JPH1081356A - 液体注出具 - Google Patents

液体注出具

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JPH1081356A
JPH1081356A JP8237031A JP23703196A JPH1081356A JP H1081356 A JPH1081356 A JP H1081356A JP 8237031 A JP8237031 A JP 8237031A JP 23703196 A JP23703196 A JP 23703196A JP H1081356 A JPH1081356 A JP H1081356A
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liquid
edge
cylindrical body
pouring
flow path
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JP8237031A
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English (en)
Inventor
Naoki Ueda
直毅 上田
Tomoyuki Hidaka
知之 日高
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Kureha Corp
Original Assignee
Kureha Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油切れないしは液切れの性能を更に向上する
ことのできる液体注出具を提供すること。 【解決手段】 本発明の液体注出具10の注出縁部36
は、流路面38と、その裏側に配置された裏路面40
と、前記流路面の先端及び前記裏路面の先端の間に連設
された縁部端面42とからなる。縁部端面の曲率半径は
流路面の曲率半径よりも小さくされているため、流路面
から縁部端面に流れる液体の流速を増すことができ、そ
れにより液体の液滴化が促進され、液切れが良くなる。
また、本発明は、裏路面の先端における接線の角度βを
選定することで、液体が注出縁部の裏路面に達すること
なく縁部端面から流下するようにしたことを特徴として
いる。これによっても液切れ性能が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食用油や果汁等の
液体を収容する包装用容器に取り付けられる液体注出具
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばサラダオイルやてんぷら油のよう
な食用油の場合、べたつき易いことから、容器の注出口
に食用油専用の液体注出具を取り付けることが多い。か
かる食用油用の注出具は、一般的に、容器の注出口に取
り付けられる筒体と、筒体の開口部を開閉可能に閉じる
蓋とから構成されており、筒体の上端縁には末広がり状
の注出縁部が形成されている。このような注出具では、
食用油は筒体内を通り、注出縁部から流下される。
【0003】ところで、食用油用注出具においては油切
れが良いことが望まれる。「油切れが良い」とは、食用
油が容易に液滴化して注出縁部から落下することをい
う。
【0004】この油切れという観点から、従来におい
て、種々の形態の注出縁部が提案されている。例えば、
実開昭62−159457号公報には、注出縁部を外方
下向きに屈曲させ、更にその先端を注出縁部の最外周よ
りも内側に配置させたものが開示されている。また、実
開平4−27757号公報には、注出縁部の先端をカッ
ト面として鋭利な角度をもたせることが開示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した公報に記載の
手段はいずれも、注出縁部の先端に油切れの要部がある
としたものである。しかしながら、上記公報に記載の注
出具でも油切れは完全なものではない。
【0006】そこで、本発明の目的は、油切れないしは
液切れの性能を更に向上することのできる新規な液体注
出具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、内部が液体の流路となる筒体を有する液
体注出具において、前記筒体における少なくとも液体注
出側となる領域の上端縁に、前記筒体の中心軸線から離
れる方向に且つ下方に延びる注出縁部が屈曲形成されて
おり、前記注出縁部が、前記筒体の内面と連続する流路
面と、その裏側に配置され前記筒体の外面と連続する裏
路面と、前記流路面の先端及び前記裏路面の先端の間に
連設された縁部端面とからなり、前記注出縁部の肉厚が
先端に向って漸次小さくされており、前記筒体の中心軸
線に沿う断面における前記流路面の形状が前記裏路面か
ら離れる方向に突出する略円弧部分を含み、前記断面に
おける前記裏路面の形状が前記流路面側に突出する略円
弧部分を含み、前記断面における前記縁部端面の形状が
外方に突出する略円弧部分を含み、前記縁部端面の前記
略円弧部分の曲率半径が前記流路面の前記略円弧部分の
曲率半径よりも小さくされていることを特徴としてい
る。特に、前記縁部端面の前記略円弧部分の曲率半径は
0.01〜0.5mmであることが好ましい。
【0008】このように縁部端面の曲率半径を流路面の
曲率半径よりも小さくすることで、流路面から縁部端面
に流れる液体の流速を増すことができ、それにより、液
体の液滴化を促進することが可能となる。
【0009】また、本発明は、液体注出時に液体が注出
縁部の裏路面に達することなく縁部端面から流下するよ
う、前記断面における裏路面の先端における接線の角度
を規定したことを特徴としている。より具体的には、筒
体が略円筒形、すなわち水平断面が円形である場合、筒
体の中心軸線に沿う断面において、筒体の底面の中心か
ら流路面に対して引かれた接線と裏路面の先端における
接線との為す裏面角度(本明細書において図3における
符号βの角度をいう)を80〜160度とすることによ
り、液体注出時に液体が裏路面に達することなく縁部端
面から流下するようにしたことを特徴としている。
【0010】更に、本発明は、筒体における少なくとも
液体注出側となる領域を、水平断面において略円弧形状
とし、その曲率半径を上方ほど大きくすることを特徴と
している。このような形状とすることで、液体の流れが
安定化する。これにより、不規則な流れにより液体注出
具が本来奏すべき効果が喪失する、という事態を防止す
ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明による液
体注出具の好適な実施形態について説明するが、本明細
書において「上」や「下」、「水平」等の語は、液体注
出具の中心軸線を垂直方向に向けた図1〜図3に示す状
態での語として用いることとする。
【0012】図1は、食用油が収容されたポリエチレン
製の包装用容器1の口頚部3に取り付けられた本発明に
よる液体注出具10を示している。この液体注出具10
は、注出具本体12と、注出具本体12の開口部を開閉
可能に閉じるための蓋体14とから構成されている。ま
た、図2は注出具本体12のみを示す断面図である。
【0013】注出具本体12の下部は、容器1の口頚部
3に取り付けられる取付部分16となっており、容器口
頚部3の外周面に接する外筒部18と、外筒部18の内
側に同軸に配置され容器口頚部3の内周面に接する内筒
部20と、外筒部18及び内筒部20の上端縁同士を連
接し容器口頚部3の上端縁に接する環状部分22とから
構成されている。図示の取付部分16はいわゆる打栓式
である。すなわち、外筒部18の内周面に環状の突起2
4を有しており、この突起24を容器口頚部3の外周面
の対応の箇所に形成された環状の溝5に嵌合させること
で、注出具本体12が容器口頚部3に取り付けられるよ
うになっている。なお、取付部分16の構成は打栓式の
他、容器1の口頚部3の形態に応じてねじ式等、種々考
えられる。
【0014】取付部分16の内筒部20の上端縁からは
円筒部分26が上方に延び、更にその上端縁からは末広
がり状のテーパ部分28が上方に延びている。この取付
部分16の内筒部20、円筒部分26及びテーパ部分2
8は注出具本体12の流路を画する筒体を構成するもの
である。円筒部分26の内径及び取付部分16の内筒部
20の内径は好ましくは内径直径10〜30mm(直
径)である。また、テーパ部分18のテーパ角αは15
0〜175度程度が好ましい。テーパ角αを150度以
下とすると、この注出具本体12を合成樹脂から射出成
型により製造する場合、金型から完成品を抜き出すこと
が極めて困難となる。更に、円筒部分26及びテーパ部
分28の肉厚は0.3〜1.0mm程度が好ましい。
【0015】図1に示すように、取付部分16と円筒部
分26との間には注出具本体12の流路を閉塞するため
の封止板30が介設されている。この封止板30は容器
1内の食用油が使用される際には取り除かれるものであ
り、そのために封止板30には環状の弱化部32、すな
わち溝が形成されている。この弱化部32により囲まれ
る部分にはプルリング34が設けられており、プルリン
グ34を引っ張って封止板30の中央部分を取り去るこ
とで、流路を開放することが可能となっている。なお、
図2は封止部分30の中央部分を除去した状態を示して
いる。
【0016】テーパ部分28の上縁部には、その全周に
わたり、食用油の注ぎ口部分となる注出縁部36が形成
されている。この注出縁部36は、テーパ部分28の上
縁部を液体注出具10の中心軸線Aから離れる方向に且
つ下方に延びるよう屈曲して形成されている。図2の楕
円部分Bの拡大端面図である図3に明示するように、注
出縁部36は、テーパ部分28の内周面と連続する流路
面38と、その裏側にてテーパ部分28の外周面と連続
する裏路面40と、流路面38及び裏路面40の先端同
士を連接する縁部端面42とを有している。
【0017】図示実施形態の液体注出具10は、封止板
30を除き、中心軸線Aを回転中心とした回転体となっ
ているため、中心軸線Aに沿う断面形状はいずれの断面
においても実質的に同一形状となる。そこで、注出縁部
36の断面形状を図3に示す断面のみに基づいて更に詳
細に説明すると、注出縁部36の流路面38は上方に突
出する略円弧形状となっており、裏路面40も上方に突
出する略円弧形状となっている。また、縁部端面42も
略円弧形状をなし、注出縁部36は全体として先端ほど
薄肉とされている。テーパ部分28及び円筒部分26の
肉厚が0.3〜1.0mm程度の場合、流路面38の曲
率半径は0.5〜1.0mm、縁部端面42の曲率半径
は0.01〜0.5mm程度が好ましい。
【0018】注出縁部36の流路面38の先端はやや内
向きとなるまで延びており、注出縁部36の最外周点4
4を通る垂直の線(外面垂直線)Cよりも内側に位置し
ている。これにより、縁部端面42は外面垂直線Cより
も内側に位置し、且つ、注出縁部36の最上点46を通
る水平の線(上面水平線)Dよりも下側に位置する。
【0019】いま、内筒部(筒体)20の底面の中心4
8(図2参照)から注出縁部36の流路面38に接線E
を引き、この接線Eを基準として裏路面40の先端にお
ける接線Fが為す角度を裏路面40の裏面角度βとする
と、この裏面角度βは80〜160度が好ましく、より
好ましくは90〜150度である。
【0020】取付部分16の環状部分22の上面には環
状の流出堰50が形成されている。流出堰50は、注出
縁部36から垂れる液体を受けて注出具本体12の外部
に漏出しないようにするためのものであり、よって、流
出堰50の上縁部52は注出縁部36の外面垂直線Cよ
りも外側に位置するよう配置されている。
【0021】図示実施形態において、流出堰50は蓋体
14を受けそれを固定する用途でも用いられている。図
1に示す蓋体14は、内径が流出堰50の外径と実質的
に同じ円筒部分54と、天板部分56とから構成されて
いる。円筒部分54の内周面には環状の溝58が形成さ
れており、蓋体14を注出具本体12の所定位置に取り
付けると、流出堰50の外周面に形成された環状の突起
60が蓋体14の溝58に嵌合し、蓋体14は注出具本
体12にしっかりと固定される。この取付状態におい
て、蓋体14の天板部分56の裏面は注出縁部36に当
接し、注出具本体12の流路を閉鎖するようになってい
る。また、蓋体14の天板部分56の裏面には、テーパ
部分28及び円筒部分26に嵌合され、それらの内周面
と当接する円筒形のシールリング62が設けられてお
り、流路の閉鎖をより完全なものとしている。
【0022】このような液体注出具10の注出具本体1
2及び蓋体14はそれぞれ合成樹脂から射出成型により
製造されることが好ましい。好ましく用いられる合成樹
脂としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、エチレン・αオレフィン共重合体からなる密度0.
915g/cm3以上の直鎖状低密度ポリエチレン(L
LDPE)、エチレン・αオレフィン共重合体からなる
密度0.915g/cm3以下の直鎖状低密度ポリエチ
レン(VLDPE)、エチレン・αオレフィン共重合体
からなる直鎖状極低密度ポリエチレン(ULDPE)、
エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・メタクリル
酸メチル共重合体、エチレン・メタクリル酸エチル共重
合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン
・アクリル酸ブチル共重合体、ポリプロピレン、エチレ
ン・プロピレン共重合体のいずれか又はその樹脂組成物
である。射出成型における金型抜き操作を容易にするた
めに、更に好ましくは、低密度ポリエチレン、中密度ポ
リエチレン、LLDPE、VLDPEを用いる。また、
溶融状態の樹脂が金型に吸着する空気中酸素と反応して
生じる腐食性ガスにより金型に腐食を生じるときには、
エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、エチレン・メ
タクリル酸エチル共重合体、エチレン・アクリル酸エチ
ル共重合体、エチレン・アクリル酸ブチル共重合体、酸
化防止剤を添加した低密度ポリエチレン、酸化防止剤を
添加したLLDPE、酸化防止剤を添加したVLDPE
を用いるのがより好ましい。
【0023】例えば合成樹脂としてLLDPEを用いて
上述したような液体注出具10を実際に製造する場合、
LLDPEとしては、αオレフィンの炭素数が6である
ヘキセン−1を用いた、密度0.921g/cm3(J
IS:K−6760)、結晶融解温度125℃(DSC
法ピーク温度)、メルトフローレート16g/10mi
n(JIS:K−6760)の物性を有するものが好ま
しい。そして、射出成型工程では、住友重機械工業製の
商品名「ネオマット」シリーズ型式N800/200射
出成型機を用い、これに1個取り金型アセンブリを装着
して、型締め力200ton、ノズル設定温度220
℃、サイクル時間12秒で成型を行うことが好適であ
る。
【0024】液体注出具10における注出具本体12の
形態が複雑であることから、金型アセンブリは3個以上
の金型を組み合わせたものが用いられる。この金型アセ
ンブリの設計において注意すべきことは、金型キャビテ
ィに細く狭い空間を形成しないということであり、これ
は、注出具本体12の注出縁部36の先端を形成するに
際して特に表れる課題である。従来構成の液体注出具に
おいて、注出縁部の先端形状は鋭利であるが、このよう
な鋭い形状の部分を成型する金型キャビティの最深部は
狭くなり、溶融樹脂が行き渡らず、また、溶融樹脂から
生ずる腐食性ガスが金型キャビティの細部に残留して金
型に悪影響を及ぼすおそれがある。これに対して、本発
明では、注出縁部36の先端である縁部端面42は断面
形状が円弧状であるため、当該部分のキャビティを比較
的大きく保つことができ、上記弊害を防止することがで
きる。従って、金型アセンブリの設計が容易となり、ま
た、製品の完成度を向上させることができる。
【0025】次に、合成樹脂からなる上記構成の液体注
出具10の作用について説明する。
【0026】まず使用に際しては、蓋体14を注出具本
体12から取り外し、プルリング34を引っ張って封止
板30の中央部分を除去し、容器1内部に連通する注出
具本体12の流路を開放する。この状態で、容器1を傾
斜させると、容器1内部の食用油が注出具本体12の流
路を通り、注出縁部36を伝って流下される。
【0027】図4は、食用油が注出縁部36上を流れて
いる状態を示すものであり、これは、注出具本体12を
上記のLLDPEで製造し、円筒部分26の内径を約1
0.5mm、円筒部分26及びテーパ部分28の肉厚を
約0.5mm、注出縁部36の流路面38の曲率半径を
約0.75mm、縁部端面42の曲率半径を約0.1m
m、裏路面38についての裏面角度βを約120度と
し、粘度約0.050Pa・s、表面張力約33.5d
yne/cm、比重約0.98のサラダオイルを用いて
実際に行った実験結果に基づいて描いた状態図である。
この図から理解されるように、食用油は流路面38の途
中で落下することはなく、縁部端面42にまで達する。
そして、食用油は更に裏路面40にまで進もうとする
が、上述した80〜160度、好ましくは90〜150
度の範囲内に裏路面40についの裏面角度βが設定され
ている場合、食用油は裏路面40に達することはでき
ず、その結果として食用油は縁部端面42を起点として
落下していく。従来、裏路面40の角度を油切れの要部
として捕らえたものはなく、この点で特に本発明は新規
なものであるといえる。このように、食用油は断面形状
が略円弧状の縁部端面42(別言するならば、注出縁部
36の先細り形状の先端部)まで至った後に流下するた
め、液滴化しやすく、よって油切れが良い状態で食用油
が注出されることとなる。また、食用油が裏路面40に
達しないため、裏路面40に続くテーパ部分28及び円
筒部分26の外周面に食用油が付着する割合が低減さ
れ、長期にわたり液体注出具10を清潔に保ことができ
る。
【0028】また、食用油が流路面38から縁部端面4
2に移行すると、縁部端面42の曲率半径が流路面38
の曲率半径よりも小さくされ、縁部端面42の曲率半径
が好ましくは0.01〜0.5mmと小さくされている
ので、液滴が縁部端面42に保持される領域が小さくな
り、支え切れなくなり、その結果、縁部端面42におい
て食用油は液滴(約0.05〜0.07cm3)になり
易く、これによっても油切れが改善される。
【0029】更に、図示実施形態では、食用油の流路を
画する筒体の上部がテーパ部分28で、その内径が注出
縁部36に向って徐々に大きくされている。かかる構成
により、円筒部分26からテーパ部分28を経て注出縁
部36へと進む食用油の流れは、層流に近い安定した状
態となり、注出具本体12の中心軸線Aとほぼ平行な状
態となる。
【0030】仮に小さな内径の円筒部分のみから筒体が
構成されているとすると、僅かな衝撃で食用油は蛇行し
て流れ、注出縁部に対して斜めに入ることがある。中心
軸線Aに沿う断面で規定される裏路面40についての裏
面角度βは、食用油が中心軸線Aとほぼ平行に流れるこ
とを前提として規定されているため、注出縁部36に対
して食用油が斜めに流入すると、食用油は裏面路40に
入り込む可能性がある。これに対して、図示実施形態で
はテーパ部分28を設けて流路の曲率半径を漸次大きく
しているので、食用油の流れはテーパ部分28を進行し
ていくにつれ安定し、注出縁部36にほぼ直角に流入す
るようになり、所期の効果が達成されることとなる。
【0031】なお、食用油の流れの安定化という観点か
らは、注出縁部36の流路面38、テーパ部分28及び
円筒部分26の内周面は粗面とすることが好適であり、
或はまた、食用油の案内のために中心軸線Aと平行な筋
ないしは溝(図示せず)を形成することが好ましい。
【0032】以上、本発明の好適な実施形態について詳
細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない
ことは言うまでもない。例えば、上記実施形態の液体注
出具10はサラダオイル等の食用油用であるが、適用可
能な液体は食用油に限られない。但し、液体の粘度及び
表面張力等に応じて、注出縁部36の裏路面40の角度
及び縁部端面42の曲率半径は適宜選択する必要があ
る。
【0033】また、上記実施形態では、注出縁部36が
全周にわたって形成されているが、注出縁部36は液体
注出側の一定領域のみに形成されていれば足りる。更
に、かかる領域のみが水平断面において円弧をなすよう
構成されていればよく、従って、液体注出具10の水平
断面形状は楕円形等の円形以外の形状であってもよい。
【0034】更にまた、蓋体14はねじ式で注出具本体
12に取り付けるようにしてもよく、蓋体14と注出具
本体12とをヒンジで接合した一体成型物としてもよ
い。
【0035】更に、上記実施形態では、容器1の垂直上
向きの口頚部3に液体注出具10を取り付けているが、
容器の液体取出位置によっては斜めに取り付けることも
できる。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の液体注出具
によれば、液体、特に食用油を注出する際における注出
縁部からの液切れないしは油切れが極めて良好となる。
従って、残液により液体注出具の周囲を汚す等の不具合
が低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液体注出具を容器に取り付けた状
態で示す断面図である。
【図2】図1の液体注出具における注出具本体のみを示
す断面図であり、封止板の中央部分が除去された状態を
示す図である。
【図3】図2のB部の拡大端面図である。
【図4】本発明に従って形成された液体注出具の注出縁
部での液体の流れを示す説明図である。
【符号の説明】
1…容器、3…口頚部、10…液体注出具、12…注出
具本体、14…蓋体、20…内筒部(筒体)、26…円
筒部分(筒体)、28…テーパ部分(筒体)、30…封
止板、32…弱化部、34…プルリング、36…注出縁
部、38…流路面、40…裏路面、42…縁部端面、5
0…流出堰。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部が液体の流路となる筒体を有する液
    体注出具において、 前記筒体における少なくとも液体注出側となる領域の上
    端縁に、前記筒体の中心軸線から離れる方向に且つ下方
    に延びる注出縁部が屈曲形成されており、 前記注出縁部が、前記筒体の内面と連続する流路面と、
    その裏側に配置され前記筒体の外面と連続する裏路面
    と、前記流路面の先端及び前記裏路面の先端の間に連設
    された縁部端面とからなり、 前記注出縁部の肉厚が先端に向って漸次小さくされてお
    り、 前記筒体の中心軸線に沿う断面における前記流路面の形
    状が前記裏路面から離れる方向に突出する略円弧部分を
    含み、 前記断面における前記裏路面の形状が前記流路面側に突
    出する略円弧部分を含み、 前記断面における前記縁部端面の形状が外方に突出する
    略円弧部分を含み、 前記縁部端面の前記略円弧部分の曲率半径が前記流路面
    の前記略円弧部分の曲率半径よりも小さくされている、
    ことを特徴とする液体注出具。
  2. 【請求項2】 前記縁部端面の前記略円弧部分の前記曲
    率半径が0.01〜0.5mmであることを特徴とする
    請求項1記載の液体注出具。
  3. 【請求項3】 内部が液体の流路となる筒体を有する液
    体注出具において、 前記筒体における少なくとも液体注出側となる領域の上
    端縁に、前記筒体の中心軸線から離れる方向に且つ下方
    に延びる注出縁部が屈曲形成されており、 前記注出縁部が、前記筒体の内面と連続する流路面と、
    その裏側に配置され前記筒体の外面と連続する裏路面
    と、前記流路面の先端及び前記裏路面の先端の間に連設
    された縁部端面とからなり、 前記注出縁部の肉厚が先端に向って漸次小さくされてお
    り、 前記筒体の中心軸線に沿う断面における前記流路面の形
    状が前記裏路面から離れる方向に突出する略円弧部分を
    含み、 前記断面における前記裏路面の形状が前記流路面側に突
    出する略円弧部分を含み、 前記断面における前記縁部端面の形状が外方に突出する
    略円弧部分を含み、 液体注出時に液体が前記裏路面に達することなく前記縁
    部端面から流下するよう、前記断面における前記裏路面
    の前記先端における接線の角度が規定されている、こと
    を特徴とする液体注出具。
  4. 【請求項4】 前記筒体が略円筒形であり前記筒体の中
    心軸線に沿う断面において、前記筒体の底面の中心から
    前記流路面に対して引かれた接線と前記裏路面の前記先
    端における接線との為す裏面角度(β)を80〜160
    度とすることにより、液体注出時に液体が前記裏路面に
    達することなく前記縁部端面から流下するようにした、
    ことを特徴とする請求項3に記載の液体注出具。
  5. 【請求項5】 前記筒体における少なくとも液体注出側
    となる前記領域が、水平断面において略円弧形状であ
    り、その曲率半径が上方ほど大きくされていることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体注出
    具。
  6. 【請求項6】 内部が液体の流路となる筒体を有する液
    体注出具において、 前記筒体における少なくとも液体注出側となる領域の上
    端縁に、前記筒体の中心軸線から離れる方向に且つ下方
    に延びる注出縁部が屈曲形成されており、 前記注出縁部が、前記筒体の内面と連続する流路面と、
    その裏側に配置され前記筒体の外面と連続する裏路面
    と、前記流路面の先端及び前記裏路面の先端の間に連設
    された注出端面とからなり、 前記筒体における少なくとも液体注出側となる前記領域
    が、水平断面において略円弧形状であり、その曲率半径
    が上方ほど大きくされている、ことを特徴とする液体注
    出具。
  7. 【請求項7】 上縁部が前記注出端面よりも外側に位置
    する流出堰を備えていることを特徴とする請求項1〜6
    のいずれか1項に記載の液体注出具。
  8. 【請求項8】 前記縁部端面が前記注出縁部の上面水平
    線よりも下方に位置され、且つ、前記縁部端面が前記注
    出縁部の外面垂直線よりも内側に位置されていることを
    特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の液体注
    出具。
  9. 【請求項9】 前記筒体の内部の前記流路を閉じる封止
    板を備え、 前記封止板には環状の弱化部が形成され、 前記封止板の前記弱化部により囲まれた部分を除去する
    ために当該部分に設けられた引張り部材を備えている、
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の
    液体注出具。
  10. 【請求項10】 前記流路面が粗面であることを特徴と
    する請求項1〜9のいずれか1項に記載の液体注出具。
  11. 【請求項11】 合成樹脂から一体成型されてなる請求
    項1〜10のいずれか1項に記載の液体注出具。
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