JP7332290B2 - クリーンルームシステム及び空気排出方法 - Google Patents
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前記クリーンルームの下部において、前記クリーンルームの室内へ空気を送風する送風部(例えば、第1送風機11又は第2送風機12等である。)と、
前記送風部より上部において、前記空気を吸い込む吸引部(例えば、第1吸気口13又は第2吸気口14等である。)と、
前記送風部による送風及び前記吸引部による吸い込みによって成層される下層及び上層のうち、前記上層に含まれる高さに設置され、前記空気が上昇するのを阻害する天井部(例えば、図13に示すような天井である。)と、
前記天井部に設置され、0.2 メートル毎秒以下の風速で排出する開口部(例えば、開口40等である。)と
を含む。
前記クリーンルームへ送り込む空気が、送り込む方向(例えば、図2及び図3における右から左への方向であって、x軸方向である。)に対して回転する成分となる旋回成分を含むように送風する(例えば、図2又は図3等のように送風する場合等である)のが望ましい。
0.1 メートル毎秒以下(例えば、図14に示すような状態である。)であるのが望ましい。
前記空気の温度に応じて、開閉又は開度が調整されるのが望ましい(例えば、ダンパ15等である)。
前記クリーンルームへ送り込む空気に、周辺の空気を誘引させて送風する(例えば、図2又は図3等のように送風する場合等である)のが望ましい。
クリーンルームシステムが、前記クリーンルームの下部において、前記クリーンルームの室内へ空気を送風する送風手順(例えば、ステップS01である。)と、
クリーンルームシステムが、前記送風手順より上部で、前記空気を吸い込む吸引手順(例えば、ステップS02である。)と、
クリーンルームシステムが、前記天井部において、前記空気を0.2 メートル毎秒以下の風速で排出させる排出手順(例えば、ステップS20である。)と
を含む。
<全体構成例>
図1は、クリーンルームシステムの全体構成例を示す断面図である。以下、図示するようなクリーンルームシステム10を例に説明する。なお、以下の説明では、実施形態を説明する上で必要な装置等を例示して説明するため、クリーンルームシステム10は、図示する以外の装置を更に備える構成でもよい。
図示するように、クリーンルームシステム10は、クリーンルーム内に空気を送風する空調機を有する。例えば、図示するように、一方の壁(例えば、図において、左端にある壁とする。以下「第1壁」と呼ぶ場合もある。)に、空調機(図では、クリーンルームの左端に設置する空調機である。以下「第1空調機11」という。)が設置されるとする。そして、第1壁とは対面する壁(例えば、図において、右端にある壁とする。以下「第2壁」と呼ぶ場合もある。)に、第1空調機11とは別に空調機(図では、クリーンルームの右端に設置する空調機である。以下「第2空調機12」という。)が設置されるとする。以下、図示するように、第1空調機11及び第2空調機12の2台の空調機が設置される例で説明する。
クリーンルームは、温度及び清浄度等の環境条件が管理された領域を持つ空間である。例えば、環境条件は、ISO(International Organization for Standardization)14644-1又は米国連邦空気清浄度基準 209E等の規格で定まる条件である。
吸引部の例となる吸気口は、図1に示すように、z軸方向において、空調機より高い高さとなる上部に設置される。例えば、図示する例では、一方の壁に、吸気口(図では、クリーンルームの左端に設置する吸気口であり、第1空調機11の上に設置される吸気口である。以下「第1吸気口13」という。)が設置されるとする。そして、第1空調機11がある壁とは反対側の壁に、第1吸気口13とは別に吸気口(図では、クリーンルームの右端に設置する吸気口であり、第2空調機12の上に設置される吸気口である。以下「第2吸気口14」という。)が設置されるとする。以下、図示するように、2つの吸気口が設置される例で説明する。
排出部の例となるダンパ15は、例えば、図1に示すように、天井16等に設置される。
図4は、比較例のクリーンルームシステムを適用したクリーンルーム内の温度を示すコンター図である。図において、横方向がx軸となる。一方で、図において縦方向がz軸となる。なお、図示する比較例は、シミュレーションの結果を示す。
図5は、本実施形態に係るクリーンルームシステムを適用したクリーンルーム内の温度を示すコンター図である。図4と比較すると、図示する例は、吸引部の例となる排気口131がある点が異なる。すなわち、吸引部は、例えば、図示するような位置に設置されてもよい。
排出部を設置する地点となる、送風部から一定距離以上離れた地点は、例えば、以下のような地点である。
クリーンルームシステムは、例えば、以下のような空気排出方法を実行する。
ステップS01では、送風部は、送風を行う。そして、送風は、下部となる高さで行われる。
ステップS02では、吸引部は、吸引を行う。そして、吸引は、上部となる高さで行われる。
ステップS03では、排出部は、下層から上層へ空気を排出させる。なお、排出部は、送風を行う地点から一定距離以上離れた地点で下層から上層へ空気を排出させる。
なお、空気排出方法は、以下のような方法でもよい。
ステップS20では、排出部は、所定の風速で下層から上層へ空気を排出させる。所定の風速については、第2実施形態で後述する。
以下、比較例となるクリーンルームの例を説明する。
図12は、第2比較例のクリーンルームシステムを示す断面図である。第2比較例クリーンルームシステム30は、図1に示すクリーンルームシステムと比較すると、クリーンルームの中間地点等に更に空調機(以下「第4空調機31」という。)が設置される点が異なる。さらに、第1比較例と比較すると、第4空調機31が床下に設置される装置である点が異なる。
第2実施形態は、第1実施形態と比較すると、まず、第2実施形態では、クリーンルームシステムは、天井部が下層と上層のうち、上層に含まれる高さに設置され、空気が上昇するのを阻害する点が異なる。さらに、第2実施形態では、クリーンルームシステムは、排出部が例えば以下のような開口部となる点が異なる。
図13は、開口部の例を示す図である。以下、例えば、天井部に、図示するような開口部の例である開口40がある例で説明する。この例では、上部及び下部の間を空気が流れる開口を作ることで、天井部の一部に開口部が設置される。
図14は、実験結果を示す図(その1)である。図では、横軸に室温を示す。一方で、図では、縦軸に高さを示す。図は、図13のような天井部があって、開口部があり、風速vが「0.1 メートル毎秒」の場合の温度分布を示す。
図16は、比較例の実験結果を示す図である。図では、縦軸及び横軸は、図14等と同様である。図示する例では、風速vが「0.35 メートル毎秒」である。このような風速vであると、図示するように、上層の温度傾向をあまり大きくすることができない。具体的には、図示する比較例では、高さが「2.0 メートル」以上において、室温が「26.0 ℃」程度でほぼ一定である。
図17は、第1実施形態におけるクリーンルームシステムの機能構成例を示す機能ブロック図である。図示するように、クリーンルームシステム10は、送風部10F1と、吸引部10F2と、排出部10F3とを含む機能構成である。
クリーンルームシステムは、以下のような構成を含んでもよい。
クリーンルームシステムは、例えば、以下のような阻害部を更に含む構成であるのが望ましい。
なお、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせ等、上記の構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
11 第1空調機
12 第2空調機
13 第1吸気口
13F、14F 排気ファン
13C、14C 冷却コイル
14 第2吸気口
15 ダンパ
16 天井
40 開口
131 排気口
TS1 第1温度傾向
TS2 第2温度傾向
TS21、TS31 上層温度傾向
TS22 下層温度傾向
E1 上層
E2 下層
MC 製造装置
GD 床面
EC 管理領域
PM 中間地点
DI 一定距離
W1 第1壁
W2 第2壁
FR フィルタ
WL 壁
10F1 送風部
10F2 吸引部
10F3 排出部
10F10 天井部
10F11 開口部
Claims (10)
- 温度及び清浄度が管理されるクリーンルームに設置され、下層へ供給した空気により汚染濃度の高い比較的高温の空気を上層へ押し上げて換気する置換換気式のクリーンルームシステムであって、
前記クリーンルームの下部において、前記クリーンルームの室内へ空気を送風する送風部と、
前記送風部より上部において、前記空気を吸い込む吸引部と、
前記送風部による送風及び前記吸引部による吸い込みによって成層される下層及び上層のうち、前記上層に含まれる高さに設置され、前記空気が上昇するのを阻害する天井部と、
前記天井部に設置され、0.2 メートル毎秒以下の風速で排出させる開口部と
を含む、
クリーンルームシステム。 - 前記送風部は、
前記クリーンルームへ送り込む空気が、送り込む方向に対して回転する成分となる旋回成分を含むように送風する
請求項1に記載のクリーンルームシステム。 - 前記上層における高さの上昇量に対する温度の変化量を示す第1温度傾向が、前記下層における高さの上昇量に対する温度の変化量を示す第2温度傾向より大きい
請求項1又は2に記載のクリーンルームシステム。 - 前記送風部が設置される第1壁から、前記第1壁とは対面する第2壁までの間において、前記下層で温度が上昇する地点に設置される排出部を更に含む
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のクリーンルームシステム。 - 前記風速は、
0.1 メートル毎秒以下である
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のクリーンルームシステム。 - 前記下層における空気が設定温度に達する一定距離以上離れた距離に設置され、かつ、前記下層から前記上層へ前記空気を排出させる排出部を更に含む
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のクリーンルームシステム。 - 前記排出部は、
前記空気の温度に応じて、開閉又は開度が調整される
請求項6に記載のクリーンルームシステム。 - 前記送風部は、
前記クリーンルームへ送り込む空気に、周辺の空気を誘引させて送風する
請求項1乃至7のいずれか1項に記載のクリーンルームシステム。 - 前記クリーンルームへ送り込む空気の風速を均一化させる阻害部を更に含む
請求項1乃至8のいずれか1項に記載のクリーンルームシステム。 - 成層される下層及び上層のうち、前記上層に含まれる高さに設置され、空気が上昇するのを阻害する天井部を有し、かつ、温度及び清浄度が管理されるクリーンルームに設置され、下層へ供給した空気により汚染濃度の高い比較的高温の空気を上層へ押し上げて換気する置換換気式のクリーンルームシステムが行う空気排出方法であって、
クリーンルームシステムが、前記クリーンルームの下部において、前記クリーンルームの室内へ空気を送風する送風手順と、
クリーンルームシステムが、前記送風手順より上部で、前記空気を吸い込む吸引手順と、
クリーンルームシステムが、前記天井部において、前記空気を0.2 メートル毎秒以下の風速で排出させる排出手順と
を含む、
空気排出方法。
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