JP7312905B2 - 構造体の製造方法、構造体および構造体を備える装置 - Google Patents
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Description
本開示は、構造体の製造方法、構造体および構造体を備える装置に関する。
金属繊維を有する構造体の例として特許文献1が開示されている。特許文献1において、金属繊維を加熱することにより金属繊維同士の接点を結着する製法が開示されている。
本開示の構造体の製造方法は、穴を有するセラミックス基体を準備して、前記穴に、第1金属繊維および第2金属繊維を有する第1液体を導入する第1ステップと、第1液体を乾燥する第2ステップと、第1ナノ金属粒子を有する第2液体を穴に導入する第3ステップと、第2液体を乾燥する第4ステップと、穴を加熱し、第1金属繊維および第2金属繊維を第1ナノ金属粒子によって接合する第5ステップと、を有する。
本開示の構造体の製造方法、構造体および構造体を備えた装置について、図面を参照しながら、実施形態について詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、以下に示す各実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
従来、金属繊維を含む構造体を製造する際には、金属繊維を加熱することにより金属繊維同士の接点を結着させていた。しかしながら、このような製法は、金属繊維同士の接点を結着するために、1000℃程度の高温環境下での加熱処理が必要であった。そのため、当該製造方法は、多くのエネルギーを必要とすることで、高コストになりやすかった。
そこで、上記の懸念点を克服し、低コストで金属繊維同士を接合する製造方法が期待されている。
<第1実施形態>
図1~7を用いて、本開示における第1実施形態の製造方法の一例を説明する。
図1~7を用いて、本開示における第1実施形態の製造方法の一例を説明する。
本開示における構造体の製造方法は、穴を有するセラミックス基体を準備して、穴3に、第1金属繊維7および第2金属繊維9を有する第1液体11を導入する第1ステップS1と、第1液体11を乾燥する第2ステップS2と、第1ナノ金属粒子13を有する第2液体15を穴3に導入する第3ステップS3と、第2液体15を乾燥する第4ステップS4と、穴3を加熱し、第1金属繊維7および第2金属繊維9を第1ナノ金属粒子13によって接合する第5ステップS5と、を有する。
<第1ステップ>
図2に示す構造体1を製造する工程では、まず、穴3を有するセラミックス基体5を成形する工程が行われる。
図2に示す構造体1を製造する工程では、まず、穴3を有するセラミックス基体5を成形する工程が行われる。
本開示の構造体1におけるセラミックス基体5は、例えば、酸化アルミニウム質セラミックス(サファイア)、炭化珪素質セラミックス、コージェライト質セラミックス、窒化珪素質セラミックス、窒化アルミニウム質セラミックスまたはムライト質セラミックス等が挙げられる。また、セラミックス基体5は金属を含浸したセラミックス複合材料(CMC)であってもよい。
セラミックス基体5が酸化アルミニウム質セラミックスからなるならば、加工性に優れ、かつ安価である。ここで、例えば、酸化アルミニウム質セラミックスとは、セラミックスを構成する全成分100質量%のうち、酸化アルミニウムを70質量%以上含有するものである。そして、セラミックス基体5の材質は、以下の方法により確認することができる。
まず、X線回折装置(XRD)を用いて、セラミックス基体5を測定し、得られた2θ(2θは、回折角度である。)の値よりJCPDSカードを用いて同定を行なう。次に、蛍光X線分析装置(XRF)を用いて、含有成分の定量分析を行なう。
そして、例えば、上記同定により酸化アルミニウムの存在が確認され、XRFで測定したアルミニウム(Al)の含有量から酸化アルミニウム(Al2O3)に換算した含有量が70質量%以上であれば、酸化アルミニウム質セラミックスである。なお、他のセラミックスに関しても、同じ方法で確認できる。
また、セラミックス基体5における穴3は、積層工法、インジェクション工法、3Dプリンタ工法および切削加工のいずれかによって形成されていてもよい。
穴3は、セラミックス基体5の上に形成されていてもよく、セラミックス基体5の内側に形成されていてもよい。図3~図7に示す本開示の実施形態においては、穴3はセラミックス基体5の内側に形成されている。
次に、穴3に導入する第1金属繊維7および第2金属繊維9を有する第1液体11を作成する。
また、図7に示すように、第1金属繊維7および第2金属繊維9の形状は、例えば、ウィスカ状または針状であってもよい。第1金属繊維7および第2金属繊維9がウィスカ状または針状である場合は、第1金属繊維7および第2金属繊維9は屈曲していてもよい。第1金属繊維7および第2金属繊維9、角部を有していてもよい。
また、第1金属繊維7および第2金属繊維9がウィスカ状または針状である場合、直径は1μm以上100μm以下であってもよく、長さが100μm以上5mm以下であってもよい。
第1金属繊維7および第2金属繊維9は、AlまたはCuであってもよい。
次に、第1液体11を穴3に導入する。
<第2ステップ>
次に、穴3に導入した第1液体11を乾燥させる。
次に、穴3に導入した第1液体11を乾燥させる。
<第3ステップ>
次に、第1ナノ金属粒子13を有する第2液体15を作製する。
次に、第1ナノ金属粒子13を有する第2液体15を作製する。
第1ナノ金属粒子13は、平均粒径1nm以上200nm以下であってもよい。第1ナノ金属粒子13は、Ag、Cu、Ni、Pt、Au、TiまたはPdであってもよい。
次に、第2液体15を穴3に導入する。
<第4ステップ>
次に、穴3に導入した第2液体15を乾燥させる。
次に、穴3に導入した第2液体15を乾燥させる。
<第5ステップ>
次に、穴3を加熱する。加熱の温度は、150~400℃程度であってもよい。この工程によって、第1金属繊維7および第2金属繊維9が第1ナノ金属粒子13によって接合される。以後、第1金属繊維7および第2金属繊維9が第1ナノ金属粒子13によって接合されたものを第1金属部材16と呼称する。
次に、穴3を加熱する。加熱の温度は、150~400℃程度であってもよい。この工程によって、第1金属繊維7および第2金属繊維9が第1ナノ金属粒子13によって接合される。以後、第1金属繊維7および第2金属繊維9が第1ナノ金属粒子13によって接合されたものを第1金属部材16と呼称する。
毛細管現象により、第1金属繊維7および第2金属繊維9との交絡部に第1ナノ金属粒子13が入り込む。ナノ粒子はマイクロサイズ以上の金属粒子よりも活性が高いので、金属繊維同士を低温で接合することが可能である。
本開示の製造方法においては、上記の通り、比較的低温の加熱により、セラミックス基体5の上またはセラミックス基体5の内部に第1金属部材16を有する構造体1を低コストで製造することが可能である。
また、本開示の製造方法においては、セラミックス基体5の内部に複雑な形状を有する第1金属部材16を低コストで作製することができる。
本開示の製造方法と異なり、高温加熱により金属繊維同士を結着させる製造方法においては、セラミックス基体内に複雑な形状を有する金属部材を作製することは困難である。
高温加熱により金属繊維同士を結着させて金属部材を作製する場合、加熱処理と同時にプレス処理が必要となる。そのため、セラミックス基体内に金属部材を設けようとした場合には、別途金属部材を加熱およびプレス処理にて作製した後、構造体を構成するセラミックス部材と金属部材とを各々接合する処理が必要となる。このような製造方法の場合、複雑な形状をセラミックス基体の内部に有する構造体を作製することが困難なだけでなく、高コストになりやすい。
一方で、本開示における製造方法においては、任意の第1金属部材16の形状に合わせた穴3を作製し、穴3に第1液体11および第2液体15を流し込み、乾燥および加熱を行なうことで容易に、セラミックス基体5の内部に複雑な形状の第1金属部材16を有する構造体を作製することが可能である。
また、比較的低温で熱処理を行うことができるので、セラミックス基体5に負担がかかりにくい。そのため、本開示における構造体は高い長期信頼性を有する。
また、図3~図7に示すように、穴3は、入口4と、出口6と、を有していてもよい。第1ステップにおいて、第1液体11は、入口4から導入されてもよい。また、第1液体11の一部が出口6から排出されてもよい。
このような構成を有する場合、第1液体11が穴3の全体に充填されやすい。したがって、構造体1における第1金属部材16が穴全体に形成されやすい。また、後述する第1金属部材16の気孔率が全体として均一になりやすいため、放熱性や電気密度が全体として均一になりやすく、装置としての信頼性が向上する。
また、図3~図7に示すように、穴3はセラミックス基体5内に位置していてもよい。また、穴3は、入り口4に繋がる第1通路8と、出口6に繋がる第2通路10と、第1通路8および第2通路10を繋ぐ第3通路12と、を有していてもよい。また、第2通路10の幅は、第1通路8の幅よりも小さくてもよい。
第1液体11を導入する側の穴3の幅が広く、第1液体11の一部が排出される側の穴3の幅が狭い場合、第1液体11を流し込みやすい。そのため、第1液体11が穴3の全体に充填されやすい。したがって、構造体1における第1金属部材16が穴3全体に形成されやすい。また、後述する第1金属部材16の気孔率が全体として均一になりやすいため、放熱性や電気密度が全体として均一になりやすく、装置としての信頼性が向上する。
また、第1ステップにおいて第1液体を作製する際に第1金属繊維7および第2金属繊維9の量を調整してもよい。第1金属繊維7および第2金属繊維9の量が多ければ電気密度を大きくすることができ、第1金属繊維7および第2金属繊維9の量を少なくすれば電気密度を小さくすることができる。すなわち、第1金属繊維7および第2金属繊維9の量によって電気密度を調整することが可能である。
また、第1金属部材16は、別途用意した型に作製し、型から取り出し、他の基材等に搭載させることで、構造体1を作製してもよい。
また、図8に示すように、第1金属繊維7と第2金属繊維9とが、第1ナノ金属粒子13によって接合されていてもよい。
上記の構成を有するため、例えば熱サイクルにおいて第1金属繊維7および第2金属繊維9が膨張収縮をした際に、第1ナノ金属粒子13が第1金属繊維7および第2金属繊維9にかかる応力を緩和しやすい。
また、図9に示すように、第1ナノ金属粒子13は、空隙17を有していてもよい。この場合、例えば熱サイクルにおいて第1金属繊維7および第2金属繊維9が膨張収縮をした際に、第1ナノ金属粒子13の空隙17が第1金属繊維7および第2金属繊維9にかかる応力を緩和しやすい。
また、第1金属繊維7と第1ナノ金属粒子13との間に、AlまたはSiを含む化合物または合金があってもよい。また、第2金属繊維9と第1ナノ金属粒子13との間に、AlまたはSiを含む化合物または合金があってもよい。この場合、AlまたはSiを含む化合物または合金によって第1金属繊維7と第1ナノ金属粒子13との密着性が向上しやすい。また、第2金属繊維9と第1ナノ金属粒子13との密着性が向上しやすい。
化合物は、例えば、シリサイド化合物であってもよい。合金は、例えば、アルミニウム合金であってもよい。
また、セラミックス基体5を形成した後であって第1液体11を導入する前に、セラミックス基体5上に樹脂、ガラス、金属または多孔質セラミックスで接合層19を形成してもよい。
図8に示すように、第1金属繊維7と接合層19は、第1ナノ金属粒子13によって接合されていてもよい。また、第2金属繊維9と接合層19は、第1ナノ金属粒子13によって接合されていてもよい。
接合層19が樹脂またはガラスである場合は、毛細管現象により第1金属繊維7と接合層19との間に第1ナノ金属粒子13が入り込む。そして、接合層19が加熱されることで軟化し、接合層19が第1ナノ金属粒子13を巻き込む。また、接合層19が第1金属繊維7を巻き込む。第1金属繊維7と接合層19が、第1ナノ金属粒子13によって接合される。
また、接合層19が樹脂およびガラスである場合は、毛細管現象により第2金属繊維9と接合層19との間に第1ナノ金属粒子13が入り込む。そして、接合層19が加熱されることで軟化し、接合層19が第1ナノ金属粒子13を巻き込む。また、接合層19が第2金属繊維9を巻き込む。第2金属繊維7と接合層19が、第1ナノ金属粒子13によって接合される。
また、接合層19が金属である場合は、第1金属繊維7と接合層19との間に第1ナノ金属粒子13が入り込む。そして、第1金属繊維7と接合層19が、第1ナノ金属粒子13によって接合される。
また、接合層19が多孔質セラミックスである場合は、第1金属繊維7が接合層19に引っかかることで生じるアンカー効果によって第1金属繊維7と接合層19とが接合される。
また、接合層19が多孔質セラミックスである場合は、第2金属繊維9が接合層19に引っかかることで生じるアンカー効果によって第2金属繊維9と接合層19とが接合される。
また、接合層19が多孔質セラミックスである場合は、第1ナノ金属粒子13が接合層19に引っかかることで生じるアンカー効果によって第1ナノ金属粒子13と接合層19とが接合される。
また、接合層19は絶縁性を有していてもよい。セラミックス基体5が導電性である場合、接合層19がセラミックス基体5と第1金属繊維7との電気導通を妨げることができる。また、接合層19がセラミックス基体5と第2金属繊維9との電気導通を妨げることができる。
<第2実施形態>
図1~7を用いて、本開示における第2実施形態の製造方法の一例を説明する。
図1~7を用いて、本開示における第2実施形態の製造方法の一例を説明する。
本開示における構造体の製造方法は、穴を有するセラミックス基体を準備して、穴3に、第1金属繊維7および第2金属繊維9を有する第1液体11を導入する第1ステップS1と、第1液体11を乾燥する第2ステップS2と、触媒21を有する第3液体22を穴3に導入する第3ステップS3と、無電解メッキによって第1金属繊維7および第2金属繊維9を接合する第4ステップS4と、を有する。
<第1ステップ>
図2に示す構造体1を製造する工程では、まず、穴3を有するセラミックス基体5を成形する工程が行われる。
図2に示す構造体1を製造する工程では、まず、穴3を有するセラミックス基体5を成形する工程が行われる。
穴3は、セラミックス基体5の上に形成されていてもよく、セラミックス基体5の内側に形成されていてもよい。図3~図7に示す本開示の実施形態においては、穴3はセラミックス基体5の内側に形成されている。
次に、穴3に導入する第1金属繊維7および第2金属繊維9を有する第1液体11を作成する。
また、図7に示すように、第1金属繊維7および第2金属繊維9の形状は、例えば、ウィスカ状または針状であってもよい。第1金属繊維7および第2金属繊維9がウィスカ状または針状である場合は、第1金属繊維7および第2金属繊維9は屈曲していてもよい。第1金属繊維7および第2金属繊維9、角部を有していてもよい。
また、第1金属繊維7および第2金属繊維9がウィスカ状または針状である場合、直径は1μm以上100μm以下であってもよく、長さが100μm以上5mm以下であってもよい。
第1金属繊維7および第2金属繊維9は、AlまたはCuであってもよい。
次に、第1液体11を穴3に導入する。
<第2ステップ>
次に、穴3に導入した第1液体11を乾燥させる。
次に、穴3に導入した第1液体11を乾燥させる。
<第3ステップ>
次に、触媒21を有する第3液体を作製する。触媒21は、PtまたはPdであってもよい。
次に、触媒21を有する第3液体を作製する。触媒21は、PtまたはPdであってもよい。
触媒21は、平均粒径は1nm以上10nm以下であってもよい。
次に、第3液体22を穴3に導入する。第3液体22は、金属イオンを含んだ水溶液であり、メッキ液として用いられる。
<第4ステップ>
無電解メッキを行う。毛細管現象により、第1金属繊維7および第2金属繊維9の交絡部に触媒21と第3液体22が入り込み、触媒21と第3液体22に含まれる金属によって第1金属繊維7および第2金属繊維9が接合される。以後、第1金属繊維7および第2金属繊維9が触媒21と第3金属22に含まれる金属によって接合されたものを第2金属部材23と呼称する。
無電解メッキを行う。毛細管現象により、第1金属繊維7および第2金属繊維9の交絡部に触媒21と第3液体22が入り込み、触媒21と第3液体22に含まれる金属によって第1金属繊維7および第2金属繊維9が接合される。以後、第1金属繊維7および第2金属繊維9が触媒21と第3金属22に含まれる金属によって接合されたものを第2金属部材23と呼称する。
また、第3液体22中にある金属はNiまたはCuであってもよい。
また、無電解メッキは比較的低温で行われる。無電解メッキは、室温で加熱せずに行なってもよいが、加熱してもよい。無電解メッキは例えば、20~90℃で行われてもよい。
本開示の製造方法においては、上記の通り、非加熱または比較的低温の加熱により、セラミックス基体5の上またはセラミックス基体5の内部に第2金属部材23を有する構造体1を低コストで製造することが可能である。
本開示の製造方法においては、セラミックス基体5の内部に複雑な形状を有する第2金属部材23を低コストで作製することができる。
本開示の製造方法と異なり、高温加熱により金属繊維同士を結着させる製造方法においては、セラミックス基体内に複雑な金属部材を作製することは困難である。
高温加熱により金属繊維同士を結着させて金属部材を作製する場合、加熱処理と同時にプレス処理が必要となる。そのため、セラミックス基体内に金属部材を設けようとした場合には、別途金属部材を加熱およびプレス処理にて作製した後、構造体を構成するセラミックス部材と金属部材とを各々接合する処理が必要となる。このような製造方法の場合、複雑な形状をセラミックス基体の内部に有する構造体を作製することが困難なだけでなく、高コストになりやすい。
一方で、本開示における製造方法においては、所望の第2金属部材23の形状に合わせた穴3を作製し、穴3に第1液体11および第3液体22を流し込み、無電解メッキを行なうことで容易に、セラミックス基体5の内部に複雑な形状の第2金属部材23を有する構造体を作製することが可能である。
また、加熱を行わない、または比較的低温で熱処理を行うことができるので、セラミックス基体5に負担がかかりにくい。そのため、本開示における構造体は高い長期信頼性を有する。
また、図3~図7に示すように、穴3は、入口4と、出口6と、を有していてもよい。第1ステップにおいて、第1液体11は、入口4から導入されてもよい。また、第1液体11の一部が出口6から排出されてもよい。
このような構成を有する場合、第1液体11が穴3の全体に充填されやすい。したがって、構造体1における第2金属部材23が穴全体に形成されるやすい。また、後述する第2金属部材23の気孔率が全体として均一になりやすいため、放熱性や電気密度が全体として均一になりやすく、装置としての信頼性が向上する。
また、図3~図7に示すように、穴3はセラミックス基体5内に位置していてもよい。また、穴3は、入り口4に繋がる第1通路8と、出口6に繋がる第2通路10と、第1通路8および第2通路10を繋ぐ第3通路12と、を有していてもよい。また、第2通路10の幅は、第1通路8の幅よりも小さくてもよい。
第1液体11を導入する側の穴3の幅が広く、第1液体11の一部が排出される側の穴3の幅が狭い場合、第1液体11を流し込みやすい。そのため、第1液体11が穴3の全体に充填されやすい。したがって、構造体1における第2金属部材23が穴3全体に形成されやすい。また、後述する第2金属部材23の気孔率が全体として均一になりやすいため、放熱性や電気密度が全体として均一になりやすく、装置としての信頼性が向上する。
また、第1ステップにおいて第1液体を作製する際に第1金属繊維7および第2金属繊維9の量を調整してもよい。第1金属繊維7および第2金属繊維9の量が多ければ電気密度を大きくすることができ、第1金属繊維7および第2金属繊維9の量を少なくすれば電気密度を小さくすることができる。すなわち、第1金属繊維7および第2金属繊維9の量によって電気密度を調整することが可能である。
また、第2金属部材23は、別途用意した型に作製し、型から取り出し、他の基材等に搭載させることで、構造体1を作製してもよい。
無電解メッキにおいて、毛細管現象により第1金属繊維7および第2金属繊維9の交絡部に触媒21が集まりやすい。そして、触媒21の周囲に第3液体22が集まり、金属として析出してもよい。以後、この析出した金属を第1析出金属25と呼称する。
触媒21が第1金属繊維7および第2金属繊維9に比較的小さい面積で接触していてもよい。比較的小さい面積で接触しているため、触媒21と第1金属繊維7との接点または触媒21と第2金属繊維9との接点で応力を緩和することができる。したがって、本開示における第2金属部材23には熱サイクルの負荷がかかりにくい。
金属繊維同士が直接接合している場合は、その接合箇所一点に応力が集中しやすい。しかしながら、本開示における第2金属部材23は、触媒21を介して接合されているため、触媒21と第1金属繊維7との接点および触媒21と第2金属繊維9との接点という二点で応力を受けることができる。したがって、金属繊維同士が直接接合されている場合と比較し、第2金属部材23は全体として高い柔軟性を有し、熱サイクルに対する高い耐久性を有する。
また、第1析出金属25が第1金属繊維7および第2金属繊維9に比較的小さい面積で接触していてもよい。比較的小さい面積で接触しているため、第1析出金属25と第1金属繊維7との接点または第1析出金属25と第2金属繊維9との接点に熱サイクルの負荷がかかりにくい。
また、第1析出金属25が第1金属繊維7および第2金属繊維9を取り囲んでいてもよい。この構造の場合、第1金属繊維7および第2金属繊維9が第1析出金属25によってより強く接合されやすい。
また、無電解メッキにおいて、毛細管現象により第1金属繊維7およびセラミックス基体5の間に触媒21が集まりやすい。そして、触媒21の周囲に第3液体22が集まり、金属として析出してもよい。以後、この析出した金属を第2析出金属27と呼称する。
第2析出金属27によって、第1金属繊維7およびセラミックス基体5が接合されていてもよい。
また、セラミックス基体5の微小な凹みに触媒21が位置していてもよい。
また、第2析出金属27がセラミックス基体5の上に層状に形成されていてもよい。この場合、セラミックス基体5に熱が発生した場合に、セラミックス基体5と接する金属の面積が大きくなり、第1金属繊維7へ熱を伝達しやすくなるため放熱性が向上しやすい。
また、セラミックス基体5を形成した後であって第1液体11を導入する前に、セラミックス基体5上に無電解メッキを行ってもよい。第2析出金属27がセラミックス基体5の上に層状に形成させた後、第1液体11を穴3に導入し無電解メッキをしてもよい。この場合、セラミックス基体5に熱が発生した場合に、セラミックス基体5と接する金属の面積が大きくなり、第1金属繊維7へ熱を伝達しやすくなるため放熱性が向上しやすい。
<第3実施形態>
図24を用いて、本開示における第3実施形態の製造方法の一例を説明する。
図24を用いて、本開示における第3実施形態の製造方法の一例を説明する。
本開示における構造体の製造方法は、金属線29を用意する第1ステップS1と、金属線29に低融点の金属33をメッキし、メッキで被覆された金属線30を作製する第2ステップS2と、メッキで被覆された金属線30を切断して、メッキで被覆された第1金属繊維7および第2金属繊維9を作製する第3ステップS3と、メッキで被覆された第1金属繊維7および第2金属繊維9をセラミックス基体5上またはセラミックス基体5内に位置する穴3に導入する第4ステップS4と、穴を加熱し、第1金属繊維および第2金属繊維を低融点の金属33によって接合する第5ステップS5と、を有する。
図2に示す構造体1を製造する工程では、まず、穴3を有するセラミックス基体5を成形する工程が行われる。
<第1ステップ>
金属線29を用意する。金属線29は、AlまたはCuであってもよい。
金属線29を用意する。金属線29は、AlまたはCuであってもよい。
<第2ステップ>
金属線29に低融点の金属33をメッキし、メッキで被覆された金属線30を作製する。
金属線29に低融点の金属33をメッキし、メッキで被覆された金属線30を作製する。
次に、低融点の金属33がメッキされた金属線29を作製する。低融点の金属33は、Sn、Sn-Ag、Sn-Cu、Sn-Bi、Au-SnまたはAu-Geであってもよい。なお、金属線29に予めNiを被覆した後に低融点の金属33をメッキしてもよい。
<第3ステップ>
メッキで被覆された金属線30を切断して、メッキで被覆された第1金属繊維7および第2金属繊維9を作製する。
メッキで被覆された金属線30を切断して、メッキで被覆された第1金属繊維7および第2金属繊維9を作製する。
また、図7に示すように、第1金属繊維7および第2金属繊維9の形状は、例えば、ウィスカ状または針状であってもよい。第1金属繊維7および第2金属繊維9がウィスカ状または針状である場合は、第1金属繊維7および第2金属繊維9は屈曲していてもよい。第1金属繊維7および第2金属繊維9、角部を有していてもよい。
また、第1金属繊維7および第2金属繊維9がウィスカ状または針状である場合、直径は1μm以上100μm以下であってもよく、長さが100μm以上5mm以下であってもよい。
第1金属繊維7および第2金属繊維9は、AlまたはCuであってもよい。
<第4ステップ>
メッキで被覆された第1金属繊維7および第2金属繊維9をセラミックス基体5上またはセラミックス基体5内に位置する穴3に導入する。
メッキで被覆された第1金属繊維7および第2金属繊維9をセラミックス基体5上またはセラミックス基体5内に位置する穴3に導入する。
<第5ステップ>
穴3を加熱し、第1金属繊維7および第2金属繊維9を低融点の金属33によって接合する。毛細管現象により、第1金属繊維7および第2金属繊維9の交絡部に低融点の金属33が入り込み、低融点の金属33によって第1金属繊維7および第2金属繊維9が接合される。以後、第1金属繊維7および第2金属繊維9が低融点の金属33によって接合されたものを第3金属部材31と呼称する。
穴3を加熱し、第1金属繊維7および第2金属繊維9を低融点の金属33によって接合する。毛細管現象により、第1金属繊維7および第2金属繊維9の交絡部に低融点の金属33が入り込み、低融点の金属33によって第1金属繊維7および第2金属繊維9が接合される。以後、第1金属繊維7および第2金属繊維9が低融点の金属33によって接合されたものを第3金属部材31と呼称する。
低融点の金属33は、200℃~400℃で加熱してもよい。
本開示の製造方法においては、上記の通り、比較的低温の加熱により、セラミックス基体5の上またはセラミックス基体5の内部に第3金属部材31を有する構造体1を低コストで製造することが可能である。
本開示の製造方法においては、セラミックス基体5の内部に複雑な形状を有する第3金属部材31を低コストで作製することができる。
本開示の製造方法と異なり、高温加熱により金属繊維同士を結着させる製造方法においては、セラミックス基体内に複雑な金属部材を作製することは困難である。
高温加熱により金属繊維同士を結着させて金属部材を作製する場合、加熱処理と同時にプレス処理が必要となる。そのため、セラミックス基体内に金属部材を設けようとした場合には、別途金属部材を加熱およびプレス処理にて作製した後、構造体を構成するセラミックス部材と金属部材とを各々接合する処理が必要となる。このような製造方法の場合、複雑な形状をセラミックス基体の内部に有する構造体を作製することが困難なだけでなく、高コストになりやすい。
一方で、本開示における製造方法においては、任意の第3金属部材31の形状に合わせた穴3を作製し、メッキで被覆された第1金属繊維7および第2金属繊維9をセラミックス基体5の内部に位置する穴3に導入し、穴3を加熱し、第1金属繊維および第2金属繊維を低融点の金属33によって接合することで容易に、セラミックス基体5の内部に複雑な形状の第3金属部材31を有する構造体を作製することが可能である。
また、比較的低温で熱処理を行うことができるので、セラミックス基体5に負担がかかりにくい。そのため、本開示における構造体は高い長期信頼性を有する。
また、図7に示すように、穴3は、入口4と、出口6と、を有していてもよい。第1ステップにおいて、第1液体11は、入口4から導入されてもよい。また、第1液体11の一部が出口6から排出されてもよい。
このような構成を有する場合、第1液体11が穴3の全体に充填されやすい。したがって、構造体1における第3金属部材31が穴全体に形成されるやすい。また、後述する第3金属部材31の気孔率が全体として均一になりやすいため、放熱性や電気密度が全体として均一になりやすく、装置としての信頼性が向上する。
また、図7に示すように、穴3はセラミックス基体5内に位置していてもよい。また、穴3は、入り口4に繋がる第1通路8と、出口6に繋がる第2通路10と、第1通路8および第2通路10を繋ぐ第3通路12と、を有していてもよい。また、第2通路10の幅は、第1通路8の幅よりも小さくてもよい。
第1液体11を導入する側の穴3の幅が広く、第1液体11の一部が排出される側の穴3の幅が狭い場合、第1液体11を流し込みやすい。そのため、第1液体11が穴3の全体に充填されやすい。したがって、構造体1における第3金属部材31が穴3全体に形成されやすい。また、後述する第3金属部材31の気孔率が全体として均一になりやすいため、放熱性や電気密度が全体として均一になりやすく、装置としての信頼性が向上する。
また、第1ステップにおいて第1液体を作製する際に第1金属繊維7および第2金属繊維9の量を調整してもよい。第1金属繊維7および第2金属繊維9の量が多ければ電気密度を大きくすることができ、第1金属繊維7および第2金属繊維9の量を少なくすれば電気密度を小さくすることができる。すなわち、第1金属繊維7および第2金属繊維9の量によって電気密度を調整することが可能である。
また、第3金属部材31は、別途用意した型に作製し、型から取り出し、他の基材等に搭載させることで、構造体1を作製してもよい。
低融点の金属33を用いた接合において、毛細管現象により第1金属繊維7および第2金属繊維9の交絡部に低融点の金属33が集まりやすい。この低融点の金属33によって、第1金属繊維7および第2金属繊維9が接合される。
低融点の金属33が第1金属繊維7および第2金属繊維9に比較的小さい面積で接触していてもよい。比較的小さい面積で接触しているため、低融点の金属33と第1金属繊維7との接点または触媒21と第2金属繊維9との接点で応力を緩和することができる。したがって本開示における第3金属部材31には熱サイクルの負荷がかかりにくい。
金属繊維同士が直接接合している場合は、その接合箇所一点に応力が集中しやすい。しかしながら、本開示における第3金属部材31は、低融点の金属33を介して接合されているため、低融点の金属33と第1金属繊維7との接点および低融点の金属33と第2金属繊維9との接点という二点で応力を受けることができる。したがって、金属繊維同士が直接接合されている場合と比較し、第3金属部材31は全体として高い柔軟性を有し、熱サイクルに対する高い耐久性を有する。
また、低融点の金属33が第1金属繊維7および第2金属繊維9を取り囲んでいてもよい。この構造の場合、第1金属繊維7および第2金属繊維9が低融点の金属33によってより強く接合されやすい。
また、無電解メッキにおいて、毛細管現象により第1金属繊維7およびセラミックス基体5の間に低融点の金属33が集まりやすい。低融点の金属33によって、第1金属繊維7およびセラミックス基体5が接合されていてもよい。
また、低融点の金属33がセラミックス基体5の上に層状に形成されていてもよい。この場合、セラミックス基体5に熱が発生した場合に、セラミックス基体5と接する金属の面積が大きくなり、第1金属繊維7へ熱を伝達しやすくなるため放熱性が向上しやすい。
また、セラミックス基体5を形成した後であってメッキで被覆された第1金属繊維7および第2金属繊維9をセラミックス基体5上またはセラミックス基体5内に位置する穴3に導入する前に、セラミックス基体5上に無電解メッキを行ってもよい。低融点の金属33がセラミックス基体5の上に層状に形成させた後、メッキで被覆された第1金属繊維7および第2金属繊維9をセラミックス基体5上またはセラミックス基体5内に位置する穴3に導入し、穴3を加熱してもよい。この場合、セラミックス基体5に熱が発生した場合に、セラミックス基体5と接する金属の面積が大きくなり、第1金属繊維7へ熱を伝達しやすくなるため放熱性が向上しやすい。
また、図7および図9に示すように、本開示の第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31は、気孔35を有していても良い。なお、第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31の気孔率は、例えば、10%以上90%以下であってもよい。気孔率は、第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31において気孔35が占める割合を表す指標となる。ここで、第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31の気孔率は、例えば、アルキメデス法を用いて測定することで算出すればよい。
また、第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31が導電性を有するため、本開示における構造体1は、電極構造体に用いられていてもよい。
本開示における第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31は、高い物理的柔軟性を有するため、発熱および冷却を繰り返しても破損しにくい。また、本開示における第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31は、気孔35を有しているため、表面積が大きい。そのため、第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31は冷却されやすい。
電極構造体の一例として、無線給電コイル、高周波電極、周波数制御コイルおよびトランスが挙げられる。
本開示の構造体1が用いられる電極構造体の一例を以下に示す。図11に示すように、本開示の構造体1は、平面コイル110に用いられてもよい。なお、セラミックス基体5は、磁性を有していてもよい。また、図12および図13に示すように、平面コイル110は、無線送電器100に備えられていてもよい。無線送電器100が、1個以上の平面コイル110を電力供給側または電力需給側に備えていてもよい。この場合、第1金属部材16、第2金属部材23または第3金属部材31に電流が流れることで、電力を送電することができる。そのため、本開示の平面コイル110および平面コイル120は、無線送電器100として使用することができる。図12および図13に示す無線送電器100は、電力供給側に平面コイル110を、電力需給側に平面コイル120を備えていてもよい。外部電源を平面コイル110に接続し、第1金属部材16、第2金属部材23または第3金属部材31に電流を流すことで、電磁誘導が生じる。そのため、平面コイル120の第1金属部材16、第2金属部材23または第3金属部材31に電流が流れる。このようにして、本開示の平面コイル120は、電力の受け渡しを行う無線送電器100として使用できる。なお、セラミックス基体5は、磁性を有していてもよい。
第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31が導電性を有するため、本開示における構造体1は、配線構造体に用いられていてもよい。本開示における第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31は、高い物理的柔軟性を有するため、発熱および冷却を繰り返しても破損しにくい。例えば、第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31が搭載される基材が熱により膨張したときにも、破損しにくい。また、本開示における第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31は、気孔35を有しているため、表面積が大きい。そのため、第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31は高い放熱性を有する。
配線構造体の一例として、半導体製造装置に設けられる支持装置やシャワーヘッドおよび発電用ブスバーが挙げられる。
本開示の構造体1が用いられる配線構造体の一例を以下に示す。図14ないし図18および図25ないし図26に示すように、本開示の構造体1は、支持装置200に用いられてもよい。本開示の第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31は、支持装置200において配線として用いられてもよい。支持装置200は、基材230と、交流電源240とを有していてもよい。基材230は、プレート250、シャフト260を有していてもよい。プレート250は、ビア導体220、第1配線280、第2電極290を有していてもよい。シャフト260は、第3電極210を有していてもよい。プレート250は、支持面251と、支持面251に対して垂直方向に位置する側面252と、を有していてもよい。第1配線280および第3電極210は、第1金属部材16、第2金属部材23または第3金属部材31で構成されていてもよい。第1配線280は、側面252から露出していてもよい。側面252から導通を取ることが可能となるため、側面以外から電気を供給することができる。
また、図25に示すように、プレート250は、第1配線280は、第1部分281と第2部分282とを有していてもよい。第1部分281および第2部分282は、側面252から露出していてもよい。また、図26に示すように、第1部分281および第2部分282は、ビア導体220に接続されていてもよい。
また、図17に示すように、ビア導体220は、第1配線280の内部に入り込んでいてもよい。この場合、ビア導体220と第1配線280との導通がより確保されやすくなる。
また、図18に示すように、ビア導体220は、第1配線280を貫通していてもよい。この場合、ビア導体220と第1配線280との導通がより確保されやすくなる。 電極210およびビア導体220は、Pt、MoおよびWのいずれでもよく、基材230は、アルミナ、イットリア、窒化アルミニウムおよび窒化珪素のいずれでもよい。第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31およびビア導体220は、Pt、Cu、AgおよびNiのいずれかからなるナノ金属粒子ペーストを用いた接合封止処理をされていてもよい。
また、第1金属部材16、第2金属部材23または第3金属部材31と、交流電源240とは、Pt、Cu、AgおよびNiのいずれかからなるナノ金属粒子ペーストを用いた接合封止処理をされていてもよい。これは酸素が侵入することを防ぐことを目的としている。また、第1金属部材16、第2金属部材23または第3金属部材31と、交流電源240とは、Oリングによって接合封止処理されていてもよい。
なお、電極290は、高周波電極、静電吸着電極または発熱電極のうちいずれかとして使用してもよい。また、電極290は、基材230の内部に複数位置していてもよい。また、第1金属部材16、第2金属部材23または第3金属部材31と交流電源240との間に、電流を制御するコントロールユニットを設けてもよい。
本開示における第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31は、発熱構造体に用いられていてもよい。本開示における第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31は、高い物理的柔軟性を有するため、発熱および冷却を繰り返しても破損しにくい。また、本開示における第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31気孔35を有しているため、表面積が大きい。そのため、第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31は高い放熱性を有する。
発熱構造体として、ヒータが挙げられる。図19に示すように、本開示の構造体1は、発熱構造体として、ヒータ300に用いられてもよい。本開示のヒータ300は、図19に示すように、セラミックス基体5と、第1金属部材16、第2金属部材23または第3金属部材31と、を有している。第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31は、発熱体として用いられる。第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31に電気を流すことによって加熱対象物を加熱することができる。
本開示における構造体1は、放熱部材に用いられていてもよい。本開示における第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31は、高い物理的柔軟性を有するため、発熱および冷却を繰り返しても破損しにくい。また、本開示における第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31気孔35を有しているため、表面積が大きい。そのため、第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31は高い放熱性を有する。
本開示の構造体1が用いられる放熱部材の一例を以下に示す。図20ないし図23および図27に示すように、本開示の構造体1は、パワーモジュール基板400に用いられてもよい。本開示のパワーモジュール基板400は、図20ないし図23および図27に示すように、第1壁部410と第2壁部420と、第3壁部430と、第4壁部440と、を有している。なお、第1壁部410は、アルミナ、窒化アルミニウムおよび窒化珪素のいずれであってもよい。
第2壁部420、第3壁部430および第4壁部440は、セラミックス、金属、ガラスまたは樹脂のいずれであってもよい。第1壁部410と第2壁部420と、第3壁部430と、第4壁部440とによって流路460が構成されている。第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31は、放熱部材として流路460内に位置していてもよい。図21および図22に示すように、第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31は、放熱部材として流路460内の全部に位置していてもよい。
また、配線470は、第1壁部410の内部に位置していてもよい。さらに、配線470は、第1壁部410の外面に露出した電極480と接続されていてもよい。電子部品450は配線470電極480の上に位置していてもよい。また、配線470は、電力および信号を送受信する機構を有していてもよい。
配線470が第1壁部410内に位置していない場合、別途ワイヤーボンディングを用いて2つ以上の電極480同士を接続、または電極480および電子部品450同士を接続する必要がある。このとき、パワーモジュール基板400が大型化する場合がある。一方、配線470が第1壁部410内にあることによりパワーモジュール基板400を低背化でき小型にすることができるが、第1壁部410に熱が溜まるおそれがある。しかし、上記のように、第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31は、放熱部材として流路460内に位置していることで、第1壁部410に溜まった熱を放出することが可能となる。
また、配線470は、第1金属部材16、第2金属部材23および第3金属部材31であってもよい。また、銅貼りの温度が高い場合には、配線470は、図27に示すような構成になっていてもよい。
また、配線470は、流路460によって冷却されるため、電力や信号の送受信が円滑になりやすい。
また、配線470および電極480は、Cu、Ag、Al、Pt、MoおよびWのいずれであってもよい。
基体上または基体内空間には触媒が付着し、メッキ成分が析出する場合がある。メッキされた金属繊維との接合層として機能する。また、半導体製造装置に設けられる支持装置やシャワーヘッドまたはパワーモジュール基板として利用する場合、トリプルジャンクションを回避しやすくなる。トリプルジャンクションとは、誘電率の異なる3つ以上の物質が接することによって生じる放電現象である。本開示においては、金属部材、基体および空間が異なる誘電率を有しているが、接合層が金属である場合、これら3つの物質が接することが無くなるので、トリプルジャンクションを回避することができる。
なお、本開示は上述の実施形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
1:構造体
3:穴
4:入り口
5:セラミックス基体
6:出口
7:第1金属繊維
9:第2金属繊維
11:第1液体
13:第1ナノ金属粒子
15:第2液体
16:第1金属部材
17:空隙
19:接合層
21:触媒
22:第3液体
23:第2金属部材
25:第1析出金属
27:第2析出金属
29:金属線
31:第3金属部材
33:低融点の金属
35:気孔
100:無線送電器
110、120:平面コイル
111:基板
121:基板
200:支持装置
210:配線
220:ビア導体
230:基材
240:交流電源
300:ヒータ
310:基体
400:パワーモジュール基板
410:第1壁部
420:第2壁部
430:第3壁部
440:第4壁部
450:電子部品
460:流路
470:配線
480:電極
3:穴
4:入り口
5:セラミックス基体
6:出口
7:第1金属繊維
9:第2金属繊維
11:第1液体
13:第1ナノ金属粒子
15:第2液体
16:第1金属部材
17:空隙
19:接合層
21:触媒
22:第3液体
23:第2金属部材
25:第1析出金属
27:第2析出金属
29:金属線
31:第3金属部材
33:低融点の金属
35:気孔
100:無線送電器
110、120:平面コイル
111:基板
121:基板
200:支持装置
210:配線
220:ビア導体
230:基材
240:交流電源
300:ヒータ
310:基体
400:パワーモジュール基板
410:第1壁部
420:第2壁部
430:第3壁部
440:第4壁部
450:電子部品
460:流路
470:配線
480:電極
Claims (3)
- 穴を有するセラミックス基体を準備して、前記穴に、第1金属繊維および第2金属繊維を有する第1液体を導入する第1ステップと、
前記第1液体を乾燥する第2ステップと、
第1ナノ金属粒子を有する第2液体を前記穴に導入する第3ステップと、
前記第2液体を乾燥する第4ステップと、
前記穴を加熱し、前記第1金属繊維および前記第2金属繊維を前記第1ナノ金属粒子によって接合する第5ステップと、を有する、
構造体の製造方法。 - 前記穴は、入口と、出口と、を有し、
前記第1ステップにおいて、前記第1液体は、前記入口から導入され、前記第1液体の一部が前記出口から排出される、
請求項1に記載の構造体の製造方法。 - 前記穴は前記セラミックス基体内に位置しており、
前記穴は、前記入り口に繋がる第1通路と、前記出口に繋がる第2通路と、前記第1通路および前記第2通路を繋ぐ第3通路と、を有しており、
前記第2通路の幅は、前記第1通路の幅よりも小さい、
請求項2に記載の構造体の製造方法。
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