メンテナンス処理の制御部4による制御手順を示すフローチャートである。
メンテナンス処理が開始されると、制御部4は、紫外線照射部51により紫外線を照射させた状態で、紫外線検出部60による紫外線の強度の検出結果を取得する(ステップS101:照射工程、検出工程)。
制御部4は、検出された紫外線の強度が所定の基準値(所定の下限値)未満であるか否かを判定し(ステップS102)、基準値以上であると判定された場合には(ステップS102で“No”)、メンテナンス処理を終了させる。一方、検出された紫外線の強度が基準値未満であると判定された場合には(ステップS102で“Yes”)、制御部4は、紫外線照射部51による紫外線の射出強度を増大させて調整する(ステップS103:処理工程)。紫外線の射出強度の増大幅は、予め定められていてもよいし、ステップS101において検出された紫外線の強度と基準値との差分に応じた幅としてもよい。ステップS103において紫外線の射出強度を調整する処理は、上述の対処処理の一態様である。また、紫外線の強度が上記基準値以上であることは、「所定の強度条件を満たす」ことの一態様である。
制御部4は、再度、紫外線検出部60による紫外線の強度の検出結果を取得し(ステップS104)、検出された紫外線の強度が基準値未満であるか否かを判定する(ステップS105)。検出された紫外線の強度が基準値以上であると判定された場合には(ステップS105で“No”)、制御部4は、メンテナンス処理を終了させる。一方、基準値未満であると判定された場合には(ステップS105で“Yes”)、制御部4は、ステップS103と同様に、紫外線照射部51による紫外線の射出強度を増大させて調整する(ステップS106:処理工程)。ステップS106において紫外線の射出強度を調整する処理は、上述の対処処理の一態様である。
制御部4は、再度、紫外線検出部60による紫外線の強度の検出結果を取得し(ステップS107)、検出された紫外線の強度が基準値未満であるか否かを判定する(ステップS108)。検出された紫外線の強度が基準値以上であると判定された場合には(ステップS108で“No”)、制御部4は、メンテナンス処理を終了させる。一方、基準値未満であると判定された場合には(ステップS108で“Yes”)、制御部4は、紫外線の強度が基準値以下であることを示す所定の警告表示(報知)を操作表示部82により行わせる(ステップS109:処理工程)。この警告表示は、「検出部による検出結果に係る報知」に相当する。警告表示には、加圧ローラー33及び/又は中間転写体10の交換を促す表示などが含まれていてもよい。ステップS109において警告表示を行わせる処理は、上述の対処処理の一態様である。
ステップS109の処理が終了すると、制御部4は、メンテナンス処理を終了させる。
なお、上記では、紫外線の強度に係る所定の強度条件を、「強度が基準値以上であること」としたが、対処処理の実行要否を判定するための強度条件はこれに限られない。
例えば、ステップS105では、ステップS101で検出された紫外線の強度と、ステップS104で検出された紫外線の強度との差分が所定の基準差未満であるか否かを判定してもよい。この場合、上記差分が基準差未満である場合に、ステップS103における紫外線の射出強度の調整が適切になされていないと判定して処理がステップS106に移行される。同様に、ステップS108において、ステップS104で検出された紫外線の強度と、ステップS107で検出された紫外線の強度との差分が所定の基準差未満であるか否かを判定してもよい。
あるいは、ステップS102、S105、S108において、過去に検出された紫外線の強度(例えば、最後に行われたメンテナンス処理において検出された強度)からの低下率が所定値未満であるか否かを判定してもよい。
また、2回目の紫外線の射出強度調整に係るステップS105及びステップS106では、ステップS105において紫外線の強度が所定の上限値を超えているか否かをさらに判定して、上限値を超えている場合にステップS106において紫外線の強度を低減させる調整を行ってもよい。
また、ステップS104~ステップS106を省略し、2回目の強度の判定(ステップS108)において強度条件が満たされていない場合に警告表示(ステップS109)を行うようにしてもよい。
次に、メンテナンス処理の他の例について説明する。
図5は、メンテナンス処理の制御部4による制御手順の他の例を示すフローチャートである。
図5のフローチャートは、図4のフローチャートのステップS103をステップS110に置き換えたものに相当する。以下では図5のメンテナンス処理との相違点について説明する。
図5のメンテナンス処理では、ステップS102の処理において、検出された紫外線の強度が基準値未満であると判定された場合には(ステップS102で“Yes”)、制御部4は、クリーニング部70により外周面10aのクリーニングを行わせる(ステップS110:処理工程)。詳しくは、制御部4は、クリーニング部70の粘着ローラーやブラシローラーを移動(及び、必要に応じて回転)させて、外周面10aに当接させ、粘着ローラーやブラシローラーにより外周面10a上の残留インク等を除去させる。クリーニング部70によりクリーニングを行わせる処理は、上述の対処処理の一態様である。
クリーニング部70によるクリーニングが終了すると、制御部4は、再度、紫外線検出部60による紫外線の強度の検出結果を取得し(ステップS104)、クリーニングの結果、紫外線の強度が基準値以上に回復している場合には(ステップS105で“No”)、メンテナンス処理を終了させる。一方、クリーニングの結果、紫外線の強度が基準値以上に回復せず、基準値未満であると判定された場合には(ステップS105で“Yes”)、制御部4は、ステップS103と同様に、紫外線照射部51による紫外線の射出強度を増大させて調整する(ステップS106)。
なお、ステップS102における判定は、次のように行ってもよい。すなわち、中間転写体10の損傷に起因して予測される紫外線の強度の漸減態様を示す強度の予測値を、時間(例えば、インクジェット記録装置1の動作時間)に対する予測値のテーブルデータとして予め記憶部44に記憶させておき、紫外線の検出強度が、検出時点に対応する予測値を下回っているか否かを判定してもよい。制御部4は、紫外線の検出強度が予測値を下回っている場合に、中間転写体10の外周面10aの汚損による紫外線の強度の低下があると判定して、クリーニング部70により外周面10aのクリーニングを行わせる(ステップS110)。
このように、図5のメンテナンス処理では、紫外線の強度が基準値未満である場合にまず外周面10aのクリーニングを行うことで、中間転写体10を透過する紫外線の強度の回復が試みられる。これにより、紫外線照射部51からの紫外線の射出強度を必要以上に増大させることなく、外周面10a上のインクに対して所望の強度で紫外線を照射することができる。
(変形例1)
次に、上記実施形態の変形例1について説明する。
本変形例は、紫外線の強度の検出位置が上記実施形態と異なる。以下では、上記実施形態との相違点を中心に説明する。
図6は、変形例1に係るインクジェット記録装置1の概略構成を示す図である。
本実施形態の紫外線照射部51は、加圧ローラー33及び中間転写体10を通して外周面10a上のインクに対して紫外線を照射する第1照射部511と、加圧ローラー33を通さずに中間転写体10に紫外線を照射する第2照射部512とを有する。このうち、第2照射部512は、中間転写体10の周回経路のうち、クリーニング部70によりクリーニングがなされる位置から、インク吐出部2により吐出されたインクが着弾する位置までの区間内で中間転写体10に対して紫外線を照射する。
また、紫外線検出部60は、中間転写体10を挟んで第2照射部512の紫外線の射出面512aと対向する位置に設けられている。
このような構成によれば、ニップ部Nでインクが転写された後、かつ次にインクが吐出される前の中間転写体10に対して強度検出用の紫外線が第2照射部512から照射されるため、中間転写体10の任意の箇所で紫外線の強度を検出することができる。
また、クリーニング部70の下流側において強度検出用の紫外線が第2照射部512から照射されるため、クリーニング部70によるクリーニングを常時行うようにすれば、画像記録動作の実行中を含む任意のタイミングで、クリーニングがなされた後の中間転写体10を透過した紫外線の強度を検出できる。よって、中間転写体10の外周面10aの汚損に起因する紫外線の強度の低下が抑制された状態で、外周面10aの損傷に起因する紫外線の強度の低下を検出することができる。
(変形例2)
次に、上記実施形態の変形例2について説明する。
本変形例は、紫外線の強度の検出位置及び検出方法が上記実施形態と異なる。以下では、上記実施形態との相違点を中心に説明する。
図7は、変形例2に係る紫外線検出部60の位置及び紫外線の検出方法を示す図である。
本変形例では、紫外線検出部60は、中間転写体10の内周面10b側(外周面10a側とは反対側)に設けられている。詳しくは、紫外線検出部60は、中間転写体10に到達しない経路で加圧ローラー33を通過した(図7の例では、加圧ローラー33内の回転軸331で反射した)紫外線L1(第1の活性光線)、加圧ローラー33を通過して中間転写体10の内周面10bで反射した紫外線L2(第2の活性光線)、並びに加圧ローラー33及び中間転写体10の内部を通過して中間転写体10の外周面10aで反射した紫外線L3(第3の活性光線)の強度を検出可能な位置に設けられている。
また、紫外線照射部51は、所定の周波数で強度が変調された紫外線を射出する。この紫外線のうち、紫外線検出部60により検出される紫外線は、その光路によって(すなわち、紫外線L1~L3の間で相互に)周波数応答性が異なる。制御部4は、紫外線検出部60により検出された紫外線の周波数応答に基づいて、紫外線L1~L3を区別して、各々の強度に係る情報を取得する。例えば、紫外線L1~L3の間で、紫外線検出部60による検出時の位相のずれ量が互いに異なるため、紫外線照射部51からの射出光をコヒーレント光とすることなどにより当該位相のずれ量を検出し、紫外線L1~L3を区別することができる。
また、制御部4は、取得した紫外線L1~L3の各々の強度に係る情報に基づいて、加圧ローラー33及び中間転写体10の劣化度を判別し、当該劣化度に応じて加圧ローラー33及び中間転写体10の少なくとも一方の交換をユーザーに促す表示を操作表示部82により行わせる。
詳しくは、図8に示すように、紫外線L1~L3の強度は、加圧ローラー33や中間転写体10の表面の損傷などに応じて、インクジェット記録装置1の動作時間とともに漸減する傾向がある。そこで、紫外線L1~L3のうちいずれかが、紫外線L1~L3の各々に対応して予め設定されている基準値を下回った場合には、制御部4は、当該基準値を下回った紫外線が通過及び/又は反射した部材(加圧ローラー33及び中間転写体10の一方又は両方)の劣化度が交換を要する程度となったと判定して、交換を促す表示を行わせる。
また、加圧ローラー33や中間転写体10の損傷に起因して予測される紫外線L1~L3の強度の漸減態様を示す強度の予測値を、時間に対する予測値のテーブルデータとして予め記憶部44に記憶させておき、紫外線L1~L3のうちいずれかの検出強度が、検出時点に対応する予測値を下回った場合に、当該下回った紫外線が通過及び/又は反射した部材が汚損されていると判定して、クリーニングをユーザーに促す表示を行わせてもよい。
以上のように、本実施形態に係るインクジェット記録装置1は、紫外線が照射されることで粘度が増大するインクを吐出するインク吐出部2と、インク吐出部2から吐出されたインクが外周面10aに着弾して一次画像が形成される、紫外線が透過する材質の中間転写体10を有し、外周面10a上のインクを記録媒体Mに転写して当該記録媒体Mに画像を記録する転写部と、外周面10a上のインクに対して、中間転写体10の外周面10a側とは反対側から中間転写体10を通して紫外線を照射する紫外線照射部51と、紫外線照射部51から射出され中間転写体10の内部を通った紫外線の強度を検出する紫外線検出部60と、制御部4と、を備え、制御部4は、紫外線検出部60による紫外線の強度の検出結果に基づいて所定の処理としての対処処理を行う(処理手段)。
これによれば、使用により中間転写体10の外周面10a等に損傷や汚損が生じても、外周面10a上のインクが受ける紫外線の強度を調整するための対処処理を行うことで、当該インクに対して所望の強度で紫外線を照射することができる。よって、外周面10a上のインクの粘度を適切に増大させることができ、インクの良好な転写性を維持することができる。
また、制御部4は、紫外線検出部60により検出された紫外線の強度が所定の強度条件を満たさない場合に、紫外線照射部51から射出される紫外線の強度を調整する対処処理を行う(処理手段)。これによれば、中間転写体10の外周面10aに損傷や汚損が生じた場合においても、外周面10a上のインクが受ける紫外線の強度を所望の値に調整して、インクの良好な転写性を維持することができる。
また、インクジェット記録装置1は、中間転写体10の外周面10aのクリーニングを行うクリーニング部70を備え、制御部4は、紫外線検出部60により検出された紫外線の強度が所定の強度条件を満たさない場合に、クリーニング部70によりクリーニングを行わせる対処処理を行う(処理手段)。これによれば、中間転写体10の外周面10aの汚損に起因して、外周面10a上のインクに照射される紫外線の強度が低下している場合に、当該インクが受ける紫外線の強度を所望の値に調整して、インクの良好な転写性を維持することができる。
また、制御部4は、クリーニング部70によるクリーニングの終了後に紫外線検出部60により検出された紫外線の強度が強度条件を満たさない場合に、紫外線照射部51から射出される紫外線の強度を調整する対処処理を行う(処理手段)。これによれば、クリーニングを行わずに紫外線の強度を調整する場合と比較して、紫外線照射部51からの紫外線の射出強度を必要以上に増大させることなく、外周面10a上のインクに照射される紫外線の強度を所望の値に調整することができる。
また、インクジェット記録装置1は、報知部としての操作表示部82を備え、制御部4は、紫外線検出部60により検出された紫外線の強度が所定の強度条件を満たさない場合に、紫外線検出部60による検出結果に係る表示を操作表示部82により行わせる対処処理を行う(処理手段)。これによれば、外周面10a上のインクが受ける紫外線の強度の低下状況をユーザーに認識させて、中間転写体10及び加圧ローラー33の交換といった必要な対処を促すことができる。
また、転写部3は、中間転写体10のうちインクの転写時に記録媒体Mと当接する部分を、当該中間転写体10の外周面10a側とは反対側から記録媒体Mに対して押圧する加圧ローラー33を有し、加圧ローラー33は、紫外線が透過する材質であり、紫外線照射部51は、加圧ローラー33及び中間転写体10を通して外周面10a上のインクに紫外線を照射する。これによれば、加圧ローラー33と搬送ローラー34とのニップ部Nにおいて中間転写体10及び記録媒体Mの間に挟まれているインク(転写中のインク)を仮硬化させて、転写性を向上させることができる。すなわち、インクの中間転写体10側の表面の粘度をある程度高くして中間転写体10から容易に剥離可能な状態としつつ、インクの中間転写体10側とは反対側(記録媒体M側)の表面の粘度上昇を抑えることで、インクを記録媒体Mに密着しやすい状態とすることができる。
また、紫外線検出部60は、紫外線照射部51から射出され加圧ローラー33及び中間転写体10を通った紫外線の強度を検出する。これによれば、加圧ローラー33の損傷や汚損に起因して、外周面10a上のインクに照射される紫外線の強度が低下したことを検出することができる。
また、変形例1に係る紫外線照射部51は、加圧ローラー33及び中間転写体10を通して外周面10a上のインクに紫外線を照射する第1照射部511と、加圧ローラー33を通さずに中間転写体10に紫外線を照射する第2照射部512と、を有し、紫外線検出部60は、第2照射部から射出され中間転写体10の内部を通った紫外線の強度を検出する。これによれば、中間転写体10の搬送経路における所望の位置で、中間転写体10を透過した紫外線の強度を検出することができる。
また、変形例1に係る紫外線検出部60は、中間転写体10を挟んで第2照射部512の紫外線の射出面512aと対向する位置に設けられている。これによれば、中間転写体10を透過した紫外線の強度をより正確に検出することができる。
また、中間転写体10は、所定の周回経路で周回移動する環状の部材であり、変形例1では、第2照射部512は、当該周回経路のうち、クリーニング部70によりクリーニングがなされる位置から、インク吐出部2により吐出されたインクが着弾する位置までの区間内で中間転写体10に対して紫外線を照射する。これによれば、ニップ部Nでインクが転写された後、かつ次にインクが吐出される前の中間転写体10に対して強度検出用の紫外線が第2照射部512から照射されるため、インクが着弾していない箇所を選んで紫外線の強度検出を行う必要がなく、中間転写体10の任意の箇所で紫外線の強度を検出することができる。また、クリーニング部70の下流側において強度検出用の紫外線が第2照射部512から照射されるため、クリーニング部70によるクリーニングを常時行うようにすれば、画像記録動作の実行中を含む任意のタイミングで、クリーニングがなされた後の中間転写体10を透過した紫外線の強度を検出できる。よって、中間転写体10の外周面10aの汚損に起因する紫外線の強度の低下が抑制された状態で、外周面10aの損傷に起因する紫外線の強度の低下を検出することができる。
また、紫外線検出部60は、中間転写体10の外周面10a側に設けられている。これによれば、中間転写体10を透過した紫外線の強度を検出することができるため、外周面10a上のインクが受ける紫外線の強度をより正確に検出することができる。
また、変形例2に係る紫外線検出部60は、中間転写体10の外周面10a側とは反対側に設けられている。これによれば、中間転写体10の内周面10b側の空間を利用して紫外線検出部60を配置できるため、インクジェット記録装置1における中間転写体10の外周面10a側の設計自由度を向上させることができる。
また、変形例2に係る紫外線検出部60は、中間転写体10に到達しない経路で加圧ローラー33を通過した紫外線L1、加圧ローラー33を通過して中間転写体10の外周面10aとは反対側の面で反射した紫外線L2、並びに加圧ローラー33及び中間転写体10の内部を通過して外周面10aで反射した紫外線L3の強度を検出する。これによれば、加圧ローラー33の損傷や汚損が、紫外線L1の強度の検出結果に反映され、中間転写体10の損傷や汚損が、紫外線L2、L3の強度の検出結果に反映されるため、加圧ローラー33及び中間転写体10の損傷や汚損に起因して、外周面10a上のインクに照射される紫外線の強度が低下したことを検出することができる。
また、変形例2に係る制御部4は、紫外線検出部60により検出された紫外線L1~L3の周波数応答に基づいて、紫外線L1~L3の各々の強度に係る情報を取得し、当該情報に基づいて対処処理を行う(処理手段)。これによれば、加圧ローラー33及び中間転写体10の各々について、損傷や汚損の有無を別個独立に判定することができる。
また、変形例2に係る制御部4は、紫外線L1~L3の各々の強度に係る情報に基づいて加圧ローラー33及び中間転写体10の劣化度を判別し、当該劣化度に応じて加圧ローラー33及び中間転写体10の少なくとも一方の交換を促す報知を操作表示部82により行わせる(処理手段)。これによれば、加圧ローラー33及び中間転写体10の交換を、それぞれの適切な交換時期にユーザーに促すことができる。
また、制御部4は、インク吐出部2によるインクの吐出を行わせずに中間転写体10を周回移動させた状態で、紫外線照射部51による紫外線の照射、及び紫外線検出部60による紫外線の強度の検出を行わせる(制御手段)。このように、画像記録動作が行われていないときにメンテナンス動作を行うことで、中間転写体10の任意の箇所で、当該中間転写体10を通った紫外線の強度を検出することができる。また、中間転写体10上にインクがない状態で紫外線の強度を検出できるため、中間転写体10の損傷に起因する紫外線の強度低下を正確に検出することができる。
また、本実施形態に係るインクジェット記録装置1のメンテナンス方法は、紫外線照射部51により、外周面10a上のインクに対して、中間転写体10の外周面10a側とは反対側から中間転写体10を通して紫外線を照射する照射工程と、紫外線照射部51から射出され中間転写体10の内部を通った紫外線の強度を紫外線検出部60により検出する検出工程と、紫外線検出部60による紫外線の強度の検出結果に基づいて所定の対処処理を行う処理工程と、を含む。このような方法によれば、使用により中間転写体10の外周面10a等に損傷や汚損が生じても、外周面10a上のインクが受ける紫外線の強度を調整するための対処処理を行うことで、当該インクに対して所望の強度で紫外線を照射することができる。よって、外周面10a上のインクの粘度を適切に増大させることができ、インクの良好な転写性を維持することができる。
なお、本発明は、上記実施形態及び各変形例に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、活性光線として紫外線を例に挙げて説明したが、これに限られず、活性光線は、インクを硬化させるための光であって、当該インクの特性に応じた紫外線以外の波長域の光などであってもよい。
また、紫外線照射部51(又は変形例1における第1照射部511)によりニップ部Nのインクを仮硬化させる例を用いて説明したが、これに限られず、中間転写体10の周回移動方向についてニップ部Nの上流側の位置でインクを仮硬化させる態様であってもよい。すなわち、紫外線照射部51が、加圧ローラー33を通さず、中間転写体10のみを通して外周面10a上のインクに紫外線を照射させる態様であってもよい。この場合には、紫外線検出部60は、中間転写体10を挟んで紫外線照射部51の紫外線の射出面と対向する位置に設ければよい。
また、上記実施形態では、報知部として操作表示部82を例に挙げて説明したが、これに限られず、報知部は、音声やビープ音、ランプの点灯などによる報知を行うものであってもよい。
また、相変化インクに代えて、吐出後に液体の状態を維持し、活性光線の照射により粘度が増大するインクを用いても良い。
また、中間転写体10は、無端状のベルトに限られず、インクが着弾する着弾面を備えた種々の部材を用いることができる。例えば、中間転写体10として、形状が固定された円筒状の部材を用いても良い。
また、上記各実施形態では、シングルパス形式のインクジェット記録装置1を例に挙げて説明したが、記録ヘッド211を走査させながら画像の記録を行うインクジェット記録装置に本発明を適用しても良い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
1 インクジェット記録装置
2 インク吐出部
3 転写部
4 制御部(処理手段、制御手段)
10 中間転写体
10a 外周面(着弾面)
10b 内周面
21 ヘッドユニット
211 記録ヘッド
31 駆動ローラー
32 従動ローラー
33 加圧ローラー(加圧部材)
34 搬送ローラー
41 CPU
42 RAM
43 ROM
44 記憶部
51 紫外線照射部(照射部)
511 第1照射部
512 第2照射部
512a 射出面
52 定着用紫外線照射部
60 紫外線検出部(検出部)
70 クリーニング部
81 ローラー駆動部
82 操作表示部(報知部)
83 通信部
84 バス
L1 紫外線(第1の活性光線)
L2 紫外線(第2の活性光線)
L3 紫外線(第3の活性光線)
M 記録媒体
N ニップ部

Claims (21)

  1. 所定の活性光線が照射されることで粘度が増大するインクを吐出するインク吐出部と、
    前記インク吐出部から吐出されたインクが所定の着弾面に着弾して一次画像が形成される、前記活性光線が透過する材質の中間転写体を有し、前記着弾面上のインクを記録媒体に転写して当該記録媒体に画像を記録する転写部と、
    前記着弾面上のインクに対して、前記中間転写体の前記着弾面側とは反対側から前記中間転写体を通して前記活性光線を照射する照射部と、
    前記照射部から射出され前記中間転写体の内部を通った前記活性光線の強度を検出する検出部と、
    前記検出部により検出された前記活性光線の強度が所定の強度条件を満たさない場合に所定の処理を行う処理手段と、
    を備え
    前記処理は、前記中間転写体の損傷及び汚損の少なくとも一方による前記活性光線の透過率の低下に起因する、前記着弾面上のインクが受ける前記活性光線の強度の低下を回復させるための対処処理であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 所定の活性光線が照射されることで粘度が増大するインクを吐出するインク吐出部と、
    前記インク吐出部から吐出されたインクが所定の着弾面に着弾して一次画像が形成される、前記活性光線が透過する材質の中間転写体を有し、前記着弾面上のインクを記録媒体に転写して当該記録媒体に画像を記録する転写部と、
    前記着弾面上のインクに対して、前記中間転写体の前記着弾面側とは反対側から前記中間転写体を通して前記活性光線を照射する照射部と、
    前記照射部から射出され前記中間転写体の内部を通った前記活性光線の強度を検出する検出部と、
    前記検出部による前記活性光線の強度の検出結果に基づいて所定の処理を行う処理手段と、
    を備え、
    前記転写部は、前記中間転写体のうちインクの転写時に記録媒体と当接する部分を、当該中間転写体の前記着弾面側とは反対側から前記記録媒体に対して押圧する加圧部材を有し、
    前記加圧部材は、前記活性光線が透過する材質であり、
    前記照射部は、前記加圧部材及び前記中間転写体を通して前記着弾面上のインクに前記活性光線を照射することを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 前記処理手段は、前記検出部により検出された前記活性光線の強度が所定の強度条件を満たさない場合に、前記照射部から射出される前記活性光線の強度を調整する前記処理を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記中間転写体の前記着弾面のクリーニングを行うクリーニング部を備え、
    前記処理手段は、前記検出部により検出された前記活性光線の強度が所定の強度条件を満たさない場合に、前記クリーニング部により前記クリーニングを行わせる前記処理を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  5. 所定の活性光線が照射されることで粘度が増大するインクを吐出するインク吐出部と、
    前記インク吐出部から吐出されたインクが所定の着弾面に着弾して一次画像が形成される、前記活性光線が透過する材質の中間転写体を有し、前記着弾面上のインクを記録媒体に転写して当該記録媒体に画像を記録する転写部と、
    前記着弾面上のインクに対して、前記中間転写体の前記着弾面側とは反対側から前記中間転写体を通して前記活性光線を照射する照射部と、
    前記照射部から射出され前記中間転写体の内部を通った前記活性光線の強度を検出する検出部と、
    前記検出部による前記活性光線の強度の検出結果に基づいて所定の処理を行う処理手段と、
    前記中間転写体の前記着弾面のクリーニングを行うクリーニング部と、
    を備え、
    前記処理手段は、前記検出部により検出された前記活性光線の強度が所定の強度条件を満たさない場合に、前記クリーニング部により前記クリーニングを行わせる前記処理を行うことを特徴とするインクジェット記録装置。
  6. 前記処理手段は、前記クリーニング部による前記クリーニングの終了後に前記検出部により検出された前記活性光線の強度が前記強度条件を満たさない場合に、前記照射部から射出される前記活性光線の強度を調整する前記処理を行うことを特徴とする請求項4又は5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 報知部を備え、
    前記処理手段は、前記検出部により検出された前記活性光線の強度が所定の強度条件を満たさない場合に、前記検出部による検出結果に係る報知を前記報知部により行わせる前記処理を行うことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記転写部は、前記中間転写体のうちインクの転写時に記録媒体と当接する部分を、当該中間転写体の前記着弾面側とは反対側から前記記録媒体に対して押圧する加圧部材を有し、
    前記加圧部材は、前記活性光線が透過する材質であり、
    前記照射部は、前記加圧部材及び前記中間転写体を通して前記着弾面上のインクに前記活性光線を照射することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記検出部は、前記照射部から射出され前記加圧部材及び前記中間転写体を通った前記活性光線の強度を検出することを特徴とする請求項2又は8に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記照射部は、前記加圧部材及び前記中間転写体を通して前記着弾面上のインクに前記活性光線を照射する第1照射部と、前記加圧部材を通さずに前記中間転写体に前記活性光線を照射する第2照射部と、を有し、
    前記検出部は、前記第2照射部から射出され前記中間転写体の内部を通った前記活性光線の強度を検出することを特徴とする請求項2又は8に記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記検出部は、前記中間転写体を挟んで前記第2照射部の前記活性光線の射出面と対向する位置に設けられていることを特徴とする請求項10に記載のインクジェット記録装置。
  12. 前記中間転写体の前記着弾面のクリーニングを行うクリーニング部を備え、
    前記中間転写体は、所定の周回経路で周回移動する環状の部材であり、
    前記第2照射部は、前記周回経路のうち、前記クリーニング部により前記クリーニングがなされる位置から、前記インク吐出部により吐出されたインクが着弾する位置までの区間内で前記中間転写体に対して前記活性光線を照射することを特徴とする請求項10又は11に記載のインクジェット記録装置。
  13. 前記検出部は、前記中間転写体の前記着弾面側に設けられていることを特徴とする請求項1~12のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  14. 前記検出部は、前記中間転写体の前記着弾面側とは反対側に設けられていることを特徴とする請求項2、8、9のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  15. 前記検出部は、前記中間転写体に到達しない経路で前記加圧部材を通過した第1の活性光線、前記加圧部材を通過して前記中間転写体の前記着弾面とは反対側の面で反射した第2の活性光線、並びに前記加圧部材及び前記中間転写体の内部を通過して前記着弾面で反射した第3の活性光線の強度を検出することを特徴とする請求項14に記載のインクジェット記録装置。
  16. 前記処理手段は、前記検出部により検出された前記第1の活性光線、前記第2の活性光線及び前記第3の活性光線の周波数応答に基づいて、前記第1の活性光線、前記第2の活性光線及び前記第3の活性光線の各々の強度に係る情報を取得し、当該情報に基づいて前記処理を行うことを特徴とする請求項15に記載のインクジェット記録装置。
  17. 報知部を備え、
    前記処理手段は、前記情報に基づいて前記加圧部材及び前記中間転写体の劣化度を判別し、当該劣化度に応じて前記加圧部材及び前記中間転写体の少なくとも一方の交換を促す報知を前記報知部により行わせることを特徴とする請求項16に記載のインクジェット記録装置。
  18. 前記中間転写体は、所定の周回経路で周回移動する環状の部材であり、
    前記インク吐出部によるインクの吐出を行わせずに前記中間転写体を周回移動させた状態で、前記照射部による前記活性光線の照射、及び前記検出部による前記活性光線の強度の検出を行わせる制御手段を備えることを特徴とする請求項1~17のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  19. 所定の活性光線が照射されることで粘度が増大するインクを吐出するインク吐出部と、前記インク吐出部から吐出されたインクが所定の着弾面に着弾して一次画像が形成される、前記活性光線が透過する材質の中間転写体を有し、前記着弾面上のインクを記録媒体に転写して当該記録媒体に画像を記録する転写部と、前記活性光線を照射する照射部と、前記活性光線の強度を検出する検出部と、を備えたインクジェット記録装置のメンテナンス方法であって、
    前記照射部により、前記着弾面上のインクに対して、前記中間転写体の前記着弾面側とは反対側から前記中間転写体を通して前記活性光線を照射する照射工程と、
    前記照射部から射出され前記中間転写体の内部を通った前記活性光線の強度を前記検出部により検出する検出工程と、
    前記検出部により検出された前記活性光線の強度が所定の強度条件を満たさない場合に所定の処理を行う処理工程と、
    を含み、
    前記処理は、前記中間転写体の損傷及び汚損の少なくとも一方による前記活性光線の透過率の低下に起因する、前記着弾面上のインクが受ける前記活性光線の強度の低下を回復させるための対処処理であることを特徴とするインクジェット記録装置のメンテナンス方法。
  20. 所定の活性光線が照射されることで粘度が増大するインクを吐出するインク吐出部と、前記インク吐出部から吐出されたインクが所定の着弾面に着弾して一次画像が形成される、前記活性光線が透過する材質の中間転写体を有し、前記着弾面上のインクを記録媒体に転写して当該記録媒体に画像を記録する転写部と、前記活性光線を照射する照射部と、前記活性光線の強度を検出する検出部と、を備えたインクジェット記録装置のメンテナンス方法であって、
    前記照射部により、前記着弾面上のインクに対して、前記中間転写体の前記着弾面側とは反対側から前記中間転写体を通して前記活性光線を照射する照射工程と、
    前記照射部から射出され前記中間転写体の内部を通った前記活性光線の強度を前記検出部により検出する検出工程と、
    前記検出部による前記活性光線の強度の検出結果に基づいて、前記着弾面上のインクが受ける紫外線の強度を調整するための処理を行う処理工程と、
    を含み、
    前記転写部は、前記中間転写体のうちインクの転写時に記録媒体と当接する部分を、当該中間転写体の前記着弾面側とは反対側から前記記録媒体に対して押圧する加圧部材を有し、
    前記加圧部材は、前記活性光線が透過する材質であり、
    前記照射部は、前記加圧部材及び前記中間転写体を通して前記着弾面上のインクに前記活性光線を照射することを特徴とするインクジェット記録装置のメンテナンス方法。
  21. 所定の活性光線が照射されることで粘度が増大するインクを吐出するインク吐出部と、前記インク吐出部から吐出されたインクが所定の着弾面に着弾して一次画像が形成される、前記活性光線が透過する材質の中間転写体を有し、前記着弾面上のインクを記録媒体に転写して当該記録媒体に画像を記録する転写部と、前記活性光線を照射する照射部と、前記活性光線の強度を検出する検出部と、前記中間転写体の前記着弾面のクリーニングを行うクリーニング部と、を備えたインクジェット記録装置のメンテナンス方法であって、
    前記照射部により、前記着弾面上のインクに対して、前記中間転写体の前記着弾面側とは反対側から前記中間転写体を通して前記活性光線を照射する照射工程と、
    前記照射部から射出され前記中間転写体の内部を通った前記活性光線の強度を前記検出部により検出する検出工程と、
    前記検出部により検出された前記活性光線の強度が所定の強度条件を満たさない場合に、前記クリーニング部により前記クリーニングを行わせる処理を行う処理工程と、
    を含むことを特徴とするインクジェット記録装置のメンテナンス方法。
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