JP7334975B2 - 植物病害抵抗性誘導剤 - Google Patents

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Description

本発明は、植物病害抵抗性誘導剤に関する。
従来、農園芸用植物において、病原菌による病害を低減するために、農薬が広く使用されてきた。
しかしながら、人体に対する影響及び環境問題から、農薬の使用量を減らすこと、より安全性の高い農薬を使用すること等が求められている。そして、農薬を使用し続けることにより、病害虫が薬剤耐性を獲得し、農薬が効きにくくなることも問題となっていた。
そこで、近年、薬剤耐性が起こりにくく、安全性が高く、かつ、環境負荷も小さい植物病害抵抗性誘導剤の開発が注目を集めている。
これまでに植物病害抵抗性誘導剤として、例えば、プロベナゾール(商品名:オリゼメート(登録商標))、ベンゾチアゾール系(BTH)のアシベンゾラルSメチル(ASM、商品名:アクティガード(登録商標))、チアジアゾールカルボキサミド系のチアニジル(商品名:ブイゲット(登録商標))等の合成農薬が販売されている。
しかし、近年、これらの合成農薬よりも、さらに安全性が高い化合物を用いた植物の病害抵抗性誘導剤が求められている。
例えば、特許文献1には、飲食品にも用いられるアミノ酸を利用した青枯病の抵抗性誘導剤が記載されている。
しかしながら、特許文献1には、対象植物がナス科及びアブラナ科であることは記載されているが、前記青枯病抵抗性誘導剤のイチゴ等のバラ科及び茶等のツバキ科の植物に対する効果については一切開示されていない。
特開2012-211124号公報
本発明は、バラ科植物及び/又はツバキ科植物に対する病害抵抗性誘導剤を提供することを目的としている。
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、アミノ酸又はその塩が、バラ科植物及び/又はツバキ科植物に対して、優れた病害抵抗性誘導効果を有することを見出した。本発明は、このような知見に基づき完成されたものである。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
項1.
アミノ酸又はその塩を含有する植物病害抵抗性誘導剤であって、
前記植物が、バラ科植物及び/又はツバキ科植物である、植物病害抵抗性誘導剤。
項2.
前記アミノ酸が、リシン、フェニルアラニン、プロリン、及びグルタミン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種である、項1に記載の植物病害抵抗性誘導剤。
項3.
前記アミノ酸が、グルタミン酸又はその塩、及びリシン又はその塩である、項1又は2に記載の植物病害抵抗性誘導剤。
項4.
前記植物病害抵抗性誘導剤中に含まれるグルタミン酸又はその塩とリシン又はその塩との配合比が、質量比として、1:0.1~1:10である、項3に記載の植物病害抵抗性誘導剤。
項5.
さらに、フェニルアラニン又はその塩を含有する、項1~4の何れか一項に記載の植物病害抵抗性誘導剤。
項6.
さらに、プロリン又はその塩を含有する、項1~5の何れか一項に記載の植物病害抵抗性誘導剤。
項7.
さらに、界面活性剤を含有する、項1~6の何れか一項に記載の植物病害抵抗性誘導剤。
項8.
前記界面活性剤がノニオン界面活性剤である、項7に記載の植物病害抵抗性誘導剤。
項9.
前記植物病害抵抗性誘導剤中に含まれるアミノ酸又はその塩と界面活性剤との配合比が、質量比として、1:0.05~1:20である、項7又は8に記載の植物病害抵抗性誘導剤。
項10.
炭疽病、もち病、輪斑病、新梢枯死症、及び赤焼病からなる群から選ばれる少なくとも1種の病害を防除するための、項1~9の何れか一項に記載の植物病害抵抗性誘導剤。
項11.
項1~10の何れか一項に記載の植物病害抵抗性誘導剤を植物又はその周辺に処理することを特徴とする植物の病害抵抗性誘導方法であって、
前記植物がバラ科植物及び/又はツバキ科植物である、植物の病害抵抗性誘導方法。
項12.
項1~10の何れか一項に記載の植物病害抵抗性誘導剤を使用することを特徴とする植物病害の予防方法。
項13.
植物病原菌の感染による病害を予防することを特徴とする項12に記載の植物病害の予防方法。
本発明によれば、バラ科植物及び/又はツバキ科植物に対する病害抵抗性誘導剤を提供することができる。また、本発明は、アミノ酸を使用することから、安全性が高く、環境にも優しい植物病害抵抗性誘導剤を提供することができる。
図1は、実施例1及び比較例1について、チャ炭疽病に対する発病葉数の結果を示した図である。 図2は、実施例1及び比較例1について、チャもち病に対する発病葉数の結果を示した図である。 図3は、実施例1及び比較例1について、チャ輪斑病に対する発病葉数の結果を示した図である。 図4は、実施例1及び比較例1について、チャ新梢枯死症に対する発病枝数の結果を示した図である。 図5は、実施例1及び比較例1について、チャ赤焼病に対する発病葉数の結果を示した図である。 図6は、実施例1及び比較例1について、イチゴ炭疽病に対する発病度の結果を示した図である。 図7は、実施例1及び比較例1について、ハクサイ黒斑細菌病に対する発病度の結果を示した図である。 図8は、実施例1及び比較例1について、キュウリ斑点細菌病に対する発病度の結果を示した図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
植物病害抵抗性誘導剤
本発明の植物病害抵抗性誘導剤(以下、「植物抵抗性誘導剤」ということもある。)は、アミノ酸又はその塩を含有している。アミノ酸としては、L-体又はD-体のいずれでもよく、例えば、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン等が挙げられ、リシン、フェニルアラニン、プロリン、及びグルタミン酸が好ましい。中でも、アミノ酸としては、L-体が好ましく、L-アラニン、L-アルギニン、L-アスパラギン、L-アスパラギン酸、L-グルタミン、L-グルタミン酸、L-ヒスチジン、L-イソロイシン、L-ロイシン、L-リシン、L-フェニルアラニン、L-プロリン、L-セリン、L-スレオニン、L-トリプトファン、L-チロシン、L-バリンがより好ましく、L-リシン、L-フェニルアラニン、L-プロリン、及びL-グルタミン酸がさらに好ましい。
中でも、本発明の植物病害抵抗性誘導剤は、リシン、フェニルアラニン、プロリン、及びグルタミン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を有効成分として含有することが好ましい。
本発明の植物病害抵抗性誘導剤のうち、上記アミノ酸又はその塩を少なくとも2種含む場合は、植物病害抵抗性誘導剤組成物ということもできる(以下、「植物病害抵抗性誘導剤組成物」又は「植物抵抗性誘導剤組成物」ということもある。)。
植物病害抵抗性誘導剤組成物は、少なくともグルタミン酸又はその塩、及びリシン又はその塩を有効成分として含有することが好ましい。この場合、本発明は、
(1)少なくともグルタミン酸及びリシンを含有する植物病害抵抗性誘導剤組成物、
(2)少なくともグルタミン酸塩及びリシンを含有する植物病害抵抗性誘導剤組成物、
(3)少なくともグルタミン酸及びリシン塩を含有する植物病害抵抗性誘導剤組成物、
又は
(4)少なくともグルタミン酸塩及びリシン塩を含有する植物病害抵抗性誘導剤組成物である。
なお、リシンは、リジンと言い換えることができる。本発明の植物抵抗性誘導剤組成物は、植物抵抗性増強剤組成物と言い換えることもできる。
本明細書において、塩の形態としては、特に限定はなく、対イオンは陽イオンでも陰イオンでもよい。例えば、塩としては、無機塩(アンモニウム塩等);アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩等)、金属塩(マグネシウム塩、アルミニウム塩、鉄塩、亜鉛塩、銅塩、ニッケル塩等)、ハロゲン化物(フッ化物、塩化物等)、カルボン酸塩(酢酸塩等)、有機アミン塩(ジベンジルアミン塩、グルコサミン塩、エチレンジアミン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、ジエタノールアミン塩、テトラメチルアンモニウム塩等)等が挙げられる。
本発明の植物病害抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物は、アミノ酸の塩として、グルタミン酸のアルカリ金属塩を含むことが好ましく、グルタミン酸ナトリウムを含むことがより好ましい。
本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物におけるグルタミン酸又はその塩の含有量は、組成物全体を100質量%として、0.1~99.9質量%であり、好ましくは1~50質量%であり、より好ましくは1~20質量%である。
本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物におけるリシン又はその塩の含有量は、組成物全体を100質量%として、0.1~99.9質量%であり、好ましくは1~50質量%であり、より好ましくは1~20質量%である。
本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物におけるフェニルアラニン又はその塩の含有量は、組成物全体を100質量%として、0.1~99.9質量%であり、好ましくは1~50質量%であり、より好ましくは1~20質量%である。
本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物におけるプロリン又はその塩の含有量は、組成物全体を100質量%として、0.1~99.9質量%であり、好ましくは1~50質量%であり、より好ましくは1~20質量%である。
本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物中に含まれるグルタミン酸又はその塩とリシン又はその塩との配合比は、質量比として、1:0.01~1:100の範囲、好ましくは1:0.1~1:10、より好ましくは1:0.2~1:5である。
本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物は、さらに、フェニルアラニン若しくはその塩、及び/又は、プロリン若しくはその塩を含有することができる。
この場合、本発明として、具体的には、
少なくともグルタミン酸又はその塩、リシン又はその塩、及びフェニルアラニン又はその塩を含有する植物病害抵抗性誘導剤組成物;
少なくともグルタミン酸又はその塩、リシン又はその塩、及びプロリン又はその塩を含有する植物病害抵抗性誘導剤組成物;
少なくともグルタミン酸又はその塩、リシン又はその塩、フェニルアラニン又はその塩、及びプロリン又はその塩を含有する植物病害抵抗性誘導剤組成物等が挙げられる。
本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物において、フェニルアラニン又はその塩が含まれる場合、その配合量は、組成物全体を100質量%として、0.01~30質量%であり、好ましくは1~25質量%であり、より好ましくは3~20質量%である。
本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物中に含まれるグルタミン酸又はその塩とフェニルアラニン又はその塩との配合比は、質量比として、1:0.01~1:100の範囲、好ましくは1:0.1~1:10、より好ましくは1:0.2~1:5である。
本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物において、プロリン又はその塩が含まれる場合、その配合量は、組成物全体を100質量%として、0.01~30質量%であり、好ましくは1~25質量%であり、より好ましくは3~20質量%である。
本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物中に含まれるグルタミン酸又はその塩と、プロリン又はその塩との配合比は、質量比として、1:0.01~1:100の範囲、好ましくは1:0.1~1:10、より好ましくは1:0.2~1:5である。
本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物は、特に、リシン塩、フェニルアラニン、プロリン、及びグルタミン酸塩の混合物(組成物)が好ましく、リシン塩、フェニルアラニン、プロリン、及びグルタミン酸塩の一水和物の混合物(組成物)がより好ましい。
本発明の植物抵抗性誘導剤組成物中にリシン又はその塩、フェニルアラニン又はその塩、プロリン又はその塩、及びグルタミン酸又はその塩が含まれる場合、リシン又はその塩、プロリン又はその塩、フェニルアラニン又はその塩、及びグルタミン酸又はその塩の合計量は、組成物全体を100質量%として、4~80質量%であり、好ましくは10~50質量%である。
上記リシン、フェニルアラニン、プロリン、及びグルタミン酸は、アミノ酸であるが、これらアミノ酸には、その塩だけでなく、溶媒和物又はエステル(以下、「本発明に用いるアミノ酸」ということもある。)も含まれる。溶媒和物としては、水和物、アルコール和物、アセトン和物等が挙げられる。水和物としては、例えば、一水和物、二水和物等が挙げられる。アルコール和物としては、メタノール和物、エタノール和物等が挙げられる。エステルとしては、例えば、メチルエステル、エチルエステル等のアルキルエステル(好ましくは、炭素数1~6のアルキルエステル)等が挙げられる。
上記リシン、フェニルアラニン、プロリン、及びグルタミン酸は、それぞれ、L-体、又はD-体のいずれであってもよく、L-体及びD-体を任意の割合で含む混合物であってもよい。上記リシン、フェニルアラニン、プロリン、及びグルタミン酸のすべてがL-体であることが好ましい。
本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物は、さらに、上記以外のアミノ酸、その塩、その溶媒和物、そのエステル(以下、「その他アミノ酸」ということもある。)等を含有することができる。その他のアミノ酸としては、L-体、又はD-体のいずれであってもよく、L-体及びD-体を任意の割合で含む混合物であってもよいが、すべてL-体であることが好ましい。
本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物において、上記のその他アミノ酸が含まれる場合、その配合量は、組成物全体を100質量%として、0.01~99.9質量%であり、好ましくは1~50質量%であり、より好ましくは1~20質量%である。
上記の本発明に用いるアミノ酸、又はその他アミノ酸は、これらアミノ酸を含む限り形態は特に制限されず、一般に販売されている試薬、発酵法で製造した精製品又は粗精製品であってもよい。また、海産物からの抽出物、又はタンパク質の加水分解物など、前記アミノ酸を含む組成物であってもよい。
本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物は、上記の本発明に用いるアミノ酸、又はその他アミノ酸以外に、さらに界面活性剤を含有することができる。
界面活性剤としては、特に限定はなく、例えば、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、特に限定はなく、例えば、アルキル(炭素数8~24)トリメチルアンモニウム塩、ジアルキル(炭素数8~24)ジメチルアンモニウム塩、アルキル(炭素数8~24)ピリジニウム塩、アルキル(炭素数8~24)ジメチルベンジルアンモニウム塩、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム等が挙げられる。アミドアミン型界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノエチルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノエチルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノエチルアミド、イソステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、イソステアリン酸ジメチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、イソステアリン酸ジエチルアミノプロピルアミド、イソステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド等が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、特に限定はなく、例えば、アルキル(炭素数8~24)硫酸塩、アルキル(炭素数8~24)エーテル硫酸塩、アルキル(炭素数8~24)ベンゼンスルホン酸塩、ジアルキル(炭素数8~24)スルホコハク酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8~24)エーテルスルホコハク酸塩、アルキル(炭素数8~24)リン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8~24)エーテルリン酸塩、アシル(炭素数8~24)化タウリン塩、アシル(炭素数8~24)化メチルタウリン塩、アシル(炭素数8~24)化アラニン塩、アシル(炭素数8~24)化N-メチル-β-アラニン塩、アシル(炭素数8~24)化グルタミン酸塩、アシル(炭素数8~24)化イセチオン酸塩、アシル(炭素数8~24)化サルコシン酸塩、α-スルホ脂肪酸エステル塩、エーテルカルボン酸塩、長鎖(炭素数8~24)カルボン酸塩、ポリオキシアルキレン脂肪酸モノエタノールアミド硫酸塩等が挙げられる。これらの中で、好ましいアニオン界面活性剤として、アルキル(炭素数8~24)硫酸塩、アルキル(炭素数8~24)エーテル硫酸塩、アルキル(炭素数8~24)スルホコハク酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8~24)エーテルスルホコハク酸塩、アルキル(炭素数8~24)リン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8~24)エーテルリン酸塩、アシル(炭素数8~24)化タウリン塩、アシル(炭素数8~24)化メチルタウリン塩、アシル(炭素数8~24)化サルコシン酸塩、ポリオキシアルキレン脂肪酸モノエタノールアミド硫酸塩アルキルポリオキシアルキレン硫酸エステル塩、動植物油の硫酸化物ナトリウム塩等が挙げられる。
前記アニオン界面活性剤の中で、スルホン酸型界面活性剤、カルボン酸型界面活性剤、硫酸エステル型界面活性剤、リン酸エステル型界面活性剤等は、効力増強成分としても作用する。
前記スルホン酸型界面活性剤としては、例えば、ポリアリールアルカンスルホン酸塩;ニューカルゲン(登録商標)EP-70G(竹本油脂株式会社製)、ニューカルゲン(登録商標)EX-70(竹本油脂株式会社製)等のジアルキルスルホコハク酸塩;ジアルキルスルホコハク酸;アルキルベンゼンスルホン酸;α-オレフィンスルホン酸;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルスルホン酸;ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホコハク酸ハーフエステル;ナフタレンスルホン酸及びアルキルナフタレンスルホン酸;商品名EXTRAVON 40(チバガイギー社製)等のドデシルベンゼンスルホン酸ジエタノールアミン塩;又はそれらの塩等が挙げられる。
前記カルボン酸型界面活性剤としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリマレイン酸、マレイン酸とオレフィン(例えばイソブチレン及びジイソブチレン等)との共重合物、アクリル酸とイタコン酸の共重合物、メタアクリル酸とイタコン酸の共重合物、マレイン酸とスチレンの共重合物、アクリル酸とメタアクリル酸の共重合物、アクリル酸とアクリル酸メチルエステルとの共重合物、アクリル酸と酢酸ビニルとの共重合物、アクリル酸とマレイン酸との共重合物、又はそれらの塩等が挙げられる。
前記硫酸エステル型界面活性剤としては、例えば、商品名モノゲン(登録商標)Y-100(第一工業製薬株式会社製)等の高級アルコール硫酸エステル塩、商品名TRADER Pro(COMTORI COMMERCIAL DES LUBRIFIANTS製)等のアルキル硫酸塩と硫酸マグネシウムとの混合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルのポリマーの硫酸エステル、ポリオキシエチレンベンジルフェニルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルのポリマーの硫酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーの硫酸エステル、硫酸化オレフィン、又はそれらの塩等が挙げられる。
前記リン酸エステル型界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルのポリマーのリン酸エステル、ポリオキシエチレンベンジルフェニルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルのポリマーのリン酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーのリン酸エステル、又はそれらリン酸エステルの塩等が挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、特に限定はなく、例えば、シリコーン系界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル;ポリオキシエチレン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルのホルマリン縮合物;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル;ソルビタン高級脂肪酸エステル系界面活性剤;ポリオキシエチレンアリールエーテル;ポリオキシエチレン(モノ、ジ又はトリ)フェニルフェニルエーテル;ポリオキシエチレン(モノ、ジ又はトリ)ベンジルフェニルエーテル;ポリオキシプロピレン(モノ、ジ又はトリ)ベンジルフェニルエーテル;ポリオキシエチレン(モノ、ジ又はトリ)スチリルフェニルエーテル;ポリオキシプロピレン(モノ、ジ又はトリ)スチリルフェニルエーテル;ポリオキシエチレン(モノ、ジ又はトリ)スチリルフェニルエーテルのポリマー;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー;アルキルポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーエーテル;アルキルフェニルポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーエーテル;ポリオキシエチレンビスフェニルエーテル;ポリオキシエチレン樹脂酸エステル;グリセロール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物;ヒマシ油エチレンオキサイド付加物;硬化ヒマシ油エチレンオキサイド付加物;アルキルアミンエチレンオキサイド付加物及び脂肪酸アミドエチレンオキサイド付加物;ポリオキシエチレン脂肪酸アミド;アルキルフェノキシポリエトキシエタノール及びポリオキシエチレンロジンエステル;アセチレングリコール又はそのエチレンオキサイド付加物、アセチレンアルコール又はそのエチレンオキサイド付加物等のアセチレン系界面活性剤等が挙げられる。
前記シリコーン系界面活性剤としては、商品名KF-640(ポリオキシエチレンメチルポリシロキサン;信越化学工業株式会社製)、商品名DyneAmic(STERE CHEMICAL社製)、商品名KINETIC(ポリアルキレンモディファイドポリメチルシロキサン非イオン性界面活性剤;STERE CHEMICAL社製)、Silwet L-77(シリコンポリアルキレンオキサイドモディファイドメチルポリシロキサン;Witco社製)、商品名SLIPPA(シリコンポリアルキレンオキサイドモディファイドメチルポリシロキサンと直鎖アルコール界面活性剤の混合物;INTERAGRO社製)等が挙げられる。これらシリコーン系界面活性剤は、有害生物防除剤組成物中に少量添加される消泡剤用途のシリコーンとは区別される。
前記ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルとしては、商品名アルソープ30(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル30%含有;住友化学株式会社製)、商品名Agral 30(ICI社製)、商品名Agral 90(ICI社製)、商品名Agral PLUS(ICI社製)、商品名ARKOPAL N-100(ヘキスト社製)、商品名CITOWETT(BASF社製)、商品名Genapol X-60、商品名クサリノー(登録商標)(日本農薬株式会社製)、商品名ノイゲン(登録商標) EA110(第一工業製薬株式会社製)、商品名ミックスパワー(登録商標)(ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル40%及びポリオキシエチレンアルキルエーテル40%;トモノアグリカ株式会社製)等が挙げられる。
前記ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、例えば、商品名ノイゲン(登録商標)TDS-70(ポリオキシエチレンアルキルエーテル、第一工業製薬株式会社製)、商品名ニューカルゲン(登録商標)R-100(ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、竹本油脂株式会社製)等が挙げられる。
前記ポリオキシエチレン脂肪酸エステルとしては、例えば、商品名ラミゲン(登録商標)ES-70(第一工業製薬株式会社製)、商品名EMULAN(登録商標) PS700(BASF社製)、商品名パンガードKS-20(三井東圧農薬株式会社製)、商品名スプレースチッカー(日本農薬株式会社製)、商品名D-3605(竹本油脂株式会社製)、商品名D-230(竹本油脂株式会社製)、商品名D-233 N(竹本油脂株式会社製)、商品名ノイゲン(登録商標)ET-120E(第一工業製薬株式会社製)等が挙げられる。
前記ソルビタン高級脂肪酸エステル系界面活性剤としては、例えば、商品名アプローチ(登録商標)BI(ポリオキシエチレンへキシタン脂肪酸エステル50%含有;花王株式会社製)、商品名TWEEN(登録商標)20(脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンエステル;和光純薬株式会社製)、商品名ソルゲン(登録商標)40(ソルビタン脂肪酸エステル:第一工業製薬株式会社製)等が挙げられる。
さらに、本発明では、商品名グラミンS(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル15%、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル5%及びポリナフチルメタンスルホン酸ナトリウム4%含有;三共アグロ株式会社製)等の、ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤との混合物も使用することができる。
両性界面活性剤としては、特に限定はなく、例えば、ベタイン型界面活性剤、アミノ酸型界面活性剤等が挙げられる。ベタイン型界面活性剤としては、例えば、アルキル(炭素数8~24)アミドプロピルベタイン、アルキル(炭素数8~24)カルボキシベタイン、アルキル(炭素数8~24)スルホベタイン、アルキル(炭素数8~24)ヒドロキシスルホベタイン、アルキル(炭素数8~24)アミドプロピルヒドロキシスルホベタイン、アルキル(炭素数8~24)ヒドロキシホスホベタイン、アルキル(炭素数8~24)アミノカルボン酸塩、アルキル(炭素数8~24)アンホ酢酸ナトリウム、アルキル(炭素数8~24)アミンオキシド、3級窒素、及び4級窒素を含むアルキル(炭素数8~24)リン酸エステル等が挙げられる。
中でも、本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物は、界面活性剤を含有することが好ましく、ノニオン界面活性剤を含有することがより好ましく、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル又はシリコーン系界面活性剤を含有することがさらに好ましく、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを含有することが特に好ましい。
また、本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物は、ノニオン界面活性剤に、さらにアニオン界面活性剤を組み合わせたものを含有することが好ましい。アニオン界面活性剤としては、ジアルキル(炭素数8~24)スルホコハク酸塩を用いることが好ましく、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムを用いることがより好ましい。
本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物が界面活性剤を含有する場合、本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物における界面活性剤の含有量は、組成物全体を100質量%として、0.05~30質量%であり、好ましくは0.5~28質量%であり、より好ましくは1~25質量%である。
本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物におけるグルタミン酸又はその塩と、界面活性剤との配合比は、質量比として、1:0.001~1:50の範囲、好ましくは1:0.005~1:30、より好ましくは1:0.01~1:10である。
本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物におけるリシン又はその塩と、界面活性剤との配合比は、質量比として、1:0.001~1:50の範囲、好ましくは1:0.005~1:30、より好ましくは1:0.01~1:10である。
本発明の植物抵抗性誘導剤組成物中にリシン又はその塩、フェニルアラニン又はその塩、プロリン又はその塩、及びグルタミン酸又はその塩が含まれる場合、リシン又はその塩、フェニルアラニン又はその塩、プロリン又はその塩及びグルタミン酸又はその塩の総量と、界面活性剤との配合比は、質量比として、1:0.001~1:50の範囲、好ましくは1:0.005~1:30、より好ましくは1:0.01~1:10である。
本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物は、上記アミノ酸又はその塩を含み、必要により界面活性剤を含む以外に、任意の成分を含むことができる。このような任意成分としては、上記その他のアミノ酸だけでなく、例えば、溶媒、担体、鉱物油、動植物油、水溶性高分子、増粘剤(例えば、カルボキシメチルセルロース塩)、消泡剤、pH調整剤、植物体への展着力を高めるための展着剤、肥効を高めるためのミネラル等の肥料、農薬成分、バインダー、増量剤等が挙げられる。これらの成分としては、本発明の効果を損わない限り、通常農薬、肥料等に用いられている成分を用いることができる。
溶媒としては、水;エチルアルコール等のアルコール:これらの混合溶媒等が挙げられる。担体としては、炭酸カルシウム、珪藻土、パーライト、澱粉分解物(オイルQ:日澱化学株式会社製)等の鉱物系担体又は植物系担体が挙げられる。
上記のように、本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物は、本発明に用いるアミノ酸又はその塩のみからなるものであってもよく、本発明に用いるアミノ酸又はその塩及び界面活性剤を含む組成物であってもよく、本発明に用いるアミノ酸又はその塩及び上記任意成分からなるものであってもよく、又は本発明に用いるアミノ酸又はその塩、界面活性剤、及び上記任意成分を含む組成物であってもよい。
また、本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物は、固体状、粉体状又は液体状の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物を、水等の溶媒に溶解又は分散させることができる。
本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物を溶媒に溶解又は分散させる場合において、アミノ酸としてリシン又はその塩、フェニルアラニン又はその塩、プロリン又はその塩、及びグルタミン酸又はその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む場合、各々のアミノ酸又はその塩の濃度は、通常、1~1000ppmであり、好ましくは25~400ppmである。なお、前記濃度は、植物抵抗性誘導剤が固形又は粉体状の場合は、使用時に溶液にしたときの濃度である。
本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物の製造方法としては、特に限定はなく、例えば、複数のアミノ酸及び複数の界面活性剤を含む場合、(1)アミノ酸全てを混合してアミノ酸混合物を得て、別途、界面活性剤全てを混合し、界面活性剤組成物を調製し、これらアミノ酸混合物と界面活性剤とを混ぜて製造する方法;(2)アミノ酸全てと界面活性剤全てを一気に混合して製造する方法等が挙げられる。
病害抵抗性誘導方法
本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物を、対象植物に処理することにより、バラ科植物及び/又はツバキ科植物の病害を防除することができる。よって、本発明には、上述した植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物を、対象植物(バラ科植物及び/又はツバキ科植物)又はその周辺に処理する、植物の病害抵抗性誘導方法が包含される(以下、「本発明の病害抵抗性誘導方法」ということもある。)。本発明の病害抵抗性誘導方法は、有効成分としてリシン又はその塩、フェニルアラニン又はその塩、プロリン又はその塩、及びグルタミン酸又はその塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物を対象植物(バラ科植物及び/又はツバキ科植物)に吸収させることにより行われる。
本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物は、上記の病害抵抗性誘導方法により、糸状菌、細菌、ウィルス等の植物病原菌に起因する植物の病害を防除することができる。前記病害として、例えば、イチゴ炭疽病(例えば、C. acutatum、C. fioriniae等)、チャ炭疽病(Discula theae-sinensis、Gloeosporium theae-sinensis、Colletotrichum theae-sinensis)、チャ赤焼病(Pseudomonas syringae pv. Theae、Pseudomonas thea)、チャ輪斑病又は新梢枯死症(Neopestalotiopsis spp. Pestalotiopsis longiseta、Pestalotia longiseta Spegazzini、Pestalotiopsis theae等)、チャもち病(Exobasidium vexan)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の抵抗性誘導剤又は抵抗性誘導剤組成物を対象植物に処理する方法又は吸収させる方法としては、特に限定はなく、公知の方法を適宜選択することができる。かかる方法としては、例えば、粉剤、粒剤等の固形状の抵抗性誘導剤又は抵抗性誘導剤組成物をそのまま、土壌に散布又は混入(潅注)する方法;液剤、乳剤、水和剤等の液状物として土壌に散布する方法;液状物中に根を浸漬する方法;還流状態の液状物に根を常に接触させる方法等が挙げられる。
本発明の抵抗性誘導剤又は抵抗性誘導剤組成物の使用量としては、本発明の抵抗性誘導剤又は抵抗性誘導剤組成物中に含まれるアミノ酸(グルタミン酸、リシン、フェニルアラニン及びプロリンからなる群より選ばれる少なくとも1種)又はその塩の濃度、製剤の形態、対象作物の種類、対象作物の成長段階、病害の程度、使用方法、使用時期、併用する肥料等の種類、その使用量等の各種条件に応じて、適宜選択することができる。そのため、通常の土壌栽培、水耕栽培、岩綿栽培等に対して適用することができる。
土壌栽培において、液状又は固形状の抵抗性誘導剤又は抵抗性誘導剤組成物を、対象植物に散布する又は根から吸収させる場合、例えば、対象植物がイチゴ又はチャの場合には、十分な防除効果を得るための各アミノ酸又はその塩の濃度は、通常1~1000ppmであり、好ましくは25~400ppmである。
水耕栽培及び岩綿栽培において、液状又は固形状の抵抗性誘導剤又は抵抗性誘導剤組成物を、対象植物の根から吸収させる場合、例えば、対象植物がイチゴ又はチャの場合には、十分な防除効果を得るための各アミノ酸又はその塩の濃度は、通常1~1000ppmであり、好ましくは25~400ppmである。
液状物中に根を浸漬する方法における浸漬時間は、対象植物が、本発明の抵抗性誘導剤又は抵抗性誘導剤組成物を十分に吸収する時間であればよく、通常、0.1秒間から24時間以内、好ましくは10秒間~16時間である。なお、防除効果を確実に持続させるために、この間に、上記本発明の抵抗性誘導剤又は抵抗性誘導剤組成物を含む液を適宜交換することがより好ましい。水耕栽培の場合には水耕液に有効濃度の本発明の抵抗性誘導剤又は抵抗性誘導剤組成物を含有させて循環させることができる。
対象となる植物としては、バラ科及びツバキ科の植物であればよい。
バラ科(Rosaceae spp.)の植物としては、例えば、イチゴ(学名:Fragaria × ananassa Duchesne ex Rozier、英名:Garden strawberry)、リンゴ(学名:Malus domestica、英名:Apple)、ナシ(和ナシ、日本ナシ、学名:Pyrus pyrifolia var. culta)、中国ナシ(学名:P. bretschneideri)、洋ナシ(西洋ナシ、学名:P. communis, 英名:Pear)、ビワ(学名:Eriobotrya japonica、英名:Loquat)、カリン(学名:Pseudocydonia sinensis、英名:Chinese quince)等の果実類、アンズ(学名:Prunus armeniaca、英名:Apricot)、ウメ(学名:Prunus mume)、サクラ(学名:Prunus spp.、Cerasus spp.)、モモ(学名:Amygdalus persica、英名:Peach)等の花木類;アーモンド(学名:Amygdalus dulcis、英名:Almond)等が挙げられる。
ツバキ科(Theaceae spp.)の植物としては、例えば、ツバキ(学名:Camellia japonica)、サザンカ(山茶花、学名:Camellia sasanqua)、チャ(茶、学名:Camellia sinensis)、ナツツバキ(夏椿、学名:Stewartia pseudocamellia)等が挙げられる。バラ科及びツバキ科の植物は、これらに限定されるものではない。
また、本発明の病害抵抗性誘導方法は、病害の予防を主な目的としており、病害が発生する時期に先駆けて使用することが好ましい。よって、本発明の病害抵抗性誘導方法は、上述した植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物を使用することを特徴とする植物病害の予防方法であるということもできる。ただし、病害の発生後であってもその拡大を抑制する、又は病害を減弱する効果は期待できる。
本発明の植物抵抗性誘導剤又は植物抵抗性誘導剤組成物の施用量は、有効成分の濃度、施用時期、施用回数、植物の種類、栽培密度、生育段階、施用方法等によっても異なり得る。
葉面散布における施用量は、100~7000L/haが好ましい。
土壌潅注における施用量は、100~50000L/haが好ましい。
施用回数としては、特に限定はなく、1回でも複数回でもよく、病害の発生又は予兆に応じて適宜設定することができる。
以下、実施例をもって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、下記実施例で用いたアミノ酸は、すべてL-体である。
リシン塩酸塩、フェニルアラニン、プロリン、及びグルタミン酸ナトリウム一水和物は、和光純薬株式会社より入手した。
ニューカルゲン(登録商標)R-100(竹本油脂株式会社製)は、ノニオン界面活性剤(POA(ポリオキシアルキレン)アルキルエーテル)である。
ニューカルゲン(登録商標)EP-70G(竹本油脂株式会社製)は、アニオン界面活性剤(ジアルキルスルホコハク酸塩)である。
オイルQ(日澱化学株式会社製)は、担体(澱粉分解物)である。
セロゲン(登録商標)WS-C(日澱化学株式会社製)は、増粘剤(カルボキシメチルセルロース塩)である。
タンカルAパウダー(ミヨシ油脂株式会社製)は、消泡剤(脂肪酸ナトリウム)である。
実施例1
有効成分として、リシン塩酸塩:9g、フェニルアラニン:8g、プロリン:12g、及びグルタミン酸ナトリウム一水和物:9gを混合し、任意成分として、ニューカルゲン(登録商標)R-100:9g、ニューカルゲン(登録商標)EP-70G:1g、オイルQ:49.7g、セロゲン(登録商標)WS-C:2g、及びタンカルAパウダー:0.3gをそれぞれ配合し、本発明の植物抵抗性誘導剤1を得た。
比較例1
比較例1は、無処理区である。
試験例1:チャ炭疽病
[試験方法]
茶(品種:やぶきた)を用い、植物抵抗性誘導剤1及び水を二番茶0.3葉期、1.3葉期に背負い式電動噴霧器を用いて200L/10a相当量を散布した。2回目散布17日後、2回目散布21日後及び2回目散布25日後に各試験区の発病葉について調査した。試験区全体の発病葉数を計数し、1mあたりの発病葉数を算出した。
[結果]
実施例1の植物病害抵抗性誘導剤1(500倍散布)は、チャ炭疽病に対して、3回調査における累計発病葉数が5.5(枚/m)であった(図1)。
一方、比較例1(無処理区)は、チャ炭疽病に対して、効果を示さなかった。
試験例2:チャもち病
[試験方法]
茶(品種:くらさわ)を用い、植物抵抗性誘導剤1及び水を二番茶萌芽期及び1葉期に背負い式電動噴霧器を用いて200L/10a相当量を散布した。2回目散布19日後に各試験区の発病葉について調査した。試験区全体の発病葉数を計数し、1mあたりの発病葉数を算出した。2回目散布19日後に各試験区の発病葉について、試験区全体の発病葉数を計数し、1mあたりの発病葉数を算出した。薬害については、調査時に肉眼で観察した。
[結果]
その結果、実施例1の植物病害抵抗性誘導剤1(500倍散布)は、チャもち病に対して、発病葉数が59.4(枚/m)であった(図2)。なお、実施例1の植物病害抵抗性誘導剤1は、薬害を示さなかった。
一方、比較例1(無処理区)は、チャもち病に対して、効果を示さなかった。
試験例3:チャ輪斑病
[試験方法]
茶(品種:やぶきた)を用い、二番茶摘採直後に背負い式電動噴霧器を用いて供試薬剤の所定濃度で各区200L/10a相当量を散布した。散布25日後に各試験区の発病葉について、試験区全体の発病葉数を計数し、1mあたりの発病葉数を算出した。調査した発病葉は摘み取り除去した。薬害については、調査時に肉眼で観察した。
[結果]
その結果、実施例1の植物病害抵抗性誘導剤1(500倍散布)は、チャ輪斑病に対して、発病葉数が0.1(枚/区)であった(図3)。
一方、比較例1(無処理区)は、チャ輪斑病に対して、効果を示さなかった。
試験例4:チャ新梢枯死症
[試験方法]
茶(品種:やぶきた)を用い、1葉期及び3葉期に背負い式電動噴霧器を用いて供試薬剤の所定濃度で各区200L/10a相当量を散布した。散布41日後に各試験区の発病葉について、試験区全体の全枯死枝数を調査し、1mあたりの発病葉数を算出した。調査した発病葉は摘み取り除去した。薬害については、調査時に肉眼で観察した。
[結果]
その結果、実施例1の植物病害抵抗性誘導剤1(500倍散布)は、チャ新梢枯死症に対して、発病枝数が3.3(本/m)であった(図4)。なお、実施例1の植物病害抵抗性誘導剤1は、薬害を示さなかった。
一方、比較例1(無処理区)は、チャ新梢枯死症に対して、効果を示さなかった。
試験例5:チャ赤焼病
[試験方法]
茶(品種:やぶきた)を用い、背負い式電動噴霧器を用いて供試薬剤の所定濃度で各区200L/10a相当量を散布した。散布後30日後に各試験区の発病葉について、試験区全体の発病葉数を計数し、1mあたりの発病葉数を算出した。調査した発病葉は摘み取り除去した。薬害については、調査時に肉眼で観察した。
[結果]
その結果、実施例1の植物病害抵抗性誘導剤1(500倍散布)は、チャ赤焼病に対して、発病葉数が61.48(枚/m)であった(図5)なお、実施例1の植物病害抵抗性誘導剤1は、薬害を示さなかった。
一方、比較例1(無処理区)は、チャ赤焼病に対して、効果を示さなかった。
試験例6:イチゴ炭疽病
[試験方法]
接種は、イチゴ炭疽病菌(Colletotrichum gloeosporioides)をPS液体培地に移植し、25℃の恒温器内で7日間振とう培養した。その後、2重ガーゼにて濾過し、滅菌水を用いて分生子懸濁液を1.0×10個/mlに調整し、イチゴ苗に接種した。接種苗を透明プラスチックケースに入れ、25℃の恒温器内で48時間管理して接種苗を作成した。1回目散布翌日の8月31日に1トレイ当たり2株ずつトレイの中心に配置し、間接接種した。イチゴ(品種:さちのか)を用い、背負い式電動噴霧器を用いて育苗期後半に3回供試薬剤の所定濃度で各区150~250L/10a(約8,000株/10a)の割合で散布した。最終散布8日後に1区20~22株について発病程度別に調査し、発病株率及び発病度を算出した。薬害については、調査時に肉眼で観察した。
発病度=(Σ(程度別発病株数×指数)/調査株数×4)×100
[指数]
0:病斑を認めない
1:葉又は葉梢に5個未満の病斑が認められる
2:葉又は葉梢に5個以上の病斑又はランナーに病斑が認められる
3:葉梢が折れている又は枯死
4:株全体の萎凋及び枯死
[結果]
実施例1の植物病害抵抗性誘導剤1(500倍散布)は、イチゴ炭疽病に対して、発病度11.6%であった(図6)。そして、実施例1の植物病害抵抗性誘導剤1のイチゴ炭疽病に対する防除価は78%であった。なお、実施例1の植物病害抵抗性誘導剤1は、薬害を示さなかった。一方、比較例1(無処理区)は、イチゴ炭疽病に対して、効果を示さなかった。
試験例7(比較例):ハクサイ黒斑細菌病
[試験方法]
ハクサイ(品種:無双)をセルトレイに播種し、2.5葉期に供試薬剤を所定濃度で十分量散布した。処理2日後に病原菌懸濁液を全体に噴霧接種した。散布11日後に発病程度別に調査し、発病度を算出した。
発病度=(Σ(程度別発病株数×指数)/調査株数×5)×100
[指数]
0:発病を認めない
1:病斑面積が葉面積の5%未満を占める
2:病斑面積が葉面積の5%以上25%未満を占める
3:病斑面積が葉面積の25%以上50%未満を占める
4:病斑面積が葉面積の50%以上75%未満を占める
5:病斑面積が葉面積の75%以上を占める
[結果]
実施例1の植物病害抵抗性誘導剤1(500倍散布)は、ハクサイ黒斑細菌病に対して、発病度52であった(図7)。そして、実施例1の植物病害抵抗性誘導剤1のハクサイ黒斑細菌病に対する防除価は0%であり、効果は認められなかった。なお、実施例1の植物病害抵抗性誘導剤1は、薬害を示さなかった。
試験例8(比較例):キュウリ斑点細菌病
[試験方法]
1区12株、3連制でキュウリ(品種:夏すずみ)を定植し、区境に本病害に感染した株を設置した。背負い式電動噴霧器を用いて3回供試薬剤の所定濃度で各区180~310L/10aの割合で散布した。最終散布7日後に発病程度別に調査し、発病度を算出した。
発病度=(Σ(程度別発病株数×指数)/調査株数×4)×100
[指数]
0:発病を認めない
1:病斑面積が葉面積の5%未満を占める
2:病斑面積が葉面積の5%以上25%未満を占める
3:病斑面積が葉面積の25%以上50%未満を占める
4:病斑面積が葉面積の50%以上を占める
[結果]
実施例1の植物病害抵抗性誘導剤1(500倍散布)は、キュウリ斑点細菌病に対して、発病度37.6であった(図8)。そして、実施例1の植物病害抵抗性誘導剤1のキュウリ斑点細菌病に対する防除価は14%であり、効果は低かった。なお、実施例1の植物病害抵抗性誘導剤1は、薬害を示さなかった。
以上の結果より、実施例1の植物病害抵抗性誘導剤1は、イチゴ等のバラ科植物、及びチャ等のツバキ科植物に対して、優れた病害抵抗性誘導効果を有するが、バラ科植物及びツバキ科植物以外の植物(例えば、アブラナ科、ウリ科等)に対する病害抵抗性誘導効果は低いことがわかった。


Claims (6)

  1. アミノ酸又はその塩を含有する植物病害抵抗性誘導剤であって、
    前記アミノ酸が、グルタミン酸又はその塩、リシン又はその塩、フェニルアラニン又はその塩、及び、プロリン又はその塩であり、かつ、
    前記植物が、バラ科植物及び/又はツバキ科植物である、植物病害抵抗性誘導剤。
  2. さらに、界面活性剤を含有する、請求項1に記載の植物病害抵抗性誘導剤。
  3. 炭疽病、もち病、輪斑病、新梢枯死症、及び赤焼病からなる群から選ばれる少なくとも1種の病害を防除するための、請求項1又は2に記載の植物病害抵抗性誘導剤。
  4. 請求項1~の何れか一項に記載の植物病害抵抗性誘導剤を植物又はその周辺に処理することを特徴とする植物の病害抵抗性誘導方法であって、
    前記植物がバラ科植物及び/又はツバキ科植物である、植物の病害抵抗性誘導方法。
  5. 請求項1~の何れか一項に記載の植物病害抵抗性誘導剤を使用することを特徴とする植物病害の予防方法。
  6. 植物病原菌の感染による病害を予防することを特徴とする請求項に記載の植物病害の予防方法。
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