JP2017042752A - 希土類酸化物相がハイブリッド化されたセリア・ジルコニア系酸化物系酸素吸放出材料 - Google Patents

希土類酸化物相がハイブリッド化されたセリア・ジルコニア系酸化物系酸素吸放出材料 Download PDF

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Abstract

【課題】 排ガス浄化用助触媒として低温で排ガス浄化性能を高めた酸素吸放出材料を提供する。【解決手段】 セリア・ジルコニア系複合酸化物相と少なくとも1種の希土類酸化物相が含まれる酸素吸放出材料であって、前記希土類酸化物相がセリア・ジルコニア系複合酸化物相に直接結合した構造を有し、前記希土類酸化物相の含有量が、希土類酸化物相/(希土類酸化物相+セリア・ジルコニア系複合酸化物相相)モル比で0を超え0.3以下であることを特徴とする酸素吸放出材料。また、前記セリア・ジルコニア系複合酸化物相におけるセリウムとジルコニウムのモル比が、セリウム/(セリウム+ジルコニウム)で0.33以上0.66以下であって、Ce4+イオン及びZr4+イオンよりも大きなイオン半径を有するY3+イオンまたはLa3+イオンが含まれることを特徴とする酸素吸放出材料。【選択図】 図2

Description

本発明は、排ガス浄化用助触媒として用いるセリア・ジルコニア系酸化物系酸素吸放出材料に関し、特に、低温で排ガス浄化性能に優れた希土類酸化物相がハイブリッド化されたセリア・ジルコニア系酸化物系酸素吸放出材料に関するものである。
自動車等のエンジンから排出される排気ガス中には、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)等の有害成分が含まれる。前記炭化水素(HC)は酸化して水と二酸化炭素に転化させ、前記一酸化炭素(CO)は酸化して二酸化炭素に転化させ、前記窒素酸化物(NOx)は還元して窒素に転化させ、それぞれの有害成分を触媒で浄化する必要がある。
このような排気ガスを処理するための触媒(以下「排ガス浄化触媒」と称する)としては、酸化物等の担体に貴金属を担持した触媒が広く使用されおり、特に、CO、HC及びNOxを同時に酸化還元することができる触媒は三元触媒と呼ばれている。
三元触媒において、貴金属の働きを高めるためには、燃料と空気の比(空燃比)を一定に(理論空燃比に)保つのが好ましいが加速、減速、低速走行、高速走行等の運転状況に応じて空燃比は大きく変化する。このため、酸素センサーを用いたフィードバック制御によりエンジンの作動条件によって変動する空燃比(A/F)を一定に保つようにしているが、フィードバック時間に応じたA/Fの時間的な変動が発生するため、エンジン制御だけで排気ガス雰囲気を理論空燃比あるいはその近傍に保持することは難しい。
このため、触媒側で雰囲気を微調整する必要が有る。セリア(酸化セリウムCeO)は酸素吸蔵放出能(Oxygen Storage Capacity、以下単に「OSC」という)を有するため、自動車排ガス浄化用触媒の酸素分圧調整用の助触媒として広く用いられている。これはCe3+/Ce4+のレドックス反応を利用したものである。前記セリアは、一般にその特性を高めるためジルコニア(酸化ジルコニウムZrO)と固溶させたセリア・ジルコニア系複合酸化物(CZ)として使用されている。
さらに酸化還元特性を高めるためにセリア・ジルコニアには希土類元素を添加することが通常行われ、添加した希土類元素はセリア・ジルコニアに固溶していることが良いとされてきた(特許文献1、特許文献2参照)。また、低温での触媒活性を高めるため低温でのOSC量に注目した開発がなされてきた(特許文献3参照)。
特開2000−319019号公報 特開2004−2147号公報 WO2013/073381
上述のようにセリア・ジルコニア系酸化物は、これまで自動車排ガス浄化触媒等において特に高温での貴金属の働きを高めるため、高いOSC値や大きな比表面積が要求され、それらに対応した開発が行われてきた。しかしながら、排ガス規制の強化や燃費向上の為にエンジン制御は年々複雑化し、これに対応する触媒設計中でセリア・ジルコニア系酸化物に対する要求も高まって変化してきている。具体的には、特に低温での排ガス浄化をより高効率で行うことの出来る触媒、それをサポートするセリア・ジルコニア系酸化物材料である。
よって、これまでのセリア・ジルコニア系酸化物に求められる課題およびその開発は、高いOSC値や優れた耐久性であり、低温で排出される有害物質の浄化特性向上(低温触媒活性)に及ぼす効果については深く検討されず、検討されても低温でOSC量を増やすと言う開発の方向性であった。低温触媒活性に関してはもっぱら担持貴金属の工夫、例えば、微細な貴金属担持方法に関するものに限られていた。
特許文献1および2では、構成元素を高度に固溶させることにより耐熱性に富み、OSC量の多いセリア・ジルコニア系酸化物を提案している。しかしながら、特許文献1では600℃でのOSC量を、特許文献2では500℃でのOSC量を議論しているのみで低温での使用に関する記述は無く、その高い構造安定性から考えて低温での活性は小さいものと推測される。
特許文献3では、結晶系をCaF構造相またはCaF類似構造相に高度に制御することにより400℃という低温でOSC量の多いセリア・ジルコニア系酸化物を提案している。
以上の開発例のように、セリア・ジルコニア系酸化物のOSCに関する開発のみであり、セリア・ジルコニア系酸化物に貴金属触媒の低温排ガス浄化性能を更に向上させる機能付与するという取り組みは無かった。
本発明では、上記事情を鑑みてなされたものであり、排ガス浄化用助触媒として低温で排ガス浄化性能を高めた酸素吸放出材料を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の問題を解決すべく、鋭意研究を行った結果、セリア・ジルコニア系酸化物相に希土類酸化物相を共存させ、両相を直接結合させた構造にすることで(以下、ハイブリッド化と呼ぶことがある)、これまでの単なるセリア・ジルコニア系酸化物に比べて貴金属触媒を担持して得られる低温触媒活性が高くなることを見出した。セリア・ジルコニア系酸化物粒子に接触して配置させた希土類酸化物相は、分解化学種の吸着点として作用し、分解化学種を捕集して貴金属触媒に供給する役割により低温触媒活性が高くなるものと考えて上記ハイブリッド構造を創製し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の要旨とするものである。
(1)セリア・ジルコニア系複合酸化物相と少なくとも1種の希土類酸化物相が含まれる酸素吸放出材料であって、前記希土類酸化物相がセリア・ジルコニア系複合酸化物相に直接結合した構造を有することを特徴とする酸素吸放出材料。
(2)前記希土類酸化物相の含有量が、希土類酸化物相/(希土類酸化物相+セリア・ジルコニア系複合酸化物相)モル比で0を超え0.3以下であることを特徴とする上記(1)記載の酸素吸放出材料。
(3)前記希土類酸化物相の含有量が、希土類酸化物相/(希土類酸化物相+セリア・ジルコニア系複合酸化物相)モル比で0を超え0.1以下であることを特徴とする上記(1)又は(2)記載の酸素吸放出材料。
(4)前記セリア・ジルコニア系複合酸化物相におけるセリウムとジルコニウムのモル比が、セリウム/(セリウム+ジルコニウム)で0.33以上0.66以下であって、8配位時のCe4+イオン及び8配位時のZr4+イオンよりも大きなイオン半径を有する金属イオンが含まれることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の酸素吸放出材料。
(5)前記Ce4+イオン及びZr4+イオンよりも大きなイオン半径を有する金属イオンが、Y3+イオンまたはLa3+イオンであることを特徴とする上記(4)記載の酸素吸放出材料。
(6)前記セリア・ジルコニア系複合酸化物相におけるセリウムとジルコニウムのモル比が、セリウム/(セリウム+ジルコニウム)で0.10以上0.33未満であって、Y3+イオンが含まれることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の酸素吸放出材料。
(7)前記希土類酸化物相が、2種以上5種以下であることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の酸素吸放出材料。
(8)前記セリア・ジルコニア系酸化物相の組成が、交流インピーダンス法で測定されるイオン伝導率が400℃で1×10−5S/cm以上となることを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれか1項に記載の酸素吸放出材料。
本発明の排ガス浄化用助触媒としての酸素吸放出材料は、貴金属(Pd、Pt等)を担持して排ガス浄化触媒とした際に低温での排ガス浄化性能に優れるという顕著な効果を奏する。
排ガス浄化性能に係わる混合とハイブリットの違いを説明するための概念図である。 製品粉末にPdを0.5mass%含浸担持した後、プロピレンガスの酸化触媒活性を測定した図である(評価条件;Pd:0.5mass%担持、C:1000ppm、O:2%、HO:10%、SV:40,000h−1)。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明の酸素吸放出材料は、セリア・ジルコニア系複合酸化物相と少なくとも1種の希土類酸化物相が含まれる酸素吸放出材料であって、前記希土類酸化物相がセリア・ジルコニア系複合酸化物相に直接結合した構造(以下ハイブリッド化と称することがある)を有するものである。セリア・ジルコニア系複合酸化物だけの酸素吸放出材料とは異なり、希土類酸化物相を共存させることにより浄化対象となる化学種を前記希土類酸化物相で吸着して効率よく捕集し、担持貴金属に供給できるので排ガス浄化性能が高くなる。
一方、セリア・ジルコニア系酸化物(CZ)と希土類酸化物粉末を単に混合することでは上記効果が十分得られない。その理由は明確ではないが、以下のように推察できる。
すなわち、図1の概念図により、混合とハイブリットの違いについて説明すると、本発明の酸素吸放出材料では、希土類酸化物相(Ln)がセリア・ジルコニア系複合酸化物相(CZ)に直接結合した構造(Ln−CZ)であるハイブリッド化されているため、右側の拡大図と反応イメージに示すように、希土類酸化物相(Ln)に吸着された有害ガス(主に未燃焼の炭化水素)が表面拡散してセリア・ジルコニア系酸化物相へスムーズに移動して貴金属触媒(PGM)によって排ガスは浄化される。
一方、セリア・ジルコニア系酸化物(CZ)粉末に希土類酸化物(Ln)粉末を単に混合したものはセリア・ジルコニア系酸化物粒子と希土類酸化物粒子は離れているか或いはせいぜい物理的に接触している程度にすぎないので、左側の拡大図と反応イメージに示すように、希土類酸化物粉末に吸着された有害ガスがセリア・ジルコニア系酸化物(CZ)粒子まで表面拡散して移動できず、結果として排ガスの浄化が十分進まないものと推測している。なお、本発明は、上記推察によって限定されるものではない。
よって、本発明では、希土類酸化物相がセリア・ジルコニア系複合酸化物相に直接結合した構造、即ち、ハイブリッド化していることが重要であり、両相の単なる物理的混合では十分な効果は得られない。本発明のハイブリッド化は、例えば、両相が相分離して形成された結合構造、セリア・ジルコニア系複合酸化物粒子上で希土類酸化物相前駆体から希土類酸化物相を形成して両相間の直接結合を形成した構造、セリア・ジルコニア系複合酸化物前駆体と希土類酸化物相前駆体の混合物から両相を形成して両相間の直接結合を形成した構造、セリア・ジルコニア系酸化物粒子と希土類酸化物粒子がネッキングでつながった構造、等である。
本発明のセリア・ジルコニア系酸化物相とは、セリア(酸化セリウム、CeO)とジルコニア(酸化ジルコニウム、ZrO)との固溶体相である。セリアとジルコニアは全率固溶するので、セリウム/(セリウム+ジルコニウム)のモル比で0を超え1未満の範囲となる。
また、本発明のセリア・ジルコニア系酸化物では、セリウム若しくはジルコニウム、又はセリウムとジルコニウムの両方を他の金属イオンで一部置換されていてもよい。前記置換金属イオンの元素としては、例えば、アルカリ土類金属元素、セリウムを除く希土類金属元素、等の1種以上である。アルカリ土類金属元素としては、Mg、Ca、Sr、Ba等が挙げられる。希土類金属元素としては、Sc、Y、La、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等が挙げられる。中でも、Sc、Y、La、Pr、Nd、Eu、Gdは、セリア・ジルコニア系酸化物の酸素吸放出特性を向上させたり、耐久性や耐熱性を向上させたりできるので好ましい。また、本発明の希土類酸化物相を構成する元素の金属イオンがセリア・ジルコニア系酸化物に置換されているのがより好ましい。このようにすることで、長期使用や高温使用において希土類酸化物相がセリア・ジルコニア系酸化物相内に拡散していくのを抑制できる。前記置換量は、特に限定しないが、セリア・ジルコニア系酸化物の総カチオンに対して20モル%以下が好ましく、置換効果をより大きく得るには3モル%以上15モル%以下である。
本発明の希土類酸化物相とは、イットリウム及び原子番号57から71までの希土類元素から選ばれた1種以上の希土類金属元素の酸化物である。
本発明に関わるハイブリッド化された酸素吸放出材料は、酸素吸放出可能なセリア・ジルコニア系酸化物相と希土類酸化物相が上述のようにハイブリッド化されていれば、特に制限されないが実際の浄化を行う貴金属粒子の働きをより高めるたり、より効率よくしたりするには、前記希土類酸化物相の含有量が、希土類酸化物相/(希土類酸化物相+セリア・ジルコニア系複合酸化物相)モル比(ハイブリット量)で0を超え0.3以下であるのが好ましい。より望ましくは0を超え0.1以下である。また、希土類酸化物相/(希土類酸化物相+セリア・ジルコニア系複合酸化物相)モル比で0を超えれば、本発明の低温での優れた排ガス浄化性能の効果が得られるものであるが、より大きな効果を得るためには、0.004以上であるのが好ましい。
また、本発明のセリア・ジルコニア系酸化物相は、低温での排ガス浄化性能を優れたものとするには、セリア・ジルコニア系複合酸化物相のセリウムとジルコニウムのモル比が、セリウム/(セリウム+ジルコニウム)で0.1以上0.66以下の範囲とすることが好ましい。特に、大きな酸素吸放出量を得るという観点からは、セリア・ジルコニア系複合酸化物相のセリウムとジルコニウムのモル比が、セリウム/(セリウム+ジルコニウム)で0.33以上0.66以下であるのが好ましい、より好ましくは0.36以上0.63以下である。セリウム/(セリウム+ジルコニウム)が0.66を超えると理論的な酸素吸放出量は増えるものの耐熱性が急速に悪化するため実用上望ましくない。
また、8配位時のCe4+イオン及びZr4+イオンよりも大きなイオン半径を有する金属イオンが含まれることが大きな酸素放出量に加え、大きな酸素吸放出速度を得るために望ましい。これは大きな金属イオンを配合することで複合酸化物の結晶格子を広げ、酸素吸放出時に起こるCe4+⇔Ce3+の価数変化に伴うイオン半径変化を促進するためである。このため、8配位時のCe4+イオン及びZr4+イオンよりも大きなイオン半径を有する金属イオンを含むこととした。
前記Ce4+イオン及びZr4+イオンよりも大きなイオン半径を有する金属イオンが、Y3+イオンまたはLa3+イオンであることが特に有効である。
また、特に大きな酸素吸放出速度を得るという観点からは、セリア・ジルコニア系複合酸化物相のセリウムとジルコニウムのモル比が、セリウム/(セリウム+ジルコニウム)で0.10以上0.33未満であるのが好ましい。すなわち、前記セリア・ジルコニア系複合酸化物相におけるセリウムとジルコニウムのモル比が、セリウム/(セリウム+ジルコニウム)で0.10以上0.33未満では価数変化により実際に酸素吸放出を行うセリウムの配合量が少ないため大きな酸素吸放出量は得られないが、Y3+イオンが含まれることが大きな酸素吸放出速度を得るためには有用である。大きな酸素吸放出速度が得られるのは、Y3+イオンが含まれることでセリア・ジルコニア系複合酸化物相のイオン伝導率が高くなり、粒子内の酸素イオンが移動しやすくなるためである。セリウム/(セリウム+ジルコニウム)が0.10未満となると酸素吸放出量が少なすぎて実用上酸素吸放出材料として使用できない。したがって、酸素放出量は少なくなるものの大きな酸素吸放出速度を得る目的のためには、セリウムとジルコニウムのモル比が、セリウム/(セリウム+ジルコニウム)で0.10以上0.33未満の範囲、好ましくは0.15以上0.30以下が望ましい。
酸素吸放出材料に含まれる希土類酸化物相は、1種でもよいが2種以上5種以下であることが望ましい。つまり、自動車排ガスにはNOx、CO、未燃焼の燃料成分(一般的にHCと呼ぶ)などが含まれ、それぞれの性質は異なる。このためハイブリッド化されたセリア・ジルコニア系複合酸化物にも色々な吸着能を持たせるために2種類以上の希土類酸化物相を作製することは有効であるが、種類を多くしすぎると経済的な生産が難しくなるため5種類以下が良い。
酸素吸放出材料中のセリア・ジルコニア系酸化物相の組成が、交流インピーダンス法で測定されるイオン伝導率が400℃で1×10−5S/cm以上となるようにすることが望ましい。つまり、上述のとおり、イオン伝導率が高くなると粒子内の酸素の移動がしやすくなり結果として低温での排ガス浄化性能を高める。イオン伝導率が400℃で1×10−5S/cm未満では粒子内部での酸素イオン移動速度が遅く、自動車排ガスの雰囲気変動に応じた酸素の吸放出を行うことが出来ない。しかし、1×10−2S/cmを超えるとセリア・ジルコニア系酸化物相の作製のためには高価な第三成分元素を大量に使うことに加え、第三成分を増やした分だけ酸素の吸放出を行うセリウムイオンの配合量が減ることになり、実用上不利であるので、上限は特に限定するものではないが1×10−2S/cmとすることが好ましい。
イオン伝導率の測定方法はJIS R−1661 ファインセラミックスイオン伝導体の導電率測定方法に準拠する交流インピーダンス法で測定する。
このようなハイブリッド化された酸素吸放出材料の製造方法は、特に制限されないが、例えば、以下のような方法を採用しても良い。すなわち、ハイブリッド化する前のセリア・ジルコニア系酸化物を製造する第一段階。第一段階で得られたセリア・ジルコニア系酸化物表面に希土類酸化物相を形成する第二段階を取る方法があげられる。
ハイブリッド化する前のセリア・ジルコニア系酸化物を得る第一段階では通常知られているセリア・ジルコニア系酸化物を製造する方法を取ることが出来る。例えば、酸化物や水酸化物を形成する金属塩を溶解し、溶液のpHを変化させて酸化物や水酸化物を形成する方法、溶解している金属塩に添加剤を加えて溶解度の小さな塩に変化させて酸化物前駆体を析出させる方法(この場合には、更に酸化物前駆体を熱処理して酸化物を形成する)、金属アルコキシド等の加水分解反応する化合物を溶解し、水を加えて加水分解させて酸化物や水酸化物を形成する方法、等がある。
第一段階で得られたセリア・ジルコニア系酸化物をハイブリッド化する第二段階では第一段階で得られた粒子表面に希土類酸化物の分相を形成できる方法であれば特に限定されないが、例えばセリア・ジルコニア系酸化物で水系スラリーを作製後、希土類塩溶液を添加し、溶液のpHを変化させて酸化物表面に水酸化物を沈殿させ、夾雑イオンを取り除いたのち加熱焼成してハイブリッド化する方法が有る。希土類酸化物相を構成する原子は浄化させたい有害ガスに応じて適宜選択することが出来るが、塩基点の強いイットリウム、セリウム、ランタン、プラセオジム、ネオジウム、ガドリニウムなどがあげられる。
本発明のハイブリッド化されたセリア・ジルコニア系酸化物粒子を使用することにより低温での排ガス浄化性能に優れる自動車排ガス触媒を製造することが出来る。
以下に発明例、比較例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下で用いる%は、特に断らない限り質量%であり、製品を構成する酸化物中の該当する酸化物の質量%である。
(発明例1)
1000mlの純水に基材粒子として50gのセリア・ジルコニア(CZ−1)を加え、200r.p.mで10分撹拌し、セリア・ジルコニア分散液を得た。その後、その分散液に酸化ネオジウム0.8g相当を含む塩化ネオジウム溶液を添加し、アンモニア水でpHを9に調整、基材粉末粒子の表面に水酸化ネオジウムを含有するセリア・ジルコニア粒子を得た。得られたスラリーを2%アンモニア水を用いて3回洗浄した後、120℃乾燥、700℃焼成、乳鉢粉砕を行い酸化ネオジウムでハイブリッド化されたセリア・ジルコニア製品粉末を得た。
得られた製品粉末に対してPdを0.5mass%の割合で含浸担持し、プロピレンを原料とする酸化触媒活性を測定(評価条件;Pd:0.5mass%担持、C:1000ppm、O:2%、HO:10%、SV:40,000h−1)したところ、酸化触媒活性と浄化温度との関係を示す図2のとおり50%浄化率温度(T50)が206℃との結果が得られ、酸素吸放出材料に貴金属を担持させて排ガス浄化触媒とした際に低温での排ガス浄化性能に優れることが確認できた。
(比較例1)
1000mlの純水に発明例1と同じ基材粒子として50gのセリア・ジルコニア(CZ−1)を加え、200r.p.mで10分撹拌し、セリア・ジルコニア分散液を得た。その後、その分散液に酸化ネオジウム0.8gを添加し、基材粉末粒子と酸化ネオジウムが均一に混合されたセリア・ジルコニアスラリーを得た。得られたスラリーをろ過、120℃乾燥後、乳鉢粉砕を行い酸化ネオジウム含有セリア・ジルコニア粉末を得た。
得られた粉末に対してPdを0.5mass%の割合で含浸担持し、プロピレンを原料とする酸化触媒活性を測定したところ図2のとおり50%浄化率温度(T50)が234℃と発明例1よりも約30℃高いものとなっていて、低温での排ガス浄化性能が劣っていた。
(発明例2〜5)
表1に示すように、発明例1とは用いた出発原料(塩化ネオジウム溶液)の添加量が異なるだけで、発明例1と同様の方法により酸化ネオジウムでハイブリッド化されたセリア・ジルコニア製品粉末を得た。
(発明例6〜12)
表1に示すように、発明例1とは用いた出発原料(希土類化合物溶液)の種類、その添加量を異ならせて、発明例1と同様の方法により希土類酸化物相でハイブリッド化されたセリア・ジルコニア製品粉末を得た。なお、発明例12は出発原料として塩化ネオジウム(Nd)、塩化プラセジム(Pr)の2種類の溶液を用いた例である。
(発明例13〜20)
表1に示すように、基材粒子を発明例1と異なるセリア・ジルコニア(CZ−2)を用い、種々の出発原料(希土類化合物溶液)を用いて、発明例1と同様の方法により希土類酸化物相でハイブリッド化されたセリア・ジルコニア製品粉末を得た。なお、発明例20は出発原料として硝酸Gd、硝酸ランタン(La)、硝酸イットリウム(Y)の3種類の溶液を用いた例である。
(発明例21〜22)
表1に示すように、基材粒子を発明例1と異なるセリア・ジルコニア(CZ−3)を用い、種々の出発原料(希土類化合物溶液)を用いて、発明例1と同様の方法により希土類酸化物相でハイブリッド化されたセリア・ジルコニア製品粉末を得た。
(発明例23〜24)
表1に示すように、発明例21及び発明例22では基材粒子を発明例1と異なるセリア・ジルコニア(CZ−4)とし、そして発明例21では出発原料として塩化ランタン溶液を、発明例22では出発原料として硝酸ガドニゥム溶液を用いて、発明例1と同様の方法により希土類酸化物相でハイブリッド化されたセリア・ジルコニア製品粉末を得た。
(発明例25)
表1に示すように、基材粒子を発明例1と異なるセリア・ジルコニア(CZ−5)とし、そして出発原料として塩化プラセジム溶液を用いて、発明例1と同様の方法により酸化プラセジムでハイブリッド化されたセリア・ジルコニア製品粉末を得た。
(比較例2〜3)
表1に示すように、比較例1の方法において、酸化ネオジウムの添加量を異ならせて酸化ネオジウム含有セリア・ジルコニア粉末を得た。
発明例2〜25においては、いずれも発明例1と同様に50%浄化率温度が低温となる結果が得られ、本発明の酸素吸放出材料は、貴金属を担持して排ガス浄化触媒とした際に低温での排ガス浄化性能に優れることが確認できた。
一方、比較例2〜3は、比較例1と同様に50%浄化率温度が発明例よりも約30℃高いものとなっていて、低温での排ガス浄化性能が発明例よりも劣っていた。
以上の通り、本発明の排ガス浄化用助触媒としての酸素吸放出材料は、低温で排ガス浄化性能に優れた酸素吸放出材料であることが確認できた。
Figure 2017042752
本発明による排ガス浄化用助触媒として用いる希土類酸化物相がハイブリッド化されたセリア・ジルコニア系酸化物系酸素吸放出材料は、低温から排ガスを浄化するシステムの排ガス浄化用助触媒として好適に使用できる。

Claims (8)

  1. セリア・ジルコニア系複合酸化物相と少なくとも1種の希土類酸化物相が含まれる酸素吸放出材料であって、前記希土類酸化物相がセリア・ジルコニア系複合酸化物相に直接結合した構造を有することを特徴とする酸素吸放出材料。
  2. 前記希土類酸化物相の含有量が、希土類酸化物相/(希土類酸化物相+セリア・ジルコニア系複合酸化物相)モル比で0を超え0.3以下であることを特徴とする請求項1記載の酸素吸放出材料。
  3. 前記希土類酸化物相の含有量が、希土類酸化物相/(希土類酸化物相+セリア・ジルコニア系複合酸化物相)モル比で0を超え0.1以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の酸素吸放出材料。
  4. 前記セリア・ジルコニア系複合酸化物相におけるセリウムとジルコニウムのモル比が、セリウム/(セリウム+ジルコニウム)で0.33以上0.66以下であって、8配位時のCe4+イオン及び8配位時のZr4+イオンよりも大きなイオン半径を有する金属イオンが含まれることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の酸素吸放出材料。
  5. 前記Ce4+イオン及びZr4+イオンよりも大きなイオン半径を有する金属イオンが、Y3+イオンまたはLa3+イオンであることを特徴とする請求項4記載の酸素吸放出材料。
  6. 前記セリア・ジルコニア系複合酸化物相におけるセリウムとジルコニウムのモル比が、セリウム/(セリウム+ジルコニウム)で0.10以上0.33未満であって、Y3+イオンが含まれることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の酸素吸放出材料。
  7. 前記希土類酸化物相が、2種以上5種以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の酸素吸放出材料。
  8. 前記セリア・ジルコニア系酸化物相の組成が、交流インピーダンス法で測定されるイオン伝導率が400℃で1×10−5S/cm以上となることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の酸素吸放出材料。
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