<法的事項の遵守>
本明細書に記載の開示を実施する場合は、本開示の実施に関連する実施国の法的事項を遵守の上で実施されるものであることに留意されたい。
本開示に係る情報処理プログラム、情報処理方法および情報処理端末を実施するための実施形態について、図面を参照して説明する。
<システム構成>
図1は、本開示の一実施形態における通信システムの構成を示す。図1に開示されるように、通信システムでは、ネットワーク30を介してサーバ10と、端末20(端末20A,端末20B,端末20C)とが接続される。サーバ10は、ネットワーク30を介してユーザが所有する端末20に、端末20間でのメッセージの送受信を実現するサービスを提供する。なお、ネットワーク30に接続される端末20の数は限定されない。
ネットワーク30は、1以上の端末20と、1以上のサーバ10とを接続する役割を担う。すなわち、ネットワーク30は、端末20がサーバ10に接続した後、データを送受信することができるように接続経路を提供する通信網を意味する。
ネットワーク30のうちの1つ又は複数の部分は、有線ネットワークや無線ネットワークであってもよい。ネットワーク30は、限定でなく例として、アドホック・ネットワーク(ad hoc network)、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベート・ネットワーク(virtual private network:VPN)、ローカル・エリア・ネットワーク(local area network:LAN)、ワイヤレスLAN(wireless LAN:WLAN)、広域ネットワーク(wide area network:WAN)、ワイヤレスWAN(wireless WAN:WWAN)、大都市圏ネットワーク(metropolitan area network:MAN)、インターネットの一部、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)の一部、携帯電話網、ISDNs(integrated service digital networks)、無線LANs、LTE(long term evolution)CDMA(code division multiple access)、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、衛星通信など、又は、これらの2つ以上の組合せを含むことができる。ネットワーク30は、1つ又は複数のネットワーク30を含むことができる。
端末20(端末20A,端末20B,端末20C)は、各実施形態において記載する機能を実現できる情報処理端末であればどのような端末であってもよい。端末20は、限定ではなく例として、スマートフォン、携帯電話(フィーチャーフォン)、コンピュータ(限定でなく例として、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(限定でなく例として、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(限定でなく例として、PDA・(personal digital assistant)、電子メールクライアントなど)、ウェアラブル端末(メガネ型デバイス、時計型デバイスなど)、又は他種のコンピュータ、又はコミュニケーションプラットホームを含む。また、端末20は情報処理端末と表現されても良い。
端末20A、端末20Bおよび端末20Cの構成は基本的には同一であるため、以下の説明においては、端末20について説明する。また、必要に応じて端末20Xに対応付けられたユーザ情報をユーザ情報X、端末20Xを操作するユーザをユーザXとして説明する。なお、ユーザ情報は、インスタントメッセンジャーを代表とするSNS(Social Networking Service)におけるアカウントに対応付けられた情報の一部又は全部である。ユーザ情報は、限定でなく例として、ユーザにより入力されるユーザ名、ユーザ画像、ユーザの年齢、ユーザの性別、ユーザの住所、ユーザの趣味趣向や、SNSシステムにより設定されるユーザ識別子などのユーザを特定可能な情報などを含み、これらのいずれか一つ又は、組み合わせであってもよい。
サーバ10は、端末20に対して、所定のサービスを提供する機能を備える。サーバ10は、各実施形態において記載する機能を実現できる情報処理装置であればどのような装置であってもよい。サーバ10は、限定でなく例として、サーバ装置、コンピュータ(限定でなく例として、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(限定でなく例として、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(限定でなく例として、PDA、電子メールクライアントなど)、あるいは他種のコンピュータ、又はコミュニケーションプラットホームを含む。また、サーバ10は情報処理装置と表現されても良い。
<ハードウェア(HW)構成>
図1を用いて、通信システムに含まれる各装置のHW構成について説明する。
(1)端末のHW構成
端末20は、制御装置21(CPU:central processing unit(中央処理装置))、記憶装置28、通信I/F22(インタフェース)、入出力装置23、表示装置24、マイク25、スピーカ26、カメラ27を備える。端末20のHWの各構成要素は、限定でなく例として、バスBを介して相互に接続される。
通信I/F22は、ネットワーク30を介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信I/F22は、ネットワーク30を介して、サーバ10との通信を実行する機能を有する。通信I/F22は、各種データを制御装置21からの指示に従って、サーバ10に送信する。また、通信I/F22は、サーバ10から送信された各種データを受信し、制御装置21に伝達する。
入出力装置23は、端末20に対する各種操作を入力する装置、および、端末20で処理された処理結果を出力する装置を含む。入出力装置23は、入力装置と出力装置が一体化していても良いし、入力装置と出力装置に分離していてもよい。
入力装置は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を制御装置21に伝達できる全ての種類の装置のいずれか又はその組み合わせにより実現される。入力装置は、限定でなく例として、タッチパネル、タッチディスプレイ、キーボード等のハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイス、カメラ(動画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)を含む。
出力装置は、制御装置21で処理された処理結果を出力することができる全ての種類の装置のいずれか又はその組み合わせにより実現される。出力装置は、限定でなく例として、 タッチパネル、タッチディスプレイ、スピーカ(音声出力)、レンズ(限定でなく例として3D(three dimensions)出力や、ホログラム出力)、プリンターなどを含む。
表示装置24は、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、表示することができる全ての種類の装置のいずれか又はその組み合わせにより実現される。表示装置24は、限定でなく例として、タッチパネル、タッチディスプレイ、モニタ(限定でなく例として、液晶ディスプレイやOELD(organic electroluminescence display))、ヘッドマウントディスプレイ(HDM:Head Mounted Display)、プロジェクションマッピング、ホログラム、空気中など(真空であってもよい)に画像やテキスト情報等を表示可能な装置を含む。なお、これらの表示装置24は、3Dで表示データを表示可能であってもよい。
入出力装置23がタッチパネルの場合、入出力装置23と表示装置24とは、略同一の大きさおよび形状で対向して配置されていても良い。
制御装置21は、プログラム内に含まれたコード又は命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、限定でなく例として、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。
制御装置21は、限定でなく例として、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(application-specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array)を含む。
記憶装置28は、端末20が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶装置28は、限定でなく例として、HDD(hard disk drive)、SSD(solid state drive)、フラッシュメモリ、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)など各種の記憶媒体を含む。
端末20は、プログラムPを記憶装置28に記憶し、このプログラムPを実行することで、制御装置21が、制御装置21に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、記憶装置28に記憶されるプログラムPは、端末20に、制御装置21が実行する各機能を実現させる。
マイク25は、音声データの入力に利用される。スピーカ26は、音声データの出力に利用される。カメラ27は、動画像データの取得に利用される。
(2)サーバのHW構成
サーバ10は、制御装置11(CPU)、記憶装置15、通信I/F14(インタフェース)、入出力装置12、ディスプレイ13を備える。サーバ10のHWの各構成要素は、限定でなく例として、バスBを介して相互に接続される。
制御装置11は、プログラム内に含まれたコード又は命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、限定でなく例として、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。
制御装置11は、代表的には中央処理装置(CPU)、であり、その他にマイクロプロセッサ、プロセッサコア、マルチプロセッサ、ASIC、FPGAであってもよい。ただし、本開示において、制御装置11は、これらに限定されない。
記憶装置15は、サーバ10が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶装置15は、HDD、SSD、フラッシュメモリなど各種の記憶媒体により実現される。ただし、本開示において、記憶装置15は、これらに限定されない。
通信I/F14は、ネットワーク30を介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信I/F14は、ネットワーク30を介して、端末20との通信を実行する機能を有する。通信I/F14は、各種データを制御装置11からの指示に従って、端末20に送信する。また、通信I/F14は、端末20から送信された各種データを受信し、制御装置11に伝達する。
入出力装置12は、サーバ10に対する各種操作を入力する装置により実現される。入出力装置12は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を制御装置11に伝達できる全ての種類の装置のいずれか又はその組み合わせにより実現される。入出力装置12は、代表的にはキーボード等に代表されるハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイスで実現される。なお、入出力装置12、限定でなく例として、タッチパネルやカメラ(動画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)を含んでいてもよい。ただし、本開示において、入出力装置12は、これらに限定されない。
ディスプレイ13は、代表的にはモニタ(限定でなく例として、液晶ディスプレイやOELD(organic electroluminescence display))で実現される。なお、ディスプレイ13は、ヘッドマウントディスプレイ(HDM)などであってもよい。なお、これらのディスプレイ13は、は、3Dで表示データを表示可能であってもよい。ただし、本開示において、ディスプレイ13は、これらに限定されない。
サーバ10は、プログラムPを記憶装置15に記憶し、このプログラムPを実行することで、制御装置11が、制御装置11に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、記憶装置15に記憶されるプログラムPは、サーバ10に、制御装置11が実行する各機能を実現させる。
本開示の各実施形態においては、端末20および/又はサーバ10のCPUがプログラムPを実行することにより、実現するものとして説明する。
なお、端末20の制御装置21、および/又は、サーバ10の制御装置11は、CPUだけでなく、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各処理を実現してもよい。また、これらの回路は、1又は複数の集積回路により実現されてよく、各実施形態に示す複数の処理を1つの集積回路により実現されることとしてもよい。また、LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIなどと呼称されることもある。
また、本開示の各実施形態のプログラムP(ソフトウェアプログラム/コンピュータプログラム)は、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。 記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムを記憶可能である。
記憶媒体は適切な場合、1つ又は複数の半導体ベースの、又は他の集積回路(IC)(限定でなく例として、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)又は特定用途向けIC(ASIC)など)、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)、ハイブリッド・ハード・ドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピィ・ディスケット、フロッピィ・ディスク・ドライブ(FDD)、磁気テープ、固体ドライブ(SSD)、RAMドライブ、セキュア・デジタル・カードもしくはドライブ、任意の他の適切な記憶媒体、又はこれらの2つ以上の適切な組合せを含むことができる。記憶媒体は、適切な場合、揮発性、不揮発性、又は揮発性と不揮発性の組合せでよい。なお、記憶媒体はこれらの例に限られず、プログラムPを記憶可能であれば、どのようなデバイス又は媒体であってもよい。
サーバ10および/又は端末20は、限定でなく例として記憶媒体に記憶されたプログラムPを読み出し、読み出したプログラムPを実行することによって、各実施形態に示す複数の機能部の機能を実現することができる。
また、本開示のプログラムPは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、サーバ10および/又は端末20に提供されてもよい。サーバ10および/又は端末20は、限定でなく例として、インターネット等を介してダウンロードしたプログラムPを実行することにより、各実施形態に示す複数の機能部の機能を実現する。
また、本開示の各実施形態は、プログラムPが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
サーバ10および/又は端末20における処理の少なくとも一部は、1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより実現されていてもよい。
端末20における処理の少なくとも一部を、サーバ10により行う構成としてもよい。この場合、端末20の制御装置21の各機能部の処理のうち少なくとも一部の処理を、サーバ10で行う構成としてもよい。
サーバ10における処理の少なくとも一部を、端末20により行う構成としてもよい。この場合、サーバ10の制御装置11の各機能部の処理のうち少なくとも一部の処理を、端末20で行う構成としてもよい。
明示的な言及のない限り、本開示の実施形態における判定の構成は必須でなく、判定条件を満たした場合に所定の処理が動作されたり、判定条件を満たさない場合に所定の処理がされたりしてもよい。
なお、本開示のプログラムは、限定でなく例として、ActionScript、JavaScript(登録商標)などのスクリプト言語、Objective-C、Java(登録商標)などのオブジェクト指向プログラミング言語、HTML5などのマークアップ言語などを用いて実装される。
<本開示の一実施形態>
本開示の一実施形態は、電子チケットが使用された場合、端末において当該電子チケットの使用ステータス更新を行わずに、当該電子チケットの使用ステータスが、未使用から使用済に変更されるように表示態様を遷移させ、サーバにおいて当該電子チケットの使用履歴である使用ステータスを未使用から使用済に更新する形態である。本実施形態によれば、端末での入場操作と、電子チケットの使用ステータス更新を分離して実行することができるため、通信環境の悪い環境であっても、端末を使用するユーザに不便をかけることなく入場操作を行わせることができる。
説明のため、端末における電子チケットの表示上の使用ステータスを操作ステータスと表現し、そのステータスを未操作、および/または、操作済と表現する。
また、サーバにおける電子チケットの実際の使用ステータスを使用ステータスと表現し、そのステータスを未使用、および/または、使用済と表現する。なお、後述のとおり、使用ステータスの更新はサーバで行うため、端末では使用ステータスの更新は行われず、表示遷移により操作ステータスを変化させることで、ユーザに当該電子チケットを使用したかのようなUI/UXを提供する。
<機能構成>
(1)端末の機能構成
図1に示すように、端末20(端末20A乃至20C)は、制御装置21により実現される機能として、取得処理部210と、表示処理部211と、受付処理部212と、送信処理部213とを有する。
取得処理部210は、サーバ10から、チケットデータを取得する機能を備える。取得処理部210は、所定のタイミングで、サーバ10から、チケットデータを取得する。所定のタイミングは、限定でなく例として、端末20のユーザがチケットを購入した時点など、チケットデータが当該ユーザに関連付けられたタイミングである。また、所定のタイミングは、予め定められたチケットの分配タイミングや、公演日時から予め定められた所定日数前の日時や所定時間前の日時であってもよい。また、所定のタイミングは、端末20がサーバ10に対してチケットデータの送信を要求したタイミングであってもよい。なお、所定のタイミングは、これらの例に限られず、どのようなタイミングであってもよく、これらの組み合わせであってもよい。
チケットデータは、イベントの入場券(チケット)に関するデータである。チケットデータは、イベントのタイトルや出演者、当該イベントの開催日時や開催場所など、当該イベントに関する情報を含む。また、チケットデータは、座席の種類や位置など、当該座席に関する情報を含む。チケットデータは、端末20の表示装置24に、当該チケットデータに対応付けられた電子チケットを表示するための画像データを含んでいてもよい。
表示処理部211は、端末20のユーザに関連付けられた複数のチケットデータの各々に対応する電子チケットを、表示装置24に表示する機能を備える。また、表示処理部211は、取得したチケットデータに対応付けられた電子チケットが未操作であることを識別可能な表示態様で、当該電子チケットを表示装置24に表示する機能を備える。また、表示処理部211は、電子チケットを操作済であることを識別可能な表示態様で、当該電子チケットを表示装置24に表示する機能を備える。後述の説明では、説明の簡易化のため、電子チケットが未操作であることを識別可能な表示態様を「未操作表示」と表現し、電子チケットが操作済であることを識別可能な表示態様を「操作済表示」と表現する。
表示処理部211は、未操作表示の電子チケットを、操作済表示に遷移させるための操作を受け付けたことに応答して、当該電子チケットを操作済表示で表示させる。イベントスタッフは操作済表示の電子チケットを確認し、当該電子チケットを見せたユーザにイベントへの入場を許可する。このように、表示処理部211が所定の操作を受け付けたことに応答して、電子チケットを操作済表示で表示するため、チケットデータをダウンロードした端末の通信環境が悪い状態であっても入場処理を可能とする。
また、表示処理部211は、電子チケットを操作済表示で表示した場合、所定の操作を受け付けなければ、当該電子チケットを未操作表示で表示させない。操作済表示が表示された以降においては、所定の操作を受け付けなければ未操作表示を表示できないように制御することで、悪意のあるユーザの不正行為を抑制することができる。なお、後述の説明を簡単にするため、当該所定の操作をスタッフ操作と表現する。
所定の操作は、端末20の表示装置24である画面に対して、予め定められた操作を行うことである。所定の操作は、限定でなく例として、端末20の表示装置24である画面に対して、予め定められた軌跡に従って、スワイプ操作すること、又は、予め定められた文字入力を行うことであってもよく、所定のコードやパスワードの入力などであってもよい。また、所定の操作は、端末20の表示装置24である画面に対する操作である必要はなく、予め定められた音声入力を行うことなどであってもよい。また、所定の操作は、イベントごと、チケットタイプごと、又はイベント開催日ごとに異なっていてもよい。
このように、表示処理部211は、電子チケットを操作済表示で表示した場合、所定の操作を受け付けなければ、当該電子チケットを未操作表示で表示させない。このように、操作済表示で表示した電子チケットは、所定の操作を把握している者(限定でなく例として、イベント開催者やイベントスタッフ)でなければ、未操作表示に遷移させることができないため、悪意あるユーザなどによる電子チケットの不正利用を防止することができる。これにより、例えば、ユーザの誤操作によって電子チケットを操作済とした場合にも、当該所定の操作を他のユーザ(例えば、イベントスタッフ)に操作してもらうことで、ユーザの不正行為を未然に防ぎながらに誤操作への対応が可能となる。
<チケットデータの操作ステータスを変更する操作を可能にする所定の条件>
受付処理部212は、チケットデータに応じた所定の条件を満たす場合に、当該チケットデータの操作ステータスを変更する操作を受け付け可能にする。
受付処理部212は、チケットデータに応じた所定時間内に、当該チケットデータの操作ステータスを変更する操作を受け付け可能にする。チケットデータに応じた所定時間は、当該チケットデータに対応づけられた時間(限定でなく例として、会場時間や開演時間)に基づいて設定される時間や、任意に設定される時間である。限定でなく例として、電子チケットに対応付けられたイベントの会場時間以降であり開演時間以前の時間や、電子チケットに対応付けられたイベントの会場時間以降の時間である。
また、受付処理部212は、端末20がチケットデータに応じた所定距離内に存在する場合に、当該チケットデータの操作ステータスを変更する操作を受け付け可能にしてもよい。チケットデータに応じた所定距離は、端末20が電子チケットに対応付けられたイベントの会場付近に近づいた場合であってもよい。イベントの会場付近は、当該イベントの会場や、当該イベントの会場への入場口から、所定の距離以内である。所定の距離は、任意に設定可能であり、限定でなく例として、1kmや、100m、10mなど、どのような距離であってもよい。端末20の受付処理部212は、限定でなく例として、GPSなどにより、端末20が電子チケットに対応付けられたイベントの会場付近に近づいたか否かを判定可能である。表示処理部211は、イベントの会場や当該イベントの会場への入場口から、端末20が所定の距離以内に位置すると判定した場合、当該チケットデータの操作ステータスを変更する操作を受け付け可能にする。一方、受付処理部212は、イベントの会場や当該イベントの会場の入場口から、端末20が所定の距離以内に位置すると判定しない場合、チケットデータの操作ステータスを変更する操作を受け付け可能にしない。
また、受付処理部212は、端末20がチケットデータに応じた所定の信号を受信した場合に、当該チケットデータの操作ステータスを変更する操作を受け付け可能にしてもよい。端末20は、チケットデータに応じた所定の信号を、限定でなく例として、サーバ10や、イベント会場の入場口付近に設けられた任意の装置(図示しない)から、受信する。
前述の所定の条件は組み合わされても良い。限定でなく例として、所定の時間と所定の信号を受信することとを組み合わせた場合、チケットデータに応じた所定の時間が、端末20が当該チケットデータの操作ステータスを変更する操作を受け付け可能にする所定の距離内に存在すると判定された時間や、端末20が当該チケットデータの操作ステータスを変更する操作を受け付け可能にすることを要求するための信号を受信した時間に基づいて設定されてもよい。
上記の通り、チケットデータに応じた所定の条件を満たさなければ、チケットデータの操作ステータスを変更する操作を受け付け可能にしないため、誤操作によって当該電子チケットの操作ステータスを未操作から操作済に変更されることを防止することが可能となる。後述の説明においては、説明の簡易化のため、所定の条件を所定時間として説明する。
送信処理部213は、電子チケットの操作ステータスを操作済にするための所定の操作を受け付けたことに応答して、当該電子チケットに対応するチケットデータの使用ステータスを変更する、使用ステータス変更リクエストをサーバ10に送信する。送信処理部213は、操作済表示の電子チケットを表示したことに応答して、当該電子チケットに対応するチケットデータの使用ステータス変更リクエストを送信してもよい。このように、送信処理部213が、当該電子チケットに対応するチケットデータの使用ステータス変更リクエストをサーバ10に送信するため、使用ステータスデータをサーバで集中管理することができ、端末20のユーザによる使用ステータスデータの改ざんを防止することができる。
送信処理部213は、使用ステータス変更リクエストを送信できない場合に、使用ステータス変更リクエスト送信を所定回数リトライしてもよい。また、送信処理部213は、使用ステータス変更リクエストを送信できない場合に、使用ステータス変更リクエスト送信を、所定時間ごとにリトライしてもよい。また、送信処理部213は、使用ステータス変更リクエストを送信できない場合に、使用ステータス変更リクエスト送信を、所定時間ごとに所定回数リトライしてもよい。
送信処理部213は、使用ステータス変更リクエストを送信する前に、通信可能か否かを判定してもよい。送信処理部213は、通信可能と判定したことに応答して、使用ステータス変更リクエストを送信してもよい。送信処理部213は、通信不可能と判定したことに応答して、使用ステータス変更リクエストを送信しない。送信処理部213は、通信不可能と判定したことに応答して、通信可能か否かを判定することを、所定回数リトライしてもよい。送信処理部213は、通信不可能と判定したことに応答して、通信可能か否かを判定することを、所定時間ごとにリトライしてもよい。送信処理部213は、通信不可能と判定したことに応答して、通信可能か否かを判定することを、所定時間ごとに所定回数リトライしてもよい。
送信処理部213は、サーバ10に対して、使用ステータス変更リクエストに加えて、使用ステータス変更リクエストの送信のリトライに関する情報を送信してもよい。送信処理部213は、サーバ10に対して、使用ステータス変更リクエストの送信をリトライした回数や、リトライした時刻を送信してもよい。送信処理部213は、サーバ10に対して、通信可能か否かの判定をリトライした回数や、リトライした時刻を送信してもよい。
上記の通り、送信処理部213は、使用ステータス変更リクエストを送信できない場合に、使用ステータス変更リクエストを送信することをリトライするため、当該リトライの回数や時間を集計することにより、イベントを開催する会場周辺の通信環境を把握することができる。具体的には、複数の端末20における使用ステータス変更リクエストのリトライの状況から、通信環境が整っていなかった端末20の台数や、通信環境が整っていなかった時間帯を集計することで、通信環境の悪いイベントの会場を把握することができる。その結果、イベントの主催者や開催者は、当該イベントの会場の通信環境の改善を検討したり、適切な会場を選択したりすることが可能となる。
(2)端末の表示装置24に表示される画面
図2乃至6を用いて、表示処理部211が端末20に表示する画面について説明する。
図2は、端末20の表示装置24に表示される電子チケットの一覧を示す図である。図2に示すように、端末20の表示装置24には、端末20のユーザに関連付けられた複数のチケットデータの各々に対応する電子チケットの一覧である電子チケットリスト40が表示される。端末20のユーザに関連付けられた複数のチケットデータは、当該ユーザが購入又は取得した複数のチケットデータである。
図2に示すように、電子チケットリスト40には、複数の電子チケットに関する情報41が表示される。電子チケットリスト40には、第1イベントに対応付けられた第1電子チケットに関する情報41Aと、第2イベントに対応付けられた第2電子チケットに関する情報41Bを含む。第1電子チケットに関する情報41Aと、第2電子チケットに関する情報41Bとは、表示態様が異なる。図2に示すように、第1電子チケットに関する情報41Aと、第2電子チケットに関する情報41Bとは、その表示態様としての背景が互いに異なる。なお、端末20に関連付けられたチケットデータが1つの場合、当該1つのチケットデータに対応する電子チケットが表示される。
電子チケットリスト40に含まれる電子チケットに関する情報41の各々には、イベントに出演する出演者の写真や、当該イベントのアイコンなど、当該イベントに関するオブジェクト42が含まれていてもよい。図2に示すように、第1電子チケットに関する情報41Aに含まれるオブジェクト42Aと、第2電子チケットに関する情報41Bに含まれるオブジェクト42Bとは、その表示態様が互いに異なる。これにより、端末20のユーザは、電子チケットリスト40に含まれる複数の電子チケットに関する情報41を、互いに異なる情報41として識別可能である。また、電子チケットリスト40に含まれる電子チケットに関する情報41の各々に対応づけて、当該イベントを共有した友だちに対応づけられた情報を表示してもよい(図示なし)。限定でなく例として、当該イベントを共有した友だちに対応づけられた情報とは、当該イベントの情報を送信した友だち、又は当該イベントの電子チケットを分配した友だち、又は当該イベントの電子チケットを所有する友だちに関する情報であり、代表的には当該友だちのアイコンである。
また、電子チケットリスト40に含まれる電子チケットに関する情報41の各々には、イベントに関する各種の情報がテキストデータ43として含まれていてもよい。図2に示すように、テキストデータ43は、イベントのタイトルや出演者、当該イベントの日時や場所など、当該イベントに関する情報を含んでいてもよい。電子チケットリスト40に含まれる電子チケットに関する情報の各々は、これらの情報以外にも、端末20のユーザが複数の電子チケットの各々を互いに識別可能な情報を含んでいてもよい。これにより、端末20のユーザは、電子チケットリスト40に含まれる複数の電子チケットに関する情報41を、互いに異なる情報41として識別可能である。
図2に示すように、電子チケットリスト40には、端末20のユーザに対するリコメンド情報44情報を含んでいてもよい。リコメンド情報44は、端末20のユーザに推薦するイベントに関する情報である。リコメンド情報44は、電子チケットリストに含まれる電子チケットや、端末20のユーザが過去に購入した電子チケットの購入履歴、端末20の位置情報などに基づいて、決定してもよい。リコメンド情報44は、電子チケットリスト40に含まれる電子チケットのイベントの出演者が他のイベントに出演する場合、当該他のイベントに関する情報であってもよい。また、リコメンド情報44は、電子チケットリスト40に含まれる電子チケットのイベント(オーケストラのイベント)と同種のイベント(他のオーケストラのイベント)に関する情報であってもよい。これにより、端末20のユーザに対して、当該ユーザが興味を持ちそうなイベントを当該ユーザに推薦することが可能となり、新たな電子チケットの購入を促すことができる。
図2に示す電子チケットリスト40に含まれる電子チケットの情報41の各々は、端末20のユーザが入出力装置23を介して選択可能である。端末20のユーザが電子チケットリスト40に含まれる電子チケットの情報41を選択した場合、端末20の表示装置24には、選択された電子チケットの情報41に対応する電子チケットが表示される。
図3は、端末20の表示装置24に表示される電子チケットの一例を示す図である。図3に示すように、端末20の表示装置24は、電子チケット50を表示する。図3に示す電子チケット50は、端末20のユーザが電子チケットリスト40に含まれる電子チケットの情報41を選択した場合に表示される。なお、図3に示す電子チケット50は、当該電子チケット50が未操作表示で表示される場合の例である。
図3に示すように、電子チケット50は、イベントのタイトルや出演者のアイコンを含む領域51を含む。電子チケット50の領域51は、イベントに出演する出演者の写真や、当該イベントのアイコンなど、当該イベントに関するオブジェクト52が含まれていてもよい。また、電子チケット50の領域51は、イベントのタイトルなどのテキストデータ53が含まれていてもよい。図3に示す電子チケット50では、テキストデータ53として、「LIVE TOUR 20××」が表示される。これにより、端末20のユーザは、電子チケット50に対応付けられたイベントに関する情報を認識することが可能となる。なお、電子チケット50の領域51は、これらの情報に限られず、端末20のユーザが、当該電子チケット50を他の電子チケットから識別可能な他の情報が含まれていてもよい。
図3に示すように、電子チケット50は、イベントや座席に関する情報を表示する領域54を含む。電子チケット50の領域54は、イベントの日時や場所など、当該イベントに関する詳細な情報であるイベント情報55を含んでいてもよい。図3に示す電子チケット50では、イベント情報55として、「公演日:20××年6月30日」、「開演/開場:17:00/18:00」及び「会場:××××」が表示される。また、電子チケット50の領域54は、当該電子チケット50に対応付けられた座席に関する座席情報56を含んでいてもよい。図3に示す電子チケット50では、座席情報56として、「全席指定」及び「アリーナA 1列 20番」が表示される。これにより、端末20のユーザは、電子チケット50に対応付けられたイベントに関する情報や、座席情報を認識することが可能となる。
図3に示すように、電子チケット50は、所定のオブジェクト57を含む。所定のオブジェクト57は、所定のイラストや所定のアイコン、所定のアニメーション、所定の動画など、どのようなデータを含んでいてもよい。また、所定のオブジェクト57は、必ずしも所定のイラストや所定のアイコンなどである必要はなく、電子チケット50の背景であってもよい。また、所定のオブジェクト57は、静的なものであってもよいし、動的なものであってもよい。
所定のオブジェクト57が動的である場合、当該所定のオブジェクト57の表示態様が所定の周期又はランダムで変更される。所定のオブジェクト57は、限定でなく例として、表示された位置で、所定の周期又はランダムに回転する動作を行っているような表示態様で表示される。また、所定のオブジェクト57が動的である場合、当該所定のオブジェクト57の一部の表示態様が、所定の周期又はランダムに変更されてもよい。所定のオブジェクト57は、限定でなく例として、表示された位置で、所定の周期又はランダムに特定の動作(笑う、泣く、話す、足踏みするなど、どのような動作であってもよい)を行っているような表示態様で表示されてもよい。
また、所定のオブジェクト57は、電子チケット50における当該所定のオブジェクト57の表示位置が、所定の周期又はランダムに変更されてもよい。図3において、所定のオブジェクト57は電子チケット50の右下に位置しているが、所定の周期又はランダムに、当該電子チケット50の他の場所に表示されてもよい。所定のオブジェクト57は、所定の周期又はランダムに、一の表示位置から他の表示位置に移動してもよい。また、所定のオブジェクト57自体が、所定の周期又はランダムに変更されてもよい。図3において、所定のオブジェクト57は、「クマ」も模したイラストであるが、「ネコ」など他のイラストに変更されてもよい。
また、所定のオブジェクト57は、背景であってもよく、当該所定のオブジェクト57が動的な場合、当該電子チケット50の背景が所定の周期又はランダムに変化する。所定のオブジェクト57が背景の場合、当該背景の色や態様が、所定の周期又はランダムに変化してもよい。なお、所定のオブジェクト57は、電子チケット50の背景全体である必要はなく、背景の一部であってもよい。所定のオブジェクト57が背景の一部の場合、当該背景の一部の色や態様が、所定の周期又はランダムに変化する。
上記の通り、電子チケット50が、所定のオブジェクト57を含むため、端末20のユーザは電子チケット50の改ざんや複製を行うことが困難となり、電子チケット50の不正使用を防止することができる。また、所定のオブジェクト57が動的なオブジェクトの場合には、当該所定のオブジェクト57が所定の周期又はランダムに変化するか否かを確認することで、電子チケット50が改ざん又は複製されたものかを判定することが可能になり、電子チケット50の不正使用を防止することができる。また、当該所定のオブジェクト57をユーザからの操作に応答して動的に表示させることによって、当該所定のオブジェクト57が表示される画面が録画されたものかどうかを判定できる。
また、所定のオブジェクト57は、電子チケット50ごとに異なるものとしてもよい。第1イベントに対応付けられた第1電子チケット50Aと、第2イベントに対応付けられた第2電子チケット50Bと、は表示される所定のオブジェクト57が異なるものであってもよい。これにより、端末20のユーザは、当該端末20の表示装置24に表示される電子チケット50の各々を互いに識別することが可能となる。また、電子チケット50ごとに所定のオブジェクト57が異なるため、当該電子チケット50を改ざん又は複製するためには、当該電子チケット50ごとに改ざん又は複製する必要があり、手間を要することになり、電子チケット50の不正使用を抑制することができる。
図3に示すように、電子チケット50は、入場画面に遷移させるための領域58を含む。領域58は、チケットデータに応じた所定時間内において、端末20のユーザが入出力装置23を介して選択可能である。具体的には、受付処理部212が、チケットデータに応じた所定時間内に、入場画面に遷移させるための領域58を選択可能にする。領域58がアクティブになると、端末20のユーザは、当該領域58を、入出力装置23を介して選択可能となる。なお、ユーザの操作に応答して、未操作表示の電子チケット50が表示される画面から遷移して、当該入場画面が表示される。
上記の通り、電子チケット50の領域58が、チケットデータに応じた所定時間内において、端末20のユーザが入出力装置23を介して選択可能であるため、イベントの開催が近くなった時点で入場画面に遷移させることができ、イベントの開催とは無関係なタイミングにおいて誤動作によって入場画面に遷移することを防止することが可能となる。
図4は、端末20の表示装置24に表示される電子チケット50の他の例を示す図である。図4は、電子チケット50の入場画面に遷移させるための領域58が選択された場合に、端末20の表示装置24に表示される電子チケット50の例である。図4に示すように、電子チケット50は、テキストデータが表示される領域59と、所定の操作を受け付けるための操作画面に遷移させるための領域60が表示される。なお、図4に示す電子チケット50の領域51や領域54は、図3に示す領域51や領域54と同様であるため、詳細な説明は省略される。
図4に示すように、テキストデータが表示される領域59は、テキストデータとして、「入場スタッフにこの画面を提示して下さい」という文字列を含む。これにより、端末20のユーザに対して、電子チケット50をイベントの会場の入場スタッフに提示することを促すことができる。
また、図4に示すように、操作画面に遷移させるための領域60は、端末20の入出力装置23を介して選択可能である。操作画面に遷移させるための領域60は、「入場画面へ」という文字列が表示されてもよい。操作画面に遷移させるための領域60は、表示された以降、入出力装置23を介していつでも選択可能であってもよいし、チケットデータに応じた所定時間内においてのみ選択可能であってもよい。具体的には、受付処理部212が、チケットデータに応じた所定時間内に、操作画面に遷移させるための領域60を選択可能にする。操作画面に遷移させるための領域60がアクティブになると、端末20のユーザは、当該操作画面に遷移させるための領域60を、入出力装置23を介して選択可能となる。
図5は、端末20の表示装置24に表示される電子チケット50の他の例を示す図である。図5は、遷移させるための領域60が選択された場合に、端末20の表示装置24に表示される電子チケット50の例である。図5に示すように、電子チケット50には、所定の操作を受け付けるための操作画面61が表示される。なお、電子チケット50の他の領域は、図3や図4に表示する他の領域と同様であるため、詳細な説明は省略される。
図5に示すように、操作画面61は、テキストデータ62と、電子チケット50を未操作表示から操作済表示にする操作を行う場合に選択する領域63と、キャンセルする場合に選択する領域64を含む。図5に示すように、操作画面61は、電子チケット50に重畳する表示態様で表示される。なお、操作画面61は、重畳する表示態様に限られず、電子チケット50の領域の一部として表示されてもよいし、操作画面61のみが表示されてもよい。
図5に示すように、操作画面61は、電子チケット50を使用済みにする操作を行う場合に選択する領域63を含む。領域63は、「OK」という文字列が表示されていてもよい。領域63は、端末20の入出力装置23を介して、選択可能である。領域63が選択されたことに応答して、電子チケット50は、操作済表示に遷移する。
図5に示すように、操作画面61は、キャンセルする操作を行う場合に選択する領域64を含んでいてもよい。領域64は、「キャンセル」という文字列が表示されていてもよい。端末20の表示装置24は、領域64が選択されたことに応答して、操作画面61の表示から、図4に示す操作画面への遷移を選択するための画面に遷移してもよい。また、端末20の表示装置24は、領域64が選択されたことに応答して、図3に示す入場画面に遷移させるための画面に遷移してもよい。
図5に示すように、操作画面61は、テキストデータ60として、「入場済みにします (入場スタッフ操作用) “OK”を押すとこのチケットを入場済みにします 一度その操作を行うと取り消すことはできません」という文字列を含む。「入場スタッフ操作用」という文字列により、端末20のユーザに対して、操作画面61がイベントの会場の入場スタッフの操作用の画面であることを認識させることができる。
また、「一度その操作を行うと取り消すことはできません」という文字列により、端末20のユーザに対して、電子チケット50を操作済表示させた以降に、当該画面の遷移を取り消せない旨の通知を行うことができる。これにより、端末20のユーザなどの誤操作により、当該電子チケット50が操作済表示に遷移することを防止できる。
図6は、端末20の表示装置24に表示される電子チケット50の他の例を示す図である。図6は、図5に示す操作画面61の領域63が選択されたことに応答して表示される画面である。図6に示す電子チケット50は、操作済表示で表示された電子チケット50である。
図6に示すように、操作済表示された電子チケット50は、「CONFIRMED」という文字が添えられた所定のオブジェクト65を含む。なお、図6に示す電子チケット50の領域51や領域54は、図3に示す領域51や領域54と同様であるため、詳細な説明は省略される。
図6に示すように、電子チケット50は、「CONFIRMED」という文字が添えられた所定のオブジェクト65を含む。このように、電子チケット50は、「CONFIRMED」という文字が添えられた所定のオブジェクト65を含むことにより、操作済表示で表示される。なお、所定のオブジェクト65に含まれる文字は、電子チケット50が操作済であることを識別可能な文字であれば、どのような文字であってもよい。なお、所定のオブジェクト65は、電子チケット50が操作済であることを識別可能であれば、必ずしも文字列を含む必要はない。
所定のオブジェクト65は、所定のイラストや所定のアイコンなど、どのようなデータを含んでいてもよい。また、所定のオブジェクト65は、必ずしも所定のイラストや所定の安根である必要はなく、電子チケット50の背景であってもよい。また、所定のオブジェクト65は、静的なものであってもよいし、動的なものであってもよい。なお、所定のオブジェクト65は、「CONFIRMED」という文字が添えられた以外は、図3に示す所定のオブジェクト57と同様であるため、詳細な説明は省略される。
上記の通り、電子チケット50は、「CONFIRMED」という文字が添えられた所定のオブジェクト65を含むことにより、操作済表示で表示されるため、端末20のユーザや入場スタッフなどに対して、電子チケット50が操作済であることを認識させることができる。
(3)サーバの機能構成
図1に示すように、サーバ10は、制御装置11により実現される機能として、送信処理部110と、受信処理部111を有する。
送信処理部110は、端末20に対して、チケットデータを送信する機能を備える。送信処理部110は、所定のタイミングで、端末20に対して、チケットデータを送信する。所定のタイミングは、限定でなく例として、端末20のユーザがチケットを購入した時点など、チケットデータが当該ユーザに関連付けられたタイミングである。また、所定のタイミングは、予め定められたチケットの分配タイミングや、公演日時から予め定められた所定日数前の日時であってもよい。また、所定のタイミングは、端末20からチケットデータの送信リクエストを受信したタイミングであってもよい。なお、所定のタイミングは、これらの例に限られず、どのようなタイミングであってもよい。
また、送信処理部110は、端末20に対して、電子チケット50の操作ステータスを 変更する操作を受け付け可能にすることを許可する信号を送信してもよい。送信処理部110は、特定のイベントに対応付けられた複数の電子チケット50の各々がダウンロードされた複数の端末20に対して、一斉に、電子チケット50の操作ステータスを変更する操作を受け付け可能にすることを許可する信号を送信してもよい。また、送信処理部110は、端末20からの要求に応じて、電子チケット50の操作ステータスを変更する操作を受け付け可能にすることを許可する信号を送信してもよい。
受信処理部111は、端末20から、電子チケットに対応するチケットデータのステータス変更リクエストを受信する。受信処理部111は、使用ステータス変更リクエストを受信したことに応答して、記憶装置15に記憶されているチケットデータに関する情報に含まれるステータス情報を、「未使用」から「使用済」に変更する。
図7は、サーバ10の記憶装置15に記憶されている、チケットデータに関する情報である。図7に示すように、チケットデータに関する情報は、当該チケットデータをダウンロードする端末20を一意に識別可能な端末IDを含む。また、チケットデータに関する情報は、チケットデータに対応するイベントのタイトルや出演者、当該イベントの日時や場所など、当該チケットデータに対応するイベントに関する情報を含む。また、チケットデータに関する情報は、座席の種類や位置など、当該座席に関する情報を含む。また、チケットデータに関する情報は、当該チケットデータの使用ステータスに関する情報を含む。使用ステータスに関する情報は、「未使用」又は「使用済み」である。また、図示しないが、チケットデータに関する情報として、使用ステータス変更リクエストを受信した時間や、端末20が使用ステータス変更リクエスト送信をリトライした回数を含んでもよい。
受信処理部111は、端末20から、チケットデータの使用ステータス変更リクエストを受信したことに応答して、サーバ10の記憶装置15に記憶されている使用ステータス情報を、「未使用」から、「使用済み」に変更する。具体的には、端末20から、チケットデータの使用ステータス変更リクエストを受信したことに応答して、「チケットA」の使用ステータス情報を、「未使用」から、「使用済み」に変更する。
上記の通り、サーバ10が、端末20Aからの使用ステータス変更リクエストに応答して、当該電子チケットに対応するチケットデータの使用ステータスの変更を行うため、チケットデータの使用ステータスをサーバ10で集中管理することができ、端末20のユーザによる当該使用ステータスデータの改ざんを防止することができる。
<動作例>
図8は、本開示の一実施形態における通信システムの動作例を示すシーケンス図である。
図8に示すように、サーバ10の送信処理部110が、所定のタイミングで、チケットデータを端末20に送信する(S101)。
端末20の表示処理部211は、受信したチケットデータに基づいて、チケットデータに対応付けられた電子チケットを、未操作表示で表示装置24に表示させる(S102)。
サーバ10の送信処理部110は、端末20に対して、電子チケット50の操作ステータスを変更する操作を受け付け可能にすることを許可する信号を送信する(S103)。
端末20の受付処理部212は、チケットデータに応じた所定時間内であるかをチェックし(S104)、所定時間内であると判定したことに応答して、電子チケットの操作ステータスを変更する操作を受け付け可能にする(S105)。
端末20の表示処理部211は、電子チケット50を入場済みにする操作を行うための操作画面61(図5参照)を表示し(S106)、電子チケット50を入場済みにする操作が行われたことに応答して、操作済表示で当該電子チケット50を表示する(S107)。
端末20の送信処理部213は、使用ステータス変更リクエストを送信する前に、通信可能か否かを判定し(S108)、送信可能であることに応答して、使用ステータス変更リクエストを送信する(S109)。なお、送信処理部213は、通信不可能と判定したことに応答して、通信可能か否かを判定することを、所定回数リトライしてもよい。
サーバ10の受信処理部111は、端末20から、電子チケットに対応するチケットデータの使用ステータス変更リクエストを受信したことに応答して、記憶装置15に記憶されているチケットデータに関する情報に含まれる使用ステータス情報を、「使用済み」に変更する(S110)。
図9は、本開示の一実施形態における端末20の動作例を示すフローチャートである。
図9に示すように、端末20の表示処理部211は、受信したチケットデータに基づいて、チケットデータに対応付けられた電子チケットを、未操作表示で表示装置24に表示させる(S201)。
受付処理部212は、チケットデータに応じた所定時間内であるかをチェックする(S202)。受付処理部212は、所定時間内であると判定したことに応答して(S202のYES)、電子チケットの操作ステータスを変更する操作を受け付け可能にする(S203)。一方、受付処理部212は、所定時間内であると判定したことに応答して(S202のNO)、電子チケットの操作ステータスを変更する操作を受け付け可能にせず(S204)、S202に戻る。
表示処理部211は、電子チケット50を入場済みにする操作を行うための操作画面61(図5参照)を表示する(S205)。表示処理部211は、電子チケット50を入場済みにする操作が行われたことに応答して、操作済表示で当該電子チケット50を表示する(S206)。
送信処理部213は、使用ステータス変更リクエストを送信する前に、通信可能か否かを判定する(S207)。送信処理部213は、送信可能であることに応答して(S207のYES)、使用ステータス変更リクエストを送信する(S208)。一方、送信処理部213は、通信不可能と判定したことに応答して(S207のNO)、S207に戻る。なお、送信処理部213は、通信可能か否かを判定することを、所定回数リトライしてもよい。
<本開示の一実施形態における効果>
本開示の一実施形態の通信システムにおいて、端末20が、所定の操作を受け付けたことに応答して、電子チケットを操作済表示で表示し、サーバ10に対して、当該電子チケットに対応するチケットデータの使用ステータス変更リクエストを送信する。そのため、本開示の一実施形態の通信システムでは、チケットデータをダウンロードした端末20の通信環境が悪い状態であっても入場処理を可能でき、チケットデータの使用ステータス変更リクエストを送信するため、使用ステータスデータをサーバで集中管理することができるので、使用ステータスデータの改ざんを防止でき、電子チケットの不正使用を防止することができる。また、端末20は、使用ステータス変更リクエストを送信できない場合に、ステータス変更リクエストを送信することをリトライするため、当該リトライの回数や時間を集計することにより、イベントを開催する会場周辺の通信環境を把握することができ、その結果、イベントの主催者や開催者は、当該イベントの会場の通信環境の改善を検討したり、適切な会場を選択したりすることが可能となる。
本開示の実施形態を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。限定でなく例として、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、各実施形態に示す構成を適宜組み合わせることとしてもよい。