JP7328533B2 - 冷凍サイクル装置 - Google Patents
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Description
(a)目標過冷却度を下げる。
(b)単位時間あたりの膨張弁の開度の低減量を小さくする。
(c)膨張弁の最小開度を大きくする。
冷凍サイクル装置の一実施形態に係る空調装置1の全体構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、空調装置1の概略構成図である。
空調装置1の詳細構成について、図2を更に参照しながら説明する。図2は、空調装置1の制御ブロック図である。
利用ユニット3は、例えば、空調対象空間内に設置されている。例えば、利用ユニット3は、空調対象空間の天井に設置される天井埋込型のユニットである。ただし、利用ユニット3は、天井埋込型のユニットに限定されるものではなく、天井吊下型のユニットや、壁掛型のユニットや、床置型のユニットであってもよい。なお、利用ユニット3は、空調対象空間とは異なる空間に配置されてもよく、利用ユニット3で冷却又は加熱された空気がダクト等で空調対象空間に供給されてもよい。
熱源ユニット2は、設置場所を限定するものではないが、例えば、空調装置1の設置される建物の屋上や機械室、建物の周辺等に設置されている。
圧縮機21は、圧縮機構21aにより冷媒を圧縮して吐出する機器である。圧縮機21は、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒を、冷凍サイクルにおける高圧にまで加圧する。圧縮機21は、タイプを限定するものではないが、例えば、ロータリ式やスクロール式等の容積圧縮機である。圧縮機21の圧縮機構21aは、圧縮機モータ21bにより駆動される(図1参照)。圧縮機モータ21bの回転数は、インバータにより制御可能である。なお、圧縮機21の圧縮機構21aは、モータ以外の原動機(例えば内燃機関)により駆動されてもよい。
流向切換機構22は、圧縮機21が吐出する冷媒の流向を切り換える機構である。言い換えれば、流向切換機構22は、冷媒回路10における冷媒の流向を切り換える機構である。本実施形態では、流向切換機構22は四路切換弁である。ただし、四路切換弁に代えて、複数の電磁弁及び冷媒管が組み合わされて、以下で説明するような冷媒の流向の切り換えが可能な流向切換機構22が実現されてもよい。
熱源熱交換器23は、構造を限定するものではないが、例えば、伝熱管(図示省略)と多数のフィン(図示省略)とにより構成されるクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。熱源熱交換器23では、熱源熱交換器23を流れる冷媒と熱源空気との間で熱交換が行われる。
膨張弁24は、冷媒の流量の調節等に用いられる開度調節が可能な電子膨張弁である。
アキュムレータ25は、流入する冷媒をガス冷媒と液冷媒とに分ける気液分離機能を有する容器である。アキュムレータ25は、図1のように、吸入管10aに設けられる。言い換えれば、アキュムレータ25は、図1のように、冷媒の流れ方向における圧縮機21の上流側に配置される。アキュムレータ25に流入する冷媒は、ガス冷媒と液冷媒とに分かれ、上部空間に集まるガス冷媒が圧縮機21へと流入する。
第2ファン26は、熱源ユニット2内に熱源空気を吸入して熱源熱交換器23に供給し、熱源熱交換器23において冷媒と熱交換した空気を熱源ユニット2外に排出するファンである。第2ファン26は、空調装置1の冷房運転時には、凝縮器としての熱源熱交換器23に空気を供給する。第2ファン26は、空調装置1の暖房運転時には、蒸発器としての熱源熱交換器23に空気を供給する。
熱源ユニット2は、吸入温度センサ71,吐出温度センサ72、熱源熱交温度センサ73、及び液管温度センサ74を含む、各種センサを有する。熱源ユニット2は、コスト抑制等のため、吸入圧力センサは有していない。
第2制御部61は、熱源ユニット2を構成する各部の動作を制御する。
本実施形態では、熱源ユニット2の第2制御部61と、利用ユニット3の第1制御部62と、が協働することで、空調装置1の動作を制御するコントローラ60として機能する。例えば、第2制御部61のCPUが空調装置1の制御用のプログラムを実行し、第1制御部62のCPUが空調装置1の制御用のプログラムを実行することで、コントローラ60は、空調装置1の動作を制御する。ただし、コントローラ60としての一部又は全部の機能は、制御回路等のハードウェアにより実現されてもよい。
コントローラ60は、以下の第1項目及び第2項目が共に成立していると判断する時に、第1条件が成立していると判断する。
コントローラ60は、冷媒回路10の凝縮器の出口における冷媒の過冷却度が上昇している場合、第1項目が成立していると判断する。言い換えると、冷房運転時であれば、コントローラ60は、熱源熱交換器23の出口における冷媒の過冷却度が上昇している場合に、第1項目が成立していると判断する。また、暖房運転時であれば、コントローラ60は、利用熱交換器31の出口における冷媒の過冷却度が上昇している場合に、第1項目が成立していると判断する。
コントローラ60は、冷媒回路10における冷凍サイクルの凝縮温度を計測する第1センサが検知する凝縮温度が低下している場合、第2項目が成立していると判断する。例えば、冷房運転時であれば、コントローラ60は、第1センサとしての熱源熱交温度センサ73の計測値の値が低下している場合に、第2項目が成立していると判断する。暖房運転時であれば、コントローラ60は、第1センサとしての利用熱交温度センサ75の計測値の値が低下している場合に、第2項目が成立していると判断する。
コントローラ60の実行する第1制御は、冷媒回路10における冷凍サイクルの蒸発圧力を上げる制御である。言い換えれば、コントローラ60の実行する第1制御は、蒸発器内において気液二相状態の冷媒が流れる領域を増やす制御である。
(i)膨張弁24の開度を、第1条件が成立した際の膨張弁24の開度よりも大きくする。
(ii)圧縮機21の圧縮機モータ21bの回転数を、第1条件が成立した際の圧縮機21の圧縮機モータ21bよりも下げる。
(iii)蒸発器に空気を供給するファンのファンモータの回転数を、第1条件が成立した際のファンのファンモータの回転数よりも上げる。冷房運転時であれば、第1条件が成立すると、第1ファン32のファンモータ32aの回転数を、第1条件が成立した際のファンモータ32aの回転数よりも上げる。暖房運転時であれば、第1条件が成立すると、第2ファン26のファンモータ26aの回転数を、第1条件が成立した際のファンモータ26aの回転数よりも上げる。
コントローラ60は、第1制御を、以下の2つの終了条件のいずれかが成立した時に終了する。以下の2つの終了条件のそれぞれは、圧縮機21に吸入される冷媒量の不足が改善されていると判断される条件である。
コントローラ60は、冷媒回路10の冷凍サイクルにおける凝縮圧力が所定圧力に上昇すると、第1終了条件が成立していると判断する。例えば、コントローラ60は、冷媒回路10の冷凍サイクルにおける凝縮圧力が、第1条件の成立時の凝縮圧力に対して、所定値以上上昇すると、第1終了条件が成立していると判断する。
コントローラ60は、圧縮機21に吸入される冷媒の温度を測定する吸入温度センサ71の計測値から、蒸発器を流れる冷媒の温度を測定する第2センサの計測値を差し引いた値が、所定値に増加すると、第2終了条件が成立したと判断する。詳しく説明すると、コントローラ60は、冷房運転時であれば、吸入温度センサ71の計測値から、蒸発器としての利用熱交換器31を流れる冷媒の温度を測定する利用熱交温度センサ75の計測値を差し引いた値が所定値に増加すると、第2終了条件が成立したと判断する。また、コントローラ60は、暖房運転時であれば、吸入温度センサ71の計測値から、蒸発器としての熱源熱交換器23を流れる冷媒の温度を測定する熱源熱交温度センサ73の計測値を差し引いた値が所定値に増加すると、第2終了条件が成立したと判断する。
コントローラ60による空調装置1の冷房運転時の通常制御、コントローラ60による空調装置1の暖房運転時の通常制御、及び、コントローラ60による第1制御及び第1制御に関連してコントローラ60が実行する処理について説明する。
空調装置1のリモコン等からの指示によって冷房運転の指示がなされると、コントローラ60は、流向切換機構22が図1の実線で示された状態になるように流向切換機構22を制御する。そして、コントローラ60は、起動制御の後、通常制御を開始する。
空調装置1のリモコン等からの指示によって暖房運転の指示がなされると、コントローラ60は、流向切換機構22が図1の破線で示された状態になるように流向切換機構22を制御する。そして、コントローラ60は、起動制御の後、通常制御を開始する。
コントローラ60が実行する第1制御、及び、第1制御に関連してコントローラ60が実行する処理について、図3を参照しながら説明する。図3は、コントローラ60の第1制御及び第1制御に関連する処理について説明するフローチャートである。
空調装置1の特徴について説明する。
冷凍サイクル装置の一例としての空調装置1は、冷媒回路10と、第1センサと、制御部の一例としてのコントローラ60と、を備える。冷媒回路10は、圧縮機21、凝縮器、膨張弁24及び蒸発器を含む。第1センサは、冷媒回路10における冷凍サイクルの凝縮温度を検知する。コントローラ60は、冷媒回路10における冷凍サイクルを制御する。コントローラ60は、第1条件が成立している場合に、冷媒回路10における冷凍サイクルの蒸発圧力を上げる第1制御を行う。第1条件は、冷媒回路10の凝縮器の出口における冷媒の過冷却度が上昇し、かつ、第1センサが検知する凝縮温度が低下していることである。
本実施形態の空調装置1では、コントローラ60は、第1制御を行っていない場合に、過冷却度を目標過冷却度に近づけるよう膨張弁24の開度を調節する、第2制御の一例としての過冷却度制御を行う。
本実施形態の空調装置1では、コントローラ60は、第1条件の成立後の過冷却度制御において、以下の(a)~(c)の少なくとも1つを行う。
(a)目標過冷却度を下げる。
(b)単位時間あたりの膨張弁24の開度の低減量を小さくする。
(c)膨張弁24の最小開度を大きくする。
本実施形態の空調装置1では、コントローラ60は、第1制御として、以下の制御内容(i)~(iii)の少なくとも1つを実行する。
(i)膨張弁24の開度を、第1条件が成立した際の膨張弁24の開度より大きくする。
(ii)圧縮機21の回転数を、第1条件が成立した際の圧縮機21の回転数より下げる。
(iii)蒸発器に空気を供給するファンの回転数を、第1条件が成立した際のファンの回転数より上げる。
本実施形態の空調装置1は、第2センサと、第3センサの一例としての吸入温度センサ71と、を備える。第2センサは、蒸発器を流れる冷媒の温度を測定する。吸入温度センサ71は、圧縮機21に吸入される冷媒の温度を測定する。コントローラ60は、第1制御の開始後に、冷媒回路10の冷凍サイクルにおける凝縮圧力が所定圧力に上昇すると、又は、吸入温度センサ71の計測値から第2センサの計測値を差し引いた値が所定値に増加すると、第1制御を終了する。
本実施形態の空調装置1では、コントローラ60は、圧縮機21の圧縮機モータ21bの回転数が所定時間変化しない時に第1条件が成立すると、第1制御を行う。
以下に上記実施形態の変形例を示す。なお、以下に示す各変形例は、上記実施形態及び他の変形例の構成の一部又は全部と、互いに矛盾しない範囲で適宜組み合わせられてもよい。
上記実施形態では、コントローラ60は、センサの計測値を利用して、冷媒回路10の凝縮器の出口における冷媒の過冷却度が上昇していると判断している。
冷媒回路10には、図4のように、吐出管10bに吐出圧センサ76が設けられてもよい。冷媒回路10に、吐出圧センサ76が設けられている場合には、コントローラ60は、吐出圧センサ76の計測値が、第1条件の成立時の吐出圧センサ76の計測値に対して所定値以上上昇した時に、冷媒回路10の冷凍サイクルにおける凝縮圧力が所定圧力に上昇し、第1終了条件が成立していると判断されてもよい。
上記実施形態では、コントローラ60は、圧縮機21の圧縮機モータ21bの回転数が所定時間変化しない時に第1条件が成立すると、第1制御を行う。しかし、コントローラ60は、圧縮機21の圧縮機モータ21bの回転数が変化している場合に、上述の第1項目及び第2項目が成立しているかを判断し、第1条件が成立しているか否かを判断してもよい。例えば、コントローラ60は、圧縮機21の圧縮機モータ21bの回転数が上昇している時に、第1条件が成立する場合にも、第1制御を行ってもよい。
以上、本開示の実施形態及び変形例を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
10 冷媒回路
21 圧縮機
23 熱源熱交換器(凝縮器、蒸発器)
24 膨張弁
26 第2ファン(蒸発器のファン)
31 利用熱交換器(蒸発器、凝縮器)
32 第1ファン(蒸発器のファン)
60 コントローラ(制御部)
71 吸入温度センサ(第3センサ)
73 熱源熱交温度センサ(第1センサ、第2センサ)
75 利用熱交温度センサ(第2センサ、第1センサ)
76 吐出圧センサ(第1センサ)
Claims (8)
- 圧縮機(21)、凝縮器(23,31)、膨張弁(24)及び蒸発器(31,23)を含む冷媒回路(10)と、
前記冷媒回路における冷凍サイクルの凝縮温度又は凝縮圧力を検知する第1センサ(73,75,76)と、
前記冷媒回路における冷凍サイクルを制御する制御部(60)と、
を備え、
前記制御部は、前記冷媒回路の前記凝縮器の出口における冷媒の過冷却度が上昇し、かつ、前記第1センサが検知する前記凝縮温度又は前記凝縮圧力が低下する、第1条件が成立している場合に、前記冷媒回路における冷凍サイクルの蒸発圧力を上げる第1制御を行う、
冷凍サイクル装置(1)。 - 前記制御部は、前記第1制御を行っていない場合に、前記過冷却度を目標過冷却度に近づけるよう前記膨張弁の開度を調節する第2制御を行う、
請求項1に記載の冷凍サイクル装置。 - 前記制御部は、前記第1条件の成立後の前記第2制御において、
前記目標過冷却度を下げる、
単位時間あたりの前記膨張弁の開度の低減量を小さくする、及び
前記膨張弁の最小開度を大きくする、
の少なくとも1つを行う、
請求項2に記載の冷凍サイクル装置。 - 前記制御部は、前記第1制御として、前記膨張弁の開度を前記第1条件が成立した際の前記膨張弁の開度より大きくする制御を行う、
請求項1から3のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。 - 前記制御部は、前記第1制御として、前記圧縮機の回転数を前記第1条件が成立した際の前記圧縮機の回転数より下げる制御を行う、
請求項1から4のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。 - 前記蒸発器に空気を供給するファン(32,26)を更に備え、
前記制御部は、前記第1制御として、前記ファンの回転数を前記第1条件が成立した際の前記ファンの回転数より上げる制御を行う、
請求項1から5のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。 - 前記蒸発器を流れる冷媒の温度を測定する第2センサ(75,73)と、
前記圧縮機に吸入される冷媒の温度を測定する第3センサ(71)と、
を更に備え、
前記制御部は、前記第1制御の開始後に、前記冷媒回路の冷凍サイクルにおける凝縮圧力が所定圧力に上昇すると、又は、前記第3センサの計測値から前記第2センサの計測値を差し引いた値が所定値に増加すると、前記第1制御を終了する、
請求項1から6のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。 - 前記制御部は、前記圧縮機の回転数が所定時間変化しない時に前記第1条件が成立すると、前記第1制御を行う、
請求項1から7のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
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JP2011220624A (ja) | 2010-04-12 | 2011-11-04 | Mitsubishi Electric Corp | 空気調和装置 |
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