JP7329695B2 - マグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出方法、検出システム、および電気機械の製造方法、電気機械 - Google Patents
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Description
第1の放電と第2の放電とを比較して、マグネットワイヤ被覆の欠陥の有無を判定する判定ステップとを備えたものである。
本願に開示されるマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システムは、マグネットワイヤ被覆の欠陥を検出するシステムであって、マグネットワイヤを線方向に一定速度で走行させる繰り出し装置と巻き取り装置とをマグネットワイヤの走行路の前後に備え、走行路中のマグネットワイヤ被覆の欠陥からの放電を検出するために印加する交流電圧を発生する交流電源と、マグネットワイヤ被覆の欠陥からの放電を検知する第1の測定点に第1放電検知電極と、マグネットワイヤ被覆の欠陥からの放電を検知する第2の測定点に第2放電検知電極とを備え、第1放電検知電極が検知した放電電流を交流電圧の変動として検出する第1放電検出装置および第2放電検知電極が検知した放電電流を交流電圧の変動として検出する第2放電検出装置を備え、第1の測定点で検出された第1の放電の放電信号と第2の測定点で検出された第2の放電の放電信号とを比較して、マグネットワイヤ被覆の欠陥の有無を判定する比較部を含む評価装置を備えたものである。
本願に開示されるマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システムは、マグネットワイヤ被覆の欠陥を検出するシステムであって、マグネットワイヤを線方向に一定速度で走行させる繰り出し装置と巻き取り装置とをマグネットワイヤの走行路の前後に備え、走行路中のマグネットワイヤ被覆の欠陥からの放電を検出するために印加する交流電圧を発生する交流電源と、マグネットワイヤ被覆の欠陥からの放電を検知する第1の測定点に第1放電検知電極と、マグネットワイヤ被覆の欠陥からの放電を検知する第2の測定点に第2放電検知電極とを備え、第1放電検知電極が検知した放電信号を検出する第1放電検出装置および第2放電検知電極が検知した放電信号を検出する第2放電検出装置を備え、第1の測定点で検出された第1の放電の放電信号と第2の測定点で検出された第2の放電の放電信号とを比較して、マグネットワイヤ被覆の欠陥の有無を判定する比較部を含む評価装置を備え、さらに、第1放電検出装置が検出した放電信号および第2放電検出装置が検出した放電信号を記憶する放電記憶部と、マグネットワイヤの走行速度と第1の測定点から第2の測定点までの距離とから、第1の測定点から第2の測定点までマグネットワイヤが移動する時間を計算する時間計算部と、第1の測定点から第2の測定点までマグネットワイヤが移動する時間を計測する時間計測部とを備えたものである。
本願に開示される電気機械の製造方法は、上記マグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システムで検査されたマグネットワイヤが巻線された鉄心を用いて電気機械を製造するステップを備えたものである。
本願に開示される電気機械は、上記マグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システムで検査されたマグネットワイヤが巻線された鉄心を用いて製造されたものである。
本願に開示されるマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システムによれば、巻線する前のマグネットワイヤ全体に、過度な高電圧を与えことなく、絶縁欠陥の検出ができ、信頼性の高い検出システムを提供することができる。
本願に開示される電気機械の製造方法によれば、巻線する前のマグネットワイヤ全体に、過度な高電圧を与えことなく、絶縁欠陥の検出ができ、信頼性の高い検出システムで検査されたマグネットワイヤを使用した電気機械の製造方法を提供することができる。
本願に開示される電気機械によれば、巻線する前のマグネットワイヤ全体に、過度な高電圧を与えことなく、絶縁欠陥の検出ができ、信頼性の高い検出システムで検査されたマグネットワイヤを使用した電気機械を提供できる。
実施の形態1は、マグネットワイヤを線方向に一定速度で走行させる繰り出し、巻き取り装置をマグネットワイヤの走行路の前後に備え、走行路中の第1の測定点および第2の測定点で、マグネットワイヤ被覆の欠陥からの放電を検出するために印加する交流電圧を発生する交流電源と、マグネットワイヤ被覆の欠陥からの放電を検知する第1、第2放電検知電極を備え、第1、第2放電検知電極が検知した放電信号を検出する第1、第2放電検出装置を備え、第1、第2の測定点で検出された放電信号を比較して、マグネットワイヤ被覆の欠陥の有無を判定する評価装置を備えたマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システムに関するものである。さらに、実施の形態1は、マグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システムを用いたマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出方法に関するものである。
なお、各図において、同一部分もしくは相当部分は、同一符号で示し、重複する説明は、省略する。
実施の形態1のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システム100は、走行ブロック、放電検出ブロック、および評価ブロックから構成されている。
放電検出ブロックは、マグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥を検出するための交流電圧を発生する交流電源10、第1放電検知電極11と第2放電検知電極12、および第1放電検出装置13と第2放電検出装置14を備える。
評価ブロックは、第1、第2放電検出装置13、14からの信号を受けて、マグネットワイヤ2の被覆の絶縁欠陥の有無を判定するものであり、評価装置30を備える。評価装置30は内部にA/D変換器31、記憶部32、計算部33、計測部34、および比較部35を備える。
マグネットワイヤ2の走行路1前後には、送り出しボビン3と、巻き取りボビン4が設置されている。更に送り出しボビン3と巻き取りボビン4にはそれぞれ、繰り出し機5と巻き取り機6とが設置されている。
繰り出し機5と巻き取り機6の速度を調節して、マグネットワイヤ2を一定速度で走行させる。
繰り出し機5、巻き取り機6を図2に示すように、ターンテーブル7を用いて構成してもよい。
図2において、「RS」は走行中信号であり、繰り出し機5と巻き取り機6からこの走行中信号を評価装置30に送信する。この走行中信号の役割については、後で説明する。
マグネットワイヤ2は、図3に示すようにマグネットワイヤ素線2Aとマグネットワイヤ被覆2Bによって構成されている。
マグネットワイヤ2の終端は、図1に示すようにマグネットワイヤ被覆2Bを剥離し、マグネットワイヤ素線2Aを接地する。
マグネットワイヤ2の走行路中に、第1放電検知電極11、第2放電検知電極12を設置する。
なお、特に区別する必要がない場合は、第1放電検知電極11、第2放電検知電極12を放電検知電極と記載する。
放電検知電極は、図4に示すような、断面形状が円形のリング状に形成してもよい。
放電検知電極は、鉄、アルミニウム、銅などの金属材料で形成してもよい。また、導電性ゴム、または表面にアルミニウム等の金属材料を蒸着した樹脂材料等で形成してもよい。
また、放電検知電極のリングの内径を、マグネットワイヤ2の外径と合わせて、マグネットワイヤ2と接触するように形成してもよい。また、接触による擦過を避けるために、10~100μm程度の余裕を持たせて形成することもできる。
第1放電検知電極11で検知された放電信号は、第1放電検出装置13で検出される。
第2放電検知電極12で検知された放電信号は、第2放電検出装置14で検出される。
第1、第2放電検出装置13、14による放電信号の具体的な検出方法は後で説明する。
第1放電検出装置13および第2放電検出装置14で検出された放電信号は、評価装置30が備えるA/D変換器31で、一定のサンプリング周波数でA/D変換された後、記憶部32に保存される。
図5は、第1放電検知電極11と第1放電検出装置13を例とした接続状態の説明図である。また、図6は第1放電検知電極11と第1放電検出装置13の接続状態を表す等価回路である。
第1放電検出装置13は、カップリングコンデンサ42、検出インピーダンス43、および検出インピーダンス43に並列に接続された放電検出器44から構成されている。
マグネットワイヤ素線2Aから、第1放電検知電極11へ放電が発生すると、印加されている交流電圧に急峻な変動が発生する。放電検出器44は、この交流電圧の変動を検出インピーダンス43に放電電流が流れることで検出インピーダンス43の両端に発生する電圧値として検出する。
マグネットワイヤ被覆の正常部の静電容量45と、マグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥部の静電容量46とマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥部に直列につながる部分の静電容量47の直列回路と、カップリングコンデンサの静電容量48と検出インピーダンス43の直列回路とが、交流電源に並列に接続されている。
検出インピーダンス43に放電電荷qが流れない場合、検出インピーダンス43の両端に電圧は発生しない。しかし、放電電荷qが流れると式(1)に従って発生電圧ΔVが検知される。
また、第1放電検知電極11が放電を検知した場合、評価装置30が備える計算部33は、予め設定された走行速度Vと第1放電検知電極11と第2放電検知電極12間の距離Lから、第1放電検知電極11が放電を検知したマグネットワイヤ2上の位置(rとする)が、第2放電検知電極12に到達するまでの時間t=L/Vを計算する。
時間t後に第2放電検知電極12が放電を検知した場合には、第2放電検知電極12からの放電信号も第2放電検出装置14、A/D変換器31を経由して記憶部32に保存する。
評価装置30が備える比較部35は、計算部33の計算結果に基づいて、2つの放電信号が予め設定した、一致もしくは類似の基準を満たす場合は、マグネットワイヤ2の被覆2Bに絶縁欠陥があったと判定する。
2つの放電の放電信号がこの類似の基準を満たさなかった場合には、ノイズと見なして記憶部32に保存した第1放電検知電極11からの放電信号および第2放電検知電極12からの放電信号を消去する。
なお、2つの放電信号が一致もしくは類似の基準を満たすかどうかは、2つの放電信号の差異があらかじめ設定した範囲内であるかどうかで判断する。
放電の特徴量としては、例えば、検知された放電のピーク放電電荷量、放電の継続時間、および検知された放電の総放電電荷量等を採用できる。
一致もしくは類似と見なす基準としては、第1放電検知電極11と第2放電検知電極12で検知された2つの放電の差異が、予め設定された比率の範囲内であるとすることができる。すなわち、放電信号の特徴量であるピーク放電電荷量、放電継続時間、または前記総放電電荷量のいずれか1つ、または2つ以上の特徴量の組み合わせによって判定を行うこともできる。
例えば、基準を80パーセントとした場合、2つの放電についてピーク放電電荷量、ピーク放電電荷量、放電の継続時間がすべて80パーセント以上一致した場合にマグネットワイヤ2の被覆2Bに絶縁欠陥があったと判定することができる。
繰り出し機5、巻き取り機6から走行中信号(RS)を常時送信する場合で説明したが、繰り出し機5、巻き取り機6から走行停止信号を発信するようにしても良い。
走行ステップ(S01)において、マグネットワイヤ2を線方向に走行させる。
第1放電検出ステップ(S02)において、走行中のマグネットワイヤ2上の第1の測定点において、交流電圧を印加し、第1の放電を検出する。
第2放電検出ステップ(S03)において、マグネットワイヤ2上の第2の測定点において、交流電圧を印加し、第2の放電を検出する。
判定ステップ(S04~S06)において、第1の放電と第2の放電とを比較して、2つの放電信号が一致あるいは類似する場合は、マグネットワイヤ2の被覆2Bに絶縁欠陥ありと判定する。一致も類似もしない場合は絶縁欠陥なしを判定する。
全体の処理は、基本処理で説明した走行ステップ(S01)から判定ステップ(S04-S06)にさらに、第1放電記憶ステップS11から第2放電記憶ステップS14を追加した構成となる。以降、基本処理以外の新たに追加された処理の内容を説明する。
時間計算ステップ(S12)において、第1放電検知電極11が放電を検知した場合、計算部33は、第1放電検知電極11が放電を検知したマグネットワイヤ2上の位置が、第2放電検知電極12に到達するまでの時間tを計算する。
時間計測ステップ(S13)において、計測部34は計算部33からのこの計算結果tを受けると同時に、タイマー計測を開始する。
第2放電記憶ステップ(S14)において、第2放電検知電極12が検知した放電信号を第2放電検出装置14経由で記憶部32に保存する。
放電特徴量計算ステップは、第1放電検知電極11および第2放電検知電極12が検知した放電のピーク放電電荷量、継続時間、および総放電電荷量を計算する。
マグネットワイヤ走行検知ステップでは、計測部34は、繰り出し機5、巻き取り機6からの走行中信号を受信している間、計測を継続し、走行中信号がなくなった場合、計測を停止する。
このため、実施の形態1のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システムおよび検出方法は、巻線する前のマグネットワイヤ全体に、過度な高電圧を与えことなく、絶縁欠陥の検出ができ、信頼性の向上が図れる。
実施の形態2のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システムは、マグネットワイヤの被覆上に滞留した電荷を除去するために、マグネットワイヤの走行路に除電電極を設けたものである。
実施の形態2の構成図において、実施の形態1と同一あるいは相当部分は、同一の符号を付している。
なお、実施の形態1と区別するために、マグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システム200としている。
また、帯電したマグネットワイヤ2を、巻き取りボビン4で巻き取る際、滞留電荷の不均一により放電が起こり、新たに絶縁欠陥(ピンホールあるいは傷)を発生させる可能性がある。
また、更に第2放電検知電極12の下流に、第2除電電極22が設置されている。第2除電電極22は、第2放電検知電極12からの交流電圧印加により滞留する電荷を除去する。
これら二つの第1、第2除電電極21、22を接地し、第1放電検知電極11、第2放電検知電極12間および第2放電検知電極12の下流でマグネットワイヤ被覆2Bの外表面に滞留する電荷を除電する。
したがって、実施の形態2のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システムは、巻線する前のマグネットワイヤ全体に、過度な高電圧を与えことなく、絶縁欠陥の検出ができ、信頼性の向上が図れる。さらに、放電検知電極の検知精度を向上させ、新たに絶縁欠陥の発生を防止する。
実施の形態3のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システムは、第1放電検知電極、第2放電検知電極に加えて、さらに放電検知電極を設置して3台以上とするものである。また、マグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出方法は、第1、第2放電検出ステップにさらに第3から第N(Nは3以上の整数)放電検出ステップを追加したものである。
実施の形態3の構成図において、実施の形態1、2と同一あるいは相当部分は、同一の符号を付している。
なお、実施の形態1と区別するために、マグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システム300としている。
なお、第3放電検知電極15は、第2放電検知電極12との間隔が第1放電検知電極11と第2放電検知電極12との間隔と同じになる位置に設置される。また、第3放電検知電極15は第3放電検出装置16に接続され、第3放電検知電極15で検知された放電信号は、第3放電検出装置16で検出される。
また、第3放電検知電極15の下流には、実施の形態2で説明した第3除電電極23が設置されている。マグネットワイヤ2の被覆2Bの絶縁欠陥を検出する組み合わせとしては以下の7通りが考えられる。
(2)第1放電検知電極11、第2放電検知電極12、第3放電検知電極15、全てが放電を検知し、第1放電検知電極11、第2放電検知電極12の検知した放電信号が一致もしくは類似と見なせる。
(3)第1放電検知電極11、第2放電検知電極12、第3放電検知電極15、全てが放電を検知し、第1放電検知電極11、第3放電検知電極15の検知した放電信号が一致もしくは類似と見なせる。
(4)第1放電検知電極11、第2放電検知電極12、第3放電検知電極15、全てが放電を検知し、第2放電検知電極12、第3放電検知電極15の検知した放電信号が一致もしくは類似と見なせる。
(5)第1放電検知電極11、第2放電検知電極12が放電を検知し、第1放電検知電極11、第2放電検知電極12の検知した放電信号が一致もしくは類似と見なせる。
(6)第1放電検知電極11、第3放電検知電極15が放電を検知し、第1放電検知電極11、第3放電検知電極15の検知した放電信号が一致もしくは類似と見なせる。
(7)第2放電検知電極12、第3放電検知電極15が放電を検知し、第2放電検知電極12、第3放電検知電極15の検知した放電信号が一致もしくは類似と見なせる。
上記の通り、放電検知電極を1台増やすだけで、実施の形態1では上記(1)、(2)、(5)のケースしか絶縁欠陥(ピンホールあるいは傷)を検出できなかったのに対し、(1)~(7)すべてのケースで検出できるため、検出能力が2.3倍に向上する。
このため、実施の形態3のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システムおよび検出方法は、巻線する前のマグネットワイヤ全体に、過度な高電圧を与えことなく、絶縁欠陥の検出ができ、信頼性の向上が図れる。さらに、マグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出能力をさらに向上させることができる。
実施の形態4のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システムは、ノイズを除去するために基準信号発生器を設けたものである。また、マグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出方法は、ノイズを除去するために基準信号発生ステップを追加したものである。
実施の形態4の構成図において、実施の形態1と同一あるいは相当部分は、同一の符号を付している。
なお、実施の形態4のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システムの説明において、実施の形態3のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システムの構成図である図10を適宜参照する。
また、実施の形態1と区別するために、マグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システム400としている。
(1)マグネットワイヤ2の素線2A、交流電源10、第1除電電極21、第2除電電極22、第3除電電極23を接地する接地点の電位が安定しない。このために、第1放電検知電極11、第2放電検知電極12、第3放電検知電極15が放電とは関係ないノイズを検知し、放電信号の特徴量の計算、さらに各放電信号が一致もしくは類似しているかの判定において外乱要因となる。
(2)マグネットワイヤ2の正常な被覆2Bの表面からも、絶縁欠陥からの放電より低いレベルで放電が発生する。このため、第1放電検知電極11、第2放電検知電極12、第3放電検知電極15が検知した放電信号の特徴量の計算、さらに各放電信号が一致もしくは類似しているかの判定において外乱要因となる。
交流電源10から電圧を印加しない状態で、一定電荷量、たとえば100ピコクーロンの基準信号を発生する。基準信号発生器20をマグネットワイヤ被覆2Bに対し並列となるように接続し、基準信号を発生させる。
この基準信号を第1、2、3放電検知電極11、12、15で検知させ、各第1、2、3放電検出装置13、14、16およびA/D変換器31を経由して、記憶部32に送信し記憶させる。
このように基準信号強度以下の信号を除去することで、第1、2、3放電検知電極11、12、15でマグネットワイヤ被覆2Bの絶縁欠陥からの放電とは関係ない微弱なノイズを検知しても、除去することができる。この結果、マグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出能力をさらに向上させることができる。
したがって、実施の形態4のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システムおよび検出方法は、巻線する前のマグネットワイヤ全体に、過度な高電圧を与えことなく、絶縁欠陥の検出ができ、信頼性の向上が図れる。さらに、マグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出能力をさらに向上させることができる。
実施の形態5のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システムは、マグネットワイヤの走行路に安定化機構を設けたものである。
実施の形態5の構成図において、実施の形態1と同一あるいは相当部分は、同一の符号を付している。
なお、実施の形態1と区別するために、マグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システム500としている。
また、説明を簡素化するために、区別する必要がない場合は、第1、2、3放電検知電極11、12、15を適宜単に各放電検知電極と記載する。
マグネットワイヤ2が各放電検知電極と良好に接触できている時には、強度の高い放電が安定に検知できるが、接触不足もしくは接触が安定しない時には、強度の低い不安定な放電となり、第1、2、3放電検知電極11、12、15は放電を安定に検知できない。
マグネットワイヤ2を図12に示すような、ガイドブロック51を設け、各放電検知電極へ誘導すればよい。
すなわち、概略、立方体形状のガイドブロック51に、上流側のガイド穴52と下流側のガイド穴53を備える貫通穴を設け、第1、2、3放電検知電極11、12、15をガイドブロック51内に格納する溝59を設ける。この溝59に第1、2、3放電検知電極11、12、15を格納する。各放電検知電極の円形面を挟んで対向する2面を貫通し、かつ中心点が各放電検知電極の中心点と一致し、内径がマグネットワイヤ2の外径より10~100μm程度大きい貫通穴を設ける。
一方、ガイドブロック51を鉄、アルミニウム、銅等の金属材料で形成する場合には、ガイドブロック51に放電検知電極を格納するのではなく、ガイドブロックを貫通しマグネットワイヤ2の走行路1を形成する孔の内径を、マグネットワイヤ2の外径より10~100μm程度大きくなるよう調整し、これを放電検知電極として使用することもできる。
したがって、実施の形態5のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システムは、巻線する前のマグネットワイヤ全体に、過度な高電圧を与えことなく、絶縁欠陥の検出ができ、信頼性の向上が図れる。さらに、マグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出能力をさらに向上させることができる。
実施の形態6のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システムは、ノイズを低減するために放電信号に対してスムージング処理を行うものである。また、マグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出方法は、ノイズを低減するために判定ステップにおいてスムージング処理を追加したものである。
実施の形態6の構成図において、実施の形態1と同一あるいは相当部分は、同一の符号を付している。
なお、実施の形態1と区別するために、マグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システム600としている。
図14において、横軸はサンプリング番号を表し、縦軸は放電電荷量を表している。図15、図16も同様である。
記憶部32へのサンプリング周波数は、計算を簡便にするため、256Hzを想定している。
図14のグラフの横軸方向、500点目近傍に、マグネットワイヤ被覆2Bの絶縁欠陥からの放電と考えられる強い放電ピークが認められる。400点目付近、および550点目付近のノイズが大きく、ピーク形状の全容が把握しにくい。このため、このピークに係る、放電の継続時間、および総放電電荷量等の特徴量の正確な計算が困難である。
実施の形態6では、スムージング処理方法の例として、簡便な移動平均処理を行う。
計算部33が記憶部32に保存された最新の第1放電検知電極11、第2放電検知電極12の放電信号を基に、あらかじめ設定された移動平均点数に従って、移動平均処理を行った後、特徴量の計算を行う。
このような構成にすれば、オペレーターは随時、マグネットワイヤ被覆2Bの絶縁欠陥の検出状態を確認することができる。
したがって、実施の形態6のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システムおよび検出方法は、巻線する前のマグネットワイヤ全体に、過度な高電圧を与えことなく、絶縁欠陥の検出ができ、信頼性の向上が図れる。さらに、マグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出能力をさらに向上させることができる。
実施の形態7のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システム、および検出方法は、電気機械の例として回転電機または直動機の電機子である固定子の巻線工程へ適用したものである。
実施の形態7の構成図において、実施の形態1と同一あるいは相当部分は、同一の符号を付している。
なお、実施の形態1と区別するために、マグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システム700としている。
放電検出ブロックは、交流電源10、および第1放電検知電極11、第2放電検知電極12、第4放電検知電極17、および第1放電検出装置13、第2放電検出装置14、第4放電検出装置18を備える。放電検出ブロックは、さらに第1除電電極21、第2除電電極22、第4除電電極24を備える。なお、図17では、第3放電検知電極15、第3放電検出装置16、第3除電電極23の記載を省略している。
巻線機は、巻線機のノズル61により検査済みのマグネットワイヤ2を固定子鉄心62に順次巻き回す。
一致もしくは類似と判定された放電信号を検知した放電検知電極の内、1回目に一致もしくは類似と判定された放電を検知した電極と巻線される固定子62間のマグネットワイヤ2の走行路長XLは確定される。計算部33は、走行速度Vと走行路長XLとから、マグネットワイヤ被覆2Bの絶縁欠陥が、巻線中の固定子鉄心62に到達するまでの時間T=XL/Vを計算し、計測部34に送信する。
計測部34は計算部33からの計算結果を受信すると同時に、マグネットワイヤ被覆2Bの絶縁欠陥からの放電であることが確定した時点から、タイマー計測を開始する。この結果、計測部34が計測を完了した時点で巻線作業中である固定子鉄心62が特定される。
また、これら不良固定子鉄心を、個別に、公知のサージ電圧印加(インパルス電圧印加)試験等の方法で再度検査してもよい。
また、巻線機から巻線作業停止信号を受信するようにしてもよい。
この電気機械70は、マグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システムを適用して絶縁欠陥がないことが確認されたマグネットワイヤ2を巻線された固定子鉄心62を用いて、この固定子鉄心62を備えた電気機械を製造するステップを備えた電気機械の製造方法によっても製造することができる。
したがって、実施の形態7のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システムおよび検出方法は、巻線する前のマグネットワイヤ全体に、過度な高電圧を与えことなく、絶縁欠陥の検出ができ、信頼性の向上が図れたマグネットワイヤを使用した回転電機または直動機の電機子である固定子を供給できる。
したがって、実施の形態1から実施の形態7のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システム、および検出方法では、巻線工程以前に巻線に供されるマグネットワイヤの全量を高精度で検査することが可能となる。
また、フラッシュメモリの代わりにハードディスクの補助記憶装置を備えてもよい。プロセッサ1000は、記憶装置1001から入力されたプログラムを実行する。この場合、補助記憶措置から揮発性記憶装置を介してプロセッサ1000にプログラムが入力される。また、プロセッサ1000は、演算結果等のデータを記憶装置1001の揮発性記憶装置に出力してもよいし、揮発性記憶装置を介して補助記憶装置にデータを保存してもよい。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組合せる場合が含まれるものとする。
Claims (24)
- マグネットワイヤ被覆の欠陥を検出する方法であって、
マグネットワイヤを線方向に走行させる走行ステップと、
走行中の前記マグネットワイヤ上の第1の測定点に交流電圧を印加し、第1の放電による放電電流を前記交流電圧の変動として検出する第1放電検出ステップと、
前記第1の放電を検出した後に、前記マグネットワイヤ上の第2の測定点に前記交流電圧を印加し第2の放電による放電電流を前記交流電圧の変動として検出する第2放電検出ステップと、
前記走行ステップにおいて、前記マグネットワイヤを線方向に一定速度で走行させ、
前記第1放電検出ステップで検出した前記第1の放電および前記第2放電検出ステップで検出した前記第2の放電を記憶する放電記憶ステップと、
前記マグネットワイヤの走行速度と前記第1の測定点から前記第2の測定点までの距離とから、第1の測定点から第2の測定点まで前記マグネットワイヤが移動する時間を計算する時間計算ステップと、
前記第1の測定点から前記第2の測定点まで前記マグネットワイヤが移動する時間を計測する時間計測ステップと、
前記第1の放電と前記第2の放電とを比較して、前記マグネットワイヤ被覆の欠陥の有無を判定する判定ステップとを備えたマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出方法。 - 前記判定ステップは、前記第1の放電の放電信号と前記第1の測定点で前記第1の放電が検出されてから、前記第2の測定点に到達する時間経過後に、前記第2の測定点で検出された前記第2の放電の放電信号とを比較し、比較した2つの放電信号の差異が、あらかじめ設定した範囲内である場合、前記マグネットワイヤ被覆に欠陥があると判定する請求項1に記載のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出方法。
- 前記判定ステップにおいて、
前記第1の放電および前記第2の放電の前記放電信号のピーク放電電荷量、放電継続時間、または総放電電荷量を計算する放電特徴量計算ステップをさらに備え、
前記ピーク放電電荷量、前記放電継続時間、または前記総放電電荷量のいずれか1つ、または2つ以上の特徴量の組み合わせによって判定を行い、前記特徴量の差異または前記特徴量の一致比率が、あらかじめ設定された範囲内である場合、前記マグネットワイヤ被覆に欠陥があると判定する請求項2に記載のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出方法。 - 前記時間計測ステップにおいて、前記マグネットワイヤが走行していることを検知するマグネットワイヤ走行検知ステップをさらに備え、前記マグネットワイヤが走行している間のみ前記マグネットワイヤが移動する時間の計測を継続し、前記マグネットワイヤが停止している間は前記移動する時間の計測を停止する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出方法。
- 基準放電電荷量の基準信号を発信する基準信号発信ステップをさらに備え、
前記第1の測定点の第1放電検知電極および前記第2の測定点の第2放電検知電極において前記基準信号をあらかじめ検出し、
前記放電記憶ステップにおいて、検出した前記基準信号を参照し、前記基準信号以下の放電電荷量の信号を除去する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出方法。 - 前記判定ステップにおいて、検出された放電信号の波形をスムージングする波形スムージング処理をさらに行う請求項2から請求項5のいずれか1項に記載のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出方法。
- 前記波形スムージング処理において、前記放電信号の移動平均を計算する請求項6に記載のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出方法。
- Nを3以上の整数として、前記第2の放電を検出した後に、前記マグネットワイヤ上の第3の測定点から第Nの測定点に前記交流電圧を印加し、放電を検出する第3放電検出ステップから第N放電検出ステップを順次備え、
前記判定ステップにおいて、前記第3放電検出ステップから第N放電検出ステップで検出された放電信号をも合わせて比較して、前記マグネットワイヤの欠陥の有無を判定する請求項1に記載のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出方法。 - マグネットワイヤ被覆の欠陥を検出するシステムであって、
マグネットワイヤを線方向に一定速度で走行させる繰り出し装置と巻き取り装置とを前記マグネットワイヤの走行路の前後に備え、
前記走行路中の前記マグネットワイヤ被覆の欠陥からの放電を検出するために印加する交流電圧を発生する交流電源と、
前記マグネットワイヤ被覆の欠陥からの放電を検知する第1の測定点に第1放電検知電極と、前記マグネットワイヤ被覆の欠陥からの放電を検知する第2の測定点に第2放電検知電極とを備え、
前記第1放電検知電極が検知した放電電流を前記交流電圧の変動として検出する第1放電検出装置および前記第2放電検知電極が検知した放電電流を前記交流電圧の変動として検出する第2放電検出装置を備え、
前記第1の測定点で検出された第1の放電の放電信号と前記第2の測定点で検出された第2の放電の放電信号とを比較して、前記マグネットワイヤ被覆の前記欠陥の有無を判定する比較部を含む評価装置を備えたマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システム。 - マグネットワイヤ被覆の欠陥を検出するシステムであって、
マグネットワイヤを線方向に一定速度で走行させる繰り出し装置と巻き取り装置とを前記マグネットワイヤの走行路の前後に備え、
前記走行路中の前記マグネットワイヤ被覆の欠陥からの放電を検出するために印加する交流電圧を発生する交流電源と、
前記マグネットワイヤ被覆の欠陥からの放電を検知する第1の測定点に第1放電検知電極と、前記マグネットワイヤ被覆の欠陥からの放電を検知する第2の測定点に第2放電検知電極とを備え、
前記第1放電検知電極が検知した放電信号を検出する第1放電検出装置および前記第2放電検知電極が検知した放電信号を検出する第2放電検出装置を備え、
前記第1の測定点で検出された第1の放電の放電信号と前記第2の測定点で検出された第2の放電の放電信号とを比較して、前記マグネットワイヤ被覆の前記欠陥の有無を判定する比較部を含む評価装置を備え、
さらに、前記第1放電検出装置が検出した放電信号および前記第2放電検出装置が検出した放電信号を記憶する放電記憶部と、
前記マグネットワイヤの走行速度と前記第1の測定点から前記第2の測定点までの距離とから、前記第1の測定点から前記第2の測定点まで前記マグネットワイヤが移動する時間を計算する時間計算部と、
前記第1の測定点から前記第2の測定点まで前記マグネットワイヤが移動する時間を計測する時間計測部とを備えるマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システム。 - 前記比較部において、
前記第1の放電の放電信号および前記第2の放電の放電信号のピーク放電電荷量、放電継続時間、または総放電電荷量を計算し、
前記ピーク放電電荷量、前記放電継続時間、または前記総放電電荷量のいずれか1つ、または2つ以上の特徴量の組み合わせによって判定を行い、前記特徴量の差異または前記特徴量の比率の差異が、あらかじめ設定された範囲内である場合、前記マグネットワイヤ被覆に欠陥があると判定する請求項10に記載のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システム。 - 前記時間計測部は、前記マグネットワイヤが走行中であることを示す走行信号を受けて、前記マグネットワイヤが走行中のみ計測を継続し、前記マグネットワイヤが停止している間は計測を停止する請求項10または請求項11に記載のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システム。
- 前記第1の測定点の下流でかつ前記第2の測定点の上流と、前記第2の測定点の下流にそれぞれ、前記第1の測定点で印加された交流電圧、前記第2の測定点で印加された交流電圧によって、前記マグネットワイヤの外表面に滞留する電荷を除電する除電電極をさらに備える請求項9から請求項12のいずれか1項に記載のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システム。
- 基準放電電荷量の基準信号を発信する基準信号発生器をさらに備え、
前記第1放電検知電極および前記第2放電検知電極において前記基準信号を検出し、前記第1放電検出装置および前記第2放電検出装置において、検出した前記基準信号を参照し、前記基準信号以下の放電電荷量の信号を除去する請求項9から請求項13のいずれか1項に記載のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システム。 - 前記第1放電検知電極および前記第2放電検知電極の前後に前記マグネットワイヤを誘導するガイドブロックをさらに備える請求項9から請求項14のいずれか1項に記載のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システム。
- 前記ガイドブロックは、立方体形状の樹脂材料からなるブロックとし、前記第1放電検知電極および前記第2放電検知電極をガイドブロック内に格納する溝を設け、この溝に前記第1放電検知電極および前記第2放電検知電極を格納し、前記第1放電検知電極および前記第2放電検知電極の円形面を挟んで対向する2面を貫通し、この溝の中心点が前記第1放電検知電極および前記第2放電検知電極の中心点と一致し、内径が前記マグネットワイヤの外径よりも10から100μm大きい貫通穴を設ける請求項15に記載のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システム。
- 前記ガイドブロックの樹脂材料を、フッ素系樹脂とする請求項16に記載のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システム。
- 前記比較部において、第1放電検出装置が検出した放電信号および前記第2放電検出装置が検出した放電信号の波形をスムージングする機能をさらに備える請求項9から請求項17のいずれか1項に記載のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システム。
- 前記放電信号の移動平均を計算して、前記放電信号の波形をスムージングする請求項18に記載のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システム。
- 前記マグネットワイヤ被覆に欠陥有りと判定された最新の放電信号を、欠陥有りと判定された積算回数とともに画像表示するための画像出力部および画像表示装置をさらに備える請求項9から請求項19のいずれか1項に記載のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システム。
- Nを3以上の整数として、前記第2放電検知電極の下流に、第3の測定点から第Nの測定点における第3放電検知電極から第N放電検知電極と、
前記第3放電検知電極から第N放電検知電極が検知した放電信号を検出する第3から第N放電検出装置と、をさらに備え、
前記比較部は、前記第3の測定点から第Nの測定点で検出された前記放電信号も合わせて比較して、前記マグネットワイヤ被覆の前記欠陥の有無を判定する請求項9または請求項10に記載のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システム。 - 前記マグネットワイヤ被覆の欠陥を検出する走行路を通過した後の前記マグネットワイヤを鉄心に巻線する巻線装置へ走行させて、前記巻線装置の巻線機構部で前記鉄心へ巻線する請求項9から請求項21のいずれか1項に記載のマグネットワイヤ被覆の絶縁欠陥検出システム。
- 請求項22に記載の前記マグネットワイヤが巻線された鉄心を用いて電気機械を製造するステップを備えた電気機械の製造方法。
- 請求項22に記載の前記マグネットワイヤが巻線された鉄心を備えた電気機械。
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