(実施形態1)
実施形態1に係る空調制御システム1は、電気料金の抑制とユーザの快適性とを両立することが可能なシステムである。図1に示すように、空調制御システム1は、空気調和機300の運転を制御する空調制御装置100と、空気調和機300を操作するユーザが使用する端末装置200と、空気調和機300とを備える。
空調制御装置100は、ネットワーク400を介して、端末装置200と通信する。空調制御装置100は、端末装置200においてユーザが指定する運転内容に従い空気調和機300を制御する。
端末装置200は、空気調和機300を操作するユーザが使用する装置である。端末装置200は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等である。
空気調和機300は、端末装置200から送信される情報に基づいて、暖房運転、冷房運転等の運転を行う。
ネットワーク400は、無線又は有線による通信ネットワークであり、例えば、インターネット、イントラネット、エクストラネット、LAN(Local Area Network)、VPN(Virtual Private Network)、電話回線網等である。
次に、図2を参照して空調制御装置100のハードウェア構成について説明する。空調制御装置100は、空気調和機300を制御するための処理を行うプロセッサ11と、プロセッサ11の作業領域として用いられる主記憶部12と、プロセッサ11の処理に用いられる種々のデータを記憶する補助記憶部13と、外部の装置と通信するための通信部14と、計時を行うRTC(Real Time Clock)15と、を有する。主記憶部12、補助記憶部13、通信部14及びRTC15はいずれも、バス16を介してプロセッサ11に接続される。
プロセッサ11は、MPU(Micro Processing Unit)を含む。プロセッサ11は、補助記憶部13に記憶されるプログラムを実行することにより、空調制御装置100の種々の機能を実現する。
主記憶部12は、RAM(Random Access Memory)を含む。主記憶部12には、補助記憶部13からプログラムがロードされる。そして、主記憶部12は、プロセッサ11の作業領域として用いられる。
補助記憶部13は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)に代表される不揮発性メモリを含む。補助記憶部13は、プログラムの他に、プロセッサ11の処理に用いられる種々のデータを記憶する。補助記憶部13は、プロセッサ11の指示に従って、プロセッサ11によって利用されるデータをプロセッサ11に供給し、プロセッサ11から供給されたデータを記憶する。
通信部14は、外部の装置と通信するためのネットワークインタフェース回路を含む。通信部14は、外部の装置から信号を受信して、この信号により示されるデータをプロセッサ11へ出力する。また、通信部14は、プロセッサ11から出力されたデータを示す信号を外部の装置へ送信する。
RTC15は、水晶発振子による発振回路を備えた計時用のデバイスである。RTC15は、例えば、電池を内蔵し、空調制御装置100の電源がオフの間も計時を継続する。
次に、図3を参照して端末装置200のハードウェア構成について説明する。端末装置200は、ユーザからの入力に従い処理を行うプロセッサ21と、プロセッサ21の作業領域として用いられる主記憶部22と、プロセッサ21の処理に用いられる種々のデータを記憶する補助記憶部23と、外部の装置と通信するための通信部24と、ユーザによって入力された情報を取得する入力部25と、種々の情報をユーザに提示する出力部26と、計時を行うRTC27と、を有する。主記憶部22、補助記憶部23、通信部24、入力部25、出力部26及びRTC27はいずれも、バス28を介してプロセッサ21に接続される。
プロセッサ21、主記憶部22、補助記憶部23、通信部24及びRTC27は、それぞれ、プロセッサ11、主記憶部12、補助記憶部13、通信部14及びRTC15と同様の機能を有する。
入力部25は、入力キー、ポインティングデバイス等の入力デバイスを含む。入力部25は、ユーザによって入力された情報を取得して、取得した情報をプロセッサ21に通知する。
出力部26は、LCD(Liquid Crystal Display)、スピーカ等の出力デバイスを含む。出力部26は、入力部25を構成するポインティングデバイスと一体的に形成されたタッチスクリーンを構成してもよい。出力部26は、プロセッサ21の指示に従って、種々の情報をユーザに提示する。
次に、図4を参照して空気調和機300のハードウェア構成について説明する。空気調和機300は、吹出風の温度を調整するための熱交換器31と、吹出風を送風するためのファン32と、吹出風の向きを調整するための風向制御板33と、室内外の温度を測る温度センサ34と、室内外の湿度を測る湿度センサ35と、物体の表面温度を検知する熱画像センサ36と、空調制御装置100と、を備える。各構成要素は、空調制御装置100により制御される。
熱交換器31は、ファン32により取り込まれた空気と、熱交換器31を流れる冷媒との熱交換を行う。
ファン32は、空気調和機300の周囲の空気を吸入口から取り込み、熱交換器31によって熱交換された空気を吹出口から吹き出す。ファン32として、例えば、シロッコファン、ターボファン等が採用される。
風向制御板33は、その傾きにより温度調整された空気の向き、すなわち、風向を調整する。
温度センサ34は、空調対象空間である室内の温度及び空調対象空間の外である室外の温度を検知する。
湿度センサ35は、空調対象空間である室内の湿度及び空調対象空間の外である室外の湿度を検知する。
熱画像センサ36は、空調対象空間においての床面、壁面、天井面、人体、家具、窓、扉等の、センサで撮像できる範囲に存在する物体表面の温度を検知し、2次元の温度分布を取得する。熱画像センサ36として、典型的には、赤外線センサが用いられる。
次に、図5を参照して、空調制御装置100の機能について説明する。空調制御装置100は、機能的には、端末装置200から制御に関する情報を受信する受信部101と、生体情報及び環境情報を収集する収集部102と、ユーザが就寝中か否かを判定する判定部103と、生体情報及び環境情報について評価値を求める評価部104と、電気料金の実績を管理する管理部105と、電気料金の使用計画を生成する計画生成部106と、空気調和機300を制御する制御部107と、端末装置200に電気料金の実績に関する情報を送信する送信部108と、を備える。
受信部101は、ユーザが操作する端末装置200から、空気調和機300の運転モードを指定する運転モード情報を受信する。受信部101は、プロセッサ11と、通信部14とが協働することにより実現される。なお、受信部101は、受信手段の一例である。
運転モードには、通常運転モードと、就寝運転モードとが含まれる。通常運転モードは、空気調和機300の運転の設定を、ユーザが手動で行うモードである。就寝運転モードは、ユーザが就寝した際に空気調和機300が自動で制御されるモードである。就寝運転モードが選択されると、空調制御装置100は、後述する空調制御処理を開始する。
また、受信部101は、端末装置200から、制御部107に時間帯上限金額を超える制御を許可するか否かが指定された設定情報を受信する。
時間帯上限金額とは、就寝時間を複数の時間帯に分割した場合に各時間帯に設定される金額であって、各時間帯において使用可能な電気料金の上限金額であり、累積値で表される。時間帯上限金額は、後述するように、計画生成部106により求められる。以下、時間帯上限金額を超える制御を許可する設定情報を、快適性重視設定情報、といい、時間帯上限金額を超える制御を許可しない設定情報を、経済性重視設定情報という。
また、受信部101は、端末装置200から、管理部105によって管理される電気料金の実績の提示を求める要求を受信する。
収集部102は、空気調和機300の空調対象空間に存在するユーザの生体情報と、空調対象空間の環境情報とを、周期的に収集する。収集部102は、プロセッサ11により実現される。なお、収集部102は、収集手段の一例である。
生体情報とは、空気調和機300が有する熱画像センサ36が取得した熱画像から求められる姿勢、姿勢の変化及び体温である。
環境情報とは、温度センサ34により計測された室内外の温度、湿度センサ35により計測された室内外の湿度及びRTC15が計測した時刻である。
また、周期的に収集する、とは、収集部102が繰り返し生体情報及び環境情報を収集することを指し、収集する間隔は一定に限らない。間隔は、空調制御装置100の管理者により任意に定められる。間隔は、予め定められた規則に従って設定されてもよいし、不規則な値に設定されてもよい。
判定部103は、収集部102により収集された生体情報及び環境情報に基づいて、ユーザが就寝中であるか否かを判定する。判定部103は、プロセッサ11により実現される。なお、判定部103は、判定手段の一例である。
例えば、就寝中は体の末端の体温が上がり、中心部の体温は下がるので、判定部103は、熱画像から推定されるユーザが存在する領域において、端部の温度が上昇し中央部の温度が下降したことを検知すると、ユーザが就寝したと判定する。或いは、判定部103は、熱画像から推定されるユーザが存在する領域に基づいて、予め定められた期間、臥位の姿勢を検出すると、ユーザが就寝したと判定してもよい。また、判定部103は、時刻に基づいて、ユーザが就寝したか否かを判定してもよい。さらに、判定部103は、熱画像及び時刻の両方に基づいて、ユーザが就寝したか否かを判定してもよい。
評価部104は、就寝運転モードでの運転が開始されてから、生体情報及び環境情報について評価値を求める。評価部104は、プロセッサ11により実現される。
ここで、評価値とは、生体情報及び環境情報について、ユーザが快適に感じる程度を数値で表したものである。本実施形態では、評価部104は、収集部102が収集した室内温度、室内湿度及び室外温度について、評価値を求める。また、評価部104は、収集部102が収集した熱画像から、ユーザの寝返りを推定し、寝返りの回数について評価値を求める。室内温度、室内湿度、室外温度及び寝返りの回数に対応付ける評価値は、空調制御装置100の管理者が任意に設定することができる。
図6から図9に、室内温度、室内湿度、室外温度及び寝返りの回数に対応付けられる評価値の例を示す。図6から図9の評価値は、1~6の値をとり、数値が大きいほど、快適であることを示す。図6は、室内温度と、室内温度の快適性を評価した温度評価値との対応関係の例である。図7は、室内湿度と、室内湿度の快適性を評価した温度評価値との対応関係の例である。図8は、室外温度と、室外温度の快適性を評価した外気温評価値との対応関係の例である。図9は、1時間当たりの寝返りの回数と、寝返りの回数から推定される快適性を評価した体動評価値との対応関係の例である。評価部104は、図6から図9の対応関係に従い、就寝運転モードでの運転が開始されてから、各項目について評価値を求める。
管理部105は、空気調和機300の運転に要した電気料金の実績を管理する。管理部105は、プロセッサ11と、補助記憶部13と、通信部14とが協働することにより実現される。
図10に、管理部105が管理する電気料金実績についてのデータの例を示す。図10のテーブルは、日付と、ユーザの住居全体で使用した電力量にかかった電気料金と、ユーザの就寝時間と、空気調和機300について就寝時間中に使用した単位時間毎の電気料金と、住居全体で使用した電気料金に対する就寝時間中に使用した空気調和機300の電気料金の比率と、空気調和機300の制御内容を示す制御レベルと、温度評価値と、湿度評価値と、外気温評価値と、体動評価値と、を含む。制御レベルは、図11に示すように、その数値に制御内容が対応付けられる。管理部105は、予め定められた時間に、ユーザの電気料金を管理するサーバ装置にアクセスし、電気料金の情報を取得し、取得した情報を図10のテーブルに登録する。
図10のテールブルの1行目のレコードは、“2019年5月1日”のユーザの住居全体で使用した電力量の料金が“300円”であり、就寝時間中の“21時00分から21時59分”までに空気調和機300が使用した電力量の料金が“10円”であり、就寝中に空気調和機300の使用に要した電気料金は、1日の全体の電気料金の10%であり、就寝時間中の“21時00分から21時59分”において、制御レベル“3”が示す制御内容で空気調和機300が運転され、温度評価値が“6”、湿度評価値が“4”、外気温評価値が“5”、体動評価値が“4”であることを示している。
計画生成部106は、空気調和機300の電気料金の実績に基づいて、就寝中の空気調和機300の電気料金の使用計画を生成する。計画生成部106は、プロセッサ11により実現される。なお、計画生成部106は、計画生成手段の一例である。
図12に、空調制御装置100が実行する制御の例を示す。以下、図12を参照して、計画生成部106及び制御部107の機能について説明する。図12の制御例は、就寝時間を3つに分割した時間帯と、単位時間(1時間)毎の、温度評価値と、湿度評価値と、外気温評価値と、体動評価値と、制御レベルと、電気料金と、各時間帯の時間帯上限金額と、使用計画と、使用実績と、が含まれる。各評価値は、各単位時間が終了するタイミングで評価された値とする。電気料金は、評価値が示す条件下で、制御レベルが示す制御内容で空気調和機300を運転した場合に要する1時間当たりの電気料金(円)を示す。この電気料金は、後述するように、図10の電気料金実績テーブルに基づいて見積もられる。この電気料金を、空気調和機300の運転のために実際に要した電気料金とする。使用計画は、就寝時間の開始から終了する迄の1時間毎に使用すると想定される電気料金の累積値を示す。使用実績は、就寝時間の開始から終了する迄の1時間毎に、実際に要した電気料金の累積値を示す。
計画生成部106は、判定部103によりユーザが就寝したと判定されると、判定された時刻を就寝開始時刻とする。また、計画生成部106は、図10のテーブルの就寝時間の終了時刻の平均値を、ユーザの現在の就寝時間が終了する時刻とする。そして、計画生成部106は、図10のテーブルの電気料金実績から、就寝開始時刻から就寝終了時刻までの1時間毎に、電気料金の平均を求める。以下、求められた平均の値を、使用計画とする。
図12の使用計画の欄に、就寝開始時刻が21時00分、就寝終了時刻が7時59分と求められた場合に、図10のテーブルの電気料金実績から求められた使用計画の例を示す。
次に、計画生成部106は、就寝時間を複数の時間帯に分割し、時間帯毎に、空気調和機300の使用に要する時間帯上限金額を設定する。時間帯上限金額は、使用計画に基づいて決定される。
就寝時間を分割する時間帯の数は、空調制御装置100の管理者が任意に設定することができる。本実施形態では、時間帯の数は“3”とする。また、就寝時間が分割される時刻も、空調制御装置100の管理者が任意に設定することができる。例えば、管理者は、予め、18時00分~0時59分に含まれる就寝時間を“時間帯1”、1時00分~4時59分に含まれる就寝時間を“時間帯2”、5時00分~11時59分に含まれる就寝時間を“時間帯3”のように定める。
就寝開始時刻が21時00分、就寝終了時刻が7時59分と求められた場合、計画生成部106は、21時00分~0時59分を“時間帯1”、1時00分~4時59分に含まれる就寝時間を“時間帯2”、5時00分~7時59分に含まれる就寝時間を“時間帯3”と設定する。
また、時間帯上限金額は、次のように求める。就寝時間の開始から“時間帯1”が終了するまで使用計画の値、すなわち、“時間帯1”が終了するまでの電気料金の合計金額は“22(円)”であるので、計画生成部106は、“時間帯1”の時間帯上限金額を“22(円)”と求める。同様に、就寝時間の開始から“時間帯2”が終了するまでの電気料金の合計金額は“28(円)”であるので、計画生成部106は、“時間帯2”の時間帯上限金額を“28(円)”と求める。また、就寝時間の開始から“時間帯3”が終了するまでの電気料金の合計金額は“30(円)”であるので、計画生成部106は、“時間帯3”の時間帯上限金額を“30(円)”と求める。
図5の制御部107は、生体情報及び環境情報についての評価値に基づいて、複数の時間帯において、空気調和機300の電気料金を、各時間帯の時間帯上限金額以下に抑えて、空気調和機を制御する。制御部107は、プロセッサ11により実現される。なお、制御部107は、制御手段の一例である。
具体的には、制御部107は、評価値が、時間帯に含まれる第1期間において閾値以下の値になると、第1期間の後の制御内容を、単位時間あたりの電気料金が上昇する制御内容に変更し、評価値が、時間帯に含まれる第2期間において閾値を超えると、第2期間の後の制御内容を、単位時間あたりの電気料金が下降する制御内容に変更する。第1期間、第2期間及び閾値は、空調制御装置100の管理者が任意に設定することができる。例えば、管理者が、第1期間を“1時間”、第2期間を“2時間”、閾値を評価値の“4”と定めたとする。
単位時間当たりの電気料金は、制御レベル及び評価値に基づいて、見積もられる。本実施形態では、単位時間当たりの電気料金は、図12に示した1時間当たりの電気料金である。1時間当たりの電気料金は、制御レベル、外気温評価値、温度評価値及び目標温度から室内温度の差分を示す値をパラメータとすることにより、見積もられるものとする。目標温度から室内温度の差分を示す値は、外気温評価値から温度評価値を差し引いた値とする。
制御部107は、図10の電気料金実績のテーブルを参照して、制御レベル、外気温評価値、温度評価値及び目標温度から室内温度の差分を示す値の組み合わせと、1時間当たりの電気料金との関係から、図12の1時間当たりの電気料金の値を求める。例えば、図10の電気料金実績のテーブルから、制御レベル“3”、外気温評価値“6”、温度評価値“4”及び目標温度から室内温度の差分を示す値“2”の組み合わせに対応付けられた単位時間における電気料金を、過去3回分、取得する。そして、過去3回の電気料金の平均値を、外気温評価値“6”、温度評価値“4”及び目標温度から室内温度の差分を示す値“2”が得られた時に制御レベル“3”が示す制御内容で運転した場合の、1時間当たりの電気料金とみなす。
ここで、制御レベルの値は、この制御レベルに対応付けられた制御内容で制御を開始する単位時間における値であり、その他のパラメータの値は、この単位時間の前の単位時間の値である。例えば、図12の0時からの単位時間における電気料金“4(円)”は、0時からの単位時間における制御レベル“4”と、23時からの単位時間における外気温評価値“6”、温度評価値“4”及び目標温度から室内温度の差分を示す値“2”との組み合わせにより求められた値である。なお、図12の最初の単位時間である21時の単位時間における電気料金“10(円)”は、21時の単位時間における制御レベルと21時の単位時間における他の評価値との組み合わせにより求められた値とする。このようにして、図12の電気料金実績のテーブルの電気料金が求められる。
本実施形態においては、第1期間において複数の評価値のうち1つでも閾値“4”以下の値が求められた場合、制御部107は、制御レベルを上げる。また、第2期間において複数の評価値のうち1つでも、2時間続けて閾値“4”を超える値が求められた場合、制御部107は、制御レベルを下げる。
制御部107は、単位時間あたりの電気料金が上昇する制御内容に変更する場合、変更しようとする制御内容に要する電気料金を、それまで使用した電気料金に加算した値が、時間帯上限金額以下に収まるか否かを判断する。制御部107は、時間帯上限金額内に収まると判断した場合、変更しようとする制御内容を採用する。
例えば、図12に示すように、23時からの単位時間において温度評価値が“4”と求められると、制御部107は、次の0時からの単位時間の制御レベルを“3”から“4”への変更を計画する。制御部107は、制御レベル“4”へ変更した場合に、制御レベル“4”の運転に要する1時間当たりの電気料金を、変更しようとする制御レベル“4”及び23時00分~23時59分における評価値に基づいて見積もる。そして、制御部107は、見積もった値を、それまで使用した電気料金、すなわち、使用実績“18(円)”に加算し、加算した値が“時間帯1”の時間帯上限金額以下に収まるか否かを判断する。制御レベル“4”で制御した場合の電気料金が“4(円)”と見積もられた場合、使用実績“18(円)”に加算した使用実績(円)は“時間帯1”の時間帯上限金額“22(円)”以下なので、制御部107は、次の0時00分~0時59分の間、制御レベル“4”に対応付けられた制御内容で、空気調和機300を制御する。すなわち、制御部107は、設定温度“26℃”の制御内容から、設定温度“25℃”の制御内容に変更する。
一方、制御部107は、時間帯上限金額以下に収まらないと判断した場合、受信部101により時間帯上限金額を超える制御を許可する設定情報、すなわち、快適性重視設定情報が受信されたか否かを判断する。制御部107は、快適性重視設定情報が受信されていると判断した場合、変更しようとする制御内容に要する電気料金が時間帯上限金額を超える場合でも、この制御内容を採用する。
例えば、図12に示すように、3時からの単位時間において湿度評価値が“4”と求められると、制御部107は、次の4時00分からの単位時間の制御レベルを“3”から“4”への変更を計画する。そして、制御部107は、制御レベル“4”へ変更した場合に、制御レベル“4”の運転に要する電気料金をそれまで使用した使用実績“27(円)”に加算した値が、“時間帯2”の時間帯上限金額以下に収まるか否かを判断する。制御レベル“4”で制御した場合の電気料金が“2(円)”と見積もられた場合、これを加算した使用実績(円)は“時間帯2”の時間帯上限金額“28(円)”を超える。この場合、制御部107は、快適性重視設定情報が受信されたか否かを判断する。快適性重視設定情報が受信されている場合、制御部107は、次の4時からの単位時間において、制御レベル“4”に対応付けられた制御内容で、空気調和機300を制御する。
これに対し、制御部107は、時間帯上限金額を超える制御を許可する設定情報が受信されていない、すなわち、経済性重視設定情報が受信されていると判断した場合、制御内容を変更せず、次の4時からの単位時間においても引き続き、制御レベル“3”に対応付けられた制御内容で、空気調和機300を制御する。
また、図12に示すように、0時及び1時からの単位時間において、温度評価値について“4”を超える値が求められると、制御部107は、第2期間において、評価値が閾値を超えていると判断し、次の2時からの単位時間における制御レベルを“4”から“3”に下げる。すなわち、制御部107は、設定温度“25℃”の制御内容から、設定温度“26℃”の制御内容に変更する。
制御部107は、時刻又は就寝状態が終了条件を満たすまで、上記の制御を続ける。ここで、終了条件は、空調制御装置100の管理者が任意に設定することができる。例えば、時刻が計画生成部106により推定された就寝終了時刻となった場合、又は、就寝開始時刻から予め定められた時間経過した後に、制御部107は、就寝運転モードの制御を終了する。或いは、判定部103によりユーザが就寝中でないと連続で判定された時間が、予め定められた時間を経過した場合、制御部107は、就寝運転モードの制御を終了する。
送信部108は、端末装置200から、電気料金実績の情報を求める要求を受信すると、管理部105により管理された図10のテーブルを参照して、要求されているデータを端末装置200に送信する。
次に、図13を参照して、端末装置200の機能について説明する。端末装置200は、電気料金に関する情報を受信する受信部201と、電気料金に関する情報を表示する表示部202と、空気調和機300の運転に関する情報を送信する送信部203と、を備える。
受信部201は、空調制御装置100から、電気料金の実績に関するデータを受信する。受信部201は、プロセッサ21と、通信部24とが協働することにより実現される。
例えば、受信部201は、空調制御装置100から、図10の電気料金実績のデータを受信する。
表示部202は、受信部201により受信したデータに基づいて、電気料金の実績を表示する。表示部202は、プロセッサ21と、入力部25と、出力部26とが協働することにより実現される。
図14に、表示部202が表示する画像の例を示す。画像40の棒グラフ41は、空気調和機300について就寝時間に使用された電気料金を累積した値を示している。また、実線42は、ユーザが設定した1か月の電気料金の目標金額に基づいて求められた、就寝時間中に使用される空気調和機300の電気料金の目標値を示す。点線43は、就寝時間に使用された電気料金の実績から求めた予測値を示す。なお、画像40に表示される情報は、就寝時間に使用される空気調和機300の電気料金についての情報ではなく、ユーザの住居全体の電気料金に対する就寝時間に使用される空気調和機300の電気料金の比率についての情報でもよい。
また、表示部202は、設定情報を選択させるためのボタン44、45を表示する。また、表示部202は、就寝中の上限金額の推奨値を欄46に表示し、上限金額を設定するためのボタン47を表示する。就寝中の上限金額の推奨値は、計画生成部106が求めた、1日の就寝時間の最後の時間帯の時間帯上限金額である。ボタン47が選択されると、表示部202は、1日の就寝中の上限金額の指定を求める画面を表示し、ユーザから上限金額の指定を受け付ける。また、表示部202は、1か月の電気料金の目標金額を欄48に表示し、目標金額を設定するためのボタン49を表示する。ボタン49が選択されると、表示部202は、目標金額の指定を求める画面を表示し、ユーザから目標金額の指定を受け付ける。さらに、ユーザが操作の終了を承認するためのボタン50を表示する。
送信部203は、ユーザの操作に基づいて、運転モード情報、設定情報、上限金額を示す情報及び目標金額を示す情報を、空調制御装置100に送信する。送信部203は、プロセッサ21と、通信部24とが協働することにより実現される。
例えば、ユーザによりボタン44が選択されると、送信部203は、快適性重視設定情報を空調制御装置100に送信する。また、ユーザによりボタン45が選択されると、送信部203は、経済性重視設定情報を空調制御装置100に送信する。
また、ユーザによりボタン47が選択されて、1日の就寝中の上限金額が指定されると、送信部203は、指定された就寝中の上限金額を空調制御装置100に送信する。計画生成部106は、就寝中の上限金額に基づいて、各時間帯上限金額を修正する。例えば、使用計画に基づいて求められた“時間帯1”、“時間帯2”、“時間帯3”の時間帯上限金額がそれぞれ、“22(円)”、“28(円)”、“30(円)”であり、ユーザにより指定された就寝中の上限金額が“33(円)”の場合、就寝中の上限金額が“33(円)”と最後の時間帯の時間帯上限金額“30(円)”の差分“3(円)”を各時間帯に均等に分配する。すなわち、計画生成部106は、“時間帯1”、“時間帯2”、“時間帯3”の時間帯上限金額を、“23(円)”、“30(円)”、“33(円)”のように修正する。
次に、本実施形態に係る空調制御装置100が実行する空調制御処理を、図15のフローチャートを用いて説明する。受信部101が、端末装置200から、就寝運転モードを示す運転モード情報を受信すると、図15の空調制御処理が開始される。
収集部102は、空気調和機300の空調対象空間に存在するユーザの生体情報と、空調対象空間の環境情報とを、周期的に収集する(ステップS101)。そして、判定部103は、収集部102により収集された生体情報及び環境情報に基づいて、ユーザが就寝を開始したか否かを判定する(ステップS102)。判定部103が、ユーザが就寝を開始したと判断すると(ステップS102;YES)、計画生成部106は、管理部105により管理された電気料金の実績を参照して、使用計画を生成する(ステップS103)。一方、判定部103が、ユーザが就寝を開始していないと判断すると(ステップS102;NO)、ステップS101に戻る。
計画生成部106により使用計画が生成されると、評価部104は、予め定められたタイミングで、収集部102により収集されている生体情報及び環境情報について評価値を求める(ステップS104)。次に、制御部107は、時間帯に含まれる第1期間において、いずれかの評価値が閾値以下の値になったか否かを判断する(ステップS105)。制御部107は、いずれかの評価値が閾値以下の値になったと判断すると(ステップS105;YES)、単位時間あたりの電気料金が上昇する制御内容への変更を計画し、変更しようとする制御内容に要する電気料金をそれまで使用した電気料金に加算した値が、時間帯上限以下に収まるか否かを判断する(ステップS106)。
制御部107は、時間帯上限以下であると判断すると(ステップS106;YES)、単位時間あたりの電気料金が上昇する制御内容、すなわち、制御レベルを上げて、空気調和機300を制御する(ステップS107)。制御レベルが上げられた後は、ステップS111に進む。一方、制御部107は、変更を計画した制御内容に要する電気料金が時間帯上限を超えていると判断すると(ステップS106;NO)、受信部101により快適性重視設定情報が受信されたか否かを判断する(ステップS108)。制御部107は、受信部101により快適性重視設定情報が受信されたと判断すると(ステップS108;YES)、制御レベルを上げて、空気調和機300を制御する(ステップS107)。一方、制御部107は、受信部101により快適性重視設定情報が受信されていない、或いは、経済性重視設定情報が受信されていると判断すると(ステップS108;NO)、制御レベルを変更せずに、ステップS111に進む。
ステップS105において、制御部107が、いずれの評価値も閾値以下の値になっていないと判断すると(ステップS105;NO)、次に、いずれかの評価値が第2期間で閾値を超えるか否かを判断する(ステップS109)。制御部107は、いずれかの評価値が第2期間で閾値を超えると判断すると(ステップS109;YES)、単位時間あたりの電気料金が下降する制御内容、すなわち、制御レベルを下げて、空気調和機300を制御する(ステップS110)。一方、制御部107は、いずれの評価値も第2期間で閾値を超えないと判断すると(ステップS109;NO)、終了条件が満たされているか否かを判断する(ステップS111)。制御部107は、終了条件が満たされていると判断した場合(ステップS111;YES)、空調制御処理を終了する。一方、制御部107が、終了条件が満たされていないと判断した場合(ステップS111;NO)、ステップS104に戻る。
次に、本実施形態に係る端末装置200が実行する表示処理を、図16のフローチャートを用いて説明する。端末装置200は、空調制御装置100から電気代実績のデータを受信すると、図16の表示処理が開始される。
表示部202は、図14に示すように、電気料金の実績を端末装置200の画面に表示する(ステップS201)。表示部202は、画面にボタン44,45を表示し、いずれかのボタン44,45が選択されると、送信部203は、ボタン44,45に対応付けられた設定情報を、空調制御装置100に送信する(ステップS202)。また、表示部202は、空気調和機300について就寝中に要する上限金額の推奨値が示された欄46及び上限金額を設定するためのボタン47を表示し、ボタン47が選択されて上限金額が指定されると、送信部203は、指定された上限金額を設定するための要求を、空調制御装置100に送信する(ステップS203)。
また、表示部202は、目標金額を示す欄48及び目標金額を設定するためのボタン49を画面に表示し、表示されたボタン49が選択されて目標金額が指定されると、送信部203は、指定された目標金額を設定するための要求を、空調制御装置100又は目標金額を管理するサーバ装置に送信する(ステップS204)。また、表示部202は、予測値を示す点線43を画面に表示する(ステップS205)。そして、表示部202は、ユーザにより操作の終了を承認するためのボタン50が選択されたか否かを判断する(ステップS206)。ボタン50が選択されると(ステップS206;YES)、表示部202は、表示処理を終了する。一方、ボタン50が選択されない場合は(ステップS206;NO)、ステップS202に戻る。
従来は、就寝中に使用可能な電気料金を超えないように、空気調和機の運転を制御すると、運転開始後間もなく指定された電気料金に達してしまい、就寝中の残りの時間において、ユーザの快適性が犠牲になることがあった。しかし、本実施形態によれば、就寝時間を複数の時間帯に分割し、各時間帯に上限金額を設けることにより、就寝時間の全体にわたり、電気料金を抑制するという経済性とユーザの快適性とを両立した制御を行うことができる。
(実施形態2)
実施形態2の空調制御システム1は、収集装置により収集された生体情報及び環境情報に基づいて、空気調和機を制御する。
実施形態2の空調制御システム1は、実施形態1の空調制御システム1に収集装置が追加されたシステムである。図17に示すように、実施形態2の空調制御システム1は、空気調和機300の運転を制御する空調制御装置100と、空気調和機300を操作するユーザが使用する端末装置200と、空気調和機300と、収集装置500と、を備える。
空調制御装置100、端末装置200及び空気調和機300は、実施形態1と同様の機能を有する。
収集装置500は、生体情報及び環境情報を収集する。具体的には、収集装置500は、ユーザが装着するウェアラブルセンサ端末である。収集装置500は、予め定められた周期で、ユーザの心拍数、体動及び体温を計測する。
また、収集装置500は、空調対象空間に設置される照度計及びマイクである。収集装置500は、予め定められた周期で、室内の照度及び音量を計測する。
収集装置500は、空調制御装置100から、生体情報及び環境情報の提供を求める要求を受信すると、計測した生体情報及び環境情報を空調制御装置100に送信する。
収集装置500から生体情報及び環境情報を受信した空調制御装置100は、収集部102が収集した生体情報及び環境情報に代えて、或いは、追加して、収集装置500が収集した生体情報及び環境情報に基づく制御を行う。
例えば、空調制御装置100の判定部103は、送信された情報から、ユーザの心拍数の低下、体動の減少、体温の低下、室内の照度の減少及び音量の低下のいずれかを検知すると、ユーザの就寝が開始されたと判断する。
また、空調制御装置100の評価部104は、例えば、ウェアラブルセンサ端末が計測した体動に基づいて、体動評価値を求める。
本実施形態によれば、様々な生体情報及び環境情報を利用することにより、就寝中であるか否か正確に判定でき、さらに、ユーザの快適性を高精度に評価することができる。
(実施形態3)
実施形態3の空調制御システム1は、1日以上の期間の電気料金の目標値に基づいて、空気調和機を制御する。
実施形態3の空調制御システム1は、空調制御装置100と、端末装置200と、空気調和機300とを備える。空気調和機300は、実施形態1と同様の機能を有し、空調制御装置100及び端末装置200は、実施形態1と同様の機能に加え、以下に示す機能を有する。
まず、図18を参照して、端末装置200の機能について説明する。端末装置200は、電気料金に関する情報を受信する受信部201と、電気料金に関する情報を表示する表示部202と、空気調和機300の運転に関する情報を送信する送信部203と、空調制御装置100に送信する制御目標情報を生成する目標生成部204と、を備える。表示部202は、実施形態1と同様の機能を有する。
受信部201は、実施形態1の受信部201の機能に加え、目標生成部204が制御目標情報を生成するために必要な情報を受信する機能を有する。制御目標情報とは、就寝時の空気調和機300の運転に要する電気料金の目標金額を示す情報である。後述するように、目標生成部204は、予め定められた期間の電気料金の目標金額を求める。予め定められた期間とは、1日以上の期間であり、ユーザが任意に設定することができる。以下、予め定められた期間を1週間とする。
例えば、受信部201は、今日から1週間の天気、最高気温及び最低気温を、外部のサーバ装置から受信する。
目標生成部204は、空気調和機300の制御目標情報を生成する。目標生成部204は、プロセッサ21により実現される。
具体的には、目標生成部204は、図10のテーブルの就寝中の空気調和機の電気料金の実績を参照して、今日から1週間の、就寝時の電気料金の1日毎の目標金額を求める。例えば、図10のテーブルから、今日から過去の直近1週間における就寝時の電気料金の1日当たりの平均値を1日毎の目標金額とする。そして、目標生成部204は、受信部201が受信した、1週間の天気、最高気温及び最低気温に基づいて、1日毎の目標金額に重みづけを行い、目標金額を修正する。例えば、1週間のうち最高気温が最も高い日は、最も大きな係数を目標金額に乗じ、1週間のうち最高気温が最も低い日は、最も小さな係数を目標金額に乗じる。
なお、ユーザにより、1日の就寝中の上限金額が指定された場合、目標生成部204は、1日毎の目標金額を修正する。例えば、端末装置200は、ユーザから、1週間のうち目標金額を修正する日及び上限金額の指定を受け付け、目標生成部204は、指定された日の目標金額を指定された上限金額とする。
送信部203は、実施形態1の送信部203の機能に加え、制御目標情報を空調制御装置100に送信する。
例えば、目標生成部204は、毎日12時になると、1日毎の目標金額が1週間分含まれる制御目標情報を生成し、送信部203は、生成された制御目標情報を、空調制御装置100に送信する。
空調制御装置100の受信部101、計画生成部106及び制御部107は、実施形態1の受信部101、計画生成部106及び制御部107の機能に加え、以下の機能を有する。空調制御装置100の受信部101は、端末装置200から制御目標情報を受信する。そして、計画生成部106は、制御目標情報に示された1日毎の電気料金の目標金額が、1日の最終時間帯の時間帯上限金額となるよう、各時間帯上限金額を修正する。制御部107は、修正された各時間帯上限金額を超えないよう、空気調和機300を制御する。
例えば、図12に示すように、“時間帯1”、“時間帯2”及び“時間帯3”の時間帯上限金額が“22(円)”、“28(円)”及び“30(円)”と求められ、この日の目標金額が“33(円)”と求められた場合、計画生成部106は、各時間帯で使用できる電気料金の比に基づいて、目標金額“33(円)”と最後の時間帯の時間帯上限金額“30(円)”との差分“3(円)”を各時間帯に分配する。“時間帯1”、“時間帯2”及び“時間帯3”では、“22(円)”、“6(円)”、“2(円)”分の電気料金が使用できるので、計画生成部106は、この電気料金の比に基づいて、それぞれの時間帯への分配金額を、“2.2(円)”、“0.6(円)”、“0.2(円)”と求め、各時間帯の時間帯上限金額を“24.2(円)”、“30.8(円)”及び“33(円)”と修正する。
本実施形態によれば、1日以上の長い期間の電気料金の使用傾向及び予測に基づき、空気調和機を制御することができる。
(変形例)
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明を実施するにあたっては、種々の形態による変形及び応用が可能である。
上記実施形態において、空調制御装置100は、空気調和機300に含まれるものとしたが、これに限らない。空調制御システム1は、図19に示すように、空調制御装置100と、空気調和機300とがネットワーク400を介して接続されるように構成されてもよい。
また、上記実施形態において、収集部102及び判定部103は、空調制御装置100に含まれなくてもよく、クラウドサーバ上に設けられてもよい。
また、上記実施形態において、1時間当たりの電気料金は、制御レベル、外気温評価値、温度評価値及び目標温度から室内温度の差分を示す値に基づいて求めるとしたが、これに限らない。例えば、冷房時は、室内の湿度が電気料金に影響し、暖房時は室外の湿度が電気料金に影響するため、1時間当たりの電気料金を求める際に、室外の湿度について評価値を求め、室内外の湿度についての評価値をパラメータとして追加してもよい。
また、上記実施形態において、生体情報及び環境情報を収集する間隔、評価値の定義、就寝時間を分割する時間帯の数、分割される時刻、第1期間、第2期間、閾値並びに終了条件は、端末装置200のユーザにより設定されてもよい。
また、実施形態1において、端末装置200の表示処理のステップの順番は、図16に示したものに限らない。ステップS202からステップS205は、その順序を入れ替えることが可能である。
また、実施形態2において、予め定められた期間は、空調制御装置100の管理者により設定されてもよい。
また、実施形態2の収集装置500は、収集した生体情報及び環境情報を空調制御装置100に送信するのではなく、クラウドサーバにアップロードしてもよい。そして、空調制御装置100は、クラウドサーバにアクセスして、収集された生体情報及び環境情報を取得してもよい。
また、実施形態3において、受信部201は、天気、最高気温及び最低気温の他に、ユーザの住居の地域情報及び季節情報を受信してもよい。そして、目標生成部204は、これらの情報を利用して、電気料金の実績から求めた制御目標情報を修正するようにしてもよい。例えば、目標生成部204は、地域及び季節から、気温の変動傾向を求めて、制御目標情報を修正する。
また、上記実施形態に係る空調制御装置100の動作を規定する動作プログラムを既存のパーソナルコンピュータ又は情報端末装置に適用することで、当該パーソナルコンピュータ又は情報端末装置を実施形態に係る空調制御装置100として機能させることも可能である。
また、このようなプログラムの配布方法は任意であり、例えば、CD-ROM(Compact Disk Read-Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布してもよいし、インターネットのような通信ネットワークを介して配布してもよい。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。つまり、本発明の範囲は、実施形態ではなく、請求の範囲によって示される。そして、請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。