JP7341023B2 - 電子チケットの処理方法及びプログラム - Google Patents
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Description
これは、紙チケットには、他人への譲渡が容易であるため、不正転売が行われやすいという問題があるからである。
しかし、チケットが画面上の画像であるという点で、次の問題がある。それは、携帯端末のディスプレイ画面は光の反射や画面の明暗などが原因で、表示内容を読み取りづらいことがあり、紙チケットよりも入場処理に時間がかかりがちであるという問題である。
また、画面上の入力操作を利用者に行わせるのでは、不慣れな利用者に対して、係員が電子チケットを画面表示したり入力したりする操作を説明しなくてはならないこともある。そこで、特許文献1,2では、利用者に代わって係員が携帯端末の画面を操作するのであるが、係員が指で携帯端末に触れるため、利用者によってはこれを嫌がるという問題もある。
利用者の使用する利用者端末とインターネットを介して通信可能に接続し、利用者情報およびチケット情報を登録するデータベースを備えた管理コンピュータが、
前記利用者端末からのチケット購入要求及び利用者特定情報(例:利用者端末の機種固有情報)を受信すると、仮チケットを発行し、画像関連データを含む仮チケット情報を前記利用者特定情報と対応づけて前記データベースに登録するとともに前記利用者端末に送信するステップと、
チケット対象(例:コンサートやスポーツの試合)が開催される所定の時間帯(例:開場から開演の時間まで)に、前記利用者端末から前記利用者特定情報とともに正式チケット送信要求を受信するステップと、
前記正式チケット送信要求とともに受信した利用者特定情報と前記データベースに登録されている利用者特定情報とを照合し、一致しているならば、前記時間帯のみ入力操作が可能な複数の操作ボタンが付加された画像関連データを含む承認前正式チケット情報を前記利用者端末に送信するステップと、を行い、
前記利用者端末の画面上に承認前正式チケット画像(この承認前正式チケット画像は前記承認前正式チケット情報に含まれる前記画像表示関連の情報によって表示される)を表示し、付加表示された前記操作ボタンの2個以上に対する入力操作(下記の実施の形態では、タッチパネルディスプレイ上でのタップ入力)が所定の入場判定用コード(下記の実施の形態では、主催者側によって予め定められた4桁の数字)と一致することを条件に、前記承認前正式チケット画像とは異なる承認後正式チケット画像を前記画面に表示させることを特徴とする。
第一に、チケット購入者と、会場に来場した者との照合が容易であるということである。携帯端末の機種固有情報などの利用者特定情報が一致することを確認するだけで、同一人と判断できるので、不正転売の防止が容易である。
第二に、入場直前の正式チケット画像と、係員の目視チェック時の画像とが異なるため、係員による入場可否の判断が迅速にできる。そのため、入場ゲートでの混雑を回避でき、紙チケットと電子チケットとを同一の入場ゲートで対応することも可能である。
第三に、紙チケットのもぎりに相当する画面上の入力操作は、利用者本人が行えるので、自分の携帯端末を係員に渡して操作してもらうには及ばない。
第四に、係員の目視チェックによるだけで入場の可否が判断できるので、検札用の機器を設置しなくてよい。
(1)本システムによるチケット処理機能の概要
(2)本システムの構成
(2-1)本システムの全体構成
(2-2)本システムのサーバの機能ブロック構成
(2-3)本システムの利用者端末の機能ブロック構成
(3)本システムの動作
(4)本システムとコンテンツ配信システムとの連携
(5)変形例など
図1は、本システムが提供するチケットの販売から入場許可までの機能の概要を説明する図である。
予め、電子チケットを利用しようとする人(以下、「利用者」)の携帯端末(以下、「利用者端末」)に、ネットワーク上のアプリストアなどからチケット購入プログラム(以下、「専用チケットアプリ」)をダウンロードしてインストールしておく。
利用者は、利用者端末2に保存された専用チケットアプリを起動し、システム管理コンピュータ(以下、「サーバ」)に対してチケットの申込をする(ステップS1)。
サーバ1は、受信した利用者端末2の機種固有情報がデータベースに未登録であれば、これを登録する(ステップS2)。以後、この機種固有情報がチケットおよびチケット所持者の正当性の確認の際に参照される。
サーバ1は、チケットの残数があれば仮チケットを利用者端末2に送信し、利用者端末2はこれを画面上に表示する(ステップS3)。この「仮チケット」とは、後述する「正式チケット」の引換券であり、チケット購入の証明となるものである。
ここで、「正式チケット」とは、入場ゲートを通る際に必要となるチケットであり、原則として開演前の短時間に限りサーバ1から受信できる。
サーバ1は、正式チケットの発行を要求してきた利用者端末2の機種固有情報と仮チケット取得済みの利用者端末2の機種固有情報とを照合し(ステップS5)、一致すれば座席番号等の追加情報を含む正式チケットを生成して送信する(ステップS6)。この正式チケット画像の構成要素として2個以上の操作ボタンが含まれる。
利用者端末2の画面に表示された正式チケットを入場ゲートの係員に提示し、係員の指示どおりに操作ボタンに対する入力操作を行う。この入力操作の対象となる正式チケットを「承認前正式チケット」という。指示どおりに操作したならば、画面上の正式チケットが表示変化する(ステップS7)。係員はこの表示変化、すなわち電子もぎりを目視チェックし、入場ゲートの通過を承認する(ステップS8)。この目視チェックの対象となって入場を許可された正式チケットを「承認後正式チケット」という。
以上、本システムの概要を説明した。
続いて、本システムの構成と動作を詳しく説明する。
《 (2-1)本システムの全体構成 》
本システムでは、図3に示すように、インターネットNを介してサーバ1と利用者端末2とが通信可能に接続する。
サーバ1は、チケットの販売から入場管理までの処理を行う情報処理装置であり、1台あるいは複数台からなる。
利用者端末2は、本システムを利用してチケットを購入し、当日会場に持参して入場許可を受ける人(利用者)が使用する端末装置であり、スマートフォンやタブレット端末などの携行可能な情報処理装置である。
サーバ1の機能ブロック構成について、図3を参照しながら説明する。サーバ1は、制御部11、記憶部12を備える。また、インターネットNを介して利用者端末2とデータの送受信を行う通信インターフェース部13、マウス、キーボード、ディスプレイなどの入出力部14も備える。
利用者チケットDB121は、利用者端末2から本システムに最初にアクセスがあった時点で利用者登録をする。サーバ1が生成した利用者ID(A1)が付与され、同時に利用者端末2の機種固有情報(A2)が登録される。この機種固有情報は、本システムが提供する機能の実施において一人の利用者を特定する情報として中心的な役割を果たすのである。
利用者端末2からのチケット購入申込を受けて、利用者毎の、以下のようなチケット販売情報(A3)が登録される。
・チケットを販売できたときはチケットIDを生成して登録し、仮チケットデータを登録する。
・座席番号は、当初は未定であるが、開催が近づいた所定の期間内に決定し登録する。
・座席番号などの利用者毎に異なる情報が記載された正式チケットデータを登録する。
・各種ステータスを登録する。ステータスには、チケットを購入できたか、代金を支払い済みか、正式チケットを発行したか、当日来場したか等が含まれる。
利用者個人情報(A4)として、必要であれば氏名、住所、性別、年齢、連絡先などを登録する。
制御部11は、利用者入力受付部111、チケット販売部112、正式チケット発行部113、座席決定部114などを含む。これら各部の機能は、記憶部12に格納されたコンピュータプログラムをCPUがメモリ上に読み込んで、読み込んだコードを実行することによって実現されるが、その一部をハードウェアで実現してもよい。
利用者端末2は、図6に示すように、記憶部21、入出力部22、通信インターフェース部23、制御部24を備える。
本システムは、利用者端末2がサーバ1と通信するためのQRコードを、ファンサイトや新聞・雑誌の広告などに掲載する。このQRコードには、サーバ1を特定する情報が含まれている。 利用者端末2はチケットアプリ211を起動してこのQRコードを読み込む(S11)。これによりサーバ1にアクセスし、チケットの購入を申し込むことになり、同時に利用者端末2の機種固有情報もサーバ1に送信する(S12)。サーバ1は、この機種固有情報を利用者チケットDB121に登録する(S13)。
このように本システムでは、利用者端末2で購入するので大量購入は不可能である。利用者端末2の機種固有情報で利用者管理を行うため、転売を業とする人がパソコンのプログラムを組んで一秒間に何回も自動でアクセスし、大量のチケットを購入するといった行為を阻止できるのである。
利用者端末2は、タッチパネルディスプレイ221に、図2(a)で示すような仮チケットの画像を表示する(S15)。
当日来場した利用者は、仮チケット購入時に用いた利用者端末2にチケットアプリ211を起動して、掲示されたQRコードを読み込む(S16)。これによりサーバ1にアクセスし、正式チケット発行要求をサーバ1に送信することになり、同時に機種固有情報も送信する(S17)。 なお、QRコードの掲示場所を入場ゲート付近などにすることは、不正防止に効果的である。通常会場内には警備スタッフなどがいるので、不正行為を抑止する心理的効果が働くからである。
ここで危惧されるのは、入場前に誤って入力処理をしてしまうことである。これを防止するために、「入場ゲートにて入力操作を行ってください」等の警告ボタンをチケット画像上に付加表示し、このボタンをタップしてからでないと操作ボタンの操作ができないようにしてもよい。
この入場判定用コードは、 “2143”のように、全部異なる数字でもよいが、”3132”のように、重複可としてもよい。全部異なる数字のときは、並べ方は24通りであるが、重複可のときは、256(=4の4乗)通りもあるからである。ただし、”3312”のように、同じ数字が連続出現するとタップ操作の仕方によっては、正確に検出できないことがあるので、同じ数字の出現は可、但し、連続出現は不可とすればよい。この場合の数は、108(=4×3×3×3)通りになる。いずれも、誤操作を防ぐには十分である。離れた位置にある4個の操作ボタンを、入場判定用コードと同じ順序で誤ってタップする可能性はゼロに近いからである。
このように、入場ゲートの係員は、画像が変化したことを確認するだけで、チケット所有者の入場の可否を判断できる。
あるいは、承認前正式チケットでは、操作ボタンを大きめにし、チケット属性は表示せず、代わりに「入場ゲートで係員に見せるまでは操作ボタンをタップしないように」といった注意書きを表示し、正しく入力されたならば、操作ボタンも注意書きも消去して、チケット属性の文字を表示してもよい。
S23でNoの場合,つまり画面が変化しなかったときは、再度タップ操作をし、所定回数の操作をしても表示が変化しなければ、適宜エラー処理をするものとする(S25)。
なお、承認後画像に変化した後は、操作ボタンを消去したり操作ボタンへの入力を無効としたりすることで、承認前画像に戻らないようにする必要がある。
操作ボタンのほかに、入力操作を検知し入場判定用コードと照合するスクリプトを利用者端末2が取り込んでいなくてはならないので、単なるスクリーンのコピーだけでは電子もぎり操作ができない。
入場ゲートの係員は、利用者に入場判定用コードを伝えて利用者自身に操作させるので、係員が利用者の携帯端末に触れなくてよい。
利用者による入力操作だけで、入場ゲートを通すことができる。入場ゲートがたいへん混雑していて、しかも座席指定が無い場合、既に入場している人が自分の携帯端末を仲間のゲート入場時にのみ貸し出すといったことはありうるが、承認後画像に変化した後なので、仲間が不正に入場することを防止できる。
本システムは、インターネットを介して電子チケットを購入するものである。電子チケットの実体はデジタルデータであって、デジタルデータのダウンロードという点で、コンテンツ配信システムなどの映像コンテンツと異なるものではない。それならば、本システムをコンテンツ配信システムの一部に組み込んでサブシステムとしたり、連携させたりすることも可能である。
以上、実施の形態について説明したが、これらのシステム構成、機能ブロック構成、処理フロー、データベースのテーブル構造などは例示にすぎない。
QRコードを使うことは便利ではあるが、本発明にとって必須ではない。QRコードを介さずに、チケット販売用のウェブサイトから購入を申しこんだ場合も、利用者端末2の機種固有情報はシステム側に送信されるからである。重要なのは、利用者端末2の機種固有情報がシステムに登録されることなのである。
方法の如何によらず開演までの所定の時間帯に仮チケットを正式チケットに交換できればよいのである。
入場判定用コードは、2桁あるいは3桁でもよい。4つの操作ボタンのうち異なる2つを順にタップする場合の数は、12通りである。画面上離れた位置にある操作ボタンの2つを誤って入場判定用コードどおりにタップしてしまう可能性は極めて低く、実用上2桁でもかまわないのである。
操作ボタンの位置は画面の4隅でなくても、互いに離れた位置にあればよい。また、操作ボタンの個数は4個に限るものではなく、2個以上であれば何個でもよい。
121:利用者チケット情報データベース
2:利用者端末
211:チケットアプリ
221:タッチパネルディスプレイ
N:インターネット
Claims (5)
- 利用者の使用する利用者端末とインターネットを介して通信可能に接続し、利用者情報およびチケット情報を登録するデータベースを備えた管理コンピュータが、
前記利用者端末からのチケット購入要求及び利用者特定情報を受信すると、仮チケットを発行し、画像関連データを含む仮チケット情報を前記利用者特定情報と対応づけて前記データベースに登録するとともに前記利用者端末に送信するステップと、
チケット対象が開催される所定の時間帯に、前記利用者端末から前記利用者特定情報とともに正式チケット送信要求を受信するステップと、
前記正式チケット送信要求とともに受信した利用者特定情報と前記データベースに登録されている利用者特定情報とを照合し、一致しているならば、前記時間帯のみ入力操作が可能な複数の操作ボタンが付加された画像関連データを含む承認前正式チケット情報を前記利用者端末に送信するステップと、を行い、
前記利用者端末の画面上に承認前正式チケット画像を表示し、付加表示された前記操作ボタンの2個以上に対する入力操作が所定の入場判定用コードと一致することを条件に、前記承認前正式チケット画像とは異なる承認後正式チケット画像を前記画面に表示させることを特徴とする電子チケットの処理方法。 - 前記利用者特定情報は、前記利用者端末の機種固有情報であることを特徴とする請求項1に記載の電子チケットの処理方法。
- 前記の各操作ボタンには数字、文字あるいは図がラベルとして表示されていることを特徴とする請求項1または2のいずれか1に記載の電子チケットの処理方法。
- 利用者の携帯端末にダウンロードされ、通信ネットワークを介してチケット販売サイトにアクセスして電子チケットの購入から入場までの処理を行うチケット処理プログラムであって、
前記携帯端末に、
前記チケット販売サイトの管理コンピュータにチケット購入要求とともに利用者特定情報を送信し、発行された仮チケットの画像関連データを含む仮チケット情報を受信し、仮チケット画像を画面表示するステップと、
チケット対象が開催される所定の時間帯に、前記利用者特定情報とともに正式チケット送信要求を前記管理コンピュータに送信するステップと、
前記時間帯のみ入力操作が可能な複数の操作ボタンが付加された画像関連データを含む承認前正式チケット情報を前記管理コンピュータから受信するステップと、
前記携帯端末の画面上に承認前正式チケット画像を表示し、付加表示された前記操作ボタンの2個以上に対する入力操作が所定の入場判定用コードと一致することを条件に、前記承認前正式チケット画像とは異なる承認後正式チケット画像を前記画面に表示させるステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。 - 通信ネットワークを介してチケット販売サイトにアクセスしてきた利用者の使用する利用者端末に対して、電子チケットの販売から入場管理までの処理を実行し、利用者情報及びチケット情報を登録するデータベースを備えたコンピュータに、
前記利用者端末からのチケット購入要求及び利用者特定情報を受信すると、仮チケットを発行し、画像関連データを含む仮チケット情報を前記利用者特定情報と対応づけて前記データベースに登録するとともに前記利用者端末に送信するステップと、
チケット対象が開催される所定の時間帯に、前記利用者特定情報とともに正式チケット送信要求を前記利用者端末から受信するステップと、
前記正式チケット送信要求とともに受信した利用者特定情報と前記データベースに登録されている利用者特定情報とを照合し一致しているならば、前記時間帯のみ入力操作が可能な複数の操作ボタンが付加された画像関連データを含む承認前正式チケット情報を前記利用者端末に送信するステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
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JP2019183130A JP7341023B2 (ja) | 2019-10-03 | 2019-10-03 | 電子チケットの処理方法及びプログラム |
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