以下、図面を参照して、実施形態におけるタレット旋盤1、および、工具準備方法について説明する。なお、以下の実施形態の説明において、同一の機能を有する部位、部材については同一の符号を付し、同一の符号が付された部位、部材についての繰り返しとなる説明は省略する。
図1に例示されるように、工具Bは、一般的に、工具保持ユニットH(例えば、工具ホルダ)を介して、タレットEの取付面6に取り付けられる。よって、本明細書において、工具がタレットに取り付けられることには、工具が、工具保持ユニットを介して、タレットに取り付けられることが包含される。
本明細書において、タレットEの複数の取付面6のうちのどの取付面に取り付けられるべきかが指定されている工具を、指定工具と定義する。当該指定は、例えば、加工プログラムに基づいて行われる。
本明細書において、タレットEの複数の取付面6のうち指定工具が取り付けられるべき取付面を、指定取付面と定義する。より具体的には、タレットEの複数の取付面6のうち第1指定工具が取り付けられるべき取付面を、第1指定取付面と定義する。また、「K」を2以上の任意の自然数とするとき、タレットEの複数の取付面6のうち第「K」指定工具が取り付けられるべき取付面を、第「K」指定取付面と定義する。
本明細書において、次回の加工に必要でない工具のことを非指定工具5’と定義する。
(第1の実施形態)
図1乃至図26を参照して、第1の実施形態におけるタレット旋盤1A、および、工具準備方法について説明する。図1は、第1の実施形態におけるタレット旋盤1Aを模式的に示す概略斜視図である。図2は、制御装置2のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図3は、第1の実施形態における工具準備方法の一例を示すフローチャートである。図4および図5は、第1の実施形態におけるタレット旋盤1Aの一部分を模式的に示す概略断面図である。図6は、ディスプレイ4に、指定工具50の取り付けを促す画像Q3が表示されている様子を模式的に示す図である。図7乃至図14は、第1の実施形態におけるタレット旋盤1Aの一部分を模式的に示す概略断面図である。図15は、第1の実施形態における工具準備方法の一例を示すフローチャートである。図16乃至図20は、第1の実施形態におけるタレット旋盤1Aの一部分を模式的に示す概略断面図である。図21は、第1の実施形態における工具準備方法の一例を示すフローチャートである。図22は、第1の実施形態におけるタレット旋盤1Aの一部分を模式的に示す概略断面図である。図23は、第1の実施形態における工具準備方法の一例を示すフローチャートである。図24は、第1の実施形態における工具準備方法の一例を示すフローチャートである。図25は、第4動作パターンを選択可能な様子を模式的に示す図である。図26は、工具の刃先位置の計測が行われる様子を模式的に示す図である。
(工具準備方法)
図1に例示されるように、第1の実施形態におけるタレット旋盤1Aは、複数の取付面6を有するタレットEと、タレットEを第1軸AXまわりに旋回させる旋回駆動装置96と、タレットEを移動させる移動装置95と、制御装置2と、計測装置97と、を具備する。制御装置2は、旋回駆動装置96、移動装置95等の制御対象機器を制御する。計測装置97は、工具の刃先位置を計測する。タレット旋盤1Aは、ディスプレイ4を備えていてもよい。
図3に例示されるように、第1ステップST1において、第1判定処理M1が実行される。第1ステップST1は、第1判定工程である。第1判定工程(あるいは、第1判定処理M1)では、指定工具50がタレットEの複数の取付面6のうちの指定取付面60に取り付けられているか否かが判定される。当該判定は、制御装置2によって行われる。
図4に記載の例では、指定工具50が、指定取付面60に取り付けられていない。よって、図4に記載の例では、第1判定処理M1の結果は、指定工具50が指定取付面60に取り付けられていないことを示す(換言すれば、図3における第1判定処理M1の結果は、「No」となる。)。
図10に記載の例では、指定工具50が、指定取付面60に取り付けられている。よって、図10記載の例では、第1判定処理M1の結果は、指定工具50が指定取付面60に取り付けられていることを示す(換言すれば、図3における第1判定処理M1の結果は、「Yes」となる。)。
図3に例示されるように、第2ステップST2において、複数の動作パターンの中から特定動作パターン(F1;F2)が選択される。第2ステップST2は、選択工程である。選択工程では、第1判定処理M1の結果に基づいて、複数の動作パターンの中から特定動作パターン(F1;F2)が選択される。当該選択は、制御装置2によって行われる。
図3に記載の例では、複数の動作パターンは、少なくとも、第1動作パターンF1と、第2動作パターンF2と、を含む。
第1動作パターンF1は、第1判定処理M1の結果が、「No」の場合、換言すれば、指定工具50が指定取付面60に取り付けられていないことを示す場合に実行される。指定工具50が指定取付面60に取り付けられていないことは、指定工具50が指定取付面60に取り付けられる前の状態であることを意味する。また、指定工具50が指定取付面60に取り付けられる前の状態であることは、(1)指定工具50が、タレットEに取り付けられる前の状態であるか、あるいは、(2)指定工具50が、タレットEの複数の取付面6のうち指定取付面60以外の取付面に取り付けられていることを意味する。
第2動作パターンF2は、第1判定処理M1の結果が、「Yes」の場合、換言すれば、指定工具50が指定取付面60に取り付けられていることを示す場合に実行される。
図3に例示されるように、第3ステップST3において、選択された特定動作パターン(F1;F2)が実行されるよう、制御指令が送信される。第3ステップST3は、制御指令送信工程である。制御指令送信工程では、選択された特定動作パターン(F1;F2)が実行されるよう、旋回駆動装置96、および、移動装置95に制御指令が送信される。当該制御指令の送信は、制御装置2によって行われる。
図4乃至図9には、第1動作パターンF1が実行される様子の一例が示されている。
図4および図5に例示されるように、第1動作パターンF1は、指定工具50が指定取付面60に取り付けられる前に、指定取付面60が取付用割出位置P1に割り出されるよう、タレットEを第1軸AXまわりに旋回させることを含む。当該タレットEの旋回は、制御装置2から制御指令を受け取る旋回駆動装置96によって行われる。
図2に例示されるように、取付用割出位置P1を特定するデータ351aは、タレット旋盤1Aのメモリ3に予め記憶されていることが好ましい。また、取付用割出位置P1は、オペレータがアクセスし易い位置に設定されていることが好ましい。
指定取付面60が、取付用割出位置P1に割り出される場合、オペレータは、指定取付面60に指定工具50を取り付ける作業を容易に実施することができる。なお、指定取付面60に、指定工具50とは異なる非指定工具5’が取り付けられている場合には、指定取付面60に指定工具50を取り付けるのに先立ち、非指定工具5’が、指定取付面60から取り外される。この場合、取付用割出位置P1は、非指定工具5’を指定取付面60から取り外すための取り外し用割出位置としても機能する。
第1動作パターンF1の実行中に指定取付面60が取付用割出位置P1に達することに応じて、制御装置2は、ディスプレイ4に、指定工具50の取り付けを促す画像Q3を表示させてもよい(図6を参照。)。
第1動作パターンF1の実行の途中で、当該画像Q3がディスプレイ4に表示される場合、オペレータは、適切なタイミングで、指定取付面60に指定工具50を取り付けることができる。
図6に記載の例では、指定工具50の取り付けを促す画像Q3は、指定工具50の取り付けを促すメッセージMGを含む。
図6に記載の例では、指定工具50の取り付けを促す画像Q3は、工具保持ユニットHに対する指定工具50の推奨相対位置データDTを含む。より具体的には、指定工具50の取り付けを促す画像Q3は、指定工具50の長手方向に沿う方向における、工具保持ユニットHに対する指定工具50の突き出し長さの推奨値DT1を含む。この場合、オペレータは、工具保持ユニットHに対する指定工具50の突き出し長さが推奨値DT1となるよう、指定工具50を工具保持ユニットHに取り付ければよい。よって、オペレータは、指定工具50を工具保持ユニットHに取り付ける作業を効率的に実行できる。なお、画像Qは、指定工具50と、指定工具50を保持する工具保持ユニットHと、の両方の取り付けを促す表示であってもよい。
図7には、指定取付面60に指定工具50が取り付けられた後の状態が示されている。
図8に例示されるように、第1動作パターンF1は、指定工具50が指定取付面60に取り付けられた後、指定取付面60が刃先位置計測用割出位置P2に割り出されるよう、タレットEを第1軸AXまわりに旋回させることを含む。当該タレットEの旋回は、制御装置2から制御指令を受け取る旋回駆動装置96によって行われる。
図2に例示されるように、刃先位置計測用割出位置P2を特定するデータ352aは、タレット旋盤1Aのメモリ3に予め記憶されていることが好ましい。また、刃先位置計測用割出位置P2は、計測装置97の接触面971cに相対的に近い位置に設定されていることが好ましい。
第1動作パターンF1は、計測装置97を用いて指定工具50の刃先50eの位置を計測することを含む。
以下、計測装置97を用いて指定工具50の刃先50eの位置を計測する工程のことを「計測工程」という。
第1動作パターンF1(より具体的には、計測工程)は、指定工具50の刃先50eが計測装置97の接触面971cに近い待機位置に移動するよう、タレットEの全体を移動させることを含んでいてもよい。当該タレットEの全体の移動は、制御装置2から制御指令を受け取る移動装置95によって行われる。
図9に例示されるように、第1動作パターンF1(より具体的には、計測工程)は、指定工具50の刃先50eが計測装置97の接触面971cに接触するよう、タレットEの全体を接触面971cに対して移動させることを含んでいてもよい。当該タレットEの全体の移動は、制御装置2から制御指令を受け取る移動装置95によって行われる。
代替的に、第1動作パターンF1(より具体的には、計測工程)は、計測装置97の接触面971cが指定工具50の刃先50eに接触するよう、接触面971cを刃先50eに向けて移動させることを含んでいてもよい。
図9に記載の例では、計測装置97は、指定取付面60に取り付けられた指定工具50の刃先50eと計測装置97の接触面971cとが接触するときのタレットEの位置を計測することにより、タレットEの基準位置に対する指定工具50の刃先50eの相対位置を計測する。こうして、指定工具50の刃先50eの位置が計測される。なお、計測装置97が非接触タイプ(例えば、カメラ等を用いて刃先の位置を計測するタイプ)の計測装置である場合には、接触面971cは省略されてもよい。なお、接触面971cを規定するブロック97c(例えば、図1を参照。)、および、当該ブロック97cを支持するアーム97fは、刃先の計測が行われるとき以外は、段取り作業エリア外の退避位置に位置するように構成されてもよい。タレット旋盤1Aは、ブロック97cおよびアーム97fを段取り作業エリア外の格納領域に格納する機構を有していてもよい。なお、図4、図5、図7、図10、図13、図14、図16、図17、図18、図22、図37において、接触面971cを規定するブロック97cは退避位置に位置するため、これらの図において、当該ブロック97cは示されていない。
図10乃至図12には、第2動作パターンF2が実行される様子の一例が示されている。
図10および図11に例示されるように、第2動作パターンF2は、指定工具50が取り付けられた指定取付面60がダイレクトに刃先位置計測用割出位置P2に割り出されるよう、タレットEを第1軸AXまわりに旋回させることを含む。当該タレットEの旋回は、制御装置2から制御指令を受け取る旋回駆動装置96によって行われる。
第2動作パターンF2は、計測装置97を用いて指定工具50の刃先50eの位置を計測することを含む。
第2動作パターンF2(より具体的には、計測工程)は、指定工具50の刃先50eが計測装置97の接触面971cに近い待機位置に移動するよう、タレットEの全体を移動させることを含んでいてもよい。当該タレットEの全体の移動は、制御装置2から制御指令を受け取る移動装置95によって行われる。
図12に例示されるように、第2動作パターンF2(より具体的には、計測工程)は、指定工具50の刃先50eが計測装置97の接触面971cに接触するよう、タレットEの全体を接触面971cに対して移動させることを含んでいてもよい。当該タレットEの全体の移動は、制御装置2から制御指令を受け取る移動装置95によって行われる。
代替的に、第2動作パターンF2(より具体的には、計測工程)は、計測装置97の接触面971cが指定工具50の刃先50eに接触するよう、接触面971cを刃先50eに向けて移動させることを含んでいてもよい。
図12に記載の例では、計測装置97は、指定取付面60に取り付けられた指定工具50の刃先50eと計測装置97の接触面971cとが接触するときのタレットEの位置を計測することにより、タレットEの基準位置に対する指定工具50の刃先50eの相対位置を計測する。
第1の実施形態における工具準備方法では、指定工具50がタレットEの指定取付面60に取り付けられていない場合に、第1動作パターンF1が実行される。第1動作パターンF1は、指定取付面60を取付用割出位置P1に割り出すことを含む。よって、オペレータは、指定取付面60に指定工具50を取り付ける作業を容易に実施することができる。
また、第1の実施形態における工具準備方法では、指定工具50がタレットEの指定取付面60に取り付けられている場合に、第2動作パターンF2が実行される。第2動作パターンF2では、指定取付面60がダイレクトに刃先位置計測用割出位置P2に割り出される。よって、指定工具50の刃先位置の計測を含む手順を速やかに実行することができる。
(タレット旋盤1A)
図1乃至図26を参照して、第1の実施形態におけるタレット旋盤1Aについて説明する。
図1に例示されるように、第1の実施形態におけるタレット旋盤1Aは、タレットEと、旋回駆動装置96と、移動装置95と、計測装置97と、制御装置2と、を具備する。タレット旋盤1Aは、ディスプレイ4を備えていてもよい。
タレットEは、複数の取付面6を有する。複数の取付面6の各々には、工具を取り付け可能である。
旋回駆動装置96は、タレットEを第1軸AXまわりに旋回させる。移動装置95は、タレットE(より具体的には、タレットEの全体)を移動させる。
計測装置97は、工具の刃先Beが接触する接触面971cを有する。計測装置97は、工具の刃先Beの位置を計測する。より具体的には、計測装置97は、タレットEに取り付けられた工具の刃先Beと計測装置97の接触面971cとが接触するときのタレットEの位置を計測することにより、タレットEの基準位置に対する工具の刃先Beの相対位置を計測する。なお、計測装置97が非接触タイプ(例えば、カメラ等を用いて刃先の位置を計測するタイプ)の計測装置である場合には、接触面971cは省略されてもよい。
制御装置2は、複数の制御対象機器(例えば、旋回駆動装置96、移動装置95等)を制御する。図2に例示されるように、制御装置2は、少なくとも1つのプロセッサ2a(例えば、少なくとも1つのCPU)を含む。制御装置2は、複数のユニットに分割されていてもよい。換言すれば、複数のユニットが協働して制御装置2として機能してもよい。
図2に記載の例では、タレット旋盤1A(より具体的には、制御装置2)は、メモリ3と、ディスプレイ4と、通信回路12とを備える。図2に記載の例では、メモリ3、ディスプレイ4、および、通信回路12の各々が、制御装置2に含まれている。代替的に、メモリ3、ディスプレイ4、および、通信回路12の各々の少なくとも一部が制御装置2とは別に設けられ、当該一部が制御装置2と通信可能なように構成されていてもよい。
メモリ3は、プログラム39、および、データを記憶する。メモリ3は、プロセッサ2aによって読み取り可能な記憶媒体である。メモリ3は、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の不揮発性または揮発性の半導体メモリであってもよいし、磁気ディスクであってもよいし、その他の形式のメモリであってもよい。
メモリ3は、複数の場所に分散配置されていてもよい。例えば、データを記憶するメモリが、プログラム39を記憶するメモリとは、別に設けられていてもよい。メモリ3の一部は、通信回路12から遠い位置に配置されていてもよい。換言すれば、プロセッサ2aがプログラム39を実行する際に、メモリ3の一部は、通信回路12を介して、プロセッサ2aに、プログラム39の一部、あるいは、データの一部を提供してもよい。
タレット旋盤1Aは、入力装置11を備えていてもよい。入力装置11はディスプレイ4に組み込まれていてもよい(より具体的には、ディスプレイ4は、入力装置11aを内蔵したタッチパネル付きディスプレイ40であってもよい。)。代替的に、あるいは、付加的に、タレット旋盤1Aは、ディスプレイ4とは別に設けられた入力装置11b(例えば、ボタン、スイッチ、レバー、ポインティングデバイス、キーボード等)を備えていてもよい。
図2に記載の例では、プロセッサ2aと、メモリ3と、通信回路12と、ディスプレイ4、および/または、入力装置11とは、バス13を介して互いに接続されている。
制御装置2は、指定工具50が、タレットEの複数の取付面6のうちの指定取付面60に取り付けられているか否かを判定する第1判定処理M1(図3を参照。)を実行する。
制御装置2は、第1判定処理M1の結果に基づいて、第1動作パターンF1、および、第2動作パターンF2を含む複数の動作パターンの中から特定動作パターンを選択する。また、制御装置2は、選択された特定動作パターンが実行されるよう、旋回駆動装置96および移動装置95に制御指令CRを送信する。
図3に記載の例では、複数の動作パターンは、少なくとも、第1動作パターンF1と、第2動作パターンF2とを含む。
第1動作パターンF1は、第1判定処理M1の結果が、指定工具50が指定取付面60に取り付けられていないことを示す場合に実行される。また、第2動作パターンF2は、第1判定処理M1の結果が、指定工具50が指定取付面60に取り付けられていることを示す場合に実行される。
図4および図5に例示されるように、第1動作パターンF1は、指定工具50が指定取付面60に取り付けられる前に、指定取付面60が取付用割出位置P1に割り出されるよう、タレットEを第1軸AXまわりに旋回させることを含む。より具体的には、第1動作パターンF1は、制御装置2から制御指令を受け取る旋回駆動装置96が、指定工具50が取り付けられる前の状態の指定取付面60が取付用割出位置P1に割り出されるよう、タレットEを第1軸AXまわりに旋回させることを含む。
図2に例示されるように、取付用割出位置P1を特定するデータ351aは、メモリ3に予め記憶されていることが好ましい。また、取付用割出位置P1は、オペレータがアクセスし易い位置に設定されていることが好ましい。
指定取付面60が、取付用割出位置P1に割り出される場合、オペレータは、指定取付面60に指定工具50を取り付ける作業を容易に実施することができる。
第1動作パターンF1の実行中に指定取付面60が取付用割出位置P1に達することに応じて、制御装置2は、ディスプレイ4に、指定工具50の取り付けを促す画像Q3を表示させてもよい(図6を参照。)。
第1動作パターンF1の実行の途中で、指定工具50の取り付けを促す画像Q3がディスプレイ4に表示される場合、オペレータは、適切なタイミングで、指定取付面60に指定工具50を取り付けることができる。指定工具50の取り付けを促す画像Q3の詳細については説明済みであるため、当該画像Q3についての繰り返しとなる説明は省略する。
図7には、指定取付面60に指定工具50が取り付けられた後の状態が示されている。
図8に例示されるように、第1動作パターンF1は、指定工具50が指定取付面60に取り付けられた後、指定取付面60が刃先位置計測用割出位置P2に割り出されるよう、タレットEを第1軸AXまわりに旋回させることを含む。より具体的には、第1動作パターンF1は、制御装置2から制御指令を受け取る旋回駆動装置96が、指定工具50が取り付けられた指定取付面60が刃先位置計測用割出位置P2に割り出されるよう、タレットEを第1軸AXまわりに旋回させることを含む。
図2に例示されるように、刃先位置計測用割出位置P2を特定するデータ352aは、メモリ3に予め記憶されていることが好ましい。また、刃先位置計測用割出位置P2は、計測装置97の接触面971cに相対的に近い位置に設定されていることが好ましい。
図9に例示されるように、第1動作パターンF1は、計測装置97を用いて指定工具50の刃先50eの位置を計測することを含む。
第1動作パターンF1は、指定工具50の刃先50eが計測装置97の接触面971cに近い待機位置に移動するよう、タレットEの全体を移動させることを含んでいてもよい。より具体的には、第1動作パターンF1は、制御装置2から制御指令を受け取る移動装置95が、指定工具50の刃先50eが計測装置97の接触面971cに近い待機位置に移動するよう、タレットEの全体を移動させることを含んでいてもよい。
第1動作パターンF1は、指定工具50の刃先50eが計測装置97の接触面971cに接触するよう、タレットEの全体を接触面971cに対して移動させることを含んでいてもよい。より具体的には、第1動作パターンF1は、制御装置2から制御指令を受け取る移動装置95が、指定工具50の刃先50eが計測装置97の接触面971cに接触するよう、タレットEの全体を移動させることを含んでいてもよい。
代替的に、第1動作パターンF1は、計測装置97の接触面971cが指定工具50の刃先50eに接触するよう、接触面971cを刃先50eに向けて移動させることを含んでいてもよい。更に代替的に、第1動作パターンF1は、指定工具50の刃先50eの位置を非接触で計測することを含んでいてもよい。
図9に記載の例では、計測装置97は、指定取付面60に取り付けられた指定工具50の刃先50eと計測装置97の接触面971cとが接触するときのタレットEの位置を計測することにより、タレットEの基準位置に対する指定工具50の刃先50eの相対位置を計測する。こうして、指定工具50の刃先50eの位置が計測される。
図10および図11に例示されるように、第2動作パターンF2は、指定工具50が取り付けられた指定取付面60がダイレクトに刃先位置計測用割出位置P2に割り出されるよう、タレットEを第1軸AXまわりに旋回させることを含む。より具体的には、第2動作パターンF2は、制御装置2から制御指令を受け取る旋回駆動装置96が、指定工具50が取り付けられた指定取付面60がダイレクトに刃先位置計測用割出位置P2に割り出されるよう、タレットEを第1軸AXまわりに旋回させることを含む。
図12に例示されるように、第2動作パターンF2は、計測装置97を用いて指定工具50の刃先50eの位置を計測することを含む。
第2動作パターンF2は、指定工具50の刃先50eが計測装置97の接触面971cに近い待機位置に移動するよう、タレットEの全体を移動させることを含んでいてもよい。より具体的には、第2動作パターンF2は、制御装置2から制御指令を受け取る移動装置95が、指定工具50の刃先50eが計測装置97の接触面971cに近い待機位置に移動するよう、タレットEの全体を移動させることを含んでいてもよい。
第2動作パターンF2は、指定工具50の刃先50eが計測装置97の接触面971cに接触するよう、タレットEの全体を接触面971cに対して移動させることを含んでいてもよい。より具体的には、第2動作パターンF2は、制御装置2から制御指令を受け取る移動装置95が、指定工具50の刃先50eが計測装置97の接触面971cに接触するよう、タレットEの全体を移動させることを含んでいてもよい。
代替的に、第2動作パターンF2は、計測装置97の接触面971cが指定工具50の刃先50eに接触するよう、接触面971cを刃先50eに向けて移動させることを含んでいてもよい。更に代替的に、第2動作パターンF2は、指定工具50の刃先50eの位置を非接触で計測することを含んでいてもよい。
図12に記載の例では、計測装置97は、指定取付面60に取り付けられた指定工具50の刃先50eと計測装置97の接触面971cとが接触するときのタレットEの位置を計測することにより、タレットEの基準位置に対する指定工具50の刃先50eの相対位置を計測する。こうして、指定工具50の刃先50eの位置が計測される。
第1の実施形態におけるタレット旋盤1Aでは、指定工具50がタレットEの指定取付面60に取り付けられていない場合に、第1動作パターンF1が実行される。第1動作パターンF1は、指定取付面60を取付用割出位置P1に割り出すことを含む。よって、オペレータは、指定取付面60に指定工具50を取り付ける作業を容易に実施することができる。
また、第1の実施形態におけるタレット旋盤1Aでは、指定工具50がタレットEの指定取付面60に取り付けられている場合に、第2動作パターンF2が実行される。第2動作パターンF2では、指定取付面60がダイレクトに刃先位置計測用割出位置P2に割り出される。よって、指定工具50の刃先位置の計測を含む手順を速やかに実行することができる。
(任意付加的な構成)
続いて、図1乃至図26を参照して、第1の実施形態におけるタレット旋盤1A、および、工具準備方法において採用可能な任意付加的な構成について説明する。
(ドア99a)
図13に例示されるように、タレット旋盤1Aは、オペレータがタレットEにアクセスすることを許容するアクセス開口OPを有していてもよい。また、タレット旋盤1Aは、当該アクセス開口OPを閉鎖可能なドア99aを備えていてもよい。
図13に記載の例では、第1動作パターンF1は、指定工具50が指定取付面60に取り付けられる前に、指定取付面60が取付用割出位置P1に割り出されるよう、タレットEを第1軸AXまわりに旋回させることを含む(矢印AR1を参照。)。当該旋回は、制御装置2から制御指令を受け取る旋回駆動装置96によって行われる。
また、図13に記載の例では、第1動作パターンF1は、指定工具50が指定取付面60に取り付けられる前に、指定取付面60がアクセス開口OPに近づくよう、タレットEの全体を移動させることを含む。より具体的には、第1動作パターンF1は、制御装置2から制御指令を受け取る移動装置95が、指定工具50が取り付けられる前の状態の指定取付面60がアクセス開口OPに近づくよう、タレットEの全体を移動させることを含む。第1動作パターンF1は、制御装置2から制御指令を受け取る移動装置95が、タレットの基準位置G1がアクセス開口OPに相対的に近い第1位置P9に移動するよう、タレットEの全体を移動させることを含んでいてもよい。当該第1位置P9を特定するデータ361aは、メモリ3に予め記憶されていることが好ましい。
なお、第1動作パターンF1において、タレットEを第1軸AXまわりに旋回させる動作(矢印AR1を参照。)と、タレットEの全体をアクセス開口OPに近づく方向に移動させる動作(矢印AR2を参照。)とは、どちらの動作が先に実行されてもよい。また、第1動作パターンF1において、タレットEを第1軸AXまわりに旋回させる動作(矢印AR1を参照。)と、タレットEの全体をアクセス開口OPに近づく方向に移動させる動作(矢印AR2を参照。)とが、同時に実行されてもよい。接触面971cを規定するブロック97c(図1を参照。)およびブロック97cを支持するアーム97fが進出位置にあると、ブロック97cおよびアーム97fが、タレットEの旋回動作、タレットEの全体の移動動作、あるいは、オペレータによる指定工具50の取り付け作業の障害となる可能性がある。そこで、タレットEの旋回動作(図13における矢印AR1を参照。)、および、タレットEの全体の移動動作(図13における矢印AR2を参照。)の実行前に、ブロック97cおよびアーム97fは、進出位置から退避位置に移動されることが好ましい。1つ前の指定工具の刃先位置の計測が完了した後、ブロック97cおよびアーム97fが進出位置から退避位置に移動されるようにしてもよい。これらの場合、第1動作パターンF1において、指定工具50が指定取付面60に取り付けられた後、当該指定工具50の刃先位置が計測される前に、ブロック97cおよびアーム97fは、退避位置から進出位置に移動される。
代替的に、あるいは、付加的に、第1動作パターンF1は、(1)指定取付面60が取付用割出位置P1に割り出された後、ドア99aを、アクセス開口OPを閉鎖する閉位置P7(図5を参照。)から、アクセス開口OPを開放する開位置P8(図7あるいは図13を参照。)に移動させることと、(2)指定工具50が指定取付面60に取り付けられた後、ドア99aを、アクセス開口OPを開放する開位置P8(図7あるいは図13を参照。)から、アクセス開口OPを閉鎖する閉位置P7(図8を参照。)に移動させることとを含んでいてもよい。
この場合、指定工具50を指定取付面60に取り付ける作業の前後でアクセス開口OPがドア99aによって閉鎖されることとなる。よって、オペレータは、より安全にワーク加工前の段取り作業を実施することができる。
なお、第2動作パターンF2の実行中には、常に、アクセス開口OPがドア99aによって閉鎖されるようにしてもよい。この場合、オペレータは、より安全にワーク加工前の段取り作業を実施することができる。
なお、ドア99aを閉位置P7と開位置P8との間で移動させることは、ドア99aを移動させるドア移動装置99bによって行われる。より具体的には、制御装置2から制御指令を受け取るドア移動装置99bが、ドア99aを閉位置P7から開位置P8に移動させる。また、制御装置2から制御指令を受け取るドア移動装置99bが、ドア99aを開位置P8から閉位置P7に移動させる
(第1指定工具51、および、第2指定工具52)
複数の指定工具50が、第1指定工具51、および、第2指定工具52を含む場合の例について説明する。一例として、図14に例示されるように、複数の指定工具50が、(1)刃先位置未計測、且つ、第1指定取付面61に取り付けられた第1指定工具51と、(2)刃先位置未計測、且つ、第2指定取付面62に取り付けられる前の第2指定工具52と、を含む場合について説明する。この場合、制御装置2は、第1動作パターンF1、および、第2動作パターンF2の両方が実行されるように、旋回駆動装置96および移動装置95に制御指令を送信する(図15を参照。)
図15に記載の例では、上述の第1判定処理M1は、第1指定工具51が複数の取付面6のうちの第1指定取付面61に取り付けられているか否かを判定することを含む。図15に記載の例では、第1指定工具51に関する第1判定処理M1の結果に基づいて、制御装置2は、複数の動作パターンの中から第2動作パターンF2を選択する。また、制御装置2は、選択された第2動作パターンF2が実行されるように、旋回駆動装置96および移動装置95に制御指令を送信する。
図10乃至図12には、第2動作パターンF2が実行される様子の一例が示されている。
図10および図11に例示されるように、第2動作パターンF2は、第1指定工具51が取り付けられた第1指定取付面61がダイレクトに第1の刃先位置計測用割出位置P2-1に割り出されるよう、タレットEを第1軸AXまわりに旋回させることを含む。
図12に例示されるように、第2動作パターンF2は、計測装置97を用いて第1指定工具51の刃先51eの位置を計測することを含む。
第2動作パターンF2は、第1指定工具51の刃先51eが計測装置97の接触面971cに接触するよう、タレットEの全体を移動させることを含んでいてもよい。
図12に記載の例では、計測装置97は、第1指定取付面61に取り付けられた第1指定工具51の刃先51eと計測装置97の接触面971cとが接触するときのタレットEの位置を計測することにより、タレットEの基準位置に対する第1指定工具51の刃先51eの相対位置を計測する。こうして、第1指定工具51の刃先51eの位置が計測される。
図15に記載の例では、上述の第1判定処理M1は、第2指定工具52が複数の取付面6のうちの第2指定取付面62に取り付けられているか否かを判定することを含む。図15に記載の例では、第2指定工具52に関する第1判定処理M1の結果に基づいて、制御装置2は、複数の動作パターンの中から第1動作パターンF1を選択する。また、制御装置2は、選択された第1動作パターンF1が実行されるように、旋回駆動装置96および移動装置95に制御指令を送信する。
図16乃至図19には、第1動作パターンF1が実行される様子の一例が示されている。
図16に例示されるように、第1動作パターンF1は、第2指定工具52が第2指定取付面62に取り付けられる前に、第2指定取付面62がアクセス開口OPに近づくよう、タレットEの全体を移動させることを含む(矢印AR3を参照。)。当該移動は、制御装置2から制御指令を受け取る移動装置95によって行われる。
図17に例示されるように、第1動作パターンF1は、第2指定工具52が第2指定取付面62に取り付けられる前に、第2指定取付面62が第2の取付用割出位置P1-2に割り出されるよう、タレットEを第1軸AXまわりに旋回させることを含む。当該旋回は、制御装置2から制御指令を受け取る旋回駆動装置96によって行われる。なお、第2の取付用割出位置P1-2は、上述の取付用割出位置P1(図5を参照。)と同じ割出位置であってもよいし、上述の取付用割出位置P1とは異なる割出位置であってもよい。
図17および図18に例示されるように、第1動作パターンF1は、第2指定工具52が第2指定取付面62に取り付けられる前に、ドア99aを閉位置P7から開位置P8に移動させることを含んでいてもよい。また、図18および図19に例示されるように、第1動作パターンF1は、第2指定工具52が第2指定取付面62に取り付けられた後、ドア99aを開位置P8から閉位置P7に移動させることを含んでいてもよい。これらのドア99aの移動は、制御装置2から制御指令を受け取るドア移動装置99bによって行われる。
第1動作パターンF1の実行中に第2指定取付面62が第2の取付用割出位置P1-2(図17を参照。)に達することに応じて、制御装置2は、ディスプレイ4に、第2指定工具52の取り付けを促す画像(より具体的には、図6に示される画像Q3に類似する画像)を表示させてもよい。
図18には、第2指定取付面62に第2指定工具52が取り付けられた後の状態が示されている。
図19に例示されるように、第1動作パターンF1は、第2指定工具52が第2指定取付面62に取り付けられた後、第2指定取付面62が第2の刃先位置計測用割出位置P2-2に割り出されるよう、タレットEを第1軸AXまわりに旋回させることを含む。当該旋回は、制御装置2から制御指令を受け取る旋回駆動装置96によって行われる。なお、第2の刃先位置計測用割出位置P2-2は、第1の刃先位置計測用割出位置P2-1(図11を参照。)と同じ割出位置であってもよいし、第1の刃先位置計測用割出位置P2-1とは異なる割出位置であってもよい。
図20に例示されるように、第1動作パターンF1は、計測装置97を用いて第2指定工具52の刃先52eの位置を計測することを含む。
第1動作パターンF1は、第2指定工具52の刃先52eが計測装置97の接触面971cに接触するよう、タレットEの全体を接触面971cに対して移動させることを含んでいてもよい。当該移動は、制御装置2から制御指令を受け取る移動装置95によって行われる。
図20に記載の例では、計測装置97は、第2指定取付面62に取り付けられた第2指定工具52の刃先52eと計測装置97の接触面971cとが接触するときのタレットEの位置を計測することにより、タレットEの基準位置に対する第2指定工具52の刃先52eの相対位置を計測する。こうして、第2指定工具52の刃先52eの位置が計測される。
図14に記載の例では、特定の指定取付面60(例えば、第1指定取付面61)に既に取り付けられている指定工具50(例えば、第1指定工具51)と、他の特定の指定取付面60(例えば、第2指定取付面62)に取り付けられていない他の指定工具(例えば、第2指定工具52)との両方が存在する。このような場合でも、第1の実施形態におけるタレット旋盤1Aは、各指定工具50の刃先位置の計測作業を効率的に実行することができる。
図14および図15に記載の例では、第1指定工具51が第1指定取付面61に取り付けられ、第2指定工具52が第2指定取付面62に取り付けられていない。第1の実施形態におけるタレット旋盤1A、あるいは、第1の実施形態における工具準備方法は、他の例にも対応可能である。例えば、複数の指定工具50が、第1指定工具51と、第2指定工具52とを含む場合(換言すれば、2個以上の指定工具が存在する場合)、制御装置2は、以下のような選択を行うことが可能である。
より具体的には、図21に例示されるように、制御装置2は、(1)第1判定処理M1の結果が、第1指定工具51が第1指定取付面61に取り付けられていないことを示す場合に、第1指定工具51に対する動作パターンとして、第1動作パターンF1を選択し、(2)第1判定処理M1の結果が、第1指定工具51が第1指定取付面61に取り付けられていることを示す場合に、第1指定工具51に対する動作パターンとして、第2動作パターンF2を選択する。
また、図21に例示されるように、制御装置2は、(3)第1判定処理M1の結果が、第2指定工具52が第2指定取付面62に取り付けられていないことを示す場合に、第2指定工具52に対する動作パターンとして、第1動作パターンF1を選択し、(4)第1判定処理M1の結果が、第2指定工具52が第2指定取付面62に取り付けられていることを示す場合に、第2指定工具52に対する動作パターンとして、第2動作パターンF2を選択する。
刃先位置を計測する対象工具としての指定工具50が、「t」個(「t」は、「1」、「2」または「3」以上の任意の自然数。)存在する場合には、制御装置2は、図21に示されたフローチャートに従って、各指定工具について、複数の動作パターンの中から1つの特定動作パターンを選択してもよい。また、制御装置2は、図21に示されたフローチャートに従って、各指定工具について、選択された特定動作パターンが実行されるよう、旋回駆動装置96、および、移動装置95に制御指令を送信してもよい。
(取付用割出位置P1)
取付用割出位置P1は、工具種別に応じて設定されてもよい。例えば、メモリ3は、第1タイプの工具用に、第1の取付用割出位置P1-1(図5を参照。)を特定するデータ351a-1を記憶し、第2タイプの工具用に、第1の取付用割出位置P1-1とは異なる別の取付用割出位置(以下、「第3の取付用割出位置P1-3」という。図22を参照。)を特定するデータ351a-3を記憶していてもよい。
図5に記載の例では、指定工具50の工具種別が第1タイプTy1である。この場合、第1動作パターンF1は、指定取付面60が第1の取付用割出位置P1-1に割り出されるよう、タレットEを第1軸AXまわりに旋回させることを含む。なお、第1タイプTy1は、例えば、特定種類の旋削工具を意味していてもよい。
他方、図22に記載の例では、指定工具50の工具種別が第2タイプTy2である。この場合、第1動作パターンF1は、指定取付面60が第1の取付用割出位置P1-1とは異なる第3の取付用割出位置P1-3に割り出されるよう、タレットEを第1軸AXまわりに旋回させることを含む。なお、第2タイプTy2は、例えば、特定種類のミル工具を意味していてもよい。
(第2判定処理M2)
図23に例示されるように、制御装置2は、指定工具50が刃先位置計測済みであるか否かを判定する第2判定処理M2を実行するように構成されていてもよい。
図23に記載の例では、工具準備方法は、指定工具50が刃先位置計測済みであるか否かを判定する第2判定処理M2を実行することを含む。図23に記載の例では、第2判定処理M2は、第1判定処理M1の後に実行される(より具体的には、第1判定処理M1の結果が、指定工具50が指定取付面60に取り付けられていることを示す場合に実行される。)。代替的に、図24に例示されるように、第2判定処理M2は、第1判定処理M1の前に実行されてもよい。
図23、あるいは、図24に記載の例では、(1)第2判定処理M2の結果が、指定工具50が刃先位置未計測であることを示し(第2判定処理M2の結果:「No」)、且つ、(2)第1判定処理M1の結果が、指定工具50が指定取付面60に取り付けられていることを示す(第1判定処理M1の結果:「Yes」)場合に、制御装置2は、第2動作パターンF2を選択する。また、制御装置2は、選択された第2動作パターンF2が実行されるよう、旋回駆動装置96および移動装置95に制御指令を送信する。この場合、既に刃先位置が計測された指定工具50に対して第2動作パターンF2が実行されることがない。よって、不必要な計測作業が回避される。
なお、第2動作パターンF2については説明済みであるため、第2動作パターンF2についての繰り返しとなる説明は省略する。
(第3動作パターンF3)
図23、あるいは、図24に記載の例では、制御装置2が選択可能な複数の動作パターンは、指定工具50の刃先の位置の計測をスキップする第3動作パターンF3を含む。
図23、あるいは、図24に記載の例では、(1)第2判定処理M2の結果が、指定工具50が刃先位置計測済みであることを示し(第2判定処理M2の結果:「Yes」)、且つ、(2)第1判定処理M1の結果が、指定工具50が指定取付面60に取り付けられていることを示す(第1判定処理M1の結果:「Yes」)場合に、制御装置2は、第3動作パターンF3を選択する。第3動作パターンF3が選択されることにより、指定取付面60に取り付けられ、且つ、刃先位置計測済みの指定工具50について、刃先位置の2重計測が回避される。
(第4動作パターン)
制御装置2が選択可能な複数の動作パターンは、第4動作パターンを含んでいてもよい。第4動作パターンは、第1判定処理M1の結果が、指定工具50が指定取付面60に取り付けられていないことを示す(第1判定処理M1の結果:「No」)場合に選択可能な動作パターンである。
図25に記載の例では、第4動作パターンは、第1動作パターンF1に代えて選択可能な動作パターンである。例えば、後述の第2画面Q2において、特定の指定工具50が選択されないことにより、当該特定の指定工具50の刃先位置の計測が省略されてもよい(換言すれば、後述の第2画面Q2において、特定の指定工具50が選択されないことにより、当該特定の指定工具50について、第1動作パターンF1に代えて、第4動作パターンが選択されてもよい。)。
第4動作パターンは、指定工具50が指定取付面60に取り付けられる前に、指定取付面60が取付用割出位置P1に割り出されるよう、タレットEを第1軸AXまわりに旋回させることを含む(図5を参照。)。当該旋回は、制御装置2から制御指令を受け取る旋回駆動装置96によって行われる。第4動作パターンは、指定工具50が指定取付面60に取り付けられる前に、指定取付面60がアクセス開口OPに近づくよう、タレットEの全体を移動させることを含んでいてもよい(図13を参照。)。
第4動作パターンでは、指定取付面60を刃先位置計測用割出位置P2に割り出すことが省略される。
第1動作パターンF1の代わりに第4動作パターンを選択可能である場合、オペレータの選択肢が増加する。
(刃先位置の計測)
図26に例示されるように、第1動作パターンF1および第2動作パターンF2の各々は、計測装置97が、タレットEの旋回軸である第1軸AXに平行な方向(換言すれば、Z軸方向)における、指定工具50(例えば、第1指定工具51、第2指定工具52)の刃先50eの位置を計測することを含んでいてもよい(矢印AR4を参照。)。
より具体的には、第1動作パターンF1および第2動作パターンF2の各々は、指定工具50の刃先50eが計測装置97の第1接触面971c-1に接触するよう、タレットEを第1軸AXに平行な方向に移動させることを含んでいてもよい。当該移動は、制御装置2から制御指令を受け取る移動装置95によって行われる。また、制御装置2は、指定工具50の刃先50eと第1接触面971c-1とが接触するときのタレットEの位置に基づいて、第1軸AXに平行な方向における、タレットEの基準位置G1に対する指定工具50の刃先50eの相対位置を算出する(換言すれば、計測装置97は、第1軸AXに平行な方向における指定工具50の刃先50eの位置を計測する。)。
代替的に、あるいは、付加的に、第1動作パターンF1および第2動作パターンF2の各々は、計測装置97が、上述の第1軸AXに垂直な方向(より具体的には、X軸方向)における、指定工具50(例えば、第1指定工具51、第2指定工具52)の刃先50eの位置を計測することを含んでいてもよい(矢印AR5を参照。)。
より具体的には、第1動作パターンF1および第2動作パターンF2の各々は、指定工具50の刃先50eが計測装置97の第2接触面971c-2に接触するよう、タレットEを第1軸AXに垂直な方向に移動させることを含んでいてもよい。当該移動は、制御装置2から制御指令を受け取る移動装置95によって行われる。また、制御装置2は、指定工具50の刃先50eと第2接触面971c-2とが接触するときのタレットEの位置に基づいて、第1軸AXに垂直な方向における、タレットEの基準位置G1に対する指定工具50の刃先50eの相対位置を算出する(換言すれば、計測装置97は、第1軸AXに垂直な方向における指定工具50の刃先50eの位置を計測する。)。
(第2の実施形態)
図27乃至図43を参照して第2の実施形態におけるタレット旋盤1B、および、工具準備方法について説明する。図27は、第2の実施形態におけるタレット旋盤1Bを模式的に示す概略斜視図である。図28は、制御装置2のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図29は、メモリ3に記憶される第1データ31aの一例を模式的に示す図である。図30は、メモリ3に記憶される第2データ32aの一例を模式的に示す図である。図31は、メモリ3に記憶される第3データ33aの一例を模式的に示す図である。図32乃至図35の各々は、ディスプレイ4に第1画像Q1が表示されている様子を模式的に示す図である。図36は、制御装置2の外観の一例を模式的に示す図である。図37は、第2の実施形態におけるタレット旋盤1Bの一部分を模式的に示す概略断面図である。図38乃至図40の各々は、ディスプレイ4に第2画像Q2が表示されている様子を模式的に示す図である。図41および図42の各々は、ディスプレイ4に計測マクロ38tが表示されている様子を模式的に示す図である。
第2の実施形態では、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。他方、第2の実施形態では、第1の実施形態で説明済みの事項についての繰り返しとなる説明は省略する。したがって、第2の実施形態において、明示的に説明をしなかったとしても、第1の実施形態において説明済みの事項を第2の実施形態に適用できることは言うまでもない。逆に、第2の実施形態で説明される全ての事項は、第1の実施形態に適用可能である。
図27に例示されるように、第2の実施形態におけるタレット旋盤1Bは、(1)複数の取付面6を有するタレットEと、(2)タレットEを第1軸AXまわりに旋回させる旋回駆動装置96と、(3)タレットEを移動させる移動装置95と、(4)工具刃先の位置を計測する計測装置97と、(5)制御装置2と、を具備する。制御装置2は、指定工具50が複数の取付面6のうちの指定取付面60に取り付けられているか否かを判定する第1判定処理M1を実行し、第1判定処理M1の結果に基づいて、複数の動作パターンの中から特定動作パターンを選択し、選択された特定動作パターンが実行されるよう、旋回駆動装置96および移動装置95に制御指令を送信する。
タレットE、旋回駆動装置96、移動装置95、計測装置97、および、制御装置2については、第1の実施形態において説明済みであるため、これらの構成についての繰り返しとなる説明は省略する。なお、制御装置2が実行する第1判定処理M1、制御装置2が選択可能な第1動作パターンF1、および、第2動作パターンF2は、第1の実施形態において説明された第1判定処理M1、第1動作パターンF1、および、第2動作パターンF2と、それぞれ同様である。また、制御装置2が第2判定処理M2を実行可能である場合、当該第2判定処理M2は、第1の実施形態において説明された第2判定処理M2と同様である。更に、制御装置2が第3動作パターンF3(あるいは、第4動作パターン)を選択可能である場合、当該第3動作パターンF3(あるいは、第4動作パターン)は、第1の実施形態において説明された第3動作パターンF3(あるいは、第4動作パターン)と同様である。よって、第2の実施形態において、第1判定処理M1、第2判定処理M2、第1動作パターンF1、第2動作パターンF2、第3動作パターンF3、および、第4動作パターンについての繰り返しとなる説明は省略する。
第2の実施形態におけるタレット旋盤1Bは、第1の実施形態におけるタレット旋盤1Aと同様の効果を奏する。
図28に例示されるように、第2の実施形態におけるタレット旋盤1Bは、メモリ3、ディスプレイ4、入力装置11、および、通信回路12を備えていてもよい。メモリ3、ディスプレイ4、入力装置11、および、通信回路12については、第1の実施形態において説明済みであるため、これらの構成についての繰り返しとなる説明は省略する。
(任意付加的な構成)
続いて、第1の実施形態におけるタレット旋盤1A、あるいは、第2の実施形態におけるタレット旋盤1Bにおいて採用可能な任意付加的な構成について説明する。
(移動装置95)
移動装置95は、タレットEを移動させる。移動装置95は、タレットEを、1次元的、2次元的または3次元的に移動させる。
図27に記載の例では、移動装置95は、水平面に平行な第1方向DR1に、タレットEを移動させる第1移動装置95aを含む。付加的に、移動装置95は、水平面に平行、且つ、第1方向DR1に垂直な第2方向DR2に、タレットEを移動させる第2移動装置95bを含んでいてもよい。また、移動装置95は、タレットEの高さを変更する第3移動装置95cを含んでいてもよい。移動装置95は、タレットEを移動させることにより、タレットEに取り付けられた工具をワークに接触させる。こうして、工具によってワークが加工される。図27に記載の例では、第3移動装置95cは、X軸方向にタレットEを移動させることにより、タレットEの高さを変更する。
(計測装置97)
計測装置97は、工具の刃先が接触する接触面971cを規定するブロック97cを有する。また、計測装置97は、工具の刃先と接触面971cとが接触するときのタレットEの位置を算出する。当該算出は、制御装置2によって行われる。換言すれば、計測装置97の一部は、制御装置2によって構成される。制御装置2は、工具の刃先と接触面971cとが接触するときのタレットEの位置に基づいて、タレットEの基準位置に対する工具の刃先の相対位置を算出する(換言すれば、工具の刃先の位置を計測する。)。
図27に記載の例では、タレット旋盤1Bは、計測装置97のブロック97cを移動させるブロック移動装置98を有する。ブロック移動装置98は、ブロック97cを、刃先位置計測用の進出位置と、ワーク加工領域外の退避位置との間で移動させる。
図27に記載の例では、計測装置97は、刃先が接触する接触面971cを有する接触タイプの計測装置である。代替的に、計測装置97は、非接触で(例えば、カメラを用いて)、刃先の位置を計測する非接触タイプの計測装置であってもよい。
(ワーク保持装置91)
タレット旋盤1は、ワークを保持するワーク保持装置91を備えていてもよい。図27に記載の例では、ワーク保持装置91は、ワークを保持する爪94と、爪94が取り付けられるチャック93と、チャック93を第2軸AX2まわりに回転させる回転駆動装置92と、を有する。図27に記載の例では、第2軸AX2(換言すれば、Z軸方向)は、上述の第1方向DR1と平行である。
(加工プログラム39e)
図28に記載の例では、メモリ3は、加工プログラム39eを記憶している。加工プログラム39eは、コンピュータ(より具体的には、制御装置2が有する少なくとも1つのプロセッサ2a)によって実行されることにより、工具の動作を規定する。
制御装置2は、メモリ3に記憶された加工プログラム39eを実行することにより、制御指令を生成する。生成された制御指令は、通信回路12を介して、複数の制御対象機器(例えば、旋回駆動装置96、移動装置95、回転駆動装置92等)の各々に送信される。
加工プログラム39eを実行する制御装置2から制御指令を受け取る旋回駆動装置96は、タレットEを第1軸AXまわりに旋回させる。加工プログラム39eを実行する制御装置2から制御指令を受け取る移動装置95は、タレットEに取り付けられた指定工具50の刃先50eがワークに接触するよう、タレットEの全体を移動させる。また、加工プログラム39eを実行する制御装置2から制御指令を受け取る回転駆動装置92は、爪94を介してチャック93に保持されたワークを第2軸AX2まわりに回転させる。指定工具50の刃先50eがワークに接触した状態で、当該刃先50eがワークに対して相対移動することにより、ワークが加工される。
(第1データ31a)
図28に記載の例では、メモリ3は、第1データ31aを記憶している。第1データ31aは、タレットEの各取付面6と各取付面6に取り付けられた工具5とを関連付けるデータである。図29に例示されるように、第1データ31aは、タレットEの各取付面6を識別する取付面識別子6iと、各取付面6に取り付けられた工具5を識別する工具識別子5iとを関連付けることにより、タレットEの各取付面6と、各取付面6に取り付けられた工具5とを関連付けてもよい。
(第2データ32a)
図28に記載の例では、メモリ3は、第2データ32aを記憶している。第2データ32aは、タレットEに取り付けられた各工具5が、刃先位置計測済みであるか否かを特定する。図30に記載の例では、第2データ32aは、各取付面6に取り付けられた工具5を識別する工具識別子5iと、当該工具5が刃先位置計測済みであるか否かを特定するデータ5mとを関連付けることにより、タレットEに取り付けられた各工具5が、刃先位置計測済みであるか否かを特定する。第2データ32aは、計測装置97による計測によって取得された工具の刃先位置のデータ5pを含んでいてもよい。また、第2データ32aは、工具5の特徴を示す工具特徴データ5fを含んでいてもよい。
(第3データ33a)
図28に記載の例では、メモリ3は、第3データ33aを記憶している。第3データ33aは、各指定工具50と、各指定工具50が取り付けられるべき指定取付面60とを関連付けるデータである。図31に記載の例では、第3データ33aは、指定工具50を識別する指定工具識別子50iと、指定工具50が取り付けられるべき指定取付面60を識別する指定取付面識別子60iとを関連付けることにより、各指定工具50と、各指定工具50が取り付けられるべき指定取付面60とを関連付ける。第3データ33aは、指定工具50の特徴を示す工具特徴データを含んでいてもよい。
(指定工具50、および、指定取付面60)
指定工具50、および、指定工具50が取り付けられるべき指定取付面60は、それぞれ、加工プログラム39eによって指定される工具、および、加工プログラム39eによって指定されるタレットの取付面に対応していてもよい。より具体的には、上述の第3データ33aが、加工プログラム39eに基づいて作成されてもよい。
(割出位置を特定するデータ35a)
図28に例示されるように、メモリ3は、複数の割出位置の各々を特定するデータ35aを記憶していてもよい。当該データ35aは、取付用割出位置P1を特定するデータ351a、および、刃先位置計測用割出位置P2を特定するデータ352aを含む。取付用割出位置P1を特定するデータ351aは、第1の取付用割出位置P1-1(図5を参照。)を特定するデータ351a-1、第2の取付用割出位置P1-2(図17を参照。)を特定するデータ351a-2、および/または、第3の取付用割出位置P1-3(図22を参照。)を特定するデータ351a-3を含んでいてもよい。また、刃先位置計測用割出位置P2を特定するデータ352aは、第1の刃先位置計測用割出位置P2-1(図11を参照。)を特定するデータ352a-1、および、第2の刃先位置計測用割出位置P2-2(図19を参照。)を特定するデータ352a-2を含んでいてもよい。
(第1位置P9を特定するデータ361a)
図28に例示されるように、メモリ3は、アクセス開口OPに相対的に近い第1位置P9(図13を参照。)を特定するデータ361aを記憶していてもよい。
(その他のデータ)
メモリ3は、工具データ371a、ワークデータ372a(例えば、ワークの形状データ等)、タレットEの基準位置データ373a(例えば、原点データ)等を記憶していてもよい。
(一時記憶領域38)
メモリ3は、制御装置2によって生成される計測マクロ38t等を一時的に記憶する一時記憶領域38を有していてもよい。
(判定処理プログラム39a)
図28に記載の例では、メモリ3は、判定処理プログラム39aを記憶している。制御装置2は、判定処理プログラム39aを実行することにより、上述の第1判定処理M1を実行する。例えば、制御装置2は、各指定工具50と各指定工具50が取り付けられるべき指定取付面60とを関連付ける第3データ33aと、タレットEの各取付面6と各取付面6に取り付けられた工具5とを関連付ける第1データ31aとに基づいて、上述の第1判定処理M1を実行する。
第1判定処理M1は、指定工具50(例えば、第1指定工具51)が、複数の取付面6のうちの指定取付面60(例えば、第1指定取付面61)に取り付けられているか否かを判定することを含む。付加的に、「K」を2以上の任意の自然数とするとき、第1判定処理M1は、第「K」指定工具が、複数の取付面6のうちの第「K」指定取付面に取り付けられているか否かを判定することを含んでいてもよい。
制御装置2は、判定処理プログラム39aを実行することにより、上述の第2判定処理M2を実行してもよい。例えば、制御装置2は、各指定工具50と各指定工具50が取り付けられるべき指定取付面60とを関連付ける第3データ33aと、タレットEに取り付けられた各工具5が、刃先位置計測済みであるか否かを特定する第2データ32aとに基づいて、上述の第2判定処理M2を実行する。
第2判定処理M2は、指定工具50(例えば、第1指定工具51)が、刃先位置計測済みであるか否かを判定することを含む。付加的に、「K」を2以上の任意の自然数とするとき、第2判定処理M2は、第「K」指定工具が、刃先位置計測済みであるか否かを判定することを含んでいてもよい。
(刃先位置計測プログラム39c)
図28に記載の例では、メモリ3は、刃先位置計測プログラム39cを記憶している。刃先位置計測プログラム39cが制御装置2によって実行されることにより、制御装置2は、第1判定処理M1の結果に基づいて(あるいは、第1判定処理M1および第2判定処理M2の結果に基づいて)、複数の動作パターンの中から特定動作パターンを選択する。また、刃先位置計測プログラム39cが制御装置2によって実行されることにより、制御装置2は、選択された特定動作パターンが実行されるよう、通信回路12を介して、旋回駆動装置96、および、移動装置95に制御指令を送信する。
(表示プログラム39d)
図28に記載の例では、メモリ3は、表示プログラム39dを記憶している。制御装置2のプロセッサ2aは、表示プログラム39dを実行することにより、第1判定処理M1の結果に基づいて、第1表示指令を生成する。生成された第1表示指令は、ディスプレイ4に送信される。
制御装置2のプロセッサ2aは、表示プログラム39dを実行することにより、第2判定処理M2の結果に基づいて、第2表示指令を生成してもよい。生成された第2表示指令は、ディスプレイ4に送信される。
(第1画像Q1)
図32に例示されるように、ディスプレイ4は、第1判定処理M1の結果に基づいて生成される第1表示指令をプロセッサ2aから受け取ることに応じて第1画像Q1を表示する。第1画像Q1は、指定工具50が、指定取付面60に取り付けられているか否かを示す。
図32に記載の例では、第1画像Q1は、第1指定工具51が、第1指定取付面61に取り付けられているか否かを示すサブ画像Q1-1を含む。付加的に、「K」を2以上の任意の自然数とするとき、第1画像Q1は、第「K」指定工具が、第「K」指定取付面に取り付けられているか否かを示すサブ画像を含んでいてもよい。なお、第1画像Q1は、次回の加工に必要でない非指定工具5’(換言すれば、指定工具ではない工具)が、タレットEのどの取付面に取り付けられているかを示すサブ画像Q1’を含んでいてもよい。
本明細書において、全ての指定工具50(例えば、加工プログラム39eによって指定される全ての指定工具50)のうち、指定取付面60に取り付けられる前の各指定工具50を、未取付指定工具50nと定義する。また、全ての指定工具50(例えば、加工プログラム39eによって指定される全ての指定工具50)のうち、指定取付面60に取り付けられた各指定工具50を、取付済指定工具50xと定義する。
図33に記載の例では、第1画像Q1において、全ての指定工具50のうちの各未取付指定工具50nに対しては、注意喚起マーク81a(例えば、ビックリマーク)が配置されている。また、第1画像Q1において、全ての指定工具50のうちの各取付済指定工具50xに対しては、注意喚起マークが配置されていない。
図33に記載の例では、オペレータは、注意喚起マーク81aの有無に基づいて、各指定工具50が、未取付指定工具50nであるのか取付済指定工具50xであるのかを認識できる。
図33に記載の例では、第1画像Q1は、各指定工具50が指定取付面60に取り付けられているか否かを示す情報8aとして、注意喚起マーク81aを含む。代替的に、あるいは、付加的に、第1画像Q1は、当該情報8aとして、文字情報、あるいは、ハイライト表示を含んでいてもよい。
ディスプレイ4は、上述の第1画像Q1中に、切替操作部49aの画像(例えば、チェックボックス491a)を表示してもよい。切替操作部49a(例えば、チェックボックス491a)が操作されることにより、制御装置2は、第1画像Q1の表示モードを、(1)全ての指定工具50を表示する第1表示モードMD1(図33を参照。)と、(2)全ての未取付指定工具50nのみを表示し、取付済指定工具50xを表示しない第2表示モードMD2(図34を参照。)との間で切り替える。
図33に記載の例では、上述の第1画像Q1において、タレットEの取付面6毎に、(1)タレットEの取付面6を識別する識別番号6nと、(2)取付面6に取り付けられているか、あるいは、取付面6に取り付けられるべき工具5の工具特徴データ5fと、(3)工具5が、未取付指定工具50nであるか否かを示す情報8a(例えば、注意喚起マーク81a)とが関連付けられている。
図32に記載の例では、上述の第1画像Q1において、指定取付面60に取り付けられる前の第1工具50-1が選択されている。当該選択は、入力装置11を介して行われる。
図32に記載の例では、制御装置2は、第1画像Q1において第1工具50-1が選択されることに応じて、ディスプレイ4に、第1工具50-1の取り付けインストラクションを含むインストラクション画像Q4を表示させる。
インストラクション画像Q4がディスプレイ4に表示される場合、オペレータは、インストラクションに従って、第1工具50-1をタレットEに取り付ければよい。よって、タレットEへの第1工具50-1の取り付けを効率的に行うことができる。
図32に記載の例では、インストラクション画像Q4は、工具保持ユニットHに対する第1工具50-1の推奨相対位置データDAを含む。より具体的には、インストラクション画像Q4は、第1工具50-1の長手方向に沿う方向における、工具保持ユニットHに対する第1工具50-1の突き出し長さの推奨値DA1を含む。この場合、オペレータは、工具保持ユニットHに対する第1工具50-1の突き出し長さが推奨値DA1となるよう、第1工具50-1を工具保持ユニットHに取り付ければよい。よって、オペレータは、第1工具50-1を工具保持ユニットHに取り付ける作業を効率的に実行できる。
図32に例示されるように、上述のインストラクション画像Q4には、第1工具50-1が取り付けられるべき指定取付面60を特定する識別番号6nが含まれることが好ましい。
図32に記載の例では、ディスプレイ4に、(1)上述のインストラクション画像Q4と、(2)上述の第1画像Q1(換言すれば、指定工具50が、指定取付面60に取り付けられているか否かを示す第1画像Q1)と、が同時に表示されている。
(工具取付)
図32に記載の例では、第1画像Q1は、完了ボタン47aの画像を含む。完了ボタン47aが操作されることにより、選択された指定工具50(例えば、第1工具50-1)が、未取付指定工具50nから取付済指定工具50xに変更される。例えば、オペレータは、インストラクション画像Q4によって示されるインストラクションに従って、第1工具50-1を、タレットEの指定取付面60に取り付ける。その後、オペレータが、完了ボタン47aを操作することにより、第1工具50-1が、データ上、未取付指定工具50nから取付済指定工具50xに変更される(図33を参照。)。
なお、ディスプレイ4は、第1画像Q1中に、全ての未取付指定工具50nを一括選択するための一括選択操作部46aの画像(例えば、チェックボックス461a)を表示してもよい。この場合、全ての未取付指定工具50nが一括選択された後、完了ボタン47aが操作されることにより、全ての未取付指定工具50nの各々が、データ上、未取付指定工具50nから取付済指定工具50xに変更される。
図33には、完了ボタン47aが操作された後の状態が示されている。
図33に例示されるように、第1画像Q1は、取付未完ボタン47a-2の画像を含んでいてもよい。図33に記載の例では、取付未完ボタン47a-2が操作されることにより、第1画像Q1中で選択された指定工具(例えば、第1工具50-1)が、取付済指定工具50xから未取付指定工具50nに変更される。
例えば、オペレータは、第1工具50-1を、タレットEから取り外す。その後、オペレータが、取付未完ボタン47a-2を操作することにより、第1工具50-1が、データ上、取付済工具から未取付工具に変更される。
(取付アシスト)
タレット旋盤1は、未取付指定工具50nが取り付けられるべき指定取付面60を、オペレータ(換言すれば、アクセス開口OP)に近づけるアシスト機能を有していてもよい。図28に記載の例では、メモリ3は、取付アシストプログラム39fを記憶している。
図35に記載の例では、第1画像Q1において少なくとも1つの指定工具50の中から指定取付面60に取り付けられる前の第1工具50-1が選択されている。図35に記載の例において、取付アシストボタン43が操作されることに応じて、制御装置2は、取付アシストプログラム39fを実行する。図35に記載の例では、取付アシストボタン43は、ディスプレイ4に表示されたソフトウェアボタン43a(換言すれば、画像上のボタン)である。取付アシストボタン43は、第1画像Q1に含まれていてもよい。代替的に、図36に例示されるように、取付アシストボタン43は、画像上のボタンではなく、ハードウェアボタン43bであってもよい。
制御装置2は、取付アシストプログラム39fを実行することにより、第1工具50-1が取り付けられるべき指定取付面60(例えば、第1指定取付面61)をアクセス開口OPに近づく方向に移動させるための制御指令を生成する。また、制御装置2は、生成された制御指令を、通信回路12を介して、移動装置95および旋回駆動装置96に送信する。
より具体的には、制御装置2は、取付アシストプログラム39fを実行することにより、旋回制御指令を生成する。また、制御装置2は、生成された旋回制御指令を旋回駆動装置96に送信する。旋回駆動装置96は、第1工具50-1が取り付けられるべき指定取付面60(例えば、第1指定取付面61)がアクセス開口OPに近づくように、タレットEを第1軸AXまわりに旋回させる(図37における矢印R1を参照。)。
付加的に、制御装置2は、取付アシストプログラム39fを実行することにより、移動制御指令を生成する。制御装置2は、生成された移動制御指令を移動装置95に送信する。移動装置95は、タレットEの全体がアクセス開口OPに近づくように、タレットEを移動させる(図37における矢印D1を参照。)。
タレット旋盤1が、上述のアシスト機能を有する場合、オペレータは、タレットEの指定取付面60への指定工具50の取り付けを、より効率的に実行することができる。
(第2画像Q2)
図38に例示されるように、ディスプレイ4は、第2判定処理M2の結果に基づいて生成される第2表示指令をプロセッサ2aから受け取ることに応じて第2画像Q2を表示する。第2画像Q2は、指定工具50が、刃先位置計測済みであるか否かを示す。
図38に記載の例では、第2画像Q2は、第1指定工具51が、刃先位置計測済みであるか否かを示すサブ画像Q2-1を含む。付加的に、「K」を2以上の任意の自然数とするとき、第2画像Q2は、第「K」指定工具が、刃先位置計測済みであるか否かを示すサブ画像を含んでいてもよい。なお、第2画像Q2は、次回の加工に必要でない非指定工具5’(換言すれば、指定工具ではない工具)が、刃先位置計測済みであるか否かを示すサブ画像Q2’を含んでいてもよい。
本明細書において、全ての指定工具50(例えば、加工プログラム39eによって指定される全ての指定工具50)のうち刃先位置の計測が行われる前の各工具を未計測指定工具50pと定義する。また、全ての指定工具50(例えば、加工プログラム39eによって指定される全ての指定工具50)のうち刃先位置の計測が完了している各工具を計測済指定工具50yと定義する。
図39に記載の例では、第2画像Q2において、全ての指定工具50のうちの各未計測指定工具50pに対しては、注意喚起マーク81b(例えば、ビックリマーク)が配置されている。また、第2画像Q2において、全ての指定工具50のうちの各計測済指定工具50yに対しては、注意喚起マークが配置されていない。
図39に記載の例では、オペレータは、注意喚起マーク81bの有無に基づいて、各指定工具50が、未計測指定工具50pであるのか計測済指定工具50yであるのかを認識できる。
図39に記載の例では、第2画像Q2は、各指定工具50が刃先位置計測済みであるか否かを示す情報8bとして、注意喚起マーク81bを含む。代替的に、あるいは、付加的に、第2画像Q2は、当該情報8bとして、文字情報、あるいは、ハイライト表示を含んでいてもよい。
ディスプレイ4は、上述の第2画像Q2中に、切替操作部49bの画像(例えば、チェックボックス491b)を表示してもよい。切替操作部49b(例えば、チェックボックス491b)が操作されることにより、制御装置2は、第2画像Q2の表示モードを、(1)全ての指定工具50を表示する第3表示モードMD3(図39を参照。)と、(2)全ての未計測指定工具50pのみを表示し、計測済指定工具50yを表示しない第4表示モードMD4(図40を参照。)との間で切り替える。
図39に記載の例では、上述の第2画像Q2において、タレットEの取付面6毎に、(1)タレットEの取付面6を識別する識別番号6nと、(2)取付面6に取り付けられているか、あるいは、取付面6に取り付けられるべき工具5の工具特徴データ5fと、(3)工具5が、未計測指定工具50pであるか否かを示す情報8b(例えば、注意喚起マーク81b)とが関連付けられている。
図38に例示されるように、第2画像Q2は、入力装置11を介して選択された指定工具50(例えば、第1工具50-1)を、未計測指定工具50pから計測済指定工具50yに変更する変更操作ボタン44b(例えば、計測済ボタン441b)の画像を含んでいてもよい。図38に記載の例では、変更操作ボタン44bが操作されることにより、第2画像Q2中で選択された指定工具(例えば、第1工具50-1)が、未計測指定工具50pから計測済指定工具50yに変更される(図39を参照。)。例えば、オペレータは、第1工具50-1の刃先位置を手動計測する。その後、オペレータが、変更操作ボタン44bを操作することにより、第1工具50-1が、データ上、未計測指定工具50pから計測済指定工具50yに変更される。
ディスプレイ4に変更操作ボタン44bが表示される場合、オペレータは、刃先位置の自動計測と、刃先位置の手動計測とを選択的に実行することができる。
図39に例示されるように、第2画像Q2は、入力装置11を介して選択された指定工具50(例えば、第1工具50-1)を、計測済指定工具50yから未計測指定工具50pに変更する第2の変更操作ボタン44b-2(例えば、未計測ボタン441b-2)の画像を含んでいてもよい。図39に記載の例では、第2の変更操作ボタン44b-2が操作されることにより、第2画像Q2中で選択された指定工具(例えば、第1工具50-1)が、計測済指定工具50yから未計測指定工具50pに変更される。
(第1画像Q1と第2画像Q2との切り替え)
図32に記載の例では、ディスプレイ4は、第1表示指令を受け取ることに応じて、(1)指定工具50が、指定取付面60に取り付けられているか否かを示す第1画像Q1と、(2)第1画像Q1を第2画像Q2に切り替える第1操作ボタン48aの画像と、を同時に表示する。また、図38に記載の例では、ディスプレイ4は、第2表示指令を受け取ることに応じて、(1)指定工具50が刃先位置計測済みであるか否かを示す第2画像Q2と、(2)第2画像Q2を第1画像Q1に切り替える第2操作ボタン48bの画像と、を同時に表示する。
第1操作ボタン48aおよび第2操作ボタン48bの存在により、作業手順の自由度が向上する。例えば、オペレータは、全ての指定工具50がタレットEに取り付けられた後、刃先位置計測作業を実行することと、指定工具毎に、取付作業と刃先位置計測作業とを連続的に行うことと、を選択的に実行することができる。
図32、図38に記載の例では、操作ボタン(48a、48b)は、操作タブの形状を有する。ただし、本明細書において、ディスプレイ4に表示される操作ボタンの形態および形状に特に制限はない。
作業手順の自由度を確保するため、全ての指定工具50がタレットEに取り付けられる前の状態において、制御装置2のプロセッサ2aは、ディスプレイ4に第2表示指令を送信することにより、ディスプレイ4に表示される画像を、第1画像Q1(図32を参照。)から第2画像Q2(図38を参照。)に切り替え可能であることが好ましい。
また、作業手順の自由度を確保するため、全ての指定工具50がタレットEに取り付けられる前の状態において、制御装置2のプロセッサ2aは、ディスプレイ4に第1表示指令を送信することにより、ディスプレイ4に表示される画像を、第2画像Q2(図38を参照。)から第1画像Q1(図32を参照。)に切り替え可能であることが好ましい。
図32に記載の例では、ディスプレイ4は、第1表示指令を受け取ることに応じて、(1)上述の第1画像Q1と、(2)上述の第1操作ボタン48aの画像と、(3)全ての指定工具50の中に、未計測指定工具50pが存在するか否かを示す情報45a(例えば、注意喚起マーク451a)と、を同時に表示する。図32に記載の例では、第1操作ボタン48aの画像に注意喚起マーク451aが配置されている状態が、未計測指定工具50pが存在していることを示す。他方、第1操作ボタン48aの画像において注意喚起マークが配置されていない状態は、未計測指定工具50pが存在しないことを示す。
ディスプレイ4に上述の情報45aが表示されることにより、オペレータは、工具取付関連作業の実行時に、刃先位置計測作業の必要性の有無を認識することができる。換言すれば、オペレータは、ワーク加工前の段取り作業の進捗状況を把握しつつ、工具取付関連作業を行うことができる。
指定工具50の取り付けが完了した後(例えば、全ての指定工具の取り付けが完了した後)、第1操作ボタン48aが操作されることにより、ディスプレイ4に表示される画像が、第1画像Q1(図32を参照。)から第2画像Q2(図38を参照。)に切り替えられる。
図38に記載の例では、ディスプレイ4は、第2表示指令を受け取ることに応じて、(1)上述の第2画像Q2と、(2)上述の第2操作ボタン48bの画像と、(3)全ての指定工具50の中に、未取付指定工具50nが存在するか否かを示す情報45b(例えば、注意喚起マーク451b)と、を同時に表示する。図38に記載の例では、第2操作ボタン48bの画像に注意喚起マーク451bが配置されている状態が、未取付指定工具50nが存在していることを示す。他方、第2操作ボタン48bの画像において注意喚起マークが配置されていない状態は、未取付指定工具50nが存在しないことを示す。
ディスプレイ4に上述の情報45bが表示されることにより、オペレータは、刃先位置計測関連作業の実行時に、工具取付作業が残っているか否かを認識することができる。
(計測マクロ38tの生成)
図28に記載の例では、メモリ3は、マクロ作成プログラム39bを記憶している。制御装置2は、マクロ作成プログラム39bを実行することにより、計測マクロ38tを生成する。
より具体的には、第2画像Q2(図38を参照。)において未計測指定工具50p(例えば、刃先位置未計測の指定工具である第1工具50-1)が選択され、且つ、マクロ生成ボタン47bが操作されることに応じて、制御装置2は、メモリ3に記憶されたマクロ作成プログラム39bを実行する。また、制御装置2は、メモリ3に記憶されたマクロ作成プログラム39bを実行することにより、未計測指定工具50p(例えば、第1工具50-1)の刃先位置を計測するために使用される計測マクロ38tを生成する。
図38に記載の例では、第2画像Q2は、計測マクロ38tの生成を開始させるマクロ生成ボタン47bの画像を含む。マクロ生成ボタン47bは、例えば、MDI形式(Manual Data Input形式)のプログラムの書き込みを開始させるボタンである。また、計測マクロ38tは、刃先位置計測プログラム39cに組み入れられるマクロである。
図38に記載の例では、マクロ生成ボタン47bは、ディスプレイ4に表示されたソフトウェアボタン(換言すれば、画像上のボタン)である。代替的に、マクロ生成ボタン47bは、画像上のボタンではなく、ハードウェアボタンであってもよい。
図41には、マクロ生成ボタン47bが操作されることにより生成された計測マクロ38tの一例が示されている。当該計測マクロ38tは、メモリ3の一時記憶領域に記憶される。なお、制御装置2によって生成された計測マクロ38tが、入力装置11を介して編集されてもよい。当該編集は、オペレータによって行われる。
図41において、「D1」は、計測用のブロック97cを、刃先位置計測用の進出位置に移動させる指令を示す。また、図41において、「D2」は、計測用のブロック97cを、ワーク加工領域外の退避位置に移動させる指令を示す。図41において、「T002」は、識別番号「2」で特定されるタレットの取付面を示す。よって、図41に例示された計測マクロ38tが組み入れられる刃先位置計測プログラム39cが制御装置2によって実行されると、当該取付面に取り付けられた指定工具50(例えば、第1工具50-1)の刃先の位置が、計測装置97によって計測される。
各指定工具50が刃先位置計測済みであるか否かを示す第2画像Q2(図38を参照。)において、計測マクロ38tの生成対象として、指定取付面60に既に取り付けられた指定工具50(例えば、第1工具50-1)を選択可能であり、且つ、計測マクロ38tの生成対象として、指定取付面60に取り付けられる前の指定工具50(例えば、第2工具50-2)を選択可能であることが好ましい。
第2画像Q2において、指定取付面60に取り付けられた指定工具50(例えば、第1工具50-1)が選択された場合には、制御装置2によって生成される計測マクロ38tは、制御装置2に上述の第2動作パターンF2を選択させる指令を含む。他方、第2画像Q2において、指定取付面60に取り付けられる前の指定工具50(例えば、第2工具50-2)が選択された場合には、制御装置2によって生成される計測マクロ38tは、制御装置2に上述の第1動作パターンF1を選択させる指令(例えば、図42におけるコード「B1」を参照。)を含む。
図38に例示されるように、ディスプレイ4は、第2画像Q2中に、全ての未計測指定工具50pを一括選択するための一括選択操作部46bの画像(例えば、チェックボックス461b)を表示してもよい。この場合、全ての未計測指定工具50pが一括選択された後、マクロ生成ボタン47bが操作されることにより、全ての未計測指定工具50pの刃先位置を計測するために使用される計測マクロ38t(図42を参照。)が生成される。
図42において、コード「B1」は、取付用割出位置P1に割り出される必要があること、換言すれば、刃先位置の計測の前に、指定工具50が指定取付面60に取り付けられる必要があることを示す。図42に記載の例では、「T002」で特定される取付面は、刃先位置計測用割出位置P2(図11を参照。)にダイレクトに割り出される。よって、「T002」で特定される取付面に既に取り付けられていた第1指定工具51(例えば、図33に示される第1工具50-1)の刃先位置を速やかに計測することができる。
図42に記載の例では、「T004」で特定される取付面は、最初に、取付用割出位置(P1-2)(図17を参照。)に割り出される。また、当該取付面に第2指定工具52が取り付けられた後、当該取付面が、刃先位置計測用割出位置(P2-2)(図19を参照。)に割り出される。よって、「T004」で特定される取付面に、第2指定工具(例えば、図33に示される第2工具50-2)を、容易に取り付けることができる。
図42に記載の例では、「T003」で特定される取付面は、最初に、取付用割出位置に割り出される。また、当該取付面に第3指定工具が取り付けられた後、当該取付面が、刃先位置計測用割出位置に割り出される。よって、「T003」で特定される取付面に、第3指定工具を、容易に取り付けることができる。
既に刃先位置が計測されている指定工具(換言すれば、計測済指定工具50y)については、計測マクロは不要である。よって、図39に示される第2画像Q2において、計測済指定工具50yは選択できないように構成されていてもよい。代替的に、第2画像Q2において、計測済指定工具50yが選択された場合には、計測マクロは、当該計測済指定工具50yの刃先位置の計測をスキップする指令を含んでいてもよい(換言すれば、計測済指定工具50yについての計測マクロは、上述の第3動作パターンF3を選択させる指令を含んでいてもよい。)。
(計測開始ボタン71)
図36に記載の例では、タレット旋盤1(より具体的には、制御装置2)は、計測開始ボタン71を有する。図36に記載の例では、計測開始ボタン71は、ハードウェアボタンである。代替的に、計測開始ボタン71は、ディスプレイ4に表示されたソフトウェアボタン(換言すれば、画像上のボタン)であってもよい。
計測開始ボタン71が操作されることにより、制御装置2は、上述の計測マクロ38tが組み入れられた刃先位置計測プログラム39cを実行する。換言すれば、計測開始ボタン71が操作されることにより、複数の動作パターンの中から制御装置によって選択される特定動作パターンが実行される。
より具体的には、刃先位置計測プログラム39cを実行する制御装置2は、第1判定処理M1の結果に基づいて(あるいは、第1判定処理M1および第2判定処理M2の結果に基づいて)、複数の動作パターンの中から特定動作パターンを選択する。また、制御装置は、選択された特定動作パターンが実行されるよう、旋回駆動装置96および移動装置95に制御指令を送信する。
(第1動作パターンF1が選択される場合)
第1判定処理M1の結果に基づいて(より具体的には、第1判定処理M1の結果に基づいて生成される計測マクロ38tに基づいて)、制御装置2は、複数の動作パターンの中から特定動作パターンを選択する。特定動作パターンとして第1動作パターンF1が選択される場合、制御装置2は、第1動作パターンF1が実行されるよう、旋回駆動装置96および移動装置95に制御指令を送信する。
図4および図5に例示されるように、第1動作パターンF1は、指定工具50が指定取付面60に取り付けられる前に、指定取付面60が取付用割出位置P1に割り出されるよう、タレットEを第1軸AXまわりに旋回させることを含む。当該旋回は、制御装置2から制御指令(例えば、第1の旋回制御指令)を受け取る旋回駆動装置96によって行われる。
付加的に、図13に例示されるように、第1動作パターンF1は、指定工具50が指定取付面60に取り付けられる前に、指定取付面60がアクセス開口OPに近づくよう、タレットEの全体を移動させることを含んでいてもよい。当該移動は、制御装置2から制御指令(例えば、第1の移動指令)を受け取る移動装置95によって行われる。
付加的に、図5に例示されるように、第1動作パターンF1の実行中に指定取付面60が取付用割出位置P1に達することに応じて、制御装置2は、ディスプレイ4に、指定工具50の取り付けを促す画像Q3(図6を参照。)を表示させてもよい。指定工具50の取り付けを促す画像Q3については説明済みであるため、当該画像Q3についての繰り返しとなる説明は省略する。
第1動作パターンF1の実行の途中で、指定工具50の取り付けを促す画像Q3がディスプレイ4に表示される場合、オペレータは、適切なタイミングで、指定取付面60に指定工具50を取り付けることができる。図6に例示されるように、ディスプレイ4に、取付完了ボタン41(例えば、OKボタン411)が表示されるようにしてもよい。取付完了ボタン41が操作されることにより、ディスプレイ4に表示される第1画像Q1(図32を参照。)において、指定工具が、未取付指定工具50nから取付済指定工具50xに変更されるようにしてもよい。
図7には、指定取付面60に指定工具50が取り付けられた後の状態が示されている。図36に例示されるように、タレット旋盤1(より具体的には、制御装置2)は、動作再開ボタン72を有していてもよい。動作再開ボタン72が操作されることにより、旋回駆動装置96および移動装置95の動作が再開される。例えば、動作再開ボタン72が操作されることにより、指定取付面60が、取付用割出位置P1から刃先位置計測用割出位置P2(図8を参照。)に移動するよう、タレットEが第1軸まわりに旋回する。
なお、動作再開ボタン72は、計測開始ボタン71と同一のボタンであってもよいし、計測開始ボタン71とは別のボタンであってもよい。また、動作再開ボタン72は、ハードウェアボタンであってもよいし、ソフトウェアボタンであってもよい。
図8に例示されるように、第1動作パターンF1は、指定工具50が指定取付面60に取り付けられた後、指定取付面60が刃先位置計測用割出位置P2に割り出されるよう、タレットEを第1軸AXまわりに旋回させることを含む。当該旋回は、制御装置2から制御指令(例えば、第2の旋回制御指令)を受け取る旋回駆動装置96によって行われる。
第1動作パターンF1は、計測装置97を用いて指定工具50の刃先50eの位置を計測することを含む。刃先50eの位置を計測するための動作については、第1の実施形態において説明済みであるため、当該動作についての繰り返しとなる説明は省略する。
指定工具50の刃先位置が計測された後、当該指定工具50の刃先位置のデータがメモリ3に記憶される(図30を参照。)。また、制御装置2は、当該指定工具50を、未計測指定工具50pから計測済指定工具50yにデータ変更する。
(第2動作パターンF2が選択される場合)
第1判定処理M1の結果に基づいて(より具体的には、第1判定処理M1の結果に基づいて生成される計測マクロ38tに基づいて)、制御装置2は、複数の動作パターンの中から特定動作パターンを選択する。特定動作パターンとして第2動作パターンF2が選択される場合、制御装置2は、第2動作パターンF2が実行されるよう、旋回駆動装置96および移動装置95に制御指令を送信する。
図10および図11に例示されるように、第2動作パターンF2は、指定工具50が取り付けられた指定取付面60がダイレクトに刃先位置計測用割出位置P2に割り出されるよう、タレットEを第1軸AXまわりに旋回させることを含む。当該旋回は、制御装置2から制御指令を受け取る旋回駆動装置96によって行われる。
第2動作パターンF2は、計測装置97を用いて指定工具50の刃先50eの位置を計測することを含む。刃先50eの位置を計測するための動作については、第1の実施形態において説明済みであるため、当該動作についての繰り返しとなる説明は省略する。
指定工具50の刃先位置が計測された後、当該指定工具50の刃先位置のデータがメモリ3に記憶される(図30を参照。)。また、制御装置2は、当該指定工具50を、未計測指定工具50pから計測済指定工具50yにデータ変更する。
(第3動作パターンF3が選択される場合)
第2判定処理M2の結果が、指定工具50が刃先位置計測済みであることを示し、且つ、第1判定処理M1の結果が、指定工具50が指定取付面60に取り付けられていることを示す場合に、制御装置2は、第3動作パターンF3を選択する。
第3動作パターンでは、指定工具50の刃先の位置の計測がスキップされる。換言すれば、制御装置2は、指定工具50の刃先位置計測のための制御指令を生成することなく、次に行われるべき制御(例えば、次の指定工具に関連する制御)を実行する。
(工具準備方法)
図1乃至図44を参照して、第2の実施形態における工具準備方法について説明する。図43および図44は、第2の実施形態における工具準備方法の一例を示すフローチャートである。
第2の実施形態における工具準備方法は、第1の実施形態におけるタレット旋盤1A、第2の実施形態におけるタレット旋盤1B、あるいは、他のタレット旋盤を用いて行われる。第1の実施形態におけるタレット旋盤1A、第2の実施形態におけるタレット旋盤1Bについては説明済みであるため、第1の実施形態におけるタレット旋盤1A、第2の実施形態におけるタレット旋盤1Bについての繰り返しとなる説明は省略する。
第1ステップST101において、第1判定処理M1が実行される。第1ステップST101は、第1判定工程である。第1判定工程(あるいは、第1判定処理M1)では、指定工具50がタレットEの複数の取付面6のうちの指定取付面60に取り付けられているか否かが判定される。当該判定は、制御装置2によって行われる。例えば、制御装置2は、各指定工具50と各指定工具50が取り付けられるべき指定取付面60とを関連付ける第3データ33a(図31を参照。)と、タレットEの各取付面6と各取付面6に取り付けられた工具5とを関連付ける第1データ31a(図29を参照。)とに基づいて、上述の第1判定処理M1を実行する。
第1判定処理M1は、第1指定工具51がタレットEの複数の取付面6のうちの第1指定取付面61に取り付けられているか否かを判定することを含む。付加的に、「K」を2以上の任意の自然数とするとき、第1判定処理M1は、第「K」指定工具がタレットEの複数の取付面6のうちの第「K」指定取付面に取り付けられているか否かを判定することを含んでいてもよい。
制御装置2のプロセッサ2aは、第1判定処理M1の結果に基づいて、第1表示指令を生成する。生成された第1表示指令は、ディスプレイ4に送信される。
図32に例示されるように、第2ステップST102において、ディスプレイ4は、第1表示指令を受け取ることに応じて第1画像Q1を表示する。第1画像Q1は、第1判定処理M1の結果に基づいて作成される画像である。また、第1画像Q1は、指定工具50が、指定取付面60に取り付けられているか否かを示す画像である。第1画像Q1については説明済みであるため、第1画像Q1についての繰り返しとなる説明は省略する。
付加的に、第2ステップST102において、ディスプレイ4は、第1画像Q1において選択された指定工具50の取り付けインストラクションを含むインストラクション画像Q4を表示してもよい。
第3ステップST103において、少なくとも1つの指定工具50が、対応する指定取付面60に、それぞれ取り付けられる。第3ステップST103において、指定工具50が指定取付面60に取り付けられた場合(より具体的には、第1画像Q1において完了ボタン47aが操作された場合)、制御装置2は、再び第1判定処理M1を実行し、第1判定処理M1の結果を更新する。ディスプレイ4は、更新された結果に基づいて、第1画像Q1を更新する。
なお、第3ステップST103において、指定取付面60に対する指定工具50の取り付けが全く行われなくてもよい。
第4ステップST104において、第2判定処理M2が実行される。第4ステップST104は、第2判定工程である。第2判定工程(あるいは、第2判定処理M2)では、指定工具50が刃先位置計測済みであるか否かが判定される。当該判定は、制御装置2によって行われる。例えば、制御装置2は、各指定工具50と各指定工具50が取り付けられるべき指定取付面60とを関連付ける第3データ33a(図31を参照。)と、タレットEに取り付けられた各工具5が、刃先位置計測済みであるか否かを特定する第2データ32a(図30を参照。)とに基づいて、上述の第2判定処理M2を実行する。
第2判定処理M2は、第1指定工具51が刃先位置計測済みであるか否かを判定することを含む。付加的に、「K」を2以上の任意の自然数とするとき、第2判定処理M2は、第「K」指定工具が刃先位置計測済みであるか否かを判定することを含んでいてもよい。
制御装置2のプロセッサ2aは、第2判定処理M2の結果に基づいて、第2表示指令を生成する。生成された第2表示指令は、ディスプレイ4に送信される。
図38に例示されるように、第5ステップST105において、ディスプレイ4は、第2表示指令を受け取ることに応じて第2画像Q2を表示する。第2画像Q2は、第2判定処理M2の結果に基づいて作成される画像である。また、第2画像Q2は、指定工具50が刃先位置計測済みであるか否かを示す画像である。第2画像Q2については説明済みであるため、第2画像Q2についての繰り返しとなる説明は省略する。
第6ステップST106において、少なくとも1つの未計測指定工具50pの刃先位置を計測するために使用される計測マクロ38tが生成される。第6ステップST106は、マクロ生成工程である。マクロ生成工程は、(1)制御装置2が、第2画像Q2において選択された少なくとも1つの未計測指定工具50pの各々が、対応する指定取付面60に取り付けられているか否かを判定する判定処理を実行すること(換言すれば、上述の第1判定処理M1を実行すること)と、(2)制御装置2が、判定処理の結果に基づいて、第2画像Q2において選択された少なくとも1つの未計測指定工具50pを対象とする計測マクロ38tを生成することと、を含む。
例えば、図33に記載の例では、第1指定工具51(より具体的には、第1工具50-1)は、第1指定取付面61に既に取り付けられている。この場合、図42に例示されるように、制御装置2によって生成される計測マクロ38tは、第1指定工具51に対する動作パターンとして第2動作パターンF2が選択されるべきことを示す指令J1(より具体的には、コード「B1」が省略された指令)を含む。
また、図33に記載の例では、第2指定工具(より具体的には、第2工具50-2)は、第2指定取付面に取り付けられていない(注意喚起マーク81aを参照。)。この場合、図42に例示されるように、制御装置2によって生成される計測マクロ38tは、第2指定工具に対する動作パターンとして第1動作パターンF1が選択されるべきことを示す指令J2(より具体的には、コード「B1」を含む指令)を含む。
また、図33に記載の例では、第3指定工具(より具体的には、第3工具50-3)は、第3指定取付面に取り付けられていない(注意喚起マーク81aを参照。)。この場合、図42に例示されるように、制御装置2によって生成される計測マクロ38tは、第3指定工具に対する動作パターンとして第1動作パターンF1が選択されるべきことを示す指令J3(より具体的には、コード「B1」を含む指令)を含む。
第7ステップST107において、制御装置2は、第1判定処理M1の結果に基づいて(より具体的には、第1判定処理M1の結果に基づいて生成された計測マクロ38tに基づいて)、複数の動作パターンの中から特定動作パターンを選択する。第2の実施形態における第7ステップST107は、第1の実施形態における第2ステップST2に対応する。第7ステップST107は、選択工程である。
第8ステップST108において、制御装置2は、選択された特定動作パターンが実行されるよう、旋回駆動装置96および移動装置95に制御指令を送信する。
第7ステップST107、および、第8ステップST108は、第2画像Q2において選択された未計測指定工具50pの数だけ、繰り返し実行される。例えば、第2画像Q2において選択された未計測指定工具50pの数が「k」である場合、図44に例示されるように、第7ステップST107、および、第8ステップST108は、「k」回実行される。
一例として、図42に例示された計測マクロ38tが組み入れられた刃先位置計測プログラム39cが実行される場合の例について説明する。図44において、N=1である場合、第7ステップST107において、制御装置2は、第1判定処理M1の結果に基づいて(より具体的には、計測マクロ38tにおける指令J1に基づいて)、第1指定工具51に対する動作パターンとして、複数の動作パターンの中から第2動作パターンF2を選択する。また、第8ステップST108において、制御装置2は、第1指定工具51に対する動作パターンとして第2動作パターンF2が実行されるよう、旋回駆動装置96および移動装置95に制御指令を送信する。第2動作パターンF2については、第1の実施形態または第2の実施形態において説明済みであるため、第2動作パターンF2についての繰り返しとなる説明は省略する。
図44において、N=2である場合、第7ステップST107において、制御装置2は、第1判定処理M1の結果に基づいて(より具体的には、計測マクロ38tにおける指令J2に基づいて)、第2指定工具に対する動作パターンとして、複数の動作パターンの中から第1動作パターンF1を選択する。また、第8ステップST108において、制御装置2は、第2指定工具に対する動作パターンとして第1動作パターンF1が実行されるよう、旋回駆動装置96および移動装置95に制御指令を送信する。第1動作パターンF1については、第1の実施形態または第2の実施形態において説明済みであるため、第1動作パターンF1についての繰り返しとなる説明は省略する。
図44において、N=3である場合、第7ステップST107において、制御装置2は、第1判定処理M1の結果に基づいて(より具体的には、計測マクロ38tにおける指令J3に基づいて)、第3指定工具に対する動作パターンとして、複数の動作パターンの中から第1動作パターンF1を選択する。また、第8ステップST108において、制御装置2は、第3指定工具に対する動作パターンとして第1動作パターンF1が実行されるよう、旋回駆動装置96および移動装置95に制御指令を送信する。
第2の実施形態における工具準備方法は、第1の実施形態における工具準備方法と同様の効果を奏する。また、第2の実施形態では、第1画像Q1、第2画像Q2等の画像が表示されるため、オペレータは、画像の内容に従って作業を進めればよい。また、第2の実施形態では、選択された少なくとも1つの未計測指定工具50pに対して計測マクロ38tが生成され、当該計測マクロ38tが刃先位置計測プログラム39cに組み入れられる。このため、オペレータは、刃先位置計測プログラム39cを逐一編集する必要がない。また、図42に例示されるように、2つ以上の未計測指定工具50pに対して計測マクロ38tが生成される場合、1つの計測マクロ38tを用いて、2つ以上の未計測指定工具50pの刃先の位置を計測することができる。また、1つの計測マクロ38tを用いて、2つ以上の未計測指定工具50pの刃先の位置をシーケンシャルに計測することができる。
本発明は上記各実施形態または各変形例に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態または各変形例は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。また、各実施形態または各変形例で用いられる種々の技術は、技術的矛盾が生じない限り、他の実施形態または他の変形例にも適用可能である。さらに、各実施形態または各変形例における任意付加的な構成は、適宜省略可能である。