JP7307391B2 - 光受信装置及び光受信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光受信装置及び光受信方法に関する。
多くのデジタルコヒーレント伝送方式(非特許文献1、2参照)の光送信装置には、IQ変調器が必要とされている。このため、光送信装置のコストが高くなる場合がある。そこで、光送信装置の低コスト化を実現するため、連続位相周波数偏移変調(Continuous Phase Frequency Shift Keying : CPFSK)方式の光信号を用いる光通信システムが提案されている(非特許文献3、4参照)。
図11は、従来における、CPFSK方式の光信号の周波数変調の例を示す図である。図11の上から1段目には、送信信号又は受信信号(光)の電界波形が示されている。2値のCPFSK方式では、周波数が変調された光信号を用いて、送信データの符号系列「0及び1の系列」が送信される。送信信号又は受信信号(光)の電界は、式(1)のように表される。
Figure 0007307391000001
ここで、「Esig」は、送信信号又は受信信号(光)の電界を表す。「A」は、送信信号又は受信信号(光)の電界の振幅(強度)を表す。CPFSK方式では、電界の振幅(強度)「A」は時間的に一定である。「ω」は、送信信号又は受信信号(光)の周波数(角周波数)を表す。「t」は時間を表す。「θ」は、送信信号又は受信信号の位相を表す。「θ」は、時間的に変化しない位相(初期位相)である。
図11の上から2段目には、送信信号又は受信信号(光)の周波数の時間変化「ω’」が示されている。「ω」は、送信信号又は受信信号(光)の中心周波数を表す。「ω+ωMAX」は、非ゼロ復帰信号(Non Return to Zero : NRZ)を用いて送信信号が周波数変調された場合における、送信信号又は受信信号(光)の周波数の最大値(正値)を表す。「ωMAX」は、周波数の最大値(正値)と中心周波数「ω」との差を表す。「ω-ωMIN」は、非ゼロ復帰信号を用いて送信信号が周波数変調された場合における、送信信号又は受信信号(光)の周波数の最小値(正値)を表す。「ωMIN」は、周波数の最小値(正値)と中心周波数「ω」との差を表す。
周波数の最大値「ω+ωMAX」と周波数「ω」と周波数の最小値「ω-ωMIN」との間には、式(2)の関係がある。
Figure 0007307391000002
フォトダイオードによって受信信号(光)が電気に変換されることで得られた受信信号の複素振幅「E」は、式(3)のように表される。
Figure 0007307391000003
ここで、「ωCFO」は、搬送波の周波数オフセットによる位相回転を表す。位相回転「ωCFO」について、「ωCFO=ω-ωL0」が成立している。「ωL0」は、局発光の周波数を表す。ただし、式(4)が成立している。
Figure 0007307391000004
差動検波信号において時刻「t」から時刻「t」までの間に生じる位相変化量「φdif」は、式(5)のように表される。
Figure 0007307391000005
このように、位相変化量「φdif」は、時刻「t」から時刻「t」までの間の周波数「ω’」の変化を表すグラフの面積(積分結果)に等しい。時間「t-t」が十分に短い場合、位相変化量は周波数に比例する。このため、非ゼロ復帰信号を用いて送信信号の周波数が変調されている場合、非ゼロ復帰信号を用いて送信信号の位相変化量を変調することが可能である。
図11の上から3段目には、時間「Δt=t-t」が十分に短い場合における、送信信号又は受信信号の位相変化量「φdif」の時間変化が示されている。また、図11の上から4段目には、搬送波の周波数オフセット補償後の位相変化量「φdif」の時間変化が示されている。ここで、時間「Δt=t-t」が十分に短い場合、位相変化量の振幅の最大値は、「φMAX=ωMAXΔt」と表される。
図12は、図11の上から4段目の場合について、各シンボルに対応付けられたコンスタレーションの例を示す図である。図12の左から1番目には、「ωMAXΔt=π/2」が成立している場合におけるコンスタレーションの例が示されている。図12の左から2番目には、「ωMAXΔt>π/2」が成立している場合におけるコンスタレーションの例が示されている。図12の左から3番目には、「ωMAXΔt<π/2」が成立している場合におけるコンスタレーションの例が示されている。
送信された符号系列は、閾値を用いた判定処理が実行されることによって識別される。「ωMAXΔt=π/2」が成立している場合、IQ平面におけるシンボル間の距離が最も長くなるので、雑音特性が良好である。このため、「ωMAXΔt=π/2」が成立するように、光送信装置は周波数「ωMAX」を定め、光受信装置は時間「Δt」を定める。
しかしながら、「ωMAXΔt=π/2」が成立するように、光送信装置が周波数「ωMAX」を高精度に定め、光受信装置が時間「Δt」を定める必要があるので、光送信装置のコストが高くなる。このように従来では、光信号の周波数を光送信装置が高精度に制御しなければ、受信感度を向上させることができないという問題がある。
上記事情に鑑み、本発明は、光信号の周波数を光送信装置が高精度に制御することなく、受信感度を向上させることが可能である光受信装置及び光受信方法を提供することを目的としている。
本発明の一態様は、光強度がほぼ一定である周波数変調された光信号を受信し、受信された前記光信号に対してコヒーレント検波を実行することによって、前記光信号に基づく受信信号のI軸成分と前記受信信号のQ軸成分とを生成する光コヒーレント受信部と、前記受信信号のI軸成分と前記受信信号のQ軸成分とをサンプリングすることによって、前記受信信号のI軸成分のデジタル信号と前記受信信号のQ軸成分のデジタル信号とを生成する変換部と、IQ平面におけるシンボル間の距離が長くなるように、前記I軸成分のデジタル信号と前記Q軸成分のデジタル信号との遅延量を制御し、前記遅延量が制御された前記I軸成分のデジタル信号と前記遅延量が制御された前記Q軸成分のデジタル信号とに対して差動検波を実行することによって、差動検波信号を生成する差動検波部と、前記差動検波信号の位相変化量に基づいて前記シンボル間の距離を測定し、前記差動検波部に前記シンボル間の距離をフィードバックするシンボル間距離測定部とを備える光受信装置である。
本発明の一態様は、光受信装置が実行する光受信方法であって、光強度がほぼ一定である周波数変調された光信号を受信し、受信された前記光信号に対してコヒーレント検波を実行することによって、前記光信号に基づく受信信号のI軸成分と前記受信信号のQ軸成分とを生成する光コヒーレント受信ステップと、前記受信信号のI軸成分と前記受信信号のQ軸成分とをサンプリングすることによって、前記受信信号のI軸成分のデジタル信号と前記受信信号のQ軸成分のデジタル信号とを生成する変換ステップと、IQ平面におけるシンボル間の距離が長くなるように、前記I軸成分のデジタル信号と前記Q軸成分のデジタル信号との遅延量を制御し、前記遅延量が制御された前記I軸成分のデジタル信号と前記遅延量が制御された前記Q軸成分のデジタル信号とに対して差動検波を実行することによって、差動検波信号を生成する差動検波ステップと、前記差動検波信号の位相変化量に基づいて前記シンボル間の距離を測定し、前記差動検波ステップに前記シンボル間の距離をフィードバックするシンボル間距離測定ステップとを含む光受信方法である。
本発明により、光信号の周波数を光送信装置が高精度に制御することなく、受信感度を向上させることが可能である。
第1実施形態における、光通信システムの構成例を示す図である。 第1実施形態における、受信信号の強度とサンプリング処理と内挿処理との例を示す図である。 第1実施形態における、内挿処理の詳細の例を示す図である。 第1実施形態における、差動検波部の構成例を示す図である。 第1実施形態における、周波数オフセットが補償された後のコンスタレーションの例を示す図である。 第1実施形態における、受信信号の複素振幅と周波数オフセット補償部の入力及び出力との例を示す図である。 第1実施形態における、シンボル間の距離の測定方法の例を示す図である。 第1実施形態における、光通信システムの動作例を示すフローチャートである。 第2実施形態における、タップ係数を有する線形位相フィルタの位相応答の例を示す図である。 第2実施形態における、光通信システムの動作例を示すフローチャートである。 従来における、CPFSK方式の光信号の周波数変調の例を示す図である。 従来における、各シンボルに対応付けられたコンスタレーションの例を示す図である。
本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態における、光通信システム1の構成例を示す図である。光通信システム1は、強度成分の変調が小さい光信号(例えば、CPFSK方式における光信号)を用いて通信するシステムである。
光通信システム1は、連続位相周波数偏移変調(CPFSK変調)が実行された光信号に対してコヒーレント検波を実行することによって得られた受信信号に対して、差動検波処理を実行する。光通信システム1は、差動検波処理の結果として得られた差動検波信号に対して、周波数オフセットを補償する処理を実行する。光通信システム1は、差動検波信号に基づいて、IQ平面におけるシンボル間の距離を測定する。光通信システム1は、シンボル間の距離が長くなるように、差動検波処理における受信信号の遅延量を調整する。
光通信システム1は、光送信装置2と、光受信装置3と、伝送路4とを備える。光送信装置2は、フレーム生成部20と、信号生成部21と、光コヒーレント送信部22とを備える。
光受信装置3は、光コヒーレント受信部30と、ADC31(アナログ・デジタル・コンバータ)と、内挿部32と、差動検波部33と、等化器34と、周波数オフセット補償部35と、シンボル間距離測定部36と、復号部37とを備える。伝送路4は、光ファイバーを有する。
フレーム生成部20は、送信データ(デジタル信号)を取得する。フレーム生成部20は、ペイロードに送信データを含むフレームを生成する。フレーム生成部20は、フレームを信号生成部21に出力する。
信号生成部21は、フレームに応じたCPFSK変調時の変調信号を送信信号として生成する。信号生成部21は、変調信号を、光コヒーレント送信部22に出力する。
光コヒーレント送信部22は、変調信号を用いて、光コヒーレント送信部22に備えられた光源の駆動電圧を直接変調する。光源が直接変調される場合、変調信号に応じて出力される光の強度と周波数とが変化する。そして、変調信号の振幅が小さい場合には強度変調成分が小さいので、光コヒーレント送信部22は周波数変調を実行したことになる。これによって、周波数変調されたコヒーレント光信号が生成される。光コヒーレント送信部22は、生成されたコヒーレント光信号を、伝送路4を経由して光受信装置3に送信する。
以下では、「M=(ωMAX-ωMIN)/(2πB)」は、変調指数を表す。ここで、「B」は帯域を表す。帯域「B」は、送信信号のシンボルレートとして表される。このシンボルレートとは、変調信号の変調周波数のことである。
光受信装置3は、差動検波処理における受信信号の遅延量を制御することによって、IQ平面上のコンスタレーションのシンボル間の距離を長くする。これによって、光受信装置3は、光送信装置2においてωMAXとωMINとのうちの少なくとも一方に応じて変調指数「M]が変動した場合でも、受信感度を向上させることが可能である。
第1実施形態では、光受信装置3は、内挿処理によって受信信号のサンプリング数を増大させることによって、サンプリング周期を短くする。すなわち、光受信装置3は、内挿処理によってサンプリングレートを向上させることによって、サンプリング周期を短くする。これによって、差動検波処理における受信信号の遅延量を高精度に制御することが可能である。
光コヒーレント受信部30は、伝送路4を経由して伝送されたコヒーレント光信号を受信する。光コヒーレント受信部30は、受信されたコヒーレント光信号に対してコヒーレント検波を実行することによって、受信信号を生成する。ここで、光コヒーレント受信部30は、コヒーレント検波の結果に基づいて、受信信号のI軸成分と受信信号のQ軸成分とを生成する。光コヒーレント受信部30は、受信信号のI軸成分と受信信号のQ軸成分とを、ADC31に出力する。
ADC31(変換部)は、受信信号のI軸成分に対してサンプリングを実行する。これによって、ADC31は、受信信号のI軸成分のデジタル信号(離散的な信号)を生成する。同様に、ADC31は、受信信号のI軸成分に対してサンプリングを実行する。これによって、ADC31は、受信信号のQ軸成分のデジタル信号(離散的な信号)を生成する。
内挿部32は、I軸成分のデジタル信号におけるサンプリング点の間のデータを補間する。また、内挿部32は、Q軸成分のデジタル信号におけるサンプリング点の間のデータを補間する。すなわち、内挿部32は、デジタル信号にサンプリング点を内挿する。これらによって、受信信号のサンプリングレートが向上する。すなわち、内挿部32は、サンプリング周期を短くする。内挿部32は、サンプリングレートが向上した受信信号のI軸成分のデジタル信号と、サンプリングレートが向上した受信信号のQ軸成分のデジタル信号とを、差動検波部33に出力する。
差動検波部33は、サンプリングレートが向上した受信信号のI軸成分のデジタル信号と、サンプリングレートが向上した受信信号のQ軸成分のデジタル信号とを、内挿部32から取得する。差動検波部33は、IQ平面におけるシンボル間の距離の測定結果を、シンボル間距離測定部36から取得する。
差動検波部33は、取得されたデジタル信号に対して差動検波処理を実行する。差動検波部33は、シンボル間の距離の測定結果に応じて、時刻「t」の受信信号のI軸成分のデジタル信号と受信信号のQ軸成分のデジタル信号とに、N個(Nは1以上の整数)のサンプル分の遅延量「Δt」を与える。遅延量「Δt」は、内挿部32が実行するサンプリングの周期の整数倍である。このとき、差動検波部33は、IQ平面におけるシンボル間の距離の測定結果に基づいて、IQ平面におけるシンボル間の距離が最長となるように遅延量「Δt」を設定する。これによって、光受信装置3は、光送信装置2において変調指数がずれてしまった場合であっても、IQ平面におけるシンボル間の距離を最大化し、雑音耐性を向上できる。
差動検波部33は、遅延量「Δt」が与えられたI軸成分のデジタル信号と、遅延量「Δt」が与えられた受信信号のQ軸成分のデジタル信号とに基づいて、受信信号の複素振幅「E」をサンプリング点ごとに導出する。
差動検波部33は、受信信号の第1サンプリング点と受信信号の第2サンプリング点との複素共役積「E(t)・E(t」を、差動検波信号として導出する。ここで、記号「*」は、複素共役を表す。
差動検波信号として導出された複素共役積「E(t)・E(t」には、サンプリング点の間に発生した位相変化量「φdif」の情報と、搬送波の周波数オフセットによる位相回転「ωCFO」の情報とが含まれている。差動検波部33は、差動検波信号(複素共役積)を等化器34に出力する。
なお、差動検波処理が実行されたことによって、時間的に一定である位相オフセット成分は差動検波信号から除去されている。すなわち、差動検波信号では位相オフセットが補償されている。
等化器34は、差動検波信号を差動検波部33から取得する。等化器34は、差動検波信号に対して適応等化処理を実行する。例えば、等化器34は、光コヒーレント送信部22及び光コヒーレント受信部30における帯域制限と伝送路4におけるコヒーレント光信号の伝送とによって差動検波信号の波形に生じた劣化を、FIRフィルタ等を用いて補償する。等化器34は、適応等化処理が実行された差動検波信号を、周波数オフセット補償部35に出力する。
周波数オフセット補償部35は、適応等化処理が実行された差動検波信号を、等化器34から取得する。周波数オフセット補償部35は、差動検波信号に生じた周波数オフセット「ωCFOΔt」を補償する。すなわち、周波数オフセット補償部35は、時間的に一定である周波数オフセットの成分を差動検波信号から除去することによって、差動検波信号の位相変化量「φdif」をサンプリング点ごとに導出する。周波数オフセット補償部35は、差動検波信号の位相変化量「φdif」を、シンボル間距離測定部36と復号部37とに出力する。
シンボル間距離測定部36は、差動検波信号の位相変化量「φdif」を、周波数オフセット補償部35から取得する。シンボル間距離測定部36は、差動検波信号の位相変化量「φdif」に基づいて、IQ平面におけるシンボル間の距離を測定する。シンボル間距離測定部36は、シンボル間の距離の測定結果を、差動検波部33に出力する。
復号部37は、周波数オフセットが補償された差動検波信号のコンスタレーションに対して判定処理を実行する。すなわち、復号部37は、CPFSK方式の送信信号の符号が「0」又は「1」のいずれであるのかを識別する。これによって、送信データの符号系列が、周波数オフセットが補償された差動検波信号の位相変化量から復号される。復号部37は、復号結果を表すデジタル信号を、所定の外部装置(不図示)に出力する。
次に、内挿処理を説明する。
図2は、第1実施形態における、受信信号の強度とサンプリング処理と内挿処理との例を示す図である。図2の上段には、受信されたコヒーレント光信号に基づく受信信号の強度が、ADC31に光コヒーレント受信部30から出力されたアナログ信号の強度として示されている。ADC31は、光コヒーレント受信部30から出力された受信信号(アナログ信号)を、デジタル信号に変換する。ADC31は、デジタル信号を内挿部32に出力する。
内挿部32は、ADC31から出力されたデジタル信号のサンプリングレートを、内挿処理によって向上させる。内挿部32は、サンプリングレートが向上したデジタル信号を、差動検波部33に出力する。
図3は、第1実施形態における、内挿処理の詳細の例を示す図である。図3の上から1段目には、元の受信信号のサンプリング点群と、元の受信信号のサンプリング点群の離散フーリエ変換の結果とが示されている。
図3の上から2段目の左側に示されているように、内挿部32は、値が0である新たなサンプリング点群を、元の受信信号のサンプリング点の間に一定周期で補間する。図3の上から2段目の右側に示されているように、新たなサンプリング点群が補間された結果の離散フーリエ変換結果には、元の周波数成分の形状と同じ形状の高周波成分が現れる。
図3の上から3段目に示されているように、内挿部32は、バンドパスフィルタを用いて、高周波成分を離散フーリエ変換結果から除去する。図3の上から4段目に示されているように、高周波成分が除去された離散フーリエ変換結果に対して逆フーリエ変換を実行することによって、サンプリングレートが向上したデジタル信号の波形を生成する。
次に、複素共役積「E(t)・E(t」について説明する。
差動検波部33は、サンプリングレートが向上した受信信号のI軸成分のデジタル信号と、サンプリングレートが向上した受信信号のQ軸成分のデジタル信号とに基づいて、受信信号の複素振幅「E」をサンプリング点ごとに導出する。差動検波部33は、所定時刻とその所定時刻から一定時間後の時刻との複素共役積を導出することによって、差動検波処理を実行する。
時刻「t」の受信信号の複素振幅「E(t)」と、時刻「t」から一定時間後の時刻「t」の受信信号の複素振幅の複素共役「E(t」との積は、式(6)のように表される。
Figure 0007307391000006
ここで、「」は複素共役を表す。また、式(7)が成立している。
Figure 0007307391000007
次に、差動検波部33の詳細を説明する。
図4は、第1実施形態における、差動検波部33の構成例を示す図である。差動検波部33は、遅延挿入部330と、複素振幅導出部331と、複素共役処理部332と、複素振幅導出部333と、乗算部334とを備える。
遅延挿入部330は、受信信号のI軸成分のデジタル信号と、受信信号のQ軸成分のデジタル信号とを、内挿部32から取得する。遅延挿入部330は、IQ平面におけるシンボル間の距離の測定結果を、シンボル間距離測定部36から取得する。
遅延挿入部330は、シンボル間の距離が最長となるように、N個のサンプル分の遅延量「Δt」を導出する。また、遅延挿入部330は、受信信号のI軸成分のデジタル信号と受信信号のQ軸成分のデジタル信号とに、N個(Nは1以上の整数)のサンプル分の遅延量「Δt」を与え、時刻「t」についてのデジタル信号を出力する。遅延量「Δt」が挿入された受信信号のI軸成分のデジタル信号と、受信信号のQ軸成分のデジタル信号とを、複素振幅導出部331に出力する。
複素振幅導出部331は、遅延挿入部330から出力された受信信号のI軸成分のデジタル信号と、受信信号のQ軸成分のデジタル信号とを、遅延挿入部330から取得する。複素振幅導出部331は、受信信号のI軸成分のデジタル信号と、受信信号のQ軸成分のデジタル信号とに基づいて、受信信号の複素振幅「E(t)」を導出する。複素振幅導出部331は、受信信号の複素振幅を、複素共役処理部332に出力する。
複素共役処理部332は、受信信号の複素振幅を、複素振幅導出部331から取得する。複素共役処理部332は、時刻tにおける複素振幅「E(t)」の複素共役「E(t」を、乗算部334に出力する。
複素振幅導出部333は、時刻tにおける受信信号のI軸成分のデジタル信号と受信信号のQ軸成分のデジタル信号とを、内挿部32から取得する。複素振幅導出部333は、複素振幅E(t)を乗算部334に出力する。
乗算部334は、時刻tにおける受信信号の複素振幅「E(t)」を、複素振幅導出部333から取得する。乗算部334は、時刻tにおける受信信号の複素振幅の複素共役「E(t」を、複素共役処理部332から取得する。乗算部334は、複素振幅「E(t)」と複素共役「E(t」との積である複素共役積「E(t)・E(t」を導出する。乗算部334は、複素共役積「E(t)・E(t」を、等化器34に出力する。
図5は、第1実施形態における、第1時刻「t」の受信信号と第2時刻「t」の受信信号の複素共役との積の例を示す図である。ここで、説明を簡単にするため、搬送波の周波数オフセットがない場合について説明する。
図5の上段には、搬送波の周波数オフセットがない場合における、複素共役積「E(t)・E(t」が示されている。この複素共役積「E(t)・E(t」は、式(8)のように表される。
Figure 0007307391000008
シンボルに関して、式(9)又は式(10)が成立している。
Figure 0007307391000009
Figure 0007307391000010
このような複素共役積がシンボルに変換されることによってBPSK方式のコンスタレーションと同様に得られるコンスタレーションに対して、復号部37は閾値判定処理を実行する。これによって、復号部37が符号を識別することができる。
図5の下段に示されているように、「ωMAXΔt=π/2」と「-ωMINΔt=(-π/2)」と定められている場合、IQ平面におけるシンボル間の距離は最長となる。
次に、周波数オフセットの補償処理を説明する。
図6は、第1実施形態における、受信信号の複素振幅と周波数オフセット補償部35の入力及び出力との例を示す図である。
図6の上段には、シンボル位置における受信信号の複素振幅「E」が示されている。図6の中段には、シンボル位置における周波数オフセット補償部35の入力(等化器34の出力)が、周波数オフセットが補償されていない差動検波信号として示されている。図6の下段には、周波数オフセット補償部35の出力が、周波数オフセットが補償された差動検波信号として示されている。
次に、シンボル間の距離の測定方法の例を説明する。
図7は、第1実施形態における、シンボル間の距離の測定方法の例を示す図である。シンボル間距離測定部36は、周波数オフセット補償部35から取得された差動検波信号の位相変化量に基づいて、IQ平面におけるシンボル間の距離を測定する。ここで、シンボル間距離測定部36は、シンボルと閾値との比較結果に基づいて、IQ平面におけるシンボルの座標を検出する。シンボル間距離測定部36は、座標の検出結果に基づいて、IQ平面におけるシンボルのベクトルを平均化する。シンボル間距離測定部36は、平均化されたベクトルの偏角を導出する。図7では、偏角が「π/2」となるように遅延量「Δt」が調整された場合、シンボル間の距離は最長となる。
次に、光通信システム1の動作例を説明する。
図8は、第1実施形態における、光通信システム1の動作例を示すフローチャートである。光コヒーレント受信部30は、受信されたコヒーレント光信号に対してコヒーレント検波を実行することによって、コヒーレント光信号に基づく受信信号(アナログ信号)のI軸成分と受信信号のQ軸成分とを生成する(ステップS101)。ADC31は、受信信号のI軸成分と受信信号のQ軸成分とをサンプリングすることによって、受信信号のI軸成分のデジタル信号と受信信号のQ軸成分のデジタル信号とを生成する(ステップS102)。内挿部32は、I軸成分のデジタル信号と前記Q軸成分のデジタル信号とに、サンプリング点を内挿する(ステップS103)。
差動検波部33は、I軸成分のデジタル信号とQ軸成分のデジタル信号との遅延量「Δt」をサンプリングの周期の整数倍に制限し、IQ平面におけるシンボル間の距離が長くなるように遅延量「Δt」を制御する(ステップS104)。差動検波部33は、遅延量が制御されたI軸成分のデジタル信号と遅延量が制御されたQ軸成分のデジタル信号とに対して差動検波を実行することによって、差動検波信号を生成する(ステップS105)。
周波数オフセット補償部35は、周波数オフセットの成分が補償された差動検波信号を導出する(ステップS106)。シンボル間距離測定部36は、差動検波信号の位相変化量を導出する。シンボル間距離測定部36は、差動検波信号の位相変化量に基づいて、シンボル間の距離を測定する(ステップS107)。シンボル間距離測定部36は、シンボル間の距離を差動検波部33にフィードバックする(ステップS108)。
シンボル間距離測定部36は、図8に示された処理を終了するか否かを、例えば光受信装置3に外部装置(不図示)から入力された指示信号に基づいて判定する(ステップS109)。処理を継続すると判定した場合(ステップS109:NO)、シンボル間距離測定部36は、ステップS101に処理を戻す。処理を終了すると判定した場合(ステップS109:YES)、シンボル間距離測定部36は、図8に示された処理を終了する。
以上のように、光コヒーレント受信部30は、光強度がほぼ一定である周波数変調されたコヒーレント光信号(例えば、CPFSK方式の光信号)を受信する。光コヒーレント受信部30は、受信されたコヒーレント光信号に対してコヒーレント検波を実行することによって、コヒーレント光信号に基づく受信信号(アナログ信号)のI軸成分と受信信号のQ軸成分とを生成する。ADC31(変換部)は、受信信号のI軸成分と受信信号のQ軸成分とをサンプリングすることによって、受信信号のI軸成分のデジタル信号と受信信号のQ軸成分のデジタル信号とを生成する。差動検波部33は、IQ平面におけるシンボル間の距離が長くなるように、I軸成分のデジタル信号とQ軸成分のデジタル信号との遅延量「Δt」を制御する。差動検波部33は、遅延量が制御されたI軸成分のデジタル信号と遅延量が制御されたQ軸成分のデジタル信号とに対して差動検波を実行することによって、差動検波信号を生成する。シンボル間距離測定部36は、差動検波信号の位相変化量に基づいて、シンボル間の距離を測定する。シンボル間距離測定部36は、シンボル間の距離を差動検波部33にフィードバックする。
このように、差動検波部33は、IQ平面におけるシンボル間の距離が長くなるように、I軸成分のデジタル信号とQ軸成分のデジタル信号との遅延量「Δt」を制御する。
周波数「ωMAX」と「ωMIN」とのうちの少なくとも一方の制御精度が光送信装置2において低い場合でも、受信感度を向上させることが可能である。経年劣化によって周波数「ωMAX」と「ωMIN」とのうちの少なくとも一方にずれが生じた場合でも、受信感度を向上させることが可能である。また、光送信装置2の低コスト化が可能である。
(第2実施形態)
第2実施形態では、遅延挿入部330が線形位相フィルタを用いて受信信号の遅延量を制御する点が、第1実施形態と相違する。第2実施形態では、第1実施形態との相違点を主に説明する。
第1実施形態では、遅延量「Δt」は、内挿部32が実行するサンプリングの周期の整数倍である。このため、遅延挿入部330が遅延量をより精密に制御するためには、より高いサンプリングレートで内挿部32が受信信号をオーバーサンプリングする必要がある。しかしながら、このような場合、オーバーサンプリングが演算量の増大を招いてしまう。
そこで第2実施形態では、内挿されたサンプリング点の個数に関わらずに、遅延挿入部330が遅延量「Δt」を任意に定める。すなわち、遅延量は、任意の量に設定可能であり、サンプリング周期の整数倍に制限されない。差動検波処理における受信信号の遅延量「Δt」をより高精度に制御するために、遅延挿入部330は、線形位相フィルタを用いて、シンボル間の距離が最長になるように受信信号の遅延量「Δt」を制御する。なお、第2実施形態では、光受信装置3は、内挿部32を備えなくてもよい。
有限のインパルス応答を持つデジタルフィルタとして、FIR(finite impulse response)フィルタが知られている。FIRフィルタは、入力信号の時間波形とタップ係数との畳み込み和を出力する。またタップ係数は、フィルタの有限インパルス応答の形状を持っている。ここで、入力信号の位相特性と出力の位相応答とが線形であるFIRフィルタは、線形位相フィルタと呼ばれている。
特に、線形位相フィルタに入力される受信信号の帯域内において振幅応答が一定となるようにタップ係数が設計された場合には、入力信号の波形の包絡線と出力信号(インパルス応答)の波形の包絡線との間で、形状の差が生じない。このため、線形位相フィルタが用いられる場合、受信信号の形状を変えることなく遅延量「Δt」のみを変更することができる(参考文献1:M. Fujiwara et al., “Performance Evaluation of CPFSK Transmitters for TDM-Based Digital Coherent PON Upstream”, OFC2017.)。
次に、線形位相フィルタの詳細を説明する。
図9は、第2実施形態における、FIRフィルタのタップ係数の例を示す図である。図9の左から1番目には、一般的な線形位相フィルタのタップ係数の例が示されている。このように、形状が左右対称となるタップ係数が用いられた場合、FIRフィルタの位相応答は線形になる。図9の左から1番目のFIRフィルタにおいて、有限インパルス応答はタップ係数の包絡線(図9に示された破線)で表されている。
図9の左から2番目には、サンプリング位相を1タップ分ずらした場合のタップ係数の例が示されている。この場合、図9の左から1番目に示されたタップ係数と比較して、サンプリング周期「Ts」の遅延量が生じる。また、遅延量の時間分解能は、サンプリング周期「Ts」となる。ここで、タップ係数の形状は左右対称であり、位相応答の線形性は保たれる。
図9の左から3番目には、有限インパルス応答の包絡線の形状を維持しながらタップ係数のサンプリング位置が時間軸方向に「Δt(ただし、Ts>Δt)」だけシフトされた場合の例が示されている。この場合、タップ係数の形状は左右非対称となるが、位相応答の線形性は保たれることが報告されている(参考文献2:K. Asami et al., “Digitally-Assisted Compensation Technique for Timing Skew in ATE Systems”, 2011 IEEE 17th International Mixed-Signals, Sensors and Systems Test Workshop.)。
以上より、受信信号の帯域内で振幅応答が一定な線形位相フィルタが、有限インパルス応答の包絡線を維持しつつ、タップ係数のサンプリング位置を時間軸方向にシフトさせることで、受信信号の形状を変えることなく任意の遅延量を挿入することができる。
次に、光通信システム1の動作例を説明する。
図10は、第2実施形態における、光通信システム1の動作例を示すフローチャートである。ステップS201からステップS203までは、図8に示されたステップS101からステップS103までと同様である。
差動検波部33は、I軸成分のデジタル信号とQ軸成分のデジタル信号との遅延量「Δt」を、IQ平面におけるシンボル間の距離が長くなるように線形位相フィルタを用いて制御する(ステップS204)。ステップS205からステップS208までは、図10に示されたステップS205からステップS208までと同様である。
遅延量「Δt」の挿入が実現されるようにする目的で、第1実施形態ではステップS203の内挿処理の活用が提案された。これに対して第2実施形態では、ステップS204において線形位相が用いられることによって遅延量「Δt」の挿入が実現されるので、ステップS203は無くてもよい。
以上のように、差動検波部33は、線形位相フィルタを用いて、遅延量「Δt」を制御する。線形位相フィルタは、受信信号の帯域内で振幅応答がほぼ一定となるように且つ有限インパルス応答の包絡線の形状を維持しながらサンプリング位置を時間軸方向にシフトさせるタップ係数を有する。これによって、線形位相フィルタは、任意の遅延量「Δt」を受信信号に挿入することができる。これによって、光信号の周波数を光送信装置が高精度に制御することなく、受信感度をより向上させることが可能である。
光通信システム1の各機能部のうちの一部又は全部は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが、不揮発性の記録媒体(非一時的な記録媒体)を有する記憶部に記憶されたプログラムを実行することにより、ソフトウェアとして実現される。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置などの非一時的な記録媒体である。
光通信システム1の各機能部の一部又は全部は、例えば、LSI(Large Scale Integration circuit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等を用いた電子回路(electronic circuit又はcircuitry)を含むハードウェアを用いて実現されてもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
本発明は、光通信システムに適用可能である。
1…光通信システム、2…光送信装置、3…光受信装置、4…伝送路、20…フレーム生成部、21…信号生成部、22…光コヒーレント送信部、30…光コヒーレント受信部、31…ADC、32…内挿部、33…差動検波部、34…等化器、35…周波数オフセット補償部、36…シンボル間距離測定部、37…復号部、330…遅延挿入部、331…複素振幅導出部、332…複素共役処理部、333…複素振幅導出部、334…乗算部

Claims (6)

  1. 光強度がほぼ一定である周波数変調された光信号を受信し、受信された前記光信号に対してコヒーレント検波を実行することによって、前記光信号に基づく受信信号のI軸成分と前記受信信号のQ軸成分とを生成する光コヒーレント受信部と、
    前記受信信号のI軸成分と前記受信信号のQ軸成分とをサンプリングすることによって、前記受信信号のI軸成分のデジタル信号と前記受信信号のQ軸成分のデジタル信号とを生成する変換部と、
    IQ平面におけるシンボル間の距離が長くなるように、前記I軸成分のデジタル信号と前記Q軸成分のデジタル信号との遅延量を制御し、前記遅延量が制御された前記I軸成分のデジタル信号と前記遅延量が制御された前記Q軸成分のデジタル信号とに対して差動検波を実行することによって、差動検波信号を生成する差動検波部と、
    前記差動検波信号の位相変化量に基づいて前記シンボル間の距離を測定し、前記差動検波部に前記シンボル間の距離をフィードバックするシンボル間距離測定部と
    を備える光受信装置。
  2. 周波数オフセットの成分が補償された前記差動検波信号を導出する周波数オフセット補償部を更に備え、
    前記シンボル間距離測定部は、前記周波数オフセットの成分が補償された前記差動検波信号の位相変化量に基づいて前記シンボル間の距離を測定する、
    請求項1に記載の光受信装置。
  3. 前記I軸成分のデジタル信号と前記Q軸成分のデジタル信号とにサンプリング点を内挿する内挿部を更に備える、
    請求項1又は請求項2に記載の光受信装置。
  4. 前記差動検波部は、線形位相フィルタを用いて前記遅延量を制御し、
    前記線形位相フィルタは、振幅応答がほぼ一定となるように且つ有限インパルス応答の包絡線の形状を維持しながらサンプリング位置を時間軸方向にシフトさせるタップ係数を有する、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光受信装置。
  5. 前記周波数変調は、連続位相周波数偏移変調である、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光受信装置。
  6. 光受信装置が実行する光受信方法であって、
    光強度がほぼ一定である周波数変調された光信号を受信し、受信された前記光信号に対してコヒーレント検波を実行することによって、前記光信号に基づく受信信号のI軸成分と前記受信信号のQ軸成分とを生成する光コヒーレント受信ステップと、
    前記受信信号のI軸成分と前記受信信号のQ軸成分とをサンプリングすることによって、前記受信信号のI軸成分のデジタル信号と前記受信信号のQ軸成分のデジタル信号とを生成する変換ステップと、
    IQ平面におけるシンボル間の距離が長くなるように、前記I軸成分のデジタル信号と前記Q軸成分のデジタル信号との遅延量を制御し、前記遅延量が制御された前記I軸成分のデジタル信号と前記遅延量が制御された前記Q軸成分のデジタル信号とに対して差動検波を実行することによって、差動検波信号を生成する差動検波ステップと、
    前記差動検波信号の位相変化量に基づいて前記シンボル間の距離を測定し、前記差動検波ステップに前記シンボル間の距離をフィードバックするシンボル間距離測定ステップと
    を含む光受信方法。
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