JP7324346B2 - 化合物およびその利用 - Google Patents
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Description
本発明の一実施形態に係る化合物は、下記式(1)または式(2)で表される化合物であって、
A型のビスフェニレン基としては、例えば、下記式(5)で表される基等が挙げられる。
上記式(1)および式(2)中、上記Rは、炭素原子数3~200であることが好ましく、5~100であることがより好ましく、5~40であることがさらに好ましい。これにより、上記化合物を適切な粘度にすることができる。
本発明の一実施形態に係る化合物の製造方法は、下記式(3)で表される化合物と、2価以上のカルボン酸またはカルボン酸誘導体とを混合して混合物を得る混合工程と、上記混合物を加熱して化合物を得る加熱工程とを含み、
混合工程では、上記式(3)で表される化合物と、2価以上のカルボン酸またはカルボン酸誘導体とを混合して混合物を得る。上記式(3)で表される化合物と、2価以上のカルボン酸またはカルボン酸誘導体とを混合して均一にすることにより、加熱工程における反応率を高めることができる。
加熱工程では、上記混合物を加熱して化合物を得る。上記混合物を加熱することによって、上記式(3)で表される化合物と、2価以上のカルボン酸またはカルボン酸誘導体とが開環付加反応して、上記式(1)または式(2)で表される化合物を得ることができる。加熱温度は、80~250℃であることが好ましく、100~180℃であることがより好ましく、120~150℃であることがさらに好ましい。これにより、上記式(3)で表される化合物と、2価以上のカルボン酸またはカルボン酸誘導体との開環付加反応の効率を高めることができる。即ち、上記式(1)または式(2)で表される化合物の収率を高めることができる。
本発明の一実施形態に係る樹脂組成物は、上述した化合物を含んでいることが好ましい。これにより、上記樹脂組成物は、結晶性が低く、かつ、硬化後も優れた物性を示す。具体的には、例えば、結晶性および硬化後の水分透過率が低く、かつ、硬化率および硬化後のガラス転移点が高い樹脂組成物を得ることができる。上記樹脂組成物は、式(1)で表される化合物および式(2)で表される化合物のいずれか一方を含んでいてもよく、その両方を含んでいてもよい。通常、上述の製造方法によって、式(1)で表される化合物と式(2)で表される化合物との混合物が得られる。従って、上記樹脂組成物は、式(1)で表される化合物と式(2)で表される化合物との混合物を含んでいてもよい。
本発明の一実施形態に係る樹脂組成物の製造方法は、上記化合物の製造方法と同様である。
本発明の一実施形態に係る封止剤は、上述した化合物、または、上述した樹脂組成物を含んでいることが好ましい。上記封止剤は、結晶性が低く、かつ、硬化後も優れた物性を示す。具体的には、例えば、結晶性および硬化後の水分透過率が低く、かつ、硬化率および硬化後のガラス転移点が高い封止剤を得ることができる。上記封止剤は、上記樹脂組成物と同様、式(1)で表される化合物および式(2)で表される化合物のいずれか一方を含んでいてもよく、その両方を含んでいてもよい。
本発明の一実施形態に係る封止剤の製造方法は、化合物製造工程と、化合物製造工程で得られた化合物に、重合開始剤、無機化合物およびシランカップリング剤からなる群より選択される少なくとも1種類以上の成分を混練分散して混練分散物を得る混練分散工程と、混練分散工程で得られた混練分散物をろ過して封止剤を得るろ過工程とを含んでいる。
本発明の一実施形態に係る封止剤硬化物は、〔1.化合物〕において上述した化合物が重合した化合物を含んでいることが好ましい。
本発明の一実施形態に係る封止剤硬化物の製造方法は、上述した封止剤に光照射して、または、当該封止剤を加熱して、封止剤硬化物を得る方法である。
エポキシ樹脂として100重量部のEXA-830CRP(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、DIC社製)、およびカルボン酸として4.7重量部のアジピン酸(2価カルボン酸)をフラスコに入れ、攪拌羽根で混合した後、マントルヒーターで150℃に加熱して、樹脂組成物を得た。混合および加熱はAr気流下で行った。
EXA-830CRPの代わりにFM-880(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、Wells Advanced Materials Co.,Ltd製)を用い、4.7重量部のアジピン酸の代わりに、3.8重量部のMMA-10R(長鎖分岐2価カルボン酸、岡本製油社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。
4.7重量部のアジピン酸の代わりに、0.075重量部のmeso-ブタン-1,2,3,4-テトラカルボン酸(4価カルボン酸)を用い、混合および加熱は開放系で行った以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。
4.7重量部のアジピン酸の代わりに、9.0重量部のノフキュアーTN-1(3価カルボン酸誘導体(トリメリット酸エステル)、日油社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。
EXA-830CRPの代わりにEXA-850CRP(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、DIC社製)を用い、4.7重量部のアジピン酸の代わりに、3.9重量部のMMA-10Rを用いた以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。
アジピン酸を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。
4.7重量部のアジピン酸の代わりに、2.0重量部の酢酸(モノカルボン酸)を用い、添加物として0.01重量部の水酸化カリウムをさらに添加し、混合および加熱は開放系で行った以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。
4.7重量部のアジピン酸の代わりに、17.0重量部のオレイン酸(モノカルボン酸)を用い、0.05重量部のトリフェニルホスフィンをさらに添加した以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。
MMA-10Rを添加しなかった以外は、実施例21と同様にして樹脂組成物を得た。
(n=0成分量の測定(GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)))
GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)により、各樹脂組成物におけるn=0成分(カルボン酸と未反応のエポキシ樹脂)量の測定を行った。装置には、SHIMAZU製のシステムコントローラ:SCL-10AVP、送液ポンプ:LC-20AD、デガッサ:DGU-12A、オートインジェクタ:SIL-10A、カラムオーブン:CTO-10AVP、検出器:shodex製のRI-71を使用した。溶媒にクロロホルムを用い、流速1mL/minとした。カラムはshodex製のGPC K-805L(8×300mm)を3本つなぎ、標準物質としてポリスチレンを用いた。クロマトグラフにおいて積算された、全てのピークの全体の面積に対して、n=0成分のピークの面積の割合を面積%比率で算出した。
樹脂組成物20gをガラス瓶に量りとり、60℃で16時間、加熱静置した。室温に戻した後、炭酸カルシウム2gとエタノール2gを加え、均一になるまでガラス棒で撹拌した。ガラス瓶に蓋をして、10℃の冷蔵庫で静置保管し、経過観察をした。1日1回、流動性を確認し、固化するのに要した日数を確認すると共に、流動のある場合には均一になるまで撹拌した。
実施例1~4および21、並びに比較例1~3、および16で作製した各樹脂組成物の組成および性状評価の結果を以下の表1および2に示す。
実施例1で作製した樹脂組成物にカチオン系光重合開始剤として2.1重量部のCPI-101A(アンチモン系、サンアプロ社製)をさらに添加し、混合して樹脂組成物を得た。樹脂組成物が100μm厚になるようにヨシミツ精機社製ドクターブレード YD-3型を用いて、フィルム状にした。フィルム状にした樹脂組成物に、メタルハライドランプを用いて6000mJ/cm2の紫外線を照射し、80℃、1時間の後硬化処理をすることで樹脂硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに実施例2で作製した樹脂組成物を用いた以外は実施例5と同様にして樹脂硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに実施例3で作製した樹脂組成物を用い、CPI-101Aを2.0重量部とした以外は実施例5と同様にして樹脂硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに実施例4で作製した樹脂組成物を用い、CPI-101Aを2.2重量部とした以外は実施例5と同様にして樹脂硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに実施例21で作製した樹脂組成物を用いた以外は実施例5と同様にして樹脂硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに比較例1で作製した樹脂組成物を用い、CPI-101Aを2.0重量部とした以外は実施例5と同様にして樹脂硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに比較例2で作製した樹脂組成物を用い、CPI-101Aを2.0重量部とした以外は実施例5と同様にして樹脂硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに比較例3で作製した樹脂組成物を用い、CPI-101Aを2.3重量部とした以外は実施例5と同様にして樹脂硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに比較例16で作製した樹脂組成物を用い、CPI-101Aを2.0重量部とした以外は実施例5と同様にして樹脂硬化物を得た。
(FT-IR法による硬化率の測定)
FT-IR(フリーエ変換赤外線分光分析)法により、硬化前の樹脂組成物および硬化後の樹脂硬化物のエポキシ基を測定した。装置にはThermo SCIENTIFIC社製NICOLET iS10を用いた。硬化前の樹脂組成物のエポキシ基のピークの高さから硬化後の樹脂硬化物のエポキシ基のピークの高さへの減少率を硬化率として算出した。波長1508/cm付近のベンゼン環のピークの高さを基準にとり、波長914/cm付近のエポキシ基のピークの高さから、硬化前の樹脂組成物および硬化後の樹脂硬化物のエポキシ基の標準化したピークの高さを算出した。硬化率が90%以上を◎、70%以上90%未満を○、50%以上70%未満を△、50%未満を×とした。
装置には、DSC(示差走査熱量計 ASC7000S、ブルカー・エイエックス社製)を使用した。サンプルを樹脂硬化物15mgとし、-100~200℃の温度領域で10℃/minで昇温と冷却を2回繰り返して測定した。2回目の昇温時の変曲点をTgとした。Tgが120℃以上のときを◎、100℃以上120℃未満のときを○、100℃未満のときを△、測定不可のときを×とした。
実施例5~8および22、並びに比較例4~6および17で作製した各樹脂組成物の組成および性状評価の結果を以下の表3および4に示す。
実施例1で作製した樹脂組成物、カチオン系光重合開始剤として5.2重量部のCPI-310B(ボレート系、サンアプロ社製)、無機化合物として57.6重量部のマイカ、およびシランカップリング剤として5.2重量部の3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(エポキシ変性)をニーダーにより混練分散した。その後、加圧ろ過を行い、封止剤組成物を得た。その後、封止剤組成物が100μm厚になるようにヨシミツ精機社製ドクターブレード YD-3型を用いてフィルム状にした。フィルム状にした封止剤組成物に、メタルハライドランプを用いて6000mJ/cm2の紫外線を照射し、80℃、1時間の後硬化処理をすることで封止剤硬化物を得た。
5.2重量部のCPI-310Bの代わりに9.4重量部のCPI-101Aを用い、57.6重量部のマイカの代わりに52.4重量部のタルクを用い、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランを9.4重量部とした以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
5.2重量部のCPI-310Bの代わりに9.4重量部のCPI-200K(リン系、サンアプロ社製)を用い、57.6重量部のマイカの代わりに47.1重量部のアルミナを用い、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランの代わりに3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランを用い、ニーダーの代わりに3本ロールを用いた以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに実施例2で作製した樹脂組成物を用い、マイカを57.1重量部とし、ニーダーの代わりに3本ロールを用いた以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに実施例2で作製した樹脂組成物を用い、5.2重量部のCPI-310Bの代わりに9.3重量部のCPI-101Aを用い、57.6重量部のマイカの代わりに51.9重量部のタルクを用い、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランを9.3重量部とし、ニーダーの代わりに3本ロールを用いた以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに実施例2で作製した樹脂組成物を用い、5.2重量部のCPI-310Bの代わりに5.0重量部のCPI-200K(リン系、サンアプロ社製)を用い、57.6重量部のマイカの代わりに46.7重量部のアルミナを用い、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランの代わりに3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランを用いた以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに実施例3で作製した樹脂組成物を用い、CPI-310Bを5.0重量部とし、マイカを55.0重量部とし、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランを5.0重量部とした以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに実施例3で作製した樹脂組成物を用い、5.2重量部のCPI-310Bの代わりに9.0重量部のCPI-101Aを用い、57.6重量部のマイカの代わりに50.0重量部のタルクを用い、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランを9.0重量部とした以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに実施例3で作製した樹脂組成物を用い、5.2重量部のCPI-310Bの代わりに9.0重量部のCPI-200Kを用い、57.6重量部のマイカの代わりに45.0重量部のアルミナを用い、5.2重量部の3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランの代わりに5.0重量部の3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランを用い、ニーダーの代わりに3本ロールを用いた以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに実施例4で作製した樹脂組成物を用い、CPI-310Bを5.5重量部とし、マイカを60.0重量部とし、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランを5.5重量部とした以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに実施例4で作製した樹脂組成物を用い、5.2重量部のCPI-310Bの代わりに9.8重量部のCPI-101Aを用い、57.6重量部のマイカの代わりに54.5重量部のタルクを用い、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランを9.8重量部とした以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに実施例4で作製した樹脂組成物を用い、5.2重量部のCPI-310Bの代わりに9.8重量部のCPI-200Kを用い、57.6重量部のマイカの代わりに49.1重量部のアルミナを用い、5.2重量部の3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランの代わりに5.5重量部の3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランを用い、ニーダーの代わりに3本ロールを用いた以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに実施例21で作製した樹脂組成物を用い、CPI-310Bを5.2重量部とし、マイカを57.1重量部とした以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに実施例21で作製した樹脂組成物を用い、5.2重量部のCPI-310Bの代わりに9.4重量部のCPI-101Aを用い、57.6重量部のマイカの代わりに52.0重量部のタルクを用い、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランを9.4重量部とした以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに実施例21で作製した樹脂組成物を用い、5.2重量部のCPI-310Bの代わりに9.4重量部のCPI-200Kを用い、57.6重量部のマイカの代わりに46.8重量部のアルミナを用い、5.2重量部の3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランの代わりに5.2重量部の3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランを用い、ニーダーの代わりに3本ロールを用いた以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに比較例1で作製した樹脂組成物を用い、CPI-310Bを5.0重量部とし、マイカを55.0重量部とし、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランを5.0重量部とした以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに比較例1で作製した樹脂組成物を用い、5.2重量部のCPI-310Bの代わりに9.0重量部のCPI-101Aを用い、57.6重量部のマイカの代わりに50.0重量部のタルクを用い、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランを9.0重量部とした以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに比較例1で作製した樹脂組成物を用い、5.2重量部のCPI-310Bの代わりに9.0のCPI-200Kを用い、57.6重量部のマイカの代わりに45.0重量部のアルミナを用い、5.2重量部の3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランの代わりに5.0重量部の3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランを用い、ニーダーの代わりに3本ロールを用いた以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに比較例2で作製した樹脂組成物を用い、CPI-310Bを5.1重量部とし、マイカを56.1重量部とし、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランを5.1重量部とした以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに比較例2で作製した樹脂組成物を用い、5.2重量部のCPI-310Bの代わりに9.2重量部のCPI-101Aを用い、57.6重量部のマイカの代わりに51.0重量部のタルクを用い、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランを9.2重量部とし、ニーダーの代わりに3本ロールを用いた以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに比較例2で作製した樹脂組成物を用い、5.2重量部のCPI-310Bの代わりに9.2重量部のCPI-200Kを用い、57.6重量部のマイカの代わりに45.9重量部のアルミナを用い、5.2重量部の3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランの代わりに5.1重量部の3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランを用いた以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに比較例3で作製した樹脂組成物を用い、CPI-310Bを5.9重量部とし、マイカを64.4重量部とし、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランを5.9重量部とし、ニーダーの代わりに3本ロールを用いた以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに比較例3で作製した樹脂組成物を用い、5.2重量部のCPI-310Bの代わりに10.5重量部のCPI-101Aを用い、57.6重量部のマイカの代わりに58.5重量部のタルクを用い、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランを10.5重量部とした以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに比較例3で作製した樹脂組成物を用い、5.2重量部のCPI-310Bの代わりに10.5重量部のCPI-200Kを用い、57.6重量部のマイカの代わりに52.7重量部のアルミナを用い、5.2重量部の3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランの代わりに5.9重量部の3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランを用いた以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに比較例16で作製した樹脂組成物を用い、CPI-310Bを5.0重量部とし、マイカを55.0重量部とし、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランを5.0重量部とし、ニーダーの代わりに3本ロールを用いた以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに比較例16で作製した樹脂組成物を用い、5.2重量部のCPI-310Bの代わりに9.0重量部のCPI-101Aを用い、57.6重量部のマイカの代わりに50.0重量部のタルクを用い、5.2重量部の3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランの代わりに9.0重量部の3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランを用いた以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
実施例1で作製した樹脂組成物の代わりに比較例16で作製した樹脂組成物を用い、5.2重量部のCPI-310Bの代わりに9.0重量部のCPI-200Kを用い、57.6重量部のマイカの代わりに45.0重量部のアルミナを用い、5.2重量部の3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランの代わりに5.0重量部の3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランを用いた以外は実施例9と同様にして封止剤硬化物を得た。
(カップ法による水分透過率(WVTR)の測定)
厚さ100μm、直径6cmの封止剤硬化物を用いて水分透過率を測定した。7gの塩化カルシウム(キシダ化学社製)を封止剤硬化物とパラフィンで封入し、温度40℃、湿度90%下で24時間静置して重量増加量を測定した。WVTRは以下の式で算出した。
WVTRが4.5g/(m2・day)未満のときを◎、4.5g/(m2・day)以上6.5g/(m2・day)未満のときを○、6.5g/(m2・day)以上15.5g/(m2・day)未満のときを△、15.5g/(m2・day)以上のとき、または硬化不良による測定不可のときを×とした。
実施例9~20および23~25並びに比較例7~15および18~20で作製した各封止剤硬化物の組成および性状評価の結果を以下の表5~10に示す。
Claims (7)
- 下記式(1)または式(2)で表される化合物を含む樹脂組成物であって、
上記RおよびR′は、脂肪族基、芳香族基またはビスフェニレン基を示す基である樹脂組成物と、カチオン系重合開始剤とを含むことを特徴とする封止剤。 - 無機化合物およびシランカップリング剤からなる群より選択される少なくとも1種類以上の成分をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の封止剤。
- 下記式(1)または式(2)で表される化合物を含む樹脂組成物であって、
上記RおよびR′は、脂肪族基、芳香族基またはビスフェニレン基を示す基である樹脂組成物を含むことを特徴とする、有機EL素子を封止するための封止剤。 - 重合開始剤、無機化合物およびシランカップリング剤からなる群より選択される少なくとも1種類以上の成分をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の封止剤。
- 上記式(1)および式(2)中、上記Rは、ビスフェニレン基であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の封止剤。
- 上記式(1)および式(2)中、上記Rは、式(4)で表される基または式(5)で表される基であることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の封止剤。
- ゲルパーミエーションクロマトグラフィによって測定された下記式(3)で表される化合物の割合が、上記樹脂組成物100面積%に対して、90面積%以下であり、
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