JP7335080B2 - キャノピの起伏構造、及びこれを適用した建設機械 - Google Patents

キャノピの起伏構造、及びこれを適用した建設機械 Download PDF

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Description

本発明は、建設機械等の車両に対しキャノピを起伏可能に設置する構造、及びこれを適用した建設機械に関する。
工事現場等で用いられる建設機械には、落下物等から運転者を保護するためにキャノピが設けられる場合がある。このようなキャノピは、例えば、運転席の周囲の適当な位置から上へ伸びる支柱に屋根を取り付けた構造であり、運転席の上方を前記屋根により覆うようになっている。
尚、こうしたキャノピや、キャノピを備えた建設機械に関連する先行技術文献としては、例えば下記の特許文献1などがある。
特開2002-97669号公報
ところで、建設機械を使用する現場においては、種々の構造物の存在する空間を建設機械が移動する必要があり、場合によっては、何らかの障害物の下を建設機械がくぐり抜けたいような局面も想定される。そういった場合に、運転席の高さより上方に位置するキャノピの屋根や支柱が移動の妨げとなる懸念がある。
本発明は、斯かる実情に鑑み、簡単な構成により、キャノピを簡便に起伏し得るキャノピの起伏構造、及びこれを適用した建設機械を提供しようとするものである。
本発明は、車体の前後方向に沿って起伏し、後方に倒伏可能に構成された支柱と、前記支柱の上部に支持される屋根とを備えてキャノピを構成し、前記キャノピは、一本の前記支柱によって支持されると共に、前記支柱の基端部は、運転席の側方に配置され、前記支柱は、前記支柱の基部を構成する基部材と、前記支柱の上部を構成し、前記基部材に対してスライド可能に接続された上部材と、前記上部材を前記基部材に対して上方に付勢する弾性体とを備えて伸縮可能に構成されていることを特徴とするキャノピの起伏構造にかかるものである。
本発明のキャノピの起伏構造において、前記支柱の基端部は、車体の前後方向中間部に取り付けることができる。
本発明のキャノピの起伏構造において、前記支柱の起伏支点は、運転席の床面より上の高さに設定することができる。
本発明のキャノピの起伏構造は、前記支柱の基端部の背面側に設けられ、前記キャノピの起伏支点をなす起伏ピンと、前記支柱の基端部の前面側に設けられたキャノピ側の起立時固定部と、車体側における前記キャノピ側の起立時固定部に対応する位置に設けられ、前記キャノピ側の起立時固定部を固定可能に構成された車体側の起立時固定部と、前記支柱の基端部の背面側に設けられたキャノピ側の倒伏時固定部と、車体側における前記キャノピ側の倒伏時固定部に対応する位置に設けられ、前記キャノピ側の倒伏時固定部を固定可能に構成された車体側の倒伏時固定部とを備えて構成することができる。
また、本発明は、上述のキャノピの起伏構造を適用したことを特徴とする建設機械にかかるものである。
本発明の建設機械は、車体の前方に取り付けられ、前後方向に沿って動作するアタッチメントと、前記アタッチメントに係留具を係留可能に設けられたアタッチメント側の係留部と、前記キャノピに前記係留具を係留可能に設けられたキャノピ側の係留部とを備えて構成することができる。
本発明の建設機械において、運転席は、車体に対し左右方向の一側に寄せて配置され、前記支柱は、車体に対し前記運転席の他側の側方かつ前記運転席の直近の位置に取り付けられ、前記キャノピ側の係留部は、車体に対する前記支柱の取付位置の上方に設けられた構成とすることができる。
本発明の建設機械において、前記支柱は、運転席から見て側方に設置され、前記運転席から見て後方に工具箱が設置された構成とすることができる。
本発明のキャノピの起伏構造、及びこれを適用した建設機械によれば、簡単な構成により、キャノピを簡便に起伏し得るという優れた効果を奏し得る。
本発明の実施例による建設機械の形態を示す左側面図である。 本発明の実施例による建設機械の形態の一例を示す正面図である。 本発明の実施例による建設機械の形態の一例を示す平面図である。 本実施例の要部を拡大して示す右側面図である。 キャノピを構成する屋根の周辺を斜め下方から見た斜視図である。 本実施例におけるキャノピの起伏動作の様子を示す左側面図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1~図5は本発明の実施による建設機械、および該建設機械におけるキャノピの形態の一例を示している。尚、説明の便宜のため、図2ではアタッチメント(ブーム)の図示を省略しているほか、本発明の趣旨と直接関係しない構成(例えば操縦桿など)については各図で適宜図示を省略している。
建設機械1としては、ここではショベルカーを想定している(ただし、これはあくまで一例であって、本発明はその他の種類の建設機械にも適用できる)。走行装置としてのクローラ2の上には、旋回台3を介して車体を構成する旋回フレーム4が旋回可能に取り付けられており、旋回フレーム4の上部に運転席5が設けられている。旋回フレーム4の前方には、アタッチメント6を取り付けるための取付部7が設けられている。
運転席5は、旋回フレーム4の中心に対して左寄りに配置されており、旋回フレーム4の上側における運転席5の右方および後方には、油圧機器や制御装置等の各種機構を内蔵した機械室8a,8bが配置されている。運転席5から見て右側には、旋回フレーム4のベース面から上方へ突出するように支持フレーム9が形成されている。支持フレーム9は、旋回フレーム4に対して左寄りに設けられた運転席5に対し、該運転席5の右側面に沿うように旋回フレーム4の前後にわたって設けられており、支持フレーム9の上面9aは、運転席5の床面より高い位置で水平に近い面をなしている。運転席5から見て右側の機械室8aは、支持フレーム9を壁面の一部とする形で支持フレーム9の右側に接するように設けられている。そして、支持フレーム9の上面9aの前後方向における中間部には、キャノピ10の支柱11が起伏可能に取り付けられている(尚、以下では説明の便宜のため、車体を構成する旋回フレーム4を基準として「前後方向」「左右方向」を定義することとする)。
キャノピ10は、図4、図5に示す如く、支柱11と屋根12を備えて構成される。支持フレーム9の上面9aに基端部を取り付けられた支柱11は、起立状態においては上面9aから上方へ伸びて運転席5側へ屈曲し、運転席5の上方に屋根12を支持するようになっている。
支柱11は、基部側をなす基部材13と、上部側をなして屋根12を上部に支持する上部材14とにより構成されている。基部材13は、内径が上部材14の基端側の外径以上に設定されており、基部材13の先端側に上部材14の基端側が軸方向に沿ってスライド可能に挿入されている。そして、このように基部材13に接続された上部材14を、基部材13に対してスライドさせることにより、支柱11を伸縮させることができるようになっている。基部材13の内部における上部材14よりも基端側には、弦巻ばね等である弾性体15が内蔵されており、該弾性体15により上部材14を支持し、また基部材13に対して上方へ付勢するようになっている。
上部材14は、基部材13の先端部から上方へ伸びた後、屈曲して後方へ斜め上に伸び、さらに左に屈曲して運転席5の後部上方で水平方向に沿って伸びる。また、上部材14の後ろ斜め上方に伸びる中間部14aの途中からは、斜め前方へ分岐部14bが伸びている。分岐部14bは、中間部14aから前方へ斜め上方に伸び、さらに左に屈曲して運転席5の前部上方で水平方向に沿って伸びる。こうして、上部材14は、基部材13の上方で二股に分岐し、運転席5の後部上方で水平方向に沿って伸びる先端部14cと、運転席5の前部上方で水平方向に沿って伸びる分岐部14bとにより、屋根12を前後で支持するようになっている。
上部材14の中間部14aと、分岐部14bのうち基端側の部分(中間部14aから斜め前方へ伸びる部分)は、屋根12の右辺と共に三角形を描くが、この三角形を描く部分は、後述するようにキャノピ10の起伏動作時に係留具19(図6参照)のキャノピ側の係留部14dとして機能する。
互いにスライド可能に接続された基部材13の先端側と、上部材14の基部側には、それぞれ互いに対応する位置に係合のための係合穴13a,14eが設けられている。係合穴13a,14eは、それぞれパイプ状の素材である基部材13および上部材14を径方向に貫通するように設けられた穴であり、基部材13の係合穴13aと上部材14の係合穴14eの位置を合わせ、両係合穴13a,14eを貫通するように係合ピン16を差し込むことにより、上部材14の位置を基部材13に対して固定できるようになっている。上部材14の係合穴14eは、軸方向に沿って基部材13の係合穴13aよりも多く設けられており(ここに示した例の場合、基部材13の係合穴13aが2個であるのに対し、上部材14の係合穴14eは4個設けられている。尚、上部材14の4つの係合穴14eのうち、下側の2個は基部材13の係合穴13aと重なっており、図中には表れない)、複数の位置で基部材13に対し上部材14を固定できるようになっている。そして、基部材13の係合穴13aを、上部材14におけるいずれの係合穴14eに合わせるかを選択することで支柱11の長さを変更し、図1中に実線および一点鎖線にて示す如く、キャノピ10の高さを調整できるようになっている。
基部材13の基端部には、背面側に突出するようにフランジ状の支持部13bが設けられている。一方、支持フレーム9の上面9aにおける中間部には、上方へ突出するようにフランジ状の支持部9bが設けられている。そして、両支持部13b,9bに設けられた穴を左右方向に共に貫通するように、キャノピ10の起伏支点をなす起伏ピン17が設けられている。こうして、支柱11を含むキャノピ10の全体が起伏ピン17を中心とし、車体をなす旋回フレーム4に対し前後方向に沿って起伏し、後方へ倒伏できるように支持されている。
また、基部材13の基端部には、前面側に突出するようにフランジ状の起立時固定部(キャノピ側の起立時固定部)13cが設けられている。一方、支持フレーム9の上面9aにおける支持部9bの前方の位置には、上方へ突出するようにフランジ状の起立時固定部9c(車体側の起立時固定部)が設けられている。基部材13の支持部13bにおける起伏ピン17の貫通位置からキャノピ側の起立時固定部13cまでの距離と、支持フレーム9の上面9aの支持部9bにおける起伏ピン17の貫通位置から車体側の起立時固定部9cまでの距離は等しく設定されている。このように、キャノピ側の起立時固定部13cと、車体側の起立時固定部9cとは、互いに対応する位置関係にあり、キャノピ10の起立時においては両起立時固定部13c,9cが互いに重なるようになっている。そして、起立時固定部13c,9cに設けられた穴を固定ピン18により共に貫通することにより、キャノピ側の起立時固定部13cを車体側の起立時固定部9cに固定し、キャノピ10を起立状態で支持フレーム9に対し固定できるようになっている。
起立時において、キャノピ10の重心は起伏ピン17よりも後方に設定されており、起立時固定部13c,9c同士を固定ピン18により貫通しない場合、キャノピ10を別途支持しない限り、キャノピ10は起伏ピン17を起伏支点として自重により後方に倒伏するようになっている。
基部材13の背面における支持部13bから先端側へ離れた位置には、背面側に突出するようにフランジ状の倒伏時固定部(キャノピ側の倒伏時固定部)13dが設けられている。一方、支持フレーム9の上面9aにおける支持部9bから後方へ離れた位置には、上方へ突出するようにフランジ状の倒伏時固定部(車体側の倒伏時固定部)9dが設けられている。基部材13の支持部13bにおける起伏ピン17の貫通位置からキャノピ側の倒伏時固定部13dまでの距離と、支持フレーム9の上面9aの支持部9bにおける起伏ピン17の貫通位置から車体側の倒伏時固定部9dまでの距離は等しく設定されており、キャノピ側の倒伏時固定部13dと、車体側の倒伏時固定部9dとは、互いに対応する位置関係にある。
図4中に実線で示す起立状態において、互いに重なった起立時固定部13c,9cから起伏ピン17を抜き取ると、キャノピ10は、図1中に二点鎖線にて示す如く起伏ピン17を中心として支持フレーム9に対し倒伏することができるが、この状態において、両倒伏時固定部13d,9dは互いに重なるようになっている。そして、起立時固定部13c,9cから抜き取った固定ピン18を、倒伏時固定部13d,9dに設けられた穴に共に貫通させることにより、キャノピ側の倒伏時固定部13dを車体側の倒伏時固定部9dに固定し、キャノピ10を倒伏状態で支持フレーム9に対し固定できるようになっている。こうして、本実施例では、単純な機構によりキャノピ10を起伏させることができるようになっている。
図1に示す如く、取付部7にはアタッチメントとしてのブーム6が油圧シリンダ等により前後方向に沿って起伏可能に取付けられるが、このブーム6にはアタッチメント側の係留部6aが設けられている。アタッチメント側の係留部6aは、ブーム6の上面側における適宜箇所から突出するフランジ状の部分であり、図6に示す如く、中央部に設けられた穴にロープやバンド等である係留具19を係留できるようになっている。また、係留具19は、キャノピ側の係留部14dにも係留され、これにより、後述するようにブーム6を利用してキャノピ10の起伏動作を補助できるようになっている。
また、運転席5から見て後方の機械室8bの上部には工具箱20が取り付けられており、建設機械1の各部のメンテナンス等に用いる工具類を収納できるようになっている。
次に、上記した本実施例の作動を説明する。
本実施例の建設機械1では、上述の如き機構により、キャノピ10を起伏させ、また、キャノピ10の高さを調整できるようになっている。建設機械1が何らかの障害物の下をくぐり抜けるにあたり、キャノピ10が妨げになるような場合は、まずキャノピ10の高さを縮めることを検討する。キャノピ10を縮めることで対応できるのであれば、基部材13と上部材14を固定している係合ピン16を係合穴13a,14eから抜き取り、上部材14を基部材13に対して近づける向きにスライドさせ、図1中に一点鎖線にて示す如く支柱11を縮めた位置で係合穴13a,14eに係合ピン16を再び挿入し、上部材14を固定する。ここで、上部材14は基部材13に内蔵された弾性体15により上に向かって付勢されつつ支持されているので、係合ピン16を係合穴13a,14eから抜き取り、上部材14の基部材13に対する固定状態を解除しても、上部材14が屋根12および上部材14の自重により基部材13に対し下向きにスライドするようなことはない。このように、弾性体15は、付勢力により支柱11の長さ調整作業を補助するようになっている。作業者は、弾性体15の付勢力に抗して上部材14を押し下げ、支柱11を縮めることになる。
キャノピ10を縮めても建設機械1が障害物の下をくぐり抜けられない場合は、キャノピ10を倒伏させる。起立時固定部13c,9cから固定ピン18を抜き取り(図4参照)、図1中に二点鎖線にて示す如く、起伏ピン17を起伏支点としてキャノピ10を後方へ倒伏させ、倒伏時固定部13d,9dに固定ピン18を挿入し、キャノピ10を倒伏状態で固定する。このようにすると、建設機械1全体の高さを大幅に縮めることができ、建設機械1が障害物の下を容易にくぐり抜けることが可能となる。尚、キャノピ10を倒伏させた状態において、さらにキャノピ10の支柱11を縮めた状態としておくと、倒伏したキャノピ10の後方への突出量が抑えられ、後方における旋回半径を短く保つことができる。
くぐり抜けが完了したら、倒伏時固定部13d,9dから固定ピン18を抜き取り、キャノピ10を再び起立させ、起立時固定部13c,9cに固定ピン18を挿入して、キャノピ10を起立状態で固定する。
キャノピ10の起伏動作は、人力で行っても良いが、本実施例の場合、図6に示す如くロープやバンド等である係留具19を介してブーム6にキャノピ10を係留することで、起伏動作をブーム6の動作により補助できるようになっている。キャノピ10を倒伏させる場合には、キャノピ側の係留部14dとアタッチメント側の係留部6aに係留具19を張り渡したうえで起立時固定部13c,9cから固定ピン18を抜き取り、ブーム6をアタッチメント側の係留部6aが後方へ動くように操作すると、キャノピ10は自重を係留具19に支えられながら、ブーム6の動きに従って緩やかに倒伏する。また、キャノピ10を起立させる場合には、キャノピ側の係留部14dとアタッチメント側の係留部6aに係留具19を張り渡したうえで倒伏時固定部13d,9dから固定ピン18を抜き取り、ブーム6をアタッチメント側の係留部6aが前方へ動くように操作すると、キャノピ10は係留具19を介してブーム6に牽引されて起立する。
キャノピ10の起伏方向が前後方向に設定されていることは、このようにアタッチメント(ブーム)6を用いて起伏動作の補助を行うことができるという点で有利である。つまり、例えばキャノピの支柱を旋回フレーム4の後方に取り付け、前後方向に沿って設定された回転軸を中心としてキャノピを左右方向に起伏するように設置することも可能ではあるが、そのようにした場合、旋回フレーム4の前方に取り付けられ、前後方向に動作するアタッチメント6の動作方向と、キャノピの倒伏の方向が一致しないため、アタッチメント6ではキャノピの起伏動作をうまく補助することができないのである。
また、本実施例の場合、支柱11の基端部の取付位置を、運転席5の右側かつ運転席5の直近に設定している。つまり、旋回フレーム4に対し運転席5を左右方向の一側(ここに示した例では、左側)に寄せて配置し、支柱11の基端部の位置は、運転席5に対して他側の側方(ここに示した例では、右側)且つ運転席5の直近に設定している。このようにすると、上下方向に伸びる支柱11の左右方向に関する位置が、旋回フレーム4前方の左右方向に関する中間部に取り付けられたアタッチメント6の位置と概ね一致する。支柱11においては、支持フレーム9に対する取付位置の上方にキャノピ側の係留部14dが設定されているので、キャノピ側の係留部14dと、アタッチメント側の係留部6aとが前後に配列し、係留部14d,6a同士を係留する係留具19が前後方向に沿って張り渡されることになる。このため、アタッチメント6を用いたキャノピ10の起伏動作の補助を無理なく行うことができる。
また、本実施例のように旋回フレーム4の後部に支柱が存在しないレイアウトであれば、図1~図3に示す如く、旋回フレーム4の後部に工具箱20を設置することができ、旋回フレーム4上の限られたスペースを有効に活用することもできる。
支柱11、および起伏の支点となる起伏ピン17の前後方向に関する位置は、本実施例では旋回フレーム4の中間部(運転席5の側方)に設定しているが、このほかに、例えば運転席5から見て斜め前方や、後方に設置することも可能である。ただし、斜め前方に支柱を設置すると、運転席5に着席した運転者にとって視界の妨げになる。また、屋根のついたキャノピを後方に倒すことを考えると、少なくとも旋回フレーム4の前後長に準じる程度の長さの支柱が必要である。そして、倒伏時にはその長さの支柱を旋回フレーム4の前部から後方にわたって倒すことになるため、旋回フレーム4におけるスペースの有効活用が困難になってしまう。
また、支柱を運転席5の後方に設置した場合は、キャノピを後ろ向きに倒伏させた時にキャノピが後方へ大きく突出することになり、後方の旋回半径が大きくなってしまう。こういったことを考慮すると、支柱11の基端部を取り付ける位置としては、旋回フレーム4の前後方向における中間部が最適である。
さらに、本実施例では、旋回フレーム4のベース面から上方へ突出するように支持フレーム9を設け、該支持フレーム9の上面9aに支柱11の基端部を起伏ピン17を介して取り付けている。こうして、支柱11の起伏支点を、運転席5の床面より高い位置に支持している。このようにすると、起伏可能なキャノピ10により屋根12を適当な高さに支持するにあたり、起伏支点にあたる起伏ピン17からキャノピ10の先端までの距離を短くすることができる。したがって、キャノピ10の倒伏時における後方への突出量をさらに少なく抑え、後方の旋回半径をいっそう短く保つことができる。
尚、ここでは支柱11の基端部を支持フレーム9の上面9aに取り付け、その取付位置に起伏支点を設定した場合を説明したが、このほかに、例えば支柱11の基端部を運転席5の床面高さに取り付けると共に、支柱11を上下方向における中間部において自在に屈曲できるように構成しても良い。つまり、起伏支点を支柱11の中間部に設定するのである。このほか、支柱11の基端部や、起伏支点の設定には、種々の構成を採用し得る。
以上のように、上記本実施例のキャノピの起伏構造においては、車体(旋回フレーム)4の前後方向に沿って起伏し、後方に倒伏可能に構成された支柱11と、支柱11の上部に支持される屋根12とを備えてキャノピ10を構成している。こうすることにより、キャノピ10を後方へ倒伏させることで建設機械1全体の高さを大幅に縮め、建設機械1が障害物の下を容易にくぐり抜けるといったことが可能となる。
本実施例のキャノピの起伏構造において、支柱11の基端部は、車体4の前後方向中間部に取り付けられている。このようにすれば、支柱を運転席5の斜め前方に配置する場合と比べ、運転者にとって視界の妨げになることもなく、また、支柱11の長さを短くしてスペースの有効活用を図ることができる。また、支柱を運転席5の後方に設置する場合と比べ、キャノピ10を後ろ向きに倒伏させた場合におけるキャノピ10の後方への突出量を抑え、後方の旋回半径を小さくすることができる。
本実施例のキャノピの起伏構造において、支柱11の起伏支点は、運転席5の床面より上の高さに設定されている。このようにすれば、キャノピ10の倒伏時における後方への突出量を抑え、後方の旋回半径をいっそう短く保つことができる。
本実施例のキャノピの起伏構造は、支柱11の基端部の背面側に設けられ、キャノピ10の起伏支点をなす起伏ピン17と、支柱11の基端部の前面側に設けられたキャノピ側の起立時固定部13cと、車体4側におけるキャノピ側の起立時固定部13cに対応する位置に設けられ、キャノピ側の起立時固定部13cを固定可能に構成された車体側の起立時固定部9cと、支柱11の基端部の背面側に設けられたキャノピ側の倒伏時固定部13dと、車体4側におけるキャノピ側の倒伏時固定部13dに対応する位置に設けられ、キャノピ側の倒伏時固定部13dを固定可能に構成された車体側の倒伏時固定部9dとを備えて構成されている。このようにすれば、単純な機構によりキャノピ10を起伏させることができる。
本実施例のキャノピの起伏構造において、支柱11は、伸縮可能に構成されている。このようにすれば、障害物の下をくぐり抜けるにあたり、キャノピ10の高さを縮めることで対応できるほか、キャノピ10を倒伏させた状態において、キャノピ10の支柱11を縮めておくことで、倒伏したキャノピ10の後方への突出量を抑え、後方における旋回半径を短く保つことができる。
本実施例のキャノピの起伏構造において、支柱11は、支柱11の基部を構成する基部材13と、支柱11の上部を構成し、基部材14に対してスライド可能に接続された上部材14と、上部材14を基部材13に対して上方に付勢する弾性体15とを備えている。このようにすれば、上部材14の基部材13に対する固定状態を解除しても、上部材14が自重により基部材13に対し下向きにスライドするようなことはない。こうして、弾性体15により支柱11の長さ調整作業を補助することができる。
また、本実施例の建設機械1は、上述のキャノピの起伏構造を適用されている。
本実施例の建設機械1は、車体4の前方に取り付けられ、前後方向に沿って動作するアタッチメント(ブーム)6と、アタッチメント6に係留具19を係留可能に設けられたアタッチメント側の係留部6aと、キャノピ10に係留具19を係留可能に設けられたキャノピ側の係留部14dとを備えている。このようにすれば、アタッチメント6にキャノピ10を係留することで、起伏動作をアタッチメント6の動作により補助することができる。
本実施例の建設機械1において、運転席5は、車体4に対し左右方向の一側に寄せて配置され、支柱11は、車体に対し運転席5の他側の側方かつ運転席5の直近の位置に取り付けられ、キャノピ側の係留部14dは、車体4に対する支柱11の取付位置の上方に設けられている。このようにすれば、キャノピ側の係留部14dとアタッチメント側の係留部6aとが前後に配列し、係留部14d,6a同士を係留する係留具19が前後方向に沿って張り渡されるので、アタッチメント6を用いたキャノピ10の起伏動作の補助を無理なく行うことができる。
本実施例の建設機械1において、支柱11は、運転席5から見て側方に設置され、運転席5から見て後方に工具箱20が設置されている。このようにすれば、車体4上の限られたスペースを有効に活用することができる。
したがって、上記本実施例によれば、簡単な構成により、キャノピを簡便に起伏し得る。
尚、本発明のキャノピの起伏構造、及びこれを適用した建設機械は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 建設機械
4 車体(旋回フレーム)
5 運転席
6 アタッチメント(ブーム)
6a 係留部(アタッチメント側の係留部)
9c 起立時固定部(起立時固定部)
9d 倒伏時固定部(倒伏時固定部)
10 キャノピ
11 支柱
12 屋根
13 基部材
13c 起立時固定部(起立時固定部)
13d 倒伏時固定部(倒伏時固定部)
14 上部材
14d 係留部(キャノピ側の係留部)
15 弾性体
17 起伏ピン
19 係留具
20 工具箱

Claims (8)

  1. 車体の前後方向に沿って起伏し、後方に倒伏可能に構成された支柱と、
    前記支柱の上部に支持される屋根とを備えてキャノピを構成し、
    前記キャノピは、一本の前記支柱によって支持されると共に、
    前記支柱の基端部は、運転席の側方に配置され
    前記支柱は、
    前記支柱の基部を構成する基部材と、
    前記支柱の上部を構成し、前記基部材に対してスライド可能に接続された上部材と、
    前記上部材を前記基部材に対して上方に付勢する弾性体と
    を備えて伸縮可能に構成されていること
    を特徴とするキャノピの起伏構造。
  2. 前記支柱の基端部は、車体の前後方向中間部に取り付けられていること
    を特徴とする請求項1に記載のキャノピの起伏構造。
  3. 前記支柱の起伏支点は、運転席の床面より上の高さに設定されていること
    を特徴とする請求項2に記載のキャノピの起伏構造。
  4. 前記支柱の基端部の背面側に設けられ、前記キャノピの起伏支点をなす起伏ピンと、
    前記支柱の基端部の前面側に設けられたキャノピ側の起立時固定部と、
    車体側における前記キャノピ側の起立時固定部に対応する位置に設けられ、前記キャノピ側の起立時固定部を固定可能に構成された車体側の起立時固定部と、
    前記支柱の基端部の背面側に設けられたキャノピ側の倒伏時固定部と、
    車体側における前記キャノピ側の倒伏時固定部に対応する位置に設けられ、前記キャノピ側の倒伏時固定部を固定可能に構成された車体側の倒伏時固定部と
    を備えたことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のキャノピの起伏構造。
  5. 請求項1~のいずれか一項に記載のキャノピの起伏構造を適用したことを特徴とする建設機械。
  6. 車体の前方に取り付けられ、前後方向に沿って動作するアタッチメントと、
    前記アタッチメントに係留具を係留可能に設けられたアタッチメント側の係留部と、
    前記キャノピに前記係留具を係留可能に設けられたキャノピ側の係留部と
    を備えたことを特徴とする請求項に記載の建設機械。
  7. 運転席は、車体に対し左右方向の一側に寄せて配置され、
    前記支柱は、車体に対し前記運転席の他側の側方かつ前記運転席の直近の位置に取り付けられ、
    前記キャノピ側の係留部は、車体に対する前記支柱の取付位置の上方に設けられること
    を特徴とする請求項に記載の建設機械。
  8. 前記支柱は、運転席から見て側方に設置され、
    前記運転席から見て後方に工具箱が設置されていること
    を特徴とする請求項のいずれか一項に記載の建設機械。
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