JP7323282B2 - 自動ドア保守支援システム、自動ドア装置、自動ドア保守支援方法、プログラム - Google Patents

自動ドア保守支援システム、自動ドア装置、自動ドア保守支援方法、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、自動ドア保守支援システム、自動ドア装置、自動ドア保守支援方法およびプログラムに関する。
建物の開口などで自動的に扉を開閉する自動ドアでは、経時変化による部品の劣化等により故障が発生することがあり、故障が発生する前にメンテナンスすることが望ましい。しかし、使用頻度や部品のばらつき等により、個々の装置によって適切なメンテナンス時期は大きく異なる。特許文献1には、過剰な報知を抑制するために、製造装置などの長期間連続して使用される装置を監視する監視装置が記載されている。この監視装置は、監視対象となる製造装置の状態を示す物理量を取得して、その物理量に基づいて異常の有無を判定する。
特開2014-056509号公報
特許文献1には、金型温調機やロボットを監視対象の装置とし、各装置の状態を示す物理量を基に、将来故障が生じる予兆として現れる異常の有無を監視する方法が記載されている。この方法では、対象装置に供給される電流値や振動などについて所定時間の時間変化を示す異常波形をグラフに表示することで異常報知を行う。しかし、特許文献1の開示内容は漠然としており、対象装置の異常を正確に診断するのに十分な内容が開示されているとはいえない。
これらから、本発明者は、従来技術には、複数の構成要素から構成される自動ドアの異常を精度よく診断する観点で改善の余地があることを認識した。
本発明は、こうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、自動ドアの異常を精度よく診断することが可能な自動ドア保守支援技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の自動ドア保守支援システムは、自動ドアの扉が所定の第1速度に保持される速度制御状態において扉を駆動するモータの負荷に関する情報を取得する取得部と、取得された負荷に関する情報を所定の基準値に基づいて自動ドアの異常を判定する判定部とを備える。
この態様によると、モータの負荷に関する情報を基準値に基づいて判定することができる。
なお、以上の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、プログラム、プログラムを記録した一時的なまたは一時的でない記憶媒体、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、自動ドアの異常を精度よく診断することが可能な自動ドア保守支援技術を提供することができる。
第1実施形態に係る自動ドア保守支援システムが適用された自動ドアを概略的に示す正面図である。 図1の自動ドア保守支援システムを概略的に示すブロック図である。 図1の自動ドアの開動作におけるドア速度の推移の一例を示す図である。 図1の自動ドアの保守時期の推定方法を説明する説明図である。 図1の自動ドアの保守時期の推定方法を説明する別の説明図である。 第2実施形態に係る自動ドア保守支援システムを概略的に示すブロック図である。 第3実施形態に係る自動ドア装置を概略的に示すブロック図である。 図7の自動ドア装置のコンピュータプログラムの処理を示すフローチャートである。
まず、本発明の概要について説明する。本発明のある態様は、自動ドア保守支援システムである。このシステムは、自動ドアの扉が所定の第1速度に保持される速度制御状態において扉を駆動するモータの負荷に関する情報を取得する取得部と、取得された負荷に関する情報を所定の基準値に基づいて自動ドアの異常を判定する判定部とを備える。このシステムは、1または複数の自動ドアの保守を支援してもよい。所定の速度は、扉が加速された後の比較的高速な第1速度であってもよいし、扉が第1速度から減速された後の比較的低速な第2速度であってもよい。
モータの負荷に関する情報(以下、「負荷情報」という)は、モータの負荷に対応する電気的数値であってもよい。一例として、この電気的数値は、モータのトルク、モータの消費電力、モータの駆動電流(以下、単に「電流」という)、モータの駆動電圧等であってもよい。所定の基準値は、自動ドアの設置の際や保守の際に設定された基準値であってもよいし、所定の時期や所定の事象が発生した際に更新設定された基準値であってもよい。
この態様によれば、負荷情報を用いるので、単に開閉回数などから故障診断等をする場合と比べて、自動ドアやその構成要素の状態診断や保守の必要性予測の精度を向上できる。また、この態様によれば、自動ドアの構成要素の摩耗、変形、劣化、汚れの付着等の状態を推定することができる。この構成要素としては、自動ドアの戸車、戸車が走行する走行レール、モータと駆動プーリの間の歯車機構、駆動プーリ、従動プーリ、タイミングベルト、扉の下部をガイドするガイドレール、扉の周囲に設けられるゴムパッキンなどが挙げられる。また、この態様によれば、モータの各部の劣化状態を推定することができる。この各部の劣化状態としては、モータの界磁磁石の劣化、電機子コイルの劣化、回転部の潤滑油の減少などが挙げられる。
上述の基準値は、過去に取得されたモータの負荷に関する情報(以下、「過去の情報」という)に応じて設定されてもよい。例えば、基準値は、過去の情報に所定の値を加えて設定されてもよいし、過去の情報に所定の値を乗じて設定されてもよい。過去の情報に乗じる所定の値は1以上の値であってもよい。この場合、当該モータ自体を基準にして基準値を設定できるので、設置現場それぞれで異なる設置環境のばらつきの影響を受けにくい。この基準値は、自動ドアの設置やメンテナンス等の保守作業(以下、単に「保守」という)の後に設定してもよい。設置や保守の後とは、設置や保守の直後であってもよいし、設置や保守をしてから一定の回数(例えば、100回)開閉させた後であってもよい。
例えば、この基準値は、設置や保守をしてから一定回数開閉させたときの、それぞれの開閉時の負荷情報の平均値、中央値、特定値であってもよい。特定値は、それぞれの負荷情報の内、一定範囲内の情報から特定された値であってもよい。なお、この基準値は、設置や保守の後に限らず、所定の時期や所定の事象が発生した際に設定されてもよい。
上述の基準値は、予め定められた回数開閉動作した後に取得されたモータの負荷に関する情報に応じて設定されてもよい。この場合、ゴムなど温度特性の大きな材料で構成される部材の硬度や、可動部に適用されたグリスの粘度が安定してから基準値を設定できるので正確な判定が可能になる。このような部材としてはゴム製の戸車が挙げられ、このようなグリスとしてはモータの軸や軸受に塗布されたグリスが挙げられる。
上述の判定部は、閾値を用いて判定してもよい。この閾値は、扉の重量、扉の主面の面積、扉の主面の縦横比、扉の設置環境および自動ドアの型式の少なくとも2つの組み合わせに応じて設定されるものであってもよい。この場合、自動ドアの設置環境による誤差の影響を低減できる。例えば、判定部は、上述の基準値とモータの負荷情報との偏差が閾値を超えているか否かを判定してもよい。なお、扉の主面とは、扉の各面のうち、面積が最大の面をいい、自動ドアの型式とは、制御可能なモータの容量に応じて設定されるほか、モータの駆動回路以外の回路構成の違いによって設定されるものをいう。
上述の判定部は、扉の開閉頻度に基づいて保守すべき時期を推定してもよい。この場合、推奨される保守時期や部材の交換時期を予測できる。この開閉頻度は、一定の期間、判定対象の自動ドアの扉自体の開閉頻度を評価して得た値であってもよいし、判定対象に対して推定用のパラメータとして設定された値であってもよい。これらを評価して得た値や設定された値は、頻度値として記憶部に記憶されてもよい。判定部は、記憶された頻度値を用いて保守すべき時期を推定してもよい。
保守すべき時期は推奨保守時期であってもよい。閾値と保守すべき時期と開閉頻度とは、互いにいずれかをパラメータとして設定することができる。したがって、上述の閾値は、開閉頻度に基づいて設定されてもよい。例えば、保守すべき時期を所定の期間(例えば、半年や1年)と定め、この所定の期間と上述の頻度値とに応じて、閾値を設定してもよい。
例えば、観光施設やレジャー施設等の自動ドアは、季節によって、あるいは繁忙期と非繁忙期とで開閉頻度が大きく異なる。また、季節によっては、開いたまま、閉じたままで使用されることも考えられる。このため、上述の開閉頻度は、所定の間隔で更新されてもよい。この場合、開閉頻度の季節変動に対応できる。例えば、上述の頻度値は、対象の自動ドアの開閉頻度を再評価して得た値や新たに設定した値によって更新されてもよい。所定の間隔は、例えば、1ヶ月、3ヶ月、半年等自動ドアの開閉頻度が変化する期間で定められてもよい。
上述の判定部は、モータの負荷に関する情報の変動も評価してもよい。この場合、この変動を評価することによって、劣化箇所をある程度特定できる。例えば、負荷変動のパターンを分析することにより変動サイクルを特定することが可能である。この分析にはフーリエ変換による周波数分析を用いることができる。例えば、負荷変動に戸車の回転周期成分、プーリの回転周期成分、モータの回転周期成分、あるいは非周期性成分が確認されたときは、その成分に関連する部材が劣化していると考えることができる。このように、劣化箇所を特定することにより、効率的で的確な保守作業を行うことができる。
上述の取得部は、扉が第1速度より低い第2速度に保持される速度制御状態においてもモータの負荷に関する情報を取得してもよい。この場合、2つの速度制御状態における負荷情報を分析することにより劣化箇所をある程度特定できる。例えば、異なる速度は、上述の第1速度と第2速度であってもよい。取得部は、第1速度に維持される第1速度制御状態での負荷情報と、第2速度に維持される第2速度制御状態での負荷情報と、を取得してもよい。例えば、負荷情報が速度に対して比例的に変化する場合は、モータの磁石やコイルの劣化と考えることができ、比例的には変化しない場合は、機構系の劣化と考えることができる。
上述のモータの負荷に関する情報は、モータに流れる電流に関する情報であってもよい。この場合、センサを別途設けることなく、容易に負荷情報を検知することができる。モータに流れる電流(以下、「モータ電流」という)は、当該電流が流れる経路に設けられた電流センサにより検知することができる。回路上での電流センサの接続箇所に制限はない。例えば、電流センサはモータに直列に接続されたシャント抵抗であってもよい。モータ電流は、モータに印加される駆動電圧から取得されてもよい。例えば、モータ電流は、モータの駆動電圧のデューティ比から算出されてもよい。
上述の取得部は、第1速度から減速される減速制御状態においてもモータの負荷に関する情報を取得してもよい。この場合、減速制御状態において負荷情報を取得することによって、劣化箇所をある程度特定できる。例えば、機構系が劣化して負荷が増えている場合は減速度が大きくなり、モータが劣化している場合は減速度が小さくなるので、これらの差に基づき劣化箇所を特定できる。
上述の判定部の判定結果を提示する提示部を備え、この提示部は扉の近傍に配置されてもよい。この場合、自動ドアの所有者、利用者、管理者等に劣化状況を認知させることができる。例えば、提示部は、光や音を発する報知装置であってもよいし、画像や音声を出力するディスプレイ装置であってもよい。例えば、提示部は、自動ドアの無目、枠、柱、壁等に設けられてもよい。
上述の判定部の判定結果を出力する出力部を備えてもよい。この場合、遠隔地にも劣化状況を知らせることができる。例えば、出力部は、有線や無線などの通信手段によって判定結果を外部機器に出力するものであってもよいし、電子メールを送信するものであってもよい。この通信手段は、インターネットなどのネットワークを含むものであってもよい。この通信手段は、近距離無線通信によって判定結果を出力するものであってもよい。この外部機器は、自動ドアとは別に設けられたコンピュータ、サーバ、クラウド等であってもよいし、サービスマンが所持する携帯端末やスマートフォンであってもよい。
上述の取得部の取得結果をクラウドサーバに送信する送信部を備え、上述の取得部は、自動ドアまたはその近傍に設けられ、上述の判定部は、クラウドサーバに設けられてもよい。この場合、判定部をクラウドサーバに設けることにより、閾値を容易に更新することが可能になる。また、負荷情報をフーリエ分析などの高度な手法により分析することができる。また、判定結果をクラウドサーバに記憶することにより、サービスマンはサーバ上の判定結果を参照しながら、効率的に保守作業をすることができる。例えば、送信部は、通信手段とネットワークを介してクラウドサーバに取得部の取得結果(負荷情報)を送信するものであってもよい。クラウドサーバは、クラウド環境上に設けられたサーバであれば特に制限はない。
本発明の別の態様は、自動ドア装置である。この装置は、扉を含む開閉機構と、扉をモータで開閉駆動する駆動機構と、モータを制御する制御部と、制御部によって扉が所定の速度に保持される速度制御状態においてモータの負荷に関する情報を取得する取得部と、取得された負荷に関する情報を予め定められた基準値に基づいて扉の異常を判定する判定部とを備える。この開閉機構には、引戸の場合、扉、扉を支える戸車、および戸車が走行するレールが含まれてもよい。また、この駆動機構には、モータ、モータによって駆動される駆動プーリ、駆動プーリと対に設けられる従動プーリ、駆動プーリと従動プーリに架けわたされるベルトおよびベルトと扉とを連結する連結部が含まれてもよい。この態様によれば、自動ドアの範囲で取得と判定を行うので、判定部を外部に別途に設ける場合に比べて、取得部と判定部との接続が容易になり、構成を簡素化することができる。つまり、保守支援システムを別途設けることを要しない。
本発明のさらに別の態様は、自動ドア保守支援方法である。この方法は、自動ドアの扉が所定の速度に保持される速度制御状態において扉を駆動するモータの負荷に関する情報を取得するステップと、取得された負荷に関する情報を予め定められた基準値に基づいて自動ドアの異常を判定するステップと、を含む。この態様によれば、負荷情報を用いるので、単に開閉回数などから故障診断等をする場合と比べて、自動ドアやその構成要素の状態診断や保守の必要性予測の精度を向上できる。
本発明のさらに別の態様は、自動ドア保守支援方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。このプログラムは、自動ドアの扉が所定の速度に保持される速度制御状態において扉を駆動するモータの負荷に関する情報を取得するステップと、取得された負荷に関する情報を予め定められた基準値に基づいて自動ドアの異常を判定するステップと、を含む。この態様によれば、負荷情報を用いるので、単に開閉回数などから故障診断等をする場合と比べて、自動ドアやその構成要素の状態診断や保守の必要性予測の精度を向上できる。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに各図面を参照しながら説明する。実施の形態および変形例では、同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
また、第1、第2などの序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、この用語によって構成要素が限定されるものではない。
[第1実施形態]
図1、図2を参照して、本発明の第1実施形態に係る自動ドア保守支援システム1の構成について説明する。図1は、第1実施形態に係る自動ドア保守支援システム1が適用された自動ドア100を概略的に示す正面図である。図2は、自動ドア保守支援システム1を概略的に示すブロック図である。
図2に示す各機能ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUをはじめとする電子素子や機械部品などで実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラムなどによって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。後述する図6、図7の機能ブロックも同様である。
図1、図2に示すように、自動ドア保守支援システム1は、自動ドア100と、情報処理部40とを備える。自動ドア100は、モータ24に駆動され扉12を開閉動作させる。情報処理部40は、モータ24の負荷に関する情報(以下、「負荷情報Li」という)を処理する。まず、自動ドア100について説明し、情報処理部40については後述する。
(自動ドア)
自動ドア100は、ドアエンジン10と、扉12と、ベルト14と、駆動プーリ16と、従動プーリ18と、走行レール20と、懸架部22と、コントローラ30と、ドアセンサ32と、提示部48と、ガイドレール82と、ゴムパッキン84と、を主に含む。本実施形態の扉12の可動方向は、水平なX軸方向に平行である。扉12の見込方向は、X軸方向に直交する水平なY軸方向に平行である。扉12の上下方向は、X軸方向およびY軸方向に直交するZ軸方向に平行である。このような方向の表記は自動ドア100の使用姿勢を制限するものではなく、自動ドア100は、用途に応じて任意の姿勢で使用されうる。提示部48については後述する。
ドアエンジン10は、モータ24と、モータ24の回転に基づき駆動プーリ16を回転駆動する歯車機構(不図示)と、を有する。ドアエンジン10は、モータ24の駆動力によって扉12を開閉動作させる動力源として機能する。モータ24は、後述するエンジン駆動部28に設けられたIPM(インテリジェントパワーモジュール)によって駆動される。モータ24は、公知の様々な原理に基づくモータであってもよい。本実施形態のモータ24は、ホールICを用いたエンコーダ24eを有するブラシレスモータである。
従動プーリ18は、駆動プーリ16からX軸方向に離隔して設けられる。ベルト14は、駆動プーリ16及び従動プーリ18の外周にループ状に巻き掛けられる。ベルト14は、駆動プーリ16の回転に伴って従動プーリ18を回転させる。ベルト14は、歯付きタイミングベルトであってもよい。
走行レール20は、扉12の上方において扉12を案内するためのレール部材であり、扉12の可動方向(X軸方向)に延伸する。懸架部22は、扉12を走行レール20に懸架するための機構であり、扉12の上部に設けられる。懸架部22は、走行レール20を転動する戸車22cを有し、戸車22cを介して走行レール20に支持される。扉12は、連結部材12jを介してベルト14に連結される。
ドアセンサ32は、無目80などに取り付けられ、通行人などを検知する。コントローラ30は、ドアセンサ32から通行人などの検知結果に応じてドアエンジン10のモータ24を制御して扉12を開閉する。コントローラ30は、ドアエンジン10のモータ24を駆動するエンジン駆動部28と、自動ドア100の動作を制御する制御部26と、モータ24の負荷情報Liを検知する検知部34と、を含む。検知部34については後述する。
ガイドレール82は、扉12の下部から張出す振れ止め部12sを案内するためにX軸方向に延びる溝を有するレールである。扉12が移動する際、扉12の振れ止め部12sはガイドレール82に擦れる。ゴムパッキン84は、主に気密性を高めるために扉12の周囲等に設けられる。扉12が移動する際、ゴムパッキン84は可動部及び固定部のいずれかに擦れる。
このように構成された自動ドア100では、モータ24が駆動プーリ16を回転駆動すると、駆動プーリ16と従動プーリ18とが回転し、ベルト14はループ状に移動する。ベルト14が移動すると、連結部材12jを介してベルト14に懸架された懸架部22が走行レール20上をX軸方向に移動する。扉12は、懸架部22と共にX軸方向に移動して開閉動作を行う。このように動作することにより、扉12の移動速度(以下、「ドア速度Vd」という)は、モータ24の回転速度と比例する。自動ドア100は、ドアセンサ32が通行人などを検知したとき扉12を開動作させ、ドアセンサ32が通行人などを検知しなくなったら、所定のタイミングで扉12を閉動作させる。
(開動作)
図3を参照して、扉12の開動作を説明する。図3は、開動作における扉12のドア速度Vdの推移の一例を示す図である。この図では、横軸は扉12の閉位置から開位置までの位置(以下「ドア位置」という)を示し、縦軸は扉12のドア速度Vdとモータ24を駆動するための電流(以下、「モータ電流Id」という)とを示す。開動作は、閉位置で停止している扉12を、開位置まで移動させて停止させる動作である。本実施形態の開動作は、閉位置で停止している扉12を所定の第1速度まで加速する加速動作と、第1速度を維持する第1速度制御動作と、第2速度まで減速する減速動作と、第2速度を維持する第2速度制御動作と、扉12をストッパ(不図示)に接触させて停止させるドア当たり動作と、を含む。加速動作と、第1速度制御動作と、減速動作と、第2速度制御動作と、ドア当たり動作とを総称するときは「各動作」という。
図3に示すように、第1速度は第2速度より高速であり、第2速度は第1速度より低速である。第1速度制御動作では、自動ドア100は、扉12の速度Vdが第1速度で一定に保持される。この状態を第1速度制御状態という。第2速度制御動作では、自動ドア100は、扉12の速度Vdが第2速度で一定に保持される。この状態を第2速度制御状態という。第1速度制御状態と、第2速度制御状態とを総称するときは「各制御状態」という。
加速動作において、速度Vdが第1速度に達したら第1速度制御動作に切替える。第1速度制御動作において、ドア位置が所定の位置に達したら減速動作に切替える。減速動作において、速度が第2速度に達したら第2速度制御動作に切替える。第2速度制御動作において、扉12を開位置まで移動させる。扉12が開位置に達したら、ドア当たり動作により、扉12はストッパに接触して停止する。
より詳細に説明する。加速動作では、ドア位置に対するドア速度Vdの関係が所定の加速曲線に沿うようにモータ24への供給電圧(以下、単に「モータ電圧」という)が制御される。モータ電圧は、パルス幅変調(PWM変調)され、そのデューティ比によって制御される。なお、加速動作では、モータ24は定電圧制御、定電流制御または定加速度制御されてもよい。この動作では、図3に示すように、モータ電流Idはドア速度Vdが上昇するに連れて増加する。
第1速度制御動作では、速度Vdが第1速度から変動したときにその変動を抑制するようにモータ電圧が制御される。このときモータ24は、定速制御されてもよい。この制御は検知したモータ速度をフィードバックする制御であってもよいし、フィードバックを含まない制御であってもよい。第1速度は、扉12の最大移動速度またはそれに近い速度であってもよい。この動作では、図3に示すように、モータ電流Idは多少の変動はあるが、略一定である。
減速動作では、ドア位置に対するドア速度Vdの関係が所定の減速曲線に沿うようにモータ電圧が制御される。この動作では、モータ電圧を徐々に小さくして扉12の摺動負荷などによって減速する。減速動作では、モータ24の逆起電力を短絡するショートブレーキ動作によりブレーキトルクを生じさせてもよいし、モータ24に加速時とは逆極性の電圧を供給してブレーキトルクを生じさせてもよい。なお、減速動作では、モータ24は定電圧制御、定電流制御または定加速度制御されてもよい。この動作では、図3に示すように、モータ電流Idはドア速度Vdが減少するに連れて減少する。
第2速度制御動作では、速度Vdが第2速度から変動したときにその変動を抑制するようにモータ電圧が制御される。このときモータ24は、定速制御されてもよい。本実施形態では、第2速度で移動する扉12をストッパに当接させて扉12を停止させる。扉12をストッパに当接させる際の衝撃を小さくするために、第2速度は、第1速度より遅い速度、例えば、短時間で止まれる徐行速度であってもよい。この動作では、図3に示すように、モータ電流Idは多少の変動はあるが、略一定である。
ドア当たり動作では、扉12は開位置でストッパに当接して停止する。当接の反動で扉12に多少の位置変化が生じることもある。扉12が開位置で停止したとき、モータ24に扉12を開位置に維持する程度の電力を供給してもよいし、モータ24への電力供給を停止してもよい。この電力供給は一時的なものであってもよいし、継続的なものであってもよい。
(閉動作)
閉動作は、扉12を、開位置から閉位置まで移動させて停止させる動作である。閉動作は、扉12の移動方向が逆である点で開動作と異なり、開動作と同様に加速動作と、第1速度制御動作と、減速動作と、第2速度制御動作と、ドア当たり動作とを含む。これらの各動作は開動作と同様であり、重複する説明を省く。
(情報処理部)
次に、図2を参照して情報処理部40について説明する。情報処理部40は、自動ドア100の保守を支援するために、モータ24の負荷情報Liを処理する。情報処理部40の構成要素の一部または全部は、コントローラ30と一体的に設けられてもよいし、コントローラ30とは別に設けられてもよいし、自動ドア100から離隔して設けられてもよい。本実施形態では、取得部36および送信部38は、コントローラ30と一体の第1ブロック40bに設けられ、判定部42、出力部44および記憶部40mは、コントローラ30とは別体の第2ブロック40cに設けられる。一例として、第2ブロック40cは、1または複数の自動ドアを管理する管理センターのコンピュータに設けられる。
(取得部)
取得部36は、検知部34で検知したモータ24の負荷情報Liを取得する。特に、取得部36は、第1速度制御状態および第2速度制御状態において扉12を駆動するモータ24の負荷情報Liを取得する。負荷情報Liに特別の制限はないが、本実施形態の負荷情報Liは、モータ電流Idである。本実施形態の取得部36は、検知部34の検知結果から負荷情報Liを取得する。検知部34は、モータ24に直列に接続されたシャント抵抗(不図示)の電圧降下として、モータ電流Idを検知することができる。
また、取得部36は、モータ24のエンコーダ24eの出力信号の周期や周波数に応じてドア速度Vdを取得することができる。また、取得部36は、エンコーダ24eの出力信号を計数することにより扉12のドア位置を取得することができる。
(送信部)
本実施形態の送信部38は、ネットワークまたはデータバスを介して判定部42に取得部36の取得結果を送信する。この例では、取得部36の取得結果もまた負荷情報Liである。
(判定部)
判定部42は、取得部36で取得した負荷情報Liを所定の基準値Lsに基づいて判定する。特に、判定部42は、負荷情報Liを基準値Lsに基づいて自動ドア100の異常を判定する。本実施形態の基準値Lsは、自動ドア100の設置の際や保守の際に設定された基準値である。一例として、判定部42は、負荷情報Liの基準値Lsに対する偏差が大きい場合に保守が必要と判定し、この偏差が小さい場合に保守は不要と判定する。また、判定部42は、この偏差が中程度である場合に一定期間内に保守が必要と判定してもよい。
(出力部)
出力部44は、判定部42の判定結果Sjを外部に出力する。この例では、出力部44は、判定部42の判定結果Sjを提示部48に出力する。提示部48は、判定結果Sjを提示する。本実施形態の提示部48は、扉12近傍の枠部に配置され、LED48bを有する。提示部48はLED48bの点灯状態によって判定結果を提示する。この例では、保守が不要な場合はLED48bを緑色で点灯させ、一定期間内に保守が必要な場合はLED48bを黄色で点灯させ、早期に保守が必要な場合はLED48bを赤色で点灯させる。
また、この例では、出力部44は、判定結果Sjを通信手段を介して情報端末60hに出力する。出力部44は、判定結果Sjを電子メールとして情報端末60hに送信するものであってもよい。情報端末60hは、デスクトップ型のものでもよいし、サービスマンが携帯可能なものであってもよい。サービスマンが携帯する情報端末60hに判定結果Sjを表示することで、自動ドア100の自動ドアの異常や保守の必要性を容易に把握することができる。この場合、自動ドアの異常や保守の必要性を自動ドアの所有者等に容易に説明することもできる。
記憶部40mは、後述する基準値Ls、負荷情報Li、判定結果Sj、閾値Ltおよび開閉頻度Fを記憶する。
(基準値)
基準値Lsについて説明する。例えば、基準値Lsは、設計上で算出された値に設定されてもよい。また、例えば、基準値Lsは、同種の他の複数の自動ドアのモータの負荷情報の平均値などに設定されてもよい。本実施形態では、基準値Lsは、過去に取得されたモータ24自体の負荷情報Liに応じて設定される。特に、基準値Lsは、自動ドア100の設置の際や保守の際に取得されたモータ24自体の負荷情報に設定される。基準値Lsに用いる負荷情報は、自動ドア100の設置や保守の直後に取得されてもよいが、この例では、自動ドア100の設置や保守から予め定められた回数(例えば100回)開閉動作させた後に取得された負荷情報である。基準値Lsは、1回開閉動作時の負荷情報で設定されてもよいが、この例では、基準値Lsは、複数回数開閉動作させたときの複数の負荷情報の平均値である。
基準値Lsは、一度設定したら次の保守まで一定であってもよい。しかし、モータの負荷は、温度特性を有し、気温が低いときには増大し、気温が高いときには減少することがある。このため、基準値Lsは、所定の季節ごとに更新されてもよい。設定または更新された基準値Lsは、記憶部40mに記憶される。
負荷情報Liの基準値Lsに対する偏差の大小を定量的に判定するためには、閾値を用いることが望ましい。このため、本実施形態の判定部42は、負荷情報Liの基準値Lsに対する偏差を1または複数の閾値Ltにより分類し、その分類結果を判定結果Sjとする。特に、判定部42は、負荷情報Liの基準値Lsに対する偏差が、閾値Ltを超えたら、保守を促す報知(以下、「保守報知」という)を行うように構成される。
閾値Ltは設計上で算出された値に設定されてもよい。しかし、自動ドアの構成要素の摩耗や劣化の速度は、扉の重量や扉が受ける風圧の大小等により異なる。このため、本実施形態では、閾値Ltは、扉12の重量、扉12の主面の面積、扉12の主面の縦横比、扉12の設置環境(塩害地域など)および自動ドア100の型式の少なくとも2つの組み合わせに応じて設定可能にされる。閾値Ltは、自動ドア100の設置現場の状況に応じて、これらから選択される要素に基づき設定される。
閾値Ltは、一度設定したら一定であってもよいが、摩耗や劣化の速度は、様々な要因により変化することがある。このため、閾値Ltは、要因の変化状況に応じて更新されてもよい。設定または更新された閾値Ltは、記憶部40mに記憶される。
保守時期の推定方法について説明する。図4、図5は、保守時期の推定方法を説明する説明図である。横軸は経過時間を示し、縦軸は負荷情報を示す。符号A、Bで示す線は、経過時間に対する負荷情報変化の予測線である。A1、B1は、負荷情報Liを検知したタイミングであり、ここでは「検知時期」という。A2、B2は、予測線A、Bが閾値Ltを超えるタイミングであり、保守報知を行う時期(以下「報知時期」という)である。A3、B4は、予測線A、Bが限界値Lgに達するタイミングであり、ここでは「限界時期」という。なお、限界値Lgは、この値に達すると故障を起す可能性が高いと想定される値である。
P1、P2は、報知時期から限界時期までの期間(以下「残余期間P」という)を示している。図4は、閾値Ltが予測線A、Bで同じである場合を示し、残余期間P1は、残余期間P2より短い。図5は、閾値Ltが予測線A、Bで異なる場合を示し、残余期間P1は、残余期間P2と等しい。
予測線A、Bの傾斜は、自動ドアの構成要素の摩耗や劣化の速度(以下、「劣化速度D」という)によって異なる。劣化速度Dは、扉12の開閉頻度Fに概ね比例すると考えられ、比例定数kと開閉頻度Fの積に置き換え可能である。つまり、予測線Aは、予測線Bより開閉頻度Fが高く劣化速度Dが速いため、残余期間が短くなる。これらから、残余期間Pは、限界値Lg、閾値Ltおよび劣化速度Dから式1に示すように求めうる。
残余期間P=(限界値Lg-閾値Lt)/劣化速度D・・・・(式1)
劣化速度Dを、比例定数kと開閉頻度Fの積に置換すると、式2が導かれる。
残余期間P=(限界値Lg-閾値Lt)/(k・開閉頻度F)・・・(式2)
式2から、開閉頻度Fに応じて残余期間Pを設定することができる。
予測線Aのように、残余期間Pが少ないタイミングで保守報知が行われると、保守が間に合わない可能性がある。このため、保守報知は残余期間Pに余裕があるタイミングで為されることが望ましい。そこで、本実施形態は、残余期間Pが一定期間に達したタイミングで保守報知を行うように、閾値Ltは、開閉頻度Fに基づいて設定される。この一定期間は、例えば、3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月などであってもよい。
図5は、開閉頻度Fに応じて閾値Ltを変化させた場合を示す。この例では、開閉頻度Fが高い予測線Aでは、開閉頻度Fが低い予測線Bより、閾値Ltを低くしている。この結果、残余期間P1は、残余期間P2と略等しい。この残余期間Pを一定にするための閾値Ltは、限界値Lg、残余期間Pおよび劣化速度Dから式3に示すように求めうる。
閾値Lt=限界値Lg-残余期間P・劣化速度D・・・・(式3)
劣化速度Dを、比例定数kと開閉頻度Fの積に置換すると、式4が導かれる。
閾値Lt=限界値Lg-残余期間P・(k・開閉頻度F)・・・・(式4)
式4から、開閉頻度Fに応じて閾値Ltを設定することができる。
上述の式2、式4に代入する開閉頻度Fは、パラメータの一つとして初期設定される。開閉頻度Fは、初期設定のまま一定であってもよい。しかし、開閉頻度Fは、季節によって、あるいは繁忙期と非繁忙期とで大きく異なることがある。このため、本実施形態の開閉頻度Fは、所定の間隔で更新される。開閉頻度Fの更新間隔は、例えば、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月等自動ドアの開閉頻度が変化する期間に応じて設定される。設定または更新された開閉頻度Fは、記憶部40mに記憶される。
自動ドアの構成要素の劣化箇所によっては、負荷情報が特徴的な挙動をすることがある。このため、本実施形態の判定部42は、モータ24の負荷情報Liの変動も評価する。この例では、負荷情報Liの変動を周波数分析することにより、戸車22cの回転周期成分、プーリ16、18の回転周期成分、モータ24の回転周期成分などを抽出する。これらの回転周期成分が顕著に検知されれば、その回転周期に関連する部材が劣化していると特定できる。この周波数分析は、記憶部40mに時系列的に記憶された負荷情報Liをフーリエ変換することにより実現できる。なお、非周期性の成分が顕著に検知される場合は、走行レール20、ベルト14、振れ止め部12s、ガイドレール82、ゴムパッキン84等の劣化が考えられる。
自動ドアの構成要素の劣化箇所によっては、低速時に特徴的な挙動をすることがある。このため、本実施形態の取得部36は、扉12が第1速度より低い第2速度に保持される第2速度制御状態においても、モータ24の負荷情報Liを取得する。第1、第2速度の負荷情報Liが扉12の速度Vdに比例的に変化する場合は、モータ24の磁石(不図示)やコイル(不図示)の劣化と特定でき、比例的には変化しない場合は、機構系の劣化と特定できる。
自動ドアの構成要素の劣化箇所によっては、減速制御の際に特徴的な挙動をすることがある。このため、本実施形態の取得部36は、第1速度から減速される減速制御状態においてもモータ24の負荷情報Liを取得する。減速度が大きい場合は、機構系の劣化と特定でき、減速度が小さい場合は、モータ24の磁石やコイルの劣化と特定できる。
このように構成された自動ドア保守支援システム1では、日常、所定のタイミングで開動作または閉動作を行い、モータ24の負荷情報Liを取得し、取得された負荷情報Liを基準値Lsに基づいて自動ドア100の異常を判定する。この動作は、例えば、自動ドア100の始業時や終業時などに定時動作として実行されてもよい。判定結果Sjは、提示部48や、情報端末60hに提示される。サービスマン、管理者等は、提示された判定結果Sjに応じて保守の要否を確認して保守計画を作成してもよい。
また、負荷情報Liや判定結果Sjは時系列的に記憶されてもよい。時系列的に記憶された負荷情報Liから自動ドア100の劣化速度等の特徴を特定可能である。
以上が、第1実施形態の説明である。
[第2実施形態]
図6を参照して、本発明の第2実施形態に係る自動ドア保守支援システム2の構成について説明する。図6は、自動ドア保守支援システム2を概略的に示すブロック図であり、図2に対応する。第2実施形態の図面および説明では、第1実施形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。第1実施形態と重複する説明を適宜省略し、第1実施形態と相違する構成について重点的に説明する。
第2実施形態では、取得部36および送信部38は、自動ドア100またはその近傍に設けられ、判定部42、出力部44および記憶部40mは、クラウドサーバ50に設けられる。本実施形態の送信部38は、取得部36の取得結果(負荷情報Li)をネットワークNWを介してクラウドサーバ50に送信する。本実施形態の出力部44は、判定部42の判定結果SjをネットワークNWを介して情報端末60hに出力する。第2実施形態は、これらの点で第1実施形態と異なり、他の構成は同様である。
このように構成された第2実施形態は、第1実施形態と同様に動作し、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
[第3実施形態]
図7を参照して、本発明の第3実施形態に係る自動ドア装置200の構成について説明する。図7は、自動ドア装置200を概略的に示すブロック図であり、図2に対応する。第3実施形態の図面および説明では、第1実施形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。第1実施形態と重複する説明を適宜省略し、第1実施形態と相違する構成について重点的に説明する。
第3実施形態では、取得部36、判定部42、出力部44および記憶部40mは、自動ドア100またはその近傍に設けられる。これらは、コントローラ30と一体的に設けられてもよい。特に、取得部36および判定部42の機能は、ハードウェア的には、コンピュータ40eで実現され、ソフトウェア的には、コンピュータ40eのプログラム40pによって実現される。
図8は、プログラム40pの処理S80を示すフローチャートである。プログラム40pの処理S80は、自動ドア100の扉12が、第1速度制御状態において扉12を駆動するモータ24の負荷情報Liを取得するステップS82と、取得された負荷情報Liを基準値Lsに基づいて判定するステップS84と、を含む。ステップS82、ステップS84の動作は、上述の取得部36、判定部42の動作と同様であり、重複する説明を省く。
以上、本発明の各実施形態をもとに説明した。これらの実施形態は例示であり、いろいろな変形および変更が本発明の特許請求の範囲内で可能なこと、またそうした変形例および変更も本発明の特許請求の範囲にあることは当業者に理解されるところである。従って、本明細書での記述および図面は限定的ではなく例証的に扱われるべきものである。
[変形例]
以下、変形例について説明する。変形例の図面および説明では、実施形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。実施形態と重複する説明を適宜省略し、第1実施形態と相違する構成について重点的に説明する。
第1実施形態の説明では、判定部42が一つの閾値を用いて判定する例を示したが、本発明はこれに限定されない。判定部は複数の閾値を用いて負荷情報を分類した保守情報を提供するようにしてもよい。
第1実施形態の説明では、負荷情報Liがモータ電流Idである例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、モータ24のトルクを検知可能なトルクセンサを別途に設け、負荷情報Liは、このトルクセンサの検知結果であってもよい。
第1実施形態の説明では、モータ電流Idがシャント抵抗を用いて検知される例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、モータ電流Idは、モータ電圧のデューティ比を用いて検知されてもよい。
第1実施形態の説明では、ドア速度Vdが加速制御状態と、第1速度制御状態と、減速制御状態と、第2速度制御状態とを含む例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ドア速度Vdは減速制御状態または第2速度制御状態の一方または両方を含まなくてもよい。この場合、扉12は第1速度制御状態でストッパに当接して停止するように構成されてもよい。
第1実施形態の説明では、扉12が所定の方向に水平移動する例を示したが、本発明はこれに限定されない。扉12は所定の開口を開閉するものであればよく、例えば所定の方向に回転するものであってもよい。
第1実施形態の説明では、ベルト14を用いて扉12を駆動する例を示したが、本発明はこれに限定されない。扉12は、チェーンとスプロケット、ワイヤとプーリ、ラックとピニオン、ボールとスクリュウナットなどの公知の駆動手段により駆動されてもよい。
上述の変形例は、第1実施形態と同様の作用・効果を奏する。
上述した各実施形態と変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施形態は、組み合わされる実施形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。
1、2・・自動ドア保守支援システム、 10・・ドアエンジン、 12・・扉、 14・・ベルト、 24・・モータ、 26・・制御部、 34・・検知部、 36・・取得部、 38・・送信部、 40・・情報処理部、 40e・・コンピュータ、 40m・・記憶部、 40p・・プログラム、 42・・判定部、 44・・出力部、 48・・提示部、 50・・クラウドサーバ、 60h・・情報端末、 100・・自動ドア、200・・自動ドア装置。

Claims (13)

  1. 自動ドアの扉が所定の第1速度に保持される速度制御状態において前記扉を駆動するモータの負荷に関する情報を取得する取得部と、
    取得された前記負荷に関する情報を所定の基準値に基づいて前記自動ドアの異常を判定する判定部と
    を備え、
    前記判定部は、前記扉の重量、前記扉の主面の面積、前記扉の主面の縦横比、前記扉の設置環境および前記自動ドアの型式の少なくとも2つの組み合わせに応じて設定される閾値を用いて判定する自動ドア保守支援システム。
  2. 前記判定部は、前記扉の開閉頻度に基づいて保守すべき時期を推定する請求項に記載の自動ドア保守支援システム。
  3. 前記開閉頻度は、所定の間隔で更新される請求項に記載の自動ドア保守支援システム。
  4. 前記判定部は、前記モータの負荷に関する情報の変動も評価する請求項1からのいずれかに記載の自動ドア保守支援システム。
  5. 前記取得部は、前記扉が前記第1速度より低い第2速度に保持される速度制御状態においても前記モータの負荷に関する情報を取得する請求項1からのいずれかに記載の自動ドア保守支援システム。
  6. 前記モータの負荷に関する情報は、前記モータに流れる電流に関する情報である請求項1からのいずれかに記載の自動ドア保守支援システム。
  7. 前記取得部は、前記第1速度から減速される減速制御状態においても前記モータの負荷に関する情報を取得する請求項1からのいずれかに記載の自動ドア保守支援システム。
  8. 前記判定部の判定結果を提示する提示部を備え、
    前記提示部は前記扉の近傍に配置される請求項1からのいずれかに記載の自動ドア保守支援システム。
  9. 前記判定部の判定結果を出力する出力部を備える請求項1からのいずれかに記載の自動ドア保守支援システム。
  10. 前記取得部の取得結果をクラウドサーバに送信する送信部を備え、
    前記取得部は、前記自動ドアまたはその近傍に設けられ、
    前記判定部は、前記クラウドサーバに設けられる請求項1からのいずれかに記載の自動ドア保守支援システム。
  11. 扉を含む開閉機構と、
    前記扉をモータで開閉駆動する駆動機構と、
    前記モータを制御する制御部と、
    前記制御部によって前記扉が所定の速度に保持される速度制御状態において前記モータの負荷に関する情報を取得する取得部と、
    取得された前記負荷に関する情報を予め定められた基準値に基づいて前記扉の異常を判定する判定部と
    を備え
    前記判定部は、前記扉の重量、前記扉の主面の面積、前記扉の主面の縦横比、前記扉の設置環境および本自動ドア装置の型式の少なくとも2つの組み合わせに応じて設定される閾値を用いて判定する自動ドア装置。
  12. 自動ドアの扉が所定の速度に保持される速度制御状態において前記扉を駆動するモータの負荷に関する情報を取得するステップと、
    取得された前記負荷に関する情報を、前記扉の重量、前記扉の主面の面積、前記扉の主面の縦横比、前記扉の設置環境および前記自動ドアの型式の少なくとも2つの組み合わせに応じて予め定められた基準値に基づいて前記自動ドアの異常を判定するステップと
    を含む自動ドア保守支援方法。
  13. 自動ドアの扉が所定の速度に保持される速度制御状態において前記扉を駆動するモータの負荷に関する情報を取得するステップと、
    取得された前記負荷に関する情報を、前記扉の重量、前記扉の主面の面積、前記扉の主面の縦横比、前記扉の設置環境および前記自動ドアの型式の少なくとも2つの組み合わせに応じて予め定められた基準値に基づいて前記自動ドアの異常を判定するステップと
    を含む自動ドア保守支援方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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