JP7327376B2 - 着色フィルム及び着色粘着テープ - Google Patents
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Description
また、本発明は、上述した着色フィルムと、上記着色フィルムの樹脂フィルム層側の面に設けられた粘着剤層とを有し、総厚みが20μm以下である着色粘着テープを提供する。
本発明の着色フィルムは、樹脂フィルム層と、上記樹脂フィルム層の一方の面上に設けられた着色層と、を有する着色フィルムであって、上記樹脂フィルム層の厚さが1μm~12μmの範囲内であり、上記着色層は、樹脂硬化物と着色材料とを含み、ガラス転移温度が45℃~65℃の範囲内であり、上記着色層の厚さが1μm~4μmの範囲内である。
本発明の着色フィルムに使用する樹脂フィルム層は、厚さが1~12μmの樹脂フィルム層であればよく、より好ましくは1.5~6μmであり、さらに好ましくは2~4.5μmである。厚さを1μm以上とすることで好適な耐カール性及び貼り付け性を実現しやすく、12μm以下とすることで好適な薄型性を実現できる。
中でも、上記所定の厚さの範囲において寸法安定性や強度が良好であることから、ポリエステルフィルムを好適に使用することが出来る。ポリエステルフィルムとしては各種のポリエステルフィルムが使用できるが、具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル樹脂を単独或いは共重合したフィルムが使用できる。ポリエステルフィルムは寸法安定性・強度の点から二軸延伸したフィルムが好ましい。そのなかでも、二軸延伸したPETフィルムが好ましい。
本発明の着色フィルムにおける着色層は、樹脂硬化物と着色材料とを含み、ガラス転移温度及び厚さがそれぞれ所定の範囲内にある。着色層は、樹脂フィルム層の一方の面上に設けられ、樹脂フィルム層表面と直接接して配置される。
本発明における着色層は、ガラス転移温度が45℃~65℃の範囲内である。着色層のガラス転移温度が上記の所定の範囲内にあることで、極薄型の粘着テープ構成とした際に薄い樹脂フィルム層にコートしてもカールが生じにくく、コロナ処理等の易接着処理が困難な薄い樹脂フィルムにも強固に密着し、また、良好な耐アルコール性を実現できる。中でも耐アルコール性と耐カール性の両立の観点から、着色層のガラス転移温度は、より好ましくは48~62℃であり、特に好ましくは50℃~60℃である。ガラス転移温度は、ISO 3146に従い、DSCを用いて測定を行って測定される値である。着色層のガラス転移温度は、着色層中の樹脂硬化物のガラス転移温度が大きく寄与することから、主に樹脂硬化物のガラス転移温度により調整することが可能である。
着色層は、樹脂硬化物と着色材料とを含む。着色層は、例えば、主剤及び硬化剤を含む2液硬化型樹脂と着色材料とを含む着色インキを、樹脂フィルム層の一方の面に塗工し、乾燥させて形成することができる。着色層は、すなわち着色インキ組成物の硬化物により形成される層であり、主剤及び硬化剤を含む2液硬化型樹脂の硬化物が、着色層中の樹脂硬化物に相当する。
上記着色層に含まれる樹脂硬化物は、着色層のガラス転移温度を所定の範囲とすることが可能な樹脂であればよく、樹脂硬化物のガラス転移温度は45~65℃であればよく、より好ましくは48~62℃であり、特に好ましくは50℃~60℃である。2樹脂硬化物のガラス転移温度は、ISO 3146に従い、DSCを用いて測定される値である。
着色層が、ポリエステルポリオールを主成分とするポリオール成分と多官能イソシアネートを主成分とするイソシアネート成分とを含む樹脂組成物の硬化物を含む場合、ポリオール成分に含まれるポリエステルポリオールの分子量は、特に限定されないが、質量平均分子量が1,000~400,000の範囲内であることが好ましい。ポリエステルポリオールの質量平均分子量が1,000以上であると、得られる硬化樹脂の印刷適性やコーティング適正、及び耐アルコール性が好適になりやすく、40,0000以下とすることで、乾燥性、耐ブロッキング性が向上しやすくなる。ポリエステルポリオールの質量平均分子量は、更に2,000~350,000の範囲内が好ましく、より好ましくは3,000~300,000の範囲内である。
着色層が、ポリエステルポリオールを主成分とするポリオール成分と多官能イソシアネートを主成分とするイソシアネート成分とを含む樹脂組成物の硬化物を含む場合、イソシアネート成分は、上述したポリエステルポリオールを主成分とするポリオール成分と反応する成分であり、多官能イソシアネートを主成分とする。
着色層中の樹脂硬化物の含有量は、用途等に応じて適宜調整すればよく、着色層中の30~90質量%が好ましく、40~80質量%が好ましく、50~65質量%が好ましい。ガラス転移温度が所定の範囲内にすることができ、耐アルコール性が良好となるからである。なお、着色層中の含有量とは、すなわち着色層を形成する着色インキの固形分中の含有量と同義である。また、着色層中の樹脂硬化物は1種でもよく、2種以上含有されていても良い。
着色材料としては、ハロゲンを含まない公知慣用の顔料や染料を使用することができ、着色層が呈する色に応じて適宜選択することができる。例えば黒の場合はカーボンブラック、白の場合は酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、黄色の場合は黄色酸化鉄、赤の場合はべんがら、青の場合はシアニンブルー、銀の場合はアルミニウム粉、パールの場合は雲母チタン粉が、耐候性・耐熱性・インキ樹脂に対する分散性から好ましい。なかでも、カーボンブラックが隠蔽性に優れるため好ましい。
着色層及び該着色層を形成する着色インキは、任意の材料を含有していても良い。上記任意の材料としては、例えば、ブロッキング剤、ジブチルチン等の架橋促進剤等の、汎用のインキに含有される添加剤が挙げられる。
着色層は、上述した着色インキ組成物を有機溶媒に溶解・分散させた着色インキを用い、所望の印刷方法により印刷し、乾燥させて形成することができる。着色インキの印刷方法としては、ダイレクトグラビア印刷、リバースグラビア印刷、小径グラビア印刷等の公知の印刷方法が挙げられるが、なかでも薄型の樹脂フィルム層でも破れにくく、印刷適性に優れるダイレクトグラビア印刷が好ましい。
本発明の着色フィルムは、上述した着色層及び樹脂フィルム層の他に、着色層の表面にガラス転移温度が所定の範囲内にある艶消し層を有していても良い。上記艶消し層は、通常、他の層を介在せずに着色層表面に直接接して配置される。
本発明の着色フィルムにおいて、樹脂フィルム層と着色層との組合せは、各層の厚さや着色層のガラス転移温度を満たせば特に限定されないが、中でも樹脂フィルム層がポリエステルフィルムであり、着色層がポリエステルポリオールを主成分とするポリオール成分と多官能イソシアネートを主成分とするイソシアネート成分とを含む樹脂組成物の硬化物を含む層である組合せは、樹脂フィルム層と着色層との密着性が高まることからより好ましい。
本発明の着色粘着テープは、上記「I.着色フィルム」の項で説明した着色フィルムと、上記着色フィルムの樹脂フィルム層側の面に設けられた粘着剤層とを有し、総厚みが20μm以下である。
本発明の着色粘着テープにおける着色フィルム、ならびに着色フィルムを構成する樹脂フィルム層及び着色層の詳細については、上記「I.着色フィルム」の項で説明した詳細と同様であるため、ここでの説明は省略する。
本発明の着色粘着テープにおける粘着剤層の厚みは、所望の接着力を発現でき、本発明の着色粘着テープの総厚さを上記の範囲内にすることが可能な大きさであればよく、好ましくは1μm~6μmの範囲内であり、より好ましくは2μm~5μmの範囲内であり、さらに好ましくは2.5μm~4μmの範囲内である。粘着剤層の厚みを1μm以上とすることで好適な接着性を実現でき、6μm以下とすることで、好適な薄型性を実現できる。
ゲル分率=[(粘着剤層のトルエン浸漬後質量)/(粘着剤層のトルエン浸漬前質量)]×100
本発明の着色粘着テープは、粘着剤層を保護するために、粘着剤層表面に剥離ライナーが設けられていても良い。当該剥離ライナーとしては、公知の剥離ライナーを適宜選択して使用すればよい。樹脂フィルムに離形処理したものが平滑性に優れ、好ましい。そのなかでも耐熱性に優れるポリエステルフィルムに離形処理したものが好ましい。なお、本発明でいう着色粘着テープの総厚さとは、当該剥離ライナーを含まないテープの総厚さをいう。
本発明の着色粘着テープは、通常、粘着剤層を樹脂フィルム層側の面に有するが、所定の厚さを具備すれば着色フィルムの樹脂フィルム層側の面に粘着剤層を有する構成や、着色フィルムの両面にそれぞれ粘着剤層を有する、両面粘着テープの構成も許容される。また、着色フィルムが樹脂フィルム層の両面に着色層を有する場合、着色フィルムの樹脂フィルム層側の面に粘着剤層を有するとは、樹脂フィルム層の両面のうち、一方の面側に配置された着色層の面に粘着剤層を有することを意味する。
n-ブチルアクリレート:97.98部と、アクリル酸:2部と、4-ヒドロキシブチルアクリレート:0.02部とを、アゾビスイソブチロニトリル:0.2部を重合開始剤として、酢酸エチル溶液中で、80℃で8時間溶液重合を行って、質量平均分子量:90万のアクリル系ポリマーを得た。該アクリル系ポリマー:100部に、重合ロジンエステル(商品名「D-135」荒川化学社製):5部と、不均化ロジンエステル(商品名「KE-100」荒川化学社製):20部、石油樹脂(商品名「FTR6100」:25部)を加えて、酢酸エチルを加え、固形分40%の粘着剤溶液を調製した。さらにイソシアネート系架橋剤(商品名「NC40」DIC社製):0.8部を加えて、均一になるように撹拌して混合することにより、粘着剤Aを調製した。粘着剤Aのゲル分率は20%、25℃の貯蔵弾性率は9×104Paであった。
n-ブチルアクリレート:97.98部と、アクリル酸:2部と、4-ヒドロキシブチルアクリレート:0.02部とを、アゾビスイソブチロニトリル:0.2部を重合開始剤として、酢酸エチル溶液中で、80℃で8時間溶液重合を行って、質量平均分子量:90万のアクリル系ポリマーを得た。該アクリル系ポリマー:100部に、重合ロジンエステル(商品名「D-135」荒川化学社製):5部と、不均化ロジンエステル(商品名「KE-100」荒川化学社製):20部、石油樹脂(商品名「FTR6100」:25部)を加えて、酢酸エチルを加え、固形分40%の粘着剤溶液を調整した。次に上記粘着剤溶液に、DIC製黒色着色剤「DICTONクロAR8555」(カーボンブラック含有量:45%(固形分比)、樹脂固形分濃度49%)を10部添加し、攪拌機で均一に混合し、さらにイソシアネート系架橋剤(商品名「NC40」DIC社製):1.2部を加えて、均一になるように撹拌して混合することにより、粘着剤Bを調製した。粘着剤Bのゲル分率は20%、25℃の貯蔵弾性率は8×104Paであった。
攪拌機,温度計,還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにイソフタル酸50質量部とネオペンチルグリコール50質量部とトルエン60質量部、メチルエチルケトン40室質量部添加し、攪拌攪拌下に80℃で10時間反応させ、樹脂固形分50%、質量平均分子量40,000のポリエステルポリオール樹脂Aを得た。
攪拌機,温度計,還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにイソフタル酸40質量部とネオペンチルグリコール60質量部とトルエン60質量部、メチルエチルケトン40室質量部添加し、攪拌下に80℃で10時間反応させ、樹脂固形分50%、質量平均分子量40,000のポリエステルポリオール樹脂Bを得た。
攪拌機,温度計,還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにイソフタル酸60質量部とネオペンチルグリコール40質量部を添加し、攪拌下に80℃で1時間反応させ、その後トルエン60部、メチルエチルケトン40質量部添加し、攪拌下に80℃で10時間反応させ、樹脂固形分50%、質量平均分子量50,000のポリエステルポリオール樹脂Cを得た。
攪拌機,温度計,還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにイソフタル酸50質量部とネオペンチルグリコール50質量部とトルエン80質量部、メチルエチルケトン40質量部添加し、攪拌攪拌下に80℃で4時間反応させ、その後イソホロンジイソシアネート40質量部とメチルエチルケトン20質量部を混合し、100℃で約1時間反応させ、樹脂固形分50%、質量平均分子量40,000のポリエステルポリウレタン樹脂Dを得た。
攪拌機,温度計,還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにイソフタル酸65質量部とネオペンチルグリコール35質量部を添加し、攪拌下に80℃で2時間反応させ、その後トルエン60部、メチルエチルケトン40質量部添加し、攪拌下に80℃で10時間反応させ、樹脂固形分50%、質量平均分子量80,000のポリエステルポリオール樹脂Eを得た。
攪拌機,温度計,還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つロフラスコにイソフタル酸25質量部とネオペンチルグリコール75質量部とトルエン60質量部、メチルエチルケトン40室質量部添加し、攪拌下に80℃で10時間反応させ、樹脂固形分50%、質量平均分子量20,000のポリエステルポリオール樹脂Fを得た。
ポリエステルポリオール樹脂A(樹脂固形分50質量%)を100質量部、デグサ社製カーボンブラック「カーボンスペシャル250P」を40質量部、メチルエチルケトンを23質量部、トルエンを13質量部、酢酸エチルを6質量部、N-プロピルアセテートを3質量部、イソプロピルアルコール3質量部を添加し、サンドミルで約1時間湿式分散した物に、DIC社製硬化剤「KR90」(ヘキサメチレンジジイソシアネートのビウレット体、固形分40質量%)を2部、酢酸エチルを300部添加して黒色インキAを作成した。黒色インキ固形分中のカーボンブラック含有量は44質量%であった。
ポリエステルポリオール樹脂B(樹脂固形分50%)を100質量部、デグサ社製カーボンブラック「カーボンスペシャル250P」を40質量部、メチルエチルケトンを23質量部、トルエンを13質量部、酢酸エチルを6質量部、N-プロピルアセテートを3質量部、イソプロピルアルコール3質量部を添加し、サンドミルで約1時間湿式分散した物に、DIC社製硬化剤「KR90」(ヘキサメチレンジジイソシアネートのビウレット体、固形分40%)を2部、酢酸エチルを300部添加して黒色インキBを作成した。黒色インキ固形分中のカーボンブラック含有量は44%であった。
ポリエステルポリオール樹脂C(樹脂固形分50%)を100質量部、デグサ社製カーボンブラック「カーボンスペシャル250P」を40質量部、メチルエチルケトンを23質量部、トルエンを13質量部、酢酸エチルを6質量部、N-プロピルアセテートを3質量部、イソプロピルアルコール3質量部を添加し、サンドミルで約1時間湿式分散した物に、DIC社製硬化剤「KR90」(ヘキサメチレンジジイソシアネートのビウレット体、固形分40%)を2部、酢酸エチルを300部添加して黒色インキCを作成した。黒色インキ固形分中のカーボンブラック含有量は44%であった。
ポリエステルポリオール樹脂A(樹脂固形分50%)を100質量部、デグサ社製カーボンブラック「カーボンスペシャル250P」を100質量部、メチルエチルケトンを23質量部、トルエンを13質量部、酢酸エチルを6質量部、N-プロピルアセテートを3質量部、イソプロピルアルコール3質量部を添加し、サンドミルで約1時間湿式分散した物に、DIC社製硬化剤「KR90」(ヘキサメチレンジジイソシアネートのビウレット体、固形分40%)を2部、酢酸エチルを300部添加して黒色インキDを作成した。黒色インキ固形分中のカーボンブラック含有量は66%であった。
ポリエステルポリウレタン樹脂D(樹脂固形分50%)を100質量部、デグサ社製カーボンブラック「カーボンスペシャル250P」を40質量部、メチルエチルケトンを23質量部、トルエンを13質量部、酢酸エチルを6質量部、N-プロピルアセテートを3質量部、イソプロピルアルコール3質量部を添加し、サンドミルで約1時間湿式分散した物に、DIC社製硬化剤「KR90」(ヘキサメチレンジジイソシアネートのビウレット体、固形分40%)を2部、酢酸エチルを300部添加して黒色インキEを作成した。黒色インキ固形分中のカーボンブラック含有量は44%であった。
ポリエステルポリオール樹脂E(樹脂固形分50%)を100質量部、デグサ社製カーボンブラック「カーボンスペシャル250P」を40質量部、メチルエチルケトンを23質量部、トルエンを13質量部、酢酸エチルを6質量部、N-プロピルアセテートを3質量部、イソプロピルアルコール3質量部を添加し、サンドミルで約1時間湿式分散した物に、DIC社製硬化剤「KR90」(ヘキサメチレンジジイソシアネートのビウレット体、固形分40%)を2部、酢酸エチルを300部添加して黒色インキFを作成した。黒色インキ固形分中のカーボンブラック含有量は44%であった。
ポリエステルポリオール樹脂F(樹脂固形分50%)を100質量部、デグサ社製カーボンブラック「カーボンスペシャル250P」を40質量部、メチルエチルケトンを23質量部、トルエンを13質量部、酢酸エチルを6質量部、N-プロピルアセテートを3質量部、イソプロピルアルコール3質量部を添加し、サンドミルで約1時間湿式分散した物に、DIC社製硬化剤「KR90」(ヘキサメチレンジジイソシアネートのビウレット体、固形分40%)を2部、酢酸エチルを300部添加して黒色インキGを作成した。黒色インキ固形分中のカーボンブラック含有量は44%であった。
[実施例1-1]
東レ製ポリエステルフィルム ルミラー2F51(厚み:2.0μm、引張強さ3N/10mm)に黒インキAを乾燥厚み3.0μmとなるようグラビアコートし、40℃で1日エージングして黒インキコートフィルムA(着色フィルムA)を得た。黒インキAのポリエステルポリオール樹脂Aと硬化剤との反応硬化物である、着色フィルムAの着色層中のガラス転移温度は51.0℃であった。なお、着色層のガラス転移温度はISO 3146に従い、DSCを用いて測定した値とする。以下、同様とする。
黒インキAの代わりに黒インキBを用いた以外は実施例1-1と同様に黒インキコートフィルムB(着色フィルムB)を得た。黒インキBのポリエステルポリオール樹脂Bと硬化剤との反応硬化物である、着色フィルムBの着色層のガラス転移温度は48.0℃であった。
黒インキAの代わりに黒インキCを用いた以外は実施例1-1と同様に黒インキコートフィルムC(着色フィルムC)を得た。黒インキCのポリエステルポリオール樹脂Bと硬化剤との反応硬化物である、着色フィルムCの着色層のガラス転移温度は62.0℃であった。
黒インキAの乾燥厚みを3.0μmの代わりに4.0μmとした以外は実施例1-1と同様に黒インキコートフィルムD(着色フィルムD)を得た。黒インキAのポリエステルポリオール樹脂Aと硬化剤との反応硬化物である、着色フィルムDの着色層のガラス転移温度は51.0℃であった。
黒インキAの乾燥厚みを3.0μmの代わりに1.5μmとした以外は実施例1-1と同様に黒インキコートフィルムE(着色フィルムE)を得た。黒インキAのポリエステルポリオール樹脂Aと硬化剤との反応硬化物である、着色フィルムEの着色層のガラス転移温度は51.0℃であった。
東レ製ポリエステルフィルム ルミラー2F51の代わりに東レ製ポリエステルフィルム4AF53(厚み:3.5μm、引張強さ:12N/10mm)を用いた以外、実施例1と同様に黒インキコートフィルム(着色フィルムF)を得た。黒インキAのポリエステルポリオール樹脂Aと硬化剤との反応硬化物である、着色フィルムFの着色層のガラス転移温度は51.0℃であった。
黒インキAの代わりに黒インキDを用いた以外は実施例1と同様に黒インキコートフィルムG(着色フィルムG)を得た。黒インキDのポリエステルポリオール樹脂Aと硬化剤との反応硬化物である、着色フィルムGの着色層のガラス転移温度は51.0℃であった。
黒インキAの代わりに黒インキEを用い、黒インキEの乾燥厚みを3.0μmから1.5μmとし、東レ製ポリエステルフィルム ルミラー2F51の代わりに三菱樹脂製ポリエステルフィルム K330-4.5W(厚み:4.5μm、引張強さ:6.5N/10mm)を用いた以外は実施例1と同様に黒インキコートフィルムH(着色フィルムH)を得た。黒インキEのポリエステルポリウレタン樹脂Dと硬化剤との反応硬化物である、着色フィルムHの着色層のガラス転移温度は-20.0℃であった。
黒インキAの代わりに黒インキFを用いた以外は実施例1と同様に黒インキコートフィルムI(着色フィルムI)を得た。黒インキFのポリエステルポリオール樹脂Eと硬化剤との反応硬化物である、着色フィルムIの着色層のガラス転移温度は70.0℃であった。
黒インキAの代わりに黒インキGを用いた以外は実施例1と同様に黒インキコートフィルムJ(着色フィルムJ)を得た。黒インキGのポリエステルポリオール樹脂Fと硬化剤との反応硬化物である、着色フィルムJの着色層のガラス転移温度は41.0℃であった。
東レ製ポリエステルフィルム ルミラー2F51の代わりにユニチカ製ポリエステルフィルム S16(厚み:16μm、引張強さ:11N/10mm)を用いた以外は実施例1と同様に黒インキコートフィルムK(着色フィルムK)を得た。黒インキAのポリエステルポリオール樹脂Aと硬化剤との反応硬化物である、着色フィルムKの着色層のガラス転移温度は51.0℃であった。
東レ製ポリエステルフィルム ルミラー2F51の代わりに中国製ポリエステルフィルム(厚み:0.7μm、引張強さ:1.0N/10mm)を用いた以外は黒実施例1と同様に黒インキコートフィルムL(着色フィルムL)を得た。黒インキAのポリエステルポリオール樹脂Aと硬化剤との反応硬化物である、着色フィルムLの着色層のガラス転移温度は51.0℃であった。
黒インキAの乾燥厚みを3.0μmの代わりに0.5μmとした以外実施例1と同様に黒インキコートフィルムM(着色フィルムM)を得た。黒インキAのポリエステルポリオール樹脂Aと硬化剤との反応硬化物である、着色フィルムMの着色層のガラス転移温度は51.0℃であった。
黒インキAの乾燥厚みを3.0μmの代わりに6.0μmとした以外は実施例1と同様に黒インキコートフィルムN(着色フィルムN)を得た。黒インキAのポリエステルポリオール樹脂Aと硬化剤との反応硬化物である、着色フィルムNの着色層のガラス転移温度は51.0℃であった。
[実施例2-1]
先ず、剥離フィルム(ニッパ社製「PET25×J0L」)に上記粘着剤Aを乾燥厚みが2.0μmとなるようロールコーターにて塗工し、100℃で1分乾燥し、これを着色フィルムAのポリエステルフィルム面に貼り合せ、さらに40℃で2日エージングして、着色粘着テープを得た。
着色フィルムAの代わりに着色フィルムBを用いた以外、実施例2-1と同様に着色粘着テープを得た。
着色フィルムAの代わりに着色フィルムCを用いた以外、実施例2-1と同様に着色粘着テープを得た。
着色フィルムAの代わりに着色フィルムDを用いた以外、実施例1と同様に着色粘着テープを得た。
着色フィルムAの代わりに着色フィルムEを用いた以外、実施例2-1と同様に着色粘着テープを得た。
着色フィルムAの代わりに着色フィルムFを用いた以外、実施例2-1と同様に着色粘着テープを得た。
着色フィルムAの代わりに着色フィルムGを用いた以外、実施例2-1と同様に着色粘着テープを得た。
粘着剤Aの乾燥厚みを2.0μmから5.0μmに変更した以外、実施例2-1と同様に着色粘着テープを得た。
粘着剤Aの代わりに粘着剤Bを用いた以外、実施例2-1と同様に着色粘着テープを得た。
先ず、剥離フィルム(ニッパ社製「PET25×J0L」)に上記粘着剤Aを乾燥厚みが2.0μmとなるようロールコーターにて塗工し、100℃で1分乾燥し、これを着色フィルムHのポリエステルフィルム面に貼り合せ、さらに40℃で2日エージングして、着色粘着テープを得た。
着色フィルムHの代わりに着色フィルムIを用いた以外、比較例2-1と同様に着色粘着テープを得た。
着色フィルムHの代わりに着色フィルムJを用いた以外、比較例2-1と同様に着色粘着テープを得た。
着色フィルムHの代わりに着色フィルムKを用いた以外、比較例2-1と同様に着色粘着テープを得た。
着色フィルムHの代わりに着色フィルムLを用いた以外、比較例2-1と同様に着色粘着テープを得た。
着色フィルムHの代わりに着色フィルムMを用いた以外、比較例2-1と同様に着色粘着テープを得た。
着色フィルムHの代わりに着色フィルムNを用いた以外、比較例2-1と同様に着色粘着テープを得た。
(着色層の鉛筆硬度)
着色フィルムの着色層の表面に、JIS K5600のひっかき硬度(鉛筆法)に基づいて評価した。尚、樹脂フィルムに破れが発生するものは、厚膜のPETフィルムに着色層をコーティングし、それを被評価物とすることで着色層の被膜の鉛筆硬度を測定した。
JIS B0601の規定に準拠して、東京精密社製HANDYSURF+を用い、着色フィルムの着色層の表面の任意の3箇所に対して表面測定を行い、測定で得られた3点の平均値を着色フィルムの着色層側の表面の算術平均粗さRaとした。
着色粘着テープの厚さをニコン社製「デジマイクロMF-501」「MCF-101」「MS-31G」を用い、0.1μm単位で厚みを測定し、下記の基準で評価した。
◎:着色粘着テープの厚さが7μm以下のものを、優れた薄型性能を有するものであると評価した。
〇:着色粘着テープの厚さが7μmを超えかつ20μm以下のものを、実用上十分な薄型性能を有するものであると評価した。
×:着色粘着テープの厚さが20μmを超えるものを、十分な薄型性能を有するものではないと評価した。
着色粘着テープを25mm幅に切断し、JIS Z0237に準じて、テンシロン引張試験機を用いて、ピール粘着力(剥離角度:180°、引張速度:300mm/min、23℃×50%RH、被着体:ステンレス板、貼付時間:1時間)を測定した。
着色粘着テープを25mm幅に切断し、JIS Z0237に準じて、鉛直方向に100g(25mm×25mm)の荷重をかけ、100℃雰囲気下で落下時間を測定した。
着色フィルムの着色層側の表面の同一箇所を、エタノールを染み込ませた綿棒を用いて50回擦る。着色層の色落ち及び綿棒の着色が起きた時の擦った回数を評価した。
◎:回数が50回以上である。
〇:回数が25回以上50回未満である。
×:回数が24回以下である。
100mm×100mmの着色フィルムを平らな台に置き、カール具合を評価した。
◎:端面のウキなし~ウキが3mm以内
〇:端面のウキが3mm超5mm以内
×:端面のウキが5mmを超える
着色フィルムの着色層側の表面にニチバン社製セロハンテープを貼り付け、親指の腹で5、6回擦って圧着し、圧着後1分ほど放置した後、表裏のセロハンテープの一方の端をもって180°方向に勢いよく引き剥がした(剥離速度:50m/分程度)。剥がした後の粘着テープの状態を評価した。
◎:着色層の抜けが全くない又は樹脂フィルム層ごと千切れる
〇:セロハンテープを貼付した面積のうち、5%未満の着色層の抜けが発生する(セロハンテープ側に着色層の転移が目視で確認できるが、フィルム上目視では判断できない)。
△:セロハンテープを貼付した面積のうち、5%以上30%以下の着色層の抜けが発生する。
×:セロハンテープを貼付した面積のうち、30%超の着色層の抜けが発生する。
2 … 着色層
10 … 着色フィルム
11 … 粘着剤層
20 … 着色粘着テープ
Claims (10)
- 樹脂フィルム層と、前記樹脂フィルム層の一方の面上に設けられた着色層と、を有する着色フィルムであって、
前記樹脂フィルム層の厚さが1μm~12μmの範囲内であり、
前記着色層は、樹脂硬化物と着色材料とを含み、ガラス転移温度が45℃~65℃の範囲内であり、
前記樹脂硬化物が、ポリエステルポリオールを主成分とするポリオール成分と、多官能イソシアネートを主成分とするイソシアネート成分とを含む樹脂組成物の硬化物であり、
前記着色層の厚さが1μm~4μmの範囲内である着色フィルム。 - 前記着色層の鉛筆硬度がHB~2Hの範囲内である請求項1に記載の着色フィルム。
- 前記着色フィルムの着色層側の表面の算術平均粗さRaが0.2μm~0.6μmの範囲内である請求項1又は2に記載の着色フィルム。
- 前記樹脂硬化物が、ポリエステルポリオールを主成分とするポリオール成分と、多官能イソシアネートを主成分とするイソシアネート成分とを反応させてなるポリエステル樹脂である、請求項1~3のいずれか1項に記載の着色フィルム。
- 前記ポリエステルポリオールの質量平均分子量が1,000~400,000の範囲内である請求項4に記載の着色フィルム。
- 前記樹脂フィルム層が、ポリエステルフィルム層である、請求項1~5のいずれか1項に記載の着色フィルム。
- 前記着色材料としてガーボンブラックを含む請求項1~6のいずれか1項に記載の着色フィルム。
- 電子回路部品の保護用途に用いられる請求項1~7のいずれか1項に記載の着色フィルム。
- 請求項1~8のいずれか1項に記載の着色フィルムと、前記着色フィルムの樹脂フィルム層側の面に設けられた粘着剤層とを有し、
総厚みが20μm以下である着色粘着テープ。 - 電子回路部品の保護用途に用いられる請求項9に記載の着色粘着テープ。
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