JP7307458B2 - キャップ、中栓の製造方法、キャップの製造方法 - Google Patents
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また本発明のキャップは次のようにすることが望ましい。
すなわち蓋は閉鎖状態において、蓋天板部と密接壁部の他に、蓋天板部から垂下すると共に注出部の内周面側を密閉する密閉部を備え、密閉部の下端は密接壁部の下端よりも下方に位置することである。
また本発明キャップは次のようにすることが望ましい。
すなわち蓋の閉鎖状態において、密接壁部は蓋天板部から口先部よりも下方に垂下することとし、密接壁部の内周面は、口先部の外周面に密接する密接面部と、密接面部よりも下側において下方に向かうにつれて口径方向外側に向かう非接触面部とを備えることである。
すなわち蓋は閉鎖状態において、蓋天板部から垂下すると共に注出部の内周面側を密閉する密閉部を備えるものである。
すなわち、口先部の外周面の形状は、注出部の上端を口径方向外側に延ばした水平線と、後述の外線とで形成される角度であって当該水平線に対して下側で且つ外線に対して口径方向外側に位置する角度を80度以上にしてある形状である。そして外線は、口先部の外周面の一部に対する接線および一部を延長した直線を想定した場合に、想定した直線のうち前記水平線に対する交差する角度が最も大きい角度となる直線である。
また密接壁部は筒状であるか否かを問わない。しかし口先部から受ける口径方向外側に向かう力に対抗して密接壁部を変形し難くして、口先部の形状を密接壁部に近似したものにするには、次のようにすることが望ましい。
すなわち密接壁部は筒状にすることである。
すなわち蓋は閉鎖状態において、蓋天板部から垂下すると共に密接壁部を口径方向外側から包囲する蓋側壁部を備えることである。
すなわちキャップは、中栓と蓋の他に、中栓に対して蓋を開閉自在に接合するヒンジとを備えるもの、つまりヒンジキャップであるものとする。この場合、鍔部と口先部とは、注出部の筒状の周方向に関してヒンジとは反対側に形成されている。
すなわち鍔部は環状であり、注出胴部の筒状の周方向の全周に亘って形成されるものとする。そして口先部は、鍔部の周方向に関してヒンジとは反対側にのみ形成されていることにする。
以後の説明においてキャップ1は蓋3の閉鎖状態を基本形態とする。そして特に断りがない場合には、閉鎖状態について説明しているものとする。
また中栓天板部13の上面には中栓上壁部14と注出部20とで口径方向の内外を包囲された溝15が上向きに開口する状態で形成される。この溝15は、注出部20から滴が落ちた場合には滴を収容可能となっている。
注出口部22は図4に示すように平面視すると、環状、より詳しく言えば円環状である。そして注出口部22は図1,6に示すように、注出胴部21の外周面の延長線L1に対して口径方向外側に張り出した部分であり、アンダーカット部である。また注出口部22は、注出胴部21の外周面から口径方向外側へ向かって張り出す鍔部23と、鍔部23の外周部から下方へ向かって延び出る口先部24とを備える。したがって注出口部22の先端(注出部20の先端)は口先部24によって形成される。
口先部24の肉厚は先端(下端)に向かうにつれて薄くなっている。また口先部24の外周面の形状は図示の例では上下方向に延びる直線状となっている。但し口先部24の外周面の形状は図示の例に限らず、円弧状に膨らむ形状であっても良い。そして口先部24の外周面の一部に対する接線および一部を延長した直線を想定する。口先部24の外周面の形状が直線状であれば、想定する直線は一本になるが、当該外周面の形状が円弧状に膨らむ形状であれば、想定する直線は多数本になる。そして図6に示すように、想定した直線のうち注出部20の上端を口径方向外側に延ばした水平線L3に対して交差する角度が最も大きい角度となる直線を、外線L4と称することにする。外線L4と当該水平線L3とで形成される角度を80度以上にすることが、液垂れを防止するには望ましく、図示の例では直角である。なお外線L4と当該水平線L3とで形成される角度とは、詳しく言えば、当該水平線L3よりも下側で且つ外線L4よりも口径方向外側において、外線L4と当該水平線L3とで形成される角度のことである。そして口先部24を含む注出部20に液体が容器本体から向かうのを未使用時には阻止するのが、中栓内壁部12の内周側に形成される閉鎖部30である。
また接合部37は指通し部36と引き千切り部34との双方における周方向の一部に形成される。図示の例では接合部37はヒンジ側に形成される。このような開放操作部35を含む装着部10に対してヒンジ4を介して蓋3が接合されている。
なお密接壁部43の下端は蓋側壁部44の下端および密閉部42の下端よりも上方に位置する。
弾性部62は、ヒンジ本体部61を中心にして蓋3が閉鎖状態から開放状態になる途中の状態で、蓋3の閉鎖状態の場合に比べて、全長が弾性変形によって伸長するもので、その伸長による復元力によって蓋3に開放状態を保持する力が付与される。
また口先部24は本実施形態では反ヒンジ側にのみ形成されていたが、本発明ではこれに限らず、注出部20の全周に亘って形成されていても良い。そして密接壁部43は本実施形態では、注出部20の全周のうち反ヒンジ側にのみ密接するものであったが、本発明ではこれに限らず、注出部20の外周面の全周に亘って密接するものであっても良く、この場合、密接壁部43は密閉部42の役割を兼備するものとなるので、蓋3に密接壁部43とは別の密閉部42を設けなくても、容器が倒れたときの液漏れを防止できる。
またキャップは、容器が倒れたときの液漏れを防止するために、本実施形態では蓋3の密閉部42の内周面と注出部20の外周面とを周方向の全周に亘って密接させているが、本発明ではこれに限らず、例えばキャップとしてスクリューキャップを用いた場合、蓋天板部41の下面と注出部20の上端面とを周方向の全周に亘って密接させるものであっても良い。
2 中栓
3 蓋
4 ヒンジ
5 連結部
10 装着部
11 中栓側壁部
12 中栓内壁部
13 中栓天板部
14 中栓上壁部
15 溝
20 注出部
21 注出胴部
20a 上端
20b 反ヒンジ側部
20c ヒンジ側部
20d 境界部
22 注出口部
23 鍔部
24 口先部
30 閉鎖部
31 閉鎖板部
32 残存部
33 破損部
34 引き千切り部
35 開封操作部
36 指通し部
37 接合部
41 蓋天板部
42 密閉部
43 密接壁部
44 蓋側壁部
45 突起部
51 凹部
52 凸部
61 ヒンジ本体部
62 弾性部
L1 外周面の延長線
L2 水平線
L3 水平線
L4 外線
Claims (5)
- 容器本体に装着すると共に液体を注ぎ出し可能な中栓と、中栓を開閉可能な蓋とを備え、
中栓は合成樹脂製の射出成型品であり、容器本体の口部に装着する筒状の装着部と、装着部から上方へ突出すると共に液体を注ぎ出し可能な筒状の注出部とを備え、
注出部は、装着部から上方へ突出すると共に筒状の注出胴部と、注出胴部の上端部からその口径方向外側へ向かって張り出す注出口部とを備え、
注出口部は、注出胴部の外周面から筒状の口径方向外側へ向かって鍔状に張り出す鍔部と、鍔部の外周部から下方へ向かって延び出る口先部とを備え、
蓋は閉鎖状態において、注出部の上方を覆う蓋天板部と、蓋天板部から垂下すると共に注出部の口先部の外周面においてその周方向の全長に亘って密接する密接壁部とを備え、
蓋の閉鎖状態において、注出部の上端面と蓋との上下間には空間が口先部の周方向の全長に亘って形成されることを特徴とするキャップ。 - 蓋は閉鎖状態において、蓋天板部と密接壁部の他に、蓋天板部から垂下すると共に注出部の内周面側を密閉する密閉部を備え、
密閉部の下端は密接壁部の下端よりも下方に位置することを特徴とする請求項1に記載のキャップ。 - 蓋の閉鎖状態において、密接壁部は蓋天板部から口先部よりも下方に垂下し、密接壁部の内周面は、口先部の外周面に密接する密接面部と、密接面部よりも下側において下方に向かうにつれて口径方向外側に向かう非接触面部とを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のキャップ。
- 中栓が合成樹脂の射出成型品であり、容器本体の口部に装着する筒状の装着部と、装着部から上方へ突出すると共に液体を注ぎ出し可能な筒状の注出部とを備えるものであり、
注出部は、装着部から上方へ突出すると共に筒状の注出胴部と、注出胴部の上端部からその口径方向外側へ向かって張り出す注出口部とを備え、
注出口部は、注出胴部の外周面から筒状の口径方向外側へ向かって鍔状に張り出す鍔部、鍔部の外周部から下方へ向かって延び出る口先部とを備えるものであり、
当該中栓を射出成型により形成する中栓形成工程であって、型開きしたときには金型内の状態からアンダーカット部としての鍔部と口先部とを口径方向外側に広げた状態にする中栓形成工程と、
注出部の上端面の上方には空間が口先部の周方向の全長に亘って形成される状態を保持しつつ、中栓の口先部をその外周面側から加圧する加圧工程と、
加圧工程後の時間経過に伴って口先部を口径方向内側へ塑性変形させる変形工程とを備えることを特徴とする中栓の製造方法。 - 中栓が合成樹脂の射出成型品であり、容器本体の口部に装着する筒状の装着部と、装着部から上方へ突出すると共に液体を注ぎ出し可能な筒状の注出部とを備えるものであり、
注出部は、装着部から上方へ突出すると共に筒状の注出胴部と、注出胴部の上端部からその口径方向外側へ向かって張り出す注出口部とを備え、
注出口部は、注出胴部の外周面から筒状の口径方向外側へ向かって鍔状に張り出す鍔部、鍔部の外周部から下方へ向かって延び出る口先部とを備えるものであり、
当該中栓を射出成型により形成する中栓形成工程であって、型開きしたときには金型内の状態からアンダーカット部としての鍔部と口先部とを口径方向外側に広げた状態にする中栓形成工程と、
蓋が閉鎖状態において、注出部の上方を覆う蓋天板部と、蓋天板部から垂下すると共に注出部の口先部の外周面に密接する密接壁部とを備えるものであり、
当該蓋を射出成型により形成する蓋形成工程と、
中栓に対して蓋を閉鎖することによって、注出部の上端面と蓋との上下間には空間が口先部の周方向の全長に亘って形成される状態を保持しつつ、密接壁部が中栓の口先部をその外周面側から加圧する閉鎖工程とを備え、
閉鎖工程後の時間経過に伴って口先部を口径方向内側へ塑性変形させる変形工程とを備えることを特徴とするキャップの製造方法。
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