JP7335385B1 - パワードア装置 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、以下に示す図面において、共通の機能を有する部材には共通の参照符号を付するものとする。また、部材のサイズ及び形状は、説明の便宜のため、変形又は誇張して模式的に表す場合がある。
方向を用いて説明を行う際には、特に断らない限り、運転席(前席の右側)に着座する運転者から見た前後・左右・上下に基づくものとする。要するに、「前後方向」は「車長方向」に、「左右方向」は「車幅方向」に、「上下方向」は「車高方向」に、それぞれ相当する。
本発明の実施形態に係るパワードア装置10を搭載した車両11の説明にあたり、車両11の車体を構成する複数の各部材は、特に断らない限り、鋼板等の金属材料を用いて形成されているものとする。
はじめに、本発明の実施形態に係るパワードア装置10を搭載した車両11の構成について、図1A、図1B、を適宜参照して説明する。
図1Aは、本発明の実施形態に係るパワードア装置10を搭載した車両11の外観斜視図である。図1Bは、パワードア装置10のドア13への取付状態を表す斜視図である。
次に、本発明の実施形態に係るパワードア装置10に備わるドアECU28及びその周辺の構成について、図2、図3C~図3Gを適宜参照して説明する。
図2は、パワードア装置10の機能ブロック構成図である。図3Aは、ドア14のオート開放時におけるドア開度Odrに対応するドア開閉速度Vdrの関係情報を概念的に表す図である。図3Bは、ドア14のオート閉止時におけるドア開度Odrに対応するドア開閉速度Vdrの関係情報を概念的に表す図である。図3C、図3Dは、ドア14のオート開放時において、自車両11の姿勢を水平姿勢から前後方向/左右方向に係る傾斜姿勢に変えた際のドア開度Odrに対するモータ負荷電流特性を対比して概念的に表す図である。図3E、図3Fは、ドア14のオート閉止時において、自車両11の姿勢を水平姿勢から前後方向/左右方向に係る傾斜姿勢に変えた際のドア開度Odrに対するモータ負荷電流特性を対比して概念的に表す図である。図3Gは、ドア14のオート開放時及びオート閉止時のそれぞれで自車両11の姿勢を様々に変えた際において、各々の姿勢に相応しいモータ負荷電流閾値Imthを得る目的でモータ負荷電流閾値Imthを増減する補正が施される旨を概念的に表す図である。
ホールセンサ31の出力信号は、ドアECU28に属する情報取得部33宛に逐次送られる。
加速度センサ32は、図1Bに示すように、ドアECU28の基板(不図示)に実装されている。
また、情報取得部33は、加速度センサ32から送られてきた出力信号(ロール角/ピッチ角/ヨー角)を、前後傾斜角度Afb及び左右傾斜角度Alrに係る時系列情報にそれぞれ変換する。
さらに、情報取得部33は、加速度センサ32から送られてきた出力信号(ロール角/ピッチ角/ヨー角)を、自車両11の上下加速度αdrに係る時系列情報に変換する。
さらにまた、情報取得部33は、ドア14の開閉方向の情報を取得する。ドア14の開閉方向の情報は、ドア開度Odrに係る時系列情報のうち、ある時間間隔を置いたドア開度Odrの差に係る符号の正負によって取得すればよい。
図3Aに示す関係情報のうちドア開度Odrを表す横軸は、全閉状態から第1ドア開度Odr1までドア14を開放するための第1区間と、第1ドア開度Odr1から第2ドア開度Odr2までドア14を開放するための第2区間と、第2ドア開度Odr2から全開状態までドア14を開放するための第3区間と、に区画されている。
第1区間では、ドア開度Odrに対応するドア開閉速度Vdrの関係情報は、ほぼ右上がりの特性を示す。第2区間では、ドア開度Odrに対応するドア開閉速度Vdrの関係情報は、横ばいの特性を示す。第3区間では、ドア開度Odrに対応するドア開閉速度Vdrの関係情報は、右下がりの特性を示す。
図3Bに示す関係情報のうちドア開度Odrを表す横軸(右手側の全開状態が起点)は、全開状態から第3ドア開度Odr3までドア14を閉止するための第4区間と、第3ドア開度Odr3から第4ドア開度Odr4までドア14を閉止するための第5区間と、第4ドア開度Odr4から全閉状態までドア14を閉止するための第6区間と、に区画されている。
第4区間では、ドア開度Odrに対応するドア開閉速度Vdrの関係情報は、急な左上がりの特性を示す。第5区間では、ドア開度Odrに対応するドア開閉速度Vdrの関係情報は、横ばいの特性を示す。第6区間では、ドア開度Odrに対応するドア開閉速度Vdrの関係情報は、緩やかな左下がりの特性を示す。
こうした運用が行われる種々のモータ負荷電流値Imはいずれも、半発明に係る技術的事項「モータ負荷が所定の負荷閾値を超えたか否かの第1判定」のうち、「モータ負荷」に相当する。
モータ負荷電流閾値Imthとしては、異常診断に係る要求精度、モータアクチュエータ19に係るモータ負荷電流の設計許容値等を考慮して適宜の値が設定される。
また、加速度閾値αdrthとしては、外乱とみなせるレベルの加速度値を考慮して適宜の値が設定される。
これにより、外乱(自車両11の上下加速度αdrの変化)が異常診断結果に与える影響を抑制し、これをもって異常診断の精度向上を図っている。
これにより、外乱(自車両11の前後方向及び左右方向の傾斜に係る姿勢変化、ドア開度Odrの変化)が異常診断結果に与える影響を抑制し、これをもって異常診断の精度向上を図っている。
診断部37による第1判定及び第2判定に係る結果は、制御部39に送られる。
ドア14に開放状態を妨げる力が作用する前記ケースでは、自車両11が水平姿勢にあるケースと比べて、モータ負荷電流値Imが増大する傾向を示す。そのため、かかる実情に合わせて、モータ負荷電流閾値Imthを増大する補正を行うのが好ましい。
これにより、ドア14のオート開放時において、外乱(自車両11の前後方向及び左右方向の傾斜に係る姿勢変化)が異常診断結果に与える影響を抑制し、これをもって異常診断の精度向上を図っている。
なお、「前上がり17度」とは、車長方向傾斜地(17度の傾斜角)に前上がり状態で所在している自車両11に備わるドアを対象とすることを意味する。
また、「ドア上17度」とは、車幅方向傾斜地(17度の傾斜角)に所在している自車両11のうち、上方側に位置するドアを対象とすることを意味する。
ドア14に開放状態を促進する力が作用する前記ケースでは、自車両11が水平姿勢にあるケースと比べて、モータ負荷電流値Imが低減する傾向を示す。そのため、かかる実情に合わせて、モータ負荷電流閾値Imthを低減する補正を行うのが好ましい。
これにより、ドア14のオート開放時において、外乱(自車両11の前後方向及び左右方向の傾斜に係る姿勢変化)が異常診断結果に与える影響を抑制し、これをもって異常診断の精度向上を図っている。
なお、「前下がり17度」とは、車長方向傾斜地(17度の傾斜角)に前下がり状態で所在している自車両11に備わるドアを対象とすることを意味する。
また、「ドア下17度」とは、車幅方向傾斜地(17度の傾斜角)に所在している自車両11のうち、下方側に位置するドアを対象とすることを意味する。
これにより、ドア14のオート閉止時において、外乱(自車両11の前後方向及び左右方向の傾斜に係る姿勢変化)が異常診断結果に与える影響を抑制し、これをもって異常診断の精度向上を図っている。
これにより、ドア14のオート閉止時において、外乱(自車両11の前後方向及び左右方向の傾斜に係る姿勢変化)が異常診断結果に与える影響を抑制し、これをもって異常診断の精度向上を図っている。
ただし、前記の各値(1.5)、(1.3)、(1.1)は単なる例示に過ぎない。そのため、本発明は、前記例示した各値にとらわれることなく、発明の技術的範囲を逸脱しない限りにおいて、様々な形態で実施することができる。
なお、モータ負荷電流閾値Imthを増減する補正とは、標準的なモータ負荷電流閾値Imを基準として、それよりも大きい値に補正するケースを増大する補正と呼ぶ一方、それよりも小さい値に補正するケースを低減する補正と呼ぶ。
かかる補正は、あるドア開度Odrでのモータ負荷電流閾値Imthに関する補正量を、自車両11が水平姿勢にあるケースと比べて増大することで行われる。
具体的には、あるドア開度Odrでのモータ負荷電流閾値Imthに関する補正量は、
〔(前後傾斜角度Afb*傾斜係数β)*現在のドア開度Odr〕により表すことができる。当該補正量は、前後傾斜角度Afbが大きくなるほど、現在のドア開度Odrが大きくなるほど、大きい値になる。ここで、(前後傾斜角度Afb*傾斜係数β)とは、ドア14の駆動開始時に必要な出力(Duty比)を意味する(以下、同様)。
かかる補正は、あるドア開度Odrでのモータ負荷電流閾値Imthに対する補正量を、自車両11が水平姿勢にあるケースと比べて低減することで行われる。
具体的には、あるドア開度Odrでのモータ負荷電流閾値Imthに対する補正量は、〔(前後傾斜角度Afb*傾斜係数β)*(全開時のドア開度Odr-現在のドア開度Odr)〕により表すことができる。当該補正量は、前後傾斜角度Afbが大きくなるほど大きい値になる一方、現在のドア開度Odrが大きくなるほど小さい値になる。
かかる補正は、あるドア開度Odrでのモータ負荷電流閾値Imthに対する補正量を、自車両11が水平姿勢にあるケースと比べて増大することで行われる。
具体的には、あるドア開度Odrでのモータ負荷電流閾値Imthに対する補正量は、〔(前後傾斜角度Afb*傾斜係数β)*現在のドア開度Odr〕により表すことができる。当該補正量は、前後傾斜角度Afbが大きくなるほど、現在のドア開度Odrが大きくなるほど、大きい値になる。
かかる補正は、あるドア開度Odrでのモータ負荷電流閾値Imthに対する補正量を、自車両11が水平姿勢にあるケースと比べて低減することで行われる。
具体的には、あるドア開度Odrでのモータ負荷電流閾値Imthに対する補正量は、〔(前後傾斜角度Afb*傾斜係数β)*(全開時のドア開度Odr-現在のドア開度Odr)〕により表すことができる。当該補正量は、前後傾斜角度Afbが大きくなるほど大きい値になる一方、現在のドア開度Odrが大きくなるほど小さい値になる。
具体的には、制御部39は、現在のドア開度Odrでのドア開閉速度Vdを目標ドア開閉速度Vdrtgに近づけるように追従させる速度追従制御を行う。
次に、本発明の実施形態に係るパワードア装置10の動作について、図4A、図4Bを適宜参照して説明する。図4Aは、本発明の実施形態に係るパワードア装置10の動作説明に供するフローチャート図である。図4Bは、パワードア装置10の動作のうち、モータ負荷電流閾値Imthを補正する際の手順を表すフローチャート図である。
ここで、サブルーチンSubについて、図4Bを参照して説明する。
ステップS21の判定の結果、自車両11の前後傾斜角度Afbが所定の前後傾斜角度閾値Afbthを超えている旨の判定が下された場合(ステップS21のYes)、ドアECU28は、処理の流れを次のステップS22へと進ませる。
一方、ステップS21の判定の結果、自車両11の前後傾斜角度Afbが所定の前後傾斜角度閾値Afbthを超えていない旨の判定が下された場合(ステップS21のNo)、ドアECU28は、処理の流れをステップS23へとジャンプさせる。
前提条件(自車両11に備わるドア14はオート開放状態であり、自車両11の姿勢は前上がり)を踏まえると、診断部37は、前後傾斜角度Afb/現在のドア開度Odrに基づきモータ負荷電流閾値Imthを増大する補正が行われることになる。
ステップS23の判定の結果、自車両11の左右傾斜角度Alrが所定の左右傾斜角度閾値Alrthを超えている旨の判定が下された場合(ステップS23のYes)、ドアECU28は、処理の流れを次のステップS24へと進ませる。
一方、ステップS23の判定の結果、自車両11の左右傾斜角度Alrが所定の左右傾斜角度閾値Alrthを超えていない旨の判定が下された場合(ステップS23のNo)、ドアECU28は、処理の流れをステップS25へとジャンプさせる。
前提条件(自車両11に備わるドア14はオート開放状態であり、自車両11の姿勢は前上がり)を踏まえると、診断部37は、前後傾斜角度Afb/現在のドア開度Odrに基づきモータ負荷電流閾値Imth を増大する補正が行われることになる。
その後、ドアECU28は、処理の流れを図4Aに示すメインルーチンに戻す。
具体的には、制御部39は、現在のドア開度Odrでのドア開閉速度Vdを目標ドア開閉速度Vdrtgに近づけるように追従させる速度追従制御を行う。
前提条件(自車両11に備わるドア14はオート開放状態であり、自車両11の姿勢は前上がり)を踏まえると、制御部39は、前後傾斜角度Afb/現在のドア開度Odrに基づいて、水平姿勢に置かれた自車両11のドア開度Odr-モータ負荷電流値Imに係る関係特性線図(図3C参照)に従う値に比べて、モータ負荷電流値Imを増大する補正が行われる。
自車両11の姿勢変化によってドア14に開放状態を妨げる力が作用するケース(前上がり17度)では、速度追従制御を的確に行うためには、自車両11が水平姿勢に置かれている場合の値と比べて、モータ負荷電流値Imを増大する必要があるからである。
自車両11の姿勢変化によってドア14に開放状態を促進する力が作用するケース(前下がり17度)では、速度追従制御を的確に行うためには、自車両11が水平姿勢に置かれている場合の値と比べて、モータ負荷電流値Imを低減する必要があるからである。
自車両11の姿勢変化によってドア14に開放状態を妨げる力が作用するケース(ドア上17度)では、速度追従制御を的確に行うためには、自車両11が水平姿勢に置かれている場合の値と比べて、モータ負荷電流値Imを増大する必要があるからである。
自車両11の姿勢変化によってドア14に開放状態を促進する力が作用するケース(ドア下17度)では、速度追従制御を的確に行うためには、自車両11が水平姿勢に置かれている場合の値と比べて、モータ負荷電流値Imを低減する必要があるからである。
自車両11の姿勢変化によってドア14に閉止状態を妨げる力が作用するケース(前下がり17度)では、速度追従制御を的確に行うためには、自車両11が水平姿勢に置かれている場合の値と比べて、モータ負荷電流値Imを増大する必要があるからである。
自車両11の姿勢変化によってドア14に閉止状態を促進する力が作用するケース(前上がり17度)では、速度追従制御を的確に行うためには、自車両11が水平姿勢に置かれている場合の値と比べて、モータ負荷電流値Imを低減する必要があるからである。
自車両11の姿勢変化によってドア14に閉止状態を妨げる力が作用するケース(ドア下17度)では、速度追従制御を的確に行うためには、自車両11が水平姿勢に置かれている場合の値と比べて、モータ負荷電流値Imを増大する必要があるからである。
自車両11の姿勢変化によってドア14に閉止状態を促進する力が作用するケース(ドア上17度)では、速度追従制御を的確に行うためには、自車両11が水平姿勢に置かれている場合の値と比べて、モータ負荷電流値Imを低減する必要があるからである。
ステップS15の第1判定の結果、モータ負荷電流値ImがサブルーチンSUBにて補正後のモータ負荷電流閾値Imthを超えていない旨の判定が下された場合(ステップS15のNo)、ドアECU28は、処理の流れを最初に戻し、以降の処理を順次行わせる。
一方、ステップS15の第1判定の結果、モータ負荷電流値ImがサブルーチンSUBにて補正後のモータ負荷電流閾値Imthを超えた旨の判定が下された場合(ステップS15のYes)、ドアECU28は、処理の流れを次のステップS16へと進ませる。
ステップS16の第2判定の結果、自車両11の上下加速度αdrが所定の加速度閾値αdrthを超えていない旨の判定が下された場合、ドアECU28は、処理の流れを次のステップS17へと進ませる。
一方、ステップS16の第2判定の結果、自車両11の上下加速度αdrが所定の加速度閾値αdrthを超えた旨の判定が下された場合、ドアECU28は、処理の流れをステップS18へとジャンプさせる。
次に、本発明の実施形態に係るパワードア装置10が奏する作用効果について説明する。
第1の観点に基づくパワードア装置10は、自車両11に備わるドア14の開閉駆動を行うモータアクチュエータ19と、モータアクチュエータ19に係る駆動制御を行う制御部39と、自車両11の上下方向の加速度である上下加速度αdr、及びモータアクチュエータ19に係るモータ負荷電流値Im(モータ負荷)の情報をそれぞれ取得する情報取得部33と、モータ負荷電流値Im(モータ負荷)が所定のモータ負荷電流閾値Imth(負荷閾値)を超えたか否かの第1判定を行うと共に、上下加速度αdrが所定の加速度閾値αdrthを超えたか否かの第2判定を行い、第1判定及び第2判定の結果に基づいて、ドア14に過負荷状態が生じたか否かの診断を行う診断部37と、を備える。
診断部37は、第1判定の結果、モータ負荷電流値Im(モータ負荷)がモータ負荷電流閾値Imth(負荷閾値)を超えた場合、ドア14に過負荷状態が生じた旨の異常診断を下す一方、第2判定の結果、上下加速度αdrが加速度閾値αdrthを超えた場合、異常診断を留保する構成を採用することとした。
また、第1の観点に基づくパワードア装置10によれば、車室内への乗降性向上を図ることにより、居住性向上に資することができる。
この点、第6の観点に基づくパワードア装置10によれば、ドア14が全閉状態にある際の、自車両11の姿勢の情報を予め記憶しておき、当該ドア14が開放状態にある場合に、前記記憶した自車両11の姿勢に基づいて所定の処理を行うため、高精度で取得した自車両11の姿勢の情報に基づいて所定の処理を遂行することができる。
すなわち、高精度で取得した自車両11の姿勢の情報に基づいてモータ負荷電流閾値Imth(負荷閾値)の補正を行い、当該補正後のモータ負荷電流閾値Imthを用いて第1判定を行うため、第3~第5のうちいずれかの観点に基づくパワードア装置10と比べて、外乱(自車両11の前後方向及び左右方向の傾斜に係る姿勢の変化)が異常診断結果に与える影響を抑制し、これをもって異常診断の精度向上に貢献する作用効果を、3次元方向の各々の加速度を検出する加速度センサ32をドア14に設けることで得ることができる。
なお、前記加速度センサ32による3次元方向の各々の加速度の情報は、前記したような傾斜角センサの代替としてだけではなく、例えばエアバッグの作動に係る情報、ヨーレートを得るための情報として共用することができる。
そのため、別途の傾斜角センサ、エアバッグセンサ、ヨーレートーセンサを設けることなく、前記した所要の作用効果を得ることができるという副次的な作用効果を奏する。
すなわち、第7の観点に基づくパワードア装置10は、自車両11に備わるドア14の開閉駆動を行うモータアクチュエータ19と、自車両11の上下方向の加速度である上下加速度αdr、モータアクチュエータ19に係るモータ負荷電流値Im(モータ負荷)、及びドア14の開度であるドア開度Odrの情報をそれぞれ取得する情報取得部33と、ドア開度Odrに対応するドア開閉速度Vdrを対応付けた関係情報に基づいて、現在のドア開度Odrに対応するドア開閉速度Vdrを抽出し、当該抽出したドア開閉速度Vdrを目標ドア開閉速度Vdrtgとして設定する設定部35と、現在のドア開度Odrにおいて設定部35により設定された目標ドア開閉速度Vdrtgが得られるように、モータアクチュエータ19に係る駆動制御を行う制御部39と、モータ負荷電流値Im(モータ負荷)が所定のモータ負荷電流閾値Imth(負荷閾値)を超えたか否かの第1判定を行うと共に、上下加速度αdrが所定の加速度閾値αdrthを超えたか否かの第2判定を行い、第1判定及び第2判定の結果に基づいて、ドア14に過負荷状態が生じたか否かの診断を行う診断部37と、を備える。
診断部37は、第1判定の結果、モータ負荷電流値Im(モータ負荷)がモータ負荷電流閾値Imth(負荷閾値)を超えた場合、ドア14に過負荷状態が生じた旨の異常診断を下す一方、第2判定の結果、上下加速度αdrが加速度閾値αdrthを超えた場合、異常診断を留保する構成を採用することとした。
以上説明した複数の実施形態は、本発明の具現化の例を示したものである。したがって、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならない。本発明はその要旨またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形態で実施することができるからである。
11 車両(自車両)
13A、13B ヒンジ機構
14 ドア
19 モータアクチュエータ
20 車体
23 ジョイント機構
25 ドアモータ(モータアクチュエータ)
31 ホールセンサ
32 加速度センサ
33 情報取得部
35 設定部
37 診断部
39 制御部
41 第1判定部
43 第2判定部
αdr 上下加速度
αdr th 上下加速度閾値
Im モータ負荷電流値(モータ負荷)
Imth モータ負荷電流閾値(負荷閾値)
Odr ドア開度
Vdr ドア開閉速度
Claims (7)
- 自車両に備わるドアの開閉駆動を行うモータアクチュエータと、
前記モータアクチュエータに係る駆動制御を行う制御部と、
自車両の上下方向の加速度である上下加速度、及び前記モータアクチュエータに係るモータ負荷の情報をそれぞれ取得する情報取得部と、
前記モータ負荷が所定の負荷閾値を超えたか否かの第1判定を行うと共に、前記上下加速度が所定の加速度閾値を超えたか否かの第2判定を行い、該第1判定及び該第2判定の結果に基づいて、ドアに過負荷状態が生じたか否かの診断を行う診断部と、を備え、
前記診断部は、前記第1判定の結果、前記モータ負荷が前記負荷閾値を超えた場合、前記ドアに過負荷状態が生じた旨の異常診断を下す一方、前記第2判定の結果、前記上下加速度が前記加速度閾値を超えた場合、前記異常診断を留保する
ことを特徴とするパワードア装置。 - 請求項1に記載のパワードア装置であって、
前記情報取得部は、自車両の前後方向又は左右方向に係る傾斜のうち少なくとも一方を含む姿勢の情報をさらに取得し、
前記診断部は、自車両の前記姿勢の情報に基づいて前記負荷閾値の補正を行い、当該補正後の負荷閾値を用いて前記第1判定を行う
ことを特徴とするパワードア装置。 - 請求項2に記載のパワードア装置であって、
前記ドアは、自車両の車体に設けたヒンジ機構に枢支されて開閉するスウィング形式のドアであり、
前記情報取得部は、前記ドアの開度であるドア開度の情報をさらに取得し、
前記診断部は、前記ドア開度の情報に基づいて前記負荷閾値の補正を行い、当該補正後の負荷閾値を用いて前記第1判定を行う
ことを特徴とするパワードア装置。 - 請求項3に記載のパワードア装置であって、
前記情報取得部は、自車両の前後方向の傾斜に係る姿勢の情報をさらに取得し、
前記診断部は、前記前後方向の傾斜に係る姿勢の情報、及び前記ドア開度の情報に基づいて前記負荷閾値の補正を行い、当該補正後の負荷閾値を用いて前記第1判定を行う
ことを特徴とするパワードア装置。 - 請求項4に記載のパワードア装置であって、
前記情報取得部は、自車両の左右方向の傾斜に係る姿勢の情報をさらに取得し、
前記診断部は、前記前後方向及び前記左右方向の傾斜に係る姿勢の情報、並びに前記ドア開度の情報に基づいて前記負荷閾値の補正を行い、当該補正後の負荷閾値を用いて前記第1判定を行う
ことを特徴とするパワードア装置。 - 請求項3~5のいずれか一項に記載のパワードア装置であって、
前記ドアに設けられ、前後方向、左右方向、上下方向を含む3次元方向の各々の加速度を検出する加速度センサをさらに備え、
前記情報取得部は、前記加速度センサが検出した前記3次元方向の加速度に基づいて、自車両の前後方向及び左右方向の傾斜に係る姿勢の情報をさらに取得し、
前記診断部は、前記ドアが全閉状態にある際の、自車両の前記姿勢の情報を予め記憶しておき、当該ドアが開放状態にある場合に、前記記憶した自車両の姿勢に基づいて前記負荷閾値の補正を行い、当該補正後の負荷閾値を用いて前記第1判定を行う
ことを特徴とするパワードア装置。 - 自車両に備わるドアの開閉駆動を行うモータアクチュエータと、
自車両の上下方向の加速度である上下加速度、前記モータアクチュエータに係るモータ負荷、及び前記ドアの開度であるドア開度の情報をそれぞれ取得する情報取得部と、
前記ドア開度に対応するドア開閉速度を対応付けた関係情報に基づいて、現在のドア開度に対応するドア開閉速度を抽出し、当該抽出したドア開閉速度を目標ドア開閉速度として設定する設定部と、
現在のドア開度において前記設定部により設定された目標ドア開閉速度が得られるように、前記モータアクチュエータに係る駆動制御を行う制御部と、
前記モータ負荷が所定の負荷閾値を超えたか否かの第1判定を行うと共に、前記上下加速度が所定の加速度閾値を超えたか否かの第2判定を行い、該第1判定及び該第2判定の結果に基づいて、前記ドアに過負荷状態が生じたか否かの診断を行う診断部と、を備え、
前記診断部は、前記第1判定の結果、前記モータ負荷が前記負荷閾値を超えた場合、前記ドアに過負荷状態が生じた旨の異常診断を下す一方、前記第2判定の結果、前記上下加速度が前記加速度閾値を超えた場合、前記異常診断を留保する
ことを特徴とするパワードア装置。
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