JP7329360B2 - 自動変速機用ピストンシール - Google Patents
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Description
図1に示すように、自動変速機用ピストンシール101は、ハウジング111の内部にピストン131を往復動自在に収納し、ピストン131の往復動によって複数枚のクラッチ板151の締結と解放とを実現している。複数枚のクラッチ板151は多板クラッチを構成しており、その締結と解放との断続によってオートマチック・トランスミッションに変速動作を実行させる。クラッチ板151の締結と解放とを制御するピストン131は、ボンデッドピストンシール(BPS)とも称される。
図2に示すように、ピストンリップ136のうちの外周側リップ136bは、その材料であるゴム状弾性材料からなるゴム状弾性体をピストン131の上面及び外周面にまで延ばしている。
図2に示すように、キャンセラー171は、キャンセラーリップ172をピストン131の内周面に接触させている。ピストン131が往復動すると、キャンセラーリップ172は、ピストン131の内周面に対して相対的に摺動する。このときの摺動範囲は、距離Lによって定められる範囲である。
図3に示すように、ピストン131は、フランジ135aと突起142とリップ接着領域AHとの間に定まった関係を築いている。ピストンリップ136が固定されるピストン131のリップ接着領域AHは、フランジ135aの先端部に相当するピストン131の外周端部と突起142とを結んだ仮想線VLよりも、ピストン131の軸Aの方向側に位置づけられるという関係である。この関係性によってリップ接着領域AHは、仮想線VLを越えない位置に位置づけられる。
以上のように構成された自動変速機用ピストンシール101は、つぎのような作用を奏する。
ピストン油圧室137に作動オイルが導入されたとき、加圧されたピストンリップ136は、加圧側と反対方向の大気側Oに倒れ込もうとする。このとき外周側リップ136bは、ハウジング111の内向き周面112とピストン131との間の隙間がある程度以上大きくなると長さが長くなり、より倒れ込みやすくなる。
図3に示すように、ピストンリップ136が固定されるピストン131のリップ接着領域AHは、ピストン131の外周端部(フランジ135aの先端部)と突起142とを結ぶ仮想線VLを越えない位置に位置づけられている。このような位置関係上、図4に示すように、外周面側を下方に向けてピストン131をベースBに載置したとき、リップ接着領域AHはベースBに接触しない。このためピストン131のリップ接着領域AHに接着剤が塗布されている状況では、リップ接着領域AHがベースBに接触することによる接着剤の剥離などを防止することができる。その結果リップ接着領域AHへの接着剤の安定した塗布状態を保つことができる。
本実施の形態によれば、被覆部141の外径は一定である。これによって突起142を覆う領域(薄膜領域141b)の方が他の部分を覆う領域(厚膜領域141a、補助領域141c)よりも薄いという状態を容易に実現することができる。
突起142の形成のためにピストン131の内周面に設けられた凹部142aは、ピストン131の内周面に対するキャンセラーリップ172の摺動範囲から外れた位置に配置されている。これによってキャンセラーリップ172と凹部142aとの間の干渉を防止し、キャンセラー171の円滑な動作を保証することができる。
実施に際しては、各種の変形や変更が許容される。
111 ハウジング
112 内向き周面
113 外向き周面
114 シールワッシャ
115 オイルポート
131 ピストン
132 貫通孔
133 内筒部
133a 屈曲部
134 円環部
134a 内周部
134b 隆起部
135 外筒部
135a フランジ
136 ピストンリップ
136a 内周側リップ
136b 外周側リップ
137 ピストン油圧室
141 被覆部
141a 厚膜領域
141b 薄膜領域
141c 補助領域
142 突起
142a 凹部
151 クラッチ板
151a 最初のクラッチ板
171 キャンセラー
172 キャンセラーリップ
173 キャンセル油圧室
191 リターンスプリング(付勢部)
A 軸
B ベース
AH リップ接着領域
L 距離
O 大気側
R 根元
VL 仮想線
Claims (7)
- 回転するハウジングの内部にその軸方向に沿って往復動自在に設けられ、往復動することによって多板クラッチの断続を切り替えるピストンと、
前記ピストンの外周から突出して前記ハウジングの内周面に接触するゴム状弾性体であり、前記ピストンと共に前記ハウジングとの間にピストン油圧室を生成するピストンリップと、
前記ピストンリップから大気側に延びて前記ピストンの外周面を覆う被覆部と、
前記ピストンの外周面の周上に設けられた突起と、
を備え、
前記ピストンは、前記ハウジングの軸と共通の軸を中心とする環状部材であり、前記軸と平行に直線上に延びる外周面を有する外筒部と、前記外筒部の端部から前記軸に向かう方向に延びて前記ピストン油圧室内に配置される円環部とを有し、
前記ピストンリップは、前記円環部に連絡する前記外筒部の端部に全周にわたって設けられ、
前記被覆部は、
前記ピストンリップの根元から前記突起の端部に至るまでの厚膜領域と、
前記厚膜領域よりも膜厚が薄い前記突起を覆う薄膜領域と、
を備え、
前記突起は、前記厚膜領域の前記被覆部を前記ピストンの軸方向に位置規制する、
自動変速機用ピストンシール。 - 前記被覆部は、前記突起よりも前記ピストンの外周端部側に位置して前記厚膜領域と同じ膜厚の補助領域を備えている、
請求項1に記載の自動変速機用ピストンシール。 - 前記被覆部の外径は、前記厚膜領域から前記補助領域まで一定である、
請求項2に記載の自動変速機用ピストンシール。 - 前記被覆部の外径は、前記厚膜領域から前記薄膜領域まで一定である、
請求項3に記載の自動変速機用ピストンシール。 - 前記ピストンリップは前記ピストンに接着剤を用いた接着によって固定されており、
前記ピストンリップが固定される前記ピストンの領域は、前記ピストンの外周端部と前記突起とを結んだ仮想線よりも前記ピストンの軸側に位置づけられる、
請求項1に記載の自動変速機用ピストンシール。 - 前記突起は、前記ピストンの内周面側から外周面側に向けた凹凸形状によって生成された前記ピストンの外周面の一部である、
請求項1に記載の自動変速機用ピストンシール。 - 前記ピストン油圧室とは反対側で前記ピストンに対面するように前記ハウジング内で軸方向に位置固定され、前記ピストンの内周面にキャンセラーリップを接触させて前記ピストンとの間にキャンセル油圧室を生成する環状のキャンセラーを備え、
前記ピストンの内周面に設けられた前記凹凸形状の凹部は、前記キャンセラーリップの摺動範囲から外れた位置に配置されている、
請求項6に記載の自動変速機用ピストンシール。
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JP2019089520A JP7329360B2 (ja) | 2019-05-10 | 2019-05-10 | 自動変速機用ピストンシール |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2019089520A JP7329360B2 (ja) | 2019-05-10 | 2019-05-10 | 自動変速機用ピストンシール |
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JP2020186740A JP2020186740A (ja) | 2020-11-19 |
JP7329360B2 true JP7329360B2 (ja) | 2023-08-18 |
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ID=73222786
Family Applications (1)
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JP2019089520A Active JP7329360B2 (ja) | 2019-05-10 | 2019-05-10 | 自動変速機用ピストンシール |
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-
2019
- 2019-05-10 JP JP2019089520A patent/JP7329360B2/ja active Active
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