JP7338578B2 - 電源装置 - Google Patents

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本発明は、電源装置に関する。
電源装置として、特許文献1には、第1蓄電部と、第1蓄電部に接続された給電対象と、第2蓄電部とを備えるシステムに適用されるものが開示されている。電源装置は、第1蓄電部と第2蓄電部とを接続する接続経路と、接続経路に設けられ、オンされることにより第1蓄電部と第2蓄電部との間を導通状態とし、オフされることにより第1蓄電部と第2蓄電部との間を遮断状態とする切替スイッチとを備える。
特開2017-212808号公報
システムは指令部を備え、電源装置はスイッチ制御部を備えている。指令部は、切替スイッチのオン指令を出力する。スイッチ制御部は、指令部からオン指令を受信した場合、切替スイッチをオンする。
電源装置は、指令部及びスイッチ制御部を通信可能とする通信部を備えている。ここで、例えば通信部による通信の遅延が発生することにより、通信部による通信が途絶える可能性がある。この場合、指令部からの信号がスイッチ制御部へと伝達されないため、給電対象の駆動中に切り替えスイッチがオンされ、切替スイッチに大電流が流れることにより、切替スイッチの劣化や故障が生じる可能性がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、切替スイッチの劣化及び故障の発生を抑制することができる電源装置を提供することである。
本発明は、第1蓄電部と、
前記第1蓄電部に接続された給電対象と、
第2蓄電部と、
指令部と、を備えるシステムに適用される電源装置において、
前記第1蓄電部と前記第2蓄電部とを接続する接続経路と、
前記接続経路に設けられ、オンされることにより前記第1蓄電部と前記第2蓄電部との間を導通状態とし、オフされることにより前記第1蓄電部と前記第2蓄電部との間を遮断状態とする切替スイッチと、
前記切替スイッチを制御するスイッチ制御部と、
前記指令部及び前記スイッチ制御部の間を通信可能に接続し、前記切替スイッチのオン指令を前記指令部から前記スイッチ制御部に伝達する第1通信部と、
前記指令部及び前記スイッチ制御部の間を通信可能に接続し、前記給電対象の駆動状態を示す信号を前記指令部から前記スイッチ制御部に伝達する第2通信部と、を備え、
前記スイッチ制御部は、前記第1通信部による通信が可能であると判定した場合、前記指令部から前記第1通信部を介して前記オン指令を受信したときに前記切替スイッチをオンに切り替え、前記第1通信部による通信が不可能であると判定した場合、前記指令部から前記第2通信部を介して受信した前記給電対象の駆動状態を示す信号に基づいて、前記切替スイッチのオンへの切り替えを禁止する。
本発明によれば、スイッチ制御部は、第1通信部による通信が不可能であると判定した場合、第2通信部を介して受信した給電対象の駆動状態を示す信号に基づいて、切替スイッチのオンへの切り替えを禁止する。これにより、スイッチ制御部は、第1通信部による通信が不可能とされても、給電対象の駆動状態を示す信号を受信するまで、切替スイッチのオンへの切り替えを禁止することができる。その結果、給電対象の駆動中に切替スイッチがオンされることを防止することができ、切替スイッチの劣化及び故障の発生を抑制することができる。また、切替スイッチのオンへの切り替えに関する情報を、第1通信部に代えて第2通信部を介して速やかに取得できるため、切替スイッチのオンへの切り替えが遅延することを防止することもできる。
第1実施形態に係る電源システムの構成図。 比較例の制御の一例を示すタイムチャート。 BMUが実施する処理のフローチャート。 電源システムの制御の一例を示すタイムチャート。 第2実施形態に係る電源システムの構成図。
<第1実施形態>
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の電源システムは車両に搭載される。車両はエンジン(内燃機関)を走行動力源として走行するものである。
図1に示すように、電源システムは、鉛蓄電池10と、回転電機11と、スタータ12とを備えている。回転電機11及びスタータ12に対して並列に鉛蓄電池10が接続されている。鉛蓄電池10からは、回転電機11及びスタータ12への給電が可能とされる。鉛蓄電池10の定格電圧は、例えば12Vである。本実施形態において、鉛蓄電池10が「第1蓄電部」に相当する。
回転電機11の回転軸は、車両が有するエンジン14のクランク軸に対してベルト等により動力伝達可能とされており、クランク軸の回転によって回転電機11の回転軸が回転し、発電が行われる。つまり、回転電機11は発電機として機能する。回転電機11の発電電力は、回転電機11が有する平滑コンデンサにより平滑化されつつ、鉛蓄電池10に充電される。また、回転電機11は、電動機としてクランク軸に回転力を付与する動力出力機能を備える。この場合、回転電機11は、ISG(Integrated Starter Generator)を構成する。本実施形態において、回転電機11が「第2蓄電部」に相当する。
スタータ12は、エンジン14を始動させる始動装置である。スタータ12は、図示しない車両のイグニッションスイッチがオンされ、鉛蓄電池10から電力が供給されることにより駆動し、エンジン14の出力軸に初期回転を付与することによりエンジン14を始動させる。本実施形態において、スタータ12が「給電対象」に相当する。
電源システムは、鉛蓄電池10と回転電機11とを接続する接続経路L1を備えている。接続経路L1の中間点である接続点Nにはスタータ12が接続されている。接続経路L1は、回転電機11に対する入出力電流を流すことを想定した電流経路である。
電源システムは、切替スイッチSWと、バイパス経路L2と、抵抗体13とを備えている。切替スイッチSWは、接続経路L1のうち接続点Nよりも回転電機11側に設けられている。切替スイッチSWがオンされることにより、鉛蓄電池10及び回転電機11の間が導通状態とされる。一方、切替スイッチSWがオフされることにより、鉛蓄電池10及び回転電機11の間が遮断状態とされる。
バイパス経路L2は、切替スイッチSWを迂回するように、接続経路L1のうち切替スイッチSWよりも接続点N側と、接続経路L1のうち切替スイッチSWよりも回転電機11側とを電気的に接続する。バイパス経路L2には、抵抗体13が設けられている。バイパス経路L2の抵抗体13を介して、鉛蓄電池10と回転電機11とは常時接続されている。これにより、切替スイッチSWがオフされている場合であっても、バイパス経路L2を通じて鉛蓄電池10と回転電機11との導通が可能とされる。抵抗体13を介して鉛蓄電池10と回転電機11とが常時接続されることで、バイパス経路L2を介して流れる電流が制限されつつ、鉛蓄電池10から回転電機11への常時通電が可能となる。そのため、回転電機11のコンデンサが充電状態で保持されるようになっている。これにより、切替スイッチSWがオンされた際に回転電機11へと流れる突入電流が抑制される。
電源システムは、バッテリマネジメントユニット(以下、BMU20)、及びBMU20に対して上位の制御装置であるECU21を備えている。BMU20は、CPU、ROM、RAM及び入出力インターフェース等を含むマイクロコンピュータである。BMU20は、ECU21から出力される信号に基づいて、切替スイッチSWをオン又はオフする。本実施形態において、BMU20が「スイッチ制御部」に相当する。
ECU21は、CPU、ROM、RAM及びフラッシュメモリ等を含む周知のマイクロコンピュータを備えた電子制御装置である。ECU21がBMU20に出力する信号には、エンジン14の始動前においてオフされている切替スイッチSWを、エンジン14の始動後においてオンさせる切替指令Sg1が含まれる。切替指令Sg1は、エンジン14の始動後から早期に、回転電機11から鉛蓄電池10への充電経路を確保するための信号である。切替指令Sg1は、例えばユーザによりイグニッションスイッチが押下された後に、ECU21からBMU20へと出力される。本実施形態において、切替指令Sg1は、論理Lによって切替スイッチSWのオフ指令を示し、論理Hによって切替スイッチSWのオン指令を示す。なお、エンジン14の始動前に切替スイッチSWがオフされているのは、例えば、接続経路L1に流れる暗電流を抑制するためである。また、本実施形態において、ECU21が「指令部」に相当する。
ECU21は、スタータ12の駆動状態を把握可能となっている。ECU21は、スタータ12の駆動状態を示す2値信号をBMU20に出力する。本実施形態において、スタータ12の駆動状態を示す2値信号とは、エンジン14の始動が完了したか否かを示す始動完了信号Sg2である。ECU21は、例えば、スタータ12の駆動が開始された後、燃料噴射制御によりエンジン14の初爆が発生してクランク軸の回転速度が所定回転速度以上になったと判定した場合、始動完了信号Sg2を出力する。本実施形態において、エンジン14の始動完了信号Sg2は、論理Lによってエンジン14の始動が完了していないことを示し、論理Hによってエンジン14の始動が完了したことを示す。
電源システムは、BMU20及びECU21を接続する第1通信部22を備えている。本実施形態では、第1通信部22として、多重通信可能なCANが用いられる。本実施形態において、第1通信部22は、CANの通信コントローラを内蔵したCANマイコン及びトランシーバICを含むものである。これにより、BMU20、ECU21、及びその他の制御装置(例えばエンジン14の制御装置)の間が通信可能に接続されている。切替指令Sg1及びエンジン14の始動完了信号Sg2を含むECU21の出力信号は、第1通信部22を介してBMU20に伝達される。
BMU20は、切替指令Sg1及びエンジン14の始動完了信号Sg2を受信した場合、切替スイッチSWをオンに切り替える通常時切替制御を行う。BMU20は、エンジン14の始動完了信号Sg2を受信することにより、切替スイッチSWを安全にオンすることが可能となる期間を把握している。
ところで、エンジン14の始動前において、切替スイッチSWの両端それぞれにおける電圧は同じ(例えば12V)にされている。一方、エンジン14の始動中には、鉛蓄電池10からスタータ12へと大電流が流れるため、鉛蓄電池10の端子電圧は低下する。このため、エンジン14の始動中において、切替スイッチSWの両端には電圧差が生じる。この状態において、切替スイッチSWがオンされた場合、回転電機11側から切替スイッチSWへと大電流が流れ、切替スイッチSWが劣化したり、故障したりする可能性がある。
ここで、第1通信部22が通信不可能な状態となり、エンジン14の始動完了信号Sg2がECU21からBMU20へと伝達されないことがある。この場合、BMU20は、切替スイッチSWが安全にオンされることが可能となる期間を把握できない。BMU20とECU21とが通信不可能となる状況には、例えば、通信のタイミングが遅れたり、第1通信部22への負荷が増大したりすることにより一時的に通信不可能となる状況と、第1通信部22が故障したりすることにより常時通信不可能となる状況とがある。また、BMU20とECU21とが通信不可能となる状況には、ECU21からBMU20へと伝達される信号のうち一部の信号(例えば、エンジン14の始動完了信号Sg2)が欠落して通信不可能となる状況が含まれる。
図2に、第1通信部22による通信が途絶した場合に、切替スイッチSWに大電流が流れてしまう場合の比較例を示す。図2において、(a)は第1通信部22が通信可能か否かの状態を示し、(b)はスタータ12に流れる電流Isの推移を示し、(c)は鉛蓄電池10の端子電圧VPbの推移を示し、(d)は回転電機11の出力電圧Vmの推移を示し、(e)は切替スイッチSWの両端における電圧差Vdの推移を示し、(f)はBMU20に入力される切替指令Sg1の推移を示し、(g)はBMU20に入力される始動完了信号Sg2の推移を示し、(h)は切替スイッチSWの状態を示し、(i)は切替スイッチSWに流れる電流Iwの推移を示す。
時刻t1において、第1通信部22によるBMU20とECU21との通信が不可能とされる。本実施形態では、第1通信部22による通信が可能か否かの判定は、BMU20により実施される。BMU20は、例えば、所定時間にわたってECU21から第1通信部22を介して通信がない場合、第1通信部22による通信が不可能であると判定する。
時刻t1より後の時刻t2において、エンジン14の始動が開始される。これにより、スタータ12に流れる電流Isが増大する。これに伴い、鉛蓄電池10の端子電圧VPbは低下する。一方、回転電機11の出力電圧Vmは、エンジン14の始動の前後において略一定である。このため、切替スイッチSWの両端における電圧差Vdが増大する。ここで、電圧差Vdは、切替スイッチSWの両端のうちスタータ12側に対して回転電機11側の電圧が高くなる場合を正としている。
第1通信部22による通信が不可能であるため、エンジン14の始動完了信号Sg2の論理はLのままとなる。よって、エンジン14の始動が完了したことがBMU20に伝達されず、BMU20は切替スイッチSWを安全にオンすることが可能となる期間を把握することができない。本実施形態では、エンジン14の始動後から早期に回転電機11から鉛蓄電池10への充電経路を確保するとの要求があるため、切替指令Sg1の論理をHに切り替える条件には、始動完了信号Sg2の論理に関する条件が含まれていない。つまり、ECU21は、エンジン14の始動が完了していない場合にも切替指令Sg1の論理をHにすることがある。図2には、エンジン14の始動中である時刻t3において、切替指令Sg1の論理がLからHとされてしまう例を示す。この場合、切替スイッチSWがオフからオンへと切り替えられてしまう。
切替スイッチSWがオンされる時刻t3からエンジン14の始動が完了する時刻t4までの期間において、切替スイッチSWに流れる電流Iwが増大する。これにより、切替スイッチSWが劣化したり、故障したりする可能性がある。ここで、切替スイッチSWに流れる電流Iwの符号は、回転電機11から鉛蓄電池10へと向かう方向を正とする。
切替スイッチSWの劣化等を防止するために、例えば、第1通信部22による通信が可能となるまで待機することも考えられる。しかし、この場合、充電経路を速やかに確保することができなくなる。そこで、図1に示すように、電源システムは、BMU20及びECU21を接続する第2通信部23を備えている。第2通信部23は、BMU20とECU21とを電気的に接続し、単一の2値信号を通信可能とする信号線を備えている。本実施形態において、第2通信部23によりECU21からBMU20へと伝達される単一の2値信号は、エンジン14の始動完了信号Sg2である。本実施形態において、BMU20、第1通信部22、第2通信部23、切替スイッチSW、接続経路L1、バイパス経路L2及び抵抗体13が「電源装置」に相当する。
図3に、BMU20が実施する処理を示す。本処理は、所定周期毎に繰り返し実施される。
ステップS10において、第1通信部22による通信が可能か否かを判定する。ステップS10において肯定判定した場合、ステップS11に進む。ステップS11では、通常時切替制御を行う。詳しくは、エンジン14の始動完了信号Sg2の論理がHになっていることを条件として、切替指令Sg1の論理がHになったと判定した場合、切替スイッチSWをオンに切り替える。一方、ステップS10において第1通信部22による通信が不可能であると判定した場合、ステップS12に進む。
ステップS12では、第2通信部23を介して伝達されるエンジン14の始動完了信号Sg2の論理がHであるか否かを判定する。ステップS12において肯定判定した場合、ステップS13に進み、切替スイッチSWの切り替えを許可する。この場合、切り替えが許可されたタイミング以降において、切替指令Sg1の論理がHに切り替えられたと判定した場合、切替スイッチSWをオンに切り替える。一方、ステップS12において否定判定した場合、ステップS14に進み、切替スイッチSWの切り替えを禁止する。この場合、切替指令Sg1の論理がHに切り替えられたとしても、切替スイッチSWをオンに切り替えない。
図4に、第1通信部22による通信が途絶した場合の本実施形態における制御の一例を示す。図4(a)~(i)は、先の図2(a)~(i)に対応している。
時刻t1から時刻t2までは、先の図2と同様のため説明を省略する。エンジン14の始動中である時刻t3において、切替指令Sg1の論理がLからHとされるものの、切替スイッチSWはオフからオンへ切り替えられない。これは、第1通信部22による通信が不可能であると判定されている場合、エンジン14の始動完了信号Sg2の論理がHに切り替えられるまで、ステップS12において否定判定がなされ、ステップS14において切替スイッチSWの切り替えが禁止されるためである。
時刻t4において、エンジン14の始動が完了し、スタータ12に流れる電流Isが低減される。これに伴い、鉛蓄電池10の端子電圧VPbが上昇する。そのため、切替スイッチSWの両端における電圧差Vdが低下する。時刻t4よりも後の時刻t5において、ECU21から第2通信部23を介してBMU20へと伝達されるエンジン14の始動完了信号Sg2の論理がHに切り替えられる。これにより、ステップS12において肯定判定され、ステップS13において切替スイッチSWの切り替えが許可される。よって、切替スイッチSWがオフからオンに切り替えられる。以上により、切替スイッチSWの両端における電圧差Vdが増大されている期間において、切替スイッチSWが切り替えられ、切替スイッチSWに流れる電流Iwが増大することを防止できる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
第1通信部22による通信が不可能であると判定された場合、第2通信部23によってエンジン14の始動完了信号Sg2が伝達される構成とした。これにより、BMU20がエンジン14の始動完了信号Sg2を受信するまで、切替スイッチSWのオンへの切り替えが禁止される。そのため、切替スイッチSWの両端における電圧差Vdが増大している期間に、切替スイッチSWがオンされることが防止される。その結果、切替スイッチSWに大電流が流れる事態の発生を防止でき、切替スイッチSWの劣化及び故障の発生を抑制することができる。
また、始動完了信号Sg2を、第1通信部22に代えて第2通信部23を介して速やかにBMU20は取得できるため、切替スイッチSWのオンへの切り替えが遅延することを防止することもできる。
多重通信可能とする通信ネットワークでは、例えば通信量の増大により通信の遅延が発生する可能性がある。そこで、本実施形態において、第2通信部23が、単一の2値信号を通信可能とする信号線によって構成されるとした。第2通信部23は、BMU20とECU21との2つの制御装置を接続するものであるため、第1通信部22による通信が不可能であると判定された場合であっても、通信が遅延しにくい又は通信の遅延が発生しない。そのため、始動完了信号Sg2の伝達が遅延する事態の発生を防止することができる。その結果、切替スイッチSWに大電流が流れる事態の発生を防止でき、切替スイッチSWの劣化及び故障の発生を抑制することができる。
第2通信部23が単一の2値信号を通信可能とする信号線によって構成されるとした。これにより、BMU20とECU21との間における始動完了信号Sg2の通信手段が必要最低限の構成により二重化されることとなる。そのため、多重通信可能とするCAN等の通信ネットワークが2重化される構成と比べて、電源システムを簡素な構成とすることができる。その結果、電源システムのコストを低減することができる。
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図5を参照しつつ説明する。なお、図5において、先の図1に示した構成については、便宜上、同一の符号を付している。
第1実施形態では、電源システムは「第1蓄電部」としての鉛蓄電池10を有する1電源システムであった。本実施形態において、電源システムは「第1蓄電部」としてのリチウムイオン蓄電池30と、「第2蓄電部」としての鉛蓄電池10とを有する2電源システムである。リチウムイオン蓄電池30は、鉛蓄電池10に比べて、充放電における電力損失が少なく、出力密度及びエネルギ密度の高い高密度蓄電池である。鉛蓄電池10及びリチウムイオン蓄電池30の定格電圧はいずれも同じであり、例えば12Vである。
電源システムは、電気負荷31、第1切替スイッチSW1及び接続経路L1を備えている。電気負荷31は、例えば、アイドリングストップ制御におけるエンジン14の再始動や、車両の発進時や加速時のトルクアシストを行う回転電機である。接続経路L1は、鉛蓄電池10と、電気負荷31とを接続している。接続経路L1には、第1切替スイッチSW1が設けられている。第1切替スイッチSW1がオンされることにより、接続経路L1を介して、鉛蓄電池10の充放電が行われる。
電源システムは、第2切替スイッチSW2を備えている。接続経路L1のうち、第1切替スイッチSW1よりも電気負荷31側である接続点Pに第2切替スイッチSW2が接続されている。第2切替スイッチSW2の両端のうち接続点Pとは反対側にリチウムイオン蓄電池30が接続されている。第2切替スイッチSW2がオンされることで、接続経路L1を介して、リチウムイオン蓄電池30の充放電が行われる。具体的には、回転電機としての電気負荷31に電力が供給されることにより、エンジン14の再始動、及び車両の発進時や加速時のトルクアシストの実施が可能とされる。本実施形態において、電気負荷31が「給電対象」に相当する。また、BMU20、第1通信部22、第2通信部23、第1,第2切替スイッチSW1,SW2及び接続経路L1が「電源装置」に相当する。
BMU20は、ECU21からの指令に基づいて、第1,第2切替スイッチSW1,SW2をオンオフする。
ECU21は、電気負荷31の駆動状態を示す2値信号をBMU20に出力する。本実施形態において、電気負荷31の駆動状態を示す信号とは、エンジン14の再始動が完了したか否かを示す信号、又は車両の発進時や加速時のトルクアシストが完了したか否かを示す信号である。
BMU20は、例えば、エンジン14の再始動完了信号及び切替指令Sg1を受信した場合、通常時切替制御を行う。BMU20は、エンジン14の再始動完了信号を受信することにより、第1切替スイッチSW1を安全にオンすることが可能となるタイミングを把握する。
詳しくは、エンジン14の再始動前において、第1切替スイッチSW1の両端それぞれにおける電圧は同じ(例えば12V)にされている。一方、エンジン14の再始動中には、リチウムイオン蓄電池30から電気負荷31へと大電流が流れているため、リチウムイオン蓄電池30の端子電圧は低下する。このため、エンジン14の再始動中において、第1切替スイッチSW1の両端には電圧差が生じる。この状態において、第1切替スイッチSW1がオンされた場合、鉛蓄電池10側から第1切替スイッチSW1へと大電流が流れ、第1切替スイッチSW1が劣化したり、故障したりする可能性がある。そのため、BMU20は、エンジン14の再始動中に第1切替スイッチSW1がオンされることを防止するため、エンジン14の再始動完了信号を受信し、第1切替スイッチSW1を安全にオンすることが可能な期間を把握する。
第1通信部22が通信不可能となった場合、エンジン14の再始動完了信号がECU21からBMU20へと伝達されない可能性がある。この場合、BMU20は、切替スイッチSWが安全にオンされることが可能となる期間を把握できない。これにより、第1切替スイッチSW1の両端に電圧差がある状態において、第1切替スイッチSW1がオンされる可能性がある。
そこで、本実施形態において、第1通信部22が通信不可能とされた場合、電源システムに備えられた第2通信部23を介して、ECU21からBMU20へとエンジン14の再始動完了信号が伝達されるまで、第1切替スイッチSW1のオンへの切り替えが禁止される。本実施形態において、エンジン14の再始動完了信号は、論理Lによってエンジン14の再始動が完了していないことを示し、論理Hによってエンジン14の再始動が完了したことを示す。この場合、先の図3におけるステップS12では、エンジン14の再始動完了信号の論理がHであるか否かが判定される。
本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
<その他の実施形態>
上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・第1通信部22は、多重通信可能なものであればよく、例えば、LIN(Local Interconnect Network)であってもよい。
・第2通信部23は単一の2値信号を通信可能なものに限られない。第2通信部23として、例えば、第1通信部22と同様に、CAN等の多重通信可能なものが用いられてもよい。
・第1,第2通信部22,23としては、BMU20とECU21との間を有線で接続するものに限らず、無線で接続するものであってもよい。
・第2実施形態において、電気負荷31は回転電機に限られない。例えば、一般的な電気負荷であるシートヒータやリアウインドウのデフロスタ用ヒータ、ヘッドライト、フロントウインドウのワイパ、空調装置の空調ファン等であってもよい。
・第1実施形態では、第1通信部22による通信が不可能と判定された場合、エンジン14の始動完了信号Sg2の論理がHになったと判定され、その後に切替指令Sg1の論理がHになったと判定されることにより、切替スイッチSWがオンに切り替えられるとしたが、これに限られない。第1通信部22による通信が不可能と判定された場合、切替指令Sg1の判定は行われず、エンジン14の始動完了信号Sg2の論理がHになったと判定されることにより、切替スイッチSWがオンに切り替えられるとしてもよい。これにより、切替指令Sg1の論理がHになるまでの期間を省くことができ、切替スイッチSWのオンへの切り替えが遅延することを防止することができる。
・第2実施形態において、電気負荷31の駆動状態を示す2値信号としては、エンジン14の再始動完了信号に限られない。例えば、トルクアシスト完了信号、又は電気負荷31への給電が完了したか否かを示す給電完了信号であってもよい。BMU20は、トルクアシスト完了信号及び切替指令Sg1、又は給電完了信号及び切替指令Sg1を受信した場合、第1切替スイッチSW1をオンに切り替えればよい。
・第2実施形態において、第1通信部22が通信不可能とされた場合、第2通信部23を介して伝達される信号は、エンジン14の再始動完了信号に限られず、例えばトルクアシスト完了信号であってもよい。この場合、例えば、BMU20は、ECU21から第2通信部23を介してトルクアシスト完了信号が伝達されるまで、第1切替スイッチSW1のオンへの切り替えを禁止してもよい。ここで、トルクアシスト完了信号は、論理Lによってトルクアシストが完了していないことを示し、論理Hによってトルクアシストが完了したことを示す。この場合、先の図3におけるステップS12では、トルクアシスト完了信号の論理がHであるか否かを判定すればよい。
また、上記各実施形態において、第1通信部22が通信不可能とされた場合、第2通信部23を介して伝達される信号は、スタータ12や電気負荷31が通電されているか否かを示す信号であってもよい。例えば、ECU21には、スタータ12や電気負荷31に流れる通電電流の大きさを示す情報が入力される。ECU21は、スタータ12や電気負荷31に流れる通電電流が所定値以上の場合、スタータ12や電気負荷31が通電されていると判定し、通電されている旨の信号をBMU20へと出力する。BMU20は、スタータ12や電気負荷31が通電されている期間において、切替スイッチSW又は第1切替スイッチSW1の切り替えを禁止する。ここで、通電されている旨の信号は、論理Lによってスタータ12や電気負荷31が通電されていることを示し、論理Hによってスタータ12や電気負荷31が通電されていないことを示す。この場合、先の図3におけるステップS12では、通電されている旨の信号の論理がHであるか否かが判定されればよい。
・上記各実施形態において、第1通信部22が通信不可能とされた場合、第2通信部23を用いて伝達される信号は、ECU21からBMU20へと向かう方向の信号に限られず、BMU20からECU21へと向かう方向の信号であってもよい。この信号は、例えば、スタータ12や電気負荷31が駆動されることを禁止する旨の禁止信号である。詳しくは、BMU20は、切替スイッチSW又は第1切替スイッチSW1をオンに切り替えるに先立ち、禁止信号をECU21へと出力する。ECU21は、禁止信号を受信した場合、スタータ12又は電気負荷31の駆動を禁止する。これにより、切替スイッチSW又は第1切替スイッチSW1がオンされている期間に、スタータ12又は電気負荷31が駆動されることが防止される。そのため、切替スイッチSWや第1切替スイッチSW1に大電流が流れる事態の発生を防止でき、切替スイッチSWや第1切替スイッチSW1の劣化及び故障の発生を抑制することができる。
・第2実施形態において、電源システムは、第1,第2切替スイッチSW1,SW2に加えて、第3,第4切替スイッチSW3,SW4を備える構成としてもよい。この構成における第3,第4切替スイッチSW3,SW4は、例えば、特開2017-052446号公報の図1に記載されている第3,第4スイッチ23,24に相当するものである。
・BMU20は、車両に搭載される電源システムに限らず、車載以外の電源システムに適用されてもよい。
10…鉛蓄電池、11…回転電機、12…スタータ、20…BMU、21…ECU、22…第1通信部、23…第2通信部、30…リチウムイオン蓄電池、SW…切替スイッチ、SW1…第1切替スイッチ。

Claims (4)

  1. 第1蓄電部(10,30)と、
    前記第1蓄電部に接続された給電対象(12,31)と、
    第2蓄電部(10,11)と、
    指令部(21)と、を備えるシステムに適用される電源装置において、
    前記第1蓄電部と前記第2蓄電部とを接続する接続経路(L1)と、
    前記接続経路に設けられ、オンされることにより前記第1蓄電部と前記第2蓄電部との間を導通状態とし、オフされることにより前記第1蓄電部と前記第2蓄電部との間を遮断状態とする切替スイッチ(SW,SW1)と、
    前記切替スイッチを制御するスイッチ制御部(20)と、
    前記指令部及び前記スイッチ制御部の間を通信可能に接続し、前記切替スイッチのオン指令を前記指令部から前記スイッチ制御部に伝達する第1通信部(22)と、
    前記指令部及び前記スイッチ制御部の間を通信可能に接続し、前記給電対象の駆動状態を示す信号を前記指令部から前記スイッチ制御部に伝達する第2通信部(23)と、を備え、
    前記スイッチ制御部は、前記第1通信部による通信が可能であると判定した場合、前記指令部から前記第1通信部を介して前記オン指令を受信したときに前記切替スイッチをオンに切り替え、前記第1通信部による通信が不可能であると判定した場合、前記指令部から前記第2通信部を介して受信した前記給電対象の駆動状態を示す信号に基づいて、前記切替スイッチのオンへの切り替えを禁止する電源装置。
  2. 前記給電対象は、エンジン(14)の出力軸に初期回転を付与することにより前記エンジンの始動又は再始動を行う始動装置であり、
    前記給電対象の駆動状態を示す信号は、前記始動装置による前記エンジンの始動又は再始動が完了したことを示す信号であり、
    前記スイッチ制御部は、前記第1通信部による通信が不可能であると判定した場合、前記給電対象の駆動状態を示す信号を受信するまで、前記切替スイッチのオンへの切り替えを禁止する請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記給電対象の駆動状態を示す信号は、前記給電対象の通電電流が所定値以上であることを示す信号であり、
    前記スイッチ制御部は、前記第1通信部による通信が不可能であると判定した場合、前記給電対象の駆動状態を示す信号を受信している期間において、前記切替スイッチのオンへの切り替えを禁止する請求項1に記載の電源装置。
  4. 前記第1通信部は、多重通信を可能とし、
    前記第2通信部は、単一の2値信号を通信可能とする請求項1~3のいずれか一項に記載の電源装置。
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