JP7340811B2 - Voc除去触媒製造用前駆体、voc除去触媒及びその製造方法 - Google Patents

Voc除去触媒製造用前駆体、voc除去触媒及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、VOC除去触媒製造用前駆体、VOC除去触媒及びその製造方法に関する。
VOCは、揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds)の略称であり、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、酢酸エチル、メタノール及びジクロロメタン等が知られている。このようなVOCは、溶剤、接着剤、化学品原料等に広く利用されている反面、VOCは、光化学オキシダント、あるいは、浮遊粒子状物質(SPM)の原因になると指摘されていることから、大気汚染防止法によりその排出量が厳しく規制されている。このため、VOC排出量をさらなる低減すべく、VOCをより効率良く除去する技術の確立が望まれている。
VOC除去触媒としては酸化セリウムが一般的に知られている。酸化セリウムは、一般的な金属酸化物に見られる酸塩基点を有することに加えて、Ce4+及びCe3+の可逆的な価数変化に基づく酸素貯蔵能及び酸化能も有する。ところが、純粋な酸化セリウムは、低温でVOCを燃焼することは可能であるものの、より完全にVOCを除去するには高温条件が必要とならざるを得ない。このため、近年では、酸化セリウムのVOC除去効率をさらに向上させるべく、酸化セリウムの改質が種々検討されており、より低温でのVOC除去を実現しようとする試みが行われている。
例えば、非特許文献1には、Cu(NOとCe(NOと、M(NO(M=Y,Eu,Ho,Sm等)とを含む水溶液に尿素及び臭化セチルトリメチルアンモニウムを加えることで、銅と第二のランタノイド種を複合した触媒CuMCeOを合成する技術が提案されている。斯かる触媒により、純粋な酸化セリウムに比べてVOCを効率的に除去できるものとされている。
Catalysis Science & Technology, 2018, 8(22). DOI:10.1039/C8CY01849A
しかしながら、非特許文献1に記載の触媒であっても、低温環境化においてはVOCの除去性能が未だ十分ではなく、また、製造にも時間を要するという問題点もあり、実用化を考えると総合的にはまだ課題を有するものであった。このような観点から、容易に製造でき、低温であっても効率よくVOCを除去することができる触媒の開発が望まれているのが現状である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、製造が容易であり、低温であっても効率よくVOCを除去することができるVOC除去触媒を製造するための前駆体、VOC除去触媒及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、セリウムを含む有機金属構造体と、希土類元素を含有してなる前駆体を用いることにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、例えば、以下の項に記載の主題を包含する。
項1
VOC除去触媒を製造するための前駆体であって、
セリウムに有機配位子が配位してなる有機金属構造体と、セリウム以外の希土類元素を含有する、VOC除去触媒製造用前駆体。
項2
前記希土類元素がLa,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb及びLuからなる群より選ばれる少なくとも1種である、項1に記載のVOC除去触媒製造用前駆体。
項3
前記希土類元素は、セリウムの全質量に対して0.5~5質量%含まれる、項1又は2に記載のVOC除去触媒製造用前駆体。
項4
項1~3のいずれか1項に記載のVOC除去触媒製造用前駆体の焼結体を含む、VOC除去触媒。
項5
項4に記載のVOC除去触媒を製造する方法であって、
セリウム源と、セリウム以外の希土類元素源と、有機配位子とを混合することで前駆体を得る工程1と、
前記工程1で得られた前駆体を焼成する工程2と、
を備える、VOC除去触媒の製造方法。
本発明のVOC除去触媒を製造するための前駆体は、低温であっても効率よくVOCを除去することができるVOC除去触媒を製造するための原料として適している。
本発明のVOC除去触媒は、前記前駆体を用いて得られるので、製造が容易であり、低温であっても効率よくVOCを除去することができる。
VOC除去触媒の評価試験方法のフローを示す概略図である。 実施例1,2及び比較例1で得た前駆体及びVOC除去触媒のSEM画像を示す。 実施例3及び4で得た前駆体及びVOC除去触媒のSEM画像を示す。 (a)は実施例1~4及び比較例1で得た前駆体のXRDスペクトル、(b)は、実施例1~4及び比較例1で得たVOC除去触媒のXRDスペクトルを示す。 実施例及び比較例で得られたVOC除去触媒によるVOC除去試験の結果を示す。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
1.VOC除去触媒製造用前駆体
本発明のVOC除去触媒製造用前駆体は、セリウムに有機配位子が配位してなる有機金属構造体と、セリウム以外の希土類元素を含有する。以下、本発明のVOC除去触媒製造用前駆体を「本発明の前駆体」と略記する。
本発明の前駆体は、VOC除去触媒を製造するための原料であり、具体的には後記するように、本発明の前駆体を焼結することで、VOC除去触媒を形成することができる。斯かるVOC除去触媒は、低温であっても効率よくVOCを除去することができる。
本発明の前駆体は、セリウムに有機配位子が配位してなる有機金属構造体を含む。有機金属構造体は、「MOF(Metal Organic Frameworks)」と称される材料であり、金属と有機リガンドとの相互作用により形成される。このような有機金属構造体により、三次元ミクロポーラス材料を形成できることが知られている。
有機金属構造体において、有機配位子は、セリウムに配位することができる限り、その種類は特に限定されない。有機配位子としては、例えば、ジカルボン酸、トリカルボン酸、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、アザベンゾイミダゾール等を挙げることができる。
有機配位子の具体例としては、1,3,5-ベンゼントリカルボン酸、テレフタル酸、2-メチルイミダゾール、2,5-ジヒドロキシテレフタル酸、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、ピラジン-2,3-ジカルボン酸等を挙げることができる。セリウムに配位しやすく、得られるVOC除去触媒がより低温でVOCを除去しやすくなるという点で、有機配位子は1,3,5-ベンゼントリカルボン酸であることが特に好ましい。
本発明の前駆体は、セリウム以外の希土類元素をさらに含有する。セリウム以外の希土類元素の種類は特に限定されず、例えば、La,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb及びLuからなる群より選ばれる少なくとも1種を挙げることができる。
希土類元素がLa,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb及びLuからなる群より選ばれる少なくとも1種である場合、これらの希土類元素はいずれも酸化セリウム中の4価のセリウムイオンの一部を置換することが可能である。しかし、これらの希土類元素は3価の状態が安定であるため、これらの元素を含んだ酸化セリウムでは、電気的中性を保つために酸化物イオンの数が酸化セリウム中の本来の比率であるCe:O=1:2よりも減少する。この作用により、多くの酸素欠陥が形成され、酸素貯蔵能力を高めることができるので、結果としてVOCの低温酸化に有利となる。前記作用は、セリウムとイオン半径の大きく異なるスカンジウム、イットリウムを除く全てのランタノイド元素の添加により発現し得る。
本発明の前駆体に含まれるセリウム以外の希土類元素は1種のみであってもよいし、異なる2種以上であってもよい。
本発明の前駆体は、前記希土類元素を含むことで、VOC除去触媒は、低温であっても効率よくVOCを除去することができる。本発明の前駆体において、希土類元素の存在状態は特に限定されず、例えば、前駆体中に均一に分散され得る。なお、後記する有機配位子は希土類元素には配位しない。
本発明の前駆体において、前記希土類元素の含有量は特に限定されない。得られるVOC除去触媒がより低温でVOCを除去しやすくなるという点で、前記希土類元素は、前駆体中のセリウムの全質量に対して0.5~10質量%含まれることが好ましく、0.5~5質量%含まれることがより好ましく、0.8~5質量%含まれることがさらに好ましく、0.9~2質量%含まれることがよりさらに好ましく、1質量%程度含まれることが特に好ましい。前駆体中の希土類元素の含有量は、例えば、エネルギー分散型X線分析(EDX分析)で分析することができる。
本発明の前駆体は、前記有機金属構造体と、前記希土類元素とで形成されていてもよいし、本発明の効果が阻害されない程度であれば、その他の成分を含有することもできる。本発明の前駆体がその他成分を含有する場合、その含有量は、例えば、前駆体の全質量に対して5質量%以下、好ましくは1質量%以下、より好ましくは、0.1質量%以下、特に好ましくは0.05質量%以下とすることができる。
本発明の前駆体の形状は特に限定されず、例えば、粒子状、ロッド状、針状、繊維状、リン片状等の種々の形状をとることができる。中でも、ロッド状(例えば、針状や繊維状)、リン片状、粒子状であることが好ましく、ロッド状、リン片状であることがより好ましく、ロッド状であることが特に好ましい。
本発明の前駆体の製造方法は特に限定されず、例えば、公知の種々の方法により製造することができる。具体的には、後記する「工程1」により製造することができる。
本発明の前駆体は、後記するように焼成することで焼結体を形成することができる。該焼結体はVOC除去触媒となり得る。
2.VOC除去触媒
本発明のVOC除去触媒は、前記前駆体(つまり、本発明の前駆体)の焼結体を含む。斯かる焼結体は、本発明の前駆体を焼成することで製造することができる。例えば、後記する「工程2」によって、本発明のVOC除去触媒を製造することができる。
本発明のVOC除去触媒において、前記焼結体の主成分は酸化セリウム(CeO)である。該酸化セリウムは、前駆体の焼成により、前記有機金属構造体が酸化されて形成されるものに由来する。
本発明のVOC除去触媒において、前記焼結体は、酸化セリウムの他、前記希土類元素を含む。つまり、前記焼結体は、酸化セリウムに一定量の希土類元素がドープされた材料であるといえる。
従って、本発明のVOC除去触媒において、前記焼結体中の前記希土類元素は、焼結体中のセリウムの全質量に対して0.5~10質量%含まれることが好ましく、0.5~5質量%含まれることがより好ましく、0.8~5質量%含まれることがさらに好ましく、0.9~2質量%含まれることがよりさらに好ましく、1質量%程度含まれることが特に好ましい。VOC除去触媒中の希土類元素の含有量は、例えば、エネルギー分散型X線分析(EDX分析)で分析することができる。
本発明のVOC除去触媒は、前記焼結体のみで形成されていてもよいし、本発明の効果が阻害されない程度であれば、その他の添加剤等を含有することもできる。本発明のVOC除去触媒が添加剤を含有する場合、その含有量は、例えば、本発明のVOC除去触媒の全質量に対して5質量%以下、好ましくは1質量%以下、より好ましくは、0.1質量%以下、特に好ましくは0.05質量%以下とすることができる。添加剤の種類は特に限定されず、例えば、公知のVOC触媒に含まれる各種添加剤を挙げることができる。
本発明のVOC除去触媒の形状は特に限定されず、例えば、粒子状、ロッド状、針状、繊維状、リン片状等の種々の形状をとることができる。
本発明のVOC除去触媒は、前記前駆体の焼成により形成されることで、希土類元素が焼結体中に高度に分散した状態で存在することができる。これにより、本発明のVOC除去触媒は、より低温でのVOC除去が可能となる。
本発明のVOC除去触媒の形状は特に限定されず、例えば、粒子状、ロッド状、針状、繊維状、リン片状等の種々の形状をとることができる。中でも、ロッド状(例えば、針状や繊維状)、リン片状、粒子状であることが好ましく、ロッド状、リン片状であることがより好ましく、ロッド状であることが特に好ましい。
3.VOC除去触媒の製造方法
前述の本発明のVOC除去触媒の製造方法は、特に限定されない。例えば、セリウム源と、セリウム以外の希土類元素源と、有機配位子とを混合することで前駆体を得る工程1と、前記工程1で得られた前駆体を焼成する工程2とを備える製造方法により、本発明のVOC除去触媒を製造することができる。
(工程1)
工程1は、VOC除去触媒の前駆体を得るための工程である。
工程1において、セリウム源は、セリウム単体であってもよいし、セリウムを含む化合物であってもよい。
セリウムを含む化合物は、セリウムを含む各種無機化合物を挙げることができ、例えば、セリウムの硝酸塩、硫酸塩、塩化物、塩酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩及びリン酸水素塩等を挙げることができる。
また、セリウムを含む化合物は、セリウムを含む各種有機化合物を挙げることができ、例えば、セリウムの酢酸塩、シュウ酸塩、蟻酸塩及びコハク酸塩等を挙げることができる。
なお、セリウムを含む化合物は、異なる2種以上のアニオンを含むこともできる(例えば、硫酸アンモニウムセリウム等)。
工程1において、セリウム源は、セリウムを含む無機化合物であることが好ましく、反応性が優れる点で、セリウムの硝酸塩を使用することが特に好ましい。
工程1において、セリウム以外の希土類元素源(以下、単に「希土類元素源という」)は、希土類元素単体であってもよいし、希土類元素を含む化合物であってもよい。
希土類元素を含む化合物は、希土類元素を含む各種無機化合物を挙げることができ、例えば、希土類元素の硝酸塩、硫酸塩、塩化物、塩酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩及びリン酸水素塩等を挙げることができる。
また、希土類元素を含む化合物は、希土類元素を含む各種有機化合物を挙げることができ、例えば、希土類元素の酢酸塩、シュウ酸塩、蟻酸塩及びコハク酸塩等を挙げることができる。
なお、希土類元素を含む化合物は、異なる2種以上のアニオンを含むこともできる。
工程1において、希土類元素源は、希土類元素を含む無機化合物であることが好ましく、反応性が優れる点で、希土類元素の硝酸塩を使用することが特に好ましい。
工程1において、使用する有機配位子は、セリウムに配位することができる限り、その種類は特に限定されない。有機配位子としては、例えば、ジカルボン酸、トリカルボン酸、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、アザベンゾイミダゾール等を挙げることができる。
有機配位子の具体例としては、1,3,5-ベンゼントリカルボン酸、テレフタル酸、2-メチルイミダゾール、2,5-ジヒドロキシテレフタル酸、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、ピラジン-2,3-ジカルボン酸等を挙げることができる。セリウムに配位しやすく、得られるVOC除去触媒がより低温でVOCを除去しやすくなるという点で、有機配位子は1,3,5-ベンゼントリカルボン酸であることが特に好ましい。
工程1において、セリウム源、希土類元素源及び有機配位子の使用割合は特に限定されない。例えば、希土類元素源は、セリウム源におけるセリウムの全質量に対して希土類元素の含有割合が0.5~10質量%であることが好ましく、0.5~5質量%であることがより好ましく、0.8~5質量%であることがさらに好ましく、0.9~2質量%であることがよりさらに好ましく、1質量%程度であることが特に好ましい。
また、有機配位子は、例えば、セリウム源におけるセリウム1モルあたり、0.001~1モルの範囲で使用でき、0.05~0.1モル使用することが好ましく、0.01~0.02モル使用することがより好ましい。
工程1では、必要に応じて、セリウム源、希土類元素源及び有機配位子以外の各種添加剤等を使用することもできる。
工程1においてセリウム源と、希土類元素源と、有機配位子とを混合する方法は、特に限定されず、例えば、溶媒中で行うことができる。溶媒は、例えば、水;メタノール、エタノール等の炭素数1~4のアルコール;及びこれらの混合溶媒;その他、セリウム源、希土類元素源及び有機配位子が溶解可能な各種有機溶媒(例えば、N,N-ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒,N-メチルピロリドン等のピロリドン系溶媒等が使用できる)。
混合方法の一例として、例えば、セリウム源と、希土類元素源とを溶媒に溶解させた溶液Aと、有機配位子を溶媒に溶解させた溶液Bとを混合する方法を挙げることができる。この場合、溶液Aと溶液Bとの溶媒種は同じであっても異なっていてもよい。また、例えば、溶液A及びBの一方に他方の溶液を滴下する方法により混合を行うこともできる。各溶液の濃度も特に限定されず、反応性等を考慮して適宜調節することができる。
セリウム源と、希土類元素源と、有機配位子との混合において、混合時の温度は特に限定されず、例えば、40~80℃とすることができる。
工程1での混合により、例えば、白色の沈殿物が生じるので、ろ過等の適宜の方法で、沈殿物を分離し、必要に応じて洗浄、乾燥等を行うことで、沈殿物を固形分として得ることができる。この沈殿物は、VOC除去触媒の前駆体である。つまりは、工程1では前述の本発明の前駆体が得られる。従って、工程1で得られる前駆体は、セリウムに有機配位子が配位してなる有機金属構造体と、セリウム以外の希土類元素を含有する。
(工程2)
工程2では、工程1で得た前駆体を焼成し、目的のVOC除去触媒を得るための工程である。
工程2において、焼成処理の方法は特に限定的ではなく、公知の焼成方法を広く採用することができる。例えば、焼成処理の温度は、100℃以上とすることができ、150~450℃とすることが好ましく、200~400℃とすることがより好ましい。焼成時間は、焼成温度によって適宜選択すればよく、例えば、1.5~5時間とすることができる。工程2において、焼成を行う際の昇温速度も特に限定されず、適宜設定することができる。
焼成処理は、空気中及び不活性ガス雰囲気中のいずれで行ってもよい。好ましくは、空気中で焼成処理を行うことである。焼成処理は、例えば、市販の加熱炉等の公知の加熱装置を使用することができる。
工程2での焼成処理によって、前記前駆体の焼結体が形成され、これを目的のVOC除去触媒として得ることができる。工程2では、工程1で得られた前駆体が酸化されて、酸化セリウムへと変化する。なお、有機配位子は有機化合物であるので、焼成によって焼失する。
上記工程1及び工程2を経て得られたVOC触媒は、本発明の前駆体を用いて得られるので、容易に製造することができ、しかも、得られるVOC触媒は、低温であっても効率よくVOCを除去することができる。
本発明の製造方法で得られるVOC除去触媒は、前記前駆体の焼成により形成されることで、希土類元素が焼結体中に高度に分散した状態で存在することができ。これにより、本発明のVOC除去触媒は、より低温でのVOC除去が可能となる。
4.VOC除去方法
前記本発明のVOC除去触媒を用いてVOCを除去することができる。例えば、本発明のVOC除去用触媒を容器内に収容し、該容器にトルエン等のVOCを導入し、所定の温度で処理することで、VOCを燃焼する。これにより、VOCを除去することができる。必要に応じて、容器内には窒素及び酸素の一方又は両方を流入させることができ、窒素及び酸素の一方又は両方の存在下でVOCを燃焼させることができる。
VOCの除去にあたり、使用する容器の種類は特に限定されず、例えば、VOCの触媒燃焼で使用される公知の容器を広く使用することができる。容器内でのVOCの処理温度は特に限定されず、公知のVOCの除去のために設定される処理温度と同様とすることができる。特に本発明では、上記VOC除去用触媒を使用することで、低温であってもVOC除去効率に優れることから、例えば、220℃以下であっても90%以上のVOC(例えば、トルエン)を分解することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例の態様に限定されるものではない。
(実施例1)
8.68gのCe(NO・6HOと、0.0434gのSm(NOとを、100mLの超純水に溶解した溶液Aを調製した。Smの使用量は、Ceの質量に対して0.5質量%とした。一方、2.10gの1,3,5-ベンゼントリカルボン酸を100mLの50vol%エタノール水溶液に溶解した溶液Bを調製した。該溶液Bを60℃に加温して激しく撹拌しつつ、そこへ溶液Aを10分かけてすべて滴下した。5時間後、生じた白色沈殿を遠心分離により回収し、得られた沈殿物を水とエタノールで3回洗浄した。その後、60℃で6時間乾燥し、前駆体を得た(工程1)。得られた前駆体を「0.5%Sm-Ce-MOF」と表記した。
次いで、工程1で得た前駆体を、電気炉中、空気雰囲気下にて昇温速度10℃/minで350℃まで昇温し、この温度にて3時間保持して焼成した(工程2)。これによりVOC除去触媒を得た。得られたVOC除去触媒を「0.5%Sm-CeO」と表記した。
(実施例2)
Sm(NOの使用量を0.0868gに変更したこと以外は実施例1と同様の方法で前駆体を得た(この前駆体を「1%Sm-Ce-MOF」と表記)。Smの使用量は、Ceの質量に対して1質量%とした。また、得られた前駆体を用いて、実施例1と同様の条件で焼成することで、VOC除去触媒(このVOC除去触媒を「1%Sm-CeO」と表記)を得た。
(実施例3)
Sm(NOの使用量を0.26gに変更したこと以外は実施例1と同様の方法で前駆体を得た(この前駆体を「3%Sm-Ce-MOF」と表記)。Smの使用量は、Ceの質量に対して3質量%とした。また、得られた前駆体を用いて、実施例1と同様の条件で焼成することで、VOC除去触媒(このVOC除去触媒を「3%Sm-CeO」と表記)を得た。
(実施例4)
Sm(NOの使用量を0.434gに変更したこと以外は実施例1と同様の方法で前駆体を得た(この前駆体を「5%Sm-Ce-MOF」と表記)。Smの使用量は、Ceの質量に対して5質量%とした。また、得られた前駆体を用いて、実施例1と同様の条件で焼成することで、VOC除去触媒(このVOC除去触媒を「5%Sm-CeO」と表記)を得た。
(比較例1)
Sm(NOを使用しなかったこと以外は実施例1と同様の方法で前駆体を得た(この前駆体を「Ce-MOF」と表記)。また、得られた前駆体を用いて、実施例1と同様の条件で焼成することで、VOC除去触媒(このVOC除去触媒を「CeO」と表記)を得た。
(比較例2)
非特許文献1を参照し、CuSmCeOxを合成した。具体的に、4.4gの臭化セチルトリメチルアンモニウムと、6gの尿素とを150mLの水に溶解して溶液を調製した。続いて、1.24gのCu(NO・3HOと、4.95gのCe(NO・6HOと所定量のSm(NOとを上記の溶液に加えた。室温で2時間の撹拌後、溶液を耐圧容器に移し入れ、80℃で24時間、その後120℃で12時間の加熱を行った。生じた沈殿を遠心分離により回収し、水洗した。続いて、回収した固体は80℃で8時間乾燥し、5℃/minで550℃まで昇温した後、同温で4時間焼成し、VOC除去触媒を得た。
<評価方法>
(VOC除去試験)
図1に示す概略フローにより、各実施例で得たVOC除去触媒のトルエン除去試験を行った。この試験では、容器内にVOC除去触媒を石英ウールで挟み込むように充填し、そこへトルエンを所定の流速で流入させて反応させることで、トルエンを除去するようにした。図1に示すように、容器は、酸素ボンベ及び窒素ボンベと連結しており、容器内に酸素及び窒素を流入できるようにしている。トルエン除去試験の条件として、内径8mmのガラス反応器を使用し、そこへVOC除去触媒の充填量を50mgとし、容器内のトルエン濃度を1000体積ppmとなるようにした。また、容器内へのキャリアー用窒素ガス流量を40cm/min、トルエン導入用窒素ガス流量を40mL/min、酸素ガス流量を10mL/minとした。容器内での反応温度を130~300℃の範囲の種々の温度に調節して、トルエン除去特性を評価した。VOC濃度の測定は、島津製作所社製「GC-2014ガスクロマトグラフ」を使用した。また、容器出口から排出される二酸化炭素濃度をHORIBA社製FT-IRガス分析装置「FG-120」を使用して計測した。
図2は、実施例1,2及び比較例1で得た前駆体及びVOC除去触媒のSEM画像を示している(図2(a)は比較例1で得た前駆体、(b)は比較例1で得たVOC除去触媒、(c)は実施例1で得た前駆体、(d)は実施例1で得たVOC除去触媒、(e)は実施例2で得た前駆体、(f)は実施例2で得たVOC除去触媒)。
図3は、実施例3及び4で得た前駆体及びVOC除去触媒のSEM画像を示している(図3(a)は実施例3で得た前駆体、(b)は実施例3で得たVOC除去触媒、(c)は実施例4で得た前駆体、(d)は実施例4で得たVOC除去触媒)。
図2,3から、各実施例の前駆体と比較例1の前駆体との間に大差は見られず、また、各実施例のVOC除去触媒と比較例1のVOC除去触媒との間にも大差は見られなかった。
図4(a)は、実施例1~4及び比較例1で得た前駆体のXRDスペクトル、図4(b)は、実施例1~4及び比較例1で得たVOC除去触媒のXRDスペクトルを示している。図4(a)において、実施例と比較例との対比から、Ce-MOFの格子間隔は、Smの添加により縮小することがわかった。一方、図4(b)において、実施例と比較例との対比から、前駆体(Sm-Ce-MOF)の焼成後に得られたVOC触媒(Sm-CeO)は、純粋なCeO(比較例1のVOC触媒)とほぼ同様のX線回折パターンを与えることもわかった。
図5は、実施例及び比較例で得られたVOC除去触媒によるVOC除去試験の結果を示している。具体的に図5は、温度(X軸)とトルエン除去率(Y軸)との関係を示すプロットである。
また、表1には、実施例及び比較例で得られたVOC除去触媒による、トルエンの10%分解温度(T10%)、50%分解温度(T50%)、90%分解温度(T90%)を示している。
Figure 0007340811000001
図5及び表1の結果から、各実施例で得られたVOC除去触媒は、純粋なCeOよりも優れたVOC除去性能を有していることがわかり、特に低温であっても優れたVOC除去性能を有していた。中でも、1%Sm-CeOは、220℃以下であっても90%以上のVOCを除去できた。なお、比較例2のVOC除去触媒ではT90%が230℃程度あるとの報告例を考慮しても、各実施例で得られたVOC除去触媒は、従来よりも低温でトルエンを分解できているといえ、加えて、VOC触媒の製法も簡便であるといえるので、この点でも実施例で得られたVOC除去触媒は、比較例2のVOC除去触媒よりも優れているといえる。
従って、各実施例で得られたVOC除去触媒は、代表的なVOC物質の一種であるトルエンの触媒燃焼の触媒として好適に使用できることがわかった。このような優れたVOC除去性能は、VOC除去触媒は、特定の前駆体の焼結体で形成されていることで、希土類元素(Sm等)が焼結体において、より高度な分散状態で存在しているためであると考えられる。
以上より、セリウムに有機配位子が配位してなる有機金属構造体と、希土類元素を含有する前駆体は、VOC除去触媒製造用の前駆体として好適であることが示された。

Claims (5)

  1. VOC除去触媒を製造するための前駆体であって、
    セリウムに有機配位子が配位してなる有機金属構造体と、セリウム以外の希土類元素を含有し、
    前記有機配位子が、1,3,5-ベンゼントリカルボン酸、テレフタル酸、2-メチルイミダゾール、2,5-ジヒドロキシテレフタル酸、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン及びピラジン-2,3-ジカルボン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種である、VOC除去触媒製造用前駆体。
  2. 前記希土類元素がLa,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb及びLuからなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載のVOC除去触媒製造用前駆体。
  3. 前記希土類元素は、セリウムの全質量に対して0.5~5質量%含まれる、請求項1又は2に記載のVOC除去触媒製造用前駆体。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載のVOC除去触媒製造用前駆体の焼結体を含む、VOC除去触媒。
  5. 請求項4に記載のVOC除去触媒を製造する方法であって、
    セリウム源と、セリウム以外の希土類元素源と、有機配位子とを混合することで前駆体を得る工程1と、
    前記工程1で得られた前駆体を焼成する工程2と、
    を備える、VOC除去触媒の製造方法。
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