JP2018187653A - ピルファープルーフキャップの製造装置及び製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】オーバーラップ部におけるバリやヒゲの発生を抑制できるピルファープルーフキャップの製造装置及びその製造方法を提供する。【解決手段】キャップ材をインナーツールとともにアウターツールの始端側から終端側にかけて一回転以上転動させることにより、第1切刃部と複数の第2切刃部とをキャップ材の円筒部の径方向に順に交差させ、第1切刃部と複数の第2切刃部との間で円筒部を断続的に切断して複数のスリットを形成し、複数の第2切刃部のうちのアウターツールの始端側に配設される始端側第2切刃部の始端部と該アウターツールの終端側に配設される終端側第2切刃部の終端部とにより、スリットの一部を周方向に重ねて加工する構成とされており、終端側第2切刃部の終端部と第1切刃部との軸方向の間隔が、始端側第2切刃部の始端部と第1切刃部との軸方向の間隔よりも小さく形成されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、飲料用等の容器を密封するピルファープルーフキャップの製造装置及び製造方法に関する。
スチールやアルミニウム合金等からなる容器に装着されるキャップとして、天面部の周縁から垂下するスカート部の下端部に、キャップの周方向に所定間隔をあけて形成された複数のスリットと、隣り合うスリット間に位置するブリッジと、を備えたピルファープルーフキャップが知られている。これらのスリットとブリッジとは、キャップのスカート部に周方向に形成した上ビードと下ビードとの間に形成される。ピルファープルーフキャップは、キャップ(スカート部)の下端部が容器口部の膨出部に係止して装着されており、キャップを開栓したときにブリッジが分断されることにより、ブリッジよりも上方に位置する部位のみが容器から取り外され、ブリッジよりも下方に位置する部位が容器に残されるようになっている。
このようなピルファープルーフキャップは、例えば特許文献1に記載されるように、アルミニウム合金板等をカップ状に成形したキャップ材(キャップ)を形成しておき、そのキャップ材に、複数のスリット及び複数のブリッジ等を形成することにより製造される。また、これらの複数のスリット及び複数のブリッジは、複数の切刃部が周方向に間隔をおいて形成されたアウターツールと、キャップ材の内周面に嵌合されるインナーツールとの間にキャップ材を挟持し、そのキャップ材をインナーツールとともにアウターツールに沿って転動させることにより形成される。
特開2011‐143973号公報 特開2015‐81115号公報
ところで、特許文献2に記載されるように、キャップ材(キャップ本体)のスカート部(円筒部)への加工は、スカート部の全周に隙間を残すことなく加工を行うために、成形始まりの成形始端部と成形終わりの成形終端部とが重なるように加工される。このため、キャップ材のスカート部の一部には、スリット等が二重に加工されたオーバーラップ部(二重加工部)が形成される。
ところが、スカート部を周方向に順に加工していくと、そのスカート部の成形に伴ってキャップハイト(スカート部の軸方向の長さ)が変化する(縮む)ことから、成形始端部と成形終端部との加工位置がずれて、オーバーラップ部に細長く切り出されたバリやヒゲが形成されるおそれがある。そして、このようなバリやヒゲが発生した場合には、キャップ付容器の開封時に開封者に違和感を覚えさせることがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、オーバーラップ部におけるバリやヒゲの発生を抑制できるピルファープルーフキャップの製造装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のピルファープルーフキャップの製造装置は、天面部と該天面部の周縁から略垂下されてなるスカート部とを有するキャップ本体の前記スカート部に、該スカート部の周方向に交互に配設される複数のスリットと複数のブリッジとが形成されたピルファープルーフキャップを製造するための装置であって、第1切刃部を有し、前記天面部及び前記スカート部となる円筒部を有するキャップ材の内部に嵌合するインナーツールと、前記第1切刃部から前記円筒部の軸方向に間隔をおいて配設された複数の第2切刃部を有し、前記インナーツールとの間で前記円筒部を挟持し、前記円筒部を加工しつつ前記第1切刃部と前記第2切刃部との間で前記スリットを形成して前記スカート部を成形するアウターツールと、を有し、前記キャップ材を前記インナーツールとともに前記アウターツールの始端側から終端側にかけて一回転以上転動させることにより、前記第1切刃部と複数の前記第2切刃部とを前記円筒部の径方向に順に交差させ、前記第1切刃部と複数の前記第2切刃部との間で前記円筒部を断続的に切断して複数の前記スリットを形成し、複数の前記第2切刃部のうちの前記アウターツールの始端側に配設される始端側第2切刃部の始端部と該アウターツールの終端側に配設される終端側第2切刃部の終端部とにより、前記スリットの一部を周方向に重ねて加工する構成とされており、前記終端側第2切刃部の終端部と前記第1切刃部との前記軸方向の間隔が、前記始端側第2切刃部の始端部と前記第1切刃部との前記軸方向の間隔よりも小さく形成されている。
始端側第2切刃部の始端部と終端側第2切刃部の終端部とによりスリットの一部を周方向に重ねて加工するときに、終端側第2切刃部の終端部を始端側第2切刃部の始端部よりも第1切刃部に近づけて配設しておくことで、円筒部への加工の進行に伴って円筒部の軸方向の高さ位置が変化しても、始端側第2切刃部の始端部と第1切刃部とにより加工されたスリットの始端部に終端側第2切刃部の終端部と第1切刃部とにより加工されるスリットの終端部の加工位置を合わせることができる。したがって、スリットのオーバーラップ部において、最初に加工されたスリットの始端部のほぼ同じ高さ位置に合わせて最後に加工されるスリットの終端部を加工でき、始端部に連続して終端部を形成できるので、始端側第2切刃部と終端側第2切刃部とにより加工されるスリットのオーバーラップ部において、バリやヒゲが形成されることを抑制できる。
このように、終端側第2切刃部の終端部と第1切刃部との軸方向の間隔を、始端側第2切刃部の始端部と第1切刃部との軸方向の間隔よりも小さく形成するためには、複数の第2切刃部のうちの終端側第2切刃部の終端部のみを第1切刃部に近づけて配設しても良いし、始端側第2切刃部の始端部のみを第1切刃部から離して配設しても良い。
本発明のピルファープルーフキャップの製造装置において、前記第1切刃部と前記第2切刃部との前記軸方向の間隔が、前記アウターツールの始端側から終端側にかけて漸次小さく形成されているとよい。
第1切刃部と第2切刃部との軸方向の間隔をアウターツールの始端側から終端側にかけて小さく形成し、第1切刃部と第2切刃部との軸方向の間隔を徐々に狭めていくことで、キャップ本体のスカート部の周方向に複数形成されるスリットを、その周方向に沿って、徐々に高さ位置を変化させて連続的に形成できる。したがって、各スリット間に形成されるブリッジをスカート部の周方向において均一の幅に形成できる。
本発明のピルファープルーフキャップの製造方法は、天面部と該天面部の周縁から略垂下されてなるスカート部とを有するキャップ本体の前記スカート部に、該スカート部の周方向に交互に配設される複数のスリットと複数のブリッジとが形成されたピルファープルーフキャップを製造する方法であって、第1切刃部を有し、前記天面部及び前記スカート部となる円筒部を有するキャップ材の内部に嵌合するインナーツールと、前記第1切刃部から前記円筒部の軸方向に間隔をおいて配設された複数の第2切刃部を有し、前記インナーツールとの間で前記円筒部を挟持し、前記円筒部を加工しつつ前記第1切刃部と前記第2切刃部との間で前記スリットを形成して前記スカート部を成形するアウターツールと、を用い、前記キャップ材を前記インナーツールとともに前記アウターツールの始端側から終端側にかけて一回転以上転動させることにより、前記第1切刃部と複数の前記第2切刃部とを前記円筒部の径方向に順に交差させ、前記第1切刃部と複数の前記第2切刃部との間で前記円筒部を切断して複数の前記スリットを形成し、複数の前記第2切刃部のうちの前記アウターツールの始端側に配設される始端側第2切刃部の始端部と該アウターツールの終端側に配設される終端側第2切刃部の終端部とにより、前記スリットの一部を周方向に重ねて加工するスリット成形工程を有し、前記スリット成形工程において、前記終端側第2切刃部の終端部と前記第1切刃部との前記軸方向の間隔を、前記始端側第2切刃部の始端部と前記第1切刃部との前記軸方向の間隔よりも小さく形成しておく。
本発明のピルファープルーフキャップの製造方法において、前記第1切刃部と前記第2切刃部との前記軸方向の間隔を、前記アウターツールの始端側から終端側にかけて漸次小さく形成しておくとよい。
本発明によれば、最初に形成されるスリットの始端部と、最後に形成されるスリットの終端部との軸方向の高さ位置を合わせることができるので、スリットのオーバーラップ部においてバリやヒゲが形成されることを抑制できる。
本発明の第1実施形態のピルファープルーフキャップの製造装置を構成するインナーツール及びアウターツールを模式的に示す平面図である。 第1実施形態における成形開始前のキャップ材と、インナーツール及びアウターツールとの位置関係を説明する図1のA‐A線に沿う要部断面図である。 第1実施形態における上ビード及び下ビード形成中のキャップ材と、インナーツール及びアウターツールとの位置関係を説明する図1のB‐B線に沿う要部断面図である。 第1実施形態におけるスリット形成中のキャップ材と、インナーツール及びアウターツールとの位置関係を説明する図1のC‐C線に沿う要部断面図である。 第1実施形態におけるスリット形成開始位置(スリットの始端部)のキャップ材と、インナーツール及びアウターツールとの位置関係を説明する図1のD‐D線に沿う要部断面図である。 第1実施形態におけるスリット形成終了位置(スリットの終端部)のキャップ材と、インナーツール及びアウターツールとの位置関係を説明する図1のE‐E線に沿う要部断面図である。 図4と同様の位置におけるキャップ材とインナーツール及びアウターツールとの位置関係を説明する要部断面図であり、アウターツールが径方向内方に移動して円筒部を切断する直前の状態を示す。 図6と同様の位置におけるキャップ材とインナーツール及びアウターツールとの位置関係を説明する要部断面図であり、アウターツールが径方向内方に移動して円筒部を切断する直前の状態を示す。 図1に示すF矢視方向から見たアウターツールの第2切刃部の展開図である。 スリット及びブリッジの加工途中のスリット形成開始位置におけるキャップ材の円筒部の外周面の要部展開図である。 本発明の実施形態の製造方法により形成されるピルファープルーフキャップの半分を破断した側面図である。 キャップ材の半分を破断した側面図である。 上ビード及び下ビードが形成されたキャップ材の半分を破断した側面図である。 本発明の第2実施形態のピルファープルーフキャップの製造装置を構成するインナーツール及びアウターツールを模式的に示す平面図である。 第2実施形態におけるスリット形成中のキャップ材を、インナーツール及びアウターツールとの位置関係を説明する図14のG‐G線に沿う要部断面図である。 第2実施形態のアウターツールの第2切刃部の展開図であり、第1実施形態の図9に相当する第2切刃部の展開図である。 本発明の実施形態の製造方法に用いるアウターツールの図16に相当する第2切刃部の展開図である。
以下、本発明のピルファープルーフキャップの製造装置及び製造方法の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図11は、本実施形態において製造されるピルファープルーフキャップ3(PPキャップとも称す。)を示しており、容器装着前の状態を示している。このピルファープルーフキャップ3は、例えば38mm口径のアルミニウム又はアルミニウム合金製(金属製)のボトル缶等の容器の口部に装着されて、その口部を密栓するものである。
ピルファープルーフキャップ3は、図11に示すように、内外面が塗装されたアルミニウム又はアルミニウム合金の板材をカップ状に成形してなるキャップ本体4と、そのキャップ本体4の内面に設けたライナ5とを備える。また、ピルファープルーフキャップ3は、容器の口部に装着した際に、容器の口部に形成された雄ねじ部(図示略)に螺合されるキャップ本体4の上部48(天面部41及びスカート部42の筒上部43)と、容器の口部に形成された膨出部(図示略)に係止されるキャップ本体4の下部49(スカート部42の筒下部44)とが、ブリッジ22により連結されたピルファープルーフ機能を有する。
キャップ本体4は、円板状の天面部41と、その天面部41の周縁から軸方向Oに沿って略垂下されてなる円筒状のスカート部42とを備えている。キャップ本体4のスカート部42には、図11に示すように、天面部41側の基端側から先端側に向けて順に、ナール凹部11及び開口部12並びにフック部13、上側溝部14a、雌ねじ形成予定部15、下側溝部14b、上ビード16、スリット21及びブリッジ22、下ビード17、裾部18が形成されている。このうち、上側溝部14a、雌ねじ形成予定部15、下側溝部14b、上ビード16、下ビード17、裾部18は、スカート部42の周方向に沿って全周にわたり連続して形成されている。
上ビード16と下ビード17との間に形成されるスリット21は、スカート部42の周方向に沿って切り込みを入れることにより、そのスカート部42の周方向において断続的に複数形成されている。また、ブリッジ22は、隣り合うスリット21どうしの間に形成されており、複数のスリット21と複数のブリッジ22とは、スカート部42の周方向に交互に配設されている。そして、ブリッジ22を介してスカート部42の上部の筒上部43とスカート部42の下部の筒下部44とが連結されている。
このうちの筒下部44が、前述したように、ピルファープルーフキャップ3を容器の口部に装着した際に、膨出部に係止される。また、筒上部43は、ピルファープルーフキャップ3を容器の口部に装着した際に、容器の雄ねじ部に螺合される。そして、ピルファープルーフキャップ3を容器に装着した状態において、キャップ本体4の上部48がスカート部42の周方向(ねじの螺合を開放する方向)に回動されると、筒下部44が膨出部に係止されていることから、ブリッジ22が破断され、筒上部43が筒下部44から切り離されるようになっている。そして、キャップ本体4の上部48(天面部41及び筒上部43)が容器から取り外され、筒下部44が容器に残されるようになっている。
なお、筒上部43に形成されるナール凹部11とフック部13とは、スカート部42の周方向に間隔をあけて複数形成されており、これらのナール凹部11及びフック部13とにより、スカート部42の外周面に凹凸表面が形成されている。このように、スカート部42の外周面に凹凸表面を形成することにより、ピルファープルーフキャップ3を周方向に回動して容器を開栓する時に、ピルファープルーフキャップ3を把持する指との間の摩擦抵抗を増大でき、ピルファープルーフキャップ3を容易に回動させて開栓できるようになっている。
また、フック部13は、スカート部42の周方向に沿って断続的に形成した切り込みの上側部分を径方向内方に押し込むことで形成されており、切り込みが開くことにより開口部12が形成されている。なお、開口部12は、開栓時にピルファープルーフキャップ3が回転操作された際に、容器内部のガスを外部に放出し、内圧を開放するためのベントホールとして機能する。また、フック部13の先端位置は、ライナ5の外径よりも径方向内方に配置されており、ライナ5の外周部がフック部13と天面部41の内面との間に配置されることにより支持され、ライナ5がキャップ本体4に取り付けられている。
なお、図11に示すライナ5は、摺動層51と密封層52とから構成される多層構造とされる。このうち摺動層51は、キャップ本体4の天面部41の内面側に配置され、ポリプロピレン等により円板状に形成され、天面部41の内面と摺動可能に形成される。また、密封層52は、摺動層51よりも軟質のエラストマー樹脂等により形成され、キャップの閉止時に容器の口部に当接して、容器の内部を密封し得るように構成されている。また、図11では、密封層52が、口部に密着する環状で肉厚のシール部54と、そのシール部54の内側に形成され、シール部54よりも薄肉の薄肉部55とから構成されている。
次に、このようにスカート部42の周方向に複数のスリット21と複数のブリッジ22とが形成されたピルファープルーフキャップ3を製造する第1実施形態のピルファープルーフキャップの製造装置及び製造方法について説明する。
第1実施形態のピルファープルーフキャップの製造方法では、図12に示されるように、円板状の天面部41と、この天面部41の周縁からストレートに垂下されてなる円筒状の円筒部42Aとを有するキャップ材4Aを用いて、このキャップ材4Aの円筒部42Aに上ビード16及び下ビード17を成形するビード成形工程と、図13に示すように、上ビード16及び下ビード17が形成されたキャップ材4Bに複数のスリット21及び複数のブリッジ22を形成するスリット成形工程と、を備える。そして、第1実施形態のピルファープルーフキャップの製造方法では、図1に示されるように、可動側のインナーツール6と固定側のアウターツール7Aとを有するピルファープルーフキャップの製造装置101(以下、製造装置101とする。)を用い、ビード成形工程とスリット成形工程とが連続して行われ、図11に示されるように、スリット21及びブリッジ22を有するピルファープルーフキャップ3を製造する。
なお、以下の説明では、スリット21及びブリッジ22が形成されたキャップ本体4について、ビード成形前の状態、つまり、図12に示すように、上ビード16、下ビード17、スリット21及びブリッジ22が形成される前の状態をキャップ材4Aとし、そのキャップ材4Aにおいてスカート部42となる部分を円筒部42Aとする。また、スリット成形工程前の状態、つまり、図13に示すように、上ビード16及び下ビード17が形成されたビード成形工程後であって、スリット21及びブリッジ22が形成される前の状態をキャップ材4Bとし、そのキャップ材4Bにおいてスカート部42となる部分を円筒部42Bとする。
(ピルファープルーフキャップの製造装置の全体の構成)
製造装置101は、前述したように、可動側のインナーツール6と、固定側のアウターツール7Aとを備える。図1に示すように、可動側のインナーツール6には、キャップ材4A及びキャップ材4Bが共通して嵌合される。そして、アウターツール7Aの外周面70Aは、キャップ材4Aに上ビード16及び下ビード17を加工する第1領域81と、この上ビード16及び下ビード17が成形されたキャップ材4Bにスリット21及びブリッジ22を加工する第2領域82とを備え、第2領域82は第1領域81に連続して配置されている。また、第1領域81と第2領域82とは、いずれもインナーツール6を一回転以上転動させることが可能な周長で形成されている。
そして、製造装置101は、インナーツール6とアウターツール7Aの第1領域81との間にキャップ材4Aの円筒部42Aを挟持し、そのキャップ材4Aとインナーツール6とをアウターツール7Aの第1領域81の始端側から終端側にかけて転動させることにより、キャップ材4Aの回転移動に伴って円筒部42Aを周方向に順に加工し、円筒部42Bを成形する。また、この円筒部42Bの成形に続けて、キャップ材4Bとインナーツール6とをアウターツール7Aの第2領域82の始端側から終端側にかけて転動させることにより、キャップ材4Bの回転移動に伴って円筒部42Bを周方向に順に加工し、スリット21及びブリッジ22が成形されたスカート部42を成形する。
また、製造装置101では、アウターツール7Aの第1領域81において、キャップ材4Aの円筒部42Aの周方向の一部が重ねて加工されることにより、上ビード16及び下ビード17が円筒部42Bの全周に連続して隙間を残すことなく加工される。また、アウターツール7Aの第2領域82において、キャップ材4Bの円筒部42Bの周方向の一部が重ねて加工されることで、スリット21及びブリッジ22が周方向に沿って断続的に形成され、スカート部42の全周が隙間を残すことなく加工される。なお、図1では、キャップ材4A,4Bの成形時の一連の様子を模式的に示しており、図面上にインナーツール6とキャップ材4A,4Bとを複数図示している。
図2〜図6は、図1におけるA‐A線、B‐B線、C‐C線、D‐D線、E‐E線に沿う矢視断面図であり、キャップ材4A及びキャップ材4Bの成形時の様子を、それぞれ製造装置101のインナーツール6及びアウターツール7Aとともに示した図である。また、図7は、図4と同様の位置におけるキャップ材4Bとインナーツール6及びアウターツール7Aとの位置関係を説明する要部断面図であり、インナーツール6及びキャップ材4Bの転動に伴い、アウターツール7Aが円筒部42Bの径方向内方に移動して円筒部42Bを切断する直前の状態を示す。また、図8は、図6と同様の位置におけるキャップ材4Bとインナーツール6及びアウターツール7Aとの位置関係を説明する要部断面図とされ、インナーツール6及びキャップ材4Bの転動に伴い、アウターツール7Aが円筒部42Bの径方向内方に移動して円筒部42Bを切断する直前の状態を示す。図9は、図1におけるF矢視方向から見たアウターツール7Aの外周面70の展開図である。また、図10は、スリット21及びブリッジ22の加工途中のスリット形成開始位置におけるキャップ材4Bの円筒部42Bの外周面の要部展開図である。
なお、製造装置101では、キャップ材4Aの天面部41を下側、円筒部42Aの開口部(先端部)を上側に配置した状態で、インナーツール6がキャップ材4Aの上側から嵌合されるようになっている。このため、図2〜図10においては円筒部42A及び円筒部42Bの先端部付近のみを表示しているが、いずれもキャップ材4A,42Bの天面部41側が下側に位置し、円筒部42A,42Bの先端側が上側に位置した図となっている。以下の説明では、これらの図2〜図10において紙面に対する向きと同じ方向を、上方向、下方向して説明を行う。
(インナーツールの構成)
可動側のインナーツール6は、図2〜図4に示すように複数枚のリング状のプレート61〜63を積層して構成され、図1に示すように全体が円筒状に形成されている。インナーツール6は、図2〜図4に示すように、アウターツール7Aとの間で円筒部42Aに下ビード17を成形するインナー下ビードプレート61と、円筒部42Aに上ビード16を成形するインナー上ビードプレート62と、を少なくとも備えている。
なお、図2〜図4中の符号63は、インナー上ビードプレート62に積層されるインナー中間プレートを示している。また、図示は省略したが、インナーツール6は、このインナー中間プレート63の他にもナール凹部11やフック部13、上側溝部14a等を成形する複数のプレートを順次積層して構成される。
インナーツール6を構成するインナー下ビードプレート61の外周面には、図2〜図4に示すように、下ビード17を成形する下ビード成形凸部612と、裾部18を成形するインナー側裾成形部611と、後述するアウターツール7Aの第2領域82において第2切刃部725a〜725cを収容可能な空間を形成するスリット逃げ溝部617と、が周方向に沿って全周にわたり連続して形成されている。
下ビード成形凸部612は、図2〜図6に示すように、縦断面視が略三角形状に形成され、径方向外方に突出した凸形状とされており、径方向外方に向けて下り勾配の傾斜を有する第1傾斜面613と、径方向内方に向けて下り勾配の傾斜を有する第2傾斜面614と、これらの第1傾斜面613と第2傾斜面614との間を接続する円弧状の頂部615(図2、図5及び図6参照)と、を有する。そして、下ビード成形凸部612において最も外周端に位置する頂部615により円筒部42Aの内面が押圧されることで、下ビード17が成形されるようになっている。また、第2傾斜面614の下端はインナー側裾成形部611や第1傾斜面613よりも径方向内方に配置されており、インナー下ビードプレート61の下端面616が他の部分よりも小径に形成されている。そして、スリット逃げ溝部617は、径方向内方に大きく切り込まれた第2傾斜面614とインナー上ビードプレート62の上端面621との間に形成されている。
インナー上ビードプレート62の外周面には、図2〜図4に示すように、スリット21を成形する第1切刃部623と、上ビード16を成形する上ビード成形凸部624と、が周方向に沿って全周にわたり連続して形成されている。第1切刃部623は、インナー下ビードプレート61の下端面616に積層される上端面621と、上方向に向けて直線状に延びる第1面622との間の稜線に形成されており、インナーツール6の全周に途切れることなく連続して形成されている。また、この第1切刃部623よりも下方位置に、上ビード成形凸部624が形成されている。
上ビード成形凸部624は、第1切刃部623を形成する第1面622よりも径方向外方に突出した凸形状とされており、図2に示すように、径方向外方に向けて下り勾配を有する第1傾斜面625と、径方向内方に向けて下り勾配の傾斜を有する第2傾斜面627と、これらの第1傾斜面625と第2傾斜面627との間を接続する円弧状の頂部626と、を有する。そして、上ビード成形凸部624において最も外周縁に位置する頂部626により、円筒部42Aの内面が押圧されることにより、上ビード16が成形されるようになっている。
(アウターツールの構成)
固定側のアウターツール7Aは、図2〜図4に示すように、複数枚のプレート71A,72A,73Aを積層した構成とされており、図1に示すように、インナーツール6の外周面60よりも曲率半径の大きな円弧で形成された外周面70を有している。アウターツール7Aは、図2〜図4に示すように、第1領域81においてインナーツール6との間で円筒部42Aに下ビード17と裾部18とを成形するアウター下ビードプレート71Aと、円筒部42Aに上ビード16を成形するアウター上ビードプレート73Aと、これらアウター下ビードプレート71Aとアウター上ビードプレート73Aとの間に配置され、第2領域82において円筒部42Bにスリット21及びブリッジ22を成形するスリットプレート72Aと、を少なくとも備えている。なお、アウターツール7Aは、図9に示すように、装置本体111に固定される。
なお、図示は省略したが、アウターツール7Aは、プレート71A,72A,73Aの他にもナール凹部11やフック部13、上側溝部14a等を成形する複数のプレートを順次積層して構成される。
アウター下ビードプレート71Aは、図2〜図4に示すように、インナー下ビードプレート61に対向して配置される。また、このアウター下ビードプレート71Aの外周面には、図3及び図4に示すように、下ビード17を成形する下ビード成形部713と、裾部18を成形するアウター側裾成形部711と、が第1領域81と第2領域82とに連続して周方向に沿って全域にわたり連続して形成されている。下ビード成形部713は、図3及び図4に示すように、縦断面視において、アウター側裾成形部711と、スリットプレート72Aの上端面728に積層される下端面712との間を接続する円弧状に形成されている。そして、下ビード成形部713は、インナー下ビードプレート61の下ビード成形凸部612よりもわずかに上側に配置されている。
アウター上ビードプレート73Aは、インナーツール6のインナー上ビードプレート62とインナー中間プレート63との双方に対向して配置される。また、このアウター上ビードプレート73Aの外周面には、図3及び図4に示すように、上ビード16を成形する上ビード成形部733が、第1領域81と第2領域82とに連続して周方向に沿って全域にわたり形成されている。上ビード成形部733は、図3及び図4に示すように、縦断面視において、アウター上ビードプレート73Aの外周面731と、スリットプレート72Aの下端面729に積層される上端面732との間を接続する円弧面状に形成されており、インナー上ビードプレート62の上ビード成形凸部624の頂部626よりもわずかに下側に配置されている。
スリットプレート72Aは、図3及び図4に示すように、インナー下ビードプレート61とインナー上ビードプレート62との双方に対向して配置される。また、スリットプレート72Aの外周面は、第1領域81と第2領域82とで異なった形状に形成されている。
第1領域81には、図3に示すように、インナー下ビードプレート61の下ビード成形凸部612に対向して配置される第1下ビード収容部742Aと、インナー下ビードプレート61のスリット逃げ溝部617(第2傾斜面614)に対向して配置される屈曲部成形凸部811と、インナー上ビードプレート62の上ビード成形凸部624に対向して配置される第1上ビード収容部743Aと、が周方向に沿って全域にわたり連続して形成されている。
また、図3に示すように、屈曲部成形凸部811は、スリットプレート72Aの径方向外方に突出して形成されている。この場合、屈曲部成形凸部811は、縦断面視で略三角形状に形成されており、径方向外方に向けて上り勾配に傾斜する第1傾斜面812と、径方向内方に向けて上り勾配に傾斜する第2傾斜面813と、これらの第1傾斜面812と第2傾斜面813との間を接続する円弧面状の頂部814と、を有する。
また、第2傾斜面813の上端は第1傾斜面812やアウター下ビードプレート71Aの外周面よりも径方向内方に配置されており、スリットプレート72Aの上端面728が、他の部分よりも小径に形成されている。そして、第1下ビード収容部742Aは、径方向内方に大きく切り込まれた第2傾斜面813とアウター下ビードプレート71Aの下端面712との間に形成されている。この第1下ビード収容部742Aは、インナーツール6とアウターツール7Aの第1領域81との間に円筒部42Aを挟持させたときに、円筒部42Aの外面から離れて配置される。
また、第1上ビード収容部743Aは、第1傾斜面812とアウター上ビードプレート73Aの上端面732との間に形成されており、第1傾斜面812の基端とスリットプレート72Aの下端面729との間は、上方向に向けて直線状に延びる平坦面721により接続されている。平坦面721は、アウター上ビードプレート73Aの外周面よりも径方向内方に配置されている。そして、第1上ビード収容部743Aは、インナーツール6とアウターツール7Aの第1領域81との間に円筒部42Aを挟持させたときに、円筒部42Aの外面から離れて配置される。
第2領域82には、図4〜図8に示すように、インナー下ビードプレート61の下ビード成形凸部612に対向して配置される第2下ビード収容部742Bと、インナー下ビードプレート61のスリット逃げ溝部617(第2傾斜面614)に対向して配置される突出片722a〜722cと、インナー上ビードプレート62の上ビード成形凸部624に対向して配置される第2上ビード収容部743Bと、が形成されている。
各突出片722a〜722cは、図1及び図9に示すように、スリットプレート72Aの外周面の周方向に沿って断続的に形成され、スリットプレート72Aには、複数の突出片722a〜722cが配設されている。そして、各突出片722a〜722cは、それぞれ第1切刃部623との間で円筒部42Bを切断する第2切刃部725a〜725cを有している。この場合、突出片722a〜722cは合計11個設けられており、アウターツール7Aの第2領域82の始端側に配設される始端側突出片722aと、第2領域82の終端側に配設される終端側突出片722cとは、これらの間に配設される9個の突出片722bよりも周長が短く形成されている。
また、各突出片722a〜722cは、ブリッジ22の幅に相当する周長の間隔をあけて配置され、隣接する各突出片722a〜722cの間に、スリット21の成形時にブリッジ22を非接触に収容するためのブリッジ収容部741が形成されている。この場合、突出片722a〜722cは、図4〜図6に示すように、縦断面視で薄肉の略三角形のくさび状に形成されており、径方向外方に向けて直線状に延びる第1面723と、上方向に向けて直線状に延びる第2面724と、径方向内方に向けて上り勾配に傾斜する傾斜面726と、第2面724と傾斜面726との間を接続する円弧状の凸面部727と、を有する。そして、第2切刃部725a〜725cは、第1面723と第2面724との間の稜線に形成されており、第2切刃部725a〜725cと第2面724とが、突出片722a〜722cの先端(最外径位置)に配置されている。また、隣接する各第2切刃部725a〜725cは、各突出片722a〜722cと同じく、ブリッジ収容部741によりブリッジ22の幅に相当する周長の間隔をあけて配設されている。
また、各第2切刃部725a〜725cは、図4〜図8に示すように、インナーツール6の第1切刃部623から円筒部42Bの軸方向Oに間隔をおいて配設されている。また、図9に、インナーツール6の第1切刃部623が移動する位置を二点鎖線で示したように、各第2切刃部725a〜725cは、第1切刃部623の上側に配置されている。そして、第2切刃部725a〜725cは、円筒部42Bをインナーツール6とアウターツール7Aの第2領域82との間に挟持させたときにインナーツール6のスリット逃げ溝部617内に収容可能に設けられており、第1切刃部623と第2切刃部725a〜725cとを円筒部42Bの径方向に交差させることにより、第1切刃部623と各第2切刃部725a〜725cとの間で円筒部42Bが断続的に切断され、複数のスリット21とともに、各スリット21の間に複数のブリッジ22が形成されるようになっている。
詳細には、図4及び図7に示すように、円筒部42Bが、突出片722a〜722cの先端部の第2面724及び凸面部727により径方向外方から内方に向けて押圧されることで、第1切刃部623と突出片722a〜722cの先端に配置される第2切刃部725a〜725cとの間で切断(破断)され、複数のスリット21が形成される。
また、前述したように、製造装置101では、キャップ材4Bをアウターツール7Aの第2領域82の始端側から終端側にかけて一回転以上転動させることにより、円筒部42B(スカート部42)の全周に隙間を残すことなく加工が行われるようになっており、第2切刃部725a〜725cのうちの第2領域82の始端側に配設される始端側第2切刃部725aの始端部と、第2領域82の終端側に配設される終端側第2切刃部725cの終端部とにより、スリット21の一部が円筒部42Bの周方向に重ねて加工されるようになっている。
本実施形態の製造装置101においては、図9に示すように、アウターツール7Aをインナーツール6の回転方向(転動方向、円筒部42A,42Bの周方向)に対して、傾斜して配設している。この場合、アウターツール7Aの第2領域82の始端側において、装置本体111とアウターツール7Aとの間にスペーサ112を挟むことにより、アウターツール7Aの第2領域82の始端側から終端側にかけてアウターツール7Aの全体を下り勾配に傾けて配設している。これにより、第1切刃部623と第2切刃部725a〜725cとの間の円筒部42Bの軸方向Oの間隔が、アウターツール7Aの第2領域82の始端側から終端側にかけて漸次小さく形成される。そして、図9に示すように、終端側第2切刃部725cの終端部と第1切刃部623との円筒部42Bの軸方向Oの間隔Hcが、始端側第2切刃部725aの始端部と第1切刃部623との円筒部42Bの軸方向Oの間隔Haよりも小さく形成されている。
38mm口径の容器に装着されるピルファープルーフキャップ3を製造する本実施形態の製造装置101においては、例えば、装置本体111とアウターツール7Aとの間に挟まれるスペーサ112の板厚が0.05mmとされる。この場合、始端側第2切刃部725aの始端部と第1切刃部623との間隔Haを0.10mmとした場合、終端側第2切刃部725cの終端部と第1切刃部623との間隔Hcは、(Ha−0.05)=0.05mmとされる。したがって、終端側第2切刃部725cの終端部と第1切刃部623との間隔Hcは、スペーサ112の板厚(0.05mm)の分、始端側第2切刃部725aの始端部と第1切刃部623との間隔Haよりも小さく形成されている。
また、スリットプレート72Aの傾斜面726の上端は第1面723やアウター下ビードプレート71Aの外周面よりも径方向内方に配置されており、スリットプレート72Aの上端面728が、他の部分よりも小径に形成されている。そして、第2下ビード収容部742Bは、径方向内方に大きく切り込まれた傾斜面726とアウター下ビードプレート71Aの下端面712との間に形成されている。この第2下ビード収容部742Bは、インナーツール6とアウターツール7Aの第2領域82との間に円筒部42Bを挟持させたときに、円筒部42Bの外面から離れて配置されるようになっている。
また、第2上ビード収容部743Bは、第1面723とアウター上ビードプレート73Aの上端面732との間に形成されており、第1面723の基端とスリッププレート72Aの下端面729との間は、上方向に向けて直線状に延びる平坦面721により接続されている。平坦面721は、アウター上ビードプレート73Aの外周面よりも径方向内方に配置されている。そして、第2上ビード収容部743Bは、インナーツール6とアウターツール7Aの第2領域82との間に円筒部42Bを挟持させたときに、円筒部42Bの外面から離れて配置されるようになっている。
(ピルファープルーフキャップの製造方法)
次に、以上のように構成された製造装置101を用いたピルファープルーフキャップの製造方法について説明する。本実施形態のピルファープルーフキャップの製造方法は、前述したように、キャップ材4Aの円筒部42Aに上ビード16及び下ビード17を成形するビード成形工程と、上ビード16及び下ビード17が形成されたキャップ材4Bの円筒部42Bに複数のスリット21及び複数のブリッジ22を成形するスリット成形工程と、備える。
[ビード成形工程]
まず、図1及び図2に示すように、インナーツール6をキャップ材4Aの内部に嵌合させ、インナーツール6とともにキャップ材4Aをアウターツール7Aの外周面70Aに向けて移動させる。そして、図1に示すように、キャップ材4Aをアウターツール7Aの第1領域81の始端側から当接させ、インナーツール6とアウターツール7Aの第1領域81との間でキャップ材4Aの円筒部42Aを挟持する。そして、インナーツール6とともにキャップ材4Aをアウターツール7Aの第1領域81の始端側から終端側にかけて転がしながら移動させる。すなわち、キャップ材4Aとインナーツール6とをアウターツール7Aの第1領域81の始端側から終端側にかけて転動させる。
図3に示すように、インナーツール6とアウターツール7Aの第1領域81との間で円筒部42Aを挟持すると、円筒部42Aの内面がインナーツール6の下ビード成形凸部612及び上ビード成形凸部624により押圧され、円筒部42Aの外面がアウターツール7Aの下ビード成形部713、屈曲部成形凸部811及び上ビード成形部733により押圧される。これにより、円筒部42Aには、径方向外方に突出する上ビード16及び下ビード17が形成されるとともに、これら上ビード16と下ビード17との間に径方向内方に突出する屈曲部19が形成される。そして、図13に示すように、上ビード16、屈曲部19、及び下ビード17が形成された円筒部42Bを有するキャップ材4Bが形成される。
[スリット成形工程]
続けて、図1に示すように、インナーツール6をキャップ材4Bの内部に嵌合させた状態で、インナーツール6とキャップ材4Bとをアウターツール7Aの第2領域82の始端側から終端側にかけて転動させることで、スカート部42を成形する。
例えば、図4及び図7に示すように、インナーツール6とアウターツール7Aの第2領域82との間で円筒部42Bを挟持すると、突出片722bの先端部の第2面724及び凸面部727により、上ビード16と下ビード17との間の屈曲部19が径方向外方から内方に向けて押圧され、屈曲部19の内面が第1切刃部623に押し付けられる。そして、突出片722bによって屈曲部19がさらに径方向内方に向けて押圧されることで、第1切刃部623と第2切刃部725bとが径方向に交差し、第1切刃部623と第2切刃部725bとの間で円筒部42Bが切断(破断)され、スリット21が形成される。このとき、スリット21は、図7に示すように、第1切刃部623と第2切刃部725bとの間の軸方向Oの略中間位置に形成される。
そして、インナーツール6とアウターツール7Aの第2領域82との間で円筒部42Bを挟持し、図1に示すように、キャップ材4Bをアウターツール7Aの第2領域82の始端側から終端側にかけて一回転以上転動させることにより、第1切刃部623と各第2切刃部725a〜725cとを円筒部42Bの径方向に順に交差させる。これにより、第1切刃部623と各第2切刃部725a〜725cとの間で順に円筒部42Bが断続的に切断され、複数のスリット21が形成されるとともに、各スリット21の間にブリッジ22が形成され、スカート部42が成形される。
また、複数形成されるスリット21のうちのスカート部42のオーバーラップ部に配設されるスリット21は、始端側第2切刃部725aと終端側第2切刃部725cとにより一部を周方向に重ねて加工される。つまり、図10の円筒部42Bの展開図に示したように、始端側第2切刃部725aにより最初に加工されるスリット21の始端部21aに重ねて、終端側第2切刃部725cの終端部によりスリット21の終端部21cを加工することにより、始端部21aに連続して終端部21cが形成され、始端部21aと終端部21cとを接続して1つのスリット21が形成される。
詳細には、円筒部42Bへの加工の進行に伴って、つまり、アウターツール7Aの第2領域82の始端側から終端側にかけてキャップ材4Bを転がしながら加工するにつれて、円筒部42Bの軸方向Oの高さ位置が変化する。この場合は、円筒部42Bの軸方向Oの高さが縮み、図8に示したように、スリット21の始端部21aの位置も、第1切刃部623と始端側第2切刃部725aとの間の軸方向Oの中間位置よりも下側(天面部41側)に変化する。
製造装置101においては、第1切刃部623と第2切刃部725a〜725cとの間の円筒部42Aの軸方向Oの間隔を、アウターツール7Aの第2領域82の始端側から終端側にかけて小さく形成しており、第1切刃部623と第2切刃部725a〜725cとの軸方向Oの間隔を徐々に狭めている。そして、図8及び図9に示すように、終端側第2切刃部725cの終端部を始端側第2切刃部725aの始端部よりも第1切刃部623に近づけて配設することで、終端側第2切刃部725cの終端部を、加工に伴う円筒部42Aの軸方向Oの高さの収縮量及びスリット21の始端部21aの下降移動量に対応させた位置に配置している。
つまり、前述したように、各スリット21は、第1切刃部623と各第2切刃部725a〜725cとの間の軸方向Oの略中間位置に形成されるが、始端側第2切刃部725aよりも終端側第2切刃部725cを第1切刃部623に近づけて配置することで、円筒部42Bのへの加工の進行に伴って円筒部42Bの軸方向Oの高さや最初に加工されたスリット21の始端部21aの位置が変化(下降)しても、終端側第2切刃部725cと第1切刃部623とにより加工されるスリット21の終端部21cの加工位置(終端側第2切刃部725aの終端部と第1切刃部623との間の軸方向Oの略中間位置)を、スリット21の始端部21aに合わせることができる。このため、図10に示すように、始端側第2切刃部725aにより最初に加工されたスリット21の始端部21aのほぼ同じ高さ位置に合わせて、終端側第2切刃部725cにより最後に加工されるスリット21の終端部21cを加工できる。
また、終端側第2切刃部725aにより、スリット21の終端部21cを加工するときには、始端側第2切刃部725aにより既にスリット21の始端部21aが形成されている。このため、第1切刃部623と終端側第2切刃部725aとにより、スリット21の終端部21cを始端部21aとほぼ同じ高さ位置に加工すると、始端部21aよりも手前の未加工の円筒部42Bのみが切断される。これにより、始端部21aに連続して終端部21cが形成され、始端部21aと終端部21cとが接続された1つのスリット21が形成される。したがって、始端側第2切刃部725aと終端側第2切刃部725cとにより加工されるオーバーラップ部のスリット21において、バリやヒゲが形成されることを抑制できる。
また、本実施形態の製造装置101では、第1切刃部623と第2切刃部725a〜725cとの円筒部42Bの軸方向Oの間隔をアウターツール7Aの第2領域82の始端側から終端側にかけて漸次小さく形成し、第1切刃部623と各第2切刃部725a〜725cとの軸方向Oの間隔を徐々に狭めて構成したので、キャップ本体4のスカート部42の周方向に複数形成されるスリット21を、その周方向に沿って、徐々に高さ位置を変化させて連続的に形成できる。したがって、各スリット21間に形成されるブリッジ22をスカート部42の周方向において均一の幅、均一の形状に形成できる。
また、製造装置101では、前述したように、第1領域81と第2領域82とにおいてアウター下ビードプレート71Aとアウター上ビードプレート73Aとを全域にわたり同じ形状で形成したので、スリット成形工程において、スリット21を形成する際に、第1領域81において形成された上ビード16と下ビード17とを、上ビード成形部733と下ビード成形部713とにより支持できる。したがって、スリット成形工程においてスリット21を加工する際に、円筒部42Bが変形することを抑制でき、スカート部42の軸方向Oの寸法を安定させることができる。
なお、上記の第1実施形態では、ビード成形工程において予め上ビード16と下ビード17とを成形した後に、スリット成形工程において上ビード16と下ビード17との間にスリット21及びブリッジ22を成形したが、これらの形状を一度に加工することもできる。以下、スリット21及びブリッジ22を成形するスリット成形工程において、スリット21と同時に上ビード16及び下ビード17を成形する第2実施形態のピルファープルーフキャップの製造装置及び製造方法について説明する。
第2実施形態のピルファープルーフキャップの製造方法では、キャップ材4Aの円筒部42Aに、上ビード16、下ビード17、スリット21及びブリッジ22を成形するスリット成形工程を経て、ピルファープルーフキャップ3を製造する。また、第2実施形態では、図14に示されるように、可動側のインナーツール6と、固定側のアウターツール7Bとを有するピルファープルーフキャップの製造装置102(以下、製造装置102とする。)を用いる。
(ピルファープルーフキャップの製造装置の全体の構成)
製造装置102は、第1実施形態の製造装置101と同様に、可動側のインナーツール6と、固定側のアウターツール7Bとを備える。以下、第2実施形態の説明において、第1実施形態の構成と同じ部分については、第1実施形態と同一の符号を用い、説明を一部省略する。
製造装置102は、図14に示すように、インナーツール6とアウターツール7Bとの間にキャップ材4Aの円筒部42Aを挟持し、そのキャップ材4Aとインナーツール6とをアウターツール7Bの始端側から終端側にかけて一回転以上転動させ、キャップ材4Aの回転移動に伴って円筒部42Aを周方向に順に加工することにより、上ビード16、下ビード17、スリット21及びブリッジ22が成形されたスカート部42を成形する構成とされる。また、製造装置102では、円筒部42Aの周方向の一部を重ねて加工することにより、円筒部42Aの全周に隙間を残すことなく加工が行われるようになっている。
なお、図14では、キャップ材4Aの成形時の一連の様子を模式的に示しており、図面上にインナーツール6とキャップ材4Aとを複数図示している。また、図15は、図14におけるG‐G線に沿う矢視断面図であり、キャップ材4Aの成形時の様子を、製造装置102のインナーツール6及びアウターツール7Bとともに示した図である。図16は、アウターツール7Bの外周面70Bの展開図である。
可動側のインナーツール6は、第1実施形態と同じ構成のものを用いる。
また、固定側のアウターツール7Bは、図14に示すように、インナーツール6の外周面60よりも曲率半径の大きな円弧で形成された外周面70Bを有しており、アウターツール7Bの外周面70Bは、インナーツール6を一回転以上転動可能な周長で形成されている。また、アウターツール7Bは、複数枚のプレートを積層した構成とされ、図15に示すように、アウター下ビードプレート71Bと、スリットプレート72Bと、アウター上ビードプレート73Bと、を少なくとも備えている。このうち、アウター下ビードプレート71Bとアウター上ビードプレート73Bの外周面は、第1実施形態のアウターツール7Aのアウター下ビードプレート71Aとアウター上ビードプレート73Aと、縦断面視において同じ形状に形成されている。
スリットプレート72Bは、図15に示すように、インナー下ビードプレート61とインナー上ビードプレート62との双方に対向して配置される。また、スリットプレート72Bの外周面には、図14及び図16に示すように、第1切刃部623との間で円筒部42Aを切断する第2切刃部725a〜725cをそれぞれ有する複数の突出片722a〜722cと、下ビード成形凸部612に対向して配置される下ビード収容部742Bと、上ビード成形凸部624に対向して配置される上ビード収容部743Bと、が形成されている。
図16のアウターツール7Bの外周面70Bの展開図に示したように、第2実施形態の製造装置102では、各第2切刃部725a〜725cは、周方向に水平に形成されており、第1切刃部623と平行に形成されている。また、複数設けられる第2切刃部725a〜725cのうちの終端側第2切刃部725cのみを第1切刃部623に近づけて配設している。これにより、終端側第2切刃部725cの終端部と第1切刃部623との円筒部42Aの軸方向Oの間隔Hcを、始端側第2切刃部725aの始端部と第1切刃部623との円筒部42Aの軸方向Oの間隔Haよりも小さく形成している。なお、前述したように、終端側第2切刃部725cは、第1切刃部623を平行に形成されているので、終端側第2切刃部725cと第1切刃部623との軸方向Oの間隔は、周方向において一定の間隔Hcとされる。また、終端側第2切刃部725cを除く他の第2切刃部725a,725cは、全て同じ高さ位置に配設されているので、これらの第2切刃部725a,725bと第1切刃部623との軸方向Oの間隔は、周方向において一定の間隔Haとされる。
(ピルファープルーフキャップの製造方法)
インナーツール6をキャップ材4Aの内部に嵌合させ、図14に示すように、インナーツール6とともにキャップ材4Aをアウターツール7Bに向けて移動させる。キャップ材4Aをアウターツール7Bの始端側から当接させ、インナーツール6とアウターツール7Bとの間でキャップ材4Aの円筒部42Aを挟持する。そして、インナーツール6とともにキャップ材4Aをアウターツール7Bの始端側から終端側にかけて転動させる。
図15に示すように、インナーツール6とアウターツール7Bとの間で円筒部42Aを挟持すると、円筒部42Aの内面がインナーツール6の下ビード成形凸部612及び上ビード成形凸部624により押圧され、円筒部42Aの外面がアウターツール7Bの下ビード成形部713、上ビード成形部733及び突出片722b(722a,722c)の凸面部727により押圧され、円筒部42Aに上ビード16及び下ビード17が形成される。
また、突出片722bの先端部の第2面724及び凸面部727により、上ビード16と下ビード17との間の円筒部42Aが径方向外方から内方に向けてさらに押圧されることで、円筒部42Aの内面が第1切刃部623に押し付けられる。そして、突出片722bにより円筒部42Aがさらに径方向内方に向けて押圧されることで、第1切刃部623と第2切刃部725bとが径方向に交差し、第1切刃部623と第2切刃部725bとの間で円筒部42Aが破断され、スリット21が形成される。
また、図14に示されるように、キャップ材4Aをアウターツール7Bの始端側から終端側にかけて一回転以上転動させることにより、第1切刃部623と各第2切刃部725a〜725cとを円筒部42Aの径方向に順に交差させる。これにより、第1切刃部623と各第2切刃部725a〜725cとの間で順に円筒部42Aが断続的に切断され、複数のスリット21が形成されるとともに、各スリット21の間にブリッジ22が形成される。
また、複数のスリット21のうちのスカート部42のオーバーラップ部に配設されるスリット21は、始端側第2切刃部725aと終端側第2切刃部725cとにより一部を周方向に重ねて加工される。つまり、始端側第2切刃部725aにより最初に加工される始端側のスリット21の始端部21aに、終端側第2切刃部725cの終端部を重ねて加工することにより、始端部21aに連続して終端部21cが形成され、始端部21aと終端部21cとを接続して1つのスリット21が形成される。
第2実施形態においても、アウターツール7Bの始端側に配設される始端側第2切刃部725aよりも、アウターツール7Bの終端側に配設される終端側第2切刃部725cを第1切刃部623に近づけて配設することで、終端側第2切刃部725cと第1切刃部623とにより加工されるスリット21の終端部21cの加工位置を、加工に伴う円筒部42Aの軸方向Oの高さの収縮量及びスリット21の下降移動量に対応させた位置に合わせて配置している。このため、円筒部42Aへの加工の進行に伴って円筒部42Bの軸方向Oの高さや最初に加工されたスリット21の始端部21aの位置が変化しても、始端側第2切刃部725aにより最初に加工されたスリット21の始端部21aのほぼ同じ高さ位置に合わせて、終端側第2切刃部725cにより最後に加工されるスリット21の終端部21cを加工できる。したがって、始端側第2切刃部725aと終端側第2切刃部725cとにより加工されるオーバーラップ部のスリット21において、バリやヒゲが形成されることを抑制できる。
なお、本発明の構成は、上記実施形態に限定されるものでない。
例えば、第2実施形態の製造装置102では、図16のアウターツール7Bの展開図に示したように、複数設けられる第2切刃部725a〜725cのうちの終端側第2切刃部725cのみを第1切刃部623に近づけて配設したが、図17のアウターツール7Cの展開図に示したように、始端側第2切刃部725aのみを第1切刃部623から離して配置しても良い。また、第1実施形態のアウターツール7Aと同様に、アウターツールの全体を始端側から終端側にかけて下り勾配に傾けて配設し、終端側第2切刃部725cの終端部と第1切刃部623との軸方向Oの間隔Hcを、始端側第2切刃部725aの始端部と第1切刃部623との軸方向Oの間隔Haよりも小さく形成しても良い。
また、図16及び図17に示すように、第2切刃部の単位で高さ位置を変更する他にも、スリットのオーバーラップ部を加工する終端側第2切刃部の終端部のみを第1切刃部に近づけて配設しても良いし、始端側第2切刃部の始端部のみを第1切刃部から離して配置しても良い。いずれの場合においても、始端側第2切刃部の始端部と第1切刃部とにより最初に加工されたスリットの始端部に、終端側第2切刃部の終端部と第1切刃部とにより加工されるスリットの終端部の加工位置を合わせることができる。したがって、始端側第2切刃部と第1切刃部とにより最初に加工されたスリットの始端部のほぼ同じ高さ位置に合わせて、終端側第2切刃部と第1切刃部とにより最後に加工されるスリットの終端部を加工できる。
また、上記実施形態の製造装置101では、装置本体111とアウターツール7Aとの間に板厚0.05mmのスペーサ112を配設することで、アウターツール7Aの始端側第2切刃部725aの始端部の位置を終端側第2切刃部725cの終端部の位置よりも0.05mm高い位置に配置し、始端側第2切刃部725aの位置に対して終端側第2切刃部725cの位置を約0.05mm下側に配置していたが、終端側第2切刃部725cの終端部の移動量はこれに限定されず、製造されるピルファープルーフキャップ3(キャップ材4A,4B)の加工量に応じて適宜調整される。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態においては、キャップ付ボトル缶及びボトル缶に装着されるピルファープルーフキャップについて説明を行ったが、本発明でいうキャップ付容器の容器は、ボトル缶に限定されるものではなく、ボトル缶の他、ガラスビンやPETボトル等の容器も含まれる。
また、上記実施形態では、第2切刃部725a〜725cを第1切刃部623の上側に配置したが、第1切刃部の下側に第2切刃部を配置することも可能である。
3 ピルファープルーフキャップ
4 キャップ本体
4A,4B キャップ材
5 ライナ
6 インナーツール
7A,7B,7C アウターツール
11 ナール凹部
12 開口部
13 フック部
14a 上側溝部
14b 下側溝部
15 雌ねじ形成予定部
16 上ビード
17 下ビード
18 裾部
19 屈曲部
21 スリット
21a 始端部
21b 終端部
22 ブリッジ
41 天面部
42 スカート部
42A,42B 円筒部
43 筒上部
44 筒下部
48 上部
49 下部
51 摺動層
52 密封層
61 インナー下ビードプレート
62 インナー上ビードプレート
63 インナー中間プレート
71A,71B,71C アウター下ビードプレート
72A,72B,72C スリットプレート
73A,73B,73C アウター上ビードプレート
81 第1領域
82 第2領域
101,102 ピルファープルーフキャップの製造装置(製造装置)
111 装置本体
112 スペーサ
611 インナー側裾成形部
612 下ビード成形凸部
617 スリット逃げ溝部
623 第1切刃部
624 上ビード成形凸部
711 アウター側裾成形部
713 下ビード成形部
722a,722b,722c 突出片
725a 始端側第2切刃部(第2切刃部)
725b 第2切刃部
725c 終端側第2切刃部(第2切刃部)
733 上ビード成形部
741 ブリッジ収容部
742A 第1下ビード収容部
742B 第2下ビード収容部(下ビード収容部)
743A 第1上ビード収容部
743B 第2上ビード収容部(上ビード収容部)
811 屈曲部成形凸部

Claims (4)

  1. 天面部と該天面部の周縁から略垂下されてなるスカート部とを有するキャップ本体の前記スカート部に、該スカート部の周方向に交互に配設される複数のスリットと複数のブリッジとが形成されたピルファープルーフキャップを製造するための装置であって、
    円周方向に沿って形成された第1切刃部を有し、前記天面部及び前記スカート部となる円筒部を有するキャップ材の内部に嵌合するインナーツールと、
    前記第1切刃部から前記円筒部の軸方向に間隔をおいて配設された複数の第2切刃部を有し、前記インナーツールとの間で前記円筒部を挟持し、前記円筒部を加工しつつ前記第1切刃部と前記第2切刃部との間で前記スリットを形成して前記スカート部を成形するアウターツールと、を有し、
    前記キャップ材を前記インナーツールとともに前記アウターツールの始端側から終端側にかけて一回転以上転動させることにより、前記第1切刃部と複数の前記第2切刃部とを前記円筒部の径方向に順に交差させ、前記第1切刃部と複数の前記第2切刃部との間で前記円筒部を断続的に切断して複数の前記スリットを形成し、複数の前記第2切刃部のうちの前記アウターツールの始端側に配設される始端側第2切刃部の始端部と該アウターツールの終端側に配設される終端側第2切刃部の終端部とにより、前記スリットの一部を周方向に重ねて加工する構成とされており、
    前記終端側第2切刃部の終端部と前記第1切刃部との前記軸方向の間隔が、前記始端側第2切刃部の始端部と前記第1切刃部との前記軸方向の間隔よりも小さく形成されていることを特徴とするピルファープルーフキャップの製造装置。
  2. 前記第1切刃部と前記第2切刃部との前記軸方向の間隔が、前記アウターツールの始端側から終端側にかけて漸次小さく形成されていることを特徴とする請求項1に記載のピルファープルーフキャップの製造装置。
  3. 天面部と該天面部の周縁から略垂下されてなるスカート部とを有するキャップ本体の前記スカート部に、該スカート部の周方向に交互に配設される複数のスリットと複数のブリッジとが形成されたピルファープルーフキャップを製造する方法であって、
    第1切刃部を有し、前記天面部及び前記スカート部となる円筒部を有するキャップ材の内部に嵌合するインナーツールと、
    前記第1切刃部から前記円筒部の軸方向に間隔をおいて配設された複数の第2切刃部を有し、前記インナーツールとの間で前記円筒部を挟持し、前記円筒部を加工しつつ前記第1切刃部と前記第2切刃部との間で前記スリットを形成して前記スカート部を成形するアウターツールと、を用い、
    前記キャップ材を前記インナーツールとともに前記アウターツールの始端側から終端側にかけて一回転以上転動させることにより、前記第1切刃部と複数の前記第2切刃部とを前記円筒部の径方向に順に交差させ、前記第1切刃部と複数の前記第2切刃部との間で前記円筒部を切断して複数の前記スリットを形成し、複数の前記第2切刃部のうちの前記アウターツールの始端側に配設される始端側第2切刃部の始端部と該アウターツールの終端側に配設される終端側第2切刃部の終端部とにより、前記スリットの一部を周方向に重ねて加工するスリット成形工程を有し、
    前記スリット成形工程において、前記終端側第2切刃部の終端部と前記第1切刃部との前記軸方向の間隔を、前記始端側第2切刃部の始端部と前記第1切刃部との前記軸方向の間隔よりも小さく形成しておくことを特徴とするピルファープルーフキャップの製造方法。
  4. 前記第1切刃部と前記第2切刃部との前記軸方向の間隔を、前記アウターツールの始端側から終端側にかけて漸次小さく形成しておくことを特徴とする請求項3に記載のピルファープルーフキャップの製造方法。
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