JP7308622B2 - キャップ - Google Patents
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中栓が、下端部が天壁部の上面に当接、若しくは近接した外筒を備えるので、中栓をキャップ本体に容易に組み付けることができるとともに、中栓が、キャップ本体に組み付けられる前の単独の部品の状態で、シール筒に外力が加わりにくくなり、シール筒の変形を抑制することが可能になり、シール筒により注出孔を確実にシールすることができる。
中栓にリーク検査用孔が形成されているので、シール筒が注出孔をシールしていない場合には、キャップ本体の内部を正圧、若しくは負圧にしたときに、空気が、キャップ本体の内部と、前記空間の外部であり、かつキャップ本体の外部(以下、単にキャップ本体外部という)と、のうちのいずれか一方から他方に向けて、注出孔における未シール箇所、前記空間、およびリーク検査用孔を通して流れることとなる。これにより、シール筒が注出孔をシールしていない場合に、キャップ本体の内部に圧力を加えたときに、空気を、リーク検査用孔を通過させることによって、外筒の下端部が、キャップ本体の天壁部の上面に当接、若しくは近接しているにもかかわらず、空気が、前記空間とキャップ本体外部との間を抵抗少なく円滑に流れることとなり、シール筒が注出孔をシールしているか否かを効率よく検査することができる。
外筒が、天壁部の段部に外嵌されていて、前記空間とキャップ本体外部とが、外筒と天壁部の上面との間を通して連通しにくくなっているので、リーク検査用孔によって前述の検査を効率よく行うことが可能となる効果が顕著に奏功される。
外筒を規制部内で上下動させるのに要する力が、シール筒を注出孔内で上下動させるのに要する力より小さくなっている。したがって、キャップの開封後に、蓋体をキャップ本体に装着する過程において、シール筒の下端部が注出孔の内周面に当接すると、中栓の下方移動が抑止される一方、蓋体は、継続して下方移動しキャップ本体に装着される。これにより、注出孔に対するシール筒の嵌合深さが、キャップの未開封状態と比べて浅くなり、次回、注出孔を開放するときに、蓋体をキャップ本体に対して上方に移動させるのに要する力を、キャップの未開封状態と比べて低減することができる。
本実施形態のキャップ1は、図1から図3に示されるように、容器本体Wの口部W1に装着される有頂筒状のキャップ本体11と、キャップ本体11の天壁部12を開閉する蓋体13と、天壁部12と蓋体13との間に配設された中栓14と、を備えている。
注出孔15、固定筒16、および注出筒17は、キャップ軸Oと同軸に配設されている。なお、天壁部12に、注出筒17を形成しなくてもよい。
固定筒16は、天壁部12の上面の外周縁部から上方に向けて突出している。固定筒16は、周方向の全域にわたって連続して延びている。固定筒16の上端部は、注出筒17の上端部より下方に位置している。固定筒16には、径方向の外側に向けて突出した外側係止突部が形成されている。
天壁部12の下面に、下方に向けて延び、口部W1内に嵌合される容器嵌合筒34が形成されている。容器嵌合筒34は、キャップ軸Oと同軸に配設されている。容器嵌合筒34は、天壁部12の下面のうち、固定筒16より径方向の内側に位置する部分に配設されている。
なお、シール補助筒22、および連結片33を有しない構成を採用してもよい。
段部20の上端部は、下方に向かうに従い、径方向の外側に向けて延びている。図3に示されるように、段部20の下部に、径方向の外側に向けて突出し、周方向の全域にわたって連続して延びる突条部20aが形成されている。突条部20aは、中栓14の後述する外筒30の下端部内に、離脱可能に密に嵌合されている。
蓋体13の周壁部24は、固定筒16に着脱可能に外嵌されている。蓋体13の周壁部24の内周面に、固定筒16の外側係止突部にアンダーカット嵌合するアンダーカット突部が形成されている。蓋体13の周壁部24の下端部において、キャップ軸Oを径方向に挟むヒンジ部21の反対側に位置する部分に、径方向の外側に向けて突出した操作突片23が形成されている。
中栓14は、注出孔15を上方から覆って封止している。中栓14は、蓋体13の頂壁部35の下面から下方に離れている。
連結板31は、環状に形成され、注出筒17の上端開口縁を上方から覆っている。連結板31の下面は、注出筒17の上端開口縁より上方に位置している。連結板31の上面は、蓋体13の頂壁部35の下面より下方に位置している。なお、連結板31の上面は、蓋体13の頂壁部35の下面に当接してもよい。
なお、前記隙間Aを、前記嵌合深さB以上としてもよく、前記嵌合深さBと、シール補助筒22に対するシール筒29の嵌合深さと、を互いに異ならせてもよい。
リーク検査用孔26は、連結板31に形成されている。リーク検査用孔26は、前記空間Xとキャップ本体外部とを上下方向に連通している。リーク検査用孔26は、中栓14に1つ形成されている。キャップ本体外部は、蓋体13をキャップ本体11に装着した状態では、蓋体13と天壁部12と中栓14とで囲まれた空間となる。前記空間Xは、周方向の全域にわたって連続して延びる環状に形成されている。
次に、中栓14をキャップ本体11に装着する。この際、シール筒29を注出孔15内に嵌合し、外筒30内に天壁部12の段部20を嵌合し、シール筒29の外周面と、外筒30の内周面と、連結板31の下面と、天壁部12の上面と、により空間Xを画成する。
次に、シール筒29が注出孔15をシールしていると判別されたキャップ1については、蓋体13をヒンジ部21回りに回転させ、蓋体13により天壁部12を閉塞する。
外筒30が天壁部12の段部20に外嵌されていて、前記空間Xとキャップ本体外部とが、外筒30と天壁部12の上面との間を通して連通しにくくなっているので、リーク検査用孔26によって前述の検査を効率よく行うことが可能となる効果が顕著に奏功される。
これにより、注出孔15に対するシール筒29の嵌合深さが、キャップ1の未開封状態と比べて浅くなり、次回、注出孔15を開放するときに、蓋体13をキャップ本体11に対して上方に移動させるのに要する力を、キャップ1の未開封状態と比べて低減することができる。
なおこの際、シール筒29は、シール補助筒22に外嵌してもよいし、しなくてもよい。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態においても、前記実施形態と同様の作用効果を奏する。
キャップ本体11の天壁部12の上面を、全域にわたって平坦に形成してもよい。
シール筒29は、上下方向の全長にわたって注出孔15内に嵌合されてもよく、シール筒29の外周面は、前記空間Xを画成しなくてもよい。
11 キャップ本体
12 天壁部
13 蓋体
14 中栓
14a 係止部
15 注出孔
18 外周部
19 内周部
20 段部
21 ヒンジ部
25 規制部
26、28 リーク検査用孔
29 シール筒
30 外筒
31 連結板
A 隙間
B 嵌合深さ
O キャップ軸
W 容器本体
W1 口部
X 空間
Claims (4)
- 容器本体の口部に装着される有頂筒状のキャップ本体と、
前記キャップ本体にヒンジ部を介して連結され、前記キャップ本体のうち、内容物の注出孔が形成された天壁部を開閉する蓋体と、
前記天壁部と前記蓋体との間に配設され、前記注出孔を上方から覆って封止する中栓と、を備えるキャップであって、
前記中栓は、
前記注出孔内に嵌合されたシール筒と、
前記シール筒を径方向の外側から囲い、かつ下端部が前記天壁部の上面に当接、若しくは近接した外筒と、
前記シール筒と前記外筒とを連結した連結板と、を備え、
前記蓋体には、前記天壁部を開放したときに、前記中栓に設けられた係止部に対してこの係止部の下方から係合し、前記中栓の前記蓋体からの脱落を規制する規制部が配設され、
前記中栓には、前記外筒の内周面、前記連結板の下面、および前記天壁部の上面により画成される空間と、この空間の外部であり、かつ前記キャップ本体の外部と、を連通するリーク検査用孔が形成され、
前記注出孔の内側に、シール補助筒が配設され、
前記シール筒は、前記注出孔の内周面、および前記シール補助筒の外周面の双方に密に当接し、
前記蓋体を開いて前記天壁部を開放し、かつ前記中栓を前記キャップ本体に装着した状態で、前記キャップ本体の内部を正圧、若しくは負圧にしたときに、前記シール筒が前記注出孔をシールしていない場合に、
前記リーク検査用孔は、空気を、前記キャップ本体の内部と、前記空間の外部であり、かつ前記キャップ本体の外部と、のうちのいずれか一方から他方に向けて、前記注出孔における未シール箇所、および前記空間を通して流す、キャップ。 - 前記天壁部の上面は、
環状の外周部と、
前記外周部に対して径方向の内側で、かつ上方に位置して内側が前記注出孔とされた環状の内周部と、
前記外周部と前記内周部とを連結し、径方向の外側を向く段部と、を備え、
前記外筒は、前記段部に外嵌されている、請求項1に記載のキャップ。 - 前記中栓は、前記蓋体の頂壁部の下面から下方に離れ、
前記規制部は、筒状に形成されるとともに、前記外筒は、前記規制部内に上下動可能に配設され、
前記外筒を前記規制部内で上下動させるのに要する力が、前記シール筒を前記注出孔内で上下動させるのに要する力より小さい、請求項1または2に記載のキャップ。 - 前記注出孔に対する前記シール筒の嵌合深さが、前記中栓と、前記蓋体の頂壁部の下面と、の間の上下方向の隙間より大きい、請求項3に記載のキャップ。
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JP2019036334A Active JP7308622B2 (ja) | 2019-02-28 | 2019-02-28 | キャップ |
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