JP7326059B2 - キャップ、工具、及び、製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ベントスリットを有するキャップ、キャップを製造するための工具及び製造装置に関する。
従来、容器口部を密封するキャップにおいて、キャップ本体の内面に容器口部と密接する樹脂製の密封部材を設けたものが多く使用されている。そして、このようなキャップでは、キャップの開栓時の開栓トルクを低下させるために、キャップ本体と密封部材とを非接着にする技術が提案されている。(特許文献1及び特許文献2参照)
特開2004-217295号公報 特開2017-178421号公報
上述したキャップは、キャップ本体から密封部材が脱落することを防止するために、ベントスリットを有する凹部に密封部材を係止することも考えられる。しかしながら、密封部材を十分に係止するために、凹部をキャップ本体の径方向内方に深い形状とすると、ベントスリットの端部に亀裂が発生する虞がある。
そこで、周方向に延びるベントスリットの端部に軸方向に延びる縦スリットを形成することで、亀裂を生じさせることなく、凹部を径方向内方に深い形状とすることも考えられる。
しかしながら、このキャップを用いると、キャップ本体と密封部材とが非接着であることから、キャップを開栓するときに、キャップ本体が回転し、密封部材が静止したときに、凹部の縦スリットの端部が密封部材の外周縁に接触し、密封部材が損傷する虞がある。
そこで本発明は、密封部材を係止できるとともに、密封部材の損傷を防止できるキャップ、工具、及び、製造装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るキャップは、天板部及び前記天板部の周縁部に設けられた筒状のスカート部を有するキャップ本体と、前記キャップ本体と非接着で別体に、前記天板部と対向して前記キャップ本体内に設けられた密封部材と、前記スカート部の周方向に設けられ、前記キャップ本体の径方向内方に向かって窪む複数の凹部を有し、前記凹部の周方向における開栓方向の一次側並びに前記凹部の前記天板部側又は前記凹部の前記スカート部の先端側の少なくとも一方が前記スカート部と不連続であり、前記凹部の周方向における前記開栓方向の二次側が前記スカート部と連続する、前記複数の凹部で前記密封部材を支持する係止部と、を備え、前記係止部は、前記凹部の前記天板部側の端部に周方向に延びる横切断部、及び、前記凹部の前記開栓方向の一次側の端部に前記スカート部の軸方向に延びる縦切断部を有する
本発明によれば、密封部材を係止できるとともに、密封部材の損傷を防止できるキャップ、工具、及び、製造装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係るキャップ及びキャップが設けられる缶容器の構成を一部断面で示す側面図。 同キャップの構成を一部断面で示す側面図。 同キャップの構成を示す断面図。 同キャップのスカート部の要部構成を示す側面図。 同スカート部の要部構成を示す断面図。 同キャップを製造する製造装置の構成を模式的に示す平面図。 同製造装置に用いられる第2工具の第2突起の構成を示す斜視図。 同第2突起の構成を示す平面図。 同第2突起の構成を示す側面図。 同製造装置で製造した実施例に係るキャップ及び比較例に係るキャップの評価試験及び評価試験結果の一例を示す説明図。 本発明の第2の実施形態に係るキャップの構成を一部断面で示す側面図。 同キャップの構成を示す断面図。
以下、本発明の第1の実施形態に係るキャップ100及びキャップ100の製造装置1を、図1乃至図10を用いて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るキャップ100及びキャップ100が設けられる缶容器200の構成を一部断面で示す側面図である。図2は、キャップ100の構成を一部断面で示す側面図である。図3は、キャップ100の構成を図2中III-III線断面で示す断面図である。図4は、キャップ100のスカート部122の凹部135及びベントスリット136の構成を示す側面図であり、図5は、スカート部122の凹部135及びベントスリット136の構成を示す断面図である。図6は、キャップ100を製造する製造装置1の構成を模式的に示す平面図である。図7は、製造装置1に用いられる第2工具12の第2突起32の構成を示す斜視図である。図8は、第2突起32の構成を示す平面図、図9は、第2突起32の構成を示す側面図である。図10は、製造装置1で製造した実施例に係るキャップ100及び比較例に係るキャップの評価試験及び評価試験結果の一例を示す説明図である。
図1に示すように、キャップ100は、缶容器200に被冠される。ここで、図1に示すように、缶容器200は、飲料等を収容する所謂ボトル型容器である。例えば、缶容器200は、両面に樹脂製フィルムが積層されたアルミニウム合金や表面処理鋼板等の金属材料により構成される。缶容器200は、一方の端部が縮径された、異なる外径を有する円筒状である。缶容器200は、一方の端部に、収容した飲料を排出する口部210を有する。口部210は、その外周面に、缶容器200の底面側から端部に向かって、顎部211、雄螺子部212及びカール部213を有する。
顎部211は、環状に突出することで構成される。カール部213は、雄螺子部212よりも小径である。また、カール部213は、キャップ100の内径よりも小さく構成される。カール部213は、口部210の端部を1回以上折り曲げることで成形される。カール部213は、缶容器200に収納された飲料を排出する開口部を構成する。
図1乃至図3に示すように、キャップ100は、キャップ本体111と、キャップ本体111内に別体に設けられた密封部材112と、を備えている。
キャップ本体111は、アルミニウム合金等の金属素材に樹脂皮膜層を形成した材料によって構成される。キャップ本体111は、薄肉の平板状の当該材料を絞り成形によってカップ状に成形される。
キャップ本体111は、円板状の天板部121と、天板部121の周縁部から垂下する円筒状のスカート部122と、を備えている。キャップ本体111は、天板部121及びスカート部122が、円環状、且つ、曲面状のコーナー部123によって一体に連続して構成される。
天板部121は、円板状に構成される。スカート部122は、一端がコーナー部123を介して天板部121と連続し、他端が開口して構成される。図1乃至図5に示すように、スカート部122は、天板部121側の端部から開口する端部まで、ナール部131、雌螺子部132及びタンパーエビデンスバンド部133を備える。
ナール部131、雌螺子部132及びタンパーエビデンスバンド部133は、天板部121と、ナール部131、雌螺子部132及びタンパーエビデンスバンド部133が成形されていない円筒状のスカート部122と、コーナー部123とから構成されるカップ状の成形品111Aをナーリング成形やロールオン成形等の加工を行うことにより成形される。
ナール部131は、複数の凹部135を有する。凹部135は、スカート部122の内周面から突出する。凹部135は、スカート部122の軸方向でスカート部122の天板部121側の端部及びスカート部122の開口する先端側の一方、並びに、スカート部122の周方向で開栓方向の一次側(上流側)の端部に渡って設けられたベントスリット136を有する。即ち、凹部135は、天板部121側及びスカート部122の開口する先端側の一方並びに開栓方向の一次側がスカート部122と非連続であり、天板部121側及びスカート部122の先端側の他方、並びに、開栓方向の二次側(下流側)がスカート部122と連続する。ベントスリット136が形成された複数の凹部135は、密封部材112の移動を係止する係止部を構成する。本実施形態においては、凹部135は、天板部121側の端部及びスカート部122の開栓方向の一次側にベントスリット136を有する構成を説明する。
具体例として、図3乃至図5に示すように、凹部135の軸方向で天板部121側の端部135aは、ベントスリット136の一部によって、スカート部122と非連続であり、スカート部122の内周面よりもスカート部122の径方向内方に位置する。凹部135の開栓方向の一次側の第1端部135bは、ベントスリット136の一部によって、スカート部122と非連続である。凹部135の開栓方向の二次側(下流側)の第2端部135cは、スカート部122の一部が曲げられた曲げ部であって、スカート部122と連続する。第2端部135cは、例えば、端部135aからスカート部122の開口する端部(先端)側に向かって傾斜又は湾曲する。第2端部135cは、例えば、端部135aからスカート部122の先端側に向かって、凹部135の開栓方向の幅が漸次減少するように、湾曲する。
図1乃至図5に示すように、ベントスリット136は、開栓時に缶容器200内のガスを排出する切り込みである。図4及び図5に示すように、ベントスリット136は、スカート部122の周方向に延びる横切断部136aと、スカート部122の軸方向に延びる縦切断部136bと、を含む。横切断部136aは、凹部135のスカート部122の天板部121側の端部に成形される。縦切断部136bは、凹部135のスカート部122の開栓方向の上流側(一次側)の第1端部135bに成形される。例えば、縦切断部136bは、スカート部122の軸方向に沿って延びる。
ベントスリット136は、複数の凹部135が密封部材112を係止可能に、ベントスリット136のスカート部122の先端側の端部が天板部121側のベントスリット136の端部よりもキャップ100の径方向内方に突出している。
図1に示すように、雌螺子部132は、缶容器200の雄螺子部212と螺合可能に構成される。雌螺子部132は、缶容器200と共に成形される。即ち、雌螺子部132は、缶容器200に取り付けられる前のキャップ100の完成品においては成形されておらず、缶容器200と一体に組み合わされたときに成形される。
図1及び図2に示すように、タンパーエビデンスバンド部133は、キャップ100が缶容器200から離間する方向であって、且つ、キャップ100の軸方向で、缶容器200の顎部211と係合する。また、タンパーエビデンスバンド部133は、キャップ100の開封時に破断して、スカート部122から脱離するための破断部133aを有する。即ち、タンパーエビデンスバンド部133は、スカート部122の端部側に破断部133aを残してスリットが成形されることで構成され、雌螺子部132と同様に、缶容器200と一体に組み合わされたときに、缶容器200の顎部211の形状に賦形されることで、顎部211に係合する。破断部133aは、所定の力で破断する弱化部である。
図2に示すように、密封部材112は、キャップ本体111と別体に構成される。図2及び図3に示すように、密封部材112は、キャップ本体111のスカート部122に設けられたベントスリット136を有する複数の凹部135の端部135aの内接円の直径よりも大径の外径を有する円板状である。これにより、複数の凹部135は、ベントスリット136の横切断部136a側の端部135aによりキャップ本体111に非接着の密封部材112を係止し、密封部材112は、キャップ本体111内で複数の凹部135の端部により保持される。よって、密封部材112は、キャップ本体111に非接着であるが、キャップ本体111と一体に設けられる。
図1及び図2に示すように、密封部材112は、円板状の摺動層141と、摺動層141に一体に積層された円板状の密封層142と、を備えている。密封部材112は、摺動層141及び密封層142が異なる合成樹脂で形成される。密封部材112は、摺動層141に密封層142が一体的に積層される。例えば、密封部材112は、図2に示すように、厚さが一様な平板部112aと、天板部121側の外周縁の外面が曲面で構成された曲面部112bと、平板部112a及び曲面部112bの間に設けられた平板部112aよりも肉厚な肉厚部112cと、を有する。換言すると、密封部材112は、円板状であり、天板部121側の稜部が所定の曲率の曲面で構成される。なお、肉厚部112cは、例えば、図2に示すように、密封部材112の外周側の口部210に当接する領域に存し、密封部材112の中央側である平板部112aよりも密封層142の厚さが厚い。
摺動層141は、密封層142よりも相対的に硬度が高い(硬い)樹脂材料によって構成される。また、摺動層141は、キャップ本体111の樹脂皮膜層と接着性及び粘着性を有さない樹脂材料により構成される。即ち、摺動層141は、天板部121と非接着であり、そして、天板部121と接触した状態で天板部121を摺動する。
摺動層141に用いられる樹脂材料は、ポリプロピレン樹脂やポリエチレン樹脂等のオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂等が上げられる。本実施形態においては、摺動層141は、例えば、ポリプロピレン樹脂によって構成される。なお、摺動層141に用いられる樹脂材料には、顔料、滑剤、軟化剤等を適宜添加することができる。また、本実施形態における例では、摺動層141の硬度は、JIS-K7215によるデュロメータD硬さでD10~D70である。
図1及び図2に示すように、摺動層141は、キャップ本体111の天板部121と対向して、キャップ本体111と別体に設けられる。摺動層141は、用いられる樹脂材料により、キャップ本体111の天板部121と摺動可能に構成される。摺動層141は、円板状に構成される。摺動層141の外径は、スカート部122の内径よりも小径であり、ナール部131の内接円と略同一径又は当該内接円より若干小径であり、口部210のカール部213の外径よりも大径に構成される。
密封層142は、摺動層141よりも相対的に硬度が低い(軟らかい)樹脂材料により構成される。密封層142に用いられる樹脂材料は、オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂等が挙げられ、より好適にはスチレン系エラストマーとポリプロピレン樹脂のブレンド材、低密度ポリエチレンとスチレン系エラストマーのブレンド材、ポリエステル系エラストマー等が挙げられる。密封層142に用いられる樹脂材料は、摺動層141に用いられる樹脂材料と接着性を有する。本実施形態においては、密封層142は、例えば、スチレン系エラストマーとポリプロピレン樹脂のブレンド材によって構成される。なお、密封層142に用いられる樹脂材料には、顔料、滑剤、軟化剤等を適宜添加することができる。
密封層142は、口部210と対向する側の摺動層141の主面に一体に設けられる。密封層142は、円板状に構成される。密封層142の外径は、スカート部122の内径よりも小径であり、ナール部131の内接円と略同一径又は当該内接円よりも若干大径であり、口部210のカール部213の外径よりも大径に構成される。即ち、密封層142の外径は、摺動層141の外径と同一か、又は、摺動層141の外径よりも大径に構成される。
このように構成されたキャップ100の缶容器200の口部210へのキャッピング方法は、例えば、缶容器200の口部210の先端部であるカール部213と密封部材112の密封層142とが接触するように、缶容器200の口部210にキャップ100を被せる。この状態で、キャップ本体111の天板部121に荷重を掛け、且つ、コーナー部123を下方(缶容器200)に向かって絞り成形しながら、スカート部122をロールオン成形する。これにより、図1に示すように、キャップ100のスカート部122に雌螺子部132が成形され、キャップ100が缶容器200の口部210に巻締固着される。なお、このようなキャッピング方法は、缶容器200内に飲料が充填した状態で行われる。また、例えば、キャップ100がキャッピングされた缶容器200が例えばレトルト処理される。
次に、このように構成されたキャップ100の開栓について説明する。
まず、ユーザは、キャップ100の開栓時に、キャップ本体111を把持した状態で、図1乃至図4において矢印で示す開栓方向にキャップ本体111を回転させる。すると、キャップ本体111は、スカート部122の雌螺子部132が口部210の雄螺子部212に沿って移動することから、キャップ本体111の回転角度が増加するにつれて、軸方向へキャップ本体111が口部210から離間する。
そして、密封部材112が口部210に密着していない場合には、キャップ本体111の複数の凹部135の天板部121側の端部135aにより密封部材112が係止され、スカート部122の軸方向で密封部材112が保持される。よって、キャップ本体111が口部210から離間すると、密封部材112も口部210から離間する。そして、缶容器200内の内圧が大気圧よりも高い場合に、缶容器200内のガスが凹部135のベントスリット136を通過して外部へ排出される。
また、密封部材112が口部210に密着している場合には、キャップ本体111の複数の凹部135の天板部121側の端部135aにより密封部材112が係止され、スカート部122の軸方向で密封部材112が保持される。よって、キャップ本体111の凹部135によって、密封部材112が口部210から剥離する方向に力が印加され、密封部材112がキャップ本体111から剥離し、これにより、キャップ本体111及び密封部材112が口部210から離間する。
なお、密封部材112が口部210に密着している場合に、キャップ本体111の凹部135が開栓方向で密封部材112の外周縁と接触する虞がある。しかし、凹部135は、第1端部135bが開栓方向の一次側に、第2端部135cが開栓方向の二次側に位置することから、開栓時においてキャップ本体111が回転したときに、第2端部135cが開栓方向で先端側、第2端部135cが開栓方向で後端側となる。
よって、密封部材112が口部210に密着した状態でキャップ本体111を開栓方向に回転させ、凹部135が開栓方向で密封部材112の外周縁と接触すると、凹部135は、スカート部122と連続する第2端部135cから密封部材112の外周縁に接触する。即ち、凹部135は、湾曲又は傾斜する第2端部135cの内面にて密封部材112の外周縁と接触することから、密封部材112の外周縁に過度な応力が生じることを抑制しながら、キャップ本体111を口部210から離間する。
このように構成されたキャップ100によれば、スカート部122の周方向において、凹部135の一方側の第1端部135bをスカート部122と非連続とし、凹部135の他方側の第2端部135cをスカート部122と連続させた。これにより、凹部135は、スカート部122の外周面からの深さ、換言すると、スカート部122の内周面からの突出する高さを増加させても、凹部135の一部が破断することを抑制できる。よって、複数の凹部135の端部135aの内接円の径を密封部材112の外径よりも十分に小さくすることが可能となり、複数の凹部135によって密封部材112をより確実に係止することができる。よって、キャップ本体111は、複数の凹部135によりキャップ本体111から脱落することを抑制できる。
また、凹部135は、スカート部122と非連続の第1端部135bをキャップ本体111の開栓方向の一次側に配置し、スカート部122と連続する第2端部135cをキャップ本体111の開栓方向の二次側に配置した。よって、開栓方向にキャップ本体111を回転させたときであって、密封部材112の外周縁に凹部135が接触する場合には、先に、凹部135の第2端部135cが密封部材112の外周縁に接触する。第2端部135cは、スカート部122と連続しており、また、内面が湾曲することから、密封部材112と面で接触するとともに、傾斜又は湾曲する面によって漸次接触する領域が増加することになる。よって、第2端部135cが密封部材112の外周縁に接触したときに、先に第1端部135bが接触する場合に比べて、密封部材112の外周縁に応力が印加されることを低減できる。また、縦切断部136bにより第1端部135bの端面はエッジ状となっているため、そのような第1端部135bが接触する場合に比べて、第2端部135cが接触しても、密封部材112の外周縁は傷付きにくい。このため、キャップ100の開栓時に密封部材112が凹部135に接触した場合であっても、第2端部135cによって密封部材112の外周縁が損傷することを抑制できる。
また、凹部135は、スカート部122の方向で一方の端部(第2端部)が傾斜又は湾曲することから、キャップ本体111に密封部材112を挿入するときに、密封部材112の挿入方向で案内することになる。よって、複数の凹部135が密封部材112を係止可能に、凹部135のスカート部122内周面からの高さが設定されても、密封部材112のキャップ本体111への挿入性の低下を抑制できる。
次に、このような複数の凹部135を有するナール部131をキャップ本体111(成形品111A)のスカート部122に成形する製造装置1を、図6乃至図9を用いて説明する。
図6に示すように、製造装置1は、第1工具11と、第2工具12と、駆動装置13と、を備える。製造装置1は、キャップ本体111のスカート部122にナーリング加工を行うことで、スカート部122にベントスリット136を有する凹部135を複数成形する装置である。製造装置1は、例えば、駆動装置13によって、第1工具11及び第2工具12を相対的に回転させることで、スカート部122の第1工具11及び第2工具12間に位置する部位に凹部135を成形する。
第1工具11は、第1基部21と、複数の第1突起22と、第1基部21に設けられた回転軸23と、を備える。第1工具11は、第1基部21及び複数の第1突起22がキャップ本体111内に配置される。
第1基部21は、キャップ本体111のスカート部122内に配置される。第1基部21は、スカート部122の内径よりも小径の外径を有する円板状である。第1基部21は、例えば、回転軸23を挿入する孔21aを有する。孔21aは、例えばキー溝を有する。
第1突起22は、例えば、軸方向が第1基部21の軸方向に沿った半円柱状である。複数の第1突起22は、隣り合う第1突起22と、周方向で所定の間隔を有する。ここで、所定の間隔とは、第2工具12の後述する第2突起32の周方向の幅よりも大きい幅に設定される。回転軸23は、第1基部21に固定される。
第2工具は、スカート部122に凹部135及びベントスリット136を成形する工具である。図6乃至図9に示すように、第2工具12は、第2基部31と、複数の第2突起32と、を備える。第2基部31は、例えば、円板状である。第2基部31は、例えば、第1基部21の外径及びスカート部122の外径よりも大径の外径に設定される。なお、第2基部31は、第1工具11とともに凹部135及びベントスリット136を好適に形成できる曲率の外周面を有する構成であれば、円板状でなく、四半円状や半円状であってもよく、また、円弧状であってもよい。また、第2基部31は、回転可能であってもよく、また、第1基部21が回転する場合には、回転できない構成であってもよい。
第2突起32は、ベントスリット136を有する凹部135をスカート部122に成形する。図7及び図9に示すように、第2突起32は、例えば、軸方向で一端面32aが軸方向に直交する平面状であり、先端で軸方向の厚さが最も小さくなるように、他端面32bが軸方向に対して傾斜する傾斜面状である。また、図7及び図8に示すように、第2突起32は、第2基部31の周方向で一方側に形成され、凹部135の第1端部135bを成形する第1加工部32c、及び、第2基部31の周方向で他方側に形成され、凹部135の第2端部135cを成形する第2加工部32dを有する。
第2突起32の一端面32aは、スカート部122にベントスリット136の横切断部136aを成形する。第2突起32の他端面32bは、スカート部122を曲げ加工することで、ベントスリット136を除く凹部135を成形する。他端面32bの第1加工部32c側は、例えば、平面状であり、他端面32bの第2加工部32d側は、例えば、曲面状である。なお、第2突起32の一端面32a及び他端面32bは、ベントスリット136の横切断部136aの凹部135に対する位置に応じて、第2基部31の軸方向における第2突起32の端部のいずれかに配置される。
第1加工部32cは、周方向の端面が平面状である。第1加工部32cは、例えば、先端側が周方向で第2突起32の中心に向かって傾斜する。第1加工部32cは、周方向の側面32c1でスカート部122に凹部135の第1端部135bであるベントスリット136の縦切断部136bを成形する。第1加工部32cは、スカート部122に、凹部135の開栓方向で一次側の第1端部135bを成形する。
第2加工部32dは、周方向で第2基部31側から先端に向かって幅が漸次減少し、周方向の端面が軸方向に対して傾斜するか、又は、湾曲する。本実施形態において、第2加工部32dは、周方向の端面が湾曲する例を用いて説明する。第2加工部32dは、先端が図8に示す平面視で四半円状である。第2加工部32dは、周方向の側面32d1が、スカート部122を曲げ加工し、凹部135の曲げ部の一部である第2端部135cを成形する。第2加工部32dは、スカート部122に、凹部135の開栓方向で二次側の第2端部135cを成形する。
駆動装置13は、第1工具11及び第2工具12を相対的に回転させる駆動源である。駆動装置13は、例えば、回転軸23を回転させる。駆動装置13は、例えば、モータやモータの回転を回転軸23に伝達する伝達機構等である。駆動装置13は、第1工具11を一方向に回転させる。例えば、図6中矢印で示すように、駆動装置13は、第1工具11を、キャップ100の開栓方向と同方向に回転させる。
なお、駆動装置13は、第1工具11及び第2工具12を相対的に回転できればよく、第1工具11の回転軸23を介して第1基部21を回転させるのではなく、第2工具12の第2基部31を回転させる構成であってもよく、また、第1基部21及び第2基部31の双方を回転させてもよい。また、駆動装置13は、例えば、第1工具11にキャップ本体111を配置する初期位置、及び、第1工具11及び第2工具12が所定の位置関係にあり、キャップ本体111を成形する成形位置の間を移動可能に構成されていてもよい。
このように構成された製造装置1は、キャップ本体111が第1工具11に配置され、そして、第1工具11及び第2工具12が所定の位置関係にある状態で第1工具11及び第2工具12を相対回転させる。このとき、第1工具11の第1基部21及び複数の第1突起22の外接円の径がスカート部122の内径よりも小径であることから、キャップ本体111の中心は、回転軸23の回転中心に対して偏心しており、スカート部122の一部が第2工具12に向かって押圧される。
第1工具11及び第2工具12が所定の回転位置となると、図6に示すように、第1工具11の隣り合う二つの第1突起22の間に第2工具12の一つの第2突起32が位置する。また、このとき、スカート部122の一部が隣り合う二つの第1突起22及び第2工具12の一つの第2突起32により挟み込まれる。
このため、隣り合う二つの第1突起22とスカート部122の内周面の一部が密着するとともに、スカート部122の外周面の一部が第2突起32により押圧される。これにより、第2突起32によりスカート部122にベントスリット136が成形されるとともに、ベントスリット136を除く凹部135が曲げ加工される。そして、スカート部122にナール部131を成形すべく、スカート部122を一回転させることで、スカート部122にベントスリット136を有する複数の凹部135が成形される。
このような製造装置1によれば、第2工具12の第2突起32によって、横切断部136a及び縦切断部136bを有するベントスリット136を加工できるとともに、凹部135を曲げ加工することができる。これにより、製造装置1は、容易にスカート部122に凹部135を成形することができるとともに、凹部135を成形するときに、凹部135に加わるストレスや応力を低減できる。よって、製造装置1は、第2工具12によって、凹部135の端部に意図しない亀裂等の破断及び破断によるバリが生じることを防止できる。このため、製造装置1は、凹部135の曲げ量を増加することが可能となり、密封部材112を係止できる寸法形状の凹部135をスカート部122に成形できる。即ち、製造装置1で製造したキャップ100は、上述したキャップ100と同じ効果を奏する。
また、製造装置1は、キャップ100の開栓方向と第1工具11及び第2工具12の相対的な回転方向を同じ方向に設定した。これにより、スカート部122に第2突起32の第2加工部32dが先に当接してベントスリット136の横切断部136aを加工するとともに、凹部135の第2端部135c側から曲げ加工を行う。そして、キャップ本体111の回転が進むにつれて、漸次横切断部136aの加工及び凹部135の曲げ加工を行い、そして、凹部135の成形の終盤において縦切断部136bを加工する。
このため、製造装置1は、スカート部122の第2突起32が抜ける側のみスカート部122を軸方向に沿って切断することができる。即ち、製造装置1は、凹部135の成形初期において、成形始めとして、先ず、湾曲する側面32d1を有する第2加工部32dによって変形量が少ない第2端部135c側から、凹部135のスカート部122の先端側の曲げ及び第2端部135cの曲げを行う。そして、製造装置1は、スカート部122に凹部135の成形が進行したときに、第1加工部32cによりベントスリット136の縦切断部136bを成形する。
よって、製造装置1は、凹部135の成形時において、最もスカート部122の伸び等の変形が生じ、凹部135に応力が最も生じるときに、縦切断部136bを成形することで、凹部135の成形時にスカート部122に加わる応力やストレスを低減することができる。このように、製造装置1は、キャップ100の開栓方向と第1工具11及び第2工具12の相対的な回転方向を同じ方向に設定することで、好適に、凹部135の端部に意図しない破断及び破断によるバリが生じることを防止できる。
また、凹部135にバリが生じることを防止できることから、バリを要因とする不具合、例えば、バリが剥離して缶容器200内に侵入することを防止できるとともに、密封部材112をキャップ本体111に挿入するときに、密封部材112が損傷することを防止できる。
上述したように、本発明の一実施形態に係るキャップ100、第2工具12を有する製造装置1によれば、密封部材112を係止できるとともに、密封部材112の損傷を防止できる。
次に、このように構成されたキャップ100及び製造装置1の特徴を評価する評価試験及び評価結果について、図10を用いて説明する。
本評価試験は、本実施形態のキャップ100として、製造装置1を用いて成形した凹部135である実施例と、比較例1乃至比較例3を用いて行った。なお、図10中において、実施例及び各比較例における第2突起の斜視モデル、平面視及び側面視における形状、基準となる従来のキャップの複数の凹部の内接円の径に対する目標とする実施例及び各比較例の複数の凹部の内接円の径の差、製造装置の平面図、及び、成形後の凹部の状態をそれぞれ示す。また、実施例及び比較例1乃至比較例3は、第2突起の形状が異なる点以外は、同様の製造装置及びキャップ本体111を用いた。
評価試験としては、キャップ本体111のスカート部122に凹部を成形し、成形した凹部を確認し、凹部にベントスリット以外の意図しない亀裂が生じているか否かを判断した。また、実施例及び各比較例は以下の構成とした。
(実施例)
実施例の第2突起32の形状は、上述した実施形態に係る第2工具12の第2突起32と同形状とした。また、従来のキャップの複数の凹部の内接円の径に対して実施例1の第2突起32で成形される複数の凹部135の内接円の径を0.4mm小さく設定した。即ち、一つの凹部135のスカート部122の内周面からの高さを、従来のキャップの凹部に対して0.2mm高く設定した。
(比較例1)
比較例1の第2突起の形状は、第2突起の一端面が、スカート部122にベントスリット136の横切断部136aを成形する平面状であり、第2突起の他端面が、所定の曲率半径で湾曲し、第2突起の先端に向かって傾斜する。なお、比較例1の第2突起は、ベントスリット136の縦切断部136bは成形しない。また、第2突起は、第2基部31の外周面から所定の角度で傾斜することで、先端に向かって漸次周方向の幅が狭くなり、先端が所定の曲率半径の半円状である。
また、従来のキャップの複数の凹部の内接円の径に対して比較例1の第2突起で成形される複数の凹部135の内接円の径を0.1mm小さく設定した。即ち、一つの凹部のスカート部122の内周面からの高さを、従来のキャップの凹部に対して0.05mm高く設定した。
(比較例2)
比較例2の第2突起の形状は、第2突起の一端面が、スカート部122にベントスリット136の横切断部136aを成形する平面状であり、第2突起の他端面が、平面状であり、第2突起の先端に向かって傾斜する。なお、比較例2の第2突起は、周方向の両端でベントスリット136の縦切断部136bを成形する。また、第2突起は、第2基部31の外周面から所定の角度で傾斜することで、先端に向かって漸次周方向の幅が狭くなり、先端が第2基部31の外周面の接線方向に沿って延びる。
また、従来のキャップの複数の凹部の内接円の径に対して比較例2の第2突起で成形される複数の凹部135の内接円の径を0.3mm小さくした。即ち、一つの凹部のスカート部122の内周面からの高さを、従来のキャップの凹部に対して0.15mm高く設定した。
(比較例3)
比較例3の第2突起の形状は、第2突起の一端面が、スカート部122にベントスリット136の横切断部136aを成形する平面状であり、第2突起の他端面が、平面状であり、第2突起の先端に向かって傾斜する。なお、比較例3の第2突起は、周方向の両端でベントスリット136の縦切断部136bを成形する。また、第2突起は、第2基部31の外周面から先端に向かって周方向の幅を一定にした。
また、従来のキャップの複数の凹部の内接円の径に対して比較例3の第2突起で成形される複数の凹部135の内接円の径との差を0.2mmとした。即ち、一つの凹部のスカート部122の内周面からの高さを、従来のキャップの凹部に対して0.10mm低く設定した。
(評価試験結果)
図10に示すように、比較例1乃至比較例3の凹部には、ベントスリット以外の亀裂が凹部に生じていた。これに対し、実施例の凹部135には、ベントスリット136以外の亀裂は生じなかった。実施例は各比較例よりも凹部のスカート部122の内周面からの高さが高く設定されるところ、この結果から、凹部のスカート部122の内周面からの高さと亀裂が関係ないことがわかる。また、比較例2及び比較例3は、ベントスリットとして縦切断部を二箇所に設ける構成であるが、亀裂が生じていたことから、縦切断部を設けるだけでは凹部に亀裂が生じることを防止しできないこともわかる。
これらのことからも明らかなように、本実施形態のキャップ100及び製造装置1によれば、密封部材112を係止できるように、複数の凹部135の内接円の内径を従来よりも小径としても、亀裂等の破損やバリが凹部に生じることを防止できる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されない。例えば、図11及び図12に示すように、キャップ100は、ナール部131に、ベントスリット136を有する複数の凹部135に加えて、ベントスリット136を有さない、複数、例えば、3又は4の第2凹部137を有する構成であってもよい。このような複数の第2凹部137は、複数の凹部135とともに、又は、複数の凹部135とは別に、密封部材112を係止する。また、このような第2凹部137は、例えば、図11に示すように、スカート部122の軸方向で複数の凹部135よりも天板部121側に配置される構成であってもよい。
また、凹部135の数やベントスリット136の開口面積は、キャップ100や缶容器200の形状、缶容器200に収容する内容物、缶容器200内の内圧等によって適宜設定可能である。また、キャップ100に用いられる密封部材112は、キャップ本体111に対して非接着であり、缶容器200の口部210を密封可能であれば、適宜設定可能である。
また、上述した例では、凹部135は、天板部121側の端部及びスカート部122の開栓方向の一次側の端部にベントスリット136を有する構成を説明したがこれに限定されない。例えば、凹部135は、スカート部122の軸方向でスカート部122の先端側及びスカート部122の周方向で開栓方向の一次側の端部にベントスリット136を有する構成であってもよい。これにより、縦切断部136bは、横切断部136aから天板部121側に延びるように形成され、横切断部136aの天板部121側に凹部135が形成されることから、径方向内方に窪む凹部135の壁面によって密封部材112が係止される。また、このような凹部135を形成可能に、第2工具12の形状も適宜変更可能であることは勿論である。また、横切断部136aは、凹部135の天板部121側及びスカート部122の先端側の両方に形成される構成であっても良い。このような横切断部136aとする場合には、凹部135の天板部121側及びスカート部122の先端側の両方に横切断部136aを形成するために、例えば、第2工具12の第2突起32を、軸方向で両端面32a、32bを平面状とし、開栓方向の二次側を曲げる形状としてもよい。
即ち、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明と同等の記載を付記する。
[1] 天板部及び前記天板部の周縁部に設けられた筒状のスカート部を有するキャップ本体と、
前記キャップ本体と別体に、前記天板部と対向して前記キャップ本体内に設けられた密封部材と、
前記スカート部の周方向に設けられ、前記キャップ本体の径方向内方に向かって窪む複数の凹部を有し、前記凹部の周方向における開栓方向の一次側並びに前記凹部の前記天板部側又は前記凹部の前記スカート部の先端側の少なくとも一方が前記スカート部と不連続であり、前記凹部の周方向における前記開栓方向の二次側が前記スカート部と連続する、前記複数の凹部で前記密封部材を支持する係止部と、
を備えるキャップ。
[2] 前記係止部は、前記凹部の前記天板部側の端部に周方向に延びる横切断部、及び、前記凹部の前記開栓方向の一次側の端部に前記スカート部の軸方向に延びる縦切断部を有する、[1]に記載のキャップ。
[3] 前記係止部は、前記凹部の前記開栓方向の二次側の端部が前記凹部の前記横切断部から前記スカート部の先端側に向かって傾斜又は湾曲する、[2]に記載のキャップ。
[4] 前記複数の凹部の前記天板部側の端部の内接円の径は、前記密封部材の外径よりも小さい、[1]乃至[4]のいずれか一項に記載のキャップ。
[5] キャップ本体に設けられる筒状のスカート部内に配置される円板状の第1基部及び外周面に複数の第1突起が形成された第1工具と径方向で対向して設けられる所定の曲率の外周面を有する、前記第1基部と相対的に回転する第2基部と、
前記第2基部の外周面に設けられ、前記スカート部の一部を、前記キャップ本体の開栓方向で一次側並びに前記キャップ本体の天板部側及び前記スカート部の先端側の少なくとも一方で切断するとともに、前記開栓方向の二次側で曲げて凹部を成形する、前記第1基部及び前記第2基部が相対的に回転することで、順次前記第1工具の隣り合う前記第1突起間に配置される複数の第2突起と、
を備える工具。
[6] 前記第2突起は、前記凹部の前記キャップ本体の天板部側を前記第1基部又は前記第2基部の回転方向に沿って切断し、前記凹部の前記開栓方向の一次側を前記第1基部又は前記第2基部の回転中心に沿って切断する、
[5]に記載の工具。
[7] 前記第2突起は、前記凹部の前記開栓方向の二次側から前記スカート部の先端に向かって傾斜状又は湾曲状に曲げる、[6]に記載の工具。
[8] 前記第1基部又は前記第2基部の回転方向は、前記開栓方向と同方向である、[5]乃至[7]のいずれか一項に記載の工具。
[9] キャップ本体に設けられる筒状のスカート部内に配置される円板状の第1基部、及び、前記第1基部の外周面に形成された複数の第1突起を有する第1工具と、
前記第1工具と径方向で対向して設けられ、所定の曲率の外周面を有する、前記第1基部と相対的に回転する第2基部、並びに、前記第2基部の外周面に設けられ、前記スカート部の一部を、前記キャップ本体の開栓方向で一次側並びに前記キャップ本体の天板部側及び前記スカート部の先端側の少なくとも一方で切断するとともに、前記開栓方向の二次側で曲げる、前記第1基部及び前記第2基部が相対的に回転することで、順次前記第1工具の隣り合う前記第1突起間に配置される複数の第2突起を具備する第2工具と、
前記第1工具及び前記第2工具の少なくとも一方を回転させる駆動装置と、
を備える、製造装置。
1…製造装置、11…第1工具、12…第2工具、13…駆動装置、21…第1基部、21a…孔、22…第1突起、23…回転軸、31…第2基部、32…第2突起、32a…一端面、32b…他端面、32c…第1加工部、32c1…側面、32d…第2加工部、32d1…側面、100…キャップ、111…キャップ本体、111A…成形品、112…密封部材、112a…平板部、112b…曲面部、112c…肉厚部、121…天板部、122…スカート部、123…コーナー部、131…ナール部、132…雌螺子部、133…タンパーエビデンスバンド部、133a…破断部、135…凹部、135a…端部、135b…第1端部、135c…第2端部、136…ベントスリット、136a…横切断部、136b…縦切断部、137…第2凹部、141…摺動層、142…密封層、200…缶容器、210…口部、211…顎部、212…雄螺子部、213…カール部。

Claims (3)

  1. 天板部及び前記天板部の周縁部に設けられた筒状のスカート部を有するキャップ本体と、
    前記キャップ本体と非接着で別体に、前記天板部と対向して前記キャップ本体内に設けられた密封部材と、
    前記スカート部の周方向に設けられ、前記キャップ本体の径方向内方に向かって窪む複数の凹部を有し、前記凹部の周方向における開栓方向の一次側並びに前記凹部の前記天板部側又は前記凹部の前記スカート部の先端側の少なくとも一方が前記スカート部と不連続であり、前記凹部の周方向における前記開栓方向の二次側が前記スカート部と連続する、前記複数の凹部で前記密封部材を支持する係止部と、
    を備え
    前記係止部は、前記凹部の前記天板部側の端部に周方向に延びる横切断部、及び、前記凹部の前記開栓方向の一次側の端部に前記スカート部の軸方向に延びる縦切断部を有する、キャップ。
  2. 前記係止部は、前記凹部の前記開栓方向の二次側の端部が前記凹部の前記横切断部から前記スカート部の先端側に向かって傾斜又は湾曲する、請求項1に記載のキャップ。
  3. 前記複数の凹部の前記天板部側の端部の内接円の径は、前記密封部材の外径よりも小さい、請求項1又は請求項2に記載のキャップ。
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